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2014年10月 8日 (水)

ブラジルの大統領選挙戦: 雪辱を目指すネオリベラル

Nil NIKANDROV
2014年10月7日 | 15:02
Strategic Culture Foundation

10月5日の第一回投票後、ブラジル選挙活動戦は一層激しくなっている。現職大統領の対抗馬で、ワシントンに支援されていたマリナ・シルバは、票のわずか21.3%しかとれずに、競争離脱を余儀なくされた。10月26日の決選投票では、左翼の労働党候補者のジルマ・ルセフ(41.1%) がブラジル社会民主党候補者のアエシオ・ネベス(33.7%)と対決する。

候補者達は困難な闘いに直面している。ネベスは、アメリカと西ヨーロッパの情報機関に支持されている。この12年間、与党労働党が実施してきた政策に彼は反対している。1985年に大統領に選ばれたが、就任前に伝染病で亡くなった祖父タンクレド・ネベスの側近として、20歳で政治家キャリアを開始した。アエシオは常に意欲的だった。故郷の区を代表する議員に選ばれたが、生まれ故郷ミナスジェライス州知事になる為に辞任し、次ぎに上院議員となった。一歩ずつ、彼の大統領候補というイメージが形を表し始めた。ネベスは対話をしり込みしない。彼は連合を作り上げる名人だ。アエシオは、信念という才をもっている。柔軟な政治家の彼は、どうやって一度にあらゆるものを約束するのかを知っている。策略名人の彼は、巧みに敵の裏をかいて、物事を自分流でやり通すのだ。

ネベスと彼のチーム目標は、権力を奪取し、大企業権益に役立つため、権力を保持することだ。彼のプロパガンダは“停滞した”経済を前進させ、医療、教育に取り組み、腐敗と戦うことが出来ない“労働党”の独裁に、人々は飽き飽きしているという主張に基づいている。ネベスは、厳しい支配で、秩序を確立するつもりだと言って、約束をばらまいている。第一歩は、省庁の大幅な人員削減だ。閣僚の人数を半分にするつもりのだ。ネベスは、国営中央銀行を独立させ、経済に対するあらゆる国家の干渉をやめると約束している。“上からの規制無し。事業は自由であるべきだ”。ネベスは、景気低迷は、ジルマ政権のせいだと言っている。彼は十分考え抜いた改革を実施し、課税制度を作り替えて、GDPを増大させたがっている。微笑む彼の写真を載せた広告で後押しして、彼は大量の約束をしている。これは、人を身構えさせる。この人物は信頼できないという懐疑的な反応が、マスコミに登場し始めた。前大統領ルイス・イナシオ・ルラ・ダ・シルバと現職大統領ジルマ・ルセフは、南米と中米、そしてカリブ海諸国において、ブラジルの影響力を強化したという明白な外交政策実績を誇っている。そこで、ネベスは国際問題について語るのに慎重だ。ネベスが権力の座についた場合、ブラジル外交政策はどうなるのだろう?

彼は、メルコスール(アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイとベネズエラで構成される小区域ブロック)は無用だとは言わないが、ブラジルが制約なしに戦略的協定を結ぶことができるよう、同盟に関する憲法上の文言に、訂正を加えなければならないと考えている。実際には、彼はワシントンとの二国間自由貿易協定を意図しているのだ。ネベスは、西ヨーロッパや日本のよう先進工業国との絆を強め、アメリカ合州国が立ち上げた太平洋同盟との密接なつながりを発展される手段を講じたがっている。これがベネズエラ、キューバ、エクアドル、ニカラグアとボリビアが参加している米州ボリバル同盟(正式には、我がアメリカ人民の為のボリバル同盟ビア)との関係について、彼がはっきりと語ろうとしない理由だ。

ネベスは、ブラジル領における麻薬密売に関与している近隣諸国に警告している。アメリカ合州国も、この問題については同じ立場をとっている。我々以外、全員有罪だ! ボリビア、ベネズエラ、ペルーや他の国々の麻薬取り締まり機関は、ブラジルと協力しており、麻薬密売業者達との戦いで、大きな成果を上げている。共同作戦の結果、何トンもの幻覚誘発物質が廃絶された。ネベスによる批判的な言辞の調子が、中南米における、ブラジルの孤立を招いている。例えば彼は既にボリビアを威嚇した。ボリビアは国内消費に必要な量の四倍のコカを生産している(とワシントンは言っている)のだから、ボリビア政府は必要な手段を講じるべきで、そうでなければ、あらゆる特恵と信頼を失うことになると。

専門家達は、決選投票が、二つの異なる社会-経済モデルが、有権者の支持をめぐって争う戦いであることに同意している。ブラジルでは、近年、大規模な改革が行われてきた。何百万人もの人々の生活水準が向上した。貧困、人種的不寛容やあらゆる種類の差別との戦い、新たな職場や、若者の専門能力向上の為の適切な環境を作り出たことが実現した主要な変化だ。欧米マスコミでさえも、ブラジルにおける社会改革の規模は未曾有のものであることを認めている。ジルマ政権は、他の中南米諸国からの政治支援を享受している。スパイ・スキャンダルを受けて、ジルマ・ルセフは公然とオバマをはねつけ、彼女の資質をまざまざと見せつけた。ネベスが勝利した場合には、労働党の多くの社会的、政治敵実績は危うくなるだろう。統合プロセスは、アメリカ合州国との“協力”を優先して見直されるだろう。どこの国でも、ネオリベラルは皆同じだ。連中は、庶民のことを気にかけている振りを懸命にしながら、権力を目指して、色々約束する。連中は希望の幸せというバラ色の絵を描くが、政府資産を最もありきたりの方法で盗むところを現行犯で逮捕されて終わるのだ。連中は通常、国家権益に対する謀略や裏切りに関与している。ジルマは、ネオリベラルは、ブラジルにとっての脅威だと考えている。彼女は、アエシオ・ネベスの党が、三度権力の座につき、毎回しくじったことを思い起こしている。ジルマ・ルセフは、ブラジルには、過去に戻って、国際通貨基金に跪いて欲しくはないと語っている。

ネベスは、自分は合理的思考をしがちな政治家だと考えている。若かりし頃、彼は麻薬を試し、無為にすごす“黄金の若者”に属していた。彼はそのことは思いだしたがらない。彼の容貌はTV番組の主人公並みだ。鋭い視線と弁舌の才。彼は怠け者で、プレイボーイで、女性の心の征服者だという評判だ。イパネマ海岸やリオデジャネイロの彼の家での疑いを招くような写真が、時折マスコミに浮上する。リオの高級地域にある、はやりのディスコ、レブロンでの彼の姿は皆良く覚えている。心理学者は、彼の性格の決定的な特徴は自己愛だと言うが、それが彼の弱点だ。彼は他の人々との連帯感情に欠けているのだ。

彼には最初の結婚で生まれた娘がいる。ネベスは20歳若いレティシア・ウェバーと結婚している。彼女は最近、子供を二人産んだ。中傷者連中は、私生活で変化が起きたのは、彼のイメージを良くする為だと言っている。レティシアが夫の為の広告に登場している場合ではない。ネベスが白い歯を見せている優しい笑顔のポスターがブラジルの至る所にある。白い歯の微笑みのおかげで、彼が勝利できるかどうかは、これからわかるだろう...

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2014/10/07/presidential-race-brazil-neoliberals-bid-get-revenge.html
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素人は、てっきりジルマ・ルセフと、マリナ・シルバとの決選投票になると思い込んでいた。マリナ・シルバが、アエシオ・ネベスに変わっただけで、従米新自由主義対中南米自立派という構図はそのまま。

アエシオ・ネベス主張のこの部分、TPPそのまま。走狗そのまま。

ブラジルが制約なしに戦略的協定を結ぶことができるよう、同盟に関する憲法上の文言に、訂正を加えなければならないと考えている。実際には、彼はワシントンとの二国間自由貿易協定を意図しているのだ。ネベスは、西ヨーロッパや日本のよう先進工業国との絆を強め、アメリカ合州国が立ち上げた太平洋同盟との密接な つながりを発展される手段を講じたがっている。

コカではないが、『大麻草と文明』、ようやく日本語訳が刊行された。故ジャック・ヘラー氏の著書だ。彼の本から一部を翻訳してある。

訳者の方、アメリカで、正式に許可を得て、自から大麻を栽培しているという。

文學界11月号に、筒井康隆『ウクライナ幻想』が掲載されているようだ。収益に貢献しない為、図書館にゆくべきか?

地元の書店店頭、トンデモ右翼本の山で、うんざりするが、先日寄った某ターミナル駅ビル中にある大手書店でも、レジ・カウンター前や一等地とおぼしき場所には、トンデモ右翼本しか陳列していなかったのに驚いた。

書店員レベルが低劣なのか、トンデモ右翼本出版社のリベート作戦が成功しているのか、その両方なのか?あの書店、二度と寄らないことにした。

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コメント

第一回投票のネベスは地元のミナス・ジェライス州で現職のロウセフ大統領に43.5%対39.8%と負けています。ブラジル情勢に詳しい知り合いによると、ネベスは地元の空港建設に伴う用地買い上げで自分の叔父一族に地上げの便宜を図ったことが判明して地元での支持を失いつつあるようです。しかし、ブラジルでも日本同様マスコミ各社はネオ・リベラル系なのでネベスや彼の属する政党の汚職はまったくと言っていいくらい報道されないそうです。

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