エクアドル・コレア大統領: オバマ大統領の例外主義論は第二次世界大戦前のナチスの言辞を想起させる
公開: 2013年10月4日、23:38
編集: 2013年10月5日、07:04
アメリカ例外主義という言辞は極めて危険で、“第二次世界大戦前と大戦中の”ナチスの思想や発言を思い起こさせると、エクアドルのラファエル・コレア大統領はRTスペイン語番組の独占インタビューで語った。
自らの“狭い私利の為だけでなく、全員の利益"の為に立ち上がり行動しているのだから“アメリカは例外だ”というアメリカのバラク・オバマ大統領の声明に関し、コレアはこう語った。“第二次世界大戦前と、大戦中のナチスの言辞を思い出しませんか? 彼等は自らを、選ばれた人種、優れた人種等々と考えています。そのような言葉や考え方は極めて危険です”とコレア大統領は、RTスペイン語版エントレビスタの番組で述べた。
中南米でのスパイ活動問題と、それに続いた地域の指導者達からの批判について、オバマ大統領は、アメリカは“それが可能な場合には”これらの国々の主権を尊重するつもりだと述べた
最近の国連総会で、ブラジルは、“国際法違反”だとして、アメリカのスパイ行為を痛烈に批判した。
アメリカは他の国々の主権を侵害し続けるだろうが、これもいずれは変わるだろうとコレア大統領は述べた。
“プラトンが[ソクラテス的]対話で、2,000年以上前に書いたことは真実です。正義とは強者の利益にほかなりません。彼等は強者であり、それが彼等が嘘をつき続け、他国の主権を侵害し、国際法に違反する理由です。しかし、いつの日か、この不公平な世界は変わらねばなりません”とコレア大統領は言う。
国連本部をアメリカ国外に移すべきかどうかと訪ねると、コレア大統領は“もちろんイエスです”と答えた。しかし、彼はもっと重要な事は他にもあると指摘した。例えば、米州人権委員会本部はワシントンにあるのに、“アメリカはサンノゼ協定、つまり米州人権条約を批准しておらず…ところが組織の本部はアメリカにあり、各国はこの活動に資金を出しています”とコレア大統領は言う。“これはとんでもないことであり、アメリカが、従属させる形で、発展途上国との関係を確立しているという見本です。”
'アメリカはシェブロン原油流出事故の真実を隠しきることはできません。’
エクアドルでのシェブロン-テキサコの原油流出損害に関する質問に答えて、金と権力と、何百人もの弁護士を味方にしていても、アメリカは真実を隠すことはできまいとコレア大統領は述べた。“シェブロンは、エクアドルのジャングルに対して修復不能な被害を引き起こしました”と大統領は述べた。“テキサコは、地域の汚染除去を一切しませんでした…当時、使える汚染除去技術があったのに、彼等はわずかの金を惜しんだのです。そして彼等は環境を破壊し、損害賠償を支払おうとさえしませんでした。”
2007年12月10日、タラコアで汚染された水たまりの汚染を除去する石油労働者。(ロイター / ギリェルモ・グランハ)
コレアは、エクアドルにおける惨事の規模は、メキシコ湾でのBP原油流出の85倍以上で、アラスカ州でのエクソン・ヴァルディーズ号原油流出の18倍以上だと指摘している。“ところが彼等は、エクアドルのアマゾン地域で起きたのなら、何も心配することなどないと決めつけたのです。”
対シェブロン-テキサコ訴訟は20年続いているが、1972年から1990年の時代にさかのぼる、この石油会社のアマゾンでの操業に起因している。
2011年2月、エクアドルの地方裁判所による裁定では、シェブロンに対し何十億ドルもの罰金が課せられた。ところが、同社は現在エクアドルには会社がない為、原告達はカナダ、ブラジルとアルゼンチンで支払わせようとしてきた。
190億ドルの支払い判決は、スティーブン・ドンジガーを含むアメリカ人弁護士集団が、アマゾン熱帯雨林地域の住民88人を代理し、ニューヨーク連邦裁判所に提訴した1993年の訴訟の結果だった。この間、テキサコがシェブロンに2001年に買収されたので、原告達は、2003年にエクアドルで訴訟を再提訴した。
シェブロン側は、1995年の汚染除去協定によって、環境被害に対する責任を免れたのだと主張している。この石油会社は、被害の責任をエクアドル国営石油会社ペトロエクアドルになすりつけている。
9月末、エクアドル外務省は、進行中の対シェブロン-テキサコ紛争について証言すべく、ニューヨークの国連総会に出発しようとしていた代表団へのビザ発給を、アメリカが拒否したようだと発表した。
外務省の公式声明によれば、5人のエクアドル国民のビザ申請は、在キトーアメリカ大使館から“何の説明も無しに”返却された。
エクアドル政府によれば、この団体は国連の特別イベントで、エクアドルのアマゾン熱帯雨林地域で200万ヘクタールを汚染した、シェブロン-テキサコの石油事業によって引き起こされた生態学的影響について証言する予定だった。
コレア大統領インタビューのスペイン語ビデオ全編はここで見られる。
記事原文のurl:rt.com/news/correa-us-exceptionalism-dangerous-748/
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よその国には、素晴らしい指導者がおられるものだ。
ならずもの宗主国の一の属国指導部と余りに対照的。
たまたま、昼と夜、大本営広報部洗脳放送のTPPの部分を瞬間見てしまった。出発する首脳。現地の余りな光景、そして、得々と公約と全く違うことを平然と騙る政治家。与党というより夜盗・強盗。
嘘つきは泥棒の始まり、と教えられたのだが。こういう方々が決める道徳や歴史を習わされる子供たちが哀れで恐ろしい。
洗脳教育を信じれば阿呆になり、反抗すれば排除される。とかくこの世は住みにくい。
TPP、農業5品目も撤廃対象
2013年10月6日(日)13時47分配信 共同通信
【ヌサドゥア(インドネシア)共同】インドネシアのバリ島で開かれてきた環太平洋連携協定(TPP)交渉の閣僚会合は6日、焦点となっている関税を扱う「物品市場アクセス」で、全品目の関税を撤廃する自由化の原則を維持することで一致し、閉幕した。これを受け政府・自民党は、TPP交渉で「聖域」と位置付けてきたコメなど農業の重要5品目の関税維持を求める従来の方針から転換し、品目ごとに撤廃できるかどうかの検討に入った。
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