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2013年4月 2日 (火)

十年後のイラク

Paul Craig Roberts

2013年3月18日

2013年3月19日。十年前の今日、ブッシュ政権がイラクを侵略した。侵略の正当化は、国連とアメリカ国民を騙す為、ネオコン・ブッシュ政権がでっちあげた嘘の塊であったことが知られている。

当時のアメリカ国務長官コリン・パウエル大将は、ブッシュ・ブレア政権が嘘であることを知っていた偽諜報情報で国連を欺く為に、自分がブッシュ政権に利用されたことに対する遺憾の意を表明した。だが、卑しむべき売女マスコミは、腐敗したブッシュ政権の嘘宣伝省として仕えたことを、アメリカ国民に詫びていない。

腐敗したブッシュ政権、それを可能にした売女マスコミ、あるいは明白な戦争犯罪、アメリカ憲法に対する犯罪、アメリカ成文法に対する犯罪、人類に対する犯罪で、ブッシュ政権を起訴することを拒否した、腐敗したオバマ政権、いずれが最も卑しむべきなのかを見極めるは困難だ。

著書「Cultures Of War」の中で、著名な歴史学者ジョン・W・ダワーは、20世紀の日本と、21世紀のブッシュ帝国大統領が解き放った戦争の具体的な行為で“拷問や他の犯罪等のあからさまな戦争犯罪を比較分析したくなると述べている。大日本帝国の不正な行いは、国の名誉と名声に、消せない汚点を残したが、アメリカの評判に対する打撃がどれだけ続くかは時間がたたなければわからない。この点、連合軍が第二次大戦後の日本とドイツに対して追求したものとは到底比較にならない、正式で本格的な調査から逃れることができたブッシュ政権の戦争立案者達は幸運だ。”

ダワーは、アーサー・シュレジンガー Jr.の言葉を引用している。“[ブッシュ]大統領は、かつてアメリカ大統領が屈辱に生きる日となろうと言った日、真珠湾で大日本帝国が採用していた政策に恐ろしいほどよく似た‘先読み自己防衛’政策を採用した。フランクリン・D・ルーズベルトは正しかったが、今、屈辱の中に生きているのは我々アメリカ人だ。”

アメリカ人は、屈辱の中に生きる恥の為に、莫大な金額を支払った。ジョセフ・スティグリッツとリンダ・ビルムズは、アメリカ人納税者が負担するイラク戦争の戦費は、3兆ドルと計算した。この推計は楽観的にすぎる可能性がある。最新の研究は、戦争はアメリカ人納税者に、二倍の費用負担をさせる結果になりかねないと結論している。http://www.reuters.com/article/2013/03/14/iraq-war-anniversary-idUSL1N0C5FBN20130314

アメリカ軍安保複合体の懐へと流れ込み、そこから政治献金へと向かう利益をまかなうために、アメリカ国民は、社会保障制度、メディケアや、社会福祉制度が可能にしている社会的まとまりを失う危機に瀕している。

アメリカの屈辱による、イラクの人的損害は桁外れだ。450万人がイラクから強制退去させられ、100万人もの一般市民が殺され、未亡人や孤児を残し、専門職の人々がイラクを去り、インフラは廃虚と化し、ワシントンがサダム・フセイン政権を崩壊させたことで点火されたスンニ-シーア対立によって、社会的一体性が破壊された。

アメリカ合州国政府がイラクに自由と民主主義をもたらしたというのは悪い冗談だ。ワシントンの戦争犯罪人がもたらしたものは、死と、国の破壊だった。

アメリカの国民の大半は、いわれのないイラク破壊や、それが引き起こすあらゆる事を全く気にかけていないように見える。両親のいない子供達、夫のいない妻たち、“劣化”ウランによる先天異常、汚れた水、国宗派紛争にあえぐ、希望の無い国。

イギリスや、ヨーロッパや中東や日本といった、ワシントン傀儡の諸国政府は、いずれも何かに対する勝利を喜んでいるように見える。勝利は、一体どのような脅威を打ち敗ったのだろうか? 脅威など無かった。大量破壊兵器は作り話プロパガンダだった。アメリカの都市上のキノコ雲は夢想プロパガンダだった。こうした全く見え見えのプロパガンダに騙されるとは、国民は一体どこまで無知なのだろう? 欧米世界には、どこにも知性はないのだろうか?

最近の会議では、何百万人もの死と生活破壊や、アメリカの国家債務に戦争が積み上げた何兆ドルにも責任があるネオコンには、悔悟の念は皆無で、自己正当化に満ちている。ワシントンは、破壊すべき悪を外国に求めているが、悪はワシントンそのものの中に集中している。http://nationalinterest.org/blog/paul-pillar/still-peddling-iraq-war-myths-ten-years-later-8227

アメリカの戦争犯罪人連中は堂々と歩き回っている。侵略、爆撃と、人々を殺戮することによって、アメリカ人が、いかに世界に自由と民主主義をもたらしているかを演説する為に、連中は莫大な額の金をもらっている。戦犯法廷は、逮捕状を発行していない。いまだにナチ戦犯狩りを続けているアメリカ国務省は、アメリカ人戦犯を拉致し、裁くため、ハーグに送りつけてはいない。

被害を被ったアメリカ人は、命を失った4,801人の兵士、四肢を失ったり、他の恒久的な傷を負った何千人もの兵士、心的外傷後ストレスや、無辜の人々を殺害した良心の呵責に悩む何万人もの人々、アメリカ人兵士の家族や友人や、戦争のストレスで破綻した結婚や片親の子供。

国内戦線で苦悩しているアメリカ人もいる。道義心ゆえに戦争反対せざるを得なかった人々は、警察に打擲され、虐待を受け、FBIに、捜索され、威嚇され、搭乗拒否リストに載せられる。実際に告訴される人々もいる。アメリカ合州国は、あらゆる道義心を持った国民が国家の敵となってしまう段階に達している。ブラドリー・マニングの迫害が、この真実を実証している。

ブッシュ政権と日本の戦争犯罪人との歴史学者の比較は十分ではないとも言えるだろう。今年10月7日で、ワシントンは、アフガニスタンで、12年間、主に女性、子供、村の長老といった人々を殺害し続けてきたことになる。アメリカが、なぜアフガニスタン国民に対して、そのような破壊をもたらしたのかは誰も知らない。最初はソ連、次にアメリカ。何が違うのだろう? オバマが大統領の座についた時、アフガニスタンにおける、アメリカの軍事的任務は一体何なのか、誰にもわからないことを彼は認めていた。我々は、いまだにそれが何かわかっていない。最も有力な説は、アメリカ兵器産業の利益の為、国土安全保障業界、無頓着なアメリカ国民の為の警察国家に権力を与える為というものだ。

ワシントンは、リビアに廃墟と内部抗争を残した。政府は無いが、自由至上主義者の涅槃というわけではない。

パキスタン民間人に対する、絶え間ない違法無人機攻撃は、パキスタン人の一部を過激化させ、ワシントンが支配し、ワシントンが、自らの国を売り渡した政治エリートに、金を払うのと引き換えに、ワシントンがパキスタン国民を殺害するのを認めているパキスタン政府に対し、内戦を引き起こした。

ワシントンは、シリアを不安定化させ、アサド一家がイスラム教各宗派に押しつけた平和を破壊した。シリアは、リビアやイラクの様に、廃墟と永久的な暴力紛争の土地と化す運命に見える。

ワシントンは、イエメンで人々を殺害中だ。

ブラドリー・マニングのおかげで、WikiLeaksが公開したビデオが明らかにしている様に、アメリカ人兵士の中には誰を殺そうとかまわない連中がいることを示している。道路を穏やかに歩いているジャーナリストや民間人、負傷者を助けよう立ち止まった父親と子供達。人が殺される限りは、誰でも良いのだ。

殺戮は勝利だ。

アメリカはソマリアを侵略し、フランスの傀儡軍に、マリに介入させ、恐らくは、スーダンに、無人機やミサイルの照準を定ている。

イランとレバノンは、ワシントンによる攻撃の次の犠牲者として指定されている。

ワシントンは、イスラエルの対西岸、ガザや、レバノン攻撃を、国連問責決議や禁輸措置から守っている。ワシントンは、パレスチナの子供に援助を送った人々を逮捕し、投獄した。自らを唯一の真実の源泉と見なすワシントンによれば、ガザはテロ組織であるハマスに支配されている。だから、ガザに対するいかなる援助も、テロ支援なのだ。飢えた病気のパレスチナの子供たちへの援助はテロ支援だ。これが非人道的な戦争犯罪国家の論理だ。

イスラム教徒に対するこの攻撃は、一体何なのだろう?

ソビエト連邦が崩壊し、ワシントンには、アメリカ軍安保複合体の権力と利益を維持する為の新たな敵が必要だった。ブッシュ政権を完全支配し、いまでもオバマ政権を支配している可能性が高いネオコンが、中東のイスラム教徒は敵だと宣言したのだ。この架空の“敵”に対し、アメリカは、第二次大戦で敗れたドイツに、アメリカが押しつけたニュルンベルク基準の下では、戦争犯罪にあたる侵略戦争を開始した。

ドイツに宣戦布告して、第二次世界大戦を始めたのはイギリスとフランスなのに、戦争を始めたかどで、戦争犯罪人として、ワシントンに裁かれたのは、赤軍に敗れたドイツだった。多数の真摯な歴史学者達は、アメリカの戦争犯罪、つまりドレスデンや東京の一般市民に対する空襲や、広島と長崎の一般市民に対する不当な原爆攻撃は、ヒトラーと日本人の戦争犯罪と似た者同士だという結論に至っている。

違いは、勝者は、敗者を真っ黒に、自らを高徳に描き出すことだ。正直な歴史学者達は、第二次大戦での日本とドイツの戦争犯罪と、アメリカの戦争犯罪との間には大差が無いことを知っている。だがアメリカは勝者側だった。

7ないし8ヶ国で、イスラム教徒を不当に殺害することで、ワシントンはイスラム教徒の反応に火をつけた。アメリカ合州国に対する激しい憎悪だ。この反撃は、ワシントンによって“テロ”と名付けられ、対テロ戦争は、軍事複合体と、アメリカ国民を、自らの政府のテロからは守らないが、テロから“守る”為の、警察国家の果てしない利益の源として機能している。

大多数のアメリカ国民は、余りに虚報漬けで、実情は理解できず、ごくわずかの、実情を理解し、他の人々に警告しようとする人々は沈黙させられる。21世紀は、人類の歴史の中で最悪の世紀の一つとなるだろう。欧米世界の至る所で、自由は死につつある。

“対テロ戦争”の遺産は、自由の死だ。

Paul Craig Robertsは、元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えていた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the Westが購入可能だ。

記事原文のurl:www.paulcraigroberts.org/2013/03/18/iraq-after-ten-years-paul-craig-roberts/

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68年後の日本、4/28に独立を祝う式典を開くまでに落ちぶれた。沖縄の野党は、反対式典を開催する予定だという。是非、参加したいが、貧しいメタボ、今からでは、運賃先得割にならないので、あきらめる。

アメリカ合州国政府が日本に自由と民主主義をもたらしたというのは本当だ。

アメリカ合州国政府流「自由と民主主義」、自由民主党が、しっかり体現している。

小選挙区の歪曲した1%の代表による「民主主義」のおかげて、1%が99%の不幸にかまわず、「自由」に金儲けできる1%の天国。

夏の参院選で100%属国化が完成、アメリカ合州国政府流「自由と民主主義」天国になる。

今朝の新聞、民主、維新と共闘断念、という見出しの下に、

自民、公明両党の過半数阻止に向けた主要野党の共闘は事実上不可能になった。

とあった。

自民、公明両党の過半数阻止に向けた主要野党を装った傀儡別動隊の共闘は事実上不可能になった。

の誤植に違いない。わずかに残ったまともな放送番組、どんどん消滅中。

大多数の日本人は、余りに虚報漬けで、実情は理解できず、ごくわずかの、実情を理解し、他の人々に警告しようとする人々は沈黙させられる。21世紀は、人類の歴史の中で最悪の世紀の一つとなるだろう。欧米世界の至る所で、自由は死につつある。

“対テロ戦争”の遺産は、自由の死だ。

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コメント

「アジア太平洋地域の重視」は、中東からアジアへ戦争の軸足を移すということでしょう。中東に平和が訪れる日もそう遠くないのかもしれません。

 日本国民の多くがアメリカ大好き、いわゆるアメリカグルーピーのため、テロ国家アメリカはどんな蛮行をやっても日本では非難されない。戦後からの洗脳のたまものでしょう。

▼地上唯一の超大国は、決して謝罪しない
ウィリアム・ブルム
ローグ・ステート
(『アメリカの国家犯罪全書』2003年3月刊行)
第25章
http://www.jca.apc.org/~kmasuoka/

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