« ウクライナの危機 | トップページ | 竜頭蛇尾に終わったシンガポールTPP会合 »

2014年2月28日 (金)

ウクライナ人とロシア人の間の曖昧な境界

Mahdi Darius Nazemroaya

「モスクワへの道はキエフ経由: ロシアを脅かすクーデター」の抜粋

Global Research

2014年2月25日

ウクライナ人とロシア人の間の曖昧な境界

東ヨーロッパ諸国の政策は、ウクライナ東部と南部ではロシア語が普及しているという事実によって、更に複雑になる。正確な人口に関しては論争が続いている。ロシア語とウクライナ語の近さゆえ、ウクライナの一部の地域では、現地人が、実際に、ウクライナ語方言で話しているのか、ロシア語で話しているのか判断するのは困難だ。非常に混乱するのは、自分がウクライナ人なのか、ロシア人なのか、あるいは、どちらの言葉なのかの境界線が決して明確でないことだ。

曖昧な言語の境界と、ウクライナ語もロシア語も、かつて一つの言語であったという事実は別として、民族的にウクライナ人である国民と、民族的にロシア人である国民の区別もあいまいだ。ウクライナ政府によれば、約30パーセントのウクライナ人は、ロシア語を第一言語か母語と考えており、ロシア語話者だが、こうしたロシア語話者ウクライナ国民の、およそわずか半数が、実際は、民族的ルスキエ(ロシア系)だ。2004年に行われた社会学的研究で、ロシア語話者の人数は、実際にはずっと多く、ロシア語とウクライナ語は実際にはほぼ同等に使われていることが明らかになった。

第一言語としてウクライナ語を話す少数派ロシア系さえおり、第一言語としてロシア語を話す、それよりずっと多くのウクライナ系がいる。多くのウクライナ国民は二言語を自由に話せ、ウクライナの多くの部分で、日常の言語や仕事用の言語として、ロシア語を好んで使う傾向もある。歴史的・社会学的過程で、ウクライナ系の人が、ロシア系であることを選んだり、また逆に、ロシア系の人が、ウクライナ系であることを選んできた。質問されても、多くのウクライナ国民は、自分がルスキエなのか、ウクライナ系なのかよく分からなかったりする。

第一次世界大戦と第二次世界大戦の原因について何か記憶すべきことがあるとすれば、それは、一般市民の心を捉え、戦争支持へと操るべく、民族主義と例外論の感情が、アヘン剤のように利用されたことと、日和見主義者の台頭だ。ウクライナの反政府派指導部は、支持者達の判断力を奪い、操る為、意図的に超国家主義感情をあおり醸成した。ウクライナ民族主義、具体的には、西欧指向の親欧州連合のものが、不健全な反ロシア感情基盤と、欧州連合の文化的優位性と、東スラブ人(とりわけロシア人だが、ウクライナ人とベラルーシ人も含む)の文化的劣等性というゆがんだ意識を基に形成されたのだ。

ウクライナ人とロシア人との間の様々な相似と、ウクライナ人かロシア人かという自己認識の複雑な関係が、反政府主流派を明確な反ロシア姿勢にさせているが、なかにはアドルフ・ヒトラーや、第三帝国や、そのソ連侵略を、あからさまに賛美する人々もおり、ウクライナ社会の結束や、ロシアやウクライナと国境を接する他の国々との、キエフの将来の関係にとって、極めて危険だ。

記事原文のurl:www.globalresearch.ca/the-road-to-moscow-goes-through-kiev-how-the-protests-in-ukraine-transformed-into-a-coup-that-could-target-russia/5370479
----------

キオスクの前を通ると、会長氏、罷免がきまっているかのような見出し。名は体をあらわす。トップは全社をあらわす。大本営広報部の質を、直接具体的に示す看板として、罷免どころが、最適ではないだろうか?視聴料を支払わっていないと言われている方と同様、大切にしなければいけない。まともな人が看板になれば、てっきり良いものという誤解を招くだろう。

大昔、長年視聴料支払いをせずにいたが、小生不在中に、父親が勝手に支払ってしまって以来、惰性で続けている。

紙媒体のTPP推進社説にあきれる。無意味な精神論。具体的に、漏洩された条項の是非を論じたらいかがだろう。

今回記事の分量、全体では10倍はあるだろう。興味深い記事だが、全て翻訳するには余りに時間がかかる。今回は言語部分のみ、紹介させいただく。

全くでたらめではいけないだろうと、あわてて、書店で

    • ウクライナ語入門 中井 和夫
    • ウクライナ語基礎1500語 黒田 龍之助
    • 外国語の水曜日―学習法としての言語学入門 黒田 龍之助
    • スラヴ語入門 三谷 惠子 
    • ニューエクスプレス ウクライナ語 中澤 英彦
    • もっとにぎやかな外国語の世界 黒田 龍之助 

を、立ち読みさせていただいた。所要があり、ロシア語本は立ち読みできなかった。自慢ではないが、超短時間の立ち読み、何も覚えていない。語学というもの、購入し、じっくり読しなければ、基本的な理解も無理だろう。

かわりに、緊急性と、生活への直的関係から、『すっきりわかる!集団的自衛権Q&A』浅井基文著 大月書店 を購入。

« ウクライナの危機 | トップページ | 竜頭蛇尾に終わったシンガポールTPP会合 »

アメリカ」カテゴリの記事

アメリカ軍・軍事産業」カテゴリの記事

NATO」カテゴリの記事

ロシア」カテゴリの記事

Mahdi Darius Nazemroaya」カテゴリの記事

ウクライナ」カテゴリの記事

コメント

某サイトにてウクライナ問題はロシアを破滅に導くとのコメントを見ました。理由は単純で、ウクライナ問題をきっかけに、EUはロシアの天然ガスからアメリカのシェールガスに切り替えるからだそうです。よろしければ御教授をお願いいたします。m(_ _)m

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ウクライナ人とロシア人の間の曖昧な境界:

» トウシロが粋がるんじゃねぇ。「ビットコイン顛末記」 [黄泉の国から]
紛い物が流行る世の中でございます。一番の紛い物が呪われた長州の田布施集落で最後に生まれた偽人・晋三であることは言うまでもありやせんが、何から何まで紛い物なんだから世の ... [続きを読む]

» ウクライナ、実体の無い民族主義 [もうすぐ北風が強くなる]
 ウクライナの政権崩壊によって超国家主義を民族思想とする暫定政権が一応生まれた。  先に「ウクライナの政変」の後半に書いたとおり、ロシアとウクライナの民族的な差異は非常に少なく、帝政時代もソ連時代にもウクライナ、白ロシア(ベラルーシ)といった民族性は極度に希薄なものだった。  ソ連は15の共和国を設置したがウクライナ、ベラルーシは住民がその民族、共和国国民というよりはウクライナ人...... [続きを読む]

« ウクライナの危機 | トップページ | 竜頭蛇尾に終わったシンガポールTPP会合 »

お勧め

  • IWJ
    岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

カテゴリー

ブックマーク

最近のトラックバック

無料ブログはココログ