世界的な砂上の楼閣
Paul Craig Roberts
2014年11月14日
大半のアメリカ国民は、経済マスコミでない限り、量的緩和(紙幣印刷の遠回しな言い方)が、 アメリカ経済を復活させることに失敗したことに気がついている。
すると、日本は一体なぜこの政策を採用したのだろう? 2013年に、大量の紙幣印刷が始まって以来、日本円は、アメリカ・ドルに対して、35%下落したが、エネルギー輸入に依存している国にとっては、大変な負担だ。しかも、日本経済は、輸入品価格の上昇を正当化できるような、量的緩和という刺激策に対する成長を示していないのだ。
経済が刺激策に反応していないのに、先月、日本銀行は、年間、50兆円から80兆円へと、量的緩和を60%増やすと発表した。ソシエテ・ジュネラルの専門家、アルバート・エドワーズは、日本の紙幣印刷機が、円を、一ドル、115円から、145円に押し下げるだろうと予測している。
これは予測だが、一体なぜ危険なことをするのだろう? 通貨価値下落から、日本は一体何が得られるのだろう? この政策の背後にある考え方は一体何だろう?
簡単な説明は、日本は、印刷しすぎたアメリカ・ドルを守るために、自国通貨を破壊するよう命じられているということだ。属国として、日本は、アメリカの政治的、金融的な覇権の下で苦しんでおり、ワシントンの圧力に抵抗することが出来ないのだ。
公式説明では、連邦準備金制度理事会と同様、日本銀行は、経済成長と、インフレを関連付けるフィリップス曲線を信じているのだと公言している。レーガン政権によって実施されたサプライ・サイド・エコノミック政策は、フィリップス曲線信仰を反証し、経済成長は、下落、あるいは安定した率のインフレとの一貫性がないことを示した。ところが体制派経済学者連中はそれに気づくのを拒み、自分達にとって快い定説を奉じ続けている。
アメリカでは、量的緩和は、生み出された大半の流動性が、消費者のポケットではなく、金融市場に流れ込んだ為に、株価と債券価格インフレを引き起こした。公式インフレ報告より、消費者価格インフレは高い。インフレ率は、生計費調整用の資金を削減すべく、インフレを過少報告するよう加工されているが、量的緩和の主要効果は、非現実的な株価と債券価格だ。
日本銀行が願っているのは、円交換価値が下落するにつれ、原材料とエネルギー輸入価格が上昇し、こうしたより高いコストが消費者価格に転嫁され、インフレを押し上げ、経済成長を刺激することだ。日本は、自国経済を、信ぴょう性のない理論に賭けている。
興味深い質問は、一体なぜ、金融専門家達は、円が量的緩和の下で、崩壊すると予想しながら、ドルが、量的緩和の下で崩壊するとは予想しないのかだ。日本の経済は世界三番目の規模で、およそ10年前までは、円価値が上昇していたのに大成功をおさめていた。一体なぜ、量的緩和の影響が、円とドルで違うのだろう?
答えはおそらく、アメリカ政府と銀行/金融部門との間の極めて強力な同盟と、ワシントンが、属国諸国に対し、世界準備通貨としてのドルを支持するよう強要している義務にある。日本は、通常の経済の力を無力化する能力に欠けている。ワシントンに、市場を操作する能力があるおかげで、ワシントンは、トランプで作った家のような砂上の楼閣経済構造を維持できているのだ。
量的緩和を終えるという連邦準備金制度理事会の発表で、アメリカ・ドルの見通しは好転した。ところが、ノミ・プリンズが明らかにしている通り、量的緩和は終わっておらず、変身したに過ぎないのだ。http://www.nomiprins.com/thoughts/2014/11/10/qe-isnt-dying-its-morphing.html
連邦準備金制度理事会の中長期国債の買い上げのおかげで、大手銀行には、連邦準備金制度理事会に預金という形で、2.6兆ドルの過剰準備金がある。銀行は、これからこのお金を、連邦準備金制度理事会の購入になり代わり、中長期国債購入に使うのだ。このお金が底を突いたら、連邦準備金制度理事会は、量的緩和を再開する理屈を考え出すだろう。しかも連邦準備金制度理事会は、手持ち不動産担保証券と財務省証券の4.5兆ドルの利子と償還された元本を、中長期国債購入を継続する為に再投資すると発表した。金利スワップも、金利を低くしておくべく、操作される可能性がある 。だから、量的緩和終了という発表にもかかわらず、購入して、高い債券価格を維持し続け、高い債券価格が、株購入を奨励し続け、かくして、砂上の楼閣経済構造を持続させるのだ。
デイブ・クランツラーと私(そして確実の他の人々も)が指摘した通り、安定、あるいは上昇するドル交換価値は、トランプで作った家のように不安定な経済構造にとって、必要基盤なのだ。三年前まで、金に対し、ドルは急速に軟化していた。その時以来 、金先物市場における、膨大なアンカバード・ショート・セリングが、金価格を押し下げる為に利用されてきた。
金と銀の地金価格が操作されているのは明らかだ。需要は高く、供給は制約されている。ところが価格は低下しつつある。アメリカ造幣局は、イーグル銀貨の需要に追いつけず、販売を中止している。カナダ造幣局はメイプルリーフ銀貨供給を制限している。アジアの金需要、特に中国需要は、記録的水準だ。
2014年第三四半期は、中央銀行による金純仕入れが、連続15度目の四半期だった。デイブ・クランツラーは、過去8カ月間、SPDRゴールド・シェアから、101トンの金が流出しており、現物購入者に対して引き渡す金が不足している兆候があると報じている。契約が、金でなく、現金で決済される市場で設定されている低下しつつある先物価格は、増加する需要と、制約された供給と辻褄があわず、価格が、アメリカ当局によって操作されていることを如実に示している。
巨大銀行と金融当局の間の共謀による金融腐敗の度合いは、とてつもないものだ。欧米の金融制度は、腐敗という土台上の砂上の楼閣だ。
砂上の楼閣の不安定構造は、私が思ったより長持ちした。永遠に建っていられるのだろうか、それとも、余りに多くの接合箇所が腐朽して、同時に何らかのまとまった失敗が、インチキ操作を圧倒して、大崩壊を引き起こすのだろうか? 時間がたてば分かるだろう。
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四半期毎のご寄附のお願い
多くの皆様が御承知の通り、数年前に私が引退しようとした際に、読者の皆様は、それを受けいれてくださらなかった。私は、協賛各紙に同時に掲載され
るコラムを降りて、皆様にお別れをつげた。皆様が、何千通もの電子メールで、小生の経験と知識を頼りにしておられ、それが現代の出来事を客観的に理解する
のに役立っていると言ってこられたのだ。皆様の御意見には説得力があった。私は引退を止め、このウェブサイトを開設したが、皆様から強固なご指示頂いてい
る。
これは皆様のウェブサイトだ。皆様に支持を頂ける限りは継続する。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。
ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/
記事原文:http://www.paulcraigroberts.org/2014/11/14/global-house-cards-paul-craig-roberts/
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大本営広報部、オレオレ詐欺やら水資源投資やらの詐欺に気をつけましょうと、注意してくださる。
本当に注意するつもりなら、音声応答・記録機能つき電話を購入し、発信者番号通知サービスに切り換え、どこか企業が親族の常用番号登録サービスをすればすむことだろう。
払い込む方々、相当自由になるお金をお持ちだ。
数万円の電話購入と、通常よく電話する親戚の番号を登録してしまえばすむことだ。電話番号登録サービス、料金一万円頂ければ、小生喜んで出張する。
「それ以外からの電話がきたら、発信者確認ボタンを押す」ことを徹底すれば、相手はあわてて電話をきる。
小生、新型電話を購入し、発信者番号通知サービスに切り換えて以来、勧誘電話に出たこと皆無。精神衛生に大変に良い。対応する無駄な時間もなくなった。
しかしロバーツ氏が指摘するとおり、国家がまるごと、オレオレ詐欺をしているのだから、いくら個人が防衛しても意味は全くない。自分の通貨価値をわざわざ低下させる阿呆が世界のどこにいるだろう。自傷行為、阿呆でなく、傀儡ゆえだ。
大本営広報部、国家規模のオレオレ詐欺には決して触れない。
宗主国は属国をパスワード無用のATM替わりに使っている。今回のアホノミクスもそう。
時間がたてば分かるだろう。
だから、今選挙をするのだろう。
そして、秘密法を強化し、集団先制攻撃権を通し、消費税を増税し、TPPを進め、原発を再稼働し、特区を導入して、属国民に永遠に塗炭の苦しみを与えるのが狙いだろう。
小室直樹『ソビエト帝国の復活』本の山から出てきた。1991年4月25日刊
前書きの6-7ページを引用させて頂こう。残念ながら絶版。
侵略戦争への日本兵供出=集団先制攻撃権が出てくるのは、ずっと前からわかっていた。
湾岸戦争におけるアメリカの態度。
日本が、どれほど日米軍事同盟に本気か。
試しているとしか思えない。
本来、同盟とは契約である。
契約の条文に忠実であればよいので、それ以上は要求されないはずである。
そのはずであるのに、そうではなかった。
アメリカは、契約以上のことを次から次へと要求してくる。
日本の政府とマスコミとは、どうしようもないほど無知蒙昧だから、アメリカの要求にオタオタするばかり。
日本とアメリカとの軍事同盟(安全保障条約)には、アメリカが勝手に戦争するとき、日本は助太刀するとは書いてない。資金援助するとも書いてない。日本の義務は、米軍に、基地を自由に使わせる。これだけである。これだけでもたいしたことで、日本の基地が自由に使えなければ、米軍は湾岸で展開ができなかった。まして、戦争なんかできなかった。
日本の義務は、基地提供だけ。
それなのに、アメリカは、はるかにそれ以上のことを要求してきた。金を出せ。それでも足りないから軍隊も出せ。憲法が許さないなんて言ったって、聞く耳もたぬ。
あまりの居丈高に、ただ驚くばかり。
なんでアメリカの態度が急変したのか。
日米の力関係が変わったからである。
ワルシャワ条約機構が解体し、ソ連がめっきり弱くなったからである。
アメリカは、日本の唯一の同盟国だから、日本は、ほかにカードがない。
だから、アメリカの言いなりになるしかない。
このままだと、無理難題はふかれっぱなし。
これからの日本は、国歩艱難。
だから小室直樹氏、ロシアとの協力深化を主張していた。
ところが体制派連中はそれに気づくのを拒み、自分達にとって快い定説を奉じ続けている。
サラリーマン時代、彼の大半のKappa Books、素晴らしい思想家がいると感動し、熱心に読んだものだ。
旧来方針を継続した結果が今の惨めな姿。救いようはない。予見しうる将来、地獄が待っている。何百年かすれば変わるかも知れない。もし放射能で絶滅していなければ。
とんでもない政党二党が連携だか合流を検討しているという。与党と夜盗。大本営広報部、そういう愚にもつかない話題ばかり提供してくださる。
絶滅危惧種を壊滅させ、宗主国と同じ一党独裁二派閥が強化されるだけの選挙になるだろう。
ポール・クレーグ・ロバーツ氏のおっしゃる二点。
日銀のとんでもない政策=属国から宗主国への貢献
株価格、金価格操作
副島孝彦著『官製相場の暴落が始まる相場操縦しか脳がない米、欧、日経済』
と、ぴったり重なっている。
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TB、いつもありがとうございます。
ことの本質を語らない日本版「ニュース」番組と紙新聞。
何もかも、お笑いの世界に導き、ごまかし平気、
それでいて、子どもは正直になんて押しつける。
笑っている間に、とんでもない事が仕掛けられても
残念ながら、今の生活を維持するのが精いっぱい。
辺野古新基地建設で
政府が保証金
一人1億5千万を提示したと
報ステで古館が聞きだした。
地域コミュニティーをカネで破壊する見本と
思わずゾ~と背筋が寒くなりました。
これからもよろしく。
投稿: ゆきぼー | 2014年11月18日 (火) 20時22分