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2013年7月24日 (水)

立場逆転: アメリカは、いかにしてソ連となったか

Paul Craig Roberts

2013年7月23日

私は、鉄のカーテンの向こう側で、1961年の夏を過ごした。私は米ソ学生交換プログラムの一員だった。アメリカ国務省の主催で運営されていたこのプログラムの二年目だった。列車による東ドイツ経由の、私たちの西側帰還は、ベルリンの壁建設によって妨げられた。我々はポーランドに送還された。いかなる欧米の影響も抑え込むべく、赤軍が東ドイツに集結した為、東ドイツの線路は、ソ連軍兵士と戦車運搬列車に占領されていた。

幸いなことに、当時ネオコンはいなかった。21世紀、見事に発揮されているアメリカ政府の傲慢さは肥大していなかった。壁が建設され、戦争は避けられた。壁はソ連にとって逆効果となった。JFKもロナルド・レーガンも、有効なプロパガンダ効果の為、壁を活用した。

あの当時は、アメリカが自由を支持し、ソ連は圧制を支持していた。こうした印象の大半は欧米プロパガンダが作り出したものだが、このイメージには若干の真実味もあった。共産主義者達には、彼等のジュリアン・アサンジやエドワード・スノーデンがいた。彼の名はミンツェンティ・ヨージェフ枢機卿、ハンガリー・カトリック教会の指導者だ。

ミンツェンティは専制に反対していた。その活動ゆえに、彼はナチスによって投獄された。共産主義者も彼を好ましからぬ人物と見なし、彼は拷問され、1949年に終身刑を言い渡された。

1956年の短命に終わったハンガリー革命で解放され、ミンツェンティはブダペストのアメリカ大使館にたどり着き、アメリカ政府に政治亡命を認められた。ところが、共産主義者は、亡命で想定されている、彼の自由通過を認めようとはしなかった。そこでミンツェンティは、アメリカ大使館で15年間暮らした。それ以降の人生の79%を。

21世紀に立場は入れ代わった。現在、専制にとりつかれているのは、アメリカ政府だ。アメリカ政府の命令で、イギリスは、亡命を認めたエクアドルへの、ジュリアン・アサンジの自由通過を認めようとしない。ミンツェンティ枢機卿同様に、アサンジはロンドンのエクアドル大使館に閉じ込められている。

エドワード・スノーデンを載せた飛行機が、スノーデンの亡命を受け入れたいかなる国に向かうため領空を飛行するのを、ヨーロッパの属国諸国が許可することを、アメリカ政府は許さない。スノーデンは、モスクワ空港で身動きが取れずにいる。

ワシントンでは、二大政党の政治家連中が、スノーデンを逮捕し、処刑すべきだと要求している。アメリカ政府にはロシアとの引き渡し協定がないという事実にもかかわらず、政治家連中は、国際法に違反していないこと、スノーデンを逮捕しないこと、拷問、処刑されるべく、ワシントンに彼を引き渡さないことで、ロシアを懲罰すべきだと主張している。

スノーデンは、アメリカ合州国の国民に素晴らしい貢献をしてくれた。憲法による禁止にもかかわらず、アメリカ政府が、アメリカ人全員と、世界の大半の人々によるあらゆる通信を盗聴する世界的スパイ体制を導入していることを、彼が我々に知らせてくれたのだ。こうした通信を格納するための特別施設も建設されている。

言い換えれば、スノーデンは、アメリカ人なら行うべきことをしたのだ。憲法に対する、国民に対する政府の犯罪の暴露だ。出版の自由がなければ、政府の噓以外存在しなくなる。自分達の噓が暴露されるのを防ぐため、ワシントンは真実を語る人々を全て撲滅するつもりなのだ。

オバマ政権は、保護されている内部告発者を起訴するという点において、史上最も圧政的な政権だ。内部告発者は法律によって保護されているが、オバマ政権は、内部告発者達は、本当は内部告発者ではないと主張している。オバマ政権は、内部告発者は、スパイ、反逆者、外国の工作員だと規定している。議会、マスコミ、まがいものの司法組織は、内部告発者達は、アメリカに対する脅威だという行政府のプロパガンダをおうむ返しにしている。脅威は、アメリカ憲法に違反し、侵害している政府ではない。我々に侵害を知らせてくれる内部告発者こそ脅威なのだ。

オバマ政権は出版の自由を破壊した。へつらい屋の米連邦控訴裁判所は、ライゼンにCIAの対イラン策謀に関する情報を提供したかどで起訴されているCIA職員の裁判で、NYタイムズ記者ジェームズ・ライゼンは証言しなければならないという判決をくだした。このファシスト裁判の判決は、守秘義務を破壊するものであり、政府犯罪のマスコミへのあらゆる漏洩を終わらせることを意図したものだ。

21世紀に、アメリカ人が学んだのは、アメリカ政府はあらゆることに噓をつき、法律さえ破るということだ。内部告発者がいなければ、“自分達の”政府が国民を奴隷化し、あらゆる自由を破壊し、アメリカ政府とウオール街の覇権の為の果てしない戦争の為に、国民を貧困化させる中、アメリカ人は何も知らないいままでいただろう。

スノーデンは、アメリカ政府内部の噓つき連中と反逆者ども以外、誰も傷つけていない。スノーデンに対する、このアメリカ政府の恨みと、イラク大量破壊兵器に関するブッシュ/チェイニー/ネオコンの噓を暴露した元政府幹部の妻、秘密CIA工作員の正体を暴露した重罪で、ボスの身代わりとなったリビー、ディック・チェイニーの側近に、ブッシュが認めた恩赦とを比較願いたい。

アメリカを支配している、小さな派閥の役に立つものは全て合法だ。犯罪人連中を暴露するものは全て違法だ。

それだけのことだ。

Paul Craig Robertsは、元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えていた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the Westが購入可能。

記事原文のurl:www.paulcraigroberts.org/2013/07/23/role-reversal-how-the-us-became-the-ussr-paul-craig-roberts/

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「ネジレ解消を慶賀する」不思議な論説、すなわち二院制の否定に他ならないだろう。「ネジレ解消を推奨する」記事一つもを読まず、放送もみなかった。

今朝の論説、「TPP交渉を極力公表せよ」にあきれた。
小学生の夏休み作文以下の知的水準。交渉内容公表を禁じることが明言されている交渉に参加せよと煽っておいて、無責任な。筆者様、顔から火が吹き出さないのだろうか?読んでいる方が恥ずかしい。

選挙後の祭り評論茶番なるもの洗脳・プロパガンダ以外、何か効用あるのだろうか?電気代と時間の無駄遣いだろうに。

大本営広報部、悪辣な犯罪集団そのものとしか思えない。宗主国マスコミが骨抜き状態なのに、属国マスコミに骨が残るはずもない。司法組織もしかり。

体系的盗聴問題の暴露で、ヨーロッパ各国多少とも毅然たる姿勢を見せた。本気の程度は別にして、友好国をスパイする国とは交渉できないといった強気発言もあった。
一方、孫崎享氏も再三指摘しておられるが、この世界最大の属国の傀儡支配者連中は、一言も非難じみた発言をしない。交渉代表団の事前の言動も、最中の言動も、全て宗主国はお見通しだろう。橋本首相の日米自動車交渉も全て盗聴されていた。事態は、年々悪化するばかり。

二大政党の成れの果てファシスト宗主国。この親にしてこの子あり。価値観を共有する素晴らしい宗主国・属国コンビ。

愚劣な下記記事に気がついた。出典はNEWSポストセブンだという。

武田鉄矢:最近、ひとつだけ思っているのは、機嫌のいいじいさんになりたいということですね。やっぱり、不機嫌なじいさんとか、苛立つばあさんというのは、社会の迷惑ですよ。

小生、きわめて不機嫌な苛立つじいさんだと確信している。だから、自民党支持者の集まりには決して参加しない。

しかし、彼の論は全くの逆立ち。もともとおとなしい?じいさんを、不機嫌で、苛立つように仕向ける政治こそ社会の迷惑。武田氏が、この狂った世の中で、機嫌よく笑っていられるというのは本当だろうか?もし真実なら、そうであればこそタレントがつとまるのだろう。

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コメント

「ねじれ解消」の次は「参院カーボンコピー」「参院不要」論なんでしょうね。
衆院と内閣を握れば思いのままの独裁体制を採りたい連中にとっては願ったり叶ったり。

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