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2014年10月 6日 (月)

"オキュパイ・セントラル"抗議行動は、丸ごとワシントンでお膳立てされていた

2014年4月、抗議行動の共同主催者マーティン・リーがお膳立てし、"オキュパイ・セントラル" の特徴を、アメリカ国務省、全米民主主義基金を前にした講演で説明した。

2014年10月5日(Tony Cartalucci - Landdestroyer)

"オキュパイ・セントラル"運動のスローガン、指導部、目標は、"完全な民主主義" "普通選挙権" と"自由"に対する香港人の熱望の現れだということになっている。現実には、"オキュパイ・セントラル"指導部は、アメリカ国務省と、その全米民主主義基金 (NED)、そしてその下部組織、全米民主国際研究所(NDI)によって、直接支援され、資金援助され、指示されていることが確認されている。

この圧倒的な証拠を認ながらも、多くの"オキュパイ・セントラル"支持者達はいまだに、 抗議行動は本物だと主張しているが、今や"オキュパイ・セントラル"指導部は、香港人を本当に代表していないと言い出す人々もある。"オキュパイ・セントラル"指導部は、実際いかなる形でも香港住民を代表していないが、抗議行動そのものは、少なくもと2014年4月という早い時期に、事前に準備されていたという、ワシントンDCで、全米民主主義基金 (NED)を前に"オキュパイ・セントラル" の共同主催者マーティン・リーとアンソン・チャンが明らかにした事実はそのままだ。

"香港の民主主義がなぜ重要なのか"と題する対話は一時間にわたり、NEDの地域副理事長ルイサ・グレーブと共に、指導部の二人は、"オキュパイ・セントラル"運動の性格、狙い、要求と論点を皆説明した。特にイギリス支配の下で元特別行政区政務司司長だったアンソン・チャンは、完璧なイギリス・アクセントで、問題は、中国が1990年代末、香港引き渡しの際、イギリスと結んだ"協定"を明らかに撤回しつつあることだと繰り返し主張した。

リーは、聴衆メンバーと共に、香港の役割は、中国本土を、香港の欧米スタイルの機構、法律と権益で"染まらせる"ことだと繰り返し述べた。リーはまた特にワシントンに、香港におけるアメリカ権益の擁護に、必ず全力で取り組み続けるよう繰り返し訴えている。

リーもチャンも、中国は香港住民を中国がどのように統治するのかに関する世界の認識を気にしている様に見えるので、これは香港の統治を巡って、北京から譲歩を引き出すのに利用できそうだと述べている。活動家" ジョシュア・ウォンと、少なくとも2012年以来、アメリカ国務省のNDIに追跡されていた"彼の怪しげな"学者" 組織が率いたものも含め、過去の抗議行動についての言及があった。そして、もちろん、北京を欧米に譲歩させる為の実行可能な対策として、将来の不安定化が提案されている。

丸1時間のインタビューと質疑応答を聞き通せる人々にとっては、"オキュパイ・セントラル"の全体の姿が、香港の街頭で抗議デモが始まる何ヶ月も前から、一言一句、ワシントンDCで、あらわにされていたのだ。自治と自決を求め、北京の"介入"を非難する"民主主義支持" 抗議行動とされるものの、指導部が外国権益から資金供給され、"オキュパイ・セントラル"の計画自体、外国資本によって作られている、というのは、最善でも皮肉、最悪は、まったく度し難い意図的なごまかしだ。

民主主義というものは、実際、自治と自決を想定している。もしアメリカ国務省が、"オキュパイ・セントラル"の背後にいる政治家や抗議行動指導者と共謀し、資金援助し、支配しているのであれば、香港の人々は、何も統治せず、決定していない。ワシントンとウオール街がそうしているのだ。マーティン・リーと協力者のアンソン・チャンは、北京が香港で政策を押しつけていると文句を言いながら、香港統治を指示する外国権益代表だらけの部屋に、二人して座っているのだ。

"オキュパイ・セントラル"の本当の狙いは明らかになった。香港人が、自分達が権力の座に就けたい人々に投票できるようにするのが狙いなのではなく、"オキュパイ・セントラル"の背後にいる、外国が支援する政治派閥を権力の座に就けること、そして、香港の"ソフトな"再植民地化というあらゆる関心と狙い、中国全体を分割し、不安定化させるという更なる企みを防ぐ全ての手段を、北京から奪い取ることが狙いだ。

記事原文のurl:http://landdestroyer.blogspot.jp/2014/10/entire-occupy-central-protest-scripted.html

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石黒曜の小説『死都日本』、御嶽山の水蒸気爆発と九州川内原発再稼働の話を受けて、全国書店の棚から消えているのではと思ったが、しっかりならんでいる。火山に非常に詳しい医師が書いた小説。妄想ではなく、安全だと平然と言い放つ御仁こそ、妄想を抱いているに違いない。著者、ほかにも地震と火山がからむ小説を書いている。お読みでない方は、この機会にどうぞ。

震災列島』は、大地震襲来を契機に、孫娘(娘)を殺害した連中に復讐する祖父と父親のお話。
富士覚醒』は、富士山が噴火するお話。

IWJ、御嶽山の水蒸気爆発と九州川内原発再稼働の話題も追求している。例えば、

2014/10/01 川内原発の火山噴火リスクに対し「巨大噴火と今回の御嶽山とは全く違う話だ」~原子力規制委員会 田中俊一 委員長 定例会見

IWJ、興味深い番組の膨大なアーカイブを誇っているが、今とんでもない事態に見舞われている。時間的余裕皆無。まるで、USTREAM突然噴火。

下記は、IWJ岩上安身氏からのお知らせの抜粋

【岩上安身から緊急かつ重大なお知らせ!IWJのアーカイブがピンチです!】
USTREAMのアーカイブ映像が消去されてしまいます!期限は10月10日。保存のために緊急のご支援をお願いします!

緊急、かつ重大なお知らせです。
9月30日にUstreamAsiaから新たなニュースリリースが発表されました。アーカイブ映像の保存期間を変更するという急な告知です。

http://www.ustream-asia.tv/news_20140930.html

こちらのニュースリリースにあるとおり、Ustream Asia株式会社での、アーカイブ映像(過去の番組)の保存期間が、30日間に変更となり、30日間を経過すると自動的に削除されるようになります。

また、これまでに保存されてから既に30日間経過しているアーカイブ映像も、2014年10月10日以降に削除されるということです。

 

IWJでは、映像配信にUstreamを利用しており、また自社の記事にもUstreamアーカイブ映像を埋め込みで使用しています。

その数は、9月30日現在で1万本を超えます。

そして、それ以上に必要なのは、人的支援です。つまり人手です。この緊急事態にお手伝いいただける方、少なくとも数名が必要です。ペイワークでの募集を行います。IWJの本部事務所に来て、作業できる方を優先してお願いします。
また、ボランティアで応援して下さるという方がいらっしゃれば、喜んで歓迎いたします。

Ustreamアーカイブ作業スタッフ 緊急募集

https://docs.google.com/forms/d/1TEJri7CSNkZQNmHhOi0hU1K-
XdAvJIJyf72MYKapV9A/viewform


機材と臨時での人手確保のために、最低でも200万円程度の出費は覚悟しなくてはなりません。あるいは作業量によっては、人件費がかかり、もっと出費がかさむかもしれません。10月末で第4期の期末決算を迎えるIWJとしては、大変な負担です。年末には恒例の「饗宴」の開催も抱えています。

同様、機材的、または人件費としての支出をご支援いただけるという方は、ご寄付、カンパでのご支援を伏してお願い申し上げます。

寄付・カンパのお願い

http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

皆さまには、ご心配おかけしますが、アーカイブを視聴する権利を持つ会員の皆様には、絶対にご迷惑をおかけしないように、アーカイブの保存と、再アップに死力を尽くします。

我々としては、さらなる会員サービス、また、公益性のために努力を重ねていく所存です。独立メディアのとしてIWJの火が消えることのないよう、何卒ご支援のほど、よろしくお願いいたします。

お手伝いにでかけられない状態なので、ほんのわずかの貧者の一灯でご協力するしかなさそうだ。

岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

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コメント

有名な某左派ブロガーさんも、二回もこの香港のデモをを取り上げて称賛されていました。そこで取り上げられている幾人かの知識人の方たちも含むツィートもまた、これを肯定されているものでした。私自身はこちらのブログ主さんが翻訳されている記事の見方の方が、的を得ているのではないかと思っているのですが。

今は国連でも「侵略戦争」は犯罪になっていますから、他国をいいようにするにはその国の中の反対派を「育てる、煽る」のが常道のようです。それが極端に行った場合、「人道的な理由による軍事介入」ということも可能になるわけですが、そこまで行かせずに済ませれば、なお良いのかもしれません。

残念ながら「真の民主化運動」と、外国勢力を後ろ盾にした「傀儡の運動」とを見分けるのは、難しいことのようです。特に末端の参加者の場合、自国政府に不満を持つだけの理由もあり、自分たちの力だけで自立して立ち上がっているのだと信じて参加していることが多いのでしょうから、なおのことです。自分自身もまた、いつか、そのような運動に参加(加担)してしまわないという自信もありません。

ずいぶん前のものですが、今は更新のない、こちらのブログさんにこのようなことに関する記事があります。

Emerging Revolution in the South (主にZNetに掲載されている、ベネズエラに関する英文記事翻訳 )より
地球規模の市民社会の戦い 2005年06月26日
http://agrotous.seesaa.net/article/4630000.html

インタビュー形式の記事で、引用するときりがないのでいたしませんが、以下のような質問が入っています。もちろんそれに対する決定的な回答がなされているわけではありませんが…

>どうしたら、社会的権利、経済的権利、そして人権を心底から推し進めているNGOや人権団体とNEDに資金援助された団体とを見極められるでしょうか?

まさしく「地球規模の市民社会の覚醒」が求められているのだと思います。

 こんばんは。米帝の邪な陰謀、実に許しがたいですね。とはいえ、中東のように思うように行かず勝手にモノが転がり出すことも、組んだ相手がチャラビのように無能なこともあります。
 まあ、イラクやアフガニスタンの地位協定のように、転んでもただでは起きないのが米帝の怖いところですが。

 マーティン・リーと協力者のアンソン・チャンというのは、香港の民主派指導者で、民主党を創設して初代代表を務めた李柱銘(マーチン・リー)氏や、香港特別行政区政府のナンバー2の政務官だった陳方安生(アンソン・チャン)氏のことでしょうか?
 まだ、学生や労働者に影響力があるのでしょうか?

 先日、某国際反グロ団体の学習会で、香港の活動家の話を伺いました。
・香港には、(香港は本土とは別という思いが非常に強く有り)、自分たちのことは自分たちで決めるという気持ちが強い。
・(天安門事件の記念デモで何十万人も集まったりするが)香港では社会運動は低調であった。
・今回のオキュパイは、数ヶ月前の3人の学者の理論と呼びかけが嚆矢。
・始まりは学生のデモとストライキ、占拠に移行。呼応する人々の流入。
・この過程で、3人の学者は、指導性を失う。
・以後、学生の運動は、はっきりした指導部を持たないアメーバ的なものに。
・非大陸系の組合が支援ストに入り、学生達を守る。
・最大の目標は、「自由な立候補」を勝ち取ること。独立を目指しているものは非常に少ない。
・運動の広がりには、(世界で最も企業が活躍しやすい)極端に金儲け万歳な香港行政への怒りがある。香港の法制度は、基本的には植民地時代のそれをそのまま引き継いでいて、日本のような労働法規とか社会権だとかはない。(家賃は日本より高く、税金は低い。)極端な貧富の差がある。
・香港の様子は大陸では報道されていなかったが、右翼反動を使った攻撃を契機に、「けしからん連中で、みんな迷惑している」という形で一斉に報道を始めた。
・(日本の右翼が、60年安保の時に自民党の要請でヤクザのもうひとつの顔になったように)、香港のマフィアは返還時に本土政府と手打ちをして、本土の手下になった。オキュパイを攻撃したのは、彼らである。(エジプト”革命”でも、ラクダに乗って広場を襲ったのは右翼ヤクザであった)

 という見立てでした。

 象を撫でる者がもう一人いても良いと思い、コメントしました。

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