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2011年8月 5日 (金)

セラフィールドMOX核燃料工場・閉鎖

福島原発事故の結果、混合酸化物燃料工場が閉鎖され、約600の雇用が失われる

環境担当記者、フィオナ・ハーヴェイ

guardian.co.uk,

水曜日  2011年8月3日 14.17 BST

セラフィールドMOX工場は、日本における福島原発事故の結果、閉鎖される。写真: PA

セラフィールドMOX核燃料工場は、水曜午後に閉鎖され、約600の雇用が失われる。

閉鎖は、日本の原発の多くを停止させ、世界中で原子力の見直しを引き起こした、3月に日本で起きた福島原発事故の結果だ。

工場の労働者は、水曜朝、彼等がセラフィールド・コンビナートの他の場所で再雇用される"見込みはかなりある"と言われた。

工場が完全に閉鎖するまでには、数ヶ月かかる予定だ。

ウエスト・カンブリアの混合酸化物(MOX)燃料工場は、1990年代初期に操業を開始して以来、イギリスの納税者に、14億ポンドの負担を強いていた。

原子力廃止措置機関(NDA)が運営する国営工場は、福島原発を含む、日本の原発業者を主要顧客として、原子力発電所で使用する、混合酸化物燃料を製造するために、建設された。

工場は1996年に建設され、2001年に操業を開始した。

NDAは、漏洩事故を起こしたソープ再処理工場も、プルトニウムとウランで出来ているMOX燃料製造に関与してはいるが、ソープ再処理工場には何ら影響はないとした。

NDA最高経営責任者トニー・ファウンテンは、水曜朝、労働者にこう語った。"この[閉鎖]の理由は、津波後に起きた、日本における悲劇的な出来事と、原発市場に対し、現在も継続している影響に、直接関連している。その結果、わが社は、もはやこの施設の顧客も、資金調達も無くなった。"

工場は、英国民の税から資金を得ながら、"長年、期待はずれの実績"に苦しんできたことを、彼は認めた。工場を維持しようという近年の試みの鍵は、日本の電力会社による、核燃料を再利用するという約束と、卓越した研究拠点としての"英国への支援だったと、彼は語った。日本の原子力産業が危機に瀕してしまい、この手段は、もはや実行可能でなくなった。

ファウンテンはこう語った。"最初の燃料受取人になるはずだった、中部電力所有の浜岡原発は、大規模な強化工事待ちで、現在閉鎖中だ。中部電力に加え、東京電力が、工場の製品の50%を引き取ることになっていたが、東京電力は福島原発の所有者として、極めて険難な課題に直面していることは明らかだ。"

日本の原発業者が、福島原発事故の後、持ち直しそうもないことが明らかとなるにつれ、工場の将来に関する憶測が、ここ何ヶ月も広まっていた。

NDAはこう語っている。"[我々は]、英国の納税者が、[セラフィールドMOX工場]によって、将来、財政的な負担を決して負わずにすませる為の、唯一妥当な措置は[セラフィールドMOX工場]を、できるだけ早い機会に、閉鎖することだと結論を出した。"

NDAは、同社は日本のプルトニウムは、安全に保管し続け、"今後、彼等の物質の再利用に対する日本の電力会社の方針を支援するための、責任ある対策について、日本の顧客と話し合いを進める予定だ"と語った。

政府は、別途、MOX燃料として、再利用が可能なものも含め、英国のプルトニウム保有に対処する政策の選択肢に取り組んでいる。

現地選出の労働党議員ジェイミー・リードは、セラフィールドに新MOX工場を建設する候補案詳細を提示するよう政府に要求した。"新MOX工場をできるだけ早く提案することが、絶対に不可欠だ。MOX燃料の市場は存在し、拡大しつつあり、イギリスのプルトニウム処理戦略は、そのような施設に依存しており、業界はそれを必要としている。"と彼は語った。

彼は、"大喜びのハゲタカ"が、工場閉鎖決定につけこむ可能性を警告し、"国家的に、新MOX工場は絶対に必要だ"と主張した。

記事原文のurl:www.guardian.co.uk/environment/2011/aug/03/sellafield-mox-plant-close

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マスコミが報じている「セラフィールドMOX核燃料工場閉鎖」、どうやら、この記事が情報源のように思われる。

「なでしこジャパン」一辺倒の報道の中、原子力損害賠償支援機構法が無事成立した。支配者にとっての「無事」であり、庶民にとっては、例のごとく「無残に」。

セシウム牛肉の話題をマスコミは延々報じる。当然、話題は米検査に及ぶ。マスコミは政府の基準値を垂れ流すだけ。一切、コメントしない。

2011年8月3日、たねまきジャーナル、小出裕章氏との会話は興味深い。

3/11以前の米は、

1kgあたり0.1ベクレルという汚染もないと思います。

そして、今年の米のセシウム基準値

1キロあたり、500ベクレルを超える米が出た場合にはその市町村の米を出荷停止とする方針

水野「0.1ベクレルものだったものが500ベクレルになるというのは、5000倍を許すということになりかねないんですね」

牛肉なら食べずとも生きて行ける。たいていの日本人、米を食べずには生きてゆけまい。しかし陸だけではない。今後何十年、何百年、魚も貝も、高度に汚染され続ける。政府は決して調査・発表せず、調査・発表する場合は、とんでもない基準緩和が伴うだろう。東京で、オリンピックを開催したいなどといえば、笑われるだろう。牛と違って、魚は永久に放射能汚染された海水中で暮し続ける。築地も、移転以前に、現状維持に疑問がでることになる可能性などないことを祈りたいもの。

勝ち組は、安全な食糧をとっている。汝臣民、汚染食品をたべて死ね。

3/11以後、日本は世界に冠たる「汚染不沈空母」に変身した。国歌も国旗も汚染国のシンボルになった。観光立国は目標から外された。

ソープ再処理工場の漏洩事故については、たとえば下記がある。

ソープ再処理工場漏えい事故 最新情報

続報 ソープ再処理工場漏えい事故 大事故を招いた「新プラント信仰」

セラフィールド再処理工場については、京都大学原子炉実験所 今中哲二氏の下記記事がある。

セラフィールド再処理工場からの放射能放出と白血病

そこで、「六ヶ所村再処理工場」の見直し、重要課題となるはずだろう。普通の国ならば。

水口憲哉氏(東京海洋大学名誉教授/資源維持研究所主宰)講演記録「放射能を海に棄てないでください」─青森県六ヶ所村再処理工場のなにが問題なのか

水口憲哉・緊急インタビュー〈これからどうなる、どうする〝海の放射能汚染〟 放射能に立ち向かうために知っておくこと〉

水口氏が、3/11以後の福島原発事故を受けて新たに書かれた文と、それ以前に書いてこられた文をまとめたものとして、下記の本が刊行された。

Korekaradounaruumi

『これからどうなる海と大地 海の放射能に立ち向かう』七つ森書館 税込み価格: \1,470

水口氏、セラフィールド再処理工場による汚染のすさまじさを例にあげて、六ヶ所村再処理工場の途方もない危険さを指摘している。膨大な放射能汚染水が太平洋に放出され、コウナゴでセシウムが検知された際、水口氏「地獄の釜が開いた」とコメントしたが、マスコミはいやがって、引用しなかったという。イギリス人は、そもそも日本人ほど、魚を食べない。セラフィールド再処理工場の汚染水は、アイルランド、ノルウェーなどにも及んでおり、漁業国ノルウェーは抗議している。セラフィールド周辺では、子供の白血病が多い。

いやな話題を避けるために、目や耳なら、ふさげる。

いやな放射能を避けるために、鼻と口は、ふさげない。

セラフィールド、もともと王立軍需工場だったところに、核兵器材料となるプルトニウム生産のためウィンズケール原子力研究所が着工された。MOX製造、その応用だろう。

youtubeで検索頂くと、NHK制作「核再処理工場・英セラフィールド」が見られる、かも知れない。こういう番組、youtubeではなく、NHKに何度も再放送願いたいもの。

1957年10月10日、世界初の原子炉重大事故、ウィンズケール火災事故が起きた。それで、セラフィールドと名を変えたのだという記事、以前に読んだ記憶がある。

MOX燃料を使えば、原発事故の際、大量のプルトニウムも放出される。

大量にMOX燃料を使用するはずだった高速増殖炉もんじゅ、危険すぎて再開できまい。

セラフィールドMOX工場閉鎖を受けて、普通の原発一年分の放射性物質を一日で放出する「六ヶ所村再処理工場」を稼働する理由など皆無だろう。為政者・国民が正気であれば。

「核燃料サイクル」なる絵に描いた餅、完全に破綻したはずだ。経産省次官、原子力・安全不安院、資源エネルギー庁トップの首のすげ替えでなく、汚染源・危険源の全原発・六ヶ所村再処理工場、もんじゅの閉鎖こそ必要だ。マスコミはもちろん、この話題には触れない。

しかし、それは、原発推進派の二大政党と宗教政党が極端に衰退しないかぎり実現しない。埼玉県知事選から推測すれば、一世紀先も、日本中、原発・放射能だらけ状態であること確実。六ヶ所村再処理工場もフル稼働するだろう。何とも蛮勇に溢れた人々の国。

日本良い国強い国、世界に一つの放射能汚染の国。

小学校や会社の食堂に、誰が放射性物質を多く食べたか競うグラフが貼りだされ、毎月、優秀者が栄誉賞をもらうようになるのだろうか?

断りません。勝つまでは。

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コメント

残念ながら、今のところ、高速増殖炉で使用するMOX燃料を六ヶ所村再処理工場で製造するシナリオは放棄されていません。 日本原子力研究開発機構は、「核燃料サイクル」を堅持するつもりです。 福島第一事故を受けても、『「もんじゅ」は電気がなくとも、高低差と温度差による対流でナトリウムを循環させて原子炉を冷やす仕組みになっており、データ解析などによる確認では可能であるが、「実際に機能するかどうかは出力試験後に確認したい」』と言っているのです。

報道も、脱原発には核燃料サイクルの放棄が絶対条件であるという点を隠しており、多くの国民にはその認識が全くありません。

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