もう一つの似非ビン・ラディン物語
Paul Craig Roberts
2014年11月7日
私の好きなニュース・ソースの一つRTまでもが、最初に病気で死んでから10年後に、SEALチームがオサマ・ビン・ラディンを殺害し、パキスタンのアボタバードで二度目に死んだというおとぎ話を支持する、ペンタゴンがでっち上げた作り話にひっかかってしまった。http://rt.com/usa/202895-navy-seal-shot-binladen/
このまやかし物語と、まやかし映画と、SEALチーム・メンバーとされるものによるまやかし本によって、ビン・ラディン殺害がでっちあげられている。SEALチームの手によるビン・ラディンの死は、オバマに栄誉の月桂冠を、民主党幹部政治家連中に、二期目の指名に挑むという言い分を、与えることを目的とするプロパガンダでっちあげだ。
オサマ・ビン・ラディンは、2001年12月に、腎不全や他の病気で亡くなり、最後の残したビデオで、9/11への関与を否定し、アメリカ国民に、自分達の政府内部に目を向けるよう語っていた。FBI自身が、オサマ・ビン・ラディンが9/11に関与している証拠は皆無だと述べているのだ。ビン・ラディンの訃報は無数の外国や、アラビア語のマスコミに掲載され、フォックス・ニューズでも報じられた。十年間、腎不全で生き延びられる人はおらず、彼の訃報通知から十年後、SEALsによって殺害されたとされるビン・ラディンのアボタバード住宅とされるものには透析装置はなかった。
更に、ホワイト・ハウスがビン・ラディンが埋葬されたと報じている船の乗組員の誰一人として、そのような水葬など見たことがなく、水兵達は国にそういうメールを送っていた。船上で、どうにかして水葬が行われたのだ常時見張られていて、常時警戒態勢の乗員がいる、しかも誰もそれに立ち会っていないのだ。
更に、ビン・ラディン殺害とされるもののホワイト・ハウス説明は、最初の24時間内に二度変わった。オバマ政権幹部が熱心にTVを見つめている写真の公開と、ライブで作戦を見ていたという説明にもかかわらず、SEALsのヘルメットのカメラからライブで送信され行動を、オバマと政権幹部が見つめていたという主張は早々放棄された。作戦のビデオは何も公開されていない。現在に至るまで、オバマ政権の主張を支持するような証拠は皆無だ。一片たりともない。根拠のない自分に都合の良い主張しかない。
更に、私のウェブに掲載している通り、パキスタンTVがインタビューした証人達は、たった一機のヘリコプターがアボタバードに着陸し、ヘリコプターの乗員がビン・ラディンの邸宅とされるものから戻った際、ヘリコプターは爆発し、生存者はいないと語っていた。言い換えれば、船に届けるビン・ラディンの遺骸など無く、水葬の証人も、非武装のビン・ラディンを殺害したとされるSEAL英雄の帰還もない。しかも、BBCは“ビン・ラディン住宅”とされるものの隣人を含め、アボタバードの住民達にインタビューしており、全員がそこに住んでいた人物を知っているが、それはビン・ラディンではなかったと語っている。
非武装の“テロの首謀者”を殺害するほど徹底的に愚昧なSEAL隊員なら、おそらく無能力のかどで、軍法会議にかけられただろう。ビン・ラディンを殺した男の笑顔をご覧願いたい。彼は人を殺害したと主張すれば、その人物は英雄になれると思い込んでいるのだ。アメリカ人の徳的堕落の強力な証言だ。
ロブ・オニールの主張は一体何だろう? 彼は聞いてくれる相手を探している“意欲をもった発言者”として報じられている。だまされやすいアメリカ人にとって、“私がビン・ラディンを撃った男だ”と主張する以上に有効な策謀があるだろうか。欧米の映画を思いだす。『リバティ・バランスを射った男』。ロブ・オニールの主張に対して、彼の暴露は黙秘の義務を破ったことになるといって、ペンタゴンが非難する以上に、効果的なものがあるだろうか。オニールに文句を言うペンタゴンの主張は、ISISに、我々を狙って来てくださいといって、ドアに標的マークを付けるようなものだ
何と信じがたいたわごとだろう。ISISであれ、誰であれ、ビン・ラディンに対して行ったというオバマの主張を信じる人々は、もし彼等が、このウソを信じるなら、オバマ政権は、非武装のビン・ラディンを殺害した責任は自分達にあると主張しているのを信じることになる。SEALチームが体験談を話せないようにされた理由は、チームの誰一人として広報されている任務などについていなかったからだ。
ビン・ラディンが埋葬されたとされる船には、死者の水葬を目撃した人間が皆無で、メンバーが非武装のテロの首謀者を、尋問の為に拘束するのではなく、処分したとされるチームを構成していたSEAL部隊は“ビン・ラディンの邸宅”襲撃とされるものから間もなく、アフガニスタンの作戦地帯に派遣され、手順に違反して、無装甲の1960年代の年代物ヘリコプターに搭乗し、ヘリコプター事故で不可解な死を遂げた。
しばらくの間、亡くなったSEALS部隊の家族は、政府説明などひとことたりとも信じるまいという報道があった。しかも、遺族は、SEALsから、突然脅されるように感じる通知を受けたが、全くその理由が分からないと報じられた。SEALs隊員はお互いに質問しあっている。“お前はビン・ラディン・ミッションに行ったのか?”どうやら誰も行っていないようだ。そして、これを秘密にしておくべく、SEALs隊員は死に追いやられたのだ。
何であれ、アメリカ政府が言うことを信じる人は、もはや言葉の意味を越えて、だまされやすい人々だ。
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多くの皆様が御承知の通り、数年前に私が引退しようとした際に、読者の皆様は、それを受けいれてくださらなかった。私は、協賛各紙に同時に掲載され
るコラムを降りて、皆様にお別れをつげた。皆様が、何千通もの電子メールで、小生の経験と知識を頼りにしておられ、それが現代の出来事を客観的に理解する
のに役立っていると言ってこられたのだ。皆様の御意見には説得力があった。私は引退を止め、このウェブサイトを開設したが、皆様から強固なご指示頂いてい
る。
これは皆様のウェブサイトだ。皆様に支持を頂ける限りは継続する。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。
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記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2014/11/07/another-fake-bin-laden-story-paul-craig-roberts/
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こういう凄惨な事実を、人ごとと思っていられるのも、あとわずか。
間もなく属国民兵士、日本人が、同様な、全く無意味な死を強いられるようになる。
大本営広報部、電気洗脳機、定時ニュースが始まるとすぐ他局に変える。
商品宣伝洗脳の方が、政治的洗脳よりましだろう。Lesser Evil
電気洗脳機、別名「テレビ」を所有しない知人がおられる。心から尊敬している。
家人がいなければ、小生も真似できそうだと思ったこともある。
家人が旅行で不在だった夏の数日間、電気洗脳機スイッチを入れない自分に驚いた。何の不便もなかった。
今や家人は「マッサン」を楽しみ、小生は「マッサン」の努力の結晶を楽しんでいる。
何であれ、属国政府と電気洗脳機が言うことを信じる人は、もはや言葉の意味を越えて、だまされやすい人々だ。と、マッサンの努力の結晶を飲みながら思う。
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