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2013年8月24日 (土)

CIA、1953年イラン・クーデターにおける役割を認める

8月19日、16:19

Voice of Russia

イランのモハンマド・モサデクに対するクーデター60周年の今日、フォーリン・ポリシー(外交政策)誌が、ワシントンDCのジョージ・ワシントン大学にある独立した民間の研究所・図書館、アメリカ国家安全保障アーカイブのウェブサイトが、選挙で選ばれたイラン首相であった人物の打倒に、CIAが自ら関与していたことを公然と認める文書を公開したことを報じた。

アメリカの諜報コミュニティーが公然と認めたのは、イギリスとアメリカが支援した軍事クーデターから60年後だ。

機密扱いから外され新たに明らかにされた文書は、イラン人政治家、治安と軍の高官達に対する賄賂と、1953年の大衆反乱を誘発するのに役立った大規模な反モサデク・プロパガンダを通した、イランにおける体制転覆を狙ったCIAのTPAJAX作戦に関するものだ。

機密扱いから外された文書の中には、イランのモサデク首相を軽蔑して表現しているCIAプロパガンダの幾つかの例がある。

イギリスの諜報部MI6が、CIAと協力し、クーデターを計画し、練り上げ、1953年8月に遂行し、モサデクを追い出し、シャー、モハンマド・レザ・パーレビーを権力の座に戻した。

モサデクが陰謀を嗅ぎつけ、最初のクーデターの試みは失敗したが、在イランのアメリカとイギリスの諜報機関が、そこで、急遽、シャー支持派勢力をまとめ上げ、1953年8月19日、集団抗議行動を組織して、クーデターの第二段階を行った。こうした抗議行動は、軍と警察によって即座に支持された。モサデクの住宅は、数台の戦車を含むクーデター支持派勢力に長時間攻撃された後に、破壊された。

モサデクは、MI6とCIAによって抜擢されたイラン人将軍ファズロラ・ザヘディにとって代わられた。モサデクは後に死刑を宣告されたが、シャーはあえて刑を執行しようとはしなかった。モサデクは、1967年に、テヘラン近くの住居で亡くなった。

シャーの親欧米独裁は27年間続き、反米感情が強く残る現在のイランへの道を開いた、1979年のイスラム革命で終わった。1953年のクーデターは、依然として、イラン-アメリカ関係に長く暗い影を落としている。

機密扱いから外された文書の出所は“イランの戦い”と呼ばれる1970年代中期、CIA内部の歴史家によって作成された中間報告だ。歴史家はこう書いている。“モサデクと、彼の国民戦線内閣を打倒した軍事クーデターは、CIAの指揮の下、アメリカ外交政策の行動として遂行された。”報告書はまた、アメリカ支配階級が、イランは“ソ連の侵略を受けやすい”可能性があると恐れ、それゆえOperation TPAJAXを開始し、それが結局シャーを権力の座につけた米英共同‘Operation Ajax’のアメリカ側の役割となったとしている。

Voice of Russia、RT、The DAWN、Press TV

記事原文のurl:voiceofrussia.com/news/2013_08_19/CIA-Confirms-Role-in-1953-Iran-Coup-1164/

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文中の公開された元資料、下記アドレスにある。

http://www2.gwu.edu/~nsarchiv/NSAEBB/NSAEBB435/

地図を見やすい大きさに編集加工したものは下記にある。

CIA Confirms Role in 1953 Iran Coup

完全属国では、決して軍事クーデターはおきない。必要ないので。「選挙」で、首相の顔こそ変わっても、全員ファズロラ・ザヘディやら、モハンマド・レザ・パーレビーばかり。民衆による本当の独立運動が大規模に行われる可能性もない。

麻生副総理の「誰も気がつかない間に変わった。あの手口を学んだらどうか」も、属国支配の一手法。武力行使のない、静かなクーデターのことを彼は言ったのだろう。

早速実施されている静かなクーデターの典型例は、集団的自衛権容認。憲法9条を破壊せずに、日本軍が宗主国の手先となり、あるは、並行して、先制的侵略を行える画期的な手口。

柳井座長、防衛出動の要件緩和も 集団的自衛権は全面容認 2013/08/23 22:06 【共同通信】

そして、もちろん、TPP、超悪質な日本破壊ステルス作戦。大クーデター。色々な国が散りばめられていても、実は目くらまし。日本乗っ取りが狙いだ。

植草一秀氏「日本の再生」(青志社)で、適切にも「 TPPは現代版マンハッタン計画における核爆弾級の経済兵器だ」とおっしゃっている。(262ページ)。アーサー・ビナード氏の、第二次世界大戦は、アメリカ世界支配の為のマンハッタン計画が本質。」という説とぴったり符合するように思える。岩波書店『世界』2013/9号のアーサー・ビナード氏・内橋氏対談を読む限り、フォアグラで太らせたアヒルを、収穫する時期になっただけのこと。原爆を落として平然としている国が、原発事故後、ボロボロになって国を、TPPオトモダチで助けてくれると信じるおめでたいC層人間、存在するのだろうか。エジプトをみればわかるだろう。

東京電力福島原発メルトダウン事故は、放射能が、日本に限らず、世界中に飛散するので、世界中のマスコミが、市民が監視を怠らず、様々な記事がネットで読め、問題であることがわかりやすい。
ところが、猛毒TPP、日本の法体系から、社会構造から、本当に現代版マンハッタン計画における核爆弾級の悲惨な結果を、永遠にもたらすものであるにもかかわらず、秘密になっているおかげで、そして、共謀するマスコミという大本営宣伝機関の活躍のおかげで、全く注目を浴びずに、着々と進んでいる。

「誰も気がつかない間に変わった。あの手口」はまさに、TPPにあてはまる。
元農林水産大臣山田正彦氏も、そこを指摘しておられる。

2013年8月23日(金曜日) TPPの秘密である並行協議は加速してます。

原発反対デモ、何度か行ったが、「シングル・イッシュー」再稼働反対のみというのが、どうしても解せない。

再稼働反対なら、みんなの党でさえ言える。みんなの党はTPPを強力に推進する自民の別派閥だ。本当の野党ではもちなんろい。
TPPが実現すれば、多国籍企業が期待しうる収益を妨げる政府決定、多国籍企業によって、訴えられかねない。それがわかっているからこそ、みんなの党は安心して、原発反対を表明したに違いない。

また一人離党した様だが、所詮「自称野党」自民別動隊の離合集散にすぎない。

植草一秀氏がブログ記事で全体図を語っておられる。柿沢氏離党「民みん維新新党」主導黒幕は米国

2011年11月16日 多国籍企業が政府・自治体を訴訟攻撃 というしんぶん赤旗記事

ドイツの項にこうある。

2022年までに原発を全廃すると発表したドイツ政府。独週刊誌『シュピーゲル』によると、この決定によって、投資が無駄になったとして、スウェーデンのエネルギー企業バッテンフォール社が損害賠償を求める方針です。同社は、独北部のブルンスビュッテル原発、クリュンメル原発に計7億ユーロ(約735億円)を投資していました。

反原発の方々全員、TPP反対運動に参加されてしかるべきと思うのだが?

TPPこそ傀儡がトロイの木馬となって、先頭に立って押し進める究極のクーデター。

はだしのゲン図書室撤去問題、依然、続いている。
大人にぴったりの良い本が出ているのに気がついたので、明るい話題として、ご紹介しておこう。
『はだしのゲン』を英語で読む。税込み1680円。これを手引きに、英語版を読めば、英会話学校にゆかずとも、読解力、会話力が増すだろう、と想像する。

Readgeninenglish

ミュージカル、『はだしのゲン』も公演中。重要なエピソードはしっかりもりこまれている。お見逃しのないように。

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コメント

いつも有益な情報発信ありがとうございます。
日本のマスゴミ従属プロパガンダと国民への洗脳浸透度は異常な程ですが、戦後はずっとそうだったのでしょう。

宗主国の米国ですらシリアのこのタイミングでこの情報ですから、さらに酷いプロパガンダの中、少ないながらも奮闘しているマトモな人たちが居る。

どこの国も一緒ですが、シリアに関しては政府軍がすてみで奮闘し、反政府テロリストに打ち勝ちそうな所で米国の軍事介入示唆。

ロシアもイランも黙ってはいないでしょう。

政府軍が独裁政権の為に獅子奮迅で戦うでしょうか?

彼らは国護りの戦いをしているだろう事は容易に想像できます。

昔の日本兵もそうだったのでしょう。

私は軍国主義を嫌悪してきましたが、はじめて靖国神社を参拝しました。

あそこはイデオロギーを抜きにして、若い命が国を守る為に白人世界支配に対抗せざるを得なかった歴史と、残酷な戦争で散った命をただ弔うだけの施設でした。

正しくシリアのように。

あそこに行けば愛国心の高揚などではなく、戦争など馬鹿げてると思う人間も多いと思います。

なぜ軍国主義の象徴などと言われ忌み嫌われるのか。

米韓中の政策と、日本の馬鹿右翼がそれぞれ捻じ曲げているだけと感じました。

あそこは戦前賛美などしていません。
ただただ戦没者を弔うものだと感じました。

全ての情報は歪曲されています。

酷いものです。

既にご存じかもしれませんが、イランのモサデク元大統領が失脚した件は、エコノミックヒットマンであったジョン・パーキンス氏の告発話にもでてきています。

初めて実行員が暴露した、アメリカの国際陰謀・工作秘史
http://www.youtube.com/watch?v=BhfCgO0ItY8

イランの他にも、グアテマラ、エクアドル、パナマ etc.
これらの「手口を学ぶ」、否、「手口を知る」必要があるでしょう、日本人は。諸外国の人も。
まさに今、日本はその手口にひっかかっているところです。

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