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2014年7月21日 (月)

マレーシア旅客機に何が起きたのか?

Paul Craig Roberts
2014年7月19日

ワシントンのプロパガンダ装置がフル回転しているので、我々は既知の事実すら失いかねない危険な状態にある。

分離主義者には、高価なブーク対空ミサイル・システムもなければ、それを操作するよう訓練を受けた要員もいないという事実がある。

もう一つの事実は、分離主義者には、旅客機を撃墜する動機は無く、ロシアも同様だ。低空飛行の攻撃機と、高度10,000メートルの旅客機の違いは誰にでも分かる。

ウクライナはブーク対空ミサイル・システムを保有しており、ブーク砲兵中隊はこの地域で活動しており、旅客機に対するミサイルが発射された可能性がある場所に配備されていた。

分離主義者とロシア政府に旅客機を撃墜するは動機が無いのと同様、ウクライナ政府にも、更には、ウクライナ軍が余り乗り気ではない、対分離主義者への戦いを仕掛ける為に民兵を組織した、狂った過激派ウクライナ人民族主義者にも無いはずだと考えたくなる。ロシアをはめようという計画でも無い限りは。

武器体系に詳しいあるロシア人将軍は、兵器使用訓練を受けていないウクライナ軍がしでかした過ちだったという説を提唱している。ウクライナが多少はこの兵器を保有してはいても、ウクライナ人は、ウクライナがロシアから独立して以来23年間、使用法の訓練を受けていないとこの将軍は言う。この将軍は、これは無能さによる事故だと考えている。

この説は、ある程度辻褄があっており、ワシントンのプロパガンダより遥かに辻褄が合っている。この将軍の説明の難点は、一体なぜブク対空ミサイル・システムが、分離主義者の領土の近く、あるいはその領土に配備されていたのかを説明していないことだ。分離主義者は航空機を持っていない。ウクライナが、軍事的用途が無く、その分離主義者によって侵略され、装置が捕獲されてしまうかも知れない場所に、高価なミサイル・システムを配備するというのも奇妙な話だ。

ワシントン、キエフと売女マスコミが、プーチンがこれをしでかしたというプロパガンダを何としても推進することにしている以上、アメリカ・メディアからは信頼できる情報を得られることはあるまい。我々自身で何とか考え出すしか対策はない。

手始めの一歩は、こう質問することだ。一体なぜ、ミサイル・システムはその場所にあったのだろう? 一体なぜ、高価なミサイル・システムを、そもそも使い道の無い紛争地帯に配備するようなリスクを冒すのだろう? 無能が一つの答えで、もう一つの答えは、ミサイル・システムには意図された用途があったというものだ。

意図された用途とは一体なんだろう? ニュース報道と情況証拠から得られる答えは二つある。一つは、超国家主義の過激派が、プーチン大統領機を撃墜するつもりだったが、マレーシア旅客機と、ロシア旅客機を混同したというものだ。

インターファックス通信社は、航空管制官と思われる匿名情報源を引用して、マレーシア旅客機と、プーチンの旅客機は、数分の間隔をおいて、ほぼ同一の航路を飛んでいたと報じている。インターファックスは情報源をこう引用している。“プーチンの飛行機と、マレーシアのボーイングは、同じ点、同じ格子を通過したと申しあげることができる。それはワルシャワに近い、330-m格子、高度10,100メートルだ。大統領機は、モスクワ時間の16:21にそこを通過し、マレーシア旅客機は、モスクワ時間の15:44に通過した。旅客機の輪郭は似ており、大きさも非常に良く似ており、色については非常に遠距離からはほぼ同様に見える”

公式なロシアの否定は見ていないが、ニュース報道によれば、インターファックス・ニュース報道に対応して、ロシア政府は、プーチンの大統領機は、戦争状態が始まって以来、ウクライナ航路は飛行していないと述べた。

否定を額面通り受け取る前に、ロシア大統領暗殺というウクライナの企みには、ロシアが避けたがっている戦争を暗示しているという含意に配慮する必要がある。これにはまた、キエフのワシントン傀儡が、アメリカ政府の支援無しに、それほど危ない行為をする危険を冒すとは到底考えがたいので、アメリカ政府の共謀という含みもある。知的で合理的なロシア政府が、アメリカ政府と、そのキエフ傀儡によるロシア大統領暗殺未遂の報道を否定して当然だろう。そうでなければ、ロシアはこれに対し何かせざるをえず、それは戦争を意味するのだ。

二つ目の説は、公式ウクライナ軍の埒外で活動している過激派が、ロシアに責任をなすりつける為、旅客機を撃墜する陰謀を企てたというものだ。もしそのような陰謀が起きたとすれば、恐らくは、CIAか何らかのアメリカ政府の手先と一緒に仕組んだもので、EUに、アメリカ政府の対ロシア経済制裁に抵抗するのを辞めさせ、ヨーロッパのロシアとの貴重な経済関係を断ち切らせることを狙ったものだ。アメリカ政府は、その経済制裁が一方的で、イギリス首相というポチからの支持という可能性を除けば、NATO傀儡諸国や、世界の他のどの国からも支持されていないことに苛立っている。

この二つ目の説明を裏付けるかなりの情況証拠がある。ロシア人将軍と分離主義者達との会話とされるもので、誤って民間航空機を撃墜したと話し合っているとされるユーチューブ・ビデオがある。報道によれば、専門家による、ビデオ中のコード分析で、ビデオが、旅客機が撃墜される前日に制作されたことが判明している。

ビデオにまつわるもう一つの問題は、分離主義者が、10,000メートル上空の旅客機と、軍の攻撃機とを混同することは考えられようるが、ロシア軍が混同することなど有り得ない。唯一の結論は、ロシア軍を引き合いにだすことで、ビデオは二重にその信憑性を損なっているということだ。

専門家でない人々でも容易に理解できる情況証拠は、ニュース番組が、いかなる事実が判明するより前に、ロシアに罪をなすりつけるよう、うまいタイミングで編成されていたことだ。

前の記事で、http://www.paulcraigroberts.org/2014/07/17/sanctions-airliners-paul-craig-roberts/ 私が聞いた、明らかに、ロシアに全ての罪をなすりつける様、準備していたBBCニューズ報道について書いた。BBC特派員がかたずをのんで、ユーチューブ・ビデオを見たばかりだが、ビデオはロシアがこれをしでかしたことを証明する決定的証拠だと報じるところで番組は終わった。もはや何の疑念もないと彼は言う。ウクライナ政府やアメリカ政府が入手する前に、情報は何故かビデオになり、ユーチューブに載ったのだ。

プーチンがこれをしでかした証拠は旅客機攻撃前に制作されたビデオだ。ナショナル・パブリック・ラジオで放送されたBBC報道丸ごと、いかなる証拠よりも前に、ひたすら、それがロシアのせいであると決めつける目的の為に画策されていたのだ。

実際、全ての欧米マスコミ全員一致で言っている。ロシアのしわざだ。そして、売女マスコミは同じことを言い続けている。

こうした全くの意見の一致は、単に、欧米マスコミが、自動的に、アメリカ政府に賛成するようにさせる、パブロフ風条件反射訓練を受けた結果に過ぎないのかも知れない。反米的であることで、批判の対象となったり、勝利をおさめる大多数の意見から孤立し、間違えたことで、黒星をつけられたりすることを望むマスコミなど存在しない。アメリカでも最も重要なニュース雑誌の元ジャーナリスト、そして寄稿者として、私はこの仕組みを良く知っている。

その一方、もしパブロフ風条件反射訓練を無視すれば、唯一の結論は、あらゆるニュース展開はマレーシア旅客機撃墜に関するプーチンに罪をなすりつける為に画策されたものということになる。

ブルームバーグ・ビジネスウィーク副編集長ロメシ・ラトネサールの7月17日の記事は、画策に対する説得力ある証拠になっている。http://www.businessweek.com/articles/2014-07-17/the-malaysia-airlines-shootdown-spells-disaster-for-putin?campaign_id=DN071814 ラトネサール説の題は“マレーシア旅客機撃墜はプーチンの災いとなる”だ。ラトネサールは、プーチンがはめられたと言おうとしているわけではない。彼が言おうとしているのは、プーチンがマレーシア旅客機を撃墜させるまで、“大多数のアメリカ人にとって、ウクライナへのロシア介入は、アメリカ権益にとって、重要性はほとんどないものに見えていた。この計算は変わってしまった. . . . 何ヶ月か、あるいは何年もかかるかも知れないが、プーチンには、必ずやその無謀さを償わされる時がやってくる。そうなった暁には、MH17機撃墜は、彼の破滅の始まりと見なされるようになろう。”

元ウオール・ストリート・ジャーナル編集者として、私は、ラトネサールが書いたような屑記事を提出するような連中を首にしていたろう。裏付ける証拠皆無の中での当てこすりをご覧願いたい。アメリカ政府によるクーデターを“ロシアのウクライナ介入”だというウソをご覧願いたい。我々が目にしているのは、アメリカ政府の帝国主義という狙いによる欧米ジャーナリズムの完璧な堕落だ。ジャーナリストたるもの、すべからくウソに参画せねばならず、さもなくば踏み潰されるのだ。

今でも誠実なジャーナリストを、周辺で探して頂きたい。一体誰がいるだろう? 全員売女である同業ジャーナリスト連中から、絶えず攻撃の的になっているグレン・グリーンウォルド。他に誰を思いつけるだろう?ワシントンの命令でロンドンのエクアドル大使館に閉じ込められているジュリアン・アサンジ。イギリス傀儡政権は、エクアドルへ亡命する為のアサンジの自由通行を決して認めようとしない。これと同じことをした最後の国はソ連だった。ソ連は、ハンガリー傀儡政権に、ブダペストのアメリカ大使館に入ったミンツェンティ枢機卿を、1956年から、1971年まで15年間、閉じ込めるよう要求していた。ミンツェンティはアメリカ合州国に政治亡命を認められたが、アメリカ政府傀儡のイギリスが、ワシントンの命令で、アサンジ亡命を認めようとしないのと同様、ハンガリーは、ソ連の命令で、彼の亡命を認めようとしなかった。

もし我々が正直で現実に直面する強さがあれば、ソ連が崩壊しなかったのを実感するに違いない。毛やポル・ポトらと共にワシントンとロンドンに引っ越ししたにすぎない。

プーチン外交の欠点は、プーチン外交が、善意と、真実が勝利することとに依拠していることだ。ところが欧米には善意など存在せず、アメリカ政府は真実が勝利することには興味皆無で、アメリカ政府が勝利することにしか関心がないのだ。プーチンが対決している相手は、理性的“パートナー”ではなく、彼に狙いを定めた宣伝省なのだ。

ロシアの思慮分別と、アメリカ政府の脅しの好対照である、プーチンの戦略を私は理解しているが、これはリスクの高い賭けだ。ヨーロッパは長らくアメリカ政府の一部であり、権力の座には、ヨーロッパをアメリカ政府から独立させるのに必要な構想を持ったヨーロッパ人は皆無だ。しかもヨーロッパの指導者連中は、アメリカ政府に仕えることで膨大な金をもらっている。首相職を離れて一年で、トニー・ブレアは5000万ドル稼いでいる。

ヨーロッパ人が災難をいくつも経験しても、ヨーロッパの指導者連中が、自らの安楽な暮らし以外の何事かを考える可能性はまずない。そうした安楽な暮らしは、アメリカ政府に仕えることで、維持できる。銀行がまんまとギリシャを搾取したことが証明している通り、ヨーロッパ諸国民は無力なのだ。

ロシア国防相の公式声明はここにある。http://www.globalresearch.ca/mh-17-crash-in-ukraine-official-statement-from-russian-defense-ministry/5392000

ガザ・ゲットーに閉じ込められたパレスチナ人に対するイスラエルの最近の残虐行為から注目を逸らしてしまったのだから、アメリカ政府の対ロシア・プロパガンダ攻撃は二重の悲劇だ。イスラエルは、空襲とガザ侵略は、パレスチナ人テロリストがそれを通って、イスラエルに押し寄せて、虐殺を行うトンネルとされるものを見つけ出し、閉鎖するための、イスラエルによる取り組みに過ぎないと主張している。もちろんイスラエルには、トンネルも、テロリストによる虐殺も存在しない。

せめて、アメリカ・マスコミのどれかで、ジャーナリストの一人くらいは、一体なぜ病院や民間人住宅を爆撃し、イスラエルへの地下トンネルを閉鎖するのか尋ねて欲しいと考えたくもなる。だが、それは、アメリカ・メディアの一員たる売女には無理な注文だ。

アメリカ議会とて、全く頼りにならない。下院も上院も、イスラエルのパレスチナ人虐殺を支持する決議を可決した。二人の共和党上院議員、卑しむべきリンジー・グラハムと、がっかりさせられたランド・ポール、そして二人の民主党上院議員、ボブ・メンデスとベン・カーディンが、イスラエルによるパレスチナ人の女性や子供達の計画的殺害を支援する上院決議を提案したのだ。決議は“例外的で、欠くべからざる”国民の上院で、満場一致で可決された。

集団大虐殺政策に対する報酬として、オバマ政権は、4億2900万ドルものアメリカ納税者の大金を、虐殺への支払いで、イスラエルに即座に送金する。

アメリカ政府のイスラエルによる戦争犯罪への支持と、ウソに基づく対ロシアプロパガンダの猛攻撃を比較願いたい。“サダム・フセインの大量破壊兵器”“アサドの化学兵器使用”“イランの核兵器”を、今我々は一からやり直しているのだ。

アメリカ政府は余りに長期間ウソをつき続けた為、もはや何も他のことはできない。

Paul Craig Robertsは、元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えていた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでい る。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the WestHOW AMERICA WAS LOSTが購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2014/07/19/happened-malaysian-airliner-paul-craig-roberts/

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コメント

管理人様のお仕事には、いつも敬服しております。”ロシアの声”の記事に拠れば、ロシア大統領機の飛行経路はあるポーランド上空の一点でマレーシア機のそれと交差した、とのみ解釈できます。ウクライナへ飛行したとも、事故地点上空まで飛んだとも書かれてはおりません。そもそもモスクワへ向かうべき機ならば、このポーランド空域の座標ではマレーシア機が実際にそうしたように、左へ変針し舵を戻さずそのままべラルース空域へ入るはず。”ロシアの声”のこの記事は暗に、当該空域で事故機が大統領搭乗機と誤認され、撃墜航路へと誘導されたのだ、と仄めかしているのです。大統領は諜報機関出身ですから、手の内は決して見せません。その方が対象からの不安と狼狽を誘いだすからでしょう。

まずは自分たちが聞きたい答えが先にあって、それがどこかから出てくるまでは、真実ではないといい
自分達にとって都合よく思える答えを誰かが発明すれば、説得力があるといい、納得する。

日本人の拉致事件は、日本政府やアメリカのプロバガンダ
であると言い切っていた人たちとかわらないではないか。

これはイラクに大量破壊兵器があると、何の根拠もなく、アメリカがそういったからですませた日本の文化人や知識人にもあてはまるのだが。

面白いのは、どちらもすぐ一般人はわからないが、自分達だけは真実を導き出したと
思い込むことだ。 

多くの場合、真実を本当に知りたいと思う人たちよりも、自分の希望に沿った
真実が出てきてほしい。なければ、真実を創作する人たちによって、常に本当の真実が
隠れてしまうのだ。 そして、真実を創作する人たちが、互いの立場でプロバガンダを繰り返す。

私は、どちらが攻撃したかなんてことは、ほとんど意味がないと思う。戦争状態の地域の
上空を他国の民間航空機が飛行して撃ち落とされた、どっちが撃ち落としたんだ? なんてのは、
実は誰にとっても意味がない。 大事なのは、その地域で今も戦争が行われている。なぜ
それが止められないのか、その一点のみだ。

逆に、何故ここまで断定できるのが非常に不思議なんだが。
ワシントンのプロパガンダとやらには、少なくとも傍受された親露派の通信とか、衛星によってキャッチされたロシアの地対空ミサイルとか、裏づけが指摘されてるが、この発言には何の裏づけもない。
それに、ウクライナ軍機2機が数日前に高高度で撃墜されたことも、
今回のマレーシア機墜落が親露派による撃墜だということを推定させることになる。
こんなことを元共同編集者が言っているようではWSJの信用性も失われるね。

          我々自身で何とか考え出すしか対策はない(P.C.ロバ-ツ氏)  
                -なぜマレーシア機なのか?-
 
  早朝と言うべきか,深夜と言うべきか,時計の針が1時,2時を回ると眼がしょぼんで来る。文字が歪んで見える。9月に帰国して中秋の名月をみたとき,果たして「丸く」見えるかどうか,甚だ怪しい。三角あるいは四角に見えるかも知れない。

  さてMH17機墜落の話について申し上げれば,ロバーツ氏が指摘する「二つ目の説」は,有力であると考える。「公式ウクライナ軍の埒外で活動している過激派が、ロシアに責任をなすりつける為、旅客機を撃墜する陰謀を企てたという」説に賛成したい。

  小生としては,ウクライナ側と親露派がBUKを発射するが,どちらも当たらない場合を考えて,CIAが右翼エンジンに爆発物を仕掛けて「爆破」したと考えていた。これはOSCEによって調べられ,爆発物の痕跡があれば小生の説が正しいことが証明されるが,爆発説を唱えるより,ロバ-ツ氏の指摘される「公式ウクライナ軍の埒外で活動している過激派」説の方が有力であると考える。
  その理由の一つは,ポーランド暗殺部隊や外国人傭兵(ブラック・ウオ-タ)の動きが全然知られていないからである。ポーランドで軍事訓練を受けたネオナチの動きも報道されていない。一括りにされてウクライナ政府軍乃至キエフ軍と呼ばれているのは,大ざっぱすぎるからである。

  ぼろくそヘリや戦闘機が親露派によって撃墜されたことは事実だとしても,この一連の事実によってMH17機も親露派によって撃ち落とされたと連想させる宣伝・連想方法も充分にあり得るし,CIAにとっては,撃墜されたヘリや戦闘機の乗組員がウクライナ人であっても米国人でない限り,何の問題も生じない。すなわち,破壊集団CIAや外国人部隊などの過激派にとってウクライナ兵の死亡はミサイルのボタンを押すのに妨げにならないからである。これが第二の理由である。

  ところで『ロシアの声』によれば, ロシア自由民主党のジリノフスキイ党首は,ひと月も前に,演説の中で航空機の墜落を予測していた,という。
  (以下,引用)
   「狂暴になった懲罰者らの行動は、今度一体どこに向かうだろうか?彼らは血を飲みつくした。今度彼らに必要なのは、栄誉や名を手に入れる事だ。クリミアで、破壊工作が開始されるだろう。彼らは、何らかの民間旅客機を撃墜する。その後、人々は皆、飛行機に乗るのを怖がるだろう。」
  ジリノフスキイ党首は、自分の立場について新聞「コムソモーリスカヤ・プラウダ」に、以下のように説明している―
「これは、挑発のよくある段階だ。欧州全体、又全人類をストレス状態に置くのだ。それは一体何のためか?ドルを救うためだ。ドルは落ち込んでいる。落ち込みにストップをかけるためには、ああした突然の騒ぎが必要なのだ。」     (引用,終わり)

  ドルの落ち込みに歯止めをかけるためにMH17機を撃ち落とす必要があったという。ロバ-ツ氏の『誰が利益を得るのか』という問いにジリノフスキイ党首は「見事に」答えている。と同時にまた小生の人生の同行者の反応を見事に描いている。MH機でこちらに来る予定であったが取りやめた(その代わり小生が帰国することになった?しかし私としてはMH機で帰国する場合には帰国したい。座席がガランガランであろうからゆっくり3人分の座席が確保できるからである。ちなみに最近,こちらのANA氏と知り合いになったが,日本のANAでは往復24万円だそうだ。べらぼうな。MH17機墜落によって,ドルがたくさん刷ることができる米国に加えてANAも利益を得る仕組みがある)。

  しかし,ロバ-ツ氏の説にしてもジリノフスキイ党首の説にしても,「なぜマレーシア機なのか」を説明しない。ウクライナ上空は400機以上の航空機が毎日飛んでいたという。またMH機は週に2,3便の運行であろう。すなわち,この日のこの時間帯にMH機はなぜ,墜落しなければならなかったのか。ここはどうしても経済発展に著しいマレ-シア国の置かれた状況を調べる必要があろう。
  マレ-シア・サラワ(ク)州にはビントュルという町があり,日本企業がたくさん進出している。マレー半島のジョホ-ルも同じ。したがって日本国と現地とを往復する企業関係者も多いはずである。マレ-シア航空は倒産しないと推測するが,減便による影響は進出企業にどのような影響を与えるのであろうか。「なぜマレーシア機なのか」を角度の異なった視点からのお考えをお聞かせ願えれば幸いです。  

追記:在東欧農家様。KAL事件当時の偽情報操作に関する情報ありがとうございました。現場にいらした方の証言は貴重だと考えます。

ここ数日、可成り気になる出来事は、マレーシア民間機撃墜を誰がしたのかとのこと。
日本のマスゴミ情報では分離独立派=ロシアが誤って撃墜したとの枝葉ばかりで、単純に日本の一般人はそれを信じてしまう。
しかし、誰が得するのかとの観点からは、それはあり得ない。
プーチンからの合理的な反論はないので、戸惑っていた。
今回のPaul Craig Robertsの解説;「公式ウクライナ軍の埒外で活動している過激派が、ロシアに責任をなすりつける為、旅客機を撃墜する陰謀を企てたというものだ。」は十分に説得力があり、納得した。
本ブログ主様に感謝である。

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