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2014年11月 6日 (木)

"欧米の訓練"と、イスラム国との戦い

Moon Of Alabama
2014年11月4日

外国軍兵士の"訓練"は、様々な外交政策問題に対する、何か魔術的解決策であるように見える。対「イスラム国」用に、新たなイラク軍兵士を"訓練"するというのが最新のそうした奇跡願望の一例だ。だが全ての最近の"欧米訓練"は、成功というより、むしろ厄介者だ。

悪名高いアメリカ陸軍米州学校で訓練された様々な外国軍兵士達は、有能であることが判明しているが、それは拷問者や暗殺部隊員としてのみだ。

アメリカ陸軍米州学校卒業生には下記の連中がいると、観測筋は指摘している。エルサルバドルに関する国連真実委員会の報告の中で、人権侵害に関与したとして挙げられたエルサルバドル軍人69人のうちの48人(1989年の6人のイエズス会神父虐殺に関与した軍人27人中の19人を含む)や、いくつかの人権保護団体が発行した1992年報告書で、人権侵害をしたとされている100人以上のコロンビア軍当局者。マスコミ報道も、アメリカ陸軍米州学校卒業生達の中には、1992年7月、エンリケ・グスマン・イ・バジェ国立教育大学、通称ラ・カントゥタ大学の学生9人と教授1人の殺害に関与した、数人のペルー軍当局者や、1980年代初期の失踪に関与していた、3-16大隊という名前で知られている秘密の軍隊に関与していた数人のホンジュラス人将校等がいるとしている。アメリカ陸軍米州学校を批判する人々は、入学するよう選ばれる兵士は適切に選ばれておらず、アメリカ陸軍米州学校を卒業した学生や教官達一部は、後に人権侵害に関わる結果になっていると主張している。

過去十年間、様々な軍の"対テロ"プログラムで訓練された外国人将校達は、自国政府に対し、クーデターをしがちに思われる。:

西アフリカの国、ブルキナ・ファソで、大衆抗議行動の中、権力を掌握した軍将校は、アメリカ政府が支援した対テロ訓練プログラムを受講するよう二度選ばれていたと、アメリカ軍当局は語っている。
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彼が受けた訓練は、比較的短期間だったが、ジダ中佐の経験は、専門の軍教育課程を受けるよう、アメリカ政府に選ばれた後、自国政府を打倒した他のアフリカ諸国の軍当局者の様相を帯びている。

2012年3月、アメリカ合州国で半ダース程の軍事訓練コースを受講したマリの軍大尉が、民主的に選出された自国政府を退陣させたクーデターを率いた。

イギリスは、リビア攻撃が生み出した無政府状態を改めるすべく、2,000人のリビア人"兵士"訓練を申し出た。第一回生として、最近325人が選ばれ、"十分吟味され"、多少の基本的歩兵訓練の為、イギリスに送られた。彼らのうち約90人は、兵士になりたくないと決め、国への送還を要求した。更に約20人が亡命を求めた。それ以外の連中は息抜きを求めた。二人は自転車を盗んで、ケンブリッジまで乗って行き、数人の女性に性的暴行をした。他の何人かは男性を強姦した。訓練計画は中止され、残りの"十分吟味され" "訓練を受けた"ギャング連中は送還され、きっとリビアの無政府状態を激化させているに違いない。

アメリカは過去数年間、何十億ドルも経費をかけてイラク軍を訓練した。軍は攻撃されるやいなや崩壊した。「イスラム国」の、むしろ弱体な軍に攻撃されて、4個師団が逃亡したのだ。

だが失望には及ばない。アメリカは、イラクの「イスラム国」問題を解決する完璧な方法を見いだしたのだ。アメリカは、幾つか新師団を訓練し、新たに訓練された連中が、必ずやイスラム国を打ち負かし、破壊することができるだろう。

アメリカが率いる空軍力と、何百人もの軍事顧問に支援されたイラク治安部隊は、シリアからどっと流入してきた「イスラム国」戦士に対し、様々な後方支援や、政治的な課題に直面する可能性が高い作戦である、大規模春季攻勢をしかけようと計画した。
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イラク治安部隊が計画して、助言することになった当初の兵力は、イラク軍のわずか9旅団と、3つの同様なクルドのペシュメルガ民兵部隊 - 約24,000人の兵士だったとアメリカ合州国当局者は述べている。

反撃計画には、それぞれ8,000人から12,000人の兵士を擁する3師団を加えて、兵力を少なくとも倍増することが必要だ。

アメリカ合州国は、アメリカ人教官の補強で、同盟諸国に頼っている。オーストラリア、カナダとノルウェーが、複数の訓練や顧問業務で、数百人の特殊部隊を確約したと、あるアメリカ合州国軍幹部は述べた。

茶番や、その訓練で期待される結果の品質の例は、先に挙げた通りだ。

「イスラム国」は、現在、4から6百万人を支配している。「イスラム国」は、軍隊規模を拡大すべく、こうした人々の中から兵士を採用・徴兵している。伝統的に子供の多い国民総勢数百万人から、一体何人の戦える年頃の有能な若者が生まれるのだろう。100,000人? 300,000人? 「イスラム国」には、かつてのバース党イラク軍出身の有能な教官達がおり、ゲリラ戦術と通常戦争を混合させた戦闘手法を用いている。「イスラム国」は、数万人の兵士を装備させるのに十分な武器・弾薬を既に捕獲している。

航空支援があったにせよ、アメリカが訓練を計画しているわずかな軍隊は、イスラム国が保持しようとしている地域に入ろうとするやいなや、挽き肉と化するだろう。

"欧米"軍モデルは、世界の他の場所で起きている種類の紛争に適合していないのだ。気質、伝統、イデオロギー的動機や教育水準が全く違うのだ。

"欧米"は、過去、実に多くの植民地戦争に勝ったので、依然"それ以外"の連中よりも優れていると感じている。だが、サミュエル・ハンチントンは、こう書いている。

欧米が世界に勝ったのは、思想や、価値観や、宗教が優れていたからではなく、組織暴力の利用方法が優れていた為だ。欧米人は往々にしてこれを忘れるが、非欧米人は決して忘れない。

"欧米"軍が植民地戦争で勝てたのは、テクノロジー上の優位性のおかげだった。しかし、少なくとも、地上戦では、今や双方が基本的に同じテクノロジーと、同様な兵器を使用する。もはやテクノロジー上の優位性は無く、機関銃の熱い銃弾が延々打ち込まれる中では、多少の基本"訓練"は、たいして役には立たない。アメリカ独立戦争は、この典型例だ。イギリス軍は、他の植民地戦争では勝利できても、同じ技術レベルながら、士気がより高い敵との植民地戦争では、敗北に終わった。

「イスラム国」と、その軍を殲滅する力をもった軍隊は、少なくとも、「イスラム国」戦士のそれと同等なイデオロギー的な動機と、戦う意思が必要だ。攻撃軍として、人数の上でも優位であることが必要だ。アメリカや他の"欧米"軍隊は、そのような軍隊をイラク国内で作り上げることができずにいる。ごく短時間の事前通知で、それができる唯一の組織と言えば、イラン革命防衛隊とヒズボラしかない。こうした組織を取り込まない、対イスラム国新軍隊"訓練"のあらゆる取り組みは無駄だろう。

外国軍を"欧米が訓練"する近年の歴史は、失敗と敗北の歴史だ。今度は、そうならないと考えるのは愚かなことだ。もしアメリカが、「イスラム国」を打ち破りたいのであれば、他の"敵" 連中と仲良くし、そうした連中に訓練と戦闘を主導して貰わねばならない。それ以外のどの方法も、失敗し、数十年後には、イラク、シリアや、「イスラム国」が切り取ると決めた他の国の元の領土にできた新国家を受容する困った事態を招く可能性が高い。

記事原文のurl:http://www.moonofalabama.org/2014/11/western-training-and-the-fight-against-the-islamic-state.html

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悪名高いアメリカの大学で教育された様々な外国人達は、有能であることが判明しているが、それは傀儡政治家や、その国の文化破壊工作員としてのみだ。

珊瑚密漁にきている多くの漁船は映像にしやすい。珊瑚漁の不振で困っている人を映していた。理不尽さは誰でもわかる。

TPPで、日本市場の非関税障壁が破壊された後に、どっとやってくる宗主国のはげたか大企業、医薬品・医療関係企業、金融業、弁護士、会計士の大群、それに呑み込まれる膨大な日本人庶民を、大本営広報部は映すだろうか?「そして日本人はTPPを選んだ」というヨタ記事を書いておしまいだろう。日本人兵士が、宗主国侵略戦争で、イスラム国かどこかが保持しようとしている地域に入ろうとするやいなや挽き肉と化しても、「そして日本人は戦争参加を選んだ」と言うだろう。

週刊金曜日 2014.11.7 (1015号)の『「戦後」の墓碑銘』白井聡の文は、矢部宏治著『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』を巡るもの。一部だけ写させていただこう。

矢部氏の新著の画期性は、かかる状態、言い換えれば日本政府とは米国の傀儡にほかならないという状態が法的に根拠づけられているという事実を、平易かつ誰もが認めざるを得ない形で(公開資料を根拠として)提示したことにある。

他の人々と全く意見が違っていても、自分が思っていることが、事実であると確認できるのは嬉しいものだ。しかし、その事実自体は、嬉しいものとほど遠い。

2014/11/02 国際社会の「敵国」であることを自ら望む日本の病~岩上安身による『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』著者・矢部宏治氏インタビュー第2弾

2014/10/13 「戦後再発見双書」プロデューサーが語る、日米関係に隠された「闇の奥」~岩上安身による『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』著者・矢部宏治氏インタビュー

岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

 

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