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2013年2月17日 (日)

一般教書、TPP、TAFTA -- WTF?

ロリ・ワラック

Public Citizen、Global Trade Watch部長

投稿: 02/13/2013 1:52 pm

オバマ大統領が一般教書ピクニックで放った狂犬病スカンク二匹にお気づきだろうか?

アメリカの雇用を生み出す! アメリカ製造業の再構築! アメリカの輸出増加! イノベーションの促進! 厳格な健康、環境保護策の確保! 環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)と呼ばれる11ヶ国のNAFTA型"自由貿易"協定(FTA)締結、ベトナムとの別名NAFTA協定、ヨーロッパ多国籍企業が、極めて重要な消費者保護を消滅させようと首を長くして待っていた"自由貿易"交渉 - 北大西洋自由貿易協定(TAFTA)の開始?

この二つは他のものとは違うのだ。もしアメリカ国民と議会がTPPとTAFTA実現を許してしまえば、実際TPPとTAFTAは、オバマ一般教書演説に含まれている、最も価値ある目標の多くを台無しにしてしまうだろう。

誰がそう言っているのだろう? そう、そもそもアメリカ政府公式貿易雇用データだ。現行FTA類が実施されて以来、60,000以上のアメリカの製造施設が閉鎖され、500万の製造業雇用が失なわれた。条約実施前のアメリカ製造業雇用の丸々四分の一だ。TPP同様、こうした条約には、実際にアメリカ雇用の海外外注を奨励する投資規則がある。

過去十年間、FTAパートナーではない国々に対するアメリカ輸出増は、FTAパートナー諸国に対するアメリカ輸出増を38パーセント上回っている。FTAが実施されて以来、FTAパートナーとのアメリカ貿易総赤字は、1440億ドル以上増えた(インフレ率調整後) 。対照的に、2006年以来全ての非FTA条約国との総赤字は、550億ドル以上減少した(既存FTAの平均発効日)。オバマ政権の純exports-to-jobs ratioを用いると、中国貿易を除いても、FTA貿易赤字増だけで、アメリカ雇用ほぼ100万の喪失を意味する。だから、これと同じNAFTA型条約を締結しようではないか。ただし今回は中国に置き換わる低賃金海外外注先のベトナムと。

ひょっとするとTPPとTAFTAの宣伝は単なる皮肉なのかも知れない。例えば大統領は、より多くの"自由貿易"協定を成立させることで、アメリカの輸出を五年間で倍増するという2010年の一般教書演説の目標を繰り返さなかったことに注目されたい。後二年を残す今、アメリカ合州国はこの目標実現の60パーセントのところにいるはずだ。ところがアメリカ国際貿易委員会が今週末に発表した2012年次貿易データは、2012年の低迷する2パーセントという輸出成長率下では、大統領の目標は2032年まで達成できないことを示している。

またFTAは、オバマが昨年の一般教書演説で宣伝し、約束した産業雇用を生み出していない。それどころか、アメリカ政府の貿易の流れデータ追跡で、2012年に発効した韓国、コロンビアとパナマとのFTAの最初の結果、これら三カ国に対するFTA施行後のアメリカ輸出合計は2011年の同月と比較して、4パーセント減っている。アメリカの対韓国製品輸出は、10パーセントも低下し、アメリカの対韓国貿易赤字は26パーセント増えた。相も変わらぬNAFTA型条約最新版の初年度だけで、アメリカ雇用、数千の喪失と等しい。

実際石油を除いた商品のアメリカ年間貿易赤字は6パーセント増え、2012年には6280億ドルと、過去五年間の石油以外のアメリカの最大貿易赤字だ。アメリカの対中国貿易赤字 (石油を含めてすら)あらゆる過去の実績を越え、3210億ドルだ。オバマの相変わらずの貿易上の企みは実に良く機能しているのだから、同じ物を増やせば良いではないか...

だが、まだまだある!

TPP交渉は三年間、極端な秘密裏で行われて来たが、知的財産権条項を含め一部文章が漏洩している。そこにはインターネットの自由とイノベーションを損なう極端なSOPA型の著作権施行条件が含まれている。誰がそう言っているだろう? エレクトロニック・フロンティア財団や議員の中でも最も信頼できる"自由貿易"支持者の一部、下院監視・政府改革委員会委員長ダレル・アイサ(共和党-カリフォルニア)、上院貿易小委員会委員長ロン・ワイデン(民主党-オレゴン)、ゾエ・ロフグレン下院議員(民主党-カリフォルニア)等だ。

そして、北大西洋FTA? 金融、アグリビジネス、医薬品、化学製品や他のアメリカ・ヨーロッパの多国籍企業のクラブである大西洋ビジネスダイアログが長年暖めてきた計画だ。TAFTAの焦点は貿易自体にはない。関税は既に低い。そうではなく、ここでの交渉は、多国籍企業は"貿易の目の上のこぶ"と呼ぶが、一般市民は厳格な食品安全、環境、健康上の安全対策と考えている基準のリストを消滅させるのが狙いなのだ。

そこで標的にされるリストとは? 大西洋のいずれか側の最強の消費者・環境保護政策だ。アメリカ企業は、ヨーロッパに、その優れた化学製品規制体制、厳しい食品安全規則、遺伝子組み換え食品の表示、厳格な環境政策を棄てさせたがっている。ヨーロッパの企業はアメリカの金融規制体制、アメリカの厳しい医薬品や医療機器の安全基準や、試験基準等々という面を標的にしている。

Follow Lori Wallach on Twitter: www.twitter.com/PCGTW

記事原文のurl:最初Huffington Postに掲載された。原文には多数リンクがあるが省略した。

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著者、TPP反対運動の為、何度か訪日、講演されている。

内外の大本営広報部、TPPや北大西洋FTAを、素晴らしいもののように描いている。

下記記事の様に、悪法ACTAを芥のごとく、見事葬り去ったEU、理不尽な消費者保護廃止策の北大西洋FTAを喜んで受け入れるだろうか?

Obama’s State of the Union: The Economic Dimensions Kevin Zeese
Global Research, February 14, 2013にも、下記の通り、TPPに触れた部分がある。

オバマが押し出したインチキ解決策、癌を引き起こす危険性があるサッカリンの一つは、通商協定だ。環太平洋戦略的経済連携協定TPPは、オバマによって、アメリカが協定に何を盛り込むべきかを指示する600人の大企業顧問を除いて、秘密裏に三年間交渉されてきた。TPPは雇用創造の仕組みでなく、雇用破壊装置だ。NAFTAのおかげで、アメリカ合州国は、500万の雇用を失った。TPPはステロイド増強版NAFTAとして知られている。TPPという癌は、雇用の喪失と、賃金低下を招くだけではなく、大企業の権力を強化する。この地球規模の大企業クーデターは、大企業を政府より強力な物にしてしまうのだ。オバマは、欧州連合との大企業の貿易協定も発表した。これで、ヨーロッパの活動家達が反対に動き、アメリカ人が、議会での反民主的な“無修正一括承認手続き”に反対して戦うようになることを期待したい。もしこの問題が議論されれば、広範に反対されてしまうので、TPPを成立させる為に、オバマには無修正一括承認手続きが必要なのだ。

Stephen Lendmanは、Obama's Failed Stateという2013年2月14日記事で、一般教書演説を酷評する中で「TPPは地獄からの通商条約」と書いている。

規制改革会議、混合診療拡大の方針という。生活破壊会議と読み替えたい。これもTPP医療破壊への助走だろう。

TPPについては、例えば以下の記事を翻訳してある。最初の二つは、日本とりこみ戦略としてのTPPに触れている。冷静に考えれば、日本にとって、TPP、百害あって一利なし。

世界最大のクルーズ船会社カーニバル・コーポレーションが運航するカーニバル・トライアンフ号事故の記事を読んだ。
機関室火災で、トイレが使えなくなり、自力航行もできず、タグ・ボートに曳航されて米アラバマ州モービル港に到着した。悲惨な数日間の話。人ごとと思えない。

この「不沈空母」、宗主国用ATMであり続けている。「宗主国用ATM不沈空母」。
福島原発事故で、それが「核汚染宗主国用ATM不沈空母」へと進化した。
7月の選挙後、自民、異神、みんな、民主等が団結して、壊憲、TPP参加し、
更に「核汚染宗主国ATM・鉄砲玉供給・自由改造型不沈空母」へと進化する。
カーニバル・トライアンフ号を考えれば、もともと、
「使用済み核燃料トイレ無し核汚染宗主国用ATM・鉄砲玉供給・自由改造型不沈空母」。
宗主国に曳航され、数日間ならぬ、永遠地獄を目指し航行中。

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