ポール・クレイグ・ロバーツ-お勧め記事のご紹介
週末向けのお勧め記事リスト
Paul Craig Roberts
2013年10月19日
憲法を侵害した男
共和党が政府機関閉鎖/債務不履行騒ぎで自滅したと思うまもなく、オバマがファシストの人殺しの親玉を、国土安全保障省長官に任命した。
RT http://rt.com/usa/obama-jeh-johnson-dhs-378/は、無人機支持者で、アメリカ国民のアンワル・アル-アウラキの、違憲な裁判なしの殺害を承認した国防総省法律顧問ジェイ・ジョンソンが国土安全保障省長官に任命されたと報じている。ジェイ・ジョンソンは、WikiLeaksを“違法で無責任な行動”でテロリストを支援しているとして非難した国防総省弁護士でもある。議会は、この暴君を警察国家の権力者として認めるのだろうか?
オバマの広報担当官によれば、ジェイ・ジョンソンは“国防省での在任中、正しい判断と助言”で評判で、“彼は、最も良く資格要件を満たす、尊敬される国家安全保障のリーダーの一人なので”国土安全保障長官に選ばれたそうだ。
つまり、我々はこれで、“正しい判断と助言”をし、“大いに尊敬される国家安全保障のリーダー”となるには、一体何が必要か分かったわけだ。
世界の非アメリカ化
GlobalEurope http://www.leap2020.eu/GEAB-N-78-is-available-The-de-Americanisation-of-the-world-has-begun-emergence-of-solutions-for-a-multipolar-world-by_a14827.htmlは、アメリカ政府の権力と威信は落ち目だという私の結論と一致している。10月16日のGEAB # 78の公式声明で、中国政府に同調して、GlobalEuropeはこう報じている。“誰もがアメリカの影響力から逃れ、シリアを巡る最近の出来事や、金融緩和縮小や、政府機関閉鎖、そして債務限度等によって、アメリカ合州国が永久に信用をなくしたままであって欲しいと考えている。伝説的なアメリカの力は、今や厄介者以外の何物でもなく、世界は、今や非アメリカ化すべき時期であることを理解している。”
アメリカ政府の影響力が衰退しつつあることの更なる兆候が、アメリカ政府から実施を強いられた、EUによるイラン企業と金融機関に対する経済制裁を覆す、先月の欧州司法裁判所裁定だ。http://www.mondaq.com/unitedstates/x/268742/Export+controls+Trade+Investment+Sanctions/The+European+Court+of+Justice+Overturns+Unfreezes+EU+Iran+Sanctions
ローレンス・ストラットンと私が著書Tyranny Of Good Intentions(善意という専制)で書いたとおり、長年にわたって、アメリカは“疑わしきは罰せず”の原則を放棄し、犯罪が起きていないのに、彼等が将来罪を犯すかもしれないという想定の下に、人々を逮捕する“予防拘禁”というジェレミー・ベンサムの全体主義的方針を採用している。欧州司法裁判所は、企業体が、将来、核兵器の拡散を支援するかも知れないリスクがあるという想定のみに基づいて、イランの企業体に経済制裁を課することはできないと裁定した。言い換えれば、懲罰するには、犯罪が将来行われる可能性でなく、犯罪が不可欠なのだ。
依然、傲慢さとおごりに満ちているアメリカ政府は、EU裁判所の裁定になど注意を払うまい。もしEU諸国が、各国裁判所の裁定に従った場合、アメリカ政府は、アメリカ政府の経済制裁に従わないかどで、EU諸国を経済制裁することになるのだろうか?
EU各国政府は、今やアメリカ政府と、自国の裁判所との間の板挟みになるのだろうか?
もっと悪いことがこれから起きる
ウオール街の金融やくざ連中の為の州や都市の年金基金略奪に関するマット・タイビの記事は、我々の個人年金が将来一体どうなるかの先触れだ。http://www.globalresearch.ca/looting-the-pension-funds-wall-street-is-grabbing-money-meant-for-public-workers/5352934 “社会福祉に頼って生きている忌まわしい役人ども”は当然の報いを受けている、と喜んでいるアメリカの保守派連中は、それが自分自身の個人年金の前例になっていることに気がつかないのだ。
私がレーガン政権時代についていた職務に、クリントン政権の時代に、経済政策担当財務次官補に任命された、ボストン銀行連邦準備金制度理事会のエコノミスト、アリシア・マネルは、年金は非課税で徴収したのだからという論に基づいて、個人年金基金の15パーセントを没収するよう主張した。
個人年金には、不吉な兆候があるのだ。アメリカ政府の財政赤字の為に資金調達し、 “大きすぎて潰せない”銀行の支払い能力を支援する為に、莫大な量のドルを印刷した結果、ドルが余りに弱体化すれば、量的緩和はやめざるをえなくなる。埋め合わせをする為の金が喉から手が出るほど欲しい、アメリカ政府は、来るべき経済崩壊の後、個人資産が僅かでも残っていれば、その没収に向かうだろう。
ホワイト・ハウスのダースベーダー
とりあえずは、ご安心願いたい。アメリカは帝国ではなく、帝国のような振る舞いはしない、とオバマは国連に請け合った。オバマ言った。アメリカは、世界に秩序をもたらし、“リーダーシップの真空”を防ぐことができる一つの大国に過ぎない。http://www.salon.com/2013/09/26/sorry_obama_america_imperialism_is_alive_and_well_partner/singleton/
ビン・ラディン“殺害”
著名なアメリカ人調査報道記者、シーモア・ハーシュも、我々“陰謀論者”つまり、真実を語る人物達に仲間入りしてくれた。ハーシュは、2011年のアメリカ海軍ネイビー・シールズによるオサマ・ビン・ラディン殺害という劇的な物語は“一つのデマ宣伝で、そこには一語の真実もない”といっている。http://www.theguardian.com/media/media-blog/2013/sep/27/seymour-hersh-obama-nsa-american-media
私が言ったと同じことを、ムハンマド・バシールも主張している。http://paulcraigroberts.org/2013/10/16/original-pakistani-tv-bashir-interview-massimo-mazzuccos-911-documentary/
Paul Craig Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。
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大本営広報部、伊豆大島惨事を詳しく報道してくださる。確かに大変な惨事。
しかし、この台風の影響で一番知りたいと思う福島東電第一原発周辺の状況、全く報道がない。4号炉の核燃料プールは無事だろうか?無事なら無事と画像を添えて教えて欲しいもの。
(もちろん、嘘つき氏発言なら、「無事」と言っても信じない。)
宗主国国民が収奪されるのに、最大属国住民が無事ですむわけはない。
2013/10/18 「日本は裏切り者」TPPでアジアから注がれる厳しい視線~岩上安身による首藤信彦氏インタビュー
首藤氏「米国が力を持っているのは、実は軍事力だけです。それ以外はたいしたことはないのです。だからTPPは成立しない可能性がある。ただし、二国間協議でキャッシュを確保しようとしてくるでしょう」
TPPは情報が明るみに出たら成り立たない代物。だからこそ秘密交渉で、さらに秘密保護法がかぶさる。陽光を浴びせ、ドラキュラ退治を。
2013/10/17 TPP交渉は「難航・長期化」する? 一方「12月に政治的決着」の恐れも ~篠原孝議員がバリTPP閣僚会合で報告
TPPと国家戦略特区はセットになっている。いずれも国民収奪・売国ツール。「シンポジウム 知らなかったではすまされない! TPPと国家戦略特区」における前大田区議・奈須りえ氏の国家戦略特区に関する講演のビデオ。
これも、IWJによるものと記憶している。
ところがアメリカ政府ではなく、肝心のIWJがデフォールト寸前という。
そこで
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