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2013年3月17日 (日)

アメリカのNGO、ロシアから撤退

wsws.org

David Levine

2013年2月26日

過去二カ月の一連の出来事は、米露関係の著しい悪化を示している。アメリカのヒラリー・クリントン国務大臣と、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣が、2009年3月共同発表して大きな話題になった両国関係の“リセット”が、はかないものであったことが明らかになった。

昨年末、バラク・オバマ大統領は、マグニツキー法に署名して成立させた、法案は、イギリスの海峡チャンネル諸島のガーンジー島に籍を置く国際金融会社エルミタージュ・キャピタル・マネージメントの弁護士、セルゲイ・マグニツキーにちなんで名付けられた。エルミタージュ社幹部とロシア政府幹部の間の仲たがいの結果、前者が、脱税と税金詐欺で告訴された。マグニツキーは裁判無しで、ロシアの獄に、ほぼ一年間拘留され、その間に病気になり、適切な医療を拒否された結果、2009年末に亡くなった。

ロシア刑事司法制度の下でのマグニツキーの扱いは、彼の基本的権利を侵害していたとはいえ、ロシア、あるいはそれを言うならアメリカ合州国でも、刑務所という環境の下で蔓延していて、並外れたことではなく、被拘禁者は、おきまりのように、放置、過密や、あきらかな暴力行為で非人道的な扱いを受けている。それにもかかわらず、マグニツキーの死は、国際マスコミによって世間の注目を集める事件となり、アメリカ合州国とアメリカの政策に同調する諸国の主要政治家による非難の的となっている。マグニツキー法は、マグニツキーの逮捕、起訴と拘留に関与したロシア人幹部が、アメリカ合州国へ入国するのを阻止するものだ。

ロシア人幹部を対象にしたマグニツキー法に報復して、12月28日、プーチン大統領は、ディーマ・ヤコブレフ法に署名した。これは、2008年、ヴァージニアで、アメリカ人養父が、暑い日にドアを閉めた自動車の中に数時間放置した後、20カ月の幼さで亡くなったロシア人孤児ドミトリー・ヤコブレフにちなんで名付けられたものだ。法律は、人権侵害に連座したアメリカ国民と、ロシア国外で、ロシア国民に対する犯罪に連座したアメリカ国民ロシア領土への入国を禁じるものだ。最近、ロシア当局は、ディーマ・ヤコブレフ法によって作られた、ロシア外務省が管理する公式ブラック・リストに、何十人ものアメリカ国民を追加した。

法律は、名簿上の人物がロシアで保有する資産の差し押さえも規定している。法律は、更に、アメリカ国民やアメリカ組織からの金銭的支援を受けている、あるいは、ロシア連邦の利害に脅威を与えるような、政治活動にかかわる非政府組織(NGO)のロシア領土での活動を、司法省が停止することを可能にしている。

ディーマ・ヤコブレフ法の採択の前に、昨秋、ロシアにおける非政府組織の活動を制限する一連の法規が施行された。司法省の法令は、“外国エージェント”として機能する全てのNGOは、司法省自身が管理する特別な名簿に登録することを要求している。関連法規は、外国から資金提供を受けていて、政治活動に関与するNGOは“外国エージェント”と見なされると規定している。登録をしそこねた、そのような組織には、行政罰金と刑罰を化する。これらの法律の一つは、反逆罪の定義を拡張し、国家機密の違法な入手と、国際NGOへの国家機密の違法な公開も含めた。

ロシア国内での、外国が支配するNGOに対する制限は、2011年12月の議会選挙後、ロシアで大規模抗議行動を組織し始めたリベラルな反政府集団に支援提供する上で、NGOが演じた役割への公式対応と解釈されている。リベラルな反対派は、民主的権利の擁護という名目のもと、国を外国投資に対し、更に開放し、緊縮政策を導入し、ワシントンとより密接な絆を作り上げることを目指す、右翼的な狙いを推進しようとしたのだ。

NGOとロシア政府との間の摩擦は次第に蓄積していった。昨年10月に、ロシアからのUSAID、アメリカ合衆国国際開発庁の公式退去で、新たな高まりに至った。USAIDは、2011年の選挙を批判した選挙監視団体、ゴラスに資金を提供していた。

11月、米国民主党国際研究所(NDI)は、ロシア当局から刑事訴追すると威嚇され、幹部スタッフをロシアからリトアニアに脱出させた。共和党国際研究所(IRI)も、12月、同様に、スタッフ全員を、リトアニアに脱出させた。

これらのいわゆる“非政府”組織が、実際はアメリカ合州国政府(NDIの場合には、全米民主主義基金NED)から資金提供を受けていたことは秘密ではない。しかも、多くの表向き独立とされている、ロシアで活動しているNGOは、何千もの回り道を使って、アメリカ政府から間接的支援を受けている。2000年中頃の“カラー革命”で、ロシアの伝統的勢力圏にある一連の国々に、ワシントンと太いつながりを持った政治家を据えつける上で、アメリカが支援した組織が演じた中心的役割を考えれば、内政へのアメリカの介入に対するクレムリンの恐怖は決して根拠がないわけではない。

セルゲイ・マグニツキー法とディーマ・ヤコブレフ法の成立に加え、二国間の摩擦が高まっている多数の他の兆しがあった。10月、モスクワは、その下で、ロシアの核、生物、化学兵器の破壊と安全な保管にアメリカが支援をしてきた、ナン-ルガー・プログラムを下りた。ロシア当局は、その下で、アメリカがロシアの法執行プロジェクトに支援を提供していたアメリカ合州国との政府間協定をキャンセルした。

アメリカは、米露二国間大統領委員会の市民社会共同作業部会から撤退した。

関係悪化の背後にあるのは、より基本的な地政学的対立だ。ワシントンが中東と北アフリカで、イスラム教勢力を後押し、シリアで体制転覆に動き、その全てがロシアの政治的・商業的利害を脅かす、アフリカでの新たな帝国主義的奪い合いへの参加をめぐって、二国は対立している。

ディーマ・ヤコブレフ法や他の“外国エージェント”法が、即時的な意味合いでは、アメリカ合州国を狙って、ロシアで施行されているが、これらの法律は、基本的に労働者階級を標的にしているのだ。新たな法律での、“外国エージェント”の民主的権利の定義は、非常に広範で、外国市民や組織とのほとんどあらゆる接触に適用可能だ。

桁外れな社会的不平等のレベルを巡るロシア国内での広範な大衆的不満は、世界経済危機が深化するにつれ、ひどくなるばかりだ。ロシア人労働者階級が、国を支配している、スーパーリッチな寡頭政治勢力と益々衝突するようになるにつれ、クレムリンは、労働者の戦いが、世界中の他の人々と、国際的綱領に基づいて、政治的、組織的に結びつく可能性を恐れているのだ。プーチン政権は、世界中のブルジョア政権同様、“外国エージェント”に対する民族主義的ヒステリーを煽り立て、大衆を抑圧する法的枠組みを作り上げて、これを防ごうとしているのだ。

著者は下記もお勧めする。(英語原文)

Biden in Munich: The ugly face of imperialism
[2013年2月5日]

G8 and NATO summits take place without Putin
[2012年5月19日]

記事原文のurl:www.wsws.org/en/articles/2013/02/26/usru-f26.html

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ロシア、もちろん天国ではない。生活は厳しく、圧政もきついように漏れ聞いている。それでも、今の属国状態から見れば、この記事、独立国家の交渉見本に見えてくる。

与党は、国を規制する憲法から、国民をしばりつける憲法に改訂することを狙っている。「独立国にふさわしい憲法」にするため、憲法に軍隊と国家非常事態の規定が必要だと真っ赤な嘘も訴えている。実際の所は、「日本国憲法ができたときは独立国家でなかった。さらにTPPで従属度を深化させた以上、属国に必要な戦争推進・人権抑圧憲法をつくることが自民党第一の眼目だ」ろう。

桁外れな社会的不平等のレベルを巡る日本国内での広範な大衆的不満は、世界経済危機が深化するにつれ、ひどくなるばかりだ。日本人労働者階級が、国を支配しているスーパーリッチな寡頭政治勢力と益々衝突するようになるにつれ、東京は、労働者の戦いが、世界中の他の人々と、国際的綱領に基づいて、政治的、組織的に結びつく可能性を恐れているのだ。安倍政権は、世界中のブルジョア政権同様、“隣国”に対する民族主義的ヒス テリーを煽り立て、国家非常事態の規定等、大衆を抑圧する法的枠組みを作り上げ、これを防ごうとしているのだ。

圧政と言えば、ザーラ・イマーエワ(チェチェン戦争難民/アートセラピーセンターDiDiインターナショナル主宰)という方が、現在、日本各地で講演ツアーをしておられる。チェチェン文化省大臣もされた方だが、今はアゼルバイジャンで児童向けに絵を描くセラピー・センターを主催。

『いって・らっしゃい』という映画も上映される。映画紹介文は下記。

在日韓国人作家 姜信子と、亡命チェチェン人女性ジャーナリスト ザーラ・イマーエワは、カザフスタンへの対話の旅に出る。そこはかつて二つの民族が出会った追放の荒野。1937 年、ロシア極東のコリアン=高麗人 19 万人が日本への加担を疑われ、また 1944 年には、北カフカスのチェチェン人がドイツ への加担という濡れ衣で、カザフスタンに追放されたのだ。 いま、記憶の中に希望を探る旅が始まる

トルストイの時代にも、この地域で紛争が起きている。

トルストイ、『コーカサスの捕虜』や『ハジ・ムラート』を書いた。他文化の理解尊重という点で西部劇とは格が違う。『コーカサスの捕虜』は良い映画になっている。

1986年4月26日のチェルノブイリ事故後、1991年12月25日、ソビエト連邦は崩壊した。
エリツィン時代、新自由主義が一世を風靡した。やがて巨大属国になるかと眺めていた。

プーチン大統領以降、独立路線は明白だ。

アメリカの資金援助を受けた野党を封じこめるのはやむをえない対策に見える。もちろん、紐付きでない野党を封じ込めることも考えているのだろう

チェチェン等に対しては、実に強権的。
チェチェン問題を追求していたアンナ・ポリトコフスカヤは暗殺された。
行く先、独立した警察国家だろうか?

そして、この国。

2011年3月11日の福島原発事故後、2013年3月15日大政奉還し、完全植民地になった。

大本営広報「関税聖域」ばかり言い立て、「非関税障壁」、宗主国大企業による国家体制改造が主題であることを隠蔽する。

この国は支配層全体、ロシアでうごめいていた外国エージェント集団。戦後ずっと。

自民、公明、みんな、維新、そして民主の大半も、同じ穴の外国エージェント集団。

属国体制に異議申し立てをすると、冤罪で排除される。
原発反対派弾圧も次第に過酷になりつつあり、脱原発テント立ち退き求め提訴。
選挙制度、益々、外国からの援助を受けない少数野党排除の方向に進んでいる。

この国の野党弾圧、「独立しない属国政権」の立場を守ることが目的に見える。

戦前は、独立主権・警察国家だったこの国、行く先は属国警察国家

満州を支配した人物の孫が、自国を現代の満州国にした。

満州には皇帝も国務院総理(首相)もいた。国旗も国歌も。歴史は繰り返すが今度は永遠。世界に冠たる第一級の「愚国・愚民」。

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