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2012年12月20日 (木)

意図的なニュース-小学校乱射事件

Paul Craig Roberts

2012年12月19日

アメリカのニュースは意図的なものだと長らく思ってきた。今晩(12月18日)アメリカの意図的なニュース報道が、他の世界のニュースにどれほど大きく影響しているかを私は思い知らされた。

私にはわからない理由から、ロシア・トゥディ・モスクワが、児童20人と大人数人が亡くなったコネティカット州ニュートン小学校乱射事件について、スカイプを使ったライブTVインタビューを申し込んできた。モスクワが乱射事件の何に関心があるのか興味があったので、私はインタビューに同意した。

RTモスクワの関心が、乱射事件に関するアメリカの公式説明を広めることにあり、結果的に“攻撃用武器”が禁止されるようになると思うかどうか私に尋ねることだと知って私は驚いた。

非常に多数のものが攻撃用武器となりうる。野球のバット、ナイフ、こぶし、足、22口径単発銃ライフル銃、二連式ショットガン、暖炉の火掻き棒、6連発拳銃、レンガ、剣、弓矢、槍。誰でもこのリストに多くの品目を追加できるだろう。

銃規制論者は“攻撃用武器”とは、軍用兵器民需版、AR-15や、軍用M-16やAK-47のセミオートマチック民需であると規定している。クリントン政権時代、こうした武器の民需版は、様々な機能がライフル銃の外観を軍用風にするので、そうした無害な機能を備えることは許されず、武器の弾倉は10発以下に制限された。

現在、20発、30発弾倉が購入可能だ。専門家にとって、弾倉の容量は無意味だ。慣れれば、弾倉などすぐ交換できる。ボタンを押せば、弾倉は落下し、新品が挿入される。理解しがたい理由から、銃規制論者は、10発弾倉が“攻撃用武器”を何か別物に変えると考えているのだ。

私は、RTモスクワに、アメリカ合州国は、人類の歴史中、最も完璧な警察国家だと言った。現代技術のおかげで、ワシントンは臣民をスパイするのに、ヨシフ・スターリンやアドルフ・ヒトラーをはるかに超えた権力を持っている。ジョージ・オーウェルのディストピア小説「1984年」中の想像力すら、ワシントンが現在実践している内容にはかなわない。“対テロ戦争”というのはアメリカという警察国家の口実だ。

武器をもった国民は、警察国家にはそぐわないので、潰された他の全ての憲法修正条項同様、唯一残った修正条項、憲法修正第2条も、そう長くは持たないだろうと私は言った。

しかし RTモスクワは一体なぜ“攻撃用武器”にばかり注目するのだろう? 容疑者アダム・ ランサは、即座に有罪と宣言された。AP通信によれば、コネティカット州ニュートンの監察医、H. ウエイン・カーヴァー博士は“コネティカット小学校銃撃の犠牲者全員が複数の近接したライフル射撃で死亡した”と語っている。 http://www.staradvertiser.com/news/breaking/183651631.html

ところがフォックス・ニュースは http://www.fox5vegas.com/story/20346133/reports-of-multiple-dead-including-1-child-from-ct-elementary-school-shooting こう報じている。“CNN記者は、警察が現場で三種の武器を発見した。拳銃のグロックとシグ-ザウエルと、223口径ブッシュマスター・ライフル銃だ。ライフル銃は武装した男が小学校に乗り付けた車の後部座席にあり、拳銃は小学校内にあった。”

同じフォックス・ニュース報道はこう言っている。“今年サンディ・フック[小学校]で導入された治安対策では、授業時間中にはドアをロックし、中に入るにはブザーをおさねばならない。建物に入る人を監視するカメラがあった。”この報道が正しいのであれば、武装したランサは一体どうやって小学校に入ったのだろう?

私は、RTモスクワに、こうしたニュース報道は、実際に犯人だったのかどうか、誰も尋問することができない死亡した武装した容疑者は、児童を、車に残された“アソールトライフル”ではなく、拳銃で殺害したことを示しているが、監察医は児童はライフルの銃撃で殺害されたと述べていることを指摘しようとした。

矛盾は明白だ。ニュース報道が正しくないか、監察医が間違っているか、アダム・ランサでない誰かが児童を射殺したのだ。

これはRTモスクワのニュース・キャスターの手にはおえなかった。彼女は私を遮り、児童は、なんらかの銃によって亡くなったと述べた。それなのに番組の焦点は“アソールトライフルなのだ。”インタビュー後の質問のため、そのままオンラインでいて欲しいと頼まれた際、この焦点は更に強化された。

RTモスクワの質問は、攻撃用武器が禁止されることになると思うかどうかというものだった。あらゆる銃は禁止されるだろうと思うと私は答えた。TVキャスターには、全ての銃はアメリカ臣民から取り上げられるだろうが、禁止令の効果は疑わしいと思うとあらかじめ言っておいた。私はニュース・キャスターに、20世紀初頭、アメリカには、あらゆる英知をもって、禁酒法があったが、いたるところで酒は入手できたと言った。アルコール禁止令は、犯罪組織の財産の根源だった。現在、何十年も前からアメリカでは麻薬が禁止されている。その結果、麻薬はいたるところにあり、麻薬組織は何十億ドルも稼いでいる。銃砲禁止令でも大差はあるまい。イギリスには銃砲禁止令があったが、犯罪人連中は銃を持っていたし、現在では、かつて銃を携帯しなかったイギリス警官も重装備だ。イギリスに暮らしていた頃、銃は禁止されておらず、警官は小火器ではなく、警棒を持っていた。

“攻撃用武器”にばかりへの集中は別の理由でも困惑ものだ。ニュース報道によればランサは変人、つまり精神疾患があったというが、あるいは人と違っていただけかも知れない。

ともあれ彼は薬を飲んでいた。すると銃が問題だったのだろうか、それとも薬だったのだろうか?

狙いは、銃砲禁止なので、銃が責められることになる。

先のコロラドの映画館での大量射殺事件では、目撃者の説明は公式説明と違っていて、ニュース報道によれば、容疑者はある種のマインド・コントロール実験で政府と関係しており、射殺事件後、映画館の駐車場に停まっていた自動車の中に座っているのが見つかった。

同様に、コネティカット小学校乱射にも不可解な面がある。警察へのリアルタイム報告で、ある教師は“二つの影が体育館を通りすぎた”のを見たと言っている。 http://sgtreport.com/2012/12/so-many-questions-too-few-answers-was-the-sandy-hook-massacre-an-organzied-false-flag-operation/ 警察無線記録も小学校に停まっていたバン中の二人の男と、拘留を報じており、様々なニュース源が、警察が近くの森で男を逮捕したと報じている。男は“私はやっていない”と主張しているというが、森の中にいた男が一体どうやって起きたばかりのこことを知れるだろう? 森の中ではTVなど見られない。ところが、その男は射殺を否定しているのだ。実に奇妙だ。

よくあるのは、当初の間違った報道が多数あるということだ、コネティカット事件の場合の、ランサの母親はこの小学校の教師で、小学校で殺害されたやら、ランサは父親も殺害したやら、ランサの兄弟が関与している可能性があるというものだ。公式説明のあらゆる矛盾は、間違った報道とともに捨てられる。マスコミというのは、公式説明にそって報道するだけで、調査をするわけではないので、実際に一体何が起きたのかを知るのは不可能だ。人は公式説明を受け入れるしかない。

とはいえ、例えば、旧ソ連の共和国だったグルジアが始めたのに、ロシアのせいにされたあのグルジア-ロシア戦争でのアメリカ・マスコミの意図的な誤報を経験した後で、公式説明報道の上で、RTモスクワが無批判にアメリカ・マスコミに習っているのは奇妙に思える。RTモスクワは、ロシアを取り巻くアメリカのミサイル基地は、イランに向けられたものだというアメリカのマスコミを本当に信じているのだろうか?

アメリカ人は数世紀も銃を所有し続けてきたのに“銃による暴力”は新しい。なぜだろう?

精神障害者の人々が多増えたのだろうか? 投薬を受けている人々が増えたのだろうか? アメリカ人は自制心、道徳心をを失ってしまったのだろうか? アメリカ人は暴力的な映画やテレビゲームや、11年もよその国の国民を虐殺し続ける政府によって作り替えられてしまったのだろうか? アメリカ人は他者への共感を無くしてしまったのだろうか?

フランス陸軍士官学校の講師トム・マクナマラは問うている。“アラブ人も自分たちの子供の為に泣くのだろうか?” http://www.counterpunch.org/2012/12/18/do-arabs-cry-for-their-children-too/print

コネティカット小学校乱射事件は様々な意味で悲劇だ。児童は命を失い、家族は子供を失い、悲劇は権力と脅威を増大しつつある警察国家に直面したアメリカ人から武器を取り上げるのに利用されている。

Paul Craig Robertsは、元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えていた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでい る。

記事原文のurl:www.paulcraigroberts.org/2012/12/19/agenda-driven-news/

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著者が出演したRTの番組は下記でもみられる。約6分。英語版、字幕はない。

Going After Guns: Confronting Violence in America

選挙後、この陰険な小選挙区制導入の旗ふりをした大本営広報部、「小選挙区制の徹底解剖」というような記事、死んでも書かない。小選挙区制度という欠陥商品を意図的なニュースで売り込んでおいて、その原発並の欠陥のひどさがばれても、大本営広報部は、何の罪もとわれない。スポンサーの為に機能しているから。実においしい、そして恥ずかしい商売。

わかる人はわかっていた。本も書いておられた。そういう専門家には大本営広報部番組からは声がかからない。大本営広報部の意図を汲み宣伝する御用学者、評論家でないと。

五十嵐仁の転成仁語 12月20日(木)小選挙区制にこのような害悪があることはとっくの昔から分かっていた

『テレビはなぜおかしくなったのか』〈原発・慰安婦・生活保護・尖閣問題〉報道をめぐって、金平茂紀、永田浩三、水島宏明、 五十嵐仁著、が来年早々刊行される。1680円高文研刊

大本営広報、イノシシ知事よいしょの提灯記事が目につく程度。選挙前にまして、大本営電波、印刷物への興味、薄れるばかり。空っぽの頭脳にこれ以上嘘を詰め込む余裕はない。

双葉町井戸川町長の不信任が可決したという記事にびっくり。迷走しておられるのかも知れないが、それも本当に町民を思ってのことだろうと思える。

佐藤雄平福島県知事の不信任が可決していれば素晴らしいことだが、それは起きない。

ところで銃規制についてのアメリカの人々の主張、読んでいて、全くわけがわからない。

個人が銃を持つことが、「良い」民主主義の基本であれば、宗主国、とっくに世界の見本になっていただろう。個人が銃を持っても、決して良き民主主義など実現せず、ひたすら剣呑なばかりと素人には思える。

警察国家が民衆から銃をとりあげると、よりひどい警察国家になるのだろうか? そして、世界中でもっと暴力をふるうのだろうか?

禁止しても、密売で暴力組織が儲けるだけというが、本質的な対策を考え、主張している人はいないのだろうか?

想像してみよう
殺すことも誰かに殺されることもない
宗教もない世界のことを

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コメント

不逞老人 予備役。さん

同意です。
奴隷の平和は要りません!
因みに、米国での銃乱射事件は仕込みです。

マスコミに載らない海外記事
意図的なニュース-小学校乱射事件
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/post-773a.html

アメリカで銃の乱射事件があるたびに 日本ではTVキャスターを中心に
「まったくアメリカはいつまで銃を野放しにしておくのでしょうか」
と 豊臣秀吉の刀狩令からの「民衆丸腰主義 / 無辜ならぬ睾丸無し平和主義」
が世界で一番すぐれた考えであるかのように 根っからの隷従・隷属性
奴隷根性を微塵も疑うこともなく ここぞとばかり批判します。

しかし 本当にそれが最も正しいのでしょうか。

合衆国憲法 修正第二条にある
《 規律ある民兵は、自由な国家の安全にとって必要であるから、人民が武器を保有しまた携帯する権利は、これを侵してはならない。》
ここに保証された「人民の武装権」は
「国民 人民 大衆には悪い政府を倒す権利がある」という画期的な
人民による武装蜂起を含む 非常に重要な内容 
いわば天賦革命権説からなっています。
奴隷的平和主義に餌付けされた日本人には理解しにくいとは思います。

しかし
ここで筆者が指摘しているようにアメリカ国内で銃の規制が始まったら 
アメリカ帝国主義は国内ですら誰も反対できない
きわめて危険な状態に入ったと考える必要があるでしょう。


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