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2013年5月 6日 (月)

アメリカ・シンクタンク報告書、核戦争の“恐ろしい未来”を品定め

Peter Symonds

2013年5月1日

4月中旬にワシントンを本拠とするシンクタンク戦略国際問題研究所 (CSIS)が発表した報告は、アメリカの軍支配集団内で行なわれている核戦争についての議論と準備の身も凍るような兆候だ。

CSISの戦略アナリスト、アンソニー・コーズマンは核兵器削減協定や交渉に否定的で、“軍縮の先を見通し、遥かに恐ろしい未来を検討する戦略を要求する”アジアと中東での軍備拡張競争の展開を主張している。

コーズマンは、その将来なるものが一体どういうものかを明確にしている。彼の“越えてはならない一線、期限と、考えられないことを考える: インド、パキスタン、イラン、北朝鮮と中国”という論文の題名は、核戦争を戦い、“勝利する”ための戦略を冷徹に想定した冷戦戦略家ハーマン・カーンへの直接的な言及だ。

コーズマンは書いている。“熱核時代の初期に、ハーマン・カーンは、世界は‘考えられないことを考える’必要があると世界に警告し、実際の核戦争の結果、もし可能なら、どちら側が‘勝てる’か”を検討した。彼は続けていう。“冷戦の終焉はそのような思考の必要性を終わらせそうに見えたが、北朝鮮とイランにおける最近の進展によって、そのような恐ろしいながら‘現実的’分析が依然必要であることが極めて明白になった。”

1960年に書かれた彼の著書“熱核戦争”で、カーンは壊滅的な核兵器の撃ち合いの後、何億人もが死亡したり、ごくわずかの主要都市が破壊されたりしようと、生命は生き続けると主張した。彼はこう主張した。ボタンを押そうという意志がなければ、核戦争の準備も単なる精巧なこけおどしに過ぎなくなるので、いかに恐ろしかろうと、アメリカ人は結果を受け入れる必要がある。

CSIS報告には非常に重みがある。コーズマンは国務省、国防省の幹部職を勤めた経験から、アメリカの国防、諜報、外交政策界に良いコネがあり、アフガニスタンとパキスタンでの戦争に対するオバマの戦略策定を支援した2009年のストラテジック・アセスメント・グループの一員としての働きを含め様々な軍事問題のコンサルタントとして活動してきた。

CSISは中国封じ込めを狙ったオバマの“アジア重視”と密接に関わっている。アメリカ国防省から委託された“アジア太平洋地域における米軍の態勢に係る戦略”と題する昨年7月の報告書は“中国の勃興する力と、影響力と、地域の優位性への期待”を明らかにしている。“現在のアジアにおいて、アメリカ合州国にとって最も重要な問題”として。報告書はアメリカ軍の再配置と、アジアで既に実施中の軍事力強化、中国との何らかの戦争に対する準備を評価し、更に行い得る今後の対策の概要を述べている。

コーズマンは、報告の大部分を、インド/パキスタン、イランと北朝鮮が関わる核戦争に当てており、中国については最後に書いている。報告は、それぞれのケースについて、ライバル諸国の核兵器能力を詳細に評価し、身もふたもない程“現実的な”言葉で核戦争の戦略的結果を評価している。

南アジアについては、報告は、インドとパキスタン両国は“過剰反応と、国粋主義と、軍縮に対する安定性と自制を実証しそこねた実績がある”ので、軍備強化が核戦争に至ってしまう可能性があると警告している。報告はどちらの国も“(シューティング・ゲームの)‘デューク ニューケム フォーエバー’流計画、つまり誰がもっと多くの敵を殺せるかを越えた、核兵器の撃ち合いの結果を本当に考え抜いていない”懸念を表明している。

しかし、コーズマンのおぞましい結論は、南アジア核戦争、何億人ではないにせよ、何千万人もの人々に死と苦悩をもたらすであろう紛争は、アメリカと同盟国には影響を与えないというものだ。“情け容赦なく‘現実的な’視点から見た良いニュースは”彼は言う“そのような人類の悲劇は必ずしも他の国々にとって重大な戦略的結果をもたらすものではなく、利点がある可能性もある..。恐らく多少の放射性降下物はあるだろうが、ラドで測定するような深刻な被曝はさほどではない。インドとパキスタンの喪失は、商品やサービスの輸入者にとって若干の短期的な経済問題をもたらす可能性はある。しかしながら、影響は、何ら代替品やコストについての明白な問題無しに、他の供給業者が恩恵を受けるだけだろう。”

イランについては、コーズマンは、イランの核施設と軍に対する、アメリカが率いる“予防攻撃”の結果に没頭している。彼はイランが核兵器を所有していないことを認めているが、イランは核兵器を製造するつもりだという根拠のない主張を繰り返している。報告は、そのような攻撃は、イラン政府を核兵器製造へと追いやり、地域的な軍備拡張競争を引き起し、中東におけるアメリカの核戦力強化が必要になる可能性があることを認めている。こうしたこと全てが核戦争、特に、既にかなりの核兵器備蓄を保有しているイスラエルが関与する核戦争の危機を高める。危険を検討したコーズマンは、現在の経済制裁がイランを核施設解体に追いやれることには悲観的で、“越えてはならない一線の中には、時間的限界もあり、行動すべき時である場合がある”と結論している。言い換えれば、アメリカは近い将来、イランに対して“予防攻撃”を開始すべきなのだ。

北朝鮮については、報告は、北朝鮮の核兵器備蓄とミサイルの極めて初歩的で、限られた性格を認めている。北朝鮮についての報告の懸念は、主として、中国と、朝鮮半島の火薬庫を、いかにアメリカ帝国主義にとって有利に利用するかに向けられている。オバマのアジア重視には一切触れていないが、コーズマンは明らかに、中国とのあり得る戦争に備えた、アジア中の同盟国を強化し、米軍を“再調整”するというアメリカ政府の積極的な動きという文脈の中で、予測をしているのだ。

コーズマンは、北朝鮮が、北朝鮮政府を制御するだけでなく、中国の軍事力と核兵器数の制限を含め、他の譲歩を迫るよう、中国に圧力をかける好都合な口実であることを明らかにしている。“北朝鮮 は問題の一部に過ぎない”ことを認めて、同盟国の韓国と日本に、“少なくとも精密誘導通常ミサイル通常戦力、そして多分、中国の核戦力強化の取り組みに対する現地の地域的拮抗力としての核戦力”を作り出すよう、アメリカが“それとなく働きかける”ことができるだろうと彼は示唆している。言い換えれば“とうてい望ましいオプションとは言えないが”、アメリカは対中国戦争準備の一環として、北東アジアでの核兵器競争を意図的に煽ることを考慮すべきなのだ。

コーズマンの北朝鮮分析は、彼の主要関心事は、アメリカ帝国主義にとって“重大な戦略的影響”がないであろうインド/パキスタン間、あるいはイスラエル/イラン間の紛争ではなく、中国であることを明らかにしている。中国に関する2ページの部分は、書かれている内容より、省略されている内容の方が気がかりだ。先行する各章と異なり、報告は、必然的にあらゆる核保有国を巻き込み、わずかに残された人間を、蛮行に追いやるであろう、アメリカと中国の間の核戦争の壊滅的な結果についてのいかなる分析も避けている。

省略は決して偶然のものではない。自分が主張していること、つまり中国との核戦争の準備は、アメリカ国民と全人類にとって、恐ろしい意味合いがあり、抵抗や反対を引き起こすだろうことを、コーズマンは十分理解している。にもかかわらず、オバマが“ゼロ・オプション”について語ること、つまり、ロシアとの兵器削減交渉により、アメリカの核兵器備蓄を廃絶することに、彼は強硬に反対している。“率直に言って”彼は述べている“中国の拡大しつつある核・ミサイル戦力を、アメリカとロシアの戦略核兵器と、戦域核兵器のバランスと切り離すことは、不適格で、知的誠実さに欠けている。”

アメリカは“中国の核兵器開発を、中国の他の軍事的オプションを評価するのと同じ程度に、率直かつ透過的に評価し損ねたり、アジアにおける核兵器競争が、戦争抑止力と戦闘のリスクという意味で、ロシアとヨーロッパとの核バランスよりも、今や、あたかもより重要ではないかのように、(お互い核兵器を完全に廃棄しようという軍縮提案)ゼロオプションについて語ったり”すべきではないと報告は結論している。

オバマ政権は、アメリカの核爆弾備蓄や、多数の大陸間弾道ミサイルや、世界のどこにでも送り出せる原子力潜水艦や戦略爆撃機を廃絶する気は毛頭ない。兵器削減交渉は、ライバルのそれを遥かに越える、アメリカの核攻撃能力の維持と、進行中の近代化を偽装する手段なのだ。コーズマンが引用した推計によれば、アメリカには約5,113の核弾頭があり、対照的に、中国の総計は約240だ。

CSIS報告は、明らかにアメリカ国家機構のトップレベルで行なわれている論議の一部だ。報告は“実際の核戦争”を戦い“勝利する”為の準備をする、より広範な政策転換を暗示している。重要なのは主要標的がオバマ政権の“アジア重視”の焦点でもある中国である点だ。

核戦争の危機を減らすどころか、冷戦終了はその危機を高めている。緊張緩和という枠組みの中で管理されていた対立関係が、解放されて、今や世界的経済危機の衝撃の下で、劇的に激化しつつある。アメリカ帝国主義は、世界覇権を維持する為、軍事力を行使することで、アメリカの歴史的衰退を埋め合わせようと固く決意している。アメリカ帝国主義中国を、後でゆっくりでなく、すぐに対処すべき危険な潜在的ライバルと見なしている。

アメリカと世界中で、労働者や若者達の知らないところで、通常戦争と核戦争の準備が行なわれつつある。コーズマンの様なアメリカの戦略家達が、何億人もの人々のせん滅を招く“現実的”計画を企てるのに乗り気であるため、労働者階級も、後でゆっくりでなく、すぐにも行動する必要性が生じている。世界規模の核戦争破局を防ぐ唯一の現実的な手段は、社会主義的解決、戦争の根源である破綻した資本主義という社会秩序の廃絶だ。

記事原文のurl:www.wsws.org/en/articles/2013/05/01/csis-m01.html
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連休中、明るいニュースはごり押し東京五輪の消滅くらいしか思いつかない。子供の激減を憂えるこどもの日。しかし、それも当然。国というより、属国監獄状態の国で、結婚し、子供を育てたくなる親は少ないかも知れない。

田中龍作ジャーナル【子どもの日】復興庁が繰り出す「被曝させるためのパッケージ」 の最後の文章を貼り付けておく。破壊・崩壊の道をまっしぐらの属国で、自分が宗主国のハンドラーに可愛がられるのが目的の属国政治家、官僚に期待しても全く意味はないだろうが。

政府が子どもに国際基準の20倍もの被曝を強いようとする国に未来はない。「子どもの日」に込められた意味を政治家、官僚はしっかり考えるべきだ。

首相、副首相が宗主国にお参りする際、必ずご挨拶し、教えて頂いたとおりにしますとお誓いする亡国教本殿とは、ジャパンハンドラー様が集うCSIS。

首相は、「ご指示通り、我々は一流国でありつづけます」(人の指示通り動く一流国というのが素人には全くわからない。)と誓約させていただいた。彼のセリフ、ほとんどアーミテージ・ナイ報告書のオウム返しなのは、IWJによる報告書翻訳を読めばわかる。下賜されたカンニング・ペーパーをそのまま読む傀儡であることが瞬時にわかる。TPP参加命令も、原発再稼働も増設も、中国との摩擦増大も、憲法破壊も、軍事協力強化も、全て書いてある。属国政府はひたすらその筋書きをなぞるだけ。小学校学芸会レベルの能力があれば十分つとまる。日本政府・官庁が丸ごと傀儡であること、広く知られてはまずい為、大本営広報はアーミテージ・ナイ報告書、新たな年次改革要望書については決して触れない。そこでIWJ記事をお読みいただきたい。

続いてお参りした副首相は、「水道事業も民営化します」とさえお約束した。

その亡国教本山の新指示書、軽々しく扱ってはいけない。このシナリオに沿った指示が、CSISの皆様から、属国傀儡に下されているに違いないのだから。

新指示書、英語本文を読んでみると、確かに韓国には、核兵器保有を勧めるように読める。日本は「なかなか、核武装はしないだろうから、とりあえず通常兵器の弾道ミサイルを装備させよう」いうように読める。

朝刊に、官庁でTOEFL受験を義務化するような記事があった。こういう指示書を、すぐ理解しなさいという親心だろうか。50年もすれば、この国の人、源氏物語どころか漱石も日本語で読めなくなっている可能性がある。最大の非関税障壁、日本語は廃止されているかも。

いずれにせよ、日本が中国と敵対関係にあることは大歓迎に違いない。

危険極まりないこと証明済みの日本製原発を、地震国トルコや中東王政国家に輸出するのも、宗主国の差し金だろうか? 原発、日本製といっても、設計自体は宗主国のもので、一番肝心な核燃料は、宗主国他の製品だろう。

インクジェット・プリンタや、レーザー・プリンタの本体、格安だが、高い消耗品のインキやトナーで儲けるのと同じ構造。

プリンタなら、本体は時々故障しても、原発の様な恐ろしい被害はもたらさない。無事に印刷している間も、何万年も危険な放射性物質を出すわけではない。そういう安全で、皆様に喜ばれるものの輸出なら否定しない。

自国内の故障原発すらな収束できず、被害者の方々への保障も満足にできないくせに、輸出に奔走する政治家、経営者、正気だろうか。映画ではないので、必死剣鳥刺しのように、「ご乱心」といさめ、殺すわけには行かない。半死半生の目にあわされるのは庶民だ。外国で事故がおきたら、我々の税負担・電気料負担、想像もつかない金額だろう。

原発を稼働している属国が、言うことをきかなくなったら、リモコンで原発を妨害、破壊するのだろうか。イラン原発を、コンピューター・ウィルス、スタックスネットで妨害したように。

おしつけ憲法だといって、宗主国の都合にあわない憲法は一生懸命破壊しようとしながら、宗主国大企業だけに好都合なTPPは、すぐ加盟したと拙速を威張る不思議な痴性。

属国の傀儡支配者、自信をもって従属する実に不思議な人々。そこでお勧め。

IWJ 2013/04/23 『自由意志による従属』としての日米関係 ~中部大学・三浦陽一教授インタビュー

「サンフランシスコ講和条約以降の日米関係は、単に日本がアメリカに従属したというだけの関係ではありません。これは、日本側が国家の意思として明確に打ち出した、”自由意志による従属”なのです」――著書『吉田茂とサンフランシスコ講和』(大月書店 1996.09)で、膨大な一次文献の検証を通して、いわゆる「吉田茂神話」を解体してみせた中部大学の三浦陽一教授は、2013年4月23日(火) 15時より、愛知県春日井市の中部大学の研究室で岩上安身のインタビューに答え、戦後の日米関係をこのように表現した。

 沖縄県民からの強い反発が出ている4月28日の「主権回復の日 記念式典」について、三浦教授は「あえてやってみせたらいい」と指摘。「沖縄の方も呼んで式典を開き、実は主権回復は不完全であることを示してみせればよいのではないでしょうか」と語った。 話題は他にも、ミサイルの発射が取り沙汰される北朝鮮情勢から、海幹校が策定したとされる「統合エアシーバトル構想」、日米合同軍事シミュレーション「ヤマサクラ演習」まで、多岐に及んだ。

岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

憲法改悪策謀プロパガンダのインチキさについては、デモクラTVも論じている。

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