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2011年9月20日 (火)

チャベス対オバマ: 2012年に大統領選挙に直面する二人

"資本主義的刺激策"対"社会主義的景気回復"

Prof. James Petras

The James Petras website

2011年9月15日

(ご注意:毎回と同様、大変まずい翻訳である。)

はじめに:二人の現職大統領、ベネズエラのウゴ・チャベスと、アメリカ合州国のバラク・オバマが、2012年に再選に出馬する。この二人の大統領選挙戦が意義深いのは、それぞれが、グローバル経済危機に対して、対照的な対応をしているためだ。

チャベスは、雇用、社会福祉と経済成長を狙った、大規模な長期公共投資と支出を推進する施策を続ける民主社会主義的な政策を進めている。オバマは、私企業による金融資本主義イデオロギーへ肩入れに導かれて、ウオール街投機家の救済に、何十億ドルも注ぎ込み、公共財政赤字の削減と、税金削減に取り組み、企業に政府助成金を出し、銀行が金を貸し出し、民間部門が投資をすることを期待している。

オバマは、民間企業部門が失業者を雇用し始めることを期待している。チャベスの経済戦略は、社会的賃金を増やすことで、大衆の需要を増大させることに向けられている。オバマの戦略は、“トリクルダウン”効果を期待して、エリート層を裕福にすることに向けられている。チャベスの景気回復政策は、資本主義経済の市場が引き起こした危機と、民間部門が投資し損ねていることを考慮し、国が主導する、公共部門を基本にしている。オバマの景気回復と雇用計画は、職を生み出すような国内投資を刺激することに税収を振り向け、もっぱら民間部門に依存している。

専門家や政治家によれば、どちらの大統領が、2012年に再選されるかを判断する上で、二人の大統領の社会・経済的な実績が決め手となる。

経済危機に直面した、チャベス、オバマ両大統領の実績評定

過去三年間、二人の大統領は、深い社会・経済危機に直面し、失業が増大し、景気が後退し、景気回復政策立案に当たり、政治的指導力が大衆から期待されることとなった。

チャベス大統領は、社会政策向け大規模公共支出計画で対応した。何十億ドルもが、今後数年間で百万戸を建設するという大住宅計画に割り当てられた。チャベスは、コロンビアの右翼的なサントス政権と交渉し、政治的合意をすることにより、軍事的緊張を和らげ、国境紛争を低減した。

チャベスは、最低賃金、社会保障と年金支払いを増やし、低収入集団の消費を増大し、需要を刺激し、中小企業の収入を増大させている。国は、大規模インフラ計画、特に道路と運輸に投資し、労働集約的活動での仕事の口を増やした。チャベス政権は、スーパーマーケット経営者による不当利得を認めず、食糧とその他必需品の価格管理を実施することで、大衆の需要を支え、生活水準を維持した。チャベス政権は、実入りの良い金鉱山を国有化し、需要主導型の景気回復政策に資金を回す過程で、在外資産を本国送還させ、富裕層に対する税金軽減や、破産した銀行や民間企業の救済は控えた。

オバマは、仕事を生み出すような、いかなる大規模・長期公共投資も拒否してきた。彼が提案している“ジョブズ・フォー・アメリカ”は、最善でも、一時的に0.5パーセント以下の失業率低下をもたらすだけだ。ウオール街の債券保有者達の利益となる政策を追い求めて、オバマは赤字削減に深入りし、公共支出、とりわけ社会支出の大規模削減をはかった。オバマは、右派に配慮して、大衆向けのメディケア、メディケイドや社会保障プログラムへの支出を削減するという退行的提案に同意した。“ジョブズ・フォー・アメリカ”に財源を振り分けるという彼の提案は、社会保障の削減に依存しており、必然的に、社会保障支払いの減少と赤字をもたらし、まずく行けば、民営化を促進し、社会保障を、ウオール街に、1兆ドルの素晴らしい贈りものとして引き渡してしまう。

オバマは、1000万以上の家族の抵当物差し押さえを無視し、銀行や、住宅抵当詐欺師救済を優先して、ホームレスを増やし、住環境を低下させた。

オバマは、軍事支出を増やし、海外の戦闘部隊、秘密テロ作戦や国内スパイ機関を倍増し、教育、技術的な技能向上や、輸出促進に対する生産的な投資を犠牲にして、赤字を増大させた。

アフリカ系、先住民系ベネズエラ人に対する積極的な就職口の増大と教育強化を強調しているチャベスとは異なり、オバマは、ウオール街の白人銀行家に仕えることを優先し、50%の失業した大都市のアフリカ系アメリカ人やラテン・アメリカ系アメリカ人の若者(18-25歳)を無視している。

年金と給与をインフレにリンクさせ、価格管理を施行したチャベスとは対照的に、オバマは連邦職員の給与と社会保障支払いを凍結し、過去三年間、実質所得が7パーセント減少している。

最新の米国勢調査局データ(2011年9月)によれば、オバマの下で4620万人以上のアメリカ人が貧困生活をしており、これまでで最多の人数だ。平均家計所得は、2009-2010年の間に、2.3%低下した。貧困生活をしているアメリカ人の数は、2008年の13.2%から、2010年の15.1%へと増加した。2010年には、260万人以上のアメリカ国民が、わずか一年で貧困化する中、子どものほぼ四人に一人が貧困な生活をしている。対照的に、オバマのトリクルダウン経済政策に沿って、年収100,000ドル以上の多くの裕福なアメリカ人は、ほとんど、あるいは全く影響を受けていない。ティファニー等、奢侈品小売店は売上高が15%伸びている。

国民の10%という最下層が最も損害を被り、2009-2010年の間に、収入が12.1%低下したが 一番収入の高い10%の層では、1.5%の減少だった。34のOCED加盟国中、メキシコ、チリ、イスラエル同様、アメリカは最悪の社会階層の不平等。オバマのトップ・ダウン刺激政策は、労働者と中流階級を犠牲にすることで、銀行家を救済した。

トップ・ダウン経済とボトム・アップ経済の政治的・経済的結果

オバマの“トップ・ダウン”と、チャベスの“ボトム・アップ”社会-経済政策の、政治的・経済的な結果は、あらゆる点で顕著な差がある。ベネズエラは、2011年前半、3.6%成長し、一方アメリカは、2%以下と停滞している。しかもなお悪いことに、下半期には、オバマと彼の顧問達は、アメリカが“二番底”不況、マイナス成長に向かう懸念を表している。対照的に、ベネズエラ大統領の中央銀行は、2012年の加速成長を予測している。

アメリカの失業率は9%を超えたままで、不完全雇用も加えれば、19%を超えるのに対し、ベネズエラの膨大な公共住宅およびインフラ投資は、仕事を生み出し、公式、非公式労働市場における、失業者や不完全雇用者の数を減らしている。オバマは、ウオール街銀行家や、赤字削減強硬論者に迎合し、海外での戦争と国内の治安維持機構への支出を大幅に拡大し、国庫を破産させた。対照的に、チャベスは、利益をあげている民間部門の鉱山、銀行、エネルギー会社を国有化し、軍事的緊張を緩和し、食料助成金等の社会福祉政策用の資源を増加させた。オバマの赤字削減は、教育と社会福祉分野での大量解雇をもたらしている。

チャベスの社会支出は、公立大学、小・中学校や病院の数を増大させている。オバマが住宅ローン取り扱い金融機関による強制立ち退きを無視する中で、何百万人もが家を失ったが、一方、チャベスは、百万戸の住宅建設によって、住宅不足問題の解決を開始した。

オバマは、金利の高い海外(ブラジル)債権への投機を好んで、仕事を生み出す生産的な企業には貸し損ねている民間銀行に、事実上、無利子で貸し出しをしている。チャベスは、生産的な労働集約型のインフラ計画や、農業の自給自足プロジェクトに直接投資し、下流の加工工場、精油所や製錬所を開発している。

彼が実行している、反動的なトップ・ダウン経済と、メディケア、メディケイドや社会保障等の基本的な社会福祉政策を削減するという、あからさまな脅迫の結果、オバマ支持率は、過去三年間で、80%から40%に下落し、更に低下傾向にある。しかも、彼の親ウオール街的な金融・軍国主義政策は、ブッシュとラムズフェルドの戦争とテロ作戦を深化、拡大し、アメリカの政治情勢を、更に極右の方向に進めた。2011年の最終四半期の時点では、オバマは、大統領選挙で敗北しやすいように見える。

対照的に、チャベス大統領は、社会的拡大という積極的政策と公共投資に基づいた景気回復の波に乗り、彼の支持率は、2010年3月の43%から、2011年9月7日時点での59.3%へと上昇した。アメリカが支援する野党は分断化しており、弱く、多数の労働者、建設会社や請負業者に利益をもたらす住宅とインフラ計画に対する大衆の圧倒的に前向きな受け止め方に、挑戦しかねている。

チャベスは、彼自身の健康と、官僚の腐敗と非効率といった問題が弱点だ。だが彼は、こうした問題のある分野を是正するための重要な措置を講じているとみなされている。新たな警察学校の卒業生達は、正直で、効率の良い、コミュニティーに結びついた警察活動を実現しており、パイロット計画では、凶悪犯罪を60%低下させた。官僚の腐敗と非効率を無くす努力は、まだこれからだ。

結論

チャベスとオバマの大統領職を比較すると、社会主義的で、国民に詳細な情報を知らせた上でのボトム・アップの景気回復政策の成功と、トップ・ダウン方式の資本主義的刺激策の失敗という顕著な対照となっている。民間銀行が国庫を略奪し、社会的セフティー・ネットの最後の名残を政府が脅かしており、オバマが、永続的に高水準な失業と不完全雇用を、引き下げ損ねていることに、アメリカ国民は敵意を表しているのに対し、五分の三の有権者が、大統領に積極的な“好感”を持ち、チャベスの人気は上昇している。もしチャベス政権が継続し、‘ボトム・アップ’経済刺激策政策を強化し、経済が拡張を続け、癌から回復すれば、2012年には圧倒的な勝利で再選される可能性が極めて高い。

対照的に、もしオバマが、大企業と金融界支配層にこびへつらって、社会福祉政策を削減・放棄し続ければ、彼は当然の敗北と忘却の彼方へと滑り落ち続けよう。

先進的な社会福祉政策によるベネズエラの経済回復は、アメリカ人にとって、説得力のあるメッセージだ。退行的な‘トップ・ダウン’経済政策には代替策があるのだ。それは民主社会主義と呼ばれるものであり、それを唱導しているのは、国民に向けて語るが、金持ちのために働く、ペテン師オバマとは対照的に、国民に向けて語り、国民のために働く、チャベス大統領だ。

記事原文のurl:http://petras.lahaine.org/?p=1873

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110919

9/19明治公園、さようなら原発1000万人アクション、主催者発表では6万人。警察発表で3万人。会場にたどり着くのさえ大変な、立錐の余地のない集会と大規模デモ。(パレードだそうだ。)

さようなら原発集会の前代未聞の規模は報じなくとも、「冷温停止を早めたい」というデマ発言はしっかり報じるのが、大本営広報部のお仕事。怒っても、エネルギーの無駄。

日本の経済政策も、貧乏人からむしるオバマの亜流。宗主国、属国支配層が押しつける、増税、原発推進政策の報道しかない日本では、民主社会主義的経済政策を進めているというベネズエラの実情にまつわる情報は皆無。「永久属国以外の選択肢がある」という情報自体がタブーなのだ。日本の首都東京での大規模集会・デモについて、マスコミで知ろうとすると、外国の大手新聞にたよらなければならない不思議。

昔、自民党より右翼的な、民社党という、右派労組を主力とした政党があった。民社党という名前、名ばかりで、民主社会主義とは無縁だった。

民主党税制調査会の藤井裕久会長、増税と議席削減を言い立てる。お主も悪よのう。そのまま報じる大本営広報部。政党助成金を無くせばよいだろうに。民主党、小選挙区制という筋肉増強剤による、あの党のバブルとしか見えない。

原発を推進する労働組合という存在は、不思議。そうした人々、1984年、Apple Macintosh発売にあたって流された伝説のコマーシャルで、大画面で演説する某国防長官風の独裁者の顔を呆然とみている群衆を連想する。

明治公園9/19集会、連合・電機労連の人々、多数おられたのだろうか。

先進的な社会福祉政策によるベネズエラの経済回復は、日本人にとって、説得力のあるメッセージだ。退行的な‘トップ・ダウン’経済政策には代替策があるのだ。それは民主社会主義と呼ばれるものであり、それを唱導しているのは、国民に向けて語るが、金持ちのために働く、TPP加盟派のペテン師野田とは対照的に、国民に向けて語り、国民のために働く、チャベス大統領だ。

1109192

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コメント

こんにちは、
TBありがとうございます。

電機連合の各組合のビラには
原発は低単価でCO2を出さないという
電機事業連合会?発行の一部を
載せて組合員に配っています。

電機連合も決して脱原発ではなく
「安全基準を強化」野田と同じ考えですよ。

大いに参考になりました。
またよろしくお願いします。

日本政府はチャベスから学ぶ事が山のようにあるのに、アメリカ様 アメリカ様‥
馬鹿のひとつ覚え。

小さな訂正を。連合加盟の電機連合(電機労連は旧称)は、東芝、パナソニツクなど電機メーカーの組合です。東京電力以下、電力会社の労組が集まっているのは電力総連です。

米国指導者層が悪と罵る、チャベス大統領の方が善政を行っている真実。下流へ絶賛転落中の中流層の米国人(日本人もだが)には絶対に知られてはいかんから、そりゃあ罵りたくもなるわな。日本と違って未だ自分の国(政府)を信じて居られる方が多いみたいだし。

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