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2014年3月10日 (月)

雇用無し、経済無し、平和も生活も見込み無し

Paul Craig Roberts

2014年3月7日

読者の皆様

一部の読者の方々から、“アメリカ”政府を構成する阿呆連中によって引き起こされた、ウクライナの悲惨な状況を読むのに飽きたというメールを頂いている。この記事では、代わりに“アメリカ”経済における「雇用」、というよりは、「雇用の欠如」の悲惨な状況についてお読み頂ける。外政について国民に嘘をつく“アメリカ”政府は、経済についても嘘をつく。何十万人もの読者の方々がこのサイトに毎月来られ、私のウェブ管理費用が増え続けている理由は、皆様が、アメリカ政府と売女マスコミが吹き込む、耳に心地良いが、真実ではないタワゴトでなく、恐ろしい真実を読みたがっておられる為であることにご留意願いたい。多数のアメリカ人がそうしているように、皆様が『Matrix』でなく、真実を好まれるようになった時には、私は書くのを止める。

今月は、四半期毎に皆様からの財政支援をお願いする月にあたる。IPEは、年間を通して、個別にお願いしたわけではないご寄付を頂いており、多数の読者が毎月自動引き落としによる寄付をくださっている。皆様の財政支援として反映されている、読者の皆様のこのサイトへの信頼に、大いに感謝を申し上げる。寄付の余裕がある際、あるいは寄付したいと感じられた際に寄付してくださっている皆様には、3月31日は我々の会計年度末、つまり、その日以前の皆様からのご寄付で、非課税財団として存続できる為に必要な公的支援を得られていることを我々が国税局に証拠として提示できる事実をお知らせしたい。

私は理由がまだ理解できないのだが、このサイトを運用している2年ないし3年の間の、膨大な数の皆様のメールが、このサイトから転送設定をしたgmail着信ボックスに転送されずにいる。突然何百通ものメールが現れた時に、私はこれに気がついた。未処理分は余りに多く、そうしたメールをチェックしだり、我々全員を脅かしている現在の様々な出来事に関し、十分情報を得て書き続けたりすることができなくなっている。この障害をお詫びする。ウェブマスターが問題に対処中だ。

これは皆様のサイトであることをご理解願いたい。皆様にご支援を頂いている限り、私が出来る範囲で見いだせる真実を皆様にお伝えし続けるつもりだ。

PCR

雇用無し、経済無し、平和も生活も見込み無し

Paul Craig Roberts

何十年間にもわたり、様々な政権が、自分達の経済実績を良くしようとして、経済統計をいじくり回し、統計が、もはや意味をなさない程にしてしまった。

金曜(3月7日)の雇用報告によれば、アメリカ経済は、2月に175,000件の新雇用を生み出した。もし読者の皆様がこれを信じるられのならば、私が所有する二重橋を、お得な値段でお譲りしてさしあげよう。

たとえ、2月に175,000件の雇用が生み出され(2月は、低気温が住宅や小売り売り上げの低さを説明するの使われる寒い月であることを想起願いたい)、人口増に対応するのに必要なものより40,000件の多い雇用をどうにか生み出したにせよ、失業率を引き下げるには不十分な数だ。

アメリカ経済統計がどれほど歪曲されているかを見るためには、報告されている6.7パーセントという失業率(U.3)を、仕事を探すことができず、もはや失業者として扱われていない約600万人のアメリカ人がいる事実と対照してお考え願いたい。こうした何百万人もの失業者は、失業率報告の中に含まれていないのだ。

ジョン・ウィリアムズ(shadowstats.com)は、アメリカの本当の失業率は約23パーセントだと報じている。

経済売女マスコミは、問題を検討するのではなく、政府プロパガンダを吹聴している。アメリカには、パム・マーテンズとノミ・プリンズを除いて、印刷、TV媒体に、経済マスコミと呼べるものは存在しない。

経済政策研究所は、25歳未満の失業者1,360,000人、25-54歳の失業者2,8000,000人と、55歳以上の失業者1,640,000人、長期間仕事を捜しても仕事が見つけられず、職探しをあきらめた為、失業者としての計算は入れられていない人々がいる、と報じている。

“皆様の”政府と“皆様の”売女マスコミが、ウクライナ、プーチン、サダム・フセイン、カダフィ、イラン、パキスタン、イエメン、パレスチナ、NSA、スパイ活動、拷問、9/11、オバマケアや、世の中のありとあらゆるものについて嘘をつくのと同様、“皆様の”政府は、経済について国民に嘘をつき、経済的生存上で国民の危険な状況を隠している。もし読者が1パーセントの側でなければ、皆様にはアメリカでの未来はないのだ。

175,000件の雇用とされるものを検討してみよう。こうしたものは、アメリカ政府と、その幇間エコノミスト連中が、海外移転された製造業や、移転可能な専門サービス業の雇用の代替になるだろうと保障した約束された高給の“ニュー・エコノミー”雇用だろうか?

残念ながらそうではない。月例雇用報告と、労働統計局の未来雇用予測を、長年見てきたが“ニュー・エコノミー”雇用など一件たりとも見たことがない。そういうものは存在していない。ところが、経済専門家連中という、たぶらかされた極みの愚か者集団は、こうした雇用をいまだに信じている。

繰り返した。一体何度私は同じ結果を書いてきたことか。“ニュー・エコノミー”雇用はこういうものだ。

175,000件の雇用とされるもののうち13,000件は納税者の税金で維持する政府雇用だ。

162,000件の民間部門の雇用とされるもののうち、わずか22,000件、13.6%が製造業雇用 で、うち15,000件、68%は建設業だ。残りの140,000件はサービス雇用だ。

これらのサービス雇用は、約束されていた高給の“ニュー・エコノミー”雇用だろうか? そうではないが、ご自身で判断願いたい。14,800件は卸売業の雇用だ。飲食業が12,000件の新規雇用を占める。連邦準備金制度の、あらゆる金融市場を不正操作し、資本主義を、連邦準備金制度中央計画で置き換えるための雇用が、7,800件を占めている。経理・簿記サービス(おりしも納税時期だ)が、短期の15,700件の雇用を経済にもたらした。24,400件の臨時支援の雇用があった。いつも頼りになる要員、教育と医療サービスが、33,000件の雇用を生み出した。娯楽・接客業は、25,000件の雇用を生み出したが、内21,200件はチップで暮らすウエイトレスとバーテンダーだ。

これが“世界唯一の超大国”の21世紀の雇用概要だ。傲慢さと、思い上がりにふけっているアメリカ政府は、自らの経済基盤には無関心なのだ。アメリカ政府は、(存在しない)回復とアメリカの経済力に関する自らのプロパガンダを信じ込んでいる。

その結果、無知で愚昧なアメリカ政府は、今ロシアの裏庭に戦略的介入をして、ロシアにいどんでいる。

8年間たっても“超大国”は、イラクを占領できず、女性や子供、婚礼、葬儀、診療所、救援団体員、農民や家や村、子供達のサッカー試合等を、12年間も吹き飛ばし続けた後もアフガニスタンで敗北していることを想起されたい。こうした死者は“テロリスト”のみを標的に殺害する“超大国の”絶対確実なハイテクが生み出したものだ。アメリカ政府が言う“テロリスト”とは、アメリカ覇権に抵抗する人々全員に加え、子供達のサッカー試合や婚礼や葬儀等のありとあらゆる巻き添え被害のことだ。

今まさにこの全く無能の“超大国”が、ウクライナを乗っ取り、ロシア南部国境にアメリカ・ミサイル基地を設置しようと考えているのだ。

この“狂気の沙汰の政策”の背後にいる全くの阿呆連中が、実際にこの政策を進めれば、地球上の生命は存在を終えるだろう。

地球上の生命にとって、アメリカ政府の全くの阿呆連中より大きい脅威は存在しない。他のどこの国より路上生活者が多い国で、自分の意見を持たず大勢に従うアメリカ人は“自分達の”政府が、自分達の経済的未来のみならず、自分自身や子孫達の命の行く末さえも破壊するのを親指しゃぶりをしながら見守って満足している。

Paul Craig Robertsは、元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えていた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the Westが購入可能。

記事原文のurl:www.paulcraigroberts.org/2014/03/07/jobs-economy-prospects-peace-life-paul-craig-roberts/

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本日の反原発集会、別件で参加できず。

毎回の筆者の貴重な発言、賛同される方には、是非寄付して頂きたいと思う。莫大な視聴料契約が定期的に流れ込む大本営広報部とは違う。賛同する多数の市民が支持して支えなければ、こうした言論活動、続けられないだろう。

日本のIWJついても同じことが言えるだろう。

「私が所有する二重橋を、お得な値段でお譲りしてさしあげよう。」原文は、違っていて、I have a bridge in Brooklyn that I’ll let you have at a good price.だ。

「とんでもなくだましやすいカモに、売ることなどありえないものを売りつける」という英語表現のようだ。説明がややこしいので、勝手ながら言い換えた。他意はない。

文中の映画『Matrix』、マトリックスについて、彼氏何度か記事で触れ、現状は映画の世界に近いと説明している。

個人的には、『Matrix』もさることながら、『トゥルーマンショー』や『They Live』が描く世界、今そのままに見える。しかし、『They Live』ネット巨大書店で中古品は数倍の価格。

『Matrix』といえば、ハリウッド映画、最近見た記憶なく、当面見に行く予定はないが、記憶に残っている映画はもちろんある。

福島原発事故で言えば、『チャイナ・シンドローム』DVDも、ネット巨大書店で、中古品に数倍の価格がついている。原子力ムラの秘密情報を、告発しようとして、その途中、不思議な事故で亡くなった事件の出来事を描いた『シルクウッド』ほとんど入手困難だ。

ウクライナで起きている新政府に反対する派の人々(新しい反体制派という表現になるのだろうか)が脅迫され、拉致され、消されている話、コスタ・ガブラスの『ミッシング』を思い出す。これも入手困難。ネットで売られている新品『ミッシング』、ガブラスのものと全く別物。

プロパガンダに不都合なものは早々消えて行くのだろう。ジョージ・オーウェルの『1984年』に出て来る、主人公が行う、まずい記録を新聞、雑誌から全て削除し、メモリー・ホールに捨てて、偽記事に置き換える工作、実際に着々と行われているに違いない。

1945年の東京大空襲から10日で69年。

似たようなことを、どこか宗主国に命じられた国で、近い内に実行する準備を、この国の支配層は着々推進中。戦前というより、戦中のように思える。

人を呪わば穴二つ。どのような反撃をされても、この国の人々、文句を言う資格は完全になくなるだろう。

地球上の生命にとって、アメリカ政府と、その最大傀儡国家の全くの阿呆連中より大きい脅威は存在しない。他のどこの国より路上生活者が多い国で、自分の意見を持たず大勢に従うアメリカ人は、そしてその子分の属国民は、“自分達の”政府が、自分達の経済的未来のみならず、自分自身や子孫達の命の行く末さえも破壊するのを親指しゃぶりをしながら見守って満足している。

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コメント

世話好き母さん様

ご承知と思いますが、IWJに『タックス・ヘイブン――逃げていく税金』(小生、この本しか読んだことがありません)著者、志賀櫻氏インタビューがあります。

2013/08/14 「最低でも世界の富の4分の1は租税回避されている」 ~岩上安身による志賀櫻氏インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/96288#more-96288

今、タックスヘイブンは話題にされなくてもいいのでしょうか。ずっと資産隠しシステムが気になっております。

為替介入というモノがどういうモノか知らないが,財務省はこの2年間為替介入はしなかったと言って自慢している。証券・銀行並みのモニタ-をもつ外国為替課があるにも関わらず,「何もしなかった」というのであれば,われわれ素人は,ほとんど仕事はしなかったと解釈する。ならば,給料返せ!

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先日冗談でアクセス数を減らしたいとして思って国際情勢(ウクライナ)に触れたらかえってアクセスが増えてしまったので、今度は頭の痛くなる経済問題を取り上げようと思う 今 ... [続きを読む]

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