« ヨーロッパの9/11 | トップページ | やくざ国家アメリカ アメリカ民主主義はいずこ? »

2014年5月12日 (月)

オデッサ偽装作戦 見るに耐えないアメリカ・マスコミ報道

Mike Whitney

“私が見た全ての証拠によれば、オデッサの出来事はまるごと巨大な偽装作戦でした。それは… ボスニアから、コソボに至るまで、そして今ウクライナで、親欧米派部隊が演じるのを得意とする見せしめ虐殺の一つで、ロシアに過剰反応させ、軍隊を出させることを狙ったものです … 連中がこれほど恐るべき残虐行為を進んで実施するという事実は、現時点での連中の必死さを示しているのだと思います。”

- ネボシャ・マリチ、政治評論家、ロシア・トゥディ

“ちがう異国の空の下ででもあることか
縁なき翼のかげに抱かれてでもいたことか
そのときわたしは わが民とともにいた
不幸がわたしの民を追いやったその場所に”

- “鎮魂歌(レクイエム)” - アンナ・アフマートワ

2014年5月8日
Counterpunch"

インターネットで流れているオデッサ火事犠牲者の写真が、出来事の公式説明に疑問を投げかけている。労働組合会館に入った反暫定軍事政権活動家の多くは、焼け死んだり、煙で窒息して死んだりしたわけではなく、建物に入り込んで、中にいる出来るだけ多数の人々を殺し、遺体を焼き、こっそり去った工作員や暴漢によって、残酷に至近距離で射撃されたことが今や明らかだ。犠牲者の中には妊娠8ヶ月の若い女性のように、電気コードで絞め殺され、火や煙による損傷皆無の部屋の中で、背中から机の上にくずれ落ちたままの人がいた。別の例では、女性は胸から下を裸にされ、強姦され、殺害され、火を放たれた。

他の例では、頭蓋骨に貫通銃創がある犠牲者達が、可燃性液体を頭から浴びせられ、焼かれ、衣服は全く燃えていない遺骸に、黒焦げになった頭部が残った。ずさんに実行された大量殺人は、火事が、キエフ支持派と反キエフ派・デモ参加者の間の自然発生的衝突の結果ではなく、キエフのファシスト暫定軍事政権と協力している外国諜報機関が関与している可能性の高い入念に計画された秘密工作であることを証明している。CIAがウクライナの首都に居を構えていることは申しあげただろうか? AFPのスクープはこれだ。

“アメリカ中央情報局(CIA)と連邦捜査局FBIの多数の専門家が、ウクライナ政府に助言し … キエフが、ウクライナ東部での反乱を終わらせ、機能する治安機構を確立するのを支援している…” (CIA、FBI職員‘ウクライナ政府に助言:AFP報道)

世界中の国々で“機能する治安体制”を作り出そうというCIAの熱心な取り組みは、誰もが知っている。ウクライナにおけるCIAの存在は、アメリカがオデッサの出来事に、積極的に関与していたか、あるいは誰がやったか知っていたであろうことを示唆している。いずれにせよ、事件を起訴して、国際刑事裁判所ICCで審理する前に、独自調査が行われるべきだ。

オデッサでの凶暴な行動は、モスクワを挑発して、軍事的対立に引き込むという広範な戦略の一環だ。アメリカの戦争計画者達は、NATO拡大を正当化し、EU-ロシアの更なる経済統合を阻止し、“アジア回帰”を推進する為に、プーチンを紛争に引きずり込みたがっている。この悲劇の犠牲者達は、アメリカ政府の帝国主義の野望を推進し、アメリカの世界覇権を確立するため、犠牲にされたのだ。東部反体制派の弾圧に対する揺るがぬ支持を、オバマは繰り返し述べている。数日前のホワイト・ハウスのローズ・ガーデンでの記者会見で、大統領は、“ウクライナ政府は、この全過程で終始素晴らしい自制を示した。”と述べて、軍による民間人攻撃を称賛した。

実際は、オデッサの墓地は今、オバマがそれほど称賛する暫定軍事政権の偉大な自制を証言できる人々で満ちている。

欧米マスコミによるオデッサ虐殺報道は、最近の記憶の中で最悪だ。巨大報道コングロマリットは、もはや国家のプロパガンダ機関以外の何者でもないことを隠そうともしなくなった。そうした低い基準からしても、報道は救いがたい。リベラルなハフィントン・ポストのウェブサイト記事の典型的な概要はこうだ。

“警察は、労働組合会館の中で、死者を出した火災が始まったと言っているが、火災がどのように始まったかの詳細は説明しなかった。先に、警察は、少なくとも三人が、人口100万人の都市における両派の衝突で亡くなったと述べた。

ウクライナのニュース報道によれば、キエフ支持派デモ参加者が、労働組合会館の外にあったモスクワ支持者のテント村を破壊した。モスクワ支持者達は建物中に避難し、それから建物が火事になった。
オデッサ警察スポークスマンのヴォロディミール・シャスブリエンコは、APに、火事は、どうやら火炎瓶によって引き起こされたらしいと語った。彼は、犠牲者の詳細や身元は把握していない。” (オデッサ・ビル火事で数十名死亡、AP)

実際に起きたことについて、筆者は読者を意図的に誤解させている。火事は労働組合会館で“起きた”のではない。火災を起こしたのだ。これには議論の余地がない。全ての出来事のビデオ場面や、膨大な数の目撃報告がある。右派セクター暴漢達が、窓から火炎瓶を投げ込んで、火災を起こしたのだ。全てビデオにある。

第二に、“キエフ支持派デモ参加者”が“労働組合会館の外にあったモスクワ支持テント村を破壊した(わけではない)…テント村は、それから火事になった。”これは馬鹿げている。ファシスト過激派がテント村を焼き払い、活動家をビルの中に追い込み、出口をバリケードで塞ぎ、それから、内部の人々を殺害するという明確な意志を持って建物に放火したのだ。またもや、これは議論の余地がない。全てビデオにある。主として、捜査をすれば、確実にアメリカの関与を指摘してしまうことになるので、アメリカ・マスコミは、大規模隠蔽工作に従事している。これこそが、普通であれば大見出し記事になっているはずの出来事を、大手報道機関のどこも報道しない理由だ。オデッサ事件は、ウェーコでの宗教団体ブランチ・ダビディアン武装立て籠もり・集団自殺事件と、コロンバイン高校銃乱射事件を独自にまぜこぜにした様なもので、編集者達が、世の中の共感と一般大衆の激しい怒りにつけこんで、落ち込んだ視聴率を押し上げるのに利用する典型的なセットだ。この場合に限って、マスコミは報道を最小限にし、ペンシルヴェニア通り1600番地(ホワイト・ハウスの住所)におそらく直結するだろう話を報じるのを拒否しているのだ。

ニューヨーク・タイムズは、ウクライナにいるロシア兵士の偽写真を掲載したかどで広く批判されているが、ウオール・ストリート・ジャーナルは最低最悪報道トロフィーを獲得した。“死者を出したウクライナ火事は反徒が起こした可能性が高いと政府は主張”と題する記事で、WSJは、ビルの中の反クーデター活動家達が、実際自分で建物を焼き尽くしたという有り得ない話を押しつけて、政府による残酷な弾圧を犠牲者のせいにしようと惨めな努力をしている。下記が記事の抜粋だ。

“火事は屋根から始まりました。過激派がそこにいました。ケースと武器を発見しました”チェボタルは言った。“しかし、何か予期しないことがおきました。彼等の火炎瓶が落ちて、ビルの高い階に火がつきました。”(死者を出したウクライナ火事は反徒が起こした可能性が高い、ウオール・ストリート・ジャーナル)

全くとんでもない。WSJの編集者は、ネオナチがビルめがけて火炎瓶を投げている場面がインターネット中にあるという事実を知っているのだろうか?

記事はもちろん、ビルの中で一体何人が射殺されたり、絞殺されたりしていたかを説明しそこねている。人々が火事から逃れる為、窓から身を投げたり、ビル前の歩道で、右翼過激派に残忍に殴打されたりしていたのを、一体なぜ警官達が傍観していたのか、筆者は思いを巡らしてもいない。そうではなく、WSJは、あたかも“誰が火を放ったか”ということが他の重要な詳細から切り分けることができるかのように、自分達が選び出した話の一部に対して、もっともらしい言い訳をしようとしているだけだ。出来事の40人の犠牲者が、キエフにいるオバマの新しいお友達によって行われた、殺人犯の暴力行為で殺害されたことを、証拠は圧倒的に示唆している。いくら誤魔化そうとしても、この明白な事実を隠すことはできない。セルビア人歴史学者、政治評論家のネボシャ・マリチは下記の様に要約している。

“私が見た全ての証拠によれば、オデッサの出来事はまるごと巨大な偽装作戦でした。これは挑発で、親欧米派部隊が、ボスニアで、コソボで、そして今ウクライナで演じるのを得意とする、ロシアに過剰反応させるのを狙った、見せしめ虐殺の一つです…

“欧米がこれを引き起こしているという証拠があります。先日、EU外務・安全保障上級代表のキャサリン・アシュトンが、キエフから、過激派に行動の承認を与えたも同然です。彼等には、この国の国境内で法と秩序を確立する権利があると、彼女は言ったも同然です。EUは、特にキャサリン・アシュトンの手は、血塗られていると私は思います。彼等が90年代に、急進派、過激派、分離主義者を助長しはじめて、ユーゴスラビアで行ったのと同じことです。” (ネボシャ・マリチのインタビュー、RT)

アメリカ政府がオデッサ労働組合会館を焼き尽くしたネオナチ過激派を支持しているのは事実だ。もしそうでないのであれば、オバマは、この行為に烈しい反対発言をしていただろうが、そうはしていない。これはつまり、事態が計画に従って進行していることを暗示している。マリチが、火事は、工作員達が、敵対する集団の一員を装って挑発を引き起こし、それを相手側のせいにする秘密軍事作戦を意味する“巨大な偽装作戦だった”と言ったのも正しい。この場合、政権支持派ファシスト(及び、おそらくは治安機関の工作員)は、レンガや石を警官や右派セクター暴漢に投げつける為、反キエフ政権派を装っているのだ。これが虐殺に至った乱闘を引き起こした発火点だった。

ロシア・トゥディのビデオは、赤い腕章をつけた工作員がロシア派活動家にまじって、警官隊との衝突を引き起こし、紛争が始まると、素早く立場を変えたのを映している。これは典型的な偽装作戦だ。街頭での揉み合いが始まると、ペテン師連中を逃すため、警官隊の隊列を即座に開いたのだから、警察は明らかにペテンに加担している。この同じペテン師連中は、後に、寝返ってから何分もたたないうちに、建物の方向に拳銃や自動小銃を撃っている姿が撮影されている。(このビデオの、3:30から6分の部分をご覧いただいた上で、偽装作戦なのか、そうでないか、ご自分で判断願いたい。)

結論: 労働組合会館の中にいた40人が亡くなった壊滅的な火事に至ったこの衝突には自然発生的なものは皆無だ。この出来事は、ロシアを憤慨させて、ウクライナにいるロシア人保護の為、軍隊を派兵させるように仕組む、入念に計画され、実行された作戦だ。もしCIAがキエフで活動しているのであれば -実際、活動しているが-彼等がこの作戦を知っていたか、積極的に支援していたことに疑問の余地はない。

こういう関連ニュースがある。ロシア政府は“黒海艦隊強化の一環として…年末までに、クリミアに追加部隊を配備する”と発表した。RTによれば:“艦隊は、今年、新たな潜水艦と新世代水上艦船を入手する予定だ。”

ロシア政府は、戦争が起きた場合の為に、追加の航空機、戦艦と地上軍が配備された東ヨーロッパと黒海でのNATO軍増強に対処しつつある。またRTによれば、

“6,000人の兵士という空前の人数が参加する、三週間のNATO‘スプリング・ストーム’訓練がエストニアで始まった…。記録的な数の同盟軍を集めて。” (また)約150人のアメリカ空挺師団が軍用輸送機でエマリ空軍基地に到着し (一方) バルト地域のNATO防空強化の為、イギリスとフランスは8機の戦闘機をリトアニアとポーランドに配備した。” (ウクライナの緊張の中記録的な6,000人のNATO訓練がエストニアで始まった、RT)

死亡者数が増える一方、戦争に向かう動きは勢いを増しつづけている。オデッサは、プーチンを戦闘に引きずり込むであろう大きな転換点“触媒的な出来事”となるはずだった。だがそうはいかなかった。プーチンは傍観者にとどまり、誘惑には乗らなかった。つまり、更なる挑発がおこなわるはずだ。更なる偽装作戦、更なる流血、市民暴動を装う更なる演出されたテロ。最終的には、人々は誰があらゆる問題の陰にいるのか理解するだろう。だがそれまでに一体何人が亡くなるのだろう?

注: ウクライナにいる、オバマの友人ファシストについての12分ビデオがここにある。ビデオ最後の部分で、黒服のナチスや鮮やかな色の鉤十字というおあつらえむきのスライドを背景に、ネオコン・ビクトリア・ヌーランドが、ウクライナの“民主的手腕と機構”の進展を褒めたたえる声が聞ける。

マイク・ホイットニーはワシントン州在住。“Hopeless: バラク・オバマと幻想の政治”(AK Press)の寄稿者。HopelessにはKindle版もあるfergiewhitney@msn.comで彼に連絡できる。

記事原文のurl:www.counterpunch.org/2014/05/08/false-flag-in-odessa/
----------

5月7日の記事 キエフと右派セクターによるオデッサ水晶の夜 (写真・閲覧注意!)の件、記事末尾に自動で表記される関連記事、どういう基準で選ばれるのか不明だが、直接関連する重要記事がなぜか表示されないので、あえて明記しておく。

こういう話題を大本営広報部は報じない。「真っ赤な虚報」として非難して紹介することすらしないだろう。そういう組織が、集団的自衛権やTPPの本当の狙いを報じる可能性は皆無だろう。

こういう虐殺を平然と進める宗主国、NATOと、一緒に集団的自衛権を行使するということは、オデッサ虐殺をする側で、実際に侵略戦争先制攻撃をすることに他ならない。「行使容認に6条件」などへの役にもたたない。

曲学阿世教授が、『それでも日本は集団的自衛権を容認した』を書き、売国出版社が売り出し、ベストセラーになるのだろう。

スターリン粛清の犠牲者に捧げた連作長詩「レクイエム=鎮魂歌」を書いたアフマートワ、オデッサ近郊ボリショイ・ファンタン(ベリキー・ファンタン)生まれという。
詩の冒頭、ネット上の翻訳を手書きで写した画像から転記。訳者名はないが、題名からして江川卓訳ではと想像する。ロシアでは詩の朗読会というものがあるという。原語朗読youtubeビデオ複数ある。小生にはネコに小判。

見るに耐えないマスコミでなく、見るに耐える・見るべき話。紀伊国屋サザンシアターで公演中の『みすてられた島』中津留章仁=作・演出(青年劇場)という芝居。5月18日まで公演。この劇団、「臨界幻想2011」という予言のような芝居を見て知った。

『みすてられた島』、戦後伊豆大島が日本から切り離される話が浮上し、大島暫定憲法(大島憲章)が作られた史実に想を得ているという。

本土の庶民とて、傀儡売国政権にみすてられているに違いないというのが小生の感想。

笑いと涙の中、沖縄を、福島を、クリミアを思い出さざるを得ない。翻訳し、ワシントン、ベルリン、パリ、キエフ、クリミア、オデッサやモクスワ、北京で上演されて不思議無い内容。

上演時間2時間50分が、あっと言う間。

東京新聞ウエブには記事がある。他紙、いや他の大政翼賛会広報部報じないのだろうか?

「見捨てられ感」今考える 福島、沖縄そしてあなたも…

ブログ『梁塵日記』に「みすてられた島」という記事がある。5/10感激観劇。「見逃したら一生の損」とおっしゃるが、同感。井上ひさしの言葉を思い出す。

むずかしいことをやさしく
やさしいことをふかく
ふかいことをおもしろく
おもしろいことをまじめに
まじめなことをゆかいに
ゆかいなことをいっそうゆかいに

『梁塵日記』「みすてられた島」一部を勝手に紹介させて頂く。詳しくは記事をどうぞ。

前略

第一打席の初球をいきなり場外に運ぶ豪快なホームラン。久しぶりに観終わって心地よい興奮に包まれた。ヒットか空振りかのどっちか。どっちにしても豪快なバッターである中津留章仁の才能に心から感服する。

中略

これは中津留演劇とリアリズム演劇の青年劇場の幸福な最上のコラボレーション。見逃したら一生の損だよ。

« ヨーロッパの9/11 | トップページ | やくざ国家アメリカ アメリカ民主主義はいずこ? »

Mike Whitney」カテゴリの記事

NATO」カテゴリの記事

アメリカ」カテゴリの記事

アメリカ軍・基地」カテゴリの記事

マスコミ」カテゴリの記事

ロシア」カテゴリの記事

旧ユーゴスラビア」カテゴリの記事

東ヨーロッパ・バルト諸国」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1335849/56140427

この記事へのトラックバック一覧です: オデッサ偽装作戦 見るに耐えないアメリカ・マスコミ報道:

» オデッサ偽装作戦 見るに耐えないアメリカ・マスコミ報道 [紙幣の不思議]
オデッサ偽装作戦 見るに耐えないアメリカ・マスコミ報道 [続きを読む]

« ヨーロッパの9/11 | トップページ | やくざ国家アメリカ アメリカ民主主義はいずこ? »

お勧め

  • IWJ
    岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

カテゴリー

ブックマーク

無料ブログはココログ