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2011年10月 5日 (水)

アメリカ、対パキスタン作戦を画策

セルゲイ・バルマソフ

2011年9月30日

"プラウダ"

アメリカとパキスタンとの間の対立が進展し続けている。イスラマバードは"タリバン"の"テロリストを黙認している"と非難した、アメリカ側の同じ役職の人物、ヒラリー・クリントン国務長官を含むアメリカ政府幹部に対し、パキスタンのヒナ・ラバニ・カル外務大臣は、厳しい、はっきりした回答をした。パキスタン外務大臣は、実際、アメリカの諜報機関が、パキスタンになすりつけるべく、アフガニスタンにあるアメリカ施設に対する一連のテロ攻撃を行ったと非難した。

先に、統合参謀本部議長のマイケル・マレン海軍大将は、上院での聴聞会で、過激派を9月13日カーブルのアメリカ大使館攻撃を命じた可能性がある"ハッカニ" をパキスタン諜報機関(ISI)が支援していると非難して、イスラマバードを批判した。

軍幹部によれば、"ハッカニ" は "ISIの直接の延長"だ。更に、他の攻撃も行ったと、イスラマバードを、ワシントンは事実上非難した。その中には、77人の兵士が負傷した東部アフガニスタンの米軍基地に対する最近の攻撃も含まれる。

在イスラマバード・アメリカ大使、キャメロン・マンターは、パキスタンはテロリストの棲息地となっており、現地当局は、戦闘をするのではなく、連絡をとっていると主張している。マレンは、パキスタンが、テロをアフガニスタン輸出しているとあからさまに非難し、演説中で、他にもイスラマバードを非難した。この集団が、6月28日カーブルの"インターコンチネンタル"ホテル攻撃の背後におり、多数の小規模ながら、有効な作戦にも関与しているという強力な証拠があると語ったのだ。

だが、このアメリカ人高官は発言を裏付ける決定的な証拠を全く提示していない。にもかかわらず、アメリカは、公式レベルで、これらの主張に基づき、より重大な非難をするのをやめようとはしていない。9月23日、米国務長官は、パキスタン当局は、イスラム教主義者がパキスタンの支配権を握ることを許しており、その結果、現地の状況は、世界的安全保障にとって、致命的なものとなっていると述べた。ヒラリー・クリントン長官によれば、イスラム教主義者は、益々広大な領土を勢力下に置き続けている。彼女は、これだけでも、パキスタンに、無責任な政策に対し、強硬な姿勢を取るよう要求するのに十分だと考えている。バラク・オバマ大統領の "過激派"との戦いが注目しているのは、アフガニスタンのみに限られず、この戦いは、パキスタンのイスラム教主義者、タリバンとアルカイダとの戦いへと拡大されると、国務長官は述べた。金融危機の新たな波にもかかわらず、ワシントンは、この目的のためなら、何十億ドルも計上することも辞さない。

もう一つのただならぬ発言は、イスラマバードが行わないのであれば、アメリカはパキスタン領土で独自に"ハッカニ" グループをせん滅する用意があるという、先にペンタゴンによるものだ。ペンタゴン長官レオン・パネッタは、アメリカの堪忍袋の緒はもはや切れかかっており、テロリストが、アメリカ軍攻撃の為に、アフガニスタンに、そっと潜入し、パキスタンに撤退して休息するのを放置しておくわけにはゆかないと語った。

ヒラリー・クリントンは、パキスタンにおける事態の緊急性を軽視すべきではないと考えている。彼女は"テロ集団"がパキスタン政府を打倒できる可能性を排除していない。

そうした発言は、パキスタンでのオサマ・ビン・ラディン殺害とされる5月1-2日の出来事以後、益々頻繁となっている、アメリカの政治家達による、一連の反パキスタン発言の継続だ。パキスタンのヒナ・ラバニ・カル外務大臣は、アメリカ国務長官が嘘をついていると非難するにとどまらず、かつて"ハッカニ"を生み出したアメリカ合州国は、テロを支援しているとあからさまに言明した。

パキスタンの外務大臣によれば、CIAの悪巧みは、イスラマバードに向けられたものであり、ISIが過激派と協力しているという証拠を、アメリカは決して提示しないのだという。ヒナ・ラバニ・カル外務大臣は、これらの行動は、益々頻繁に、パキスタン領土に影響を及ぼしていると確信している。ヒナ・ラバニ・カル外務大臣は、同盟国を抹殺しようとしているアメリカとの同盟関係はやめると脅した。これはアメリカとの軍事協力も含んでいる。彼女はワシントンがパキスタンを無法者扱いすることに対し警告し、さもなくば、その報いを受けるだろうと語った。

とは言え、完璧な決裂について語るのは尚早だ。アメリカ中央軍司令官ジェームズ・マティス大将がパキスタン国軍の司令官達と会談するためにイスラマバードを訪問している。一方、米国務長官ヒラリー・クリントンによる辛辣な発言は、明らかに建設的対話を助長するものではない。情報戦争という文脈で、合意に至るのは困難であり、ジェームズ・マティスの訪問は、パキスタンの"黒星"と見なされかねない?

"治安部隊"は、パキスタン外務省声明を支持している。陸軍参謀長のアシファク・パルベス・カヤニ大将は、パキスタンからの撤退は、第一に、不当であり、第二に、非生産的だと述べている。パキスタンのレーマン・マリク内務大臣は、イスラマバードは、パキスタン領土で、アメリカが作戦を遂行することを許さないと、アメリカに警告した。パキスタン国民は、アメリカがパキスタンを土足で歩き回るのを決して許すまいと彼は語った。

これはつまり、テロとの戦いの為に、10億ドルもの金額にのぼるアメリカ支援の次回分が問題となっていることを意味する。アメリカは、支援金配付に、パキスタンにとって、明らかに非現実的な条件を付けるだろう。国内で反米感情が大幅に増大している時に、アメリカ軍の作戦に領土を提供すれば、一体どういうことになるだろう?

これがひき起こされている一因は、パキスタンにおいて、何百人もの住民を殺害しているアメリカ無人機攻撃だ。もしイスラマバード当局が、そのような作戦に公式な許可を与えれば、野党はすぐさま、政府は裏切ったとして糾弾するだろう。その場合、北東部に限らず、パキスタンにおける、あからさまな反乱の可能性も除外できない。

パキスタンのシェド・ユーセフ・ラザ・ギラニ首相は、かつて、アメリカは、パキスタンと、うまくやってはいけないが、さりとてパキスタンなしでも生きられないという明敏な見解を述べた。だが、アメリカ合州国は、この発言を二通りに解釈している。もしワシントンが本当に、パキスタンで、アフガニスタン・ムジャヒデーンを支援する勢力に対する懲罰作戦遂行を制限するつもりであれば、現在の非宗教的政権を転覆させかねない愚行と見なすことも可能だ。しかし、アメリカが、遠大な意図のもとに、意図的に戦闘をしかける可能性を無視することはできない。パキスタンは、現在、核兵器を所有する唯一のイスラム国家だ。だから、テロリストと戦うという口実で、この貯蔵兵器を破壊することが可能だ。そうした展開に向け、ペンタゴンは、特に突然の精密照準空爆や、特殊部隊作戦を含め、いくつかの選択肢を既に作成済みだ。

もう一つ重要なことがある。パキスタンは、アメリカの財政支援が無くなってしまうことをさほど恐れてはいないのだ。現在、パキスタンと中国との関係が急速に進展しているおかげで、アメリカという要素は、これまでほどの影響力を失っている。これは、次に、ワシントンを脅かさずにはすまない。2011年5月には、イスラマバードは自国領土内に中国海軍基地を提供する用意があるという情報もあった。アメリカの戦略的権益地域と見なされているペルシャ湾地域のすぐ近くに"赤"い船舶が出現することは、アメリカにとって悪夢だ。これを防止すべく、アメリカは、備蓄核兵器を破壊した後、パキスタンを多数の小国へと制御解体することを企むというシナリオを実施しかねない。

記事原文のurl:english.pravda.ru/world/asia/30-09-2011/119194-usa_pakistan-0/

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パキスタンとアメリカの摩擦、マスコミは、決して本気でとりあげない。

マスコミの業務は、従米政策推進であり、自立策の模索ではないのだから当然。

文章の最後にあるように、パキスタン、さすがにアメリカ一辺倒ではない。

「同盟国」といいながら、平気でその主権を侵害し、更には、政権転覆、小国分割まで考えるのが世界の帝王、わが宗主国。

そういう宗主国が「入れ!」と命じるTPP、属国にとって有り難い物であるはずがない。

そういう、わけのわからないオレオレ乗っ取り詐欺並の代物に、いそいそ飛び込むカモ。

日本以上に大きな図体の完全属国、いくら頭をひねっても、他に思い浮かばない。

講読している新聞の今日の論説欄に、TPP参加を主張するわけのわからない文が載っていた。参加にどのような利点があるのか、いくら読んでもわからない。

利点がないから解説できず、無意味な「馬車に乗り遅れるな」論であおるだけ。

  • マスコミ、大いに原子力発電をもてはやした。その結果が今だ。
  • マスコミ、大いに小選挙区制をもてはやした。その結果が今だ。
  • マスコミ、大いに政権交代をもてはやした。その結果が今だ。
  • マスコミ、大いにTPP参加をもてはやしている。結果は考えるまでもなかろう。

マスコミをゴミと呼ばれるむきが多い。しかしゴミなら再利用可能なものもあるだろう。

実態は、何か役に立ち得るゴミどころか、悪質プロパガンダが、その本業。

TPPについても、孫崎享氏のTwitter、山椒は小粒でも十分に辛い。

驚く事態

・TPP:TPPを慎重に考える会勉強会、衆議院議員会館。聴衆200名以上満席。外務・経産、農林省の説明、全く内容無し経産省は何故入ることが利益かの説明もない。驚く事態。内容知らず政府は飛び込もうとしてる.余りに異常。その後私より講演(1)TPP参加国みれば属米連合。米大陸では加、墨、ブラジル等参加せず。ペルー、チリ。ASEANは比、インドネシア、タイ不参加で、参加は越、シンガポール、マレーシア。ASEANの中心参加せず。中国、台湾、韓国不参加(2)日本社会の変革深刻、(3)米国への輸出、過去15年ほとんど増加せず.米国関税は2%程度、

(10月04日 posted at 18:37:25)

孫崎享氏の著書:

は、書店で購入できる。いずれも素晴らしい本。

  • 『カナダの教訓―「日米関係」を考える視点』
  • 『日本外交 現場からの証言―握手と微笑とイエスでいいか』(中公新書、1993年)

この二冊を読めば、現役の頃から至極真っ当なことをおっしゃっている方であることがわかる。ただし、二冊とも絶版のようだ。

TPP、お時間があれば、ニュージーランドの学者の方々による『異常な契約 TPPの仮面を剥ぐ』を是非お読み頂きたい。2,600円と高価だが、日本政府・マスコミのプロパガンダのひどさと対照的。

連合幹部選挙のニュース:

役員選出で、全員が賛成の挙手をしていた。北朝鮮議会さながら。秘密投票を導入しての結果なら、別だが。もちろん、挙手しない自由はある。挙手しなければ、迫害されるだけの話。

松下政経塾という、最悪の政治屋製造工場を生み出した、松下の組合幹部と、原発マフィア仲間、電力会社組合幹部がトップを占める組合に何かを期待する方が無理だろう。

民主、自民、東電、経産省、財務省等の官庁と並んで、解体されるべき組織の一つ。

ところでイタリアでは、地震予知の失敗ということで、地震学者が訴えられている。下記の「情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)記事」にある通り、意図的な放射能数値操作をしているのなら、日本の原子力危険院やら、主要政治家、間諜幹部、御用学者、大本営マスコミ、皆様こぞって監獄暮らしになるのではあるまいか?(個人的には、地震予知など妄想と思う。違うご意見の方は、たとえば、島村英紀先生のご本をお読みいただきたい。)

ICRPの勧告する放射線防護を無視させたのは原子力安全委員会の誤った説明が原因だと確信!

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コメント

まあ、いつまでもタリバンを相当しなかったり、ラディンが軍人の街にいる時点で、ごまかしようがありませんが。

こんにちは。
記事にあるように、運動(活動)をしない労働組合連合ほど閉鎖的な組織はないのです。
組合幹部は会社の推薦(裏で)それ以外の候補者は職場の委員と言えども排除と差別。
単組(企業単位の組合)幹部の選挙は代議員制すなわち会社から選ばれし人たちで選挙し選ばれる。
そしてその幹部が電機連合(私の所属する上部団体)の幹部を選び、その幹部が連合幹部を談合で選ぶ。
そのような制度に異議を申し立てない組合員というより、考えさせないシステム。
しかし、金だけはしっかり集金するシステムは
ただの泥棒集団組織であると
疑問を抱いた人は、将来にわたって冷や飯。
但し、まだ正社員と言う社会の中には我慢すれば入れますが。
嘆かわしいことです。連合結成とまだましな総評解体から22年過ぎたでしょうか。

馬鹿な国会議員よりたちが悪い。
なぜなら私たち一組合員が選挙投票できる機会を奪われているから。

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