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2013年2月 1日 (金)

フランス、ニジェール・ウラン鉱山保護の為、派兵

Bill Van Auken

2013年1月25日

2,000人以上の外国人部隊兵士でマリに侵略してからわずか二週間後、フランスはフランス国営原発企業アレバが運営するウラン鉱山を守る為、隣国ニジェールに特殊部隊兵士を派兵した。

フランスの新たな北西アフリカ軍事介入は、最初週刊誌ル・ポアンが報じ、他のフランス・マスコミが接触した軍事筋が確認した。フランス国防相ジャン・イヴ・ルドリアンは、アーリットから80キロ離れているイムラレンのアレバ・ウラン製造サイト防衛の為に派兵するよう、特殊部隊司令部に命令する“新機軸”に今週早々、素早く同意したとル・ポアンは報じた。直接、企業資産を防衛する為のフランス特殊部隊兵員派兵は史上初だと、同誌は報じている。

失敗した、ソマリアでのフランス人捕虜デニス・アレックス救出の試みと、最近の残忍な人質事件で80人以上が殺害されたアルジェリアのイナメナス・ガス施設占拠を受け、フランス政府当局はそういう決断をしたと、同誌は報じている。

こうした二つの出来事は“‘マリで複数の作戦に加え、地域の産業と採鉱を含むフランスの施設に対するリスク要因が大幅に増大した”とル・ポアンは報じている。

実際は、ニジェール・ウラン鉱山へのフランス特殊部隊派兵は、フランスのマリ軍事介入の背後にある最も重要な経済的・地政学的な動機を強調するものでしかない。いわゆる対イスラム教“テロリスト”戦争とマリ中央政府防衛という美名の下、フランス帝国主義は軍事力を駆使して、資源豊富な旧アフリカ植民地に対する支配力を強化しているのだ。

アレバとフランス国防省、双方の公式スポークスマンは、治安上の懸念を理由に、新たな派兵について話すことを拒否した。

ニジェール自身、当局は、特殊部隊隊員派兵については何も知らないとした。“テロリストの脅威が現在増大しているのは事実だが、私が知る限り、現時点では、そのような合意は存在しない”と、ある当局者がロイターに語った。

あるニジェール軍将校は、2010年9月、北部ニジェールの町、アーリットで、アレバと同社の請負業者の社員7人が誘拐された後、既にフランスと治安態勢で合意し、それが実行されていると通信社に語った。

“アガデス地域にも対テロ部隊を配備している”とその将校は述べた。“現時点では、フランス特殊部隊の北部駐屯を認めるという、ニジェール政府の決定があるとは聞いていない。”

ニジェール政府に計画を連絡し損ねたことは、ありえない話ではない。1960年に独立して以来、ニジェールを60年間植民地として支配してきたフランスは、ニジェールを準植民地として扱ってきた。

ニジェールの鉱山から抽出されたウランは、歴代フランス政権によって戦略的重要物質と見なされてきた。ニジェールのウラン鉱石から製造されるイエローケーキは、フランスの核爆弾製造と、フランスの電力の75パーセント以上を占める原発燃料に使われている。

ニジェールのウランから莫大な利益が得られてきたが、採掘作業で恩恵を受けるのは、ニジェールの数少ない卑屈なブルジョアだけだ。国連の人間開発指数によれば、ニジェールは世界で三番目に貧しい国で、国民の70パーセントが一日1ドル以下での生活を続けており、平均寿命は、わずか45歳だ。

しかも採鉱は、ニジェール内で、民族的、地域的緊張を悪化させている。ウラン生産は、北部の少数派の遊牧民トゥアレグ族の本拠に集中しており、彼等は採鉱事業から得られる、あらゆる資源は南部の首都ニアメイに行ってしまうと主張して、繰り返し反乱を起こしてきた。ニジェール軍と闘っている、大半がトゥアレグ族武装民兵である「正義の為のニジェール運動(MNJ)」の主要要求の一つは、ウラン収入の、より平等な配分だ。

しかもアレバによるウラン採掘は、鉱区で環境と健康上の災害を引き起こしている。環境団体グリーンピースは、2010年の報告書で 地域の井戸は通常の500倍も高い放射能レベルで汚染されていることを明らかにした。アレバの主要鉱山の一つがあるアーリットでは、呼吸器疾患に起因する死亡は、全国平均の二倍だ。

フランスには、フランスが支援するマリ軍が、主としてトゥアレグ族地域で、既に一般市民を爆撃し、拷問・処刑しているマリ介入で、武装衝突が、国境を越え、ニジェールに飛び火しかねないことを恐れるあらゆる理由がある。

ところが、“テロ”や民衆暴動から儲かる施設を守ることに加え、フランスにはニジェールで軍事力を見せつける別の理由がある。ウラン収益を増やそうという取り組みで、ニジェール政府は最近、中国とインドの企業に探鉱認可を発行した。武装特殊部隊員を派兵することで、パリは、フランスのアフリカ勢力圏の一部としての旧植民地支配を主張しているのだ。

フランスがアフリカ介入を強化する中、ヒラリー・クリントン国務長官は、水曜、上院委員会での証言の機会を利用して、地域におけるアメリカ介入をエスカレートするワシントンの決意を確認した。

“我々は闘っているが、これは必要な戦いだ”とクリントンは述べた。“我々は、北部マリが安全な隠れ場になるのを認めるわけには行かない。”

マリでの反乱とアルジェリアのガス・プラントでの捕虜をとっての占拠は、、体制転覆の為の戦争の、代理地上部隊として、ワシントンと同盟国が、イスラム教民兵を武装させ、支援した、米-NATOによるリビアのカダフィ政権転覆によって大いに煽られたものであることをクリントン認めた。

“アルジェリアのテロリストがリビア由来の武器を持っていることは疑いようがない”と彼女は述べた。“マリのAQIM [イスラム教マグレブのアルカイダ]残党が、リビア由来の武器を持っているのは確実だ。”

彼女は、北アフリカの、こうした勢力のいずれかが、アメリカに対する直接の脅威であるという証拠は無いが、ワシントンは、いずれにせよ、彼等に対する先制攻撃作戦に乗り出すべきだと主張した。“連中がまだ何かをしていないからといって、連中がそれをやるまいとは言えない”と彼女は述べた。

記事原文のurl:www.wsws.org/en/articles/2013/01/25/nige-j25.html

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テロ対策でマリ支援 日本政府、108億円提供
MSN産経ニュース 2013.1.29 13:41
そのまま引用させて頂こう。

岸田文雄外相は29日の記者会見で、アルジェリア人質事件を受けた政府のテロ対策強化の一環として、隣国のマリや周辺国の治安維持や人道支援を支える資金として1億2千万ドル(約108億円)を拠出する方針を表明した。国際機関を通じて関係国などに提供する。

フランス軍によるテロ組織掃討が続く西アフリカのマリや、同国を含むサハラ砂漠南部一帯は、民主化運動「アラブの春」以降に大量の武器が流入したとされる。岸田氏は、地域の安定化を支援することがテロ抑止につながると判断した。

これには老眼・近眼の我が目を疑った。全く意味がわからない。

隣国のマリや周辺国の治安維持や人道支援を支える

世界のあちこちで、悲惨な事件を起こされる度に、みかじめ料を払っていては、深刻な原発災害対策にいくらお金があっても足らないこの国の住民、永久に楽になれまい。恒久的ショック・ドクトリン。

基地をお使い頂き、膨大なみかじめ料を納め、国債を無限に買い続け、侵略戦争の為の艦船給油や兵員空輸を引き受けさせられ、間もなく砲弾の餌食まで提供させて頂けるようになる。

この国、欧米にどやされ、大金を貢ぎ、間もなく砲弾の餌食も捧げる。町会の顔役にどやされ、顔役に必死でゴマすりの一方、家に帰ると、妻子や親には小遣いもやらずドメスティック・バイオレンス三昧の、異常な見栄っ張りオヤジ、のようなものか。

宗主国の言うことを聞かなければ聞かないで、国家規模のいじめを受ける。
宗主国の言うことを聞けば聞くで、こうして国家規模のいじめを受ける。
そのつけとして、永久に、国民をいじめつづける美しい属国。ハラスメントは連鎖する。

現在のねこかぶり低姿勢政権、それをよしとして、提灯記事だけかく大本営広報部。
いずれも、半年後の選挙完勝で、完全属国化の牙をむく。アベノミックス、先行する売国施策の一環。

売国与党とお仲間の売国政治家「押しつけ憲法」とばかりいうが、国民を宗主国の傭兵として利用できるようにする「壊憲」こそ、ジャパン・ハンドラー諸氏による押しつけ壊憲。国歌・旗を押しつけながら宗主国への忠誠を誓わせる植民地化にすぎない。

渡辺治一橋大学名誉教授の現状分析、かつ根源的なマスコミ批判、Daily JCJ 2013/1/27記事で読める。

渡辺治さん(一橋大学名誉教授)に聞く【安倍政権誕生の背景と運動の課題】保守主義と新自由主義の結合 政治の対立軸示さないマスコミ 日本ジャーナリスト会議

憲法「96条の改正」なるもの、もちろん「改悪」、9条他、宗主国に目障りな部分を全て容易にぶちこわすための改悪。大本営広報部は、絶対そうした本質に触れない。

これだけとんでもない衆院選挙結果を前にしても、というより、こういう事態を引き起こすことがわかっていたから、そうするために、大マスコミ(実態は宗主国大本営広報部)自身旗をふって導入したものゆえ、小選挙区選挙制度を根本から見直せとは絶対言わない。

小選挙区制度を推進する委員会には、大本営広報部幹部全員が雁首を揃えていた。
したがって、今回の恐ろしい結果を、彼等は狙いの実現を喜びこそすれ、反省皆無。度し難い悪徳犯罪者集団。

参院選を前に、体罰・六本木襲撃、資産家遺棄ばかり報道している余裕皆無だろうに。毎回の目くらまし。小選挙区制度のような重要な問題を思い出させないためだ。

7月をもって始まる完全属国化、一億総権利剥奪・砲弾の餌食化からは、逃げるしかないのかもしれない。

そこで、絶版に思える中山治著『誇りを持って戦争から逃げろ!』を検索してみると、感想・書評がいくつかある。皆様しっかり読んでおられる。

愛読者として現状分析には賛成するが、実践はむずかしそう。しかもわずか半年では。

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コメント

>参院選を前に、体罰・六本木襲撃、資産家遺棄ばかり報道している余裕皆無だろうに。毎回の目くらまし。


 体罰問題は、本質を追究すれば反皇軍に行き着くはずですが、そうならないだけです。 日本ではスポーツの世界に軍隊(皇軍)を持ち込んだ歴史があるからです。よって皇軍ノスタルジジイの安倍や慎太郎批判に行き着く訳ですが・・・。もっとも体罰への最も簡単な解決法は 、権力者に殴られたら殴り返せ!と被害者たちに教えることですよ(笑)。もちろん女子柔道の15人の告発はその種の行動の範疇でしょう。


▼アレバ社によるニジェールのウラン採掘の真実
http://bilininfojp.blogspot.jp/2011/04/blog-post.html

▼マリに軍事介入したフランスはニジェールに特殊部隊を送り込んだというが、これはアレバが持つウラニウム利権を守るためで、人権や生命を尊重してのことではない
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201301300000/

▼米軍、西アフリカに無人機基地設置を検討
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20130130-OYT1T01020.htm
【ワシントン=中島健太郎】米国防総省は29日、西アフリカのニジェール政府と米軍駐留に関する地位協定を結んだと発表した。
 米メディアによると、フランス軍が軍事介入した隣国マリなどで活動するテロ組織アル・カーイダ系過激派の活動を監視するため、ニジェールへの無人機基地設置を視野に入れているという。

 ニジェールは、日本人10人が犠牲となった人質事件が起きたアルジェリア、周辺国への武器流出が指摘されているリビアに隣接する。イスフ大統領がニューヨーク・タイムズ紙との会見で「米国と戦略的関係を築きたい」と語るなど、近年、米国との関係緊密化に意欲をみせていた。

 同紙によると、米軍はアフリカにはほとんど展開しておらず、常駐基地があるのは東アフリカのジブチのみ。米軍が無人機による偵察や攻撃作戦を行う拠点も、これまで西アフリカにはなかった。

(2013年1月30日17時59分 読売新聞)

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