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2013年3月15日 (金)

TPPの狙いは日本に非関税施策を解除させること-議会調査局文書「日本のTPP参加可能性と、その意味あい」(6)アメリカ・ステークホルダーの意見

2011年12月7日、連邦公報は、アメリカ合州国通商代表部USTRが、日本をTPPに入れるべきかどうかについて民間部門ステークホルダーの意見を求めたと告知した。USTRは100以上の回答を得た。回答の約40%は農業関連企業から、25%は製造会社から、15%はサービス提供業者、残りは様々な非政府組織(NGO)や業界団体。回答の中には、日本企業や、日本企業を代理する協会のものがある。

わずかな例で、回答者は日本の参加に対してあからさまに反対しているものがある。このグループで、最も注目に値するものの一つは全米自動車政策評議会(AAPC)だ。AAPCは、デトロイトを本拠とする自動車メーカー三社、クライスラー、フォードや、ゼネラル・モーターを代表している。回答の中で、AAPCはこう述べている。

AAPCは現時点では環太平洋連携協定交渉への日本参加に反対する...
自動車分野での日本の貿易障壁は、容易に、あるいは迅速に対処することはできず、不必要に交渉を遅れさせてしまうだろう。今日まで、閉鎖された自動車市場を維持する何十年もの歴史がある慣行を変えようという意欲を日本は示していない。体系的な貿易不均衡と、改革するという意志の欠如からして、アメリカの日本との自由貿易協定は、日本の閉鎖された自動車市場が生み出した、既に一方的な貿易関係を固定化させ、重要かつ急速に成長しつつある汎太平洋地域の、より相性の良い他の貿易パートナーとの、質の高いTPP貿易協定を推進する妨げにはならないにせよ、大幅に遅れさせるだけとなりかねない。

AFL-CIOも日本のTPP参加には反対で、下記のように述べている。

まだ終わっていない環太平洋FTAを巡る様々な不明な事項があるからして、環太平洋FTAへの日本参加による、労働者家族に対してあり得る影響について、有意義な技術的助言を与えたり、根拠のしっかりした意見を策定したりするのは困難である。
そうした状況で、交渉アメリカの交渉担当者が、まずアメリカ人労働者にとって本当の恩恵をもたらし、国内生産を増大するような協定を成功裏に交渉する能力を実証する前に、日本や他のいかなる国を含めるような時期尚早の環太平洋FTA拡張に、AFL-CIOは重大な懸念を持っている。

[日本]市場は外国産品に閉鎖的なことで悪名高いが、これは高関税障壁の結果ではない....日本への大きい、かなりの市場アクセスを得るためには、アメリカ合州国貿易代表(USTR)が、新しい、革命的なやり方を採用すべきで....もしUSTRが、進んで‘既成概念にとらわれずに物事を考える’ことをせず、自由貿易に対する現在の卑屈なやり方を放棄しない限り、環太平洋FTAへの日本の参加が、いかに、アメリカ労働者家族にとって利益になりうるかを見るのは困難である。

場合によっては、回答者達はTPPに日本を含めることに強い支持を表明している。例えば、キャタピラ社は、TPPは、残された日本の非関税障壁に対処する手段になろうと主張している。アメリカ商工会議所と米日経済協議会も、別の提出書類で、日本のTPP交渉参加支持を表明している。しかしながら、それぞれの団体は、日本は、メンバー企業の交渉を悩ませてきた問題、中でも、規制障壁、日本郵便の保険と宅急便子会社の優遇と、政府購買を含めた問題に対処する必要があるだろうと主張している。

他の問題を熟考している議員達もいる。例えば、2011年11月8日、USTRロン・カークに対する超党派書簡で、下院歳入委員会と、上院財政委員会の委員長および上級幹部は、日本の参加は“日本の国際貿易に対するやり方に対し、切望していた変更の機会になるだろう”と述べている。彼等は、日本はアメリカの長年の同盟でアジアにおける友人ではあるが、下記のように主張している。

...貿易協定に関する要求の評価における最優先の配慮は、日本がアメリカ自由貿易協定に固有の、高い水準にコミットメントする意志があるのか、そして可能なのかどうか、そして(日本を)含めることが、この歴史的に閉じられてきた市場を、本当にアメリカ企業、労働者や、農民のためになるように開くことになるのかどうかという。

ステークホルダーのこうした意見や他の意見が、アメリカ合州国内での論議と、日本とのTPP交渉は困難で、複雑であることを示唆している。時に係争を引き起こしてきた二国間経済関係の遺産がTPP交渉に引き継がれているのだ。

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また、

「はじめに」の第三段落にこういう部分がある。

オバマ政権は、あたかも貿易促進権限が施行中であるかのように、TPP交渉を進めてきた。政権は、これまでの貿易促進権限(TPA)、あるいはファースト・トラック権限の不可欠な一部である、議会との協議要求と通知期限を順守している。この慣行を維持するためには、オバマ政権は、議会両院に、TPPに関する日本との公式交渉 (事前協議と対照のものとして)を開始する90 日前に通知をする必要があろう。メキシコとカナダとに関しては、それぞれ20127 9日と7 10日に、政権はそうした

このくだり、まさに、第44回勉強会で、「ISD条項は憲法違反」講演をされた岩月弁護士が、詳細に書いておられる記事に対応する文章だろう。

「貿易促進権限」法はきれたままになっている。

【拡散希望】オバマ大統領には何の交渉権限もない 日米首脳会談の想像を絶する茶番劇2013年3月14日 (木)

「日本の環太平洋連携協定への参加可能性と、その意味あい」。

要約
目次
はじめに(未翻訳)
TPPの概要(未翻訳)
アメリカ製自動車の市場アクセス
貿易関係の管理
残された課題とTPP
アメリカ牛肉の市場のアクセス
アメリカ製自動車の市場アクセス
保険、宅急便と、日本郵便
日本のTPPへの参加可能性と、その意味あい
アメリカの全体的目標
市場アクセス
ルールに基づく貿易の枠組みと、公平な紛争処理
TPPの強化
日本の狙い
日本政治とTPP
アメリカのステークホルダーの意見(今回翻訳文を追加)
見通し、ありそうな結果と影響(未翻訳)

Japan's Possible Entry Into the Trans-Pacific Partnership and Its Implications「日本の環太平洋連携協定への参加可能性と、その意味あい」。

アメリカのステークホルダーの意見 部分の翻訳

2012年8月24日付け 米国議会図書館議会調査局文書

ここからpdfファイルをダウンロード可能。

---------

米議会図書館議会調査局が作成した文書のどこに高関税の話題があるだろう。

外務省ウェブにあるPDF、このステークホルダー意見をExcelにまとめたものに違いない。是非ご確認を。

TPP 協定(日本との協議に関する米国政府意見募集の結果概要:主要団体の意見詳細)

『拒否できない日本』で暴露されるまで、「年次改革要望書」による日本改造命令の実態、広くしられることはなかった。「年次改革要望書」のテーマは、

規制撤廃。

目玉は、もちろん、小泉・竹中コンビニよる郵政破壊。

9/11の郵政破壊選挙当時、最大のネット書店では『拒否できない日本』は品切れ。古本が二千円を越える価格で売られていた。もちろん、他のネット書店では、そして東京の書店では購入できた。
しかし検索エンジンで『拒否できない日本』を探すと、一番上に最大ネット書店が出てくる。

考えて見れば、最大のネット書店も、検索エンジンも、宗主国巨大企業によるもの。属国支配を強化するため、当然、できる限り操作をするだろう。TwitterやFacebookと同様、世論工作、政権転覆に応用するだろう。

郵政破壊で、庶民にどのような御利益があっただろう。小泉・竹中による規制緩和で、庶民は何をえたのだろう。

そして、今日。あの時に全くそっくりな環境で、全く利益のない植民地化協定に加盟するという、傀儡による売国宣言。

宗主国の議会の公文書が、問題は「非関税障壁」であると明確に公表して下さっているのに、政府、与党、与党別動隊、マスコミ、こぞって関税聖域論議へ誘導。本当の狙い、

非関税障壁、規制撤廃には決して触れない。ISD条項も。

北朝鮮やソ連や中国を馬鹿にできる程の政府も、政党も、マスコミも、(そして国民も?)この国には存在していない。

あるのは長いものにまかれる売国政治家、売国大本営広報部ばかり。

孫崎享氏のニコビデオ・ニュースレターを引用させていただこう。この国、ドレイ国なのだ。

 トルーマン大統領は次のように書いています。 
「マサチューセッツ工科大学の総長コンプトン博士は、〔日本から〕帰国したあとホワイトハウスに来て私に説明した。彼にまとめてもらった覚書は次のとおりである。
日本は事実上、軍人をボスとする封建組織のなかのドレイ国であった。
そこで一般の人は、一方のボスのもとから他方のボスすなわち現在のわが占領軍のもとに切りかわったわけである。彼ら多くの者〔にとって〕はこの切りかえは、新しい政権のもとに生計が保たれていければ、別に大したことではないのである」(『トルーマン回顧録』)

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コメント

とうとう表明しましたね。
TPP参加をすることを。
いろいろ情報をいただきました。

安倍をはじめとした参加賛成の議員たちの頭の中身を見てみたい思いですが、
まだ終わったわけではないので
これからが正念場と思っています。

記事最後に、トルーマン大統領の回顧録を読んで、残念ですが、
自分で考えようとしない国民性なのだなと改めて確認しました。

軽自動車はいったいどうなるんでしょうね。
万一軽自動車がなくなると死活問題なので、代わりにアジアの安い自動車を購入しやすいようにしてほしいものです。

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