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2013年1月 5日 (土)

アメリカにおいて、真実に未来はあるのか?

Paul Craig Roberts

2013年1月2日

このサイト、www.paulcraigroberts.orgは読者の為のものだ。このサイトには情報以外の何ものもない。本サイトは読者が支持下さる限り継続する予定だ。

このサイトは、政治的、社会的、経済的、イデオロギー的な思惑と関わりが無い。このサイトにおいでになる読者の大半は独立した考え方が出来る方々だ。彼等はマスコミには思惑があり、偽情報に満ちていることに気がついている。彼等は、有権者が投票箱を通して政府を支配しているわけではないことに気がついている。読者がこのサイトにおいでになるのは、マスコミ、大企業、政治家や、政府高官から与えられている独善的なものよりも、真実により近い説明や、よりもっともらしいものを探しているためだ。

そこで、このサイトの読者はユニークな方々だということになる。私の35年間のジャーナリズム経験から、大半の読者は、彼等が既に考え、信じていることを確認するために読むことに、私は気がついた。右翼も左翼も同じだ。彼等は自分達のイデオロギー的制約から抜け出すことができず、自分達の偏見のとりこなのだ。彼等は自分達の偏見が立証され、自分達の信念を支持して欲しいのだ。彼等に対し、何か彼等が聴きたくないことを語る著者は罵られる。こうした読者は、事実や新しい情報から恩恵を受けて、考え方を変えることができないのだ。彼等は既に全てを知っており、彼等の信念を支持し、彼らの思惑を押し進めるような情報だけ欲しいのだ。

もし著者、読者がとうしても否定できない位、明らかな主張をすると、読者は意図的に 記事や本を誤読し、著者が言っていないありとあらゆること言ったとして著者を攻撃する。他の人々に届く前に望ましくない情報を潰す取り組みに皆が参加するようになる。

イスラエル・ロビーは、イスラエル政府の政策がどれほどとんでもないものであろうと、いかなる政策に対して、どれほど建設的で控えめであろうと、批判をする人々全員を、反ユダヤ主義者と烙印を押すというテクニックを駆使している。イスラエル政府は、この戦術を、イスラエル国内の政治的敵対勢力や、政府の対パレスチナ政策を批判して“自己嫌悪ユダヤ人”と烙印を押されたユダヤ人自身に対しても適用している。その結果、イスラエル政府に対する建設的批判は存在しなくなる。イスラエル・ロビーだけが、ジミー・カーター元大統領を、反ユダヤ主義者と呼ぶことが出来た。イスラエルがパレスチナ人の命と財産を奪うことに対して徹底的に熱心でない人々は皆イスラエルの敵だ。イスラエル・ロビーによるこうした荒っぽい非難によって、反ユダヤ主義者はあらゆる意味を奪われている。基本的に品行方正な人々はことごとく反ユダヤ主義者になってしまった。

似たような信条の堅い人々が、実際の現実を自己の利害で置き換えているというのが、アメリカ右翼と左翼の特徴だ。右翼はアメリカは福祉支出の為に崩壊しようとしていると主張する。左翼は、政府は適切な人々が権力の座につきさえすれば、偉大なる善を行うことが可能であり、宗教等の社会制度や銃等の無生物が、人間悪の原因なのだという信念を主張する。

もし大多数のアメリカ人がこのサイトの読者のようであったなら、真実は既得権益を圧倒できていただろう。現実が、社会的、政治的、経済的生活に情報を与え、アメリカの前途は明るいものになっていただろう。しかし、大多数が、自分達の偏見を支持せず、自分達の利益に役立たない事実や真実に敵意を持っている時には、現実からの遮断が起きる。それが現在のアメリカの状況だ。

シャーマン、まじない師や神父の手中に陥っている社会についての話の膨大なレパートリーを誇る左翼が、社会的、政治的、そして経済的説明に、自分達の作り物の、あるいは見せ掛けの現実を押しつけるというのは皮肉なことだ。ブッシュとオバマが打ち立てた軍国化した残忍な警察国家には無関心に見える左翼は、依然として、ロナルド・レーガンがいかに悪であったか、そしてレーガン政権に仕えていたのだから、私も悪に違いないと言い続けている。

憲法を救うためには是が非でも必要だと、右翼が言っていた共和党の連邦裁判官が、まさに憲法を破壊している連中だというのは皮肉なことだ。共和党が大統領の権力の“unitary executive”理論で武装しているため、アメリカ人は、適正手続き無しに、嫌疑だけで、政府によって無期限に拘留されたり、暗殺されたりされ得る。共和党が、私的利益は公的利益に優先すべきだと考えているため、共和党最高裁は、言論の自由という名目で、民間企業にアメリカ政府を買い取る権利を与えた。

大多数の無知なアメリカ人のおかげで、くじけてしまいがちだ。しかしながら、洞察力のある人々が過去述べている通り、少数の強い決意を持った人々がいれば世界を変えることができるのだ。一方、過去の政権には、現在の政権が持っているような技術的優位は無かった。現代という文脈では、有名なポール・リビアの真夜中の伝令騎行は想像しがたい。イギリス人は、無人機で彼を鞍から撃ち落としていただろう。もしロシア政府が到る所にスパイ無人機を飛ばせていたら、レーニンはどこまでゆけだたろう?

恐らく現在の我々の希望は、政府の偽情報が政府を圧倒するような意図しない結果をもたらすことだろう。

希望しようが希望するまいが、真実を入手するのは益々困難になっている。ベトナム戦争時代に、ダニエル・エルズバーグがペンタゴン・ペーパーを漏洩した時、ニューヨーク・タイムズがそれを公表した。ところが、イラク戦争時に、国家安全保障局の内部告発者が、ブッシュ政権は、法律で要求されている通りのFISA裁判所からの令状を得ずに、アメリカ国民をスパイしているという情報をニューヨーク・タイムズに漏洩すると、ニューヨーク・タイムズはそれを、ホワイト・ハウスに知らせ、ブッシュが再選されるまで丸一年間、その話を抱えていた。新聞が内部告発者を密告していた可能性もある。ガーディアンや他の新聞は、アメリカ政府に威嚇されると、彼等は自分達に大見出しの記事の提供者、ジュリアン・アサンジとWikiLeaksを密告した。

内部告発者の運命を知るには、シーベル・エドモンズの本、Classified Womanをお読み頂きたい。真実をアメリカ人に伝えるための努力として、そのような苦悶を進んで受けようという人々は極めてまれだろう。

真実を明らかにするのには、もう一つの制約がある。もし本当のことを発言すれば、内部情報を持った人々の人的資本が破壊されるのだ。内部関係者が造反者や真実を話す人々になると、地位、契約、招待、収入、社会生活等全てが失われてしまう。極めて素朴な人々だけが、政府が陰謀を秘密にするはずなどあり得ず、“誰かが話すに違いない”と信じることができるのだ。誰も話などしない。話すことで、内部関係者の個人的利益と人的資本 が損なわれることはあっても、何か良いことがあるのは稀だからだ。

アルジャジーラは、20世紀の終わりの年に、中東に関して欧米マスコミのニュース報道よりも、客観的なニュース報道を提供しようとして設立された。りもこの報道機関は間もなく、ワシントンと、その中東の傀儡国家に巻き込まれ、検閲、威嚇によって規制され、アメリカの軍事力による実際の物理的攻撃を、カーブルとバグダット事務所に受けた。

真実を話す人々は迷惑なのだ。アントニオ・タグバ少将は、アブ・グレイブの囚人虐待の公式捜査を行うことを命じられた。中将になる為、そうするよう期待されていた通りに、出来事を隠蔽する代わりに、彼は専門的な本当の報告書を作成した。終わりにされたのはタグバの出世で、囚人の違法な拷問に責任を負っている連中のではなかった。タグバ少将は、陸軍参謀次長のリチャード・コディー大将から辞任するよう命令された。彼は尋問されることになると言われて、タグバは言った。“私は陸軍に32年間勤務していたが、これは、自分はマフィアにいるのだと思った初めての経験だった。”

1995年7月30日、アメリカ空軍の武器弾薬専門家、ベントン・K・パーチン大将は、トレント・ロット上院議員に下記の手紙を書いた。“添付の報告書には、アルフレッド・P・マラー連邦ビル爆破の決定的な証拠が入っています。オクラホマ州のオクラホマ・シティー事件は、トラックの爆弾だけによって引き起こされたもではありません。証拠は大規模破壊は、主に三階レベルの極めて重要なポイントに設置された四つの制御解体爆薬の結果であることを示しています。” http://whatreallyhappened.com/RANCHO/POLITICS/OK/PARTIN/ok8.htm パーチンは空軍武器技術研究所の司令官で、空軍の全ての核兵器に対して究極的責任を負っていた。彼の報告書は無視され、メモリー・ホールの中へと消え去った。

ワールド・トレード・センター・タワーの塵の中に、反応済と未反応のナノサーマイトを発見した科学者チームの一員、コペンハーゲン大学のナノ化学者ニールス・ハリットの報告書もそうだ。この科学チームの所見はヨーロッパとカナダでは知られているが、アメリカ・マスコミによっては報じられていない。公式説明9/11をいまだに信じておられるかたは、是非この優秀な科学者のインタビューを聞くか、出来れば科学論文をお読み頂くべきだ。http://www.youtube.com/watch?v=SC3Se86IBAw

彼等は9/11トロント報告も読むべきだ。2001年9月11日事件に関する国際聴聞会だ。聴聞会は、9/11攻撃10周年に、トロントにあるカナダの大学で開催され、そこで専門家達が、9/11の公式説明はありそうにないという証拠を提示した。聴聞会は、優れた学者とイタリア最高裁の名誉会長フェルディナンド・インポジマト判事で構成される審査員団による大陪審手続きの様な形で行われた。インポジマト判事は“マフィアへの鞭”としての経験を積んでいる。彼が担当した事件には、イタリア大統領アルド・モロの誘拐・暗殺、法王ヨハネ・パウロ2世暗殺未遂や、カルロ・アルベルト・ダッラ・キエーザ将軍のマフィアによる暗殺がある。

インポジマト判事は他の優秀な審査員達と同様、“NIST調査とペンタゴン調査は、関連証拠の脱漏、矛盾とがあり、ブッシュ政権によって支配されている組織として独立性と不偏性が欠如しており、偏らない独立した科学調査グループが必要である。”と結論した。

私が確認できる限りは、トロント聴聞会と、証拠のみに基づく審査員団による結論は、アメリカ・マスコミでは決して報じられていない。アメリカ議会の議員一の人たりとも、質問一つすらしていない。アメリカ売女マスコミは全く沈黙していた。

我々が暮らしている国は、手に入る情報は政府の嘘である国だ。代替メディアの情報には、広範な大衆に対する実績がない。サイトの中に、真面目に受け取るには余りに風変わりなものがあったり、信用できるサイトが提供する情報が、真剣に受け止めるには、人々が印刷やTV媒体で見聞きするものと余りに違っていたりする。最悪サイトの背後には、代替メディアの信用を損なう狙いで、政府がいるのではあるまいかと私は疑っている。

政府機関や大企業は、自分達の説明の支配に対する、インターネット上の書き手からの脅威を認識して、各サイトのコメント欄を使って、真実を語る人々の信頼を損なう為に“荒らし”連中を雇っている。荒らしと、自分の聴きたいことだけを聴こうとする読者の組み合わせによって、浮かび上がろうとしている真実も葬り去られかねない。

2012年という年は、議会とホワイト・ハウスによる破壊的な行為の連続だった。最終的な破壊的行為として、上院は、2013会計年度国防権限法を成立させた。この法律は、アメリカ国民のあらゆる権利に対する権限を、行政府に与えて、違憲状態のままだ。アメリカでは、法律は憲法に優先することはできない。ところが、権利章典の意味を失わせる国防権限法が存在し続けているのだ。

アメリカ憲法によって認められている法による保護を、アメリカ国民が失うことを、国防は要求する、という考え方に対して、世間が大騒ぎになっているわけではない。自らの政府の政府前で、国民が無防備となる時の、国防とは一体何だろう?

明らかな結論は、大半のアメリカ人は自由に無関心で、専制政治に満足しているということだ。

私は無関心ではない。自分は常に正しく、決して過ちを犯すことはないとお約束できるわけではないが、読者の皆様からの財政的、精神的支援によって、このサイト上には、真実があり続けるようにしたいと考えている。

Paul Craig Robertsは、元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えていた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。

記事原文のurl:www.paulcraigroberts.org/2013/01/02/does-truth-have-a-future-in-america-paul-craig-roberts/

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国名だけ入れ換えれば、そのまま、この国にあてはまりそう。

彼等はマスコミには思惑があり、偽情報に満ちていることに気がついている。彼等は、 有権者が投票箱を通して政府を支配しているわけではないことに気がついている。

しかし

明らかな結論は、大半の日本人は自由に無関心で、専制政治に満足しているということだ。

「除染作業」、住民の為ではなかった。仕事を作ることでお役所の権力を維持・強化し、原発推進側にいる業者に資金を提供し、さらに見返りが政治家に入ることが狙いだろうか?

そうした仕事を作ることでお役所の権力を維持・強化し、原発推進側にいる業者に資金提供し、さらに、その見返りが政治家に入るという仕組みがなかったので、ソ連は「除染」をしなかったのだろうか? そうとは思いがたい。「移染作業」に過ぎない除染作業の無意味さと、膨大なコストゆえに、合理的判断をしたのではあるまいか?

現実を、自己の利益で置き換えることをせずに。真実を優先したのでは?

田中正造が人生をかけて戦った問題は、国家方針に合致する企業利益の追求によって生じた大規模災害の典型だった。「公共する人間4 田中正造」を読んでいて、原田正純氏の言葉が目に入った。241ページ。

この機械を通せば安全ですとか、ウソばかり言ったのです。彼らが特別に悪いのではなくて、わたしだってそういう立場になったら、ひょっとしたらやっていたかもしれません。そういう考えで見ていけば、チッソの社長たちが鬼だったわけではないと思います。われわれだってそのようになりうるわけです。だから怖い、という発想でわたしは労働者の人達と接しています。

もちろん、今回に記事につながる発言もある。226ページ

公害に関する一部研究者の態度は足尾鉱毒事件以来共通点があることがわかった。学者(知識人)がどちらの側に立つべきかを考えれば、足尾鉱毒事件は決して過去の問題でなく今日もなお続いている。現在でも正論(企業や国家に対して不利な研究)に対しては研究費をださない。国側の証人に立って国側に有利な証言をする者に対しては大きな研究費がでるという経験が水俣では見られた。

東大話法で安全性を説いた方々には、原発を運営する企業から膨大な研究費がながれていたという記事が報道されたのはごく最近だ。そして、マスコミにも膨大な広告費が流れていたという報道もごく最近。

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コメント

手抜き除染がひどいのは、契約不履行なので当たり前だが、もっと酷いのは単なる移染に過ぎないのに、どんどん放射性物質が溜まり続けている所に居住させている連中である。
足尾銅山、水俣の教訓が全く活かされず、繰り返されるのは、政治の劣化か属国の悲哀なのか。

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