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2014年2月23日 (日)

内戦と大国間の対立に向けて漂流するウクライナ?

2014年2月20日

Paul Craig Roberts

人々は解決策を求めているが、偽情報ばかり流されている世界では、解決等ありえない。ほとんどあらゆる場所の人々は不満を持っているが、実際の状況を多少とも理解している人々はごくわずかだ。解決策を得る前に、人は問題についての真実を知らねばならない。それを伝えたいと思うむきの少数の方々にとって、概して報われない仕事だ。

人間は理性的な動物だという前提は間違っている。男性も女性も感情の動物で、スター・トレックのドクター・スポックではないのだ。人間は、文化化と教化とで洗脳されている。愛国者達は、自分達の希望であり、妄想である国、自国政府に対する批判に対しては、敵意で答える。例え耳に届いても、彼らの感情がそれを押しつぶしてしまう。願望と妄想が真実を凌駕する。多くの人々は、自分達が聞きたがっていることを、言ってもらいたがるものだ。その結果、彼等は常にだまされやすく、連中の幻想と自己欺まんのおかげで、連中は、たやすくプロパガンダの犠牲になる。これは、社会のあらゆるレベル、そして指導者自身にもあてはまる。

無分別な大学生や、アメリカ政府の世界覇権への衝動の手先が混じり合ったものが、雇われた抗議行動参加者や、国粋主義者中のファシスト分子と一緒になって、ウクライナに、大変な苦難を、そして恐らく、世界に、破壊的戦争をもたらしつつある西ウクライナで、我々はこれを目撃しつつある。

抗議行動参加者の多くは、あぶく銭を稼ぐ失業者に過ぎない。無分別で、理想主義的な連中が、自分達の国の独立を破壊しているのだ。アメリカ世界覇権を狙いとするアメリカのネオコン国務次官補ビクトリア・ヌーランドが、ウクライナ国民に、彼らの今後の見通しについて、昨年12月13日に語ったのに、抗議行動参加者は余りに妄想じみている為に、それが聞こえていないのだ。

アメリカ・ウクライナ財団、シェブロンと、在ワシントン・ウクライナ人ロビー集団が後援した記者クラブでの8分46秒の演説で、ヌーランドは、ウクライナをEUにとりこむ為の動揺を醸成するのに、アメリカ政府が50億ドル使ったと自慢した。EUに捕獲されてしまえば、ウクライナは、IMFを通して影響を及ぼす欧米に“助けられる”ことになる。ヌーランドはもちろん、IMFを、ウクライナのあえいでいる経済から、あらゆる命を搾り取る、欧米による過酷な支配としてでなく、ウクライナを救援するものとして表現していた。

ヌーランドの話を聞いていた人々は、掠奪と、アメリカ政府が任命したウクライナ政権とのコネで豊かになる、あらゆる連中だ。演説するヌーランドの傍らの大きなシェブロンの看板をご覧になるだけで、これが実際には一体何者かおわかりだろう。http://www.sott.net/article/273602-US-Assistant-Secretary-of-State-Victoria-nuland-says-Washington-has-spent-5-billion-trying-to-subvert-ukraine

ヌーランドの演説は、ウクライナの独立を破壊し、自分達の国をIMFの手中に渡して、ラトビア、ギリシャや、IMFの構造改革プログラムの対象となった他の国々同様に、掠奪ができるようにすると固く決意したウクライナ抗議行動参加者を目覚めさせはしなかった。抗議行動参加者が、アメリカとEUから支払われている全ての金銭は、間もなく、ウクライナが欧米の掠奪によって“調整される”際、何層倍にもなって返還される。

短い演説の中で、ネオコン扇動者ヌーランドは、その育成にアメリカ政府が50億ドル注ぎ込んだ抗議行動参加者は、残虐な政府に対し“計り知れない自制心で、平和的”抗議行動をしていると主張した。

アメリカ国務省(アメリカのイラク侵略をお膳立てする為、イラク大量破壊兵器の“証拠”を示しながらの、国連での国務大臣コリン・パウエル演説を覚えておられよう。パウエル演説は後にブッシュ政権の虚偽情報として否認された)より遥かに信頼性の高いRTによれば、ウクライナの暴徒は、軍の武器庫から、1,500丁の銃、100,000発の弾丸、3丁の機関銃と手榴弾を捕獲したという。

人権の訓練を受けたウクライナ警官は、暴力が手の付けられないほどになるのを許してしまった。多数の警官が火炎瓶で火傷した。最新の報道では、108人の警官が銃撃されている。多数の死者がでて、63人が重傷だという。http://rt.com/news/ukraine-kiev-firearms-weapons-police-934/ これらの死傷者は、ヌーランドの言う、計り知れない自制心で“平和的に抗議行動している抗議行動参加者”の産物なのだ。2月20日、選挙で選ばれた、独立したウクライナ政府は、暴徒の銃器使用に、自衛の為、警官に銃器の使用を許可して対応した。

多分ロシア嫌いの西ウクライナ人は、IMFにふさわしく、恐らくEUは、ウクライナ政府を打倒しようとしている過激国粋主義者にふさわしいのだろう。ウクライナ国民が欧米による掠奪を経験すれば、彼等はひざまずき、ロシアに助けを乞うだろう。唯一確実なのはロシア側のウクライナは、ウクライナの一部のままで残らない可能性が高い。

ソ連時代、クリミア等ロシアの一部が、恐らくはウクライナ国内のロシア人住民の数を増やすために、ウクライナ社会主義共和国内に組み込まれた。言い換えれば、現代ウクライナの広大な部分、東部と南部諸州、は伝統的にロシア領土て、歴史的なウクライナの一部ではない。

1990年代初期に、ロシアがウクライナの独立を認めるまで、ウクライナは、14世紀以来、ほとんど独立を経験しておらず、200年間、ロシアの一部だった。独立承認にまつわる問題は、ウクライナの多くの部分がウクライナではないことだ。ロシアなのだ。

以前ご報告した通り、ウクライナがEU加盟国となり、NATOに加盟し、ロシア国境沿いに米軍基地ができるというような見通しを、ロシアは“戦略的脅威”と見なしている。ロシア政府と、ウクライナのロシア語地域が、ウクライナに対するアメリカ政府の計画を受け入れる可能性は少ない。連中の狙いが何であれ、ジョン・ケリー国務長官の挑発的な声明は緊張を高め、戦争を煽っている。アメリカと西欧の国民の大多数は、“自由出版物”の報道しか知らない彼等全員、ネオコン・プロパガンダ路線派なので、本当の状況がどうなっているのか全く分かっていない。

アメリカ政府の嘘は、国内と海外諸国で、市民的自由を破壊しているのみならず、ロシア国内で、ロシアの安全保障に関する懸念を高めている。もしアメリカ政府が、ウクライナ政府打倒に成功すれば、西部と南部の諸州は分離する可能性が高い。もし分離が円満な離婚の代りに、内戦となれば、ロシアも傍観してはいられまい。アメリカ政府の戦争挑発政治家連中は、西ウクライナを支援し、二つの核大国は軍事衝突紛争に投げ込まれる。

ウクライナとロシアの政府は、両国とも、長年、何十億ドルも流入し、その資金が、教育や人権擁護団体を装って、両国を不安定化することが本当の狙いである第五列を創り出すのに利用されるのを無邪気に認めて、この危険な状態を進展するにまかせてきた。ウクライナ人やロシアが欧米を信頼した結果が、内戦や広範な戦争の可能性なのだ。

更新:
ウクライナにおける状況に関して、リチャード・ロゾフがまとめている様々な外国ニュース報道 http://www.informationclearinghouse.info/article37700.htm を読んで、無意味で破壊的な第一次世界大戦がどのように始まったのかという歴史を思い出した。民主的に選出されたウクライナ政府を打倒し、EU傀儡国家を押しつけたいという欲に目が眩んで、 アメリカやイギリス、フランス政府は真っ赤な嘘をついて、武力紛争に向かう状況を挑発している。

ロシア政府と国民が、ロシアに対するアメリカ覇権を進んで受け入れない限り、欧米がウクライナで準備しているクーデターはロシアには耐えられまい。欧米の軍事力とて、ロシア直近の場所ではロシア軍と対等にはなるまいし、独善的で、傲慢なアメリカ政府が敗北を受け入れることはできまい、腐敗した欧米諸国政府がそれに向かって突進している紛争は、核戦争になる可能性がある。

世界的な世論調査では、アメリカ政府は、常に世界平和に対する最大の脅威と見なされている。私が再三書いてきた通り、アメリカ政府は、平和に対する単なる脅威ではない。アメリカ政府と卑劣なヨーロッパ傀儡諸国は、地球上の生命の存在に対する脅威だ。本質的に、アメリカ政府は精神異常で、ヨーロッパ“指導者連中”は、アメリカ政府の精神異常を擁護するため報酬を受け取っているのだ。

支払えない欧米の借金の返済期限が来る前に、世界は終わりかねない。

Paul Craig Robertsは、元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えていた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでい
る。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the Westが購入可能。

記事原文のurl:www.paulcraigroberts.org/2014/02/20/ukraine-drifting-toward-civil-war-great-power-confrontation/

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現代故事ことわざ「シリアの仇をまずウクライナで打つ」

皆様、記事「事態の進展とずれている」とお考えだろう。日付にご留意願いたい。早く翻訳を公開しなかった当方が問題?

氏のサイト最新記事はSleepwalking Again 2月22日事態を反映している。

閣僚会合でのTPP交渉、シンガポールで開始。大本営広報部にも提灯記事が載り、表や解説がある。もちろん、ISD条項に関する記述、しっかり欠落。話題になっているのか、対象ではないのか、日本の立場がどうなのか等全く闇の中。シンガポールには、スチームボート(火鍋)という美味い料理があるが、TPP交渉は闇鍋状態。

選挙時の「膏薬」、選挙後すぐに剥がして捨てたに違いない。政権も大本営広報部も完全無視。大本営広報部、オリンピックや靖国参拝や尖閣や竹島やウクライナ情勢は報じるが、宗主国による恫喝、傀儡による売国行為は決して報じない。

① 「聖域なき関税撤廃」を前提にする限り、交渉参加に反対する。

② 自由貿易の理念に反する自動車等の工業製品の数値目標は受け入れない。

③ 国民皆保険制度を守る。

④ 食の安全安心の基準を守る。

⑤ 国の主権を損なうようなISD条項は合意しない。

⑥ 政府調達・金融サービス等は、わが国の特性を踏まえる。

冬季オリンピック報道の中、

ウクライナでは自らの首をしめるべく、反政府デモで、政権打倒が実現した。

東京では自らの首をしめるべく、首長選挙という形で平和裡に、国家戦略特区推進、岩盤規制撤廃知事が誕生した。

ブログ『神州の泉』2014年2月21日 国家戦略特区の青図を描いたのは竹中平蔵

郵政破壊し、規制緩和し、人材派遣業トップとなり、更にそれを推進する構図。

「憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。あの手口学んだらどうかね。」庶民が気づかないまま、社会は変わらされつつある。

世界的な世論調査では、アメリカ政府は、常に世界平和に対する最大の脅威と見なされている。私が再三書いてきた通り、アメリカ政府は、平和に対する単なる
脅威ではない。アメリカ政府と卑劣な環太平洋傀儡諸国は、地球上の生命の存在に対する脅威だ。本質的に、アメリカ政府は精神異常で、環太平洋“指導者
連中”は、アメリカ政府の精神異常を擁護するため報酬を受け取っているのだ。

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