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2014年4月28日 (月)

戦争に更に近づく

Paul Craig Roberts

2014年4月26日

傲慢さと尊大さにふけっているオバマ政権は、ウクライナ危機を、ロシアとの危機へと無鉄砲にエスカレートした。意図的であれ、愚昧さからであれ、アメリカ政府による嘘プロパガンダが、危機を戦争へと押しやっている。アメリカ政府の無意味な脅しをこれ以上聞くのがいやさに、ロシア政府は、オバマや他のアメリカ政府幹部からの電話に、もはや出ようとしない。

ウクライナの危機は、選挙で選ばれた民主的な政府の、アメリカ政府による打倒と、その政権を、アメリカ政府が抜てきした傀儡で置き換えたことに起因する。傀儡連中は、ソ連共産党指導部がウクライナに編入した旧ロシア領の住民に不利な言動を推進し続けている。この愚かな政策の結果が、ロシア語話者圏における、ロシアに編入しようとする動揺なのだ。クリミアは既にロシアに再編入しており、東ウクライナや南部ウクライナの他の地域もそれに続く可能性が高い。

自らの失敗を認める代わりに、アメリカ政府がキエフに据えた傀儡連中に、ロシアへの編入賛成投票をするため、住民投票を求めて訴えているロシア語地域の住民に対する武力使用を、オバマ政権は奨励した。抗議行動参加者に対して暴力が使用されない限りは、ロシア軍は、ウクライナを占領しないという、プーチン大統領の明確な声明にもかかわらず、オバマ政権は武力行使を奨励したのだ。

アメリカ政府は、話しかけられても耳を貸す気がないか、アメリカ政府は紛争を望んでいるのだと結論しても間違いはなかろう。

アメリカ政府とNATOは、今回はロシア軍と対決させる為に、膨大な軍をウクライナ国内に送り込む立場にないのに、オバマ政権は一体なぜ、ロシア軍の作戦を挑発しようとしているのだろう? ロシアを黒海海軍基地から追い出すというアメリカ政府の計画が失敗したので、アメリカ政府の予備プランは、アメリカ政府が、ロシアを悪魔化し、NATO軍の軍事支出と軍配備の大増強を強いることができるように、ウクライナを、ロシア侵略の犠牲にすることだ、というのが考えられる解だ。

言い換えれば、代わりの目標は、新冷戦と、アメリカの軍安保複合体にって、更に何兆ドルもの利益だ。

西ポーランドとバルトの永遠の紛争地域の無能な政権を“安心させる”為に、アメリカ政府が配備したわずかな軍隊と飛行機や、黒海に何隻かのミサイル艦船を配備したのも、象徴的挑発でしかない。

ロシア人幹部個人達に適用された経済制裁は、アメリカ政府の無力さの象徴にすぎない。本当の経済制裁は、経済制裁がロシアを傷つける以上に、アメリカ政府の傀儡NATO諸国を傷つける。

アメリカ政府が、ロシア政府と協力して解決策を生み出す意図が皆無であることは明白だ。アメリカ政府の要求からして、この結論しかありえない。アメリカ政府は、ロシア政府に、東と西ウクライナで抗議行動をしている住民の足をすくい、ウクライナのロシア系人に、キエフのアメリカ政府傀儡への服従を強いるよう要求しているのだ。アメリカ政府は、ロシアに、クリミア編入を取り消し、クリミアをアメリカ政府に引き渡し、ロシアの黒海海軍基地からロシアを追い出す元々の計画を推進できるようにする要求もしている。

言い換えれば、アメリカ政府の要求は、ロシアに、マザーグースの壁から落ちて割れてしまう卵男、ハンプティー・ダンプティーを元の姿に戻し、アメリカ政府に引き渡せという無理なものなのだ。

この要求は余りに非現実的で、もはや、おごりの域を越えている。ホワイト・ハウスの阿呆は、プーチンにこう語っているも同然だ。“あんたの裏庭を奪取する計画で俺はへまをした。あんたが、俺のために何とか状況を打開して、あんたの裏庭にもたらそうとした戦略的脅威が、しっかり奏功するようにしてくれよ。”

欧米の売女マスコミとアメリカ政府傀儡のヨーロッパ諸国は、この非現実的な要求を支持している。結果的に、ロシア指導部は、欧米の言葉や意図への信頼をすっかり失ってしまったが、戦争はこうして始まるものなのだ。

ヨーロッパ政治家連中は、自らの国を大変な危機に追いやっているが、一体どのような利益があるのだろう? ヨーロッパの政治家達は恐喝され、大金を支払われているのだろうか、それとも、連中はアメリカ政府の指示に従うのに慣れた余りに、他のことは何もできないのだろうか? アメリカ政府によって、ロシアとの対決に押しやられて、ドイツ、イギリスやフランスに、一体何の利益があるのだろう?

アメリカ政府の傲慢さは未曾有のもので、世界を破滅に追いやりかねない。ヨーロッパの自己保存本能はどこにいってしまったのだろう? ヨーロッパは一体なぜ、オバマ政権の全閣僚に、逮捕状を出さないのだろう?ヨーロッパと売女マスコミによる援護なしには、アメリカ政府も世界を戦争に追いやることはできるまいに。

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Paul Craig Robertsは、元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えていた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでい る。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the WestHOW AMERICA WAS LOSTが購入可能。

記事原文のurl:www.paulcraigroberts.org/2014/04/26/moving-closer-war-paul-craig-roberts/
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富岡世界遺産で喜んではいられない。負の世界遺産が増える暗いニュースを読んだ。

桑江氏が当選確実 沖縄市長選 2014年4月27日 22:29

保守系無所属の新人で前県議の桑江朝千夫氏=自民・公明推薦、そうぞう・維新・民主支持=が当選を確実にした。

そうぞうや維新と同様、民主も基地推進派。売国奴勢力の更なる勝利。

労働者の生活を破壊し、国を破壊し、国民を宗主国の侵略戦争に提供する人物を、労働者のメーデー集会にご招待する不思議な世界。野次をとばした実に正気の方々、会場の外に排除されたという。中に残った皆様、ゾンビーとしかいいようがない。

『1984年』のアップル・マッキントッシュ発売のコマーシャルの映像を思い出す。巨大スクリーン上で、洗脳プロパガンダ?をかたるラムズフェルド氏のような男の映像をまえに、多数のゾンビーのような人々が座っている。
そこに、ハンマーをもった女性が走り込んできて、画面にハンマーを投げつける。
マッキントッシュが、このような1984年世界の到来を防ぎます、というメッセージ。それも儚い夢。

今やアップルのスマート・フォーン、アイバッド、世論監視の強力なツールと化している。

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「積極的平和外交」は「基本的人権」を拡大するか    品川正治氏のVTR(YouTube)より

 最近私は,YouTubeで品川正治氏の講演を聴いた(18. Jun., 2007)。初めて品川氏のお名前を知ったのは,月刊誌『世界』である。『戦争のほんとうの恐さを知る財界人の直言』という御著もあるらしいが,不勉強にして読んでいない。
 しかし短い時間だが,その講演VTRから多くを学んだ。その中の一つは「戦争の定義」である:
    定義1. 戦争は価値観を転倒させる 
              「勝つために」が一番上に来る・・・「人の命」はその下
    定義2. 戦争は全てを動員する。 
              戦前の軍部は科学技術,人文・社会科学,とりわけ歴史学(最
              悪)を利用した。例えば,神の国,神国史観・・・
    定義3. 軍部が権力の中枢に入り込む

 今,安倍自公民政権が,集団的自衛権を「限定的」に解釈して,日本国を「戦争ができる国」にしようと企んでいることは,世界的に知られるようになった。その安倍首相が欧州安保会議で「積極的平和外交」を一方的に説くらしい。
 「限定的」は将来,なし崩し的に拡大され,最終的には定義3の「軍部が権力の中枢に入り込む」段階に致だろう。そのとき,自衛隊は米軍の手先となり世界のあちらこちらで人殺しを始める。そのときの合い言葉は,「有楽町で会いましょう」ではなく「自衛のための,正義の戦争」である。

 現在,自衛隊の段階は定義2と定義3の中間にある。日米ガイドラインの制定以来,各種の有事法を制定し,最近では武器輸出三原則に風穴を開けた。定義3の段階に至るかどうかは,「ぼろぼろになった日本国憲法をもつ日本国民の考え次第だ」ということを知ったと,品川氏は語る。すなわち,たくさんの外務省職員の前で講演したとき,出席した元駐米大使が何人かいてその一人が品川氏の質問に答えて,定義3に致る流れを止めることができるのは「国民次第,国民だけ」だと語ったからだそうだ。しかしそれだけではない。他の多くの外務省職員が彼に拍手を送ったからでもある。

 「終戦」直後に唱たわれた歌謡曲に「リンゴの唄」というのがある。加藤周一は,「リンゴは何も言わないけれど,リンゴの気持ちはよく分かる」と「リンゴの唄」を引用した(加藤周一講演会『老人と学生の未来-戦争か平和か-』,東大,2006年12月8日)」。もし加藤が生きていれば,「拍手を送った外務省職員は何にも言わないけれど,職員の気持ちはよく分かる」と言ったに違いない。

 昨日,日本政府は,テロ国家米国の尻馬に乗ってロシアへの制裁措置を追加した。米国と「価値観を共有」したい方針が制裁を追加させたと考えるが,ネオ・ナチによって市民やデモ隊,そして市長らが狙撃されるなど,ウクライナ国民の生命は脅かされ,基本的人権は無視され出した。暴力集団ネオ・ナチや軍部がウクライナ政権中枢に入り込んだ段階(定義3)から武力行使を始めだした,といってよいだろう。それに味方することが「積極的平和外交」なのであろうか。

 孟子も言ったように,『春秋ニ義戦ナシ』。品川氏が主張されるように「正義の戦争を認めてはいけない」。               

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たまさか今僕が住んでいる地域が鹿児島二区であり、昨日近くの小学校で選挙権を行使した。長い間生きてきたがいつもこれはという候補者がおらず、仕方なくベターな投票をしたこと ... [続きを読む]

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