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2013年8月27日 (火)

シリアの‘化学兵器攻撃’は反政府派による‘計画的挑発’

ロシア・トゥデイ
2013年8月21日

ダマスカス近郊での化学兵器の使用とされるものに関する“偏った地域メディア”による報道は“あらかじめ計画された挑発”の可能性があると、ロシア外務省のアレクサンドル・ルカシェヴィッチ報道官は述べた。

“偏った地域メディアが、即座に、まるで命令一下の様に、あらゆる責任をシリア政府のせいにする積極的な情報攻撃を始めた事実に注目している”とルカシェヴィッチ報道官は水曜の声明で述べた。

ロシア外務省は、情報源をあげ、未確認の化学物質を搭載した手製ロケットが、反政府派が支配している地域から発射されたと述べた。

“有毒物質を搭載した手製ロケットは、まだ特定されていないが、3月19日に、テロリストによって、ハン・アル-アッサルで使われたのと同様なロケットが、8月21日早朝[ダマスカス郊外]武装反抗勢力によって占領されている場所から発射された”とルカシェヴィッチ報道官は語った。

シリア反政府派のシャーム・ニューズ・ネットワークが発表した配布写真には、す2013日8月21日、ダマスカス郊外東グータでの政府派勢力による毒ガス攻撃で殺害されたと反政府勢力が主張している遺体の列から、埋葬用の白布に包まれた子供の遺体を抱き上げる男性が写っている。(AFP Photo / Daya Al-Deen)

水曜日早々、シリアにおける最近の化学兵器使用に関する相反する報道が現われた。事件は、化学兵器の使用疑惑を調査する為、国連査察官がダマスカスに到着した同じ日に起きた。死者の人数とされるものは、数十人から約1,300人にわたっている。

ロシア人外交官は、あたかも“あらかじめ計画された挑発”だったように見えると述べた。ダマスカス近郊での“犯罪的行為”は、シリアにおける国連専門家の作業の開始と時を同じくしており、そのこと自体が、そのような結論を支持するものだ。

シリア反政府派のシャーム・ニューズ・ネットワークが発表した配布写真には、2013年8月21日、ダマスカス郊外、東グータでの政府派勢力による毒ガス攻撃で殺害されたとシリア反政府派が主張している、床に並べられた埋葬用の白布に包まれた子供達の遺体が写っている。(AFP Photo / Daya Al-Deen)

ルカシェヴィッチ報道官は、シリア当局が化学兵器を使用しているとされる同様な報道が以前にも出現していたことを指摘した。しかしながら、情報は確認されていない。

最近の“挑発”と考えられるものは、国連安全保障理事会の支持を得て、シリアに関するジュネーブ和平交渉を損ねるための反政府派の企みである可能性があるというのがロシア政府の見解だ。

事件は専門家によって徹底的に調査されるべきだとロシアは考えている。ロシアは、武装過激派に影響力を持つ全員に、有毒化学物質を使ったこうした挑発を終わらせる為にできる限りの手だてを尽くすよう促した。

一方、ワシントンは、シリアにおける化学兵器使用について独立の検証はないと語っている。アメリカは、疑惑に関して、国連安全保障理事会で協議する計画であると、ジョシ・アーネスト副報道官は記者団に語ったとロイターは報じている。

国連化学兵器調査団団長オーケ・セルストロームは、化学兵器攻撃とされるものについて、シリア政府と話しあった。潘基文国連事務局長は攻撃とされるものの報告に衝撃を受けていると報道担当官は述べた。

国連安全保障理事会は、シリアの毒ガス攻撃とされるものについて、水曜1900 GMT、緊急会議を開催した。

常任理事国5ヶ国の一国であるイギリスは、攻撃されたとされている地域に対する国連査察チームの“無制限のアクセス”を要求していると、ウィリアム・ヘイグ外務大臣は記者団に語った。

もし、報道が事実であることが検証されれば、“シリアでの化学兵器使用の衝撃的なエスカレーション”ということになると彼は述べ、“これを行った連中には、必ずいつの日か責任を負わせる”と付け加えた

2013年8月21日、ダマスカス東部の郊外グータの毒ガス攻撃で殺害されたと活動家達が主張している、子供達の遺体を示す画像。(Reuters / Mohamed Abdullah)

シリア政府は、反政府勢力によるダマスカス地域での化学兵器使用に関する情報は持ち合わせていないと、シリア情報相は、RTアラビア版に語った。オムラン・ゾウビ情報相はアサド派軍は、そのような兵器による損失を被ったことはないと述べた。しかしながら、30人以上の人々が亡くなった、アレッポ郊外のハン・アル-アッサル事件の場合と同様に、民間人に対して毒物が使用された可能性を、彼は排除しなかった。

ゾウビ情報相の意見では、水曜日の“間接的な”政府軍による化学兵器攻撃とされるものに関する報道の狙いは、シリア政府からの要請を受けて、シリアに到着した国連査察官の作業を妨害することだ。

国連調査団が無事に作業を完了すれば、査察官は、化学兵器がハン・アル-アッサルで使用でされたこと、そして、シリア軍はそのような兵器を使用していないことが分かるだろう、と情報相は述べた。

記事原文のurl:rt.com/news/russia-syria-chemical-attack-801/

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古い記事だが、今日の売女マスコミ報道見出しと比較頂くのに良いタイミングかも知れない。

巨悪の宗主国、シリアでの化学兵器使用を断定。

案の定、アサド政権による使用を強く示唆したという。全く理不尽なイラク侵略攻撃開始の前に、パウエル国務長官が、イラクは大量破壊兵器を持っていると真っ赤な嘘を国連で大演説したことを思い出す。

後になって、大量破壊兵器はなかったといって、ブッシュやチェイニーや、ラムズフェルド、パウエルが死刑にならないのが不思議。殺したのは一人や二人ではない。悪の帝国。

一人殺せば殺人者、百万人殺せば征服者、全員殺せば神。ジャン・ロスタンの言葉だという。宗主国の支配者、神のつもりだろう。

シリアでは武力攻撃、そして国家破壊。この属国は、武力制圧ではなく、トロイの木馬を活用して、自治領化への道をまっしぐら。

【TPP】日本、知財保護で「ACTA」推進提唱 海賊版商品の取り締まり強化8/25SankeiBiz記事

ブルネイで行われている環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉で、日本政府が特許や著作権を保護する「知的財産」の協議に絡み、海賊版商品の取り締まりを強化する国際条約「偽造品取引防止協定」(ACTA)の推進を協定に盛り込むよう求めていることが25日、わかった。中国を中心に海賊版DVDの密輸手口などが巧妙化しており、知的財産権の被害が多い日本が主体となって国際的取り決めを構築する狙いがある。

ACTAは日本が平成17年に提唱した条約で、米国やオーストラリアなど9カ国と欧州連合(EU)が署名している。TPP交渉参加国ではベトナムやマレーシアなどは加わっていない。日本政府関係者は「交渉参加国の多くがACTAを受け入れており、交渉のテーマにもなじみやすいはずだ」と語る。

 知財に関する交渉では、米国が著作権の保護期間を自国(70年)に近い水準とするよう求めている。このほか医薬品の特許、地理的表示(GI)の保護などに関する協議が行われている。知財分野は今会合でも22~30日と最も長い日程を取り、対立の少ない模倣品の取り締まり強化などの課題で進展を目指している。

欧州連合(EU)が署名している。とあるが、欧州議会がACTA批准を否決 2012年7月4日という事実、何故か記事にはない。EU が署名しても、欧州議会で否決されてしまえば、先には進めまい。

著作権法の本を書いておられる気鋭弁護士諸氏、どう説明されるのだろう。

ACTA、小泉政権時に、日本の発案というで突然登場、議論もないうちに署名した。宗主国に成り代わって、推進したとしか、素人には思われない。

知的財産の問題は、中野剛志著『反自由貿易論』の冒頭と末尾で引用されている本、アメリカ・オーストラリアFTAの不平等さを書いた『How to kill a country (国の殺し方)』の中でも、第5ステップに「知的財産権:自国の知識経済の抑圧」としてあげられている。素晴らしい本だが、内容は恐ろしい。

著作権料は、著作権大国つまり宗主国に向かってとうとうと流れ続け、著作権小国は永遠に搾取される。武力はいらない。

子供の頃見た、映画かテレビ番組で、西部開拓者が、先住民に毛布をプレゼントすると、まもなく先住民が続々と病に倒れる場面があった。毛布に、天然痘の菌が付けられていた。とんでもない話と当時思ったが、どうやら実話らしい。ACTAは、TPPの前に仕込んでおいた、天然痘毛布?

ACTA、TPP加盟や、原発推進、「直ちに影響のある」天然痘菌がついた毛布ではなくとも、先住民達が強いられた「死の行進」の再現ではあるだろう。しかも、ISD条項を推進するという。彼等、売国奴であっても、正気ではない。藤永茂氏の名著、何度目かの再読をしようと思っている。

ところで、間もなく9月4日が巡ってくる。1913年(大正2年)9月4日は、田中正造の命日。没後百年。田中正造は、古河市兵衛の足尾銅山からの鉱毒で、生活を破壊され、住居も村も完全に破壊された谷中村農民の為に戦い続けた。日本最初の産業公害と戦った偉人だ。日清戦争時には主戦派だったが、日露戦争から、徹底した非戦論に転じた。軍備廃絶。経費は若者の海外留学に使えと主張した。

亡くなった時の彼の財産は、信玄袋の中の小石三つ、マタイ伝と明治憲法を綴り合わせたもの、日記帳、ちり紙。

彼は口先の人ではなかった。実践の人だった。最期の病床を訪れる人々に、「正造の体の心配ではなく、正造の事業を心配しろと」怒った人物だ。

田中正造が戦ったのは、戦費を稼ぐため大増産される古河市兵衛の足尾銅山から出る鉱毒と、それを放置する政府による、国民への毒物攻撃、洗脳・買収工作、殲滅作戦だった。水俣病、イタイイタイ病、そして原発災害。企業と政府と御用学者による、被害者欺瞞のパターンは、百年変わらない。いや、劇的に進化している。汚染面積、被害者数、被害継続時間、何桁も上がってしまった。

彼の非暴力主義的反公害・反政府運動は、ガンジーを思わせる。坂本龍馬やら黒田官兵衛やら新島八重とは全く異質の人。彼こそ大河ドラマの主人公にふさわしい日本人。大河ドラマで偉大な反公害活動家、反政府活動家など扱うはずもないが。

現代の東京電力福島原発破壊事件、私企業と放置する政府による、国民への毒物攻撃、洗脳・買収工作、殲滅作戦。TPPのGMO食品表示廃止も、国民への毒物攻撃。そうした攻撃、実弾や手製爆弾は破裂しないので、「直ちには健康に影響ない」が、じわじわと国民は蝕まれて行く。

    • 将来の見通しの全く見えない近代最大の公害、東京電力原発事故、
    • 農業を壊滅させ、健康も、医療も、産業も、壊滅させる売国TPP加盟、
    • 集団自衛権という、日本軍を宗主国侵略戦争の肉弾に提供する狂った政府。

田中正造は墓の中で、悶絶しているだろう。企業の手口も、政府の手口も、百年前より、はるかに悪辣になり、事故の規模は全く桁違いとなった。

生きていれば、田中正造は、

    • 原発廃止
    • TPP脱退
    • 集団自衛権反対

に全力を尽くしただろう。勝海舟は、「百年後、田中正造は首相になるべし」という趣旨の文書を残している。

岩波は彼の選集を復刊する。文庫も二冊揃って買える。小松裕教授の田中正造 未来を紡ぐ思想人も出た。

地元、佐野市では田中正造の思想を学び、実践する人々が活動しておられる。毎年、夏に、佐野市でシンポジウムが開催される。今年は、8月25日に開催された。ラーメンが美味しい都市なのだが、東京からでかけると、片道ほぼ二時間。

IWJが、このシンポジウム午後の部を配信している。それ見れば、田中正造を本気で学んでいる人々、皆、口先でなく、実践の人だということがよく分かる講演が拝聴できる。

2013/08/25 人の命の大切さを訴え続けた田中正造の没後記念100年行事開催 ~第41回渡良瀬川鉱害シンポジウム「田中正造の実像を知り、今何を受け継ぐか」

岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

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コメント

 何度もこの子達の白い装束を見る。 こらえがたい怒りと悲しみがこみあげてくる。
子をもつ親の一人としてというより地球に住む人類の一員として拭いきれぬ恥の感覚をどうし様もない。この国のメディアの腑抜けぶりは今や頂点に達している。

911で嘘八百を垂れ流した タリバンはウサマが首謀者であるという確かな証拠を提示してくれればウサマを引き渡すとアメリカに提案したが無しのつぶてで侵略に邁進した 確実な証拠を握っていると言いながら未だに示さない 大量破壊兵器も嘘だし油まみれの海鳥も自演だった 嘘をもはやつき続けるしかない この歪みきった上部支配層が911で世界を恫喝した以上恫喝し続けるしかない 日本の上部支配宦官達は今や彼等の共犯であり従犯でもある ひっくるめて犯罪者なのだとの認識を明確にしなくてはならない 国民への福祉に貢献するなどといった思考過程はどこにも存在しないから彼等は政治屋ですらなく単に犯罪者 同時に詐欺師である 金融工学 軍産複合体の存続のため戦争をなんとしても維持したいのだ 狂気という急流に身を投じている しかも彼等はメディアも含め全ての暴力装置を支配しているのだから狂気は加速される CIAやモサドが手引きするシリアの反政府軍の役目はシリアを混沌へ導きたい できれば戦争に突入して余った武器をたっぷりと使いたいのだ できればではなくできるだけ早くだろう そのための嘘ならなんでもOKというわけだ 世界規模の極悪の犯罪は依然として続く 犯罪者が世界をのっとろうとしている   

YouTubeで見ました!撮影したのはアメリカ側、都合よく?サリンを撒かれ身の安全を確保していた撮影隊なぜ?サリンで死亡した子供達を撮影するためにサリン!化学兵器使用して戦争はじめる理由にする。悪魔の組織

 このような事件は、犯人は「藪の中」ですが、犯人はアサド政権かアメリカのCIAか二者が考えられます。少し前ならロシアが民衆を弾圧するアサド政権を地政学上でかばっていると感じる筈でしたが、エドワード・ジョセフ・スノーデン氏のアメリカ国家安全保障局(NSA)・CIAの暴露とロシアの亡命受け入れ、エジプトのムルシ大統領の失脚とムバラク元大統領の釈放、3.11イラク戦争の大量破壊兵器が無かった事、オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史の内容を見た後では、ロシアの言っている事も考慮に入れないといけない。と言うよりアメリカの諜報機関のやらせでは無いかと判断したくなります。日本でも盧溝橋事件で日中戦争が始まりましたが、結局日本のやらせ狂言だった史実もあります。大手マスコミがこの内容を、犯人は複数考えられるという解説付きで取り上げる様になると日本も大人の国になれると思います。どうせアメリカ発の大本営発表の内容をそのまま流すか、又は報道しないになるのですが。

金の為に子供を殺す。
子供は未来そのものであり、
白髪になった人間達の金の為に殺すなど許せるものではない!
私は神など常日頃意識などしていませんが、神を信じる奴等がしている行為とは思えません。

イルミナティとか悪魔信仰だとか信じるには至りませんが、これは正しく悪魔の所業です。

あまりに無慈悲で悪であります。

いかれている。

この子等になんの罪が?

それに加担するマスゴミには罪の意識など無いのでしょう。
右から左へ来た情報を流すだけ。

そして帰宅し我が子の頭を撫でるのでしょう。

あまりに。
あまりにです。

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