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2013年12月29日 (日)

嵐に巻き込まれたトルコ

Mikhail AGHAJANYAN
2013年12月28日 00:00

Strategic Culture Foundation

トルコで、汚職事件が勃発した。スキャンダルの中心は与党の公正発展党(AKP)だ。50人以上の人々が、職権濫用、収賄や、職権と私益混同の嫌疑で拘留された(様々なデータによれば、52人から84人)。トルコ・マスコミ報道が激化したのは閣僚の息子達の逮捕が原因だった。与党メンバーの汚職暴露の隠された政治的動機も興味ををそそる...

スキャンダルは、トルコAKP党首、レジェップ・エルドアン首相に対する最大の脅威となっている。彼は常に、政権内・外の汚職に対する断固たる戦士の姿勢をとってきたが、今や彼自身が汚職捜査の影響を受けているのだ。

エルドアンと彼の党を危うくする様な話題が表面化したことに対して、評論家達は様々な説明をしている。評論家達は、スキャンダルの起爆剤として一番あり得るものとして、二人の旧友(というよりは元旧友)関係の緊張激化を挙げている。これはつまり、エルドアンと、イスラム教聖職者で、ヒズメット運動創始者フェトフッラー・ギュレンのことだ。ギュレンは現在アメリカのペンシルバニア州に住んでおり、そこで彼はマスコミと教育機関(1)を含む彼の「ミニ帝国」を支配し続け、トルコの社会・政治プロセスに影響を与えている。

エルドアンの政治経歴の始め、彼が権力の頂点への上昇を開始した際には、彼とギュレンは蜜月関係にあった。ギュレンはトルコの計画的なイスラム化を唱導している。ギュレンの神学上の考え方が、政治指導者の野心と相まって、エルドアンの心に訴えた。ギュレンは、これまで全国政選挙で、エルドアンを支持してきた。2012年の最初の数ヶ月、エルドアンとギュレンが、同時に幾つかの問題で意見を異にした際、二人の関係の緊張激化が目に見えるようになったと、トルコの評論家達は見ている。そうしたものの中でも「ギュレン主義者」にとって最も問題だったのは、私立学校を閉鎖するという政権の意図だ。トルコ内のそうした教育機関の約四分の一はヒズメット運動と密接に結びついている(そうした学校は「ギュレン学校」と呼ばれることが多い)。2013年の秋には事態は直接対決状態に至った。エルドアン政権は、言動から実行に進んだ。幾つかの学校は閉校を強いられた。これはエルドアンの元盟友に対する直接の挑戦だった。これに応えて「ペンシルバニア亡命者」は使える限りの影響力を駆使した。権力の座にある人々に対する警告が、トルコで最も読まれている新聞の一つでギュレン支配下にある「ザマン」の紙面に掲載された。

与党、権力の回廊、特にトルコの司法、法執行機関にはギュレン支持者が多い。トルコのジャーナリスト達の説を信じれば、汚職捜査を始めたのはギュレン支持派の検察官達だ。2003年に権力の座についた後、エルドアンは配下全員を、法執行機関を含め、責任ある地位に昇進させた。近年まで、エルドアンに任命された連中には、エルドアンに対する忠誠心を疑わせる様子は皆無だった。しかしながら、首相と有力なイスラム教の権威者との関係が緊張激化したことで、忠誠心のベクトルも変わりかねないことが明らかになった。

同時に、エルドアンが作り上げた権力体制中での動揺は、エルドアンとギュレンの対立だけでは説明しきれない。AKPの下位レベルでは、党指導者の世代交代を支持する雰囲気が増大しつつある。更に党員の中には、現トルコ大統領アブドゥラー・ギュルを、来年、大統領としてもう一期、指名することを支持する人々がいる。来る選挙は初めて直接投票によって行われる予定だ(これまで、トルコ大統領は議会によって選ばれていた)。こうした政治エリート達は、ギュルのことを、その感情的気質ゆえ、最近トルコと諸外国との間に幾つか出来事を引き起こした衝動的なエルドアンより分別のある政治家と見ている。

エルドアンとその仲間に対する初期の抗議行動も、抗議行動の波がトルコ中の大都市に広がった2013年夏以来、抑えることが非常に困難になった。引き金となったのは、イスタンブールのタクシム・ゲジ公園の取り壊しと、その敷地への新ショッピング・センター建設だった。当局は、抗議行動を局地化し、大都市以外に広がるのを防ぐことに成功した。とはいえ、抗議行動には、環境保護よりも深い大義があった。エルドアンの名前が、完全なマスコミ支配と結びつけられている勢力、トルコ軍が権力の座から完全に排除され、一連の上級将校達の起訴されるさなか、民主的改革のシミュレーションや、最重要事として、その狙いと実行が、与党AKP内部においてすら激しい意見の相違を引き起こした、忍び寄るイスラム化は更に活性化している。

軍隊は兵舎に戻り、市民活動家達が街頭に繰り出した。社会と政権内における、あらゆる衝突が表面化する肥沃な土壌が現れた。それまでギュレンと彼の支持者達は、暗黙裡にエルドアンに反対していた。汚職事件は、基本的に、この集団の能力が、初めて本当に発現したものだ。彼等はエルドアンに、もし「中傷戦」を望むなら応じてやるという合図を送ったのだ。しかし何より、来年の選挙(知事と大統領)でどうするつもりか、彼に考えさせるのが狙いだ。これはいささか単純化すぎるが、首相と説教師間における、現在の対立の主題を明らかにしている。トルコ人評論家ムラト・イェトキンの意見は耳を傾けるに値する。AKP党内のギュレン支持者達は、党内に於けるイデオロギーの独占と、トルコ内で唯一の権威だというエルドアンの主張にいら立っていたというものだ。

自分とそのチームに対する攻撃に、エルドアンは彼一流の厳しい姿勢で対処した。ギュレン支持派の検察官達が始めた逮捕の波の後には、起訴の反撃の波が起きた。現在、検察官や警官達自身がトルコの裁判に巻き込まれている。部下達が汚職の嫌疑で逮捕をした翌日、5人のイスタンブールの警官が任務を解かれた。何か良く似たようなことが、イスタンブール・ゲジ公園防衛抗議行動が始まった際の、エルドアンと閣僚の「チャレンジ-レスポンス」行動でも伺えた。当初、エルドアンは、抗議行動参加者に対し、イスタンブール警察の全力を投入したが、以後、弾圧を控えていた。放水銃を使ったり、催涙ガスで攻撃したりする合間でしかないとは言え、彼は抗議行動参加者と対話をし始めた。今回、どうやら、紛争のエネルギーが衰えた後、様々な権力集団は、交渉によって解決しようとし始める様に思える。来る選挙を考えれば、基本的にエルドアンには他の選択肢はない。紛争のエスカレーションは彼の利益にならない。

2014年3月、トルコ最大の都市の首長選挙が近づくにつれ、一層様子は明らかになるだろう。トルコの主要な金融の流れはイスタンブールに集中しており、トルコ国民7500万人の18%以上がイスタンブールで暮らしている。西部トルコの他の大都市と共に、イスタンブールは反エルドアンの色合いを帯びた抗議行動感情の温床になっている。イスタンブール選挙での勝利は、現首相と彼のチームにとって、トルコにおける自派権力を強化する刺激として機能しよう。そうなれば、ギュレンの中傷は、衝動的ながらカリスマ的なエルドアンに対する、より危険性の少ない敵対者達を対象にするだろう。

注:(1) トルコの情報筋によれば、ギュレンの「ミニ帝国」には、トルコ内に18箇所の礼拝所、89校の宗教学校、207の貿易会社、373の教員養成大学と約500の寄宿舎がある。トルコ外には、ギュレンと彼の運動による後援の下、6校の宗教大学、236校の高校、2校の小学校、2校のトルコ語学習センター、6校の大学予備校と、21の寄宿舎がある。「ミニ帝国」は14の雑誌を発行し、2つの全国ラジオ放送局と衛星テレビ局サマンヨルTVでも放送している。

記事原文のurl:www.strategic-culture.org/news/2013/12/28/turkey-caught-up-in-a-storm.html
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大本営広報部、元通産?のお役人によるTPP推進の怪論を載せている。TPPの問題点は全て頬被りしたままのずさんな屁理屈だ。

政府宣伝をしながら、参拝問題に焦点を当て、沖縄基地問題の話題を矮小化することを、大本営広報部は推進する。

徳州会事件でも、東京地検特捜部、大活躍だ。

宗主国と属国司法機関の関係を連想させるそうな記事を、毎回ながら、ひどい翻訳でご紹介する。
政権を動揺させているのが外国にいる超有力者。権力集団内部の反対派や、支配下のマスコミを駆使して、中傷工作を推進中。

ロッキード事件は、1976年(昭和51年)2月、アメリカ合州国上院で行われた上院外交委員会多国籍企業小委員会における公聴会にて発覚した。
吉永祐介(今年6月23日亡くなった)を捜査主任とする東京地検特捜部はその後異例のスピードで田中を7月27日に逮捕し起訴に持ち込んだ。という。

目取真俊氏の『海鳴りの島から』を拝読していると、辺野古基地建設準備が、反対派の皆様の活動のおかげで難航している様子が良くわかる。
そこで売国政府は奥の手を登場させた。記事冒頭を引用させていただく。

辺野古工事 刑事特別法適用へ 海保も投入、妨害即検挙

産経新聞 12月29日(日)7時55分配信

 政府は28日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の名護市辺野古への移設について、辺野古での代替施設建設に対する妨害を排除するため、米軍施設・区域への侵入を禁じる「刑事特別法」を適用する方針を固めた。建設場所のキャンプ・シュワブ沿岸部は立ち入り制限海域で、同法の適用が可能だ。海上保安庁と沖縄県警を積極投入して妨害を厳正に取り締まる。

参拝に対する宗主国による御批判を巡り、大使館Facebookが炎上している、という。その状況、沖縄基地建設を巡ってのことでないのをなんとも不思議に思う。「もちろん、あおるわけではない」と秘密法、共謀法の手前、書いておこう。

人権闘争で敗北した人を拝んで何になるという御意見の方もおられるが人様々。田中正造の戦いを学んでいる方々、ご自分で今できることを実践しておられる。歴史として読んだり、尊敬してあがめたりしておられるだけの方々を見たことがない。田中正造を読むと下記の言葉が出てくる。父親の言葉だという。

死んでから仏になるはいらぬ事 生きて居る中善き人になれ

大本営広報部は真実を隠蔽する。現地の新聞や属国傀儡と縁のないジャーナリズムでしか、真実は知ることができないようだ。

2013/12/27 【沖縄】杭1本打たせなかった辺野古への思いは踏みにじられた~「県民は仲井真知事の裏切りを許さない!」県庁包囲行動

2013/08/14 【沖縄】「辺野古の海はとてもきれい。そこに米軍基地が建設されるのは非常に恥ずかしい話だ」 ~オリバー・ストーン 基地の島 OKINAWAを語る

岩上安身氏のIWJの現状報告とご支援のお願いは、以下のページにある。
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/107798

岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

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