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2011年6月

2011年6月28日 (火)

AP記事、安全基準を緩和するよう原子力規制委員会が業界と共謀していることを暴露

2011年6月24日

democracy.now

フアン・ゴンザレス: 木曜日、三人の上院議員が、アメリカの老朽化している原発を巡る安全問題の議会による調査を要求しました。AP通信社による一連の新暴露記事後、カリフォルニア州の民主党上院議員バーバラ・ボクサー、ロード・アイランド州のシェルドン・ホワイトハウス、ヴァーモント州の無所属議員バーナード・サンダースが、この要求をしたものです。"老朽化する原子炉"という特別連載で、老朽化する原子炉を基準内に納めておくため、安全基準を緩和すべく、米原子力規制委員会や原子力発電業界が協力して動いていることを、AP通信は暴露しました。昨年、原子力規制委員会は、原子炉容器に対する放射線損傷の許容の安全限界を緩和しました。

エミー・グッドマン: AP記事は、65基のアメリカの商用原子力発電所中で、48基から、多くは、腐食した埋設された配管から、地下水へと、放射性トリチウムが漏れていることも暴露しました。これらの施設の少なくとも37カ所の漏れは、時には制限値の数百倍も連邦政府の飲料水基準を超える濃度のトリチウムを含んでいます。

ボストンから、ジェフ・ドンさんにご参加頂きます。彼はAP通信の暴露記事を書かれたAP記者で、AP調査チームのメンバーです。

ドンさん、デモクラシー・ナウ!にようこそ。暴露記事それぞれについてお話しください。福島で起きたことを踏まえて、何を発見されたのか。この国では一体何をしているのか?

ジェフ・ドン: 二点あります。一点は今要約された通り、老朽化する原子炉システム、部品、プラントが、これら基準や規則に違反しそうになると、原子力産業と政府監督機関が、安全基準の緩和に協力してきたのです。しかも、これはもう何十年も、お決まりのパターンでして、これら原発が益々老朽化するにつれて、それが一層増えているのです。

もう一点、原発には、下部に埋設された配管、地下に埋もれている非常に長い配管がありますから、きちんと検査することが出来ません。入念に目視で調べることは滅多にありません。滅多に掘り起こしません。非常に時間もたっていますから、そうしたものの多くは、腐食しており、漏れているのです。四分の三の原発で、そうであることを証明しています。実際、議会の調査部門である、米政府説明責任局が、我々の連載後、一日か二日前に、報告書を発表したのですが、その中で原子力規制委員会、連邦の監督機関が、なんと漏れが起きていると言っているのです。たぶん、多くは老朽化によるもので、中にはそうでないものもありますが、全ての原発で、トリチウムや、他の放射性核種の放射能漏れがあるのです。

フアン・ゴンザレス: ドンさん、今お話し頂いた、特に、これら原発のいくつかで起きていること、要するに、ひび、腐食のひどさですが。特定の原発で、こうした問題のいくつかを発見した際、具体的にはどのように基準を緩和しているのですか?

ジェフ・ドン: 連中が最初にするのは、業界が政府に行って言うのです。これがおきまりのパターンです。場合によっては、政府が業界に行って言うのです。"これらの部品や、システムが、皆、基準値に近づいている、場合によっては基準違反さえしている。どうしよう?" そこで、連中は一連の調査を始めます。政府が多少調査し、業界も多少調査し、もう何度も繰り返されていることですが、基準は緩和できることが判明するのです。我々が繰り返し、読まされ聞かされる決まり文句は "基準は余りに慎重に過ぎた"です。そこで連中は、こうした基準を緩和する正当化理由を考え出し、突然、基準に危うく違反しそうになっていた、あるいは実際、基準に違反していた、一連の部品やシステムが、基準内へと戻るのです。残りの問題は、監督機関は、場合によっては、システムや部品を、基準内にもどせないことがあり、その場合、連中は原子力発電所の運用続行を可能にする、制限免除やら、修正やら、特例を発令し始めるのことです。

エミー・グッドマン: トリチウム入りの水に話をもどします。この危険さと、一体どうしてこういうことが、アメリカ中で起きてしまうのか、また、その真の意味は何か、漏れを無くすには何が出来るのか、お話しください。ヴァーモント原発がありますね。彼らは、この原発を閉鎖する態勢にあります。

ジェフ・ドン: はい、大変良い質問です。一般人には、いささか紛らわしいので。トリチウムそのものは、今漏れているレベルでは、おそらく、深刻な健康への害はないでしょう。皮膚に良く浸透するわけではありません。日本で語られているガンマ線とは違います。トリチウムの深刻な健康への害は、それを飲んだ場合のことです。EPAは、飲料水中にどれだけ許容できるかの上限を設定しています。漏れは、今のところEPAの上限を超えるほどの量飲料水中に入り込んではいません。

問題の一部はそれです。お話している、政府説明責任局報告書は、これを指摘していますが、問題の一部は、業界も監督機関も、配管や地下室や、すべての地下の機器等、しっかり調べられる技術が彼らに無い部分で、一体何が起きているのか、本当は良く分かっていないということです。ですから、米政府説明責任局報告書は、漏れがどれだけ深刻か分からないと言っているのです。これが問題の一部です。別の面は、公衆衛生の問題です。

もう一つ、これは原発の完全性、冷却装置の完全性についての疑問をひき起こすということです。全部ではありませんが、この配管の一部には原子炉冷却用の水が流れています。そこで、緊急の場合、日本の事故でわかるように、原子炉冷却に、是が非でも水が必要なのです。放射能は莫大な熱を発生しますから、それを冷やさなければなりません。ですから、それが問題の残りの半分です。こうした漏れが、配管や、より広い意味で、原子力発電所中で、簡単には調べることができない多くの部分の、原発下に埋設されている長さ何キロもの電源ケーブル等の完全性について、一体何を示しているのかを、原発で何が起きているのかを見るため、運営業者は知る必要があるのです。

フアン・ゴンザレス: ドンさん?

ジェフ・ドン: こうしたことが、技術者を悩ませる沢山の疑問をひき起こします。

フアン・ゴンザレス: ドンさん、トリチウムが存在するということは、おそらくは、ストロンチウムや、セシウムなどの他の放射性物質も出ている、これら原発から漏れている可能性があるということ意味するのですか?

ジェフ・ドン: そうです。ちなみに、トリチウムは、水素の放射性同位体物質で、それゆえに、水の中に入りやすいのです。H20。トリチウムは、他のいくつかの放射性物質よりも容易に土壌中を移動しますから、我々は、それを最初に目にするということが多いのです。そして、トリチウムを検知した後、健康にもっと害がある、同様量の、他のより強力な放射性物質も検知されることが多いのです。おっしゃる通りです。それがなぜトリチウムが問題かという理由の一つです。

エミー・グッドマン: 原発の名前を言ってもらえますか? 例えば、何千万人もの人が暮らす、ニューヨーク. ニューヨーク市の郊外にある、原発が、今どうなっているかお話しくださいますか?

ジェフ・ドン: 問題は余りに沢山あって、全部を列挙することはできません。例えばインディアン・ポイントの使用済み核燃料プールで、放射能漏れがありました。使用済み核燃料プールというのは、原子炉で使用した後の核燃料を保管する場所で、燃料は長い将来にわたって、熱を発生し、放射能を出し続けますから、原子炉中の燃料同様、冷却し続ける必要があるのです。インディアン・ポイントの使用済み核燃料プールから漏洩があったのですが、この原発は、ニューヨーク市の北約40キロにあります。日本の福島第一原発で、大気中に放出された大量の放射能の中に使用済み核燃料プールからのものがあったので、万が一の場合、使用済み核燃料プールがどんなに重要か我々は知っています。ですから、最近は使用済み核燃料プールに注目が集まっています。原子力規制委員会のグレゴリー・ヤツコ委員長さえもが、アメリカ合州国内の使用済み核燃料プールを調査し、使用済み核燃料をどれだけ安全に保存しているか見る必要がありそうだと最近言い出しています。

エミー・グッドマン: インディアン・ポイントのような場所の避難計画はどうなのでしょう? それから国中の原発で。

ジェフ・ドン: それについては、月曜日により詳しく報道予定です。月曜日に記事になります。わが社の報道を先回りするつもりはありませんが、アメリカ合州国で約65基の商用原子力発電所ができて以来、過去30年間で、どれだけ人口が増えたかについてかなり詳しく書く予定です。地図化ソフトを使って、歴史的な地図分析をしました。原発周辺で必要となった場合、コミュニティーが、避難するために、一体どこに避難するかという計画、どこに弱点があるのか、人口の増加が、最新状態になっていないのはどこか、を。

フアン・ゴンザレス: ドンさん、あなたの記事は、原子炉を囲んでいる原子炉格納容器の問題についても扱っていて、重要な問題を発見されていますね。入手した文書、政府から入手した監督文書で?

ジェフ・ドン: はい。大変に興味深いものです。経年劣化問題で、最大の課題は、原子炉周辺の鋼鉄のいわゆる脆化です。その意味は、これらの原子炉内部で起きているような、連鎖反応で発生する中性子のようなもので、鉄鋼が攻撃されると、非常に長い年月、中性子で攻撃し続けると、鋼鉄は次第に脆化するのです。例えば、海岸のアシを摘んで家に持って帰った場合のように、鋼鉄が脆化すると、脆くなり、そこに力がかかると、突然砕け散ったり、壊れたりする可能性が高まるのです。原子炉格納容器というのは、そういうものです。格納容器というのは、連鎖反応、核燃料を取り囲む巨大な鋼鉄の槽で、連鎖反応、核燃料を遮蔽し、閉じ込めておくのです。それが周辺を安全に保ってくれているのです。年月がたつにつれ、益々脆くなります。1990年代初期、西マサチューセッツのヤンキー・ロウ原子炉は、主に、容器が脆化している懸念から、閉鎖せざるを得ませんでした。

かなり前から、実際に、業界、政府と監督機関は、原子炉は、格納容器の脆化基準限界に近づきつつあるということに気がつき始め、場合によっては、基準違反さえしているのです。"よし分かった。どうすれば、原子炉を基準範囲内に戻せるのだろう? 焼きなましという手順を施して、脆性を低めることは可能だろうか? 交換することは可能だろうか" と言うかわりに、業界と政府がやってきたことは、一連の調査を行っての判断です。"なあ、我々は基準を少々引き下げられるぞ。容器が一層脆くなるのは認めよう。" これが続いているのです。二度目のこの作業が行われました。何年かかかります。昨年、または一昨年に完結し、安全基準をまたもや変えたのです。またしても同じパターンの言い分で。"そこまで厳しくする必要は無かった。" 言い換えれば、"それほど安全にする必要はない。充分に安全だ。" 政府も業界も、あらゆる変化があっても、原子炉は今でも安全なままだと主張するのです。以前ほど安全ではないかも知れないが充分に安全だ。それが彼らの主張です。

エミー・グッドマン: 今回はここで終わります。ジェフ・ドンさん、AP通信社の記者で、AP調査チームメンバーが、このシリーズ、"老朽化する原発"を書かれました。我々はあなたのお仕事を報道し続けます。ドンさん、ボストンからご報告有り難うございます。

記事原文のurl:www.democracynow.org/2011/6/24/new_expos_reveals_nuclear_regulatory_commission

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今回記事もデモクラシー・ナウのもの。デモクラシー・ナウは会員募集もしておられる。無料で、良い報道が維持できるはずはありえない。

田中克彦著『漢字は日本語をほろぼす』を読んだ。漢字文化圏というもの、良いものと思い込んでいたので、びっくり。日本語、音を主体とするようにして、漢字ならぬトゥラン(ツラン)文化圏をこそ構築すべきということのようだ。過激なようにみえるが、本質的なご意見だろう。海外からわざわざこられた看護士希望者の方々を、わけのわからない漢字病名の試験で追い返すこともなくなるだろう。

田中先生によると、学者やお役所、下々を脅すのに漢字を使うという。騙すのにも使う。

お役所、「老朽化」とは死んでも言わない。「高経年化」。すごい発明。

話題の玄海でも、その他の原発でも、中性子照射脆化の話は再三繰り返されている。もちろん属国の政府、事業者、監督当局の態度、宗主国と全く同じ。

ヘッケルの法則にいわく、「個体発生は系統発生を反復する」

「属国の事故発生は、より大規模に、宗主国の系統発生を反復する」

宗主国、フランス、日本の三ヶ国の技術のにわか結晶、高濃度汚染水浄化システムなるもの、復旧の目処は全くたたない。いつか出る、311事故調査委員会の結論は、無残にも「失敗学」の見本になるだろう。911調査委員会報告と同じ。JCO臨界事故報告も、チェルノブイリ報告同様、操作員にその責任を押しつけるものだった。

今日の東京電力他の電力会社株主総会で、当然ながら、脱原発は否定された。

事故の真犯人達、経済産業省、原子力完全不安院、原子力不安全委員会、政府、民主党、自民党政治家たちのスクラム態勢、びくとも揺るがない。宗主国は広く、逃げる空間があること、不沈空母を操作する嘘つき支配者達の頭にない。いや、いざとなったら、属国傀儡達だけは、宗主国が助けてくださる約束かも知れない。

そういう、犯人どものホラではない情報は例えば、以下。

脆性破壊に関する検討原子炉の照射脆化,特に、玄海1号炉pdf 高木仁三郎市民科学基金 第10回公開プレゼンテーション 2011年3月11日

地震動を考慮に入れた原発老朽化の検討pdf

原発の老朽化と寿命延長 第75回原子力安全問題ゼミ 1999年7月7日

数日前に読んで、実に感心した本がある。佐藤栄佐久・福島県前知事の本。平凡社新書594 『福島原発の真実』 本当の悪は、(自民党・民主党政治家、東電ではなく)経済産業省だとはっきり言っておられる。

ブログ『きまぐれな日々』の最新記事原発を推進した経産官僚と闘った佐藤栄佐久・福島県前知事、この本が話題。しかし、ここは新書そのものをお勧めしたい。素晴らしい政治家が実際におられるのだ。民主、自民幹部連中のどうしようもない売国奴ぶりを見ていると、こういう素晴らしい政治家がおられることは奇跡に思える。素晴らしいがゆえに、国策捜査で排除されてしまったわけだが。彼が現役知事であられたら、福島原発は停止していて、世界産業史上、最悪の惨事(ミチオ・カク氏の表現)は避けられたろうとレバ・タラ夢想。

2011年6月25日 (土)

パーシー・シュマイザー対モンサント: 農民の権利と種子の未来を守るカナダ農民の戦いの物語

2010年9月17日

今週、ボンに、バイオテクノロジーの巨人、モンサント社と長年闘った、カナダ農民パーシー・シュマイザーを含む、約80人のライト・ライブリフッド賞受賞者が集まった。 モンサント社の種子が、シュマイザーの土地に吹き飛ばされると、モンサントは、彼らの作物を違法に栽培したかどで彼を非難し、訴訟を起こした。最終的に、彼の案件は、カナダ最高裁判所に持ち込まれた。農民の権利と種子の未来を守るために闘ったことで、1997年にライト・ライブリフッド賞を受けた。 [以下は、書き起こし]

:デモクラシー・ナウ!での番組の時間、26分。これの書き起こしゆえ、大変な長さ。お時間のないかたは、日本語字幕つき放送をどうぞ。ただし、何度も申しあげるが、字幕では、スペースの関係で、情報のおそらく半分以上漏れてしまう。

以下は、お暇な方へのインチキ翻訳。きちんとした翻訳をご希望の方は、是非デモクラシー・ナウ!にご寄付を。「良い情報がただで入手できる」世界ありえない。デモクラシー・ナウには会員制度もある。先程「読みづらい」という書き込みをいただいた。座布団十枚に値する御意見ゆえ公開した。無名様、当然、デモクラシー・ナウ!に多額のご寄付されているものと確信する。あるいは、ご自分で良い翻訳を作成いただければ素晴らしい。模範翻訳記事のアドレスをご連絡頂けしだい公開させていただく。質の良い情報入手、いずれか以外には不可能だろうと、まずい翻訳をこりずに公開しているメタボ男は確信している。

いずれかの裏付けがない同様コメント、今後非公開とさせていただく。非力ゆえ、いくら文句をいわれても、実力欠如で、読みやすくできないので、あしからず。

ついでと書いては大変失礼にあたるが、不適切な表現を指摘してくださる方もおられる。お礼もせず、頬かむりして、早速訂正させていただいている。今後も宜しくご指導頂きたい。

ゲスト:

カナダ農民、パーシー・シュマイザー氏

ミー・グッドマン: ライト・ライブリフッド賞三十周年の催しが行われているドイツのボンから放送しています。ライト・ライブリフッド賞は、1980年に設立され、第二のノーベル賞としても広く知られています。今週ボンでの集会には、長年、バイオテクノロジー企業のモンサントと闘ってきたカナダ農民パーシー・シュマイザー氏を含め、約80人のライト・ライブリフッド賞受賞者が集いました。1997年、シュマイザ氏ーとルイザ夫人は、生物の多様性と農民の権利を守った勇気に対し、ライト・ライブリフッド賞を受けました。昨日ボンでパーシー・シュマイザーさんとお話しましたが、まずはベルトラム・フェアハークのドキュメンタリー映画「パーシー・シュマイザー モンサントとたたかう」をご覧ください。

    ナレーター: 他国籍企業モンサントが生産している農薬ラウンドアップは、世界で最も広範に販売されている散布剤です。モンサントが、ラウンドアップ耐性キャノーラを作ったのです。つまり、農薬のラウンドアップは、例外なしに、あらゆる植物を枯らせるのです。モンサント社の遺伝子組み替えキャノーラだけが生き残ります。

    パーシー・シュマイザー: それがさほど本格的テストもされないまま、導入されたのです。当時、90年代中期に導入された頃は、政府さえ、どのような効用があるか、収穫高が増し、使う農薬が減り、より栄養価が高いといった企業の言い分。政府すら企業の言い分に乗せられていたのだろうと思います。

    ナレーター: 1996年、化学製品の巨大企業モンサントは、同社のキャノーラ種類、農薬のラウンドアップに耐性のある種類をカナダに導入しました。シュマイザー氏の地域で、三人の農民がモンサントの新しいGMOキャノーラを栽培することに同意しました。収穫時期の激しい嵐のおかげで、刈り取ったばかりのGMOキャノーラが、パーシー・シュマイザーの畑に入り込みました。彼の収穫はモンサントの種子で汚染されて、50年間にわたる彼の品種改良の努力が損なわれたのです。

    パーシー・シュマイザー: 私の種子が、他家受粉で、または、直接、たまたま入り込んできた物質である種子、私の畑にいれたくなかった種子によって、駄目にされたのは、まるで時限爆弾のようなショックでした。そのために50年も働いてきたものを失ってしまうということは、なんともうんざりで、受け入れがたいことでした。

    ナレーター: 彼自身が栽培していた品種の汚染と破滅は、パーシー・シュマイザーにとって決定的な打撃でした。ところが、それだけでなく、モンサントは、犠牲者の彼を被告にしたのです。

ミー・グッドマン: ドキュメンタリー映画、「パーシー・シュマイザー モンサントとたたかう」の抜粋でした。

パーシー・シュマイザーさんには、昨日、ここボンでお会いし、巨大バイオテクノロジー企業モンサント社との英雄的な戦いについて、お話しいただきました。同社は世界最大のバイオテクノロジー企業の一つです。

    パーシー・シュマイザー: 1998年に始まりました、モンサントが、妻と私に対する特許侵害訴訟なるものを起こし、彼らが遺伝子を変えたGMO、カナダではキャノーラと呼ぶものを、私たちが栽培していると非難したのです。それが発端でした。GMOは、北米には、1996年に導入されていますから、導入から二年後のことです。

    ミー・グッドマン: GMOとは何か、ご説明ください。

    パーシー・シュマイザー: 遺伝子組み換え生物です。この場合、具体的には、他の生命体の遺伝子を取り出し、キャノーラに組み込んで、モンサントの除草剤ラウンドアップに耐えるようにしたのです。

    ミー・グッドマン: キャノーラとは何か、説明してください。

    パーシー・シュマイザー:こちらではキャノーラと呼び、世界の大半の地域では、ナタネと呼でいます。キャノーラは油性作物で、主として食用油の製造に使われます。また、圧搾した後の油粕は、家畜の牛にも豚にも、良い餌になります。

    ミー・グッドマン: それが一体なぜ、あなたの土地に行き着くことになったのか、お話しください。

    パーシー・シュマイザー: 私の隣人が、1997年に栽培しており、翌年、それがまさしく他家受粉したのです。しかし当時は、風で吹き飛ばされた種子や、農民が市場に、畑に、畑から穀物貯蔵所に運搬にする際に、汚染されたのだろうと思っていました。

    ミー・グッドマン: あなたが、それを購入しても、植えつけてもいないのなら、モンサントは、どうして、あなたがそれを使っているといって訴えられるのですか?

    パーシー・シュマイザー:どの農家の畑に、どうやって入ったかは問題ではないと連中は主張し、私が申しあげた、他家受粉、種子の移動等々を明記しました。彼らは、その植物を耐性にする一つの遺伝子、キャノーラを農薬耐性にするものの特許を持っているのだから、彼らに植物の所有権があると言うのです。特許法のおかげで、その植物が、どのように畑に入り込もうと関係ないのです。連中は、農民の作物すべてを奪って、破産させられるのです。我々の場合、妻と私はキャノーラ種子の生産者で、病害対策の研究開発等を50年以上やってきました。我々がすべての研究を失ったのに、特許法ゆえに連中の所有物だと裁判所は命じたのです。

    ミー・グッドマン: モンサントが所有していると。

    パーシー・シュマイザー: モンサントがそれを所有していると。

    ミー・グッドマン: 罰金はいくらでしたか?

    パーシー・シュマイザー: 最初は、一エーカーあたりなにがしの罰金を要求していましたが、連中は妻と私に対し他の訴訟を起こし、結局100万ドルになりました。それで、我々は闘わざるを得なくなりました。それに加え、最高裁判所に行くまでの七年間に、別の訴訟もあり、連中はそれで私たちの農地をすべて没収しようとしたのです。我々は、弁護料を支払うため、農地を抵当にしていたので、我々を止められるよう、連中は農機具を丸ごと没収しようとしたのです。

    ミー・グッドマン: そして、何が起きたのかお話しください。あなたはこの権利をカナダ最高裁判所に訴えたのですね?

    パーシー・シュマイザー: 全過程を経ました。下級裁判所、控訴裁判所等々を経て、とうとうカナダ最高裁判所まで行きました。下級裁判所では提出できず、最高裁判所で提出可能な他の問題があったのです。そもそも、農民の権利です。毎年、自分自身の種子を使って、改良する農民の権利です。特許に関してですが、基本的に、種子から生じるものすべて、高等な生命体に対して、特許は許されるべきではないと、我々は終始主張しています。これも基本問題の一つでした。最高裁判所に対して、我々は、生命は神聖だ。誰も、どの個人も企業も、生命を支配すべきではないと言ったのです。

    カナダでは、アメリカ合州国でもそうだと思いますが、1867年と1869年の特許法は、遺伝子には何も触れていなかったことを想起する必要があります。当時、そうしたことは知られていませんでしたから。現在でさえ、こうした裁定は、すべて裁判所、裁判官の裁定です。最高裁判所で、モンサントの遺伝子特許が有効であると裁定したのも、4対5のスプリット判決だったことを指摘しておくべきでしょう。

    ミー・グッドマン: 裁判所の採決は、あなたに不利な、それとも、有利な?

    パーシー・シュマイザー: 私に不利な裁決です。

    ミー・グッドマン: 最高裁判所でですね。

    パーシー・シュマイザー: カナダ最高裁判所です。しかし、生物に対する特許の問題は、種子、植物への特許、農民の権利等々に関しての法規制を提出するには、カナダ議会にゆかねばならないとも言っていたのです。現在は、そういう状況です。

    ミー・グッドマン: それで、あなたに何が起きたのですか?

    パーシー・シュマイザー: 実際、我々の勝利です。最高裁判所が、我々はモンサントに一切支払う必要がないと裁定したのですから。100万ドル支払えという訴訟、我々の土地と、農機具、我々の家等々を没収しようとした訴訟、連中が、我々に対して、何も懲罰的損害賠償金を課せられなかったということは、大勝利でした。

    しかし、当時はそれで終わったと思っていたのです。我々は無知でした。約二年後、2005年、我々の畑の一つに気がついた、というか、我々の畑の一つがまたもや、モンサントのGMOに汚染されているように感じたのです。それで、モンサントに通知し、自分たちでテストをして、モンサントのGMOキャノーラが、またもや我々の畑にあることを確信したのです。我々はモンサントに通知しました。すると連中は、やってきて調べると言いました。我々はびっくりしました。そして実際、二日後、連中は来ました。七日後に、通知してきたのです。“そうです。それは我々のGMO、モンサントのナタネがお宅の畑に生えています。”連中は、この汚染をどうしたいと思っているのか問い合わせてきました。モンサントに、我々は、畑でカラシナの研究を始めるところだったので、200平方キロの農地の、あらゆるナタネ、モンサントGMOナタネ植物を手で抜きたいと言いました。連中はそうすることに合意しました。

    ところが、そこには、並ならぬ条件があったのです。連中は、それを北米中の農民に押しつけていました。連中は言いました。まず第一に、あなた方は権利放棄書に署名しなければならない。この権利放棄書には、将来、われわれの土地を、あるいはこの農場を、彼らがどれほど汚染しようとも妻、私自身、あるいは我が一家の誰も、モンサントに対して裁判を、一生、決してしないとあったのです。そこで、我々は決して、署名などしないと言ったのです。

    もう一つ、権利放棄書にあったのは、私たちの言論の自由が剥奪されるということでした。言い換えれば、和解の条件がどういうものだったか、我々は決して口外できなくなるのです。今朝、ここで、あなたとお話しすることさえできなかったでしょう。そこで、我々の言論の自由をあきらめるわけには行かないと連中に言ったのです。アメリカ合州国とカナダでは、非常に多くの人々が、言論の自由のために命を犠牲にしてきました。私たちは、言論の自由を、決して大企業に渡すつもりはありません。

    モンサントは言ったのです。“この権利放棄書に署名しないのであれば、我々は問題の植物を除去しない。”モンサントのGMO植物です。我々はモンサントに言いました。隣人たちの助けをかりて汚染を除去する。すると、妻がモンサントから、実に不快な電子メールか、ファックスを受け取りました。そこにはこうありました。“あなた方の畑にあるGMO植物、モンサントのGMO植物は、あなた方の財産ではないことを、指摘させていただく。特許法により、それはモンサントの財産である。そこで、あなたは、植物に対して、あなたがしたいことを行うことはできない。”そこで我々はモンサントに通知しました。“我々はこの植物を我々がしたいようにする。我々の土地に生えているのだから我々の資産だ。我々は税金を支払い、土地を所有している。”そして、我々はその植物を除去しました。

    ミー・グッドマン: つまり、植物を除去するなと、彼らは、あなたを脅したのですね。

    パーシー・シュマイザー: 植物を除去してはならない。それは連中の資産なのだから。我々は、その植物に、したいことを、することができない。連中がその特許を所有しているのだから。たとえ、それが我々の土地に生えていても、連中がそれを所有しているのです。そこで、隣人たちの助けを得て、我々は植物を除去しました。これは、実に異例のことです。我々は隣人達に、640カナダ・ドル支払い、我々はモンサントに請求書を送りました。するとモンサントは支払いを拒否しました。最終的に、更に一年、手紙をやりとりした後、モンサントは、もし我々がその書類に署名すれば、640ドル、プラス20ドルのコストを支払うと言ってきました。我々はそれを拒否しました。

    2007年3月19日、あるいは08年でしたかは、決して忘れることができません。裁判の始めに、モンサントの弁護士が起立して言いました。“裁判官、私どもは支払います”それまでには“640ドルと、20ドルのコストを支払います。”という調停があったのです。しかし問題は、決して640ドルではないのです。もはや法的責任が問題なのです。もし、モンサントが、遺伝子の特許を持っていて、種子として、種子あるいは植物として、環境中の中に入れた際に、それを管理することが不可能なのであれば、彼らが有機農法の農民や普通の農民に与えた損害の責任は、連中にあるはずです。ですから、これは大勝利でした。これによって前例ができたので、もし農民が汚染されたら、農民は、損害に対する裁判所の救済命令を求めることができます。汚染損害が支払われるか、対処してもらえます。ですから、これは世界的なことです。ですから我々は満足しています、十年にわたる法廷闘争の後、that we finally企業、初めて、モンサントのような大企業に、10億ドル企業に、裁判所で640ドルの請求書。

ミー・グッドマン: カナダ農民でライト・ライブリフッド受賞者のパーシー・シュマイザーさんの、モンサントとの戦いに関するお話です。すぐ話題に戻ります。

[休息]

ミー・グッドマン: ライト・ライブリフッド賞受賞者の30周年記念で、ボンに来ています。約80人の受賞者がお集まりです。ライト・ライブリフッド賞受賞者、パーシー・シュマイザーさんとのインタビューに戻る前に、モンサントに二人が挑戦して以来、シュマイザーさんとルイーズ夫人が、繰り返し脅された様子を示した、ドキュメンタリー映画、「パーシー・シュマイザー モンサントとたたかう」の一部をご覧頂きたいと思います。

    ルイーズ・シュマイザー: 時として、恐ろしいこともありました。何が起きるかわかりません。

    パーシー・シュマイザー: 電話がかかってきて、相手側の誰かが言うのです。“気を付けた方がいいぞ。連中はあんた方を許さないぞ。”とても恐ろしいことでした。私が不在の間に、妻に何かおきるのではないかと非常に懸念していました。

    ルイーズ・シュマイザー: 連中が我々を監視する際、特に自宅で、我が家でも事務所でも、私たちのあらゆる行動や、土地を何に使っているかを、何日間もぶっ続けで監視したので、私はまるで自宅にいる囚人のような気分でした。

    パーシー・シュマイザー: 我々を、財政的、心理的に打ちのめすため、連中はあらゆることをやりました。連中がやっていたことは、精神的にも、財政的にも、人を駄目にすることです。連中は実に冷酷です。彼らに倫理などありません。彼らには道徳などありません。それが本質です。

ミー・グッドマン: ドキュメンタリー映画「パーシー・シュマイザー モンサントとたたかう」の抜粋でした。昨日ボンで、パーシー・シュマイザーさんに、彼とルイーズ夫人と、モンサントの間の問題は、今どうなっているかをお話し頂きました。

    パーシー・シュマイザー: モンサントとの戦いが終わったことを願っています。しかし、私は、世界中で、モンサントの特許に対する意識を高めつづけること、モンサントの特許だけでなく、バイエル、シンジェンタ、デュポンもですが、我々の種子や食糧供給の将来を支配する為に、連中の特許が一体何をしているのか、を広めようと思っています。GMOは決して、飢えた人々や、飢えた世界を食べさせるものではありません。農民に対する種子供給を支配するのが狙いです。それで、連中は世界の食糧供給を支配できるようになるのです。そこで我々がこの認識を世界中に広めているというわけです。

    ミー・グッドマン: パーシー・シュマイザーさん、今あなたはドイツのボンにおられて、ドイツ中を旅しておられます。実際、ドイツには法律、あなたの名前のつたい法律、シュマイザー法がありますね。

    パーシー・シュマイザー: ウーン。

    ミー・グッドマン: こちらの人々もあなたの事件には大変に関心をお持ちです。シュマイザー法とは何ですか?

    パーシー・シュマイザー: 基本的に、ドイツでは、もしも農民がモンサントのGMOで汚染された場合、モンサントは、それが何であれ、農民を追いかけて、作物を没収したり、あるいは裁判沙汰にしたりすることができないのです。

    ミー・グッドマン: ドイツでは、これはどれほど問題になっていますか?

    パーシー・シュマイザー: 大きな問題です。北米でも、責任問題は、大問題になりましたから。その程度問題の一例をあげれば、北米では、GMOを栽培すると、農民は遺伝子保険に入れないのです。ですから、元に戻りますが、モンサントとの裁判所で最後の訴訟で、最初は最後の一つ前で、モンサントが言ったのですが、そもそも、もしGMOを栽培すれば、何らかの形で隣人を汚染するだろうことは分かっているのだから、汚染に責任があるのは農民なのです。その主張が、裁判所でうまく行かなくなると、政府規制当局が我々に販売して良いという許可をしたのだから、政府に汚染の責任があると、モンサントは言ったのです。それも通りませんでした。それで結局、モンサントは汚染除去費用を支払いました。

    そこで、これは世界中で本当に大問題になりました、遺伝子の特許を持っていたとしても、その遺伝子を、生物の多様性を破壊し、有機農業の農民等を破産させるような環境中に解放する権利を与えるわけではありません。アメリカ合州国とカナダでも、有機農業は急速に伸びていますが、北米でよりも、ヨーロッパ諸国での方が、有機農業はずっと有力だと思うので、ヨーロッパで、より大問題になっていると思っています。

    ミー・グッドマン: パーシー・シュマイザーさん、あなたの土地が、おそらく、モンサントのGMO作物で、二度目の汚染にあったただろうことがわかったと言われましたね。なぜ、わかったのですか?

    パーシー・シュマイザー: この200平方キロの土地を、お話した通り、我々はカラシナの研究に使っていたのです。その年には何の作物も栽培しませんでした。土地に対して、除草剤を使ったのですが、枯れないキャノーラがそこにあったのです。我々はその畑では、少なくとも十年は、キャノーラを栽培していません。一体どこから来たのでしょう? そして、我々はテストをしていました。隣人から、ラウンドアップ、モンサントの除草剤ラウンドアップを少しわけてもらい、それを十の植物に噴霧したのです。そして、これらの植物には印をつけておきました。約12日たっても枯れなかったので、モンサントが前回の裁判で、もしモンサントの除草剤ラウンドアップを噴霧しても枯れない植物があれば、それは彼らの遺伝子が入っているからだと言っていたので、何らかの、何かモンサントのグリホセート除草剤耐性物質が中に入っていることに気がついたのです。それで私たちはすぐに、モンサントの遺伝子、耐除草剤遺伝子、耐ラウンドアップ遺伝子が入っているのだろうと思ったのです。もしも農民が汚染されたと思ったら、モンサントに通知すべきだと彼らが言っていたので、我々はモンサントに来てくれと言ったのです。以前、裁判所で連中が言っていたことに基づいて、我々は行動したのです。

    ミー・グッドマン: 食べ物と農業に関するシュマイザー原理とは何でしょう?

    パーシー・シュマイザー: まず第一に、あらゆる人が、食べ物や、それを生産する権利を持つべきであり、第二に、自然体系は体に良い食品が生産できるよう保護されるべきなのです。人は安全で、栄養のある食品に対する権利を持っているのです。各国が食糧輸入を管理するのを規制する法規があってはなりません。そして、誰でも、食べ物がどのように生産されているのかに関する情報を知る権利があるのです。地域は自分達の農業を規制する権利を持つべきです。現地生産、現地消費が奨励されるべきです。つまり、いわば、地消や地産によって、北米では多くの人々にとって、そうなってしまっていますが、何千キロも運搬するのに必要なエネルギーや燃料が節約できるのです。種子は共有財産です。そこで、種子の将来に対する権利は、誰も持つべきではないと我々は強く思っているのです。また、いかなる形態も、生命のいかなる形態も特許対象になるべきではありません。ターミネーター種子は世界的に禁止されるべきです。我々にとって、地球上、これまで有った中で、生命に対する最も深刻な攻撃なのですから、ターミネーター種子は決して導入されてはならない、というはっきりした意見を持っています。種子が将来発芽するのを終わらせてしまう遺伝子を市場に出したのは、出そうとしたのは、世界の種子供給を完全に支配できるようにしたかったためなのですから。

    ミー・グッドマン: ターミネーター種子というのはどういうものか説明ください。

    パーシー・シュマイザー: ターミネーター遺伝子とは、基本的に、簡単に言えば、種子の中に入れられた遺伝子です。種子が植物となった時、その植物の種子は全て発芽しません。ですから、それは翌年種子として使えません。ターミネーター遺伝子は、在来の作物、先祖伝来の作物と他家交配しかねず、そのようにして他家交配した植物の種子も、発芽しなくなるという危険性もあるのです。それは将来の生命の終わり(ターミネーション)です。

    ミー・グッドマン: それは、農民に、毎年、種子の購入を強いるのですね。毎年使えるように、種子を保存しておくのではなくって。

    パーシー・シュマイザー: その通りです。地球上、これまであったものの中で、生命に対する最大の攻撃で、生命の将来を終わらせてしまうと我々は主張しているのです。農民は、園芸家であれ、植林業であれ、穀物生産者であり、毎年、種子を購入するよう強いられるのです。

    そして、もう一つ、農民の種子交換の自由は保護されるべきです。この理由の一つは、種子産業では、我々の用語ですが、「一つのフリーサイズ手袋が全員に合うわけではない」のです。妻と私は我々の土地の気候と土壌条件にあった種子や植物を開発してきました。しかし、もし、我々が、モンタナや、隣の州や、300キロ先に移れば、気候条件かは変わります。土壌条件も変わります。それが、農民が常に自分たちの土地条件に適した種子を開発し、栽培する権利を持っているべき理由なのです。種子と植物の生物学的多様性を我々が活用してゆくのですから、それは決して奪い取られてはなりません。農民は、土地に対する権利と、遺伝子に汚染されない権利を持っているべきです。

    エミー・グッドマン: これらの原則はどこまで広められたでしょうか? 世界で、自営農民は押され気味なのか、優勢なのか、どうお考えでしょう? つまり、モンサントは勢力をましているのですか、失っているのですか?

    パーシー・シュマイザー: それにお答えする為には、1996年に導入された、四種の作物、メイズ、つまりトウモロコシ、大豆、綿、特にカナダではキャノーラ、is that it would be非常に困難to find方法?科学者達は、環境からGMOを回収することができるかどうか分からないと言っています。解決することは可能でしょうか? 関心を持つ人々が増えていますから、私は可能だろうと思います。連中が、GMO小麦、GMO米、GMOアルファルファを導入しようとした時には、既に導入された4種類による損害を目にしているのですから、これ以上のGMOは導入すべきではないという、両国の人々による大きな批判があがりました。このことが重要な理由は、それなのです。私たちが現在していることが、今後の何世代もの種子に、世界の種子と食糧供給の支配に影響するのです。

    ミー・グッドマン: 最後に、あなたは、現在、世界中を旅しておられます。あなたは、67年から71年までサスカチュワン議会の議員でしたね。地元サスカチュワンのブルノ市長をされました。旅行は多くされていますか? この対モンサント訴訟の後、種子のように、どれだけこの知識を世界中に普及してこられましたか?

    パーシー・シュマイザー: 全ての招待を受ければ、おそらく常時旅行することになるでしょう。一例をあげれば、昨年は、おそらく十ヶ月はサスカチュワンを離れ、南極を除く全ての大陸を巡り、この情報と意識についてお話しました。我々の年になって、我々はもう定年ですから、それが我々が最後にできることだと思ったのです。理由の一つには we look at it is ?既にお話したように、これからの世代。妻と私には孫が15人、曾孫が3人います。どのような未来を彼らに残すことができるかを考えるのです。もう一つ、カナダの大学における研究に対し、大企業から、どれほどの資金援助が入っているかについて、我々は非常に関心を持っています? カナダの大学や、アメリカ合州国の土地を付与された大学に、もし資金援助が行われたならば、カナダの大学を、どこまで大企業が支配してしまうかがわかるので、これは実に脅威です。将来はどうなるでしょう? 妻と私の孫6人が、現在大学に通っています。学問の自由が支配されてしまったら、将来は一体どうなるでしょう? そうな風にさせたくはありません。科学者は、自分で開発、発見した研究成果を、自由に表現し、発表するべきなのです。

    ミー・グッドマン: モンサントはあなた方にあえて再対決しようとしましたか?

    パーシー・シュマイザー: 連中は私たちを何度も脅しました。

    ミー・グッドマン: どのように脅したのですか?

    パーシー・シュマイザー: 例をあげましょう。妻と私が南アフリカ、ケープタウンの国会で話をして、国会から外に出ると、モンサント社のヨハネスブルグ営業担当の一人が我々とばったり鉢合わせしたのです。彼は、かっとなって、妻と私に向かって言ったのです。我々の目の前で、拳を振り回して言いました。“モンサントに立ち向かえるやつなどいない。許さないからな。どうにかして、いつか二人とも破滅させてやる。”妻が受ける電話にはこういうのもあります。“気をつけたほうがいいぞ。お前たちを許さないぞ。”連中は我々の私道に入り込み、妻がすることの一部始終を一日中監視するのです。我々をおじけづかせようとして、恐怖で縮み上がらせようとして、連中の車を私たちの農地脇に止め、終日監視するのです。

    ミー・グッドマン: あなたは一体なぜ活動が続けられるのでしょう?

    パーシー・シュマイザー: 世界中の農民の権利のために立ち上がるべきだと感じているからです。私は、終生、農業に従事し、農業政策や法律のために働いてきました。農民は、種子や植物に対する権利を、どんなことがあっても、決して失ってはならないと思っています。もしも、権利を失ってしまえば、奴隷制度に戻ってしまいます。封建制度に戻ってしまいます。我々の祖先達は、祖父達は、大昔、それから逃れるため、ヨーロッパの国々を後にしたのです。100年もしないうちに、あるいは100年で、一巡して元に戻って、王様や封建領主や貴族のかわりに、今度は、大企業が支配するのです。

    エイミー・グッドマン: パーシー・シュマイザーさん、ご出演有り難うございます。

    パーシー・シュマイザー: 有り難うございます。素晴らしい陽の光のもと、今朝ご一緒できたことを嬉しく思います。

ミー・グッドマン: ライト・ライブリフッド受賞者のカナダ農民、パーシー・シュマイザーさんでした。

日本語字幕つき放送、デモクラシー・ナウ・ジャパンで見られる。26分

記事の英語原文url:www.democracynow.org/2010/9/17/percy_schmeiser_vs_monsanto_the_story

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この部分は、2011/7/8追記

デモクラシー・ナウ!に、ニュースレターがあるとは知らずにいた。スクリプト翻訳が配信されている。是非、ご講読の上、本物の翻訳をお読み頂きたい。

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上記記事、ニュースレターで配信済みだった。(恥ずかしながら未講読。
第38号(2011.3.21) カナダの農民 巨大企業に挑む(2010.9.17放送)

映画の原題は「Percy Schmeiser: David versus Monsanto(パーシー・シュマイザー:ダビデ対モンサント)」だが、各地で上映会が行われている邦題、「パーシー・シュマイザーモンサントとたたかう」におきかえた。上映会情報の詳細はこちら。主催者は、ヴァッカースドルフの反原発処理場闘争の姿を写したドキュメンタリー映画「核分裂過程」、続編「第八の戒律」と同じ。

この話題、農林水産省が、パブリック・コメントを求めても、マスコミは完全黙視。その状態で、一般人が、まともなコメントをするはずなどありえない。ところが、それが後に、「ちゃんと広く意見を求めた」売国官庁の立派なアリバイになる。

この企業、TPP推進者の主要メンバーだろう。中央官庁もマスコミも、TTP加盟にむけ、着々準備中なのに違いない。経団連の会長氏がトップの役職にあった企業、モンサントと提携している。TPPで儲かる会社の出身なのだから、TPPには大賛成。早く加盟しろとつつくのは、彼なりに合理的だ。

コンピュータ監視法案も全く同じ。成立前には全く触れなかったマスコミが、成立するやいなや、一斉に、非常に良いもののごとく報じた。前回記事「陰謀論」にも書かれている通りの報道管制。大本営方針支持の記事であれば「言論の自由」200%保障されている。北朝鮮に対抗できる立派な自由度。

個人的に全く興味のない映画、大々的なキャンペーンのもと、膨大な人々の洗脳に有効利用される一方、本当に重要なこうした映画「パーシー・シュマイザーモンサントとたたかう」有名にはらない。知名度・人気と、中味が反比例するのは、政治家やペストセラーと同じ。テレビ報道番組における合計報道時間の長さ、新聞各紙の報道記事面積と、話題の重要さ、見事なほど、反比例しているだろう。アメリカ精肉業界のすさまじさを暴露した本『ジャングル』を書いたアプトン・シンクレア、マスコミのひどさにあきれ、『ザ・ブラス・チェック』のクリスマスの手紙 「百万長者対貧乏作家」で、貧乏人の投書と、金持の投書の掲載面積?を、くわしく検討している。「悪貨は良貨を駆逐する。」

ちなみに、このライト・ライブリフッド賞、福島原発大災害で再び脚光を浴びている脱原発運動の先駆者、故高木仁三郎氏は、1997年の受賞者。

この話題、下記二冊しか読んでいないことを告白しておこう。本を無限に購入できるわけがない。そもそも、本の隙間で寝ている 。クモやダニと同類だ。

自殺する種子』安田節子著、平凡社新書Y720 本体720円 税別。61~65ページに、シュマイザーの件が書かれている。

マネーハンドラー ロックフェラーの完全支配 アグリテースィカル編』ウィリアム・イングドール著 為清勝彦訳 徳間書店。本体1600円 税別。この本、原題のほうが適切だろう。Seed of Destruction - The Hidden Agenda of Genetic Manipulation.「破壊種子:遺伝子操作の隠された狙い」。邦題、いかにも「陰謀論」めいて、良き市民の皆様は、購入に気が引けたりされないだろうか?もちろん、属国政府や、巨大資本にいわせれば、こうした本、ことごとく陰謀論。

 第2章に、デモクラシー・ナウ放送「モンサントの遺伝子組み換え作物を巡り、ヨーロッパへの報復をアメリカが検討していたことを示す公電をWikiLeaksが公表」のスクリプトにあった、アーパッド・プースタイ(プシュタイ)教授の事件が詳しく描かれている。(ハンガリー人の名、どちらの発音が正しいか、判断する知識、持ち合わせていない。
同じ著者・訳者の三部作、石油・戦争編も、金融・詐欺編も興味深く読める。ただし内容は、決して楽しいものではない。本格的な夏日の今、ゾクゾクするには良いかも?

訳者ご自身による三部作の説明を、ウィリアム・イングドール 「完全支配」シリーズ・全3巻のご案内でかつては読めた。(翻訳者の方は、いつか健康食品販売に宗旨を変えられた模様で、残念ながら、このリンクきれている。)

モンサント社、ベトナム戦争で一躍有名になった、枯葉剤イエロー・オレンジのメーカー。常識的な情報と判断して、触れなかったが、これも、書き込みを頂いたので、追記しておく。会社や国家の文化的遺伝子、なかなか変わるものではないだろう。大変な被害をもたらした会社、こりずに、繰り返すに違いない。

2011年6月23日 (木)

陰謀論

Paul Craig Roberts

2011年6月20日

"Information Clearing House"

我々が目を外しているうちに、陰謀論はオーウェル風に再定義されていた。

“陰謀論”というのは、もはや陰謀で説明される出来事を意味してはいない。そうではなく、政府説明や政府の幇間メディアと一は致しない説明や、事実さえ、指すのだ。

例えば、RTのオンライン・ニュース放送は、単にRTが、ニューヨーク・タイムズが報じず、アメリカ政府が支持しないニュースや意見を報じるがゆえに、ニューヨーク・タイムズによって、陰謀論と同一視されている。

言い換えれば、政府やその宣伝省にとって、真実が不愉快なものとなると、真実は陰謀論として再定義され、無視すべき、馬鹿げた、くだらない説明ということにされるのだ。

綿密に研究した書籍、公開された政府文書、目撃者証言の山が、オズワルドが、ジョン・F・ケネディ大統領の暗殺者ではなかったことを明らかにすると、膨大な調査、政府文書や、検証された証言は“陰謀論”として片づけられた。

言い換えれば、出来事の真実が、当局や当局の権益を代表する宣伝省にとっては、気に入らなかったのだ。

アメリカ人が、真実からどのように隔離されているかの典型的な例は、2001年9月11日に関する公式説明が、物理学、化学、構造工学、建築、火事、構造的損傷、飛行機操縦、アメリカ合州国のセキュリティー手順、北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)の実力、航空管制、空港のセキュリティー等々の事柄について、専門家として知っているあらゆることに矛盾すると主張する多数の専門家に対する(多くのインターネット・サイトを含め)マスコミの態度だ。何千人にものぼるそうした専門家は、これらの専門家達に“陰謀論者”という烙印を押すマスコミ界の何も知らない連中から、怒号を浴びせられ続けている。

公式マスコミが支持しているという事実にも関わらず、公式説明は、人類史上、最も法外な陰謀論なのだ。

途方もない陰謀から成っている事実にもかかわらず、陰謀論とはみなされていない、公式説明を、ざっと見なおしてみよう。公式な真相は、数人の、飛行機を操縦できない、若いイスラム教アラブ人が、イラクでも、アフガニスタン出身でもない、主としてサウジ・アラビア人達が、CIAとFBIを出し抜いたのみならず、16の米国諜報機関全てと、あらゆるテロ組織に潜入し、テロリストと目をつけた連中の暗殺を実行していると思われている、イスラエルのモサドを含む、同盟諸国の全ての諜報機関をも出し抜いたというのだ。

数人の若いサウジ・アラビア人は、アメリカ合州国とその同盟国のあらゆる諜報機関を出し抜いただけでなく、同じ朝、同じ時間に、四度、国家安全保障会議、国務省、北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)、空港セキュリティー、航空管制を出し抜き、米空軍に迎撃機を出撃できなくさせ、三棟のしっかり建設された鉄骨構造ビルを、飛行機が衝突していない一棟を含め、限定された構造的損傷と、わずか数階で起きた、小規模で、短時間の、比較的低い温度の火事の結果、突然、数秒で倒壊させたのだ。

サウジのテロリスト達は、物理学の法則さえ破ることができ、WTC第7ビルを、数秒間の自由降下速度で崩壊させた。これは制御解体で使用される爆発物無しでは、物理的に不可能だ。

政府やマスコミがこれまで我々に語ってきた話は、途方もない謀略に等しく、実際、ジェームズ・ボンド映画用脚本だ。ところが、このあり得ない陰謀論に疑念を抱くと、従順なマスコミによって、不適切なものとして定義されてしまう。

ビデオは、建物は倒壊したのではなく、爆破されているのを示していると主張する建築家、構造技術者や、解体専門家を信じる人、公式説明は既知の物理学法則に矛盾すると主張する博士号を持った物理学者を信じる人、パイロットでない人や、へたなパイロットでは、あれほど巧みに、飛行機を操縦できないと証言する熟練パイロットを信じる人、タワーの中で爆発を聞いたのみならず、自身で爆発を体験したことを証言している100人、あるいはそれ以上の緊急救援隊員達を信じる人、WTCタワーの粉塵サンプル中に未反応のナノ・サーマイトがあるという研究結果を報告したコペンハーゲン大学のナノ化学者ニールス・ハリットを信じる人、プロパガンダではなく、専門家に納得する人々は、ことごとく、変人として片づけられる。

現在、アメリカで、そして西欧世界中でも、本当の事実と本当の説明は、益々異様なことの領域へと追いやられつつある。嘘を信じる人々だけが、愛国的国民として、社会的に承認され、受け入れられる。

実際、ライターもニュースキャスターも、9/11懐疑論者の研究結果は報道することさえ許されていない。言い換えれば、現在では、ハリット教授の研究結果を単に報じるだけで、それを承認したり、同意したりすることになる。アメリカの印刷・TVマスコミ業界の全員が、万一、ハリットの研究結果を、たとえ笑いながらでも報じれば、自分が即刻首になることを理解している。だから、ハリットが研究結果をヨーロッパのテレビで報告したり、研究結果を広くカナダの諸大学で講義したり、彼や彼が率いる国際的な科学研究チームが、WTCの粉塵中に未反応のナノ・サーマイトを発見し、他の科学者達が調べるよう、サンプル提供を申し出ている、という事実は、私が知る限り、アメリカ・マスコミでは決して報じられていない。

私が、読者のお気に入りの一人になっているようなインターネット・サイトでさえ、私に、ハリットの研究結果を報告させてくれない。

既に書いたことだが、共和党による中東での戦争に反対している、レーガン大統領によって任命された人物となんとかインタビューしたがっていた、あるハフィントン・ポスト記者で、私自身それを経験している。彼の要求に応えた私のインタビューを記事にした後、私が9/11調査の研究結果について書いているのを知り、彼は恐ろしくなったのだ。

自分の経歴を守るため、彼は即座に、そのオンライ・インタビューに、この人物は9/11に関する容認できない研究結果について、報じているのだから、イラクとアフガニスタン侵略に関する、この人物の意見は無視できるだろうと補足したのだ。

9/11公式見解とは異なるいかなる見解の検討を避けたり、検討不能であったりすることで、戦争や、アメリカ自体の警察国家化に反対している多くのインターネット・サイトは、無力に追いやられている。これらのサイトは、理由は何であれ、政府の9/11説明を受け入れている。それでいて、彼らは、自身が受け入れている政府説明の必然的結果である“対テロ戦争”や、警察国家に反対しようとしているのだ。ある出来事について、その説明を受け入れながら、その必然的な結果に反対しようとするのは、不可能な課題だ。

もし、アメリカが、イスラム教テロリストに攻撃されたのであり、将来も攻撃を受ける可能性があると信じるのであれば、アメリカ人を安全にするためには、テロリストを根絶するための、“対テロ戦争”や、自国の警察国家化が不可欠となる。自国の警察国家化と、終わりの無い戦争は、アメリカ人にとって、テロリストより一層危険な脅威かも知れないという考え方は、許されない思想なのだ。

政府の言葉を受け入れ、政府の言葉に疑問を持つ人々を避けるよう、国民がしつけられた国は、将来の自由が無い国だ。

記事原文のurl:www.informationclearinghouse.info/article28377.htm

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悪の帝国、ソ連を解体させた後、オトモダチが巧妙に編み出した『1984年』風永久戦争。

経済産業省、財界が理不尽に推進し続ける原子力も、宗主国の永久戦争も同じ根源。いずれの権力機構も、それを権力・金力維持の中心においているのだろう。

核推進をやめれば、経済産業省、財務省支配は解体する。原子力推進こそ目的。もちろん、こうしたお役所、オトモダチの指示のもとで動いている。

永久戦争をやめれば、帝国の世界支配は終焉する。永久戦争こそ帝国の目的。

ニールス・ハリット氏については、下記英語サイトが詳しい。

http://nielsharrit.org/

素人目には、きのこ雲がでたあの爆発、ナノ・サーマイト以外の爆弾の可能性もあるのではと思えてしまう。使用した爆破材料は別として、制御解体でしかありえまい。同じ日に、北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)で、対テロ攻撃訓練が行われていたので、軍が混乱したというのも、余りに話がうますぎる。偶然が重なりすぎるのは、偶然ではないだろう。国家規模の八百長。

この国は、宗主国のこの八百長を支持し、宗主国艦隊に燃料を提供し、イラクに派兵し、ジブチには基地まで建設し、国内の侵略基地を提供させられたまま、みかじめ料をまきあげられ、ミサイル輸出まで行おうとしている。体内に放射能を被曝し、その手は無辜の人々の血にまみれている放射能汚染浮沈空母上の人々。

現福島県知事が、政府や東電幹部を難詰する光景、実にシュール。言われる側「一緒に推進してきた、あんたにだけは言われたくない」と思っているだろう。これも八百長。

玄海原子力発電所を擁する佐賀県の古川康知事、順調に再稼働承認の方向に進んでいる。Wikipediaの経歴を見て納得。原発推進派。これも立派な八百長。

ラ・サール高校を経て東京大学法学部卒業後、当時の自治省に入省。
父親は九州電力社員で玄海原子力発電所のPR館館長であった。

オトモダチの国のマスコミ、CNNで、Michio Kaku氏が福島の現状評価を率直に語っている。Fukushima ‘still a ticking time bomb’日本のテレビ報道とは大変な違い。日本語でないのが幸といえるかも?日本のマスコミより、オトモダチのマスコミ、「よりまし」のようだ。

海外脱出でもしないかぎり、この国に暮らせば、ほぼ未来永劫、放射能汚染野菜・果物、肉、魚を食べ、牛乳、お茶、水を呑み、空気を呼吸し続けるしかない。今後、他の原発が地震で倒壊すると、放射能汚染は一挙に増す。汚染不沈空母内の居住区域、さらに狭くなり。癌、白血病等は更に激増する。日時を特定する予知など全く不可能だが、大地震が日本で起きることは、はっきりしている。縁日で売っている万年生きる亀の寿命と一緒。数日か数十年か先に。

政府の言葉を受け入れ、政府の言葉に疑問を持つ人々を避けるよう、国民がしつけられた国は、将来の自由が無い国(汚染不沈空母)だった。

2011年6月21日 (火)

結局、福島は教訓を与えてくれるだろうか?- 原子力災害を生き延び、勇敢な原子力作業従事者の犠牲を偲ぶ

Lucas Whitefield Hixson

2011年6月17日、金曜日

原文では、ここに、ヴァレリー・レガソフの写真。

ヴァレリー・アレクセーヴィッチ・レガソフは著名なソ連科学者で、1988年春、チェルノブイリの悲劇から二周年当日の彼の死は、ソ連原子力業界を震撼させた。19864年月26日のチェルノブイリ大災害当時、レガソフはクルチャトフ原子力研究所の第一副所長になっていた。彼の役割は、大災害の原因を調査し、危険緩和策立案を支援することだった。彼は極めて真摯な科学者だった。"ソ連の原子炉で、いつ何時大惨事が起きても不思議はない"レガソフは会議でそう言い続けたが、いつも言い分は聞き流されるだけだった。彼は常に大惨事を予感しており、原子力研究所では様々な形式の原子炉の安全性を判定すべく、専門家集団を組織し、倦まずに働いていた。

最初の犠牲者達がモスクワの病院に着く頃には、レガソフはチェルノブイリ原子力発電所に到着していた。労働者達が暮らすプリピャチの町に到着するずっと前に、赤く輝く空に気がつき、それが原子炉の火事によるものであることを初めて悟ったのだ。レガソフは実際に起きたことを、原子炉は爆発し、その中にあった全てが、燃えているか、原子炉の外部に排出されてしまったことを最初に理解した人物だった。

原文では、ここに、実際に上空から視察しているレガソフのビデオあり。

チェルノブイリに到着した後、レガソフはヘリコプターに搭乗し、空から原子炉の損傷を確認しようとした。後に、損傷を詳しく調べ、除染計画を立てるため、軍用車両に乗って、原子炉建屋に近寄った際に、彼も膨大な線量の放射能を浴びた。大災害の前までは、化学者としての経験で有名だったが、現場の状況と原子炉の設計と機能についての彼の知識が大災害の収拾に寄与した。彼は、爆発の被害範囲内の住民を避難させるべきだと要求した最初の人物であり、政府幹部も核科学者やに耳を貸すことを拒否し、行動をしないことは犯罪的であり、直ちにやめねばならないと主張し続けた。

原文では、ここに、プリピャチの避難風景写真。

4月27日の昼、原子力発電所で働く人々が住んでいるプリピャチの地元ラジオ局が、とうとう避難命令を放送した。最初の爆発とメルトダウンから約36時間後だ。レガソフや他のソ連指導者達は、避難の後、避難した人々は、街路に雑然と立ち並ぶ無人の家で暮らすことは決してないのを知っていた。恐怖の為に動けなくなった人々のおかげで、避難が妨害されるようことを絶対におこさないため、避難する人々は、そのことを知らされていなかった。午後2:30までに、45,000人の住民全員が、わずか数時間のうちに送り出され、プリピャチの町は軍と原発で働く人々だけが残るゴースト・タウンと化した。

5月5日、政治局会議のため、レガソフはモスクワに戻ったが、彼が到着すると、仲間は、彼の体が爪から髪の毛に至るまで放射能被害を受けているのを見て驚いた。レガソフは妻と家族のもとに帰宅したが、一目でわかる急性放射能被曝の影響、放射能焼けを見て、妻は心配した。レガソフは、わずか35分だけ自宅で過ごすと、会議出席のため急いでクレムリンに戻った。政治局では、住民の放射線被曝許容線量を10-50倍に上げることが提案された。住民を安心させ、世界向けに、元気の出る良い報告を持って急いで戻らせるべく、影響を受けなかった地域に、ジャーナリストを送り込むことも決定された。

原文では、ここに、チェルノブイリの現場で微笑むヴァレリー・レガソフの珍しい写真。

大災害の現場で、誰よりも長期間、三ヶ月以上も過ごし、致死量の放射能を被曝したこのソ連科学者は、すぐに自分の健康への影響を感じ始めた。測定値のために仕事を続けることができなくなってしまうような命令が出される可能性があったため、この謙虚な指導者が、しばしば線量計を隠していたため、彼の総被曝線量は全く不明だ。1986年8月、国際原子力機関の会議に出席したレガソフは、ソ連の傀儡となり、過去3ヶ月にわたり、自らの生命を犠牲にして収集したチェルノブイリ状況の本当の事実には触れず、ソ連の原子力業界幹部から提出するように与えられた、検閲、編集された情報を語ったのだ。500人以上の人々がひしめく部屋で、彼はこの情報を報告した。危機に直面した際、制御の権化の如くみなされた博識で勤勉な科学者の一言一句を人々は進んで受け入れた。

チェルノブイリ大災害二周年の日、レガソフはソ連政府に彼の計画を提出し、ソ連科学の進歩の為に、既存の障壁も乗り超えることになっていたが、彼の案は拒否された。科学者は職場に出かけ、私物や写真をまとめて自宅に持ち帰った。彼がこう言うのが聞こえたと言われている。「悲しいことだが、結局、チェルノブイリは、我々の教訓には全くならなかった。」ワレリー・レガソフは自殺したが、チェルノブイリは、設計上の重大な欠陥に苦しんでいたこと、クルチャトフ原子力研究所彼や他の科学者たちは、そのことを大災害のずっと前から知っていたことを明らかにした詳細なメモを残していた。チェルノブイリ悲劇まで、ソ連政府は、ソ連の原子炉の弱点に関する全ての情報を、国家機密として隠蔽していた。チェルノブイリ以前に、原子力発電所では無数の事故が起きていたが、チェルノブイリ原発の技術者達は、自分たちが動かしている装置に関連するリスクを知らなかった。彼の死後、チェルノブイリ原子炉で使用されていた制御棒の設計上の欠陥は、機密扱いを解除され、修正された。1996年9月20日、ロシア大統領、ボリス・エリツィンは、チェルノブイリにおける彼の勇気と英雄的行為に対し、レガソフにロシア連邦英雄の名誉称号を授与した。

生物ロボット、あるいは、除染作業従事者といわれる人々は、大量の放射能を被曝しており、現場で働いた人々のみならず、彼らの子供や孫たちにまでも、驚くほど癌が増加している。

原子力計画に関与していた科学者達は、チェルノブイリで、初めて決断を下し、犠牲者数を計算しなければならなくなった。状況を収拾しようとして、最初の重要な数時間になされた努力の多くは、直接、現場にいた人々の死をもたらす結果となった。チェルノブイリは、クレムリンがその基盤から、どれほど信頼できないものであるかをまざまざと示し、ソ連という国の棺桶にとって最後の釘ともなった。

福島第一原発現場の作業員の方々や、大災害以来、指導者の立場にいる人々にとって、3月11日の出来事は、生涯で最も劇的な記憶となるだろう。大災害の間の、福島第一原発の制御室での経験をすれば、反応として、ショック状態になってしまうだろうことは容易に理解できる。システムが損傷し、センサーや他の装置の情報データを収集するものが、検査し、再調整するまでは、信頼することができなくなってしまえば、現場の作業員が状況について理解していたこと全てが、彼らを誤った方向に導くようになり得る。闇の中に座って、技術者が理解していたのは、システムが完全に破壊したこと、電源が復帰するまでは、正確なデータを得る手だてが無いことだった。現場で最初に対応した緊急作業員の人々は、即座に彼らが直面するであろう状況が、人生にずっとつきまとうことになろうとは理解していなかった可能性が高い。

日本の政府で、日本の原子力計画や施設の、安全で制御された拡張に本当に配慮している人は皆無だ。福島での大災害以来、日本の政治家達の努力は、原子力政策やエンジニアリングに対し、一つとして前向きの影響をもたらしていない。それどころか、この悲劇、最も犯罪的な例の一つとして、ほぼあらゆる面での不適切な管理と、誤った指示、過去数十年の原子力大災害に紛れもなくまん延し、繰り返し発生してきた事実として歴史に残るだろう。結果論だが、我々は常に原子力エネルギーを、"余りに安過ぎて、料金が計れない"ほどの救済手段と見なしてきたが、我々が作り出したものの中には、その技術からの救済を探し求めさせるものもあるのを理解するのはたやすい。

将来我々は、この大災害とその影響を振り返り、現場の人々がおかした間違いや、技術者達が、ミスを指摘されたのに、設計修正を嫌がったことなどを知ることになるだろう。しかし自ら罪を認めるべきなのは、建築業者、技術者や、技師ではなく、彼らのずっと上の人々だろう。原子力経済という国の要素を作り上げ、最初の地震や津波の前後に危険やリスクを知る立場にいた人々だ。

歴史上、ほぼ全ての大災害は同じパターンで展開している。複数の大小のミスや事故が起きる。その中のどれも個別に壊滅的である必要はないが、こうした異常な出来事の重みがまとまるにつれ、大惨事をひき起こす臨界質量に到達する。こうした大災害を防ぐ唯一の方法は、国際的エネルギー計画を、信頼できる安全な展開のものにすることだ。

Watch the TBS feed AND the TEPCO Webcam simulcast EXCLUSIVELY HERE http://lucaswhitefieldhixson.com/lucaswebcamwatch.html

原文では、以下に、TBS,東京電力のWebcam simulcastあり。

記事原文のurl:news.lucaswhitefieldhixson.com/2011/06/surviving-disaster-remembering-lives-of.html

(リンクが切れているのに気がついた為、リンクは削除した。)

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レガソフ名演説は事故から四ヶ月後の8月25日。チェルノブイリ25年周年に、海江田経済産業相がIAEA閣僚級会合で演説。事務局長は日本人。悪夢の光景。

記事中の文章を流用するには、大きな変更が必要になるだろう。

危機に直面した際には、「言う通りやらないと処分する」と恫喝し、災害を収束させる有効な対策もとれていない時点で、休止中の原発の再稼働を要請する無責任な政治家の一言一句、人々は受け入れるだろうか?

フクシマは、経済産業省や財務省等の官庁も、原発推進二大政党も、その基盤から、どれほど信頼できないものであるかをまざまざと示したのに、日本という国の棺桶にとって、最後の釘ともならずに、責任者達は焼け太りするだろう。

岡田幹事長、元経済産業省官僚。大畠国土交通大臣は原発プラント設計経験者。そうした人々が、政権幹部、海洋政策担当なのだから、真面目に原発推進を見直したり、海産物汚染を調べたりするはずはないだろう。

チェルノブイリ事故原因隠蔽の内情については『原発事故を問う』七沢潔著 岩波新書、がくわしい。ソ連政府より悪辣な政府のもとで暮らす国民にとって必読?

以前の記事、「原子力開発体制の欠陥-V・レガソフ手記」で、ソ連、IAEA、アメリカの、原発推進・核兵器大国、原発推進・核兵器監督組織による、事故の深刻さに対する隠蔽工作に関する、本書の詳しい記述に触れておいた。

フクシマでおなじみの、年間「上限20ミリ・シーベルト」被曝許容線量変更、既にチェルノブイリで行われていたことも、本書は触れている。

第一章 パニックを回避せよ

73~74ページに、こうある。

 しかし、いやしくも、住民の健康を守るためにきびしく決められたはずの許容線量が、その時の事情によってこれほど大幅に変えられてよいのだろうか。

 実際、この時ソ連が被曝許容線量を変えた一番の動機は、なんとかキエフ市民の疎開をさせずに済ませる説得材料として、「客観的正当性を持ちたい」ということだったのは間違いない。

中略

 住民保護の対策を決める際の客観的な目安となるはずの被曝許容線量が、国の都合で勝手に変えられる。その動機としては、まずむやみに人の移動を認めて、パニックに導かないという政治上の大方針があった。そして同時に、被曝許容線量を引き上げることで人の移動をさせない背景には、経済的要因も絡んでいた。放射線医学の権威、イリインはこう語っている。

 「わが国にかぎらず、日本でもイギリスでも、アメリカでも、非常事態が起こったら、普段のレベルよりも高い基準が導入されるようになっています。これは仕方ないことだと思います。たとえば、キエフ市民三百万人が本当に疎開するとなったらどれだけの社会的費用がかかることでしょう。もちろん被曝による健康上のリスクは生じますが、それと、この社会的費用とを秤にかけて考えなければならないのです」

原発推進、MOX推進派県知事の下、おかしな学者が、文部科学破壊省の先陣となって、異常な基準値の押しつけを推進しているのも、国際原子力マフィアのシナリオ通り。

この記事のレガソフに関する部分、どうやらレガソフを主人公にしたBBC番組、Chernobyl Nuclear Disaster - Surviving Disasterを参考にしているように思える。2006年1月24日に放映されたという、良い英語番組。NHKでは放送されなかったのだろう。このチェルノブイリ番組の次のドキュメンタリー予告、なんと「大地震」!

2011/7/22追記:

ドキュメンタリードラマ チェルノブイリの真相 ~ある科学者の告白~として、NHK BSで、2011/7/21深夜に放送された。

「この番組は2011年7月22日(金)18:00 ~2011年8月5日(金)まで、NHKオンデマンド見逃し番組(有料)でご覧いただけます。視聴お申し込みの手続き期限は、8月4日(木)までです。」とある。是非ご覧になられるよう。

Watch チェルノブイリの真相 in Activism & Non-Profit  |  View More Free Videos Online at Veoh.com

Chernobyl Nuclear Disaster - Surviving Disaster (BBC Documentary series) - Part 1

Chernobyl Nuclear Disaster - Surviving Disaster (BBC Documentary series) - Part 2

Chernobyl Nuclear Disaster - Surviving Disaster (BBC Documentary series) - Part 3

Chernobyl Nuclear Disaster - Surviving Disaster (BBC Documentary series) - Part 4

Chernobyl Nuclear Disaster - Surviving Disaster (BBC Documentary series) - Part 5

Chernobyl Nuclear Disaster - Surviving Disaster (BBC Documentary series) - Part 6

2011年6月19日 (日)

モンサントの遺伝子組み換え作物を巡り、ヨーロッパへの報復をアメリカが検討していたことを示す公電をWikiLeaksが公表

democracy.now

2010年12月23日

WikiLeaksが公開したアメリカの外交公電は、ヨーロッパが遺伝子組み換え種子の使用を拒否したことに対し、ブッシュ政権が報復方法を練っていたことを明らかにしている。2007年、当時の駐仏大使クレイグ・ステイプルトンは、フランスが、バイオテクノロジーの巨人モンサント社が生産した遺伝子組み換えトウモロコシの栽培を禁止すると決定したことを憂慮していた。また、彼はフランスの新環境審査基準が、ヨーロッパ中に反バイオテクノロジー政策を広めかねないと警告していた。インスティチュート・フォア・リスポンシブル・テクノロジー事務局長、ジェフリー・スミス氏とお話する。[以下は、書き起こし]

フアン・ゴンザレス: WikiLeaksが公開したアメリカの外交公電は、ヨーロッパが遺伝子組み換え種子の使用を拒否したことに対し、ブッシュ政権は報復する方法を練っていたことを明らかにしています。2007年、当時の駐仏大使クレイグ・ステイプルトンは、フランスが、バイオテクノロジーの巨人モンサント社が生産した遺伝子組み換えトウモロコシの栽培を禁止すると決定したことを憂慮していたのです。また、彼はフランスの新環境審査基準が、ヨーロッパ中に反バイオテクノロジー政策を広めかねないと警告していました。

暴露された公電の中で、ステイプルトンは書いています。"この問題で、ヨーロッパは、前進ではなく、後退しており、フランスが音頭をとって、オーストリア、イタリアや、[欧州]委員会までも。報復にでることで、現状の進路が、EU権益をそこなうことをはっきりさせられ、ヨーロッパのバイオテクノロジー推進勢力に、てこ入れができるだろう。"

エミー・グッドマン: ステイプルトン大使は更に続けます。"これは共同責任なのだから、EU全体をしめつけながら、首謀者にも注目する報復リストを、我が国は作るべきだと、パリ・チームは考える。すぐに勝利することは期待できないので、リストは、いやがらせというより、長期間にわたって維持できるものにすべきだ"と書いています。

アイオワ市のインスティテュート・フォア・リスポンシブル・テクノロジーの事務局長で、『偽りの種子―遺伝子組み換え食品をめぐるアメリカの嘘と謀略 』と、『遺伝子ルーレットGM食品の健康リスク』という二冊の本の著者、ジェフリー・スミスさんとお話します。

ジェフリー・スミスさんが、デモクラシー・ナウ! に登場されます。ご出演ありがとうございます。WikiLeaksが暴露したこれらの文書の重要性について、お話しください。

ジェフリー・スミス: アメリカ合州国政府が、モンサントと一心同体となり、遺伝子組み換え作物を、モンサントの計画の一環として、世界中に売りつけていると、私たちは長年主張してきました。この公電で、そのからくりが明らかになりました。元フランス大使のクレイグ・ステイプルトンが、報復し、欧州連合中を多少痛めつけるよう、アメリカ政府に具体的に勧めているのです。そして、二年後、2009年に、アメリカの駐スペイン大使が介入を、政府にバイオテクノロジー売り込み戦略立案と、スペイン政府内の遺伝子組み換え製品推進派を支援するよう要求する公電があらわれたわけです。ここで、具体的に、各国のモンサント社長と相談し、地域の国々の政策について説明を受け、遺伝子組み換え作物普及戦略を一緒に練ったことに触れています。

フアン・ゴンザレス: 彼らはどうやら、モンサント製品の一つ「MON 810」に特に関心があるようです。これについてお話し頂けますか?

ジェフリー・スミス: はい。これは初めて広域栽培が認められた遺伝子組み換え種子です。バイオテクノロジー業界の当初の関心は、欧州連合が遺伝子組み換え食品を受け入れてくれるかどうかでした。委員会はずっと前に承認していたのですが、消費者が心配していたので、食品業界が拒否したのです。ですから、遺伝子組み換えをした食品が大量に、欧州連合に入っているわけではないのです。

けれども、欧州連合は遺伝子組み換え種子の栽培も許可する予定でした。MON 810が許可されると、個々の国々は、禁止へと進んだのです。それで、2007年、連中はそれを憂慮し、これらの国々に、F1遺伝子組み換え種子を受け入れさせる戦略を編み出そうとしたのです。それ以来、この遺伝子組み換えをしたトウモロコシが、マウスやラット等を傷つけ、生殖能力低下、一腹の子の大きさが小さめだったり、発育不全だったり、免疫反応の問題などをひき起こすことをしめす証拠は更に増えています。しかも、こうしたことを、欧州食品安全機関も、アメリカ食品医薬品局(FDA)も、ほとんど無視しています。

エミー・グッドマン: この健康への影響についてお話しください。ジェフリー・スミスさんは、イギリスの科学者と、彼が被った反動についての"内部告発者英雄の記念日"という興味深い記事をお書きになりましたね。彼は遺伝子組み換え生物擁護者の大物の一人でした。何が起きたのか、彼は実際何を発見したのか、ご説明ください。

ジェフリー・スミス: アーパッド・プシュタイ博士は、実際、イギリス政府からもらった300万ドルの助成金で、どうやれば遺伝子組み換え生物の安全性が検証できるかを解明しようとして研究していたのです。そして、彼が偶然発見したのは、遺伝子組み換え生物は、本質的に安全ではないということでした。10日間で、無害のはずだった遺伝子組み換えジャガイモが、ラットに大規模な損傷を引き起こしたのです。脳、肝臓、睾丸が正常より小さかったり、肝臓が部分的に萎縮したり、免疫機構の損傷等々。彼が発見したのは、問題の原因らしきものは、遺伝子組み換えの一般的プロセスだということでした。彼はこの懸念を発表し、英雄になりました。

エミー・グッドマン: ジェフリー・スミスさん、ご説明いただけますか。彼はタンパク質の専門家なのですから、これはとても重要です。普通は、殺虫性のタンパク質が組み込まれていたので、それが害を与える物である可能性があると考えますね。彼は、実際、その殺虫成分ではないと、ジャガイモを遺伝子組み換えすると生成されるジャガイモ中の殺虫成分が原因ではなかったと、言ったのでしたね。

ジェフリー・スミス: その通りです。彼は、殺虫効果があるタンパク質を生み出すよう設計して、遺伝子組み換えをしたジャガイモを食べるラットをテストしていたのです。しかし、彼は、同じタンパク質を混ぜた普通のジャガイモを食べるラットのグループ、そして殺虫性タンパク無しの普通のジャガイモを食べる三つ目のグループもテストしたのです。殺虫性タンパクと一緒にジャガイモを食べたグループではなく、遺伝子組み換えをしたジャガイモを食べたグループだけが、こうした問題を生じたのです。ですから、明らかに、殺虫性タンパクが原因ではないのです。ともあれ、遺伝子組み換えのプロセスが原因だったのです。

このプロセスが、植物のDNA内部で、周囲の大規模な損傷をひき起こします。何百、何千の突然変異がおこる可能性があります。植物中の自然遺伝子の何百、何千の遺伝子が、表現のレベルを変え得るのです。例えば、MON 810 トウモロコシでは、通常はなにもおこさない遺伝子が作動し、トウモロコシ中にアレルゲンを作り出すことがあるのを発見したのです。大幅に、上方制御、あるいは下方制御される43種類の遺伝子があることを、つまり、これらの作物中で大規模な変化があることを発見したのです。市場に出される前に、こうしたものが、アメリカFDAや、世界中の他のどの監督機関で評価されたわけではありません。

フアン・ゴンザレス: あなたの調査で、公電あるいは、ステイプルトン大使や他のアメリカ高官達がEUにかけていた圧力が期待通りの効果を生んだという兆候は何かありましたか? 明らかに、ステイプルトン大使、ステイプルトン元大使は、単なる元大使ではなく、ジョージ・W・ブッシュ元大統領と一緒に、野球チーム、テキサス・レンジャーズの共同所有者だったのですから。

ジェフリー・スミス: ヨーロッパをいじめようとして、アメリカは不断の努力を払っています。しかし、これに関するヨーロッパの考え方はばらばらです。国によっては明らかに予防原則の側に立ち、健康という利益を守っています。アメリカ政府やモンサントに密着して動いている国々もあります。ですから、これはヨーロッパのあらゆる戦線における熾烈な戦闘なのです。

国務省は、発展途上国にも重点をおいています。彼らは遺伝子組み換え生物をアフリカに押し込もうとしています。彼らは国務長官の主席科学顧問ニーナ・フェドロフを、オーストラリアやインドに派遣したのです。彼らは、インド人科学者をアメリカで研修させることを認める契約や条約を、インド政府に結ばせようとしました。連中は、世界中、全ての大陸で、政策に影響を与えようと励んでいるのです。時には、実際に成功しています。監督機関を押さえつけ、アメリカの機関の様に大幅に弱体化させています。今、ヨーロッパでは、抵抗が増大し、今や"自分の所ではいやだ"政治、"我が国での栽培はいやだ"という類の政治状況です。

エミー・グッドマン: ジェフリー・スミスさん、バイオテクノロジーの点で、オバマ政権とブッシュ政権を比較いただけますか?

ジェフリー・スミス: 私たちは、もっとうまくゆくよう願っていたのですが。オバマ大統領が、アイオワで選挙運動をした際には、遺伝子組み換え作物にはラベルをつけることを要求すると約束していました。大半のアメリカ人は、ラベルがついていれば、遺伝子組み換え作物は避けるでしょうから、そうした作物は食糧供給から排除されていたでしょう。しかし、彼も食品医薬品局も、バイオテクノロジーを推進しています。残念ながら、オバマ政権がブッシュ政権より良かったとは言えません。もっと悪い可能性もあります。

例えば、1992年に食品医薬品局の政策担当だった人物、元モンサントの弁護士マイケル・テイラーは、安全性の研究を全くせず、ラベルも付けずに、遺伝子組み換え生物を市場に出すことを許可したのです。しかも食品医薬品局は、遺伝子組み換え生物が大きく異なっていることを示すいかなる情報も承知していないと政策は主張していたのです。七年後、訴訟のおかげで、44,000枚の食品医薬品局の秘密内部メモが、この政策が嘘であったことを暴露しました。食品医薬品局の科学者達は、遺伝子組み換え生物が違っていることに気づいていただけでなく、アレルギーや、毒素、新しい病気、栄養問題をもたらす可能性があると繰り返し警告していたのです。しかし彼らは無視され、彼らの警告は否定さえされ、事実上、安全性の研究を全くせずに、遺伝子組み換え生物を食糧供給に展開する法令が発令されました。その担当者が、現在オバマ政権で、アメリカ食品安全の権威です。

フアン・ゴンザレス: オバマ政権が、食品医薬品局に大規模改編、この機関にとって何十年ぶりとなる最大改編の一つを断行する検討をしています。これはどう評価されますか?

ジェフリー・スミス: もし食品医薬品局が、公衆衛生保護に専心しているのであれば、彼らに権力を与えるのは筋が通っています。しかし、長年、延々調査した結果、彼らは連中の"顧客" つまり業界に仕えることが多いことがわかっています。9月に調査対象となった職員の三分の一すらもが、企業と特別利益団体が、公衆衛生分野の政策を実際に決定していると考えています。ですから、まず企業寄りの姿勢を無くさせないまま、より強大な権力を与えるのは危険なやり方だというのが私の意見です。実際、食品医薬品局は、公式にバイオテクノロジー産業を後押しするよう義務づけられているのです。明らかに利害の衝突です。

エミー・グッドマン: エリック・シュローサーも、マイケル・ポランも、食品安全法規を支持しているのを知っていますが、国務省に、海外で推進していることについて話すということで、国務省に電話はしたのですが、回答は得られなかったことを申しあげておきます。彼らにも今日の放送に出演していただきたかったのですが。

最後に、トム・ヴィルサック農務長官ですが、スミスさん、あなたの評価は?

ジェフリー・スミス: 彼は元アイオワ州知事で、バイオテクノロジー業界から「2001年の知事」に選ばれました。そして、残念なことに、農務長官に就任して以来、その行動方針で動いています。農務省は今日、アルファルファの環境影響報告書を公表しましたが、遺伝子組み換え生物における殺虫成分の増加に関する彼ら自身のデータを無視しています。ラウンドアップに耐性を持った遺伝子組み換え作物、ラウンドアップ・レディーアル・ファルファを通して推進される、ラウンドアップの使用は、環境にとっても、人の健康にとっても、実際、非常に有毒であることを示す、局自身の科学者達や、他の科学者達のデータを無視しています。彼や、オバマ政権の他の高官達は基本的にバイオテクノロジー企業幹部から引き抜かれ、今やそこで采配を振るっているのです。ですから、私はとても失望しています。

ただし、アルファルファム(ラサキウマゴヤシ)の環境影響報告書には、汚染、遺伝子組み換え作物における、自己増殖性の遺伝子汚染は、永久的なものであることが分かっており、地球温暖化や、放射性廃棄物の影響よりも長く続きかねないという懸念を、彼が考慮にいれるかも知れないという兆候も若干見られます。それが配慮されずに、ごくわずかしか配慮されずに、販売されているのです。最後に、一筋の光明も見えています。彼らは実際に注意を払いつつあります。ただし充分ではありません。科学に基本的に依拠していません。

エミー・グッドマン: この話題はここまでにしますが、この問題は今後も必ずフォローし続けます。ジェフリー・スミスさん、アイオワ市からご参加、大変に有り難うございました。インスティチュート・フォア・リスポンシブル・テクノロジー事務局長、『偽りの種子―遺伝子組み換え食品をめぐるアメリカの嘘と謀略』と、『遺伝子ルーレット: 遺伝子組み換え食品の健康リスク』二冊の本の著者です。こちらは、デモクラシー・ナウ!、democracynow.org、戦争と平和についての報道です。我々の長年のモンサントにまつわる記事や、もちろん、これまで公開された中でアメリカ外交文書の最大の宝庫である、WikiLeaks公電についての我々による継続報道に、リンクするつもりです。

日本語字幕入り放送(13分)のurl:democracynow.jp/video/20101223-3

スクリプト原文のurl:www.democracynow.org/2010/12/23/wikileaks_cables_reveal_us_sought_to

スクリプト原文のページに、関連するデモクラシー・ナウ番組・記事リンクあり。

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世界ハンドラーの活躍ぶりがわかる、この記事、勝手に訳させていただいた。

この番組、現時点では、デモクラシー・ナウのホーム・ページの目立つ位置におかれている。今日本で行われているパブリックコメントを考えておられるのだろう。デモクラシー・ナウ!にご協力を。

映画などもそうだが、素晴らしい番組も、字幕にすると、伝えられる情報量、半減してしまう。字幕にセリフを全部書くことは不可能。吹き替えなら、話しは別。

宗主国「遺伝子組み換え生物村」は世界最大の本拠地。

ナオミ・クラインの名著、『ショック・ドクトリン』でもわかるように、強者は、常に他者の災難につけこむものだ。それを日本語でトモダチづきあいという。

5/23、農林水産省、環境省、地震・津波・原発災害の、最中パブリック・コメントを求める発表をしている。

期限は、6/21!。

遺伝子組換えセイヨウナタネ、トウモロコシ及びワタの第一種使用等に関する承認に先立っての意見・情報の募集について

原発推進理由の一つに「日本にはエネルギー資源がないから」というのがある。

  • どこの誰から、ウラン(エネルギー源)を採掘・輸入するのか?
  • どこの誰が、ウラン(エネルギー源)を濃縮し、燃料にするのか?
  • 誰の図面で、発電所を作るのか?
  • 使用済みの放射性燃料(廃棄物)を、どこで、誰が、保管、あるいは、再処理するのか?

マスコミの番組や記事を読んでも、ほとんどわからない。

いずれかの段階で、他国に大きく依存していれば、独立はあやうい。

この話題、エネルギーを農作物に置き換えた深刻なもの。

反TTPの論客、中野剛志氏の『TPP亡国論』には、186ページから、「食糧の戦略性」が書かれている。

穀物は、石油より政治的パワーが強い

アメリカの穀物輸出に大きく依存してしまっている日本は、かなりリスクの高い状況下にあります。アメリカに支配されているも同然だと言えるのではないでしょうか。190ページ

もっと恐るべきは「F1品種」の問題です。これについては島崎氏の著作を参照してみましょう。192ページ

現在では、市販されている野菜類の九割以上がF1品種となっており、しかも、アメリカのモンサント社という多国籍企業がFl品種の種子をほぼ独占しています。F1品種の優秀性は一代限りなので、採種しても意味がないため、農家はモンサント社からの種子を購入し続けなければなりません。192-193ページ

中略

日本の野菜類の自給率は約八割ですが、その 種子はアメリカからの輸入に依存しており、かつ依存し続けなければならない状態になってしまっているのです。アメリカのモンサント社は、F1品種の特殊性と日本の農業の構造を戦略的に活用して、日本を支配する恐るべきパワーを手にしたというわけです。193ページ

中略

農業市場の開放は、農産品といっしょに、こうした強大な政治的なパワーをも国内に招き入れることになります。日本の政治が、アメリカの利益集団の圧力を受けるようになるのです。「国を開く」というのは、そういうことです。193ページ

中略

TPPによって日本の農業の既得権益とその政治力が破壊されたのち、それにとって代わるのは、もっと強力なアメリカの農業の既得権益と政治力なのです。それ以前に、TPPという外圧自体からして、その背後にはアメリカの農業利権が控えていることでしょう。構造改革論者は、国内の利権には目くじらを立てるのに、日本を支配しようとする外国の利権については、どうして無警戒で、寛容ですらあるのでしょうか。194ページ

島崎氏の著作とは『食料自給率100%を目ざさない国に未来はない』島崎治道著、集英社新書のこと。

自国のための政策、宗主国のための政策、この国どちらを推進しているのだろう?

アーパッド・プシュタイ博士の研究について、日本語Wikipedia記述はかなり否定的。一方、英語のWikipedia、比較的、穏当であることを追記しておく。

この話題を扱った本、下記二冊を読んだ。
『自殺する種子』安田節子著、平凡社新書Y720 本体720円 税別。

『マネーハンドラーロックフェラーの完全支配 アグリテースィカル編』ウィリアム・イングドール著 為清勝彦訳 徳間書店。本体1600円 税別。

原題はもっと穏健。Seed of Destruction - The Hidden Agenda of Genetic Manipulation.破壊種子:遺伝子操作の隠された狙い。

第2章に、前のデモクラシー・ナウ放送のスクリプトあった、アーパッド・プースタイ教授の事件が非常に詳しく描かれている。
本の山にまぎれており、本書に気がついたのは、24日。陋屋暮らし、本は消えると、発掘が極めて困難。

モンサント、住友化学と組んでいる。経団連の米倉弘昌会長は住友化学会長だった。

2011年6月18日 (土)

ウマラ、ペルー大統領選挙でフジモリを破る

wsws.org

Luis Arce

2011年6月7日

日曜日にペルーで行われた大統領選挙の約90パーセントの票が開票された時点で、元軍将校のオジャンタ・ウマラが、完勝者として浮上した。

ペルー国政選挙管理事務所によれば、ガナ・ペルー連合の候補者、ウマラが票のほぼ51.4パーセントを獲得し、ライバル、フエルサ2011の候補者ケイコ・フジモリに対し、2.7パーセント以上の差を享受している。

残りの票の大半は、ウマラが、より多くを得票してきた、より貧困で、より辺鄙な地域のものなので、月曜日、フジモリは差を埋めることはできず、7月28日には、ウマラがペルー次期大統領に就任するだろうことが広く認められた。

ウマラは18地域で、フジモリは8地域で勝利した。アマゾン盆地のマドレ・デ・ディオスが、勝者が未定な唯一の地域だった。10の地域では、ウマラが、20パーセント以上、場合によっては、30パーセント以上の差で勝っている。

リマで、フジモリは、15パーセント未満の差で、ウマラに勝利した。これは、ペルー中でも、最大の得票差による勝利だが、票の差は、予想されていたものより、ずっと少なかった。ウマラは、不規則に広がるペルーの首都で、多くの中流下層、労働者階級、貧困地帯の多くで、一位だった。

選挙結果は、何十年間もの新自由主義経済政策と、ペルーの天然資源を多国籍企業による開発に向けて開放することに対する、大衆の拒否を反映していた。ペルーは、西半球では、最大の成長率を示してはいるものの、2010年には、8.7パーセント、国民の大多数、労働者階級と貧しい人々にとって、慢性的貧困、低迷する給料、上昇する食糧と燃料の価格の中、状況は悪化するばかりだ。

ウマラの勝利は、過去三人のペルー大統領、敗れた候補者ケイコ・フジモリの父、アルベルト・フジモリ、アレハンドロ・トレド、そして、アラン・ガルシアが、20年もの期間にわたって行ってきた自由市場経済モデルの変更を意味するのではないかという懸念を、ペルーの支配階級と外国資本は早々と表明した。

ウマラは、ペルーの富を社会的不平等の改善に使う予定だという、あいまいな約束を基本に選挙活動をしたが、フジモリは、10年にわたる支配期間の汚職と暗殺部隊を使った殺戮で有罪となり、現在25年の実刑判決に服している父親が残したものを擁護する人物、自由市場政策の旗手として立候補していた。

ペルーの株式市場は、月曜日、株価が、ほぼ11パーセント下がった後、二時間閉鎖された。株価急落は、ウマラ政権は、採掘会社が享受した膨大な利益に、超過利得税を課するのではという危惧を理由にした、採掘会社株が引き金となった。2008年10月に、グローバル金融危機が、世界市場を引き下げて以来、最大の一日の下げ幅だった。

ペルー全国私企業団体連合会(コンフェデラシオン・ナシオナル・デ・インスィトゥシオネス・プリヴァダス・デル・ペルー)のウンベルト・スペジアニ会長は、リマの新聞ペルー21に、“選挙過程は水に流し、ペルーを発展の方向に進めるため働き続けることが必要だ。”と語った。

スペジアニ会長は、民間部門はウマラと協力すべく“門戸を開放している”と補足した。彼はウマラに、懸念している感があるこの部門を安心させるための“証拠”を要求した。

ペルー21紙は、スペジアニ会長発言を引用した。“我々は市場を安心させねばならない”、“国内、海外投資家も…彼[ウマラ]は、これまでと同じマクロ経済の方向性を維持し、冷静さを示すべきだ。さもないと、ペルーは苦しむことになる。”

保守派マスコミと既成政治勢力が要求している具体的な“証拠”とは、ペルー金融界、実業界の特権階級の信頼を享受し、彼らの権益を擁護することへの信任が得られる、財政相とペルー中央銀行理事長を迅速に任命することだ。

ペルー政界をとらえている恐怖を示すもう一つの兆候として、元大統領候補のウオール街銀行家、PPKとして広く知られているペドロ・パブロ・クチンスキが、選挙のまさに前日、支持者たちに、ケイコ・フジモリに投票するよう呼びかけている。

あるいは選挙日前24時間の政治宣伝を禁じている法律に違反している可能性がある、PPK支持者のフェイスブック・アカウントへの投稿で、元経済・財政相クチンスキはこう書いた。“心苦しく、不愉快なのは分かっており、ケイコに投票しなければならないのはいやなのだが、バランスとは何かを理解しよう。我々は将来を弄んでいるように思う。”

“虐待と、貧困と暴力を生み出し、ベネズエラで失敗した国家統制主義の軍国主義を代表するオジャンタ・ウマラとは対照的に、フジモリ・ヒグチは、未来を代表しており、ペルーの発展を可能にしてくれる最高の専門家達に囲まれている”とクチンスキはトゥイッターに書いた。

アラン・ガルシア大統領政権は、外国、国内の金融資本による、ペルー通貨ソルと、リマ株式市場攻撃と対決する用意があると宣言した。

イスマエル・ベナヴィデス経済・財政相こう語った。“中央銀行が市場に流動資産を注入するという緊急対応策がある。”

ベナヴィデスは、“ウマラが、4月10日、1回目の選挙で勝利した後、市場が暴落した。”ことを指摘して、ウマラに“投資家やブローカーの不安を和らげる正確な信号を発信すること”も要求した。ベナヴィデスは、エル・コメルシオ紙の読者に、リマ株式市場の時価総額が、4月8日から4月27日までの間に、180万ドル低下したことを指摘した。

ウマラ・チームの反応として、経済顧問フェリス・ヒメネスが、ペルーという国家の安定は確保されていると宣言し、必要となれば介入するよう、中央銀行に呼びかけた。“投機攻撃が起きた場合には、中央銀行は、その仕事をするようにという要請を私は繰り返す。中央銀行には投機を止めさせる手だてがある”とヒメネスは語った。

国際的スペイン語マスコミは、元大統領アレハンドロ・トレドや、ノーベル賞受賞者マリオ・ヴァルガス・リョサが率いる知識人達と彼が連携していること、ケイコ・フジモリが、父親の独裁主義的政権のもとで行われた犯罪と、距離を置くことに失敗したことを強調し、より冷静な調子で、ウマラ勝利を報じた。

スペイン語新聞ABCは、ウマラの勝利に対するマリオ・ヴァルガス・リョサの支持の重要性を強調した。“第2回投票での、知識人の共通戦線を率いたマリオ・ヴァルガス・リョサと、前大統領アレハンドロ・トレドの支持は、彼(ウマラ)にとって、大きな後押しになった”とABCは書いている。

チリでは、ラ・テルセラ紙がこう報じている“ペルーの専門家達は、ケイコが流れを逆転させることは事実上不可能だと語っている。決めていなかった人々が、最終的に、ウマラに投票すると決めたのだと専門家達は言う。フジモリ政権時代の強制不妊手術問題が[有権者]に影響したに違いない。この問題は、広範な女性有権者の拒絶を招き、アルベルト・フジモリの娘への打撃となった。”

作家のヴァルガス・リョサは、当初はウマラとケイコの決選投票を“エイズと末期癌”の戦いと表現したが、金融界エリート内部のウマラを巡る懸念をはねつけた。選挙中滞在していたスペインで発言して、この右派の作家は語った。“ウマラの勝利は、対戦相手の言い分とは逆に、経済発展を危機にさらすことはない。彼は充分に証拠を示していると思う。何よりも、2回目の選挙で、政治的民主主義、市場経済と、私有財産を尊重すると彼は語っている。”

それにもかかわらず、選挙結果が、広範な層の国民の間で変化への期待を刺激した兆しが見られた。リマ中心街、首都を囲む貧しい地域や、主要地方都市で、自然発生的な街路での祝賀が行われた。

南アンデス地域で最大の都市で、ウマラの本拠であるアレキパ、プーノやクスコと同様、アマゾン河沿岸の河港都市イキトスでは、何千人もが街頭に繰り出し、踊り歌った。

リマでは、数百人のウマラ支持者が伝統的な労働者階級のデモの場所、プラサ・ドス・デ・マヨに集まり、勝利を祝い、ウマラが、貧しい人々を救うという約束を守るよう要求した。

対照的に、リマの裕福な地域、ラ・モリナ、サン・イシドロ、モンテリコと、ミラフローレス地域は、ひっそりしたままだ。

国営テレビでインタビューされていた人々が表した、陶酔感と楽観主義から判断すると、多くの人々が、ウマラなら富のより公正な分配をしてくれるという幻想をもっているようだ。少数のエリート連中が、過去十年間にわたり、ペルーの60パーセント成長の不当に大きな分け前をさらうのを見てきた彼らは、変化を求めて投票したのだ。

しかしながら、彼らは意外に早く、痛ましいほど失望することになるだろう。ウマラの“社会的包摂”や“より公正なペルー”という約束よりも、均衡予算を維持し、外国、自国の資本家、投資家を保護し、前任者達が実行してきた自由貿易協定を維持するという、支配層エリートと彼との約束の方が勝っているためだ。

日曜日の投票の準備段階で、ウマラは、ペルー国民にあてた公開書簡を公表したが、その中で彼は、資本主義市場経済を維持し、私有財産を守ると約束した。文書は、事実上、当時ブラジル労働者党の大統領候補者だったブラジルのルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァが、2002年、大統領選挙で初めて勝利した際、準備段階で発表した同様書簡の引写しだ。

それ以前の二度の選挙で敗北した後、ルラがブラジル金融界エリート連中の、信頼を獲得するのに成功したのと同様に、2006年の選挙で現大統領アラン・ガルシアが勝利し、自分は紙一重で敗れたので、ウマラも意図的に右旋回をすることで克服しようとしたのだ。

この右旋回の本性は、今年早々、ウィキリークスによって公開された、リマのアメリカ大使館からの極秘外交電報によって、一部は明らかにされている。機密文書は、大統領選挙敗北後の、ウマラによる大使館訪問を詳しく述べているが、彼は自分は左翼でも反米でもなく、むしろペルーを“体制に反対する過激派から”救うことができる“現実主義者”だと主張していた。

一方、2006年には、ウマラは、似たような経歴(いずれも軍当局者として失敗に終わったクーデターを率い、民族主義者として大統領選挙に出馬した)を経ているベネズエラ大統領ウゴ・チャベスと自分をしっかり重ね合わせていた。彼は、今回の選挙で、ブラジルのルーラの資本主義寄り政策に忠誠を誓っている。

これは単なる選挙演説という域を超えたものだった。ルーラも個人的関心をもっていたウマラ選挙活動に、最高顧問として、ルーラ労働者党の幹部が送りこまれていた。

この方向性には、しっかりした経済的基盤がある。ペルーの鉱山や、発電プロジェクトに、ブラジル企業が何十億ドルも注ぎ込む中、ブラジルからの直接外国投資は、今後十年間で、300億ドルを超えることが期待されているのだ。

プーノの先住民アイマラ族による最近の蜂起のおかげで、アイマラ族のことは、ペルー国民の記憶に新しい(「アイマラ族抗議者達、ペルーの都市プーノを占拠」(英文)を参照。http://wsws.org/articles/2011/jun2011/Peru-j04.shtml)、ペルーのテレビ解説者や政治評論家達は既に選挙過程で、ペルーが分極化したことを認め、政治的休戦を呼びかけている。

国際的に著名な右派経済学者で、ケイコ・フジモリの顧問であるエルナンド・デ・ソトの言葉を借りれば、エジプトのムバラク、リビアのカダフィ、インドネシアのスハルト等の非情な独裁者達と同様、ウマラは困難な国内状況に直面するだろう。

プーノで、デ・ソトは、たとえば選挙後のテレビ・インタビューで、ウマラは、採掘会社か、農民かのいずれかを選択しなければなるまい、と語っている。

選挙の一週間前に行われた大統領選候補者討論会で、ウマラは、社会的紛争は投資家にとって高くつくと警告した。プーノの事件に珍しく触れ、[プーノの]労働者達に、抗議行動の際に投げた道路の石を片づけて、投票に行くよう呼びかけた。

彼の政権は、社会的葛藤が爆発するのを防ぐため、“対話”と“合意形成”を支持するとウマラは語った。ペルー国内で進展した極端な社会的分極化を考えれば、そのような考え方では、労働者、農民や貧しい人々の権利を、国内、および、外国資本の権益よりも下位におくことにしかなるまい。

17,000人のアイマラ族の人々が、要求が実現しなければ、来週火曜日の深夜までには、闘争を再開すると明言して、大統領選挙が行えるようにするため、占拠した都市プーノから撤退することを決定したことは特筆に値する。

記事原文のurl:www.wsws.org/articles/2011/jun2011/peru-j07.shtml

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コンピュータ監視法案、成立するまで、完全な報道管制状態にあったマスコミ、一斉に、めでたいことが起きたかのように、報道。

「ウイルス作成罪新設」を含む刑法改正案可決

今月の初めごろ、テレビは元大統領の娘の演説場面ばかり流していた。二人の政治的背景、政策の違いをしっかり説明してくれたニュース番組・記事見た記憶皆無。気になる、TPPや、コンピュータ監視法案の話題をそっちのけにして、一体何のために流していた(とうてい報道と呼ぶ代物とは思えない)のだろう?

日系人が当選して、なんの意味があるだろう?遠い国に移民した方の子孫が、その国の国民として出世されていることが、うらやましくて、くさすわけではないが、何が嬉しいのかわからない。

フジモリ大統領や、アメリカのシンセキ元大将や、ダニエル・イノウエ議員、それぞれの国で支配層の一員として、支配層向け政策を推進しているのだろう。

ダニエル・イノウエ議員、有名なアメリカ陸軍日系人部隊、第442連隊の英雄。ヨーロッパでのドイツ軍との戦闘で、右腕を失っている。

「1980年代、日米間の貿易摩擦が政治問題化した際は、リチャード・ゲッパートなどと共に、対日批判の急先鋒として立ち回った」

とWikipediaにはある。

政治家は、「自分の国の」国益を優先する人々だろう。と考えていたが、

日本では、有力政治家は、ことごとく「宗主国の」国益を優先する。

郵政破壊、米軍基地、おもいやり予算、原発推進、TPP。

16日朝刊に、ウマラ関連記事が掲載されたのを読んだが、さっぱり分からない。それで、やむなく、本記事を読んだ。

日本に暮らすメタボ貧乏人にとって、ペルーや日本の大本営広報・大政翼賛マスコミ記事より、アメリカのこの絶滅危惧党派記事の方が、言語は別として、すっと頭に入るようだ。

貧しさには、放射能同様、国境がない?

しかしながら、彼らは意外に早く、痛ましいほど失望することになるだろう。民主党の“国民の生活が第一”や“未来を担う子どもたちへの政策を最優先にします”という約束よりも、均衡予算を維持し、外国、自国の資本家、投資家を保護し、前任者達が実行してきた自由貿易協定を維持するという、支配層エリートと彼との約束の方が勝っているためだ。

2011年6月16日 (木)

アメリカはイラクから完全撤退する必要がある

Adil E. Shamoo and Bonnie Bricker

2011年6月13日

"The Progressive"

オバマ大統領が約束した通り、今年の末までに、アメリカ合州国が、47,000人の兵士をイラクから撤退させるなどと期待せぬように。

ロバート・ゲーツ国防長官は、他のオバマ政権幹部と同様、軍隊をイラク国内に留めて欲しいと、アメリカ合州国に“依頼する”よう、イラク政府に大変な圧力をかけている。イラク人もアメリカ人も、この種の取引、つまりイラク永久占領への署名などしてはいなかった。

イラク首相ヌーリ・アル・マリキは、イラクに駐留するというこのアメリカの目標を満足させようとしながら、同時に、永久に米軍に去って欲しがっているイラク国内の支持者達をなだめようと試みている。

様々な集団のイラク人達が、反占領の大規模な民族主義者運動を立ち上げ、アメリカ政府に、今年末までに、完全にイラクから撤退するという約束を守るよう要求している。アメリカ政府は、この運動を反米聖職者ムクタダ・アル-サドルのせいにしている。しかし、これは、あまりに単純で、誤解を招く恐れのある態度だ。アル-サドルは、イラク国内で強く支持されている感情に応えているのだ。それが、彼が撤退要求集会に、70,000人ものデモ参加者を集められる理由なのだ。おまけに、何万人もの他のイラク人達が、既にアル-サドルが指導をしていない反占領運動に参加している。

オバマ候補は、アメリカ国民に、もし自分が大統領に選ばれたら、できるだけ早く米軍兵士をイラクから帰させると約束した。そして、選挙に勝利した後、ブッシュ大統領がイラクと交渉した地位協定によって、要求されている通りに、全ての兵士を今年末までに帰国させると彼は誓約した。

しかし、たとえオバマ大統領が全ての米軍兵士を撤退させたとて、それも今やありそうにないことだが、アメリカ合州国としては、巨大な大使館に加えて、依然として何万人もの民間契約業者を擁している。今年2月、国務省が、イラクの大使館職員を17,000人に増やすことを、議会が承認した。これは、世界中のアメリカ大使館職員の中でも群を抜く、最大派遣団である。大使館の敷地は、実際は、壁で包囲され、設備が完備した、バグダッド内の都市だ。大使館職員は、イラク国内のさらに五ヶ所に配備され、大使館はヘリコプター24機と、飛行機19機を運用する予定だ。

民主党予備選挙で、ヒラリー・クリントンではなく、オバマに何百万人もが投票したのは、オバマはイラク戦争に明快に反対しており、迅速に撤退する意図を語ったからだ。だがオバマ大統領は、約束を守っていない。

アディル・E・シャムーは、フォーリン・ポリシー・イン・フォーカスの上級アナリストで、倫理と公共政策にいて書いており、メリーランド大学医学部教授。ボニー・ブリッカーは、教師兼作家。pmproj@progressive.orgで、連絡がとれる。

ここをクリックすれば、他のThe Progressive Media Project記事(英語)が読める。

記事原文のurl:www.informationclearinghouse.info/article28328.htm

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アディル・E・シャムー氏の本「臨床倫理学」が翻訳・刊行されている。

イラク「地位協定」。日本「安保条約」、いずれも宗主国のための条約。いみじくも、humanbeingという人の書き込みを読むと、似たようなことが書いてある。

日本の属国レベル段階、INES=国際原子力事象(事故に決まっているだろうが、原文既にインチキ)評価尺度でいうとレベル8?世界史前代未聞のひどさ。

日本の属国度、イラクのはるか先で、すでに完全「永久占領・駐留」状態。

イラクの100倍以上、支配効率が良いであろう、この放射能汚染不沈空母のアメリカ大使館、一体何人働いておられるのだろう。東京の中にある、全てが完備した都市で?

安保条約に加え、経済面で日本を金縛りにするTPP加盟で永久植民地となるのも間近。

間違いだらけのTPP 日本は食い物にされる』東谷暁著、朝日新書294を読んでいるが、イライラが募る。

もちろん著者に対してではない。TPPなるとんでもない植民地化推進協定に飛びつく、政界、財界、官界、学界、労働組合、マスコミがはびこる現実に対して。

以下の本(順不同)を拝読しても、イライラは一層募るばかり。

TPP開国論のウソ 平成の黒船は泥船だった』東谷暁・三橋貴明・中野剛志共著

TPP反対の大義』農文協ブックレット

TPP亡国論』中野剛志著 集英社新書

国家の存亡  「平成の開国」が日本を亡ぼす』関岡英之著 PHP新書

そして、ニュージーランドの学者他の方々が書かれた本格的な批判本、早くも翻訳がでるようだ。『異常な契約 TPPの仮面をはがす

TPP推進本、不思議なくらい見あたらない。原発推進本と同じことなのだろう。

メリットが大きいなどというのは、真っ赤な嘘なのだから、書けるはずがない。

万一あっても、貧しいメタボ・オヤジ、プロパガンダ本を買う余裕はない。

完全植民地化協定TPPの恐ろしい本質がわからない政治家、経営者、官僚が、万一いるとすれば、ユナボマーのような破壊思考の持ち主か、詐欺師か、売国奴のいずれか。あるいは、そのすべて?

TPP「小泉郵政改革」の最終強化版。「小泉郵政改革」の旗振りをした、政界、財界、官界、学界、労組、マスコミ、こりずに職務に邁進、奮闘している。

日本の与党、準与党、誰を見てもヌーリ・アル・マリキ。ヌーリ・アル・マリキ同士で足を引っ張りあっている。

イスラム教でない日本、ムクタダ・アル-サドルのような独立を唱える人物はあらわれない。ローマ法王が脱原発を説いても、神道、仏教幹部、諦念を語るだけのようだ。

死の安保を護持し、死の原発を推進してきた自民党と、後釜に座っただけの民主党の二大植民地政党が、東大高級官僚と共に、属国化を永遠に推進してくださる。

明日、大本営広報部マスコミ、税金を使って宗主国のため政治を進める二大政党、とりまき政党の一致協力で、コンピューター監視法が成立する。地獄への更なる一歩。

テレビで国会討論をみる際、裕福そうな美男美女、人間ではなく、実は映画で見た、体中に寄生して、人間を捕食する「エイリアン」ではないかと、時々妄想する。

まともな人間であれば、無辜の同胞を永遠に悩ませる、コンピューター監視法、原発、TPP等々を、平然と推進できるはずがないだろう。エイリアン、妄想でないかもと危惧している。

子供の頃、地元の映画館で良く見た「西部劇」も思い出す。何が面白いかわからず見ていたが、今思えば、インチキな協定を結ばされ、居留地に閉じ込められた人々と、この属国住民、さほど違いはないだろう。

藤永茂先生の書名にならえば「日本住民悲史」進行中。

2011年6月14日 (火)

ワシントンの終わりなき戦争

wsws.org

2011年6月11日

アメリカ軍は、今、無人飛行機によるミサイル攻撃、爆撃、特殊部隊暗殺襲撃や、地上戦と、五ヶ国で同時に戦争を推進している。イラク、アフガニスタン、パキスタン、リビア、そしてイエメンだ。

大部分は、ブッシュ政権が、アフガニスタンとイラクで始めた侵略戦争に対して、何百万人ものアメリカ人が感じた大衆的嫌悪のおかげで、2008年の大統領選挙戦で勝利を得た、バラク・オバマ大統領は、“21世紀の戦争”に関するジョージ・W・ブッシュの予言を実現したに留まらない。

共和党の前任者より、彼は、少なくとも一つの点で、しのいでいる。ブッシュは、現在なり、将来のいかなる時点においても、潜在的脅威と見なされたいかなる国に対しても、戦争を行うアメリカ帝国主義の権利を主張する悪名高い原則を主張した。そうすることで、第三帝国の生き残った指導者が、ニュルンベルクで裁判を受けた侵略戦争の一形式である“予防戦争”の原則を彼は奉じたのだ。

戦争を正当化するための潜在的脅威という見せかけすら省略し、リビアに対する戦争の正当化として、オバマは彼自身の原理を公表した。それどころか、たとえ攻撃目標が、アメリカの安全保障に対して、考えうる脅威でなくとも、アメリカの“権益と価値観”が危機にひんしていると見なされる国どこででも、アメリカは戦争を遂行する権利があると主張したのだ。

リビアに関する演説の中で、オバマ大統領は、これら不可侵のアメリカ価値観に“商業の流れの維持”つまり、アメリカの石油会社や他の大企業の金庫へと向かう利益の流れを含めている。

約三ヶ月前、アメリカの巡航ミサイルが、リビアに雨あられのごとく撃ち込まれる中、ムアマル・カダフィ大佐のリビア政府が行っている弾圧が“アラブの春”を消滅させてしまうのを恐れて、ワシントンは戦争を始めるのだと、オバマは皮肉にも主張した。

なんたる偽善! 中東と北アフリカの人々の民主的な強い願望に対するワシントンの本当の態度は、過去数日間の一連の行動による紛れもない姿で現れている。

アメリカの暗黙の支持と、この地域におけるワシントンの主要同盟国でサウジアラビアによるあからさまな軍事支援を受け、民主的権利を求める大衆運動を冷酷に弾圧し、何百人も殺害し、何千人も拘留し、抑留者を日常的に拷問している君主制独裁国家バーレーンの皇太子を、ホワイト・ハウスで、オバマは歓迎した。

彼の政府が、医師、看護士たちの軍事裁判を開始してから、わずか数日後、皇太子はやってきた。治安部隊によって負傷した抗議デモ参者を治療したかどで逮捕された、これらの医療労働者は、電気ショックや、釘を埋め込んだ板で叩くことによって、偽の自白に署名するよう強いられている。

公式発言で、オバマは、アメリカ海軍の第五艦隊を受け入れている政府“バーレーンに対するアメリカ合州国の強い責任を再確認し”、バーレン国王が“対話”と“改革”を信奉していることを称賛した。“反対派も政府も”拷問される側も拷問をする側も、一様に“全てのバーレン国民のための公正な将来を構築するため、妥協すべきだ”と、アメリカ大統領は有り難い助言をした。

アラビア半島の反対側では、アメリカが支援するイエメン独裁政権に対する五ヶ月間の大衆反乱によってもたらされた“増大しつつある力の真空状態を利用して”無人飛行機からのミサイルとジェット戦闘機攻撃を用い、この地域で最も貧しい国で、アメリカが新たな戦争を始めたことが、ニューヨーク・タイムズによって明らかにされた。

アルカイダ分子に向けられたものとされてはいるものの、この攻撃が、33年間独占してきた大統領の座からの辞職に追い込みながらも、アリ・アブドラ・サーレハ大統領の政権を救出することを狙ったものであることを、全てが示唆している。

この新たな戦場で、最初に報道されたペンタゴンによる攻撃は、数人の“過激派”とされる人々と共に、少なくとも民間人4人を殺害した。

リビアでは、何百人もの民間人と無数のリビア人兵士の命を奪った、容赦ないテロ爆撃を強化する中、米-NATOによる戦争は、三ヶ月目の終わりに近づきつつある。民間人を保護するという皮肉な口実で、戦争を開始したものの、ワシントンもヨーロッパの同盟国も、連中の本当の狙いが“政権交代”、つまり帝国主義と西欧の大手石油会社の支配を保証する傀儡国家を作り上げることであるのを隠そうともしていない。

これこそが“アラブの春”中東と北アフリカの軍国主義の破裂に対する、アメリカ帝国主義の本当の対応、地域におけるアメリカの権益に役立つ独裁権力を支え、アラブ労働者や若者の革命闘争を押さえつけるという決意の必死の試みだ。

永久に続くことが、益々明らかとなっている、アフガニスタンとイラクでのほぼ十年にもおよび戦争と占領に加えて、この新たな軍事介入だ。

木曜日の、上院指名承認公聴会で、退任するペンタゴンの長、国防長官ロバート・ゲーツを引き継ぐよう、オバマによって選ばれたCIA長官レオン・パネッタは、撤退期限の2011年12月31日以後、ワシントンが、何万人ものアメリカ軍兵士を、イラクの国内で、維持するよう、イラク政権が間もなく要求するという“あらゆる確信”があると述べた。

パネッタは“我々がイラクで獲得したものを、確実に維持するため”、ワシントンは現地の軍隊を維持するつもりであることを明らかにした。アメリカ占領が、何百万人もの死、不具、強制退去を意味する、圧倒的大多数のイラク国民の、47,000人の米軍兵士全員、イラク国外に退去させて欲しいという要求は、見当違いだ。

パネッタがその後釜となる、ゲーツ国防長官は、過去数日間、オバマが、アフガニスタンからの撤退開始に設定した2011年7月という期限は、約100,000人のアメリカ軍兵士配備における大規模削減を意味するものではないことを繰り返し強調した。

週末、アフガニスタンで、軍司令官達と打ち合わせた後、ゲーツはブリュッセルで、NATO加盟国の国防大臣に“我々の側として、撤退を急ぐつもりはない”と語り、減少は“控えめな”ものだろうと強調した。一方、毎週、新たな残虐行為が、爆撃、特殊部隊の夜襲や、パキスタン国境を越えた無人飛行機ミサイル攻撃によってひき起こされる民間人死傷者がもたらされている。

アメリカの労働者、学生、若者達は、益々、アメリカの金融寡頭独裁者の権益に役立つグローバル帝国の構築を狙う、終わりのない戦争政策の重荷に耐えるよう強いられている。何度選挙をしても、何度世論調査をしても、実質的過半数の国民がこれらの戦争に反対なのは明らかなのに、二大政党制度や、大企業が支配するマスコミの枠内では、この反対勢力は全く表面には出ないままだ。

与党が民主党であれ共和党であれ、連邦、州、地方自治体当局が、仕事、適正賃金、医療、教育、あるいは他の重要な社会福祉に振り向ける金など全くないと主張する中、何兆ドルもが、こうした戦争やアメリカの軍産複合体に使われていることを労働者は良く知っている。

更に、アメリカ資本主義のグローバルな経済的地位の衰退を埋め合わせるために、軍国主義を利用するというアメリカの支配層エリートによるたくらみは、益々危険な国際的緊張と、将来の遥かに血なまぐさい戦争の脅威を生み出している。

これらの戦争に対する大衆の反感が高まる中、オバマを支持し、大部分が民主党の中に溶けこんでしまった中流の元左翼層に押さえ込まれて、反戦抗議デモは、ほとんど景色から消え去っている。

新たな反戦運動の構築は、民主党やオバマ政権からの妥協のない離脱、戦争と軍国主義の源である資本主義利潤システムに反対する労働者階級の、独立した動員という基盤上でのみ可能なのだ。

Bill Van Auken

記事原文のurl:www.wsws.org/articles/2011/jun2011/pers-j11.shtml

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なんともすばらしいオトモダチではある。

このオトモダチに貢いでいる莫大な資金、お使い頂いている基地、世界中で無辜の人々への攻撃に利用されているに違いない。日米侵略同盟万歳!

孫崎亨著『日本の国境問題』ちくま新書905を読み終えた。

日米同盟にも原子力発電と全く類似の構造が見られるという確信を深めた。

原発と同じ「核の力」を中心とする、安保・日米同盟ボケ、一日も早く崩壊すべきもう一つのトンデモ神話。原発推進の構図と同じ。それによって甘い汁を吸う属国支配層連中による、連中のための制度。「国民の安全・幸せのため」などというような、真っ赤な嘘を建前にするところも、そっくり同じ。「国民の安全や幸せ」など連中の念頭にないだろう。本音は自分達の現世の儲けのみ。

軍事同盟は、原発と違い、廃棄・崩壊しても放射能は出ず、オトモダチによる侵略戦争、小振りになるだろう。世界最悪の帝国との軍事同盟廃棄、唯一日本だけが実行可能な世界の人々への貢献。国が亡くなるまで、実行などするまいが。

安保条約・日米同盟は無条件に良いもの。それなくして、やっていけない等々と、

  • 歴代与党政治家
  • 高級官僚(特に害有外務省)
  • マスコミ、そして例によって
  • 「東大」等「一流?」学者先生

が請け合ってくださって、60有余年。原発とほとんど同じメンバー。武器産業・ゼネコンもお仲間だろう。

対立を煽るのは、「政治的野心」と「メディア」。(同書26ページ)

尖閣列島での紛争激化は、おトモダチの意を汲んで暴走した政治家が原因。背後のハンドラー様『日米同盟vs中国・北朝鮮』で、なめるんじゃないぞ!とあおってくださっている。お金をつまれても、無料でも、この傑作読む気になれない。

ロシアとの北方領土、韓国との竹島、中国との尖閣、いずれも、オトモダチ、わざわざ、トゲを仕組んでくれているのだ。属国がいつまでもオトモダチを頼りつづけるように。ロシアと長年もめていることになっている北方領土、そもそも、オトモダチが、ソ連が日本に参戦することを条件に、ソ連占領を認めてしまった地域。

そのくせ、松本・マリク会談で、日本が妥当にも提案された歯舞・色丹、二島返還で手を打とうとすると、そんなことをすれば沖縄を返さないぞと、重光外相を恫喝してくれたオトモダチのダレス長官。(111-112ページ)

四島返還という日本の主張自体、そもそもオトモダチに言わされている無理筋に過ぎない。(130-131ページ)

ある島嶼が安保の対象といっても、万一、領土紛争の相手が島嶼占拠の実力行使に出た場合、軍事的な防衛活動は、もっぱら日本軍の責任。日本軍が破れ、対象地域が日本施政権下でなくなれば、そこは安保条約の対象にはならない。(158-164ページ)

領土問題を優先せず、国家関係の緊密化を目指したドイツは、現在ロシアとの貿易金額、第一位。(200-201ページ)脱原発の姿勢も明らかにしているのは周知の事実。

国家関係の緊密化を目指さず、オトモダチにせっつかれて、無理な領土要求を優先した日本、ロシアとの貿易金額は、第十一位。(200-201ページ)完全属国状態のまま。

そして、イタリアも国民投票で脱原発の姿勢を明らかにした。敗北した枢軸国全てが属国に甘んじているわけではない。それなり独自の政治姿勢を維持している。

経産相、原発政策堅持を明言 「再起動に全力」などという、狂気の沙汰の見出しを我々は読まされている。

原発継続・属国状態を喜んでいるのは、何とも不思議なこの属国だけ。

何度選挙をしても、何度世論調査をしても、実質的過半数の国民がこの属国体制に反対なのは明らかなのに、二大政党制度や、大企業が支配するマスコミの枠内では、この反対勢力、全く表面に出ないまま。

安保条約やら、日米同盟、宗主国の侵略戦争遂行のための、不沈空母基地や、戦争資金確保、さらには傭兵確保を狙った詐欺でしかあるまい。

中味がけがらわしいほど、いかにも有り難そうに、とんでもない糊塗をするのだろう。原発安全神話と同じこと。

それで甘い汁をすえる傀儡支配層がこの政策を続けるのも、原発とおなじ構造。

これ以上、まずい要約をお読みになるより『日本の国境問題』そのものをお読み頂きたい。本体価格760円+税。

原発の場合、いくら嘘を言い立てても、今回の大事故による放射能漏洩で、驚くほど広範囲で食べ物や水が汚染され、やがては癌や白血病による死者が急増する。

ところが、植民地条約である安保、日米同盟、無限に搾取されつづけるだけ。直接被害は、基地周辺で暮らす方々を除けば、「一億総ゆでがえる」状態のまま、永久に隠し通すことができる。

本性が大本営広報部であるマスコミ、原発の恐ろしさ、全くといって良いほど話題にしなかった。致命的な福島事故発生までは。今は完全に無視すれば読者離れが起きるので、適当に希釈した記事をいやいや報じている。しかも、原子力完全不安院発表と同様、ずっと前に分かっていることを、わざわざ時差をおいて、軽めに扱う。この欺瞞テクニック「一億総ゆでがえる」状態継続の秘訣だろう。政府・高級官僚・マスコミというもの、一流詐欺師集団であること、ようやく多数の目に見え始めえてきたが、もはや後の祭。

「マスコミが話題にしないこと」すなわち、どうでも良いというわけではないだろう。

重要すぎて、話題にしたくない、という可能性もあるだろう。たとえば、コンピューター監視法案。大本営広報マスコミは、問題点を一切報道せず、うやむやのうちに成立させてしまう決意。邪魔なネット言論を潰すために。

脱原発100万人アクションに実際に参加された方々、「マスコミが話題にしないこと」あるいは「マスコミが矮小化して話題にすること」の真実を実感しておられるだろう。

「マスコミが話題にすること」すなわち、重要というわけではないだろう。

AKBとかの選挙なるもの、恥ずかしながら、AKBそのものを全く知らないので、意味がまるでわからないが、生活に不便をきたしてはいない。

2011年6月12日 (日)

"一体なぜ、アメリカ人にロシア・ルーレットをさせるのか?": 長年の反原発論者ラルフ・ネーダー、原子力産業の段階的廃止を主張

2011年3月18日

デモクラシー・ナウ!

フアン・ゴンザレス: 日本で進行中の原発災害についてお話しているわけですが、東京、原子力情報資料室のフィリップ・ホワイトさん、社会的責任を果たす医師団の、アイラ・ヘルファンド博士、ワシントン、長らく消費者保護運動をしてこられ、企業批判者で、元大統領候補ラルフ・ネーダーさんにご参加頂きます。彼の新著は、Only the Super-Rich Can Save Us!(『超金持ちだけが世界を救う!』)です。

デモクラシー・ナウ!にようこそ。ネーダーさん。

ラルフ・ネーダー: ゴンザレスさん、有り難う。

フアン・ゴンザレス: 日本で起きていることだけでなく、アメリカ合州国、特に、アメリカ合州国で、原子力発電所発展のルネッサンスを推進しようとしている、オバマ政権や議会にとって、それがどのような影響を及ぼすか、どう評価されますか?

ラルフ・ネーダー: 日本の事故が、アメリカ合州国で考えられていた原子力ルネサンスなるものを終わらせました。問題は、アメリカ合州国では、政府も業界も最後まで原子力発電を擁護しますから、人々はもっと取り組まねばならないということです。連中は、かたくなで、金のことだけ考えていて、本当の科学が提供してくれるはずの路線転換という選択肢を認めません。エネルギー省のチュー長官は、二年間、憂慮する科学者同盟、フレンズ・オブ・ジ・アースや他の団体といった、代表的な反原子力発電論者達と話し合うことを拒否しています。原子力業界幹部とは定期的に会い、原子力発電を褒めちぎる文章を書いています。

アメリカ合州国では、およそ110基の原子力発電所が稼働していて、その多くは老朽化しており、多くは腐食や、配管の故障、ポンプ洩れや、可燃物だらけです。憂慮する科学者同盟がまとめた、原子力規制委員会のデータに、こうしたことが、しっかり記録されています。例えば、インディアン・ポイントは、憂慮する科学者同盟によれば、ニューヨーク大都市圏に暮らす何百万人もの人々にとって、過度に危険な原発です。そして、万一そこで事故が起きた場合、避難することは不可能です。南カリフォルニアの、サン・オノフレ、ディアブロ・キャニオン周辺であれ、あるいは、インディアン・ポイント、あるいは、トレドや、デトロイト近くのデービス・ベッセ、他の危険な原子力発電所のどこでも、何百万人もの住民を避難させることなど決してできません。

主要目的が、単に、湯を沸かし、蒸気を発生するだけの原子力発電所のために、一体なぜ、アメリカ人にロシア・ルーレットをさせているのでしょう? これは技術的な狂気です。どの原子力発電所も第一の標的になりますから、国家安全保障上の問題です。原発は、アメリカ国民の市民的自由を侵害します。原発は、アメリカの労働者達を危険にさらします。余りにリスクが高すぎて、民間資本の資金提供が得られない産業なのです。ウオール街は、あらゆる原発に対し、100パーセント、税金による保証を要求しています。

ですから、この番組の聴視者の方々は、ホワイト・ハウスの意見受け付け電話番号、(202) 456-1111、(202) 456-1111に電話をして、以下のことを要求されると良いと思います。皆さんご自身で、原子力発電所がある、あらゆる地域で、公聴会を開くように。一体どのような危険があるのか、一体どのようなリスクがあるのか、避難計画がどれほど茶番めいているか、原子力発電が、どれほど高くつくものか、どうすれば、エモリー・ロヴィンズや、他の多くの人々、ピーター・ブラッドフォードが指摘しているように、他のエネルギー効率の良い、ソーラー・エネルギー、様々なソーラー・エネルギーや、コジェネレーションなどで、置き換えることが出来るか、理解できるように。

新規の原子力発電所は、もう承認してはならないのです。インディアン・ポイントのようなものは停止すべきです。上院議員として、ヒラリー・クリントンが、司法長官として、アンドリュー・クオモが、インディアン・ポイント原発を停止すべきだと要求したことを、一体どれほどの人々が知っているでしょう? ワシントンD.C.の金のことしか考えない連中にとって、それはどうでも良いのです。老朽化しているので、停止すべき原発や、地震による危険があるので、停止すべき原発とは別に、業界丸ごと、段階的廃止するための計画をたてるべきなのです。何十万年も、放射性廃棄物を、押しつけられるのです。放射性廃棄物用の永久保存場など存在しません。これは制度的な狂気とも言うべきもので、アメリカ国民に対して、東北日本で起きていることを経験する前に、今すぐ目覚めるよう呼びかけます。人が住めない地域、何千人もの死者、何十万人も癌になる危険性、膨大な経済的損失。一体何のために?

フアン・ゴンザレス: イラ・ヘルファンドさん、オバマ大統領や、原子力規制委員会による、アメリカの原子力発電所の安全性を包括的に見直しするつもりだという発言ですが、この見直しには期待しておられますか?

イラ・ヘルファンド: 残念ながら、期待しません。その点、この危機が、まさに展開し始めようとする中、先週日曜のオバマ大統領が、いきなり原子力発電擁護発言をしたのを、非常に憂慮しています。政権の考え方としては、原子力発電支持というものが非常に強いと思います。そして、明らかに、原子力規制委員会は、設立以来、主に業界の応援団長として機能してきたのですが、これは実際、悲劇的な状況です。

しかし、ラルフ・ネーダーさんが今おっしゃったことには全く同感です。アメリカのエネルギー政策を本格的に見直し、どうすれば、原子力から、それを言うなら、やはり膨大な健康上のリスクがある石炭からも、できるだけ早急に脱却できるのかはいう答えを見いだせるのか、エネルギー効率、風力やソーラーのような再生可能な発電資源の保全と開発に基づく、自然エネルギー・システムの構築を、本気で始めなければなりません。これは、アメリカ合州国にとって、喫緊の国家安全保障上の課題ですが、我々が、何十年も無視し、対処し損ねてきた問題です。日本での出来事が、原子力発電は信頼できない、業界や政権の主張とは違うものであり、我々はそれから脱却しなければならないのだということを、まざまざと示したのです。

フアン・ゴンザレス:フィリップ・ホワイトさん、あなた方の団体、原子力情報資料室は、日本が直接関与している、サウス・テキサス州での新規原発建設を阻止の努力をしてこられましたね。それについて、お話しいただけますか?

フィリップ・ホワイト: 日本政府は、特に、ウェスチングハウスを、実際の価値の倍払って、同社を買収するという、何ともへたな投資をした東芝の支援に全力を尽くしています。東芝は、まさにこの東京電力とともに、計画中のサウス・テキサス州プロジェクトへの投資者の一社です。一体アメリカ人が、この東京電力がやってきて、アメリカ人が原子力発電所を建設するのを手伝い、助言して欲しいと思うでしょうか? まさにあの東京電力が、アメリカのこの原子炉に、今、関与しているのです。

ともあれ、皮肉の類はさておき、つい最近、日本の国際協力銀行は、ウェブに、このプロジェクトへの融資を検討しているということを掲載しました。それは40億米ドル規模の融資になるだろうと我々は見ており、それは、国際協力銀行の総資本の約三分の一にあたります。日本の国際協力のための銀行ですから、そうするのでしょう。ですから、これは、国際協力銀行にとって全く前例の無い融資です。アメリカ合州国の諸団体や、世界中の人々と一緒に、私たちは、金融リスクという理由で、これに反対する陳情運動を続けています。もちろん、それ以外の他の全てのリスクを非常に危惧していますが、どういうわけか、誰もそれには耳を貸そうとしてくれません。金融リスクなら、人々の心に響くかも知れないと思っているのです。そして、多くの人々に共感してもらえています。日本の官僚にさえ。しかし、日本には経済産業省という名の信じられないほど強力な組織があります。経済産業省は、実際、長年、日本におけるエネルギー政策と原子力政策を支配しており、そうした政策を変えさせるのは、もう実に困難なプロセスです。基本的には、うまくいっていません。

しかし、実際、非常に異例なことが起き始めています。まさか目にすることがあろうとは思いもしなかったことが。昨日、事実上数年前まで、万年政権であった自由民主党の党首が、現在存在しているような原子力政策を継続するのはきわめて困難だろうと発言したのです。漠然とした言い方だとも言えますが、それ自体、驚くべき発言です。すると翌日、現政権、民主党の内閣官房長官が、それは全くそのとおりだと言ったのです。現行政策を継続するのは困難なことは、全く明白だと。両党から、そうした発言が出るということ自体、驚くべきことです。けれども、大衆からの圧力が無ければ、それを実現することはできまいと思います。

フアン・ゴンザレス: 東京、原子力情報資料室のフィリップ・ホワイトさん、社会的責任を果たす医師団の、アイラ・ヘルファンド博士、長らく消費者運動をしてこられたラルフ・ネーダーさんでした。ネーダーさんには、後ほど別の話題でも再登場いただき、イラク侵略記念日への抗議運動について話を伺います。皆様ご協力ありがとうございました。

日本語字幕放送(10分)url:http://democracynow.jp/video/20110318-2

英語スクリプトのurl:www.democracynow.org/2011/3/18/why_are_we_playing_russian_roulette

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三ヶ月前の番組だが、ラルフ・ネーダー発言をもじらせていただくと、

福島の事故が、日本で考えられていた原子力ルネサンスなるものを終わらせました。問題は、日本では、政府も業界も最後まで原子力発電を擁護しますから、人々はもっと取り組まねばならないということです。

「6/11脱原発100万人の集い」、その第一歩だろう。

二大政党やら、そこから分裂した、

連中は、かたくなで、金のことだけ考えていて、本当の科学が提供してくれるはずの路線転換という選択肢を認めません。

のだから。「祝島」の皆様、上関原発阻止のため、四半世紀以上、毎週月曜夕方、町内デモをしておられるという。

とっくに、この番組の内容を書き出された方がおられる。「みんな楽しくHappyがいい♪」日本の事故で「原発ルネサンス」は終わった Democracy Now

ラルフ・ネーダーの同趣旨発言は、以下で翻訳が読める。

ピープルズ・プラン研究所 原子力の悪夢 ラルフ・ネーダー 2011年3月19日

2011年6月 9日 (木)

勝ち目のないアフガニスタン戦争をめぐるむなしい言葉

アレクセイ・プシコフ

2011年6月7日

RT

アフガニスタンのNATO軍は、最近またもや民家を攻撃し、民間人死傷者を出した。ワシントンは、状況を“きわめて深刻に”受け止めていると、ホワイト・ハウス広報担当官ジェイ・カーニーは述べた。

再三再四、アメリカは、こうしたむなしい言葉を語ってきた。再三再四、民間人死傷者の報告を、彼等は“きわめて深刻に”受け止めてきた。ところが何も変わっておらず、米軍はアフガニスタンで、日常的に、民間人を銃撃、爆撃し続けている。

その権力が、もっぱらNATO駐留に依存しているアフガニスタン大統領、ハミド・カルザイさえもが、数日前には我慢できなくなった。国中の、そしてカルザイの仲間の怒りは、カルザイが、アメリカに、“最後の警告”を与えざるを得ないところにまで至った。彼は言った。もしも攻撃が続けば、アフガニスタンは、NATO軍を“占領者”と見なす。

実際、彼らは占領者であり、それに関して、疑念をいだくアフガニスタン人はごくわずかだ。おまけに、アフガニスタン人自身が認めているように、ソ連も民間人を殺害したが、彼らは少なくとも、学校、発電所と道路を、建設したのに対し、アメリカは、砲撃し、爆弾を投下し、大惨事をひき起こしているだけなので、この占領は、ソ連の侵略よりもひどいのだ。

“NATOとアメリカの軍隊には、繰り返し、彼等の恣意的で、無用な作戦は、無辜の人々の死を招いていることを警告してきた。”カルザイは述べている。“しかし、誰も我々の言い分に耳をかさないようだ。NATOはアフガニスタンの村々を攻撃する権利などもっていないことを理解すべきだ。アフガニスタン国民はこれ以上我慢できない”と彼は言った。

“多少の民間人死傷者は不可避で、やむを得ないという可能性があることは悲劇的な事実です。”米国務長官ヒラリー・クリントンは無愛想に言い返した。これはつまり、アフガニスタンでは、何百人も、何千人もの、民間人死亡が今後も続く。しかも、これは、タカ派のジョージ・W・ブッシュならぬ、平和を愛するオバマ大統領のもとでだ。これは単に、誰が大統領であるかとは無関係に、リビアからアフガニスタンに至るまで、どこの国においても、アメリカ合州国が政策実現に尽力していることを証明するものでしかない。

だが、アメリカとNATOの軍隊が、アフガニスタンで実際に一体何をやっているのか自問してみようではないか。余りに長期間、現地にいるので、そもそも、一体なぜ彼らがそこに攻め入ったのかを誰も覚えていないようだ。連中は、アフガニスタンを2001年に支配していたタリバンが、9/11後に、ビン・ラディン引き渡しを拒否したから、攻撃したのだ。言い換えれば、連中の狙いは、ジョージ・W・ブッシュの言葉を借りれば、ビン・ラディンを、生死にかかわらず捕獲することだった。しかし、ビン・ラディンが殺害されてしまった以上(万一、アメリカ政府を信じるならば、たまたま、アフガニスタン外で)、一体なぜ、アメリカ軍が、いまだアフガニスタンにいるのだろう?

彼らはアルカイダや、国際テロと、闘って、本来ロシアの勢力圏であるべきはずの、中央アジアの共和国を守っているのだと聞かされている。ところが、実にとらえどころのないアルカイダはネットワーク組織であり、その頭を一つ切り落とすと、それが十に増えるのだ。

ともあれ、アメリカ合州国は、目に見える損害を与えること無く、アルカイダと永遠に闘うことが可能であることを立証した。アルカイダは世界中に遍在している。イエメンや、パキスタンを通して、モロッコから、インドネシアに至るまで。それなら、一体なぜ、アフガニスタンが、過去十年間も、大規模戦争によって荒廃させられているのだろう? そして、アメリカとNATOは、そこで一体何を達成しようとしているのだろう? 中央アジアを一体何から守っていようと、一体何人のタリバンを彼らが殺害しようと、この戦争に勝ち目がないことは火を見るより明らかだ。“アメリカとその同盟国は全ての戦闘に勝利し、しかも、彼らは戦争に敗北している。”ドイツの雑誌デア・シュピーゲルは書いている。

アメリカは、単に不名誉な撤退を恐れるがゆえに、この戦争を機械的に継続しているように思われる。遅かれ早かれ、アメリカが、タリバンと対話を行い、彼らとの合意を見いだし、最終的には、彼等を政府にとりこまなければならなくなるのは明白だ。カルザイや彼の同僚達が、ドバイや、アブダビで、不動産を買い占めているのも不思議ではない。彼らは自分達の政権がいかに脆弱かということを、誰よりも理解しているのだ。

要するに、アフガニスタンで民間人が亡くなっているのは、自由や民主主義のためではない。実際、アメリカ人は、彼等にこうしたものを与えることなど所詮できない。民間人が亡くなっているのは、アメリカ合州国が、分かりきっていることを認めようとしないためなのだ。大昔、全く同じことがベトナムで起き、しかも結局アメリカははやめざるを得なかったのを我々は見てきた。勝ち目のない、無駄な戦争をしているということを、アメリカが最終的に認めるまでに、アフガニスタンでは、一体何人の女性や子供達が死ななければならないのだろう?

記事原文のurl:rt.com/politics/columns/aleksey-pushkov-column/afghan-war-us-nato/

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最後の文章を読んで、ボブ・ディランの「Blowing in the Wind」風に吹かれて、を久しぶりに聞いた。

以下は、上記記事とは無関係。昨日たまたま読んだ、『強い者は生き残れない』環境から考える新しい進化論 吉村仁著 新潮選書に、失敗するのが明白な「巨大国家プロジェクト」が、軒並み強行されてしまう理由を説明する理論があった。「コンコルドの誤謬」著者は、有名な「素数ゼミ」理論の提唱者。テレビの生みの親、高柳健次郎のお孫さん。彼の「進化論」を読ませて頂こうと思ったのだ。まえがきの一部4-5ページを引用させていただく。

生物史が私たちに教えていることは、気の遠くなるような長い年月、生命(遺伝子)というバトンを渡し続けている生物は、決して「強い者」ではないという事実である。今、この惑星に生き残っているのは「環境の変化に対応して生き残ってきた者たち」だった。

そして、「いかに環境の変化に対応するか」でもっと有効な方法のひとつが、他者と共存すること」なのである。

86~89ページから、また引用させていただこう。

コンコルドの誤謬

 リスク回避をしない面白い例がある。それは、「コンコルドの誤謬(Concorde faracy)」といわれているものだ。「ファラシー(faracy)」という英語、この場合、意図的な誤り、論理的なウソ、つまりインチキのようなニュアンスがある。

コンコルドとは、かつて北大西洋を3時間半足らずで横断した超音速旅客機のことである。このコンコルドにまつわる開発問題である。

 開発途中で、予想以上の開発費の上昇や採算性の問題から中止か継続かが問われた。開発費の高騰から、利益がまったく見込めないのに、開発を続けることは赤字を単に上積みするだけである。ところが、開発は続行された。超音速で飛ぶため、燃料費は莫大で、採算性はまったくなく、飛ぶだけで、巨額の赤字を生み出していた。開発中からすでに、就航してから赤字となることは分かっていた。開発中止が問われたときの続行理由は、「すでに何千億円もの巨費を投じたのだから、少しでも元を取りたい。つまり、今までに投じた額に比べてあと少しの費用で開発が終わるなら、開発を続行して元を取るべきである。さらに就航をする理由も、折角開発したのだから、就航させなければ開発が無駄になる。少しくらい赤字 でも就航させるべきである」だった。

 ここで使われた、「いままでに巨額の費用を投じて、もう少しで完成するのだから、完成させなければ損である」というロジックは、まったくのインチキである。なぜなら、収益最大化の観点からすると、続行すれば赤字を増加させるものは、すでにどれだけ費用をかけていようとも、さらに投資すれば、赤字をより大きくするだけだ。つまり、即刻中止するのが赤字を減らすもっとも最適な選択肢である。過去に使った費用は将来の最適化には無関係だ。

 これらの開発費は英仏両国政府により拠出されていたので、英国、フランスの両国民の税金が使われている。もし、開発が政府の費用でなく、ロッキードなど一般の旅客機製造会社による純粋な開発だったら、採算性の問題から計画もされなかったであろう。

 「コンコルドの誤謬」、実は、日本でも多くの公共事業で頻繁に使われるロジックだ。地方空港の建設などよい例。地方空港の多くは採算が取れないことは明白だ。

 今からでも即刻中止するのが県民にとってもっともよい選択肢である。静岡県は夕張市のように、将来的には破産するのかも知れない。コンコルドの誤謬が頻繁に起こるのは、公共事業は住民の税金を使っているので、事業の決定者(知事や県議会)には何の不利益もないからである。彼らの利益追求の考え方では、事業の続行がもっとも理にかなっているのである。

  逆に、「コンコルドの誤謬」を正した例もある。滋賀県栗東市の新幹線新駅が現滋賀県知事の決定により中止されたのは、まだ記憶に新しい。

なるほど、

  • 原発
  • MOX燃料
  • 核燃料リサイクル・システム
  • 高速増殖炉もんじゅ
  • 六ヶ所村再処理場
  • 八ッ場ダム
  • 各地の基地拡張、等々

「コンコルドの誤謬」そのまま。

そもそも、核汚染物質の廃棄場所は未定。だから、原発の炉の上に、膨大な使用済み核燃料プールを置くという、正気とほど遠い設計を平気で認めるのだろう。

財務省、外務省、経済産業省、原子力完全不安院等々のエリートの皆様、

公共事業に国民の税金を使っているので、事業の決定者(経済産業省や、首相、国会)には何の不利益もないからである。彼らの利益追求の考え方では、事業の続行がもっとも理にかなっているのである。

自分の金であれば、採算性の問題から、こうした歴史的愚行、計画などされなかったであろう。彼等が腐心しているのは「環境をいかにひどい方向に変化させるか」。膨大な国費を、国家滅亡のために投資?しているとしか思われない。

小選挙区制度のもとで、選挙をやって、何度、二大属国政党を交替させたところで、財務省、外務省、経済産業省、原子力完全不安院等々の組織が解体されるわけではない。

「コンコルドの誤謬」を推進する人々が出世し、「コンコルドの誤謬」を改めようとする人々は永久に排除されつづける悪魔のサイクル。

文明には栄枯盛衰が起きる。それは利益の個人占有が発達するからだ、と著者は考えておられる。以下は、241ページから引用させていただく。

文明の勃興期には、社会の全員が国や民族のため利他行動をとっていたのに、ある程度繁栄してくると、自分の楽しみを追求した利己行動へとスイッチしていく。集団内では利己者の利益が高いので、徐々に利他者が減っていく。そして、文明が燗熟したときには、ほとんどすべてが利己者となり、革命か衰退により自己崩壊していくのである。

 このような繁栄から衰退への推移の仕方は、生物界における「適応放散(繁栄)と絶滅」とほぼ同じなのである。

そして、強いもの勝ちの資主義推進には批判的でおられる。「強者」もいつかは負けてしまう、と。下記は228ページからの引用。

「自由」という錦の御旗の下に、ナッシュ解を求めていったら、絶滅しかあり得ないことは、約40億年の地球の生物たちの進化史が教えてくれているのである。今、「長期的な利益」のために、「短期的な利益」の追求を控え、協同行動をとるべき時なのだ。

 「強い者」は最後まで生き残れない。最後まで生き残ることができるのは、他人と共生・協力できる「共生する者」であることは「進化史」が私たちに教えてくれていることなのである。

首相候補に上がっている皆様、誰一人、こうした発想をする人はおられるまい。そういう人物、属国与党幹部になれるはずがない。管下ろしの本質、単なる、「原発推進」でしかないように見えてくる。国民の命より、企業・個人的利益。再度、213ページから引用させていただく。まるで日本現状ルポに読めてくる。長期的存続など、念頭にないだろうが。

集団が大きくなると、世襲制を含めて統治システムがしばらくは自動的に継続するようになる。
そのため、取り巻きも含めた複数の権力者が個体(個人)の利益を優先しても、集団全体には、すぐには影響が出てこない。だから、権力者が利己的になっても、集団はながく維持されることになる。その集団が維持されている間(タイムラグの間)は、集団よりも個体の利益を優先させたほうが個体の適応度は上がる。もちろん、自分と自分の周りの者だけでも優雅に暮らしたほうがいいに決まっている。が、長期的な集団の存続ということから見れば権力者の一人勝ち」はマイナスであることは間違いない。

 

2011年6月 7日 (火)

国際原子力機関IAEA、チェルノブイリ以来最悪の原子力災害を取り繕う

wsws.org

William Whitlow

2011年6月4日

6月1日、国際原子力機関 (IAEA)は、福島原発災害の報告書素案を発表した。報告書は、東京電力と日本政府を非難から免れさせる取り繕いだ。報告書の当たり障りのない表現は、論議を抑圧し、原子力業界を、精査から保護しようとする企てだ。

報告書が出された時点で、更に二人の原発作業員が、最大放射線量を超えてしまっていることが判明した。一人は30代、もう一人は40代の二人の男性作業員が、日本で原子力作業従事者が法的に許容される250ミリシーベルト以上を被曝した。政府は、限度を、それまでの100ミリシーベルトというレベルから、事故後に上げた。100ミリシーベルト以上、放射能を被曝すると、癌が発生する生涯リスクが増すと考えられている。

先に、三人の作業員が、福島原発地下の冠水したトンネル中で作業した後、1000ミリシーベルト以上を被曝していたことが判明した。この新たな事実は、再び、現場の作業員が直面する危険を強く示唆している。要員の放射能被曝の全容は不明だ。復旧作業に従事している作業員達は、まだ定期検診を受けていない。事故発生以来、福島原発では、約7,800人の作業員が採用されているが、朝日新聞によれば、わずか1,800人しか放射能被曝の検査を受けていない。

最近の件の二人は、いずれも、第3号炉と第4号炉の制御室で働いていた。二人はあふれたトンネルで作業していたわけではない。二人の放射能被曝は、施設全体の高いレベルの汚染を示している。二人は、汚染された物質を呼吸、または摂取した結果、内部被曝を受けたのだ。現場は放射性のチリで覆われている。多くの労働者は現場で宿泊し、汚染されている可能性がある区域で食事をしている。防護服を着けている人々はわずかだ。現場の契約労働者の多くが、リスクの警告を受けているかどうかは疑わしい。

汚染の全容は、次第に明らかになりつつあるに過ぎない。原子力発電環境整備機構(英語を直訳すると「日本放射性廃棄物管理機構」)の研究者は、20キロの立ち入り禁止区域圏外の土壌サンプルが、チェルノブイリ周辺の“デッド・ゾーン”のものより高い汚染レベルであることを発見した。

福島原発の北西約25キロにあるある場所の土壌サンプルでは、セシウム137の放射能は、1平方メートル当たり、500万ベクレルを超えている。他のものはより低く、1平方メートル当たり148万ベクレルだ。しかし、いずれも余りに高く、土地は、居住に適さず、作物栽培や、家畜飼育にも適さないものとなっている。

チェルノブイリ事故から25年経っても、土地はいまだ安全とは言えない。チェルノブイリからの放射性降下物の80パーセントが落ちたベラルーシでは、いまだに農地の五分の一が使用できず、ベラルーシ経済は、年間7億ドルの犠牲を払っている。

人口密度がベラルーシよりも高いので、日本におけるリスクは、より大きい。ベラルーシでは、200万人が、放射性降下物の影響を受けたと考えられている。しかし、日本の人口は、ベラルーシ人口の七倍以上多いのだ。

土壌調査の結果は、危険なレベルの汚染が、日本政府が福島原発周辺に設定した公式立ち入り禁止区域を超えて広がっていることを示している。立ち入り禁止区域内部の汚染レベルは、政府の科学者しかアクセスできない為、不明だ。彼らは、いかなる土壌汚染検査結果も発表していない。

数値について、コメントを求められて、東京電力の寺澤徹哉は、土壌汚染の数値は、プルトニウムをまき散らす核実験の後に見つかるものと合致していると述べた。

これほど広い地域にわたる土壌汚染は、原子炉建屋で起きた爆発による、大気汚染の結果。同時に、水の汚染も続いている。福島原発の排水溝(トレンチ)と、地下トンネルに溢れた水は、大気に放出されたものより、さらにひどく汚染していると考えられている。

水は最大深度に達しつつあり、今後数日のうちにあふれる始めると推測されている。代替の貯蔵・処理施設は、まだ完成していない。除染プラントは、6月15日までには完成しそうもなく、地下の汚染水貯蔵施設は、8月中旬までに完成する予定だ。たとえそれが完成しても、貯蔵装置は不十分だ。現場には、既に1億500万リットルの放射能を帯びた水があるが、貯蔵タンクは、わずか1000万リットルしか収容できない。

日本が梅雨に入っているため、水位は上昇し続けている。最近この地域を通過した台風第2号は、福島原発の水位を劇的に上昇させた。“水位が排水溝の上端に達するまでには、まだあと五日から七日はありそうです”と、東京電力の広報担当者黒田光は述べた。通信社ブルームバーグは、この推定日程には懐疑的で、早くも6月6日には溢れ始める可能性があると示唆している。

溢れ出るリスクとは全く別に、放射能汚染水は依然として、海に漏れ出ている。4月5日までに、1000万リットルの汚染水が、海に捨てられた。漏れを止める取り組みは成功していない。原発沖の海にいる魚が、危険なほど高いレベルのセシウムを含んでいることが発見された。

原子力専門家達は、放射能汚染水問題に対する東京電力の対応を批判している。“原子炉燃料棒のメルトダウンが既に起きているのですから、水が溢れるリスクも深刻です”近畿大学原子力研究所所長の伊藤哲夫教授は、ブルームバーグに語っている。“東京電力は数週間前にこのリスクを認めるべきでした。何らかの緊急措置がとれていたでしょう。”

現在、現地にたまりつつある水は、ひどく汚染されている。東京での記者会見で、東京電力の松本純一は、放射能レベルは、72万テラ・ベクレルと推定されると語った。おそらくは、この膨大な数値は、現地にある水の全量についてのものなのだろうが、科学的な価値を持つほど充分に正確なものではない。

深まる危機を背景に、国際原子力機関の報告書が提示された。しかし、報告書に書かれたことは全て、社会不安を静め、状況は管理されており、福島原発の状態は安定しているという印象を与えることをねらったものだ。現実は、これとはほど遠い。

12ヶ国の事実調査チームの報告書素案を発表する際、国際原子力機関の事務次長デニス・フローリーは、福島でのこの事故後、原子力に対する国民の信頼を修復することが、一番の関心事だと語った。国際的に、新たな安全基準が必要だろうが、それは各国政府の責任となろうと、記者会見で彼は語った。

報告書は“世界が原子力安全を改善する上での教訓を学ぶことを支援すべく,調査団との情報共有及び調査団からの多数の質問への回答において非常に開かれた対応をとった。”日本政府と東京電力の率直さを称賛している。しかし、日本政府さえ、東京電力は情報を隠蔽している、といって批判している。

報告書は、福島原発から放出された放射性物質による健康への影響の記録は、これまで皆無だと強調している。“今日まで、今回の原子力事故による放射線被ばくの結果として人が健康上の影響を受けた事例は報告されていない。”と報告書は述べている。しかし、健康への影響は、数年後にならないと、はっきりしない可能性が高い。チェルノブイリ事故の影響は、過剰死亡に関しては、ようやく今になって、測定可能になりつつある。

現場の労働者達の健康は“非常に高度な専門的な後方支援”によって確保されていると報告書は主張している。更に二人の作業員が高い放射能レベルを被曝していたことが判明したという事実によって、この主張は偽りであることが示された。作業員の大多数は検査を受けていないので、現場で作業している人々の大半の被曝レベルがどのようなものかを知ることは不可能だ。

報告書の記者会見で、国際原子力機関、原子力安全保安局担当デニス・フローリー事務次長は、一つの炉の燃料が溶融していたことを認めた。報告書素案では、単に“燃料への重大な損傷”と言及していた。しかし、破壊した福島原発の所有者である東京電力は、先月、津波が原発を襲って間もなく、緊急電源装置を破壊し、三基の原子炉でメルトダウンが、起きたことを認めていた。これまで、三重メルトダウンは、他のいかなる原子力施設でも、かつて起きたことがなかった。

危機が始まってから三日後には、第2号炉の温度は2700度に至ったと考えられており、54パーセントの炉心が溶融した。保守的な業界情報源、ワールド・ニュークレア・ニューズ紙によると、3月14日までに、3号炉内の燃料の94パーセントが、原子炉格納容器の底に落ちた。1号炉では、炉心全てが溶融したと考えられている。

緊急冷却という努力の結果、現場にあふれた水で検知された高い放射能レベルは、三基の原子炉全ての損傷で説明できるだろう。

菅直人首相は、フィナンシャル・タイムズのインタビューで、東京電力が、福島でのメルトダウンのリスクを過小評価していたことを認めている。だが国際原子力機関は、同社を称賛するだけだ。国際原子力機関報告書は、福島事故の原因と、現在、存在していて、発展中の危機の程度を調査しようという、まじめな企てというよりは、取り繕いだ。

今後三ヶ月内に汚染レベルを引き下げられると期待していると東京電力は語っている。原子力専門家達はこのシナリオには懐疑的だ。米国原子力規制委員会のウイリアム・オステンドルフ委員は、米国上院環境公共事業委員会の公聴会で、成功の確率は10中、6、7と思うと語っている。

“問題は、余りに東京電力を守ることにばかり重点が置かれていて、国民を守ることに対して、不十分なことです”と元日本政府特別顧問の黒川清博士は語っている。

余り大企業批判はしないことで知られている雑誌、タイム誌は、加熱した原子炉に、ヘリコプターから水を投下しようとした試みを“実用性というよりは、広報活動として考案された”と表現した。

国際原子力機関の報告書全文は、6月末ウィーンで開かれる原子力安全に関するIAEA閣僚会議に提出される。

記事原文のurl:www.wsws.org/articles/2011/jun2011/fuku-j04.shtml

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経済産業省のウェブ、「IAEA調査団暫定的要旨について」に、原文、翻訳のpdfがある。

避難を含め,公衆を保護するための日本政府の長期的な対応は見事であり,非常に良く組織されている。

というくだりだけで、もう充分にインチキ国際組織のお里が知れる。まじめな検討に値しない取り繕い文書。閣僚会議の結論も、今から想像できそうだ。マスコミが称賛する「グローバル」やら「国際」、大半はこういう代物。

そもそも、

  • 核兵器保有国以外への核兵器拡散を防止する
  • 原子力発電を推進する

のが目的の国際組織、つまり国際「原子力村」が、自分達に不利な事実を公表することなど永久にないだろう。

七沢潔著『原発事故を問う─チェルノブイリから、もんじゅへ─』岩波新書440、原発事故についての大変素晴らしい本だ。是非、お買い上げの上、この記事の話題に関しては、下記をお読みいただきたい。

第2章 隠された事故原因

三 国際検討会議の舞台裏、の

  •  共通の利害─ソ連とIAEA という部分 131ページ~
  •  米ソの密談 という部分 142ページ~

第2章、 隠された事故原因、こういう文章で終わっている。

チェルノブイリ原発事故の事故原因をめぐる政治劇は、行き着くところ、その当事者たちはみな退場し、国も滅び、原子炉だけが不気味に生き残ることになった。

皆様、まもなく、既視感を持たれるのではあるまいか?

本書を読むと、チェルノブイリ事故対策で活躍し、ウィーン会議でも立て役者となったレガソフが、後に自殺した理由も、わかるような気がする。

チェルノブイリの損害を補償するはずだったソ連は、やがて崩壊した。

ソ連崩壊後、ロシアは、原発を稼働し続けている。

フクシマの損害を補償するはずの国家は、間もなく、大連立大政翼賛国家になる。

自民党は、属国深化と原発推進を政策主題としていたマイナス勢力。

民主党は、政権交替後、自民同様、属国深化と原発推進を継続しているマイナス勢力。

算数では、マイナスとマイナスをかけると、プラスになる。

しかし、マイナスとマイナスを足しても、マイナスの値は大きくなるばかり。

大連立政権、選挙結果を馬鹿にした、マイナスとマイナスの足し算にしか過ぎまい。そもそも、こういう馬鹿げた大政党を可能にした、「小選挙区制度、政党補助金制度」いまだに多数の皆様が復帰を熱望しておられる政治家の尽力によるもの。

放射能同様、恐ろしい「コンピュータ監視法」、民主党小宮山泰子議員の緊急動議により衆院本会議で可決したが、小宮山泰子という自民党系の世襲政治家、皆様がもてはやすその豪腕政治家氏の一新会所属。

基本政策がほとんど変わらない民主党と自民党・公明党との間でなぜ「政局騒動」が生じるのか、不思議でならないと考える先生がおられる。ご専門は都市計画、まちづくり!

2011.06.06 菅内閣不信任決議騒動は、企業国家日本の崩壊のはじまり

結局、

フクシマ原発事故の事故原因をめぐる政治劇は、行き着くところ、その当事者たちはみな退場し、国も滅び、原子炉だけが不気味に生き残ることになり、

放射能汚染不沈空母は、大連立大政翼賛政治で、原発を稼働し続け、消費税を上げ、TPPに参加し、やがて再度の原発震災で、更なる国土と国民を失い、急速に衰亡する のだろうか?

そういう方向を指し示す青森県知事選が、原子力という麻薬の患者となった国の現実。選挙の時点に存在していない、青森県外の、日本の、世界の、将来世代の人々は、何の恩恵も受けず、被害だけ強いられる。それでなくとも無辜の外国人を殺害するための基地を唯々諾々と維持する異様な不沈空母。

さしもの不沈空母も沈没、現代版エクソダス・流浪が始まるのだろうか?おトモダチ、「自己責任ですよ」といって、受け入れてはくれまい。

不沈空母というより、初の原子力航行試験中に放射能漏れを起こし、母港に帰れず、長年日本の港をさまよったあげく解体された「原子力船むつ」を思い出した。

黒澤明の映画『夢』にあるエピソード「夢之赤富士」は余りに予言的。余りに現実的。彼の知名度、更に高まるだろう。

2011年6月 4日 (土)

ホンジュラス・クーデターにおけるアメリカの役割、WikiLeaks、そして、なぜ彼は排除されたのかに関する、マヌエル・セラヤ独占インタビュー

デモクラシー・ナウ!

2011年5月31日

マヌエル・セラヤは、2009年の軍事クーデター以来、今週末、初めて帰国して間もなく、独占インタビューのため、デモクラシー・ナウ!と同席した。なぜアメリカ合州国がクーデターの背後にいたと考えるのか、また、2009年6月28日、覆面をしたホンジュラス軍兵士が、銃を突きつけて、彼を拉致し、ホンジュラスにあるアメリカ軍基地、パルメロラに、燃料補給のため一時着陸した、コスタリカ行きの飛行機に乗せた時に、正確には一体何が起きたのかを彼は語る。“このクーデターはアメリカ合州国の右翼によるものだ”とセラヤは言う。“クーデターとのいかなるつながりも、アメリカ国務省は否定してきましたし、否定し続けています。にもかかわらず、あらゆる証拠がアメリカ政府が有罪であることを示しています。そして、現在の政権、クーデターを実行した連中のクーデター政権がとっているあらゆる行動は、アメリカ合州国の、ホンジュラスにおける産業政策、軍事政策と金融政策に有利にするためのものです。”[下記は書き起こし]

    マヌエル・セラヤ、ホンジュラス帰国の旅、デモクラシー・ナウ!独占放送

エミー・グッドマン: 元ホンジュラス大統領、マヌエル・セラヤは、23ヶ月の亡命後、土曜日に帰国しました。日曜日の、自宅の居間での記者会見で、クーデターは、国際的共謀による仕業で、捜査されるべきだとセラヤは語りました。この四半世紀で、中米初のクーデターでした。軍がセラヤに銃を突きつけ、自宅から誘拐し、コスタリカ行きの飛行機に乗せ、燃料補給のため、ホンジュラスにあるアメリカ軍事基地、パルメロラに着陸したのですが、それは、彼が、有権者に、憲法を書き換えたいかどうかを尋ねる、法的拘束力を持たない国民投票を行おうとした後のことでした。ベネズエラ大統領 ウゴ・チャベスと、コロンビア大統領フアン・マヌエル・サントスが、追放されたセラヤ大統領と、現ホンジュラス大統領ポルフィリオ・ロボとの合意を斡旋しました。それはカルタヘナ合意と呼ばれるものですが、それがセラヤ帰国の下地を作りました。

デモクラシー・ナウ!は、ニカラグアの首都マナグアから、ホンジュラスまで、セラヤ大統領と一緒に搭乗しました。日曜日、テグシガルパのご自宅に彼と座っています。セラヤ大統領に、2009年6月28日、クーデターの日に一体何が起きたのかをお尋ねします。

マヌエル・セラヤ: [通訳] 国民によって選出された大統領が、早朝銃を突きつけられ、自宅から連れ出され、未明にパジャマ姿で拉致され、コスタリカ、コスタリカの空港に置き去りにされたのです。

エミー・グッドマン: 最初に、一体何が起きたのか正確にお話し頂けますか? 何時でしたか? 何を耳にしましたか? どのようにして目が覚めたのですか?

マヌエル・セラヤ: [通訳] 私は朝の3:30に帰宅しました。翌日、我々は国民投票を、国中での国民投票をするはずでした。基本的には、単なる世論調査で、法的拘束力を持たないものでした。14,000箇所の投票所が全国に置かれました。そして、共産主義が、この国に侵入しつつあり、アメリカ合州国を破壊するためにカラカス・プランが忍び込もうとしており、もしも、その世論調査を実現させてしまえば、我々はアメリカ帝国を破壊するのだと主張する国際的な共謀があったのです。財界首脳達や上流社会の連中の多くが、この罠にかかりました。このクーデターはアメリカ合州国の右翼によっておこなわれたのです。

    早朝、あの朝未明、連中は儀仗兵に圧力をかけはじめたのです。連中はここに、朝の5:15にやってきました。近隣で個別の発砲がありました。何発かは、この通りで、また何発かは家の裏の方で。ここは中流の小さな家なのがおわかりでしょう。この家を攻撃するのは簡単です。発砲の音で目が覚めました。パジャマ姿で一階に降り、外の中庭に出ました。その瞬間、砲撃が背後のドアに当たりました。私の最初の反応は、床に伏せ、発砲から身を守ることでした。それは軍が裏の中庭に侵入した瞬間でした。

    連中は、ライフル、M-16機関銃で私を脅しました。これは軍の命令だと言いました。私が携帯電話で話していたので、私に向かって叫び、電話を渡せと私に命じました。実際、家に押し入ったのは、覆面をした10人以上の兵士がいました。しかし家の外には200人から300人いました。見えたのは連中の目だけです。それ以外は全て覆われていました。連中は私を包囲しました。連中は私を撃つぞと脅しました。そこで私は連中に言いました。"撃てと命令されているなら私を撃て。だが共和国の大統領を撃とうとしていて、お前たちは部下で、地位が下なのを分かっているな。" それで連中は私を撃ちませんでした。

    そして、パジャマ姿のまま、私を、外に止めていた連中の車に無理やり載せました。パルメロラのアメリカ軍基地に着陸しました。そこで、連中は燃料を補給しました。外部では何か動きがありました。一体どんな会話があったのか知りません。15、20分ほど、パルメロラ空港で待ちました。それからコスタリカ、そしてそれ以降は、全て衆知のことです。

エミー・グッドマン: 一体なぜアメリカ軍事基地に連れて行かれたのですか? テグシガルパ空港からコスタリカへの飛行距離はそう遠くないでしょう。一体なぜアメリカ軍基地に連れてゆかれたのでしょう? 彼らはアメリカ軍の承認を得ていたに違いありません。

マヌエル・セラヤ: [通訳] クーデターとのいかなるつながりも、アメリカ国務省は否定してきましたし、否定し続けています。にもかかわらず、あらゆる証拠がアメリカ政府が有罪であることを示しています。そして、現在の政権、クーデターを実行した連中のクーデター政権がとっているあらゆる行動は、ホンジュラスにおける、アメリカ合州国の産業政策、軍事政策と金融政策に有利にするためのものです。

エミー・グッドマン: お嬢さんのピチュも家におられましたか?

マヌエル・セラヤ: [通訳] 家には人が三人いました。ここで働いて家の掃除をしてくれている女性で、我が家で10年働いてくれています。彼女は実に信頼すべき女性です。彼女はここで今でも働いています。スヤパという名前です。彼女は連れ出されましたが、連中は彼女の髪の毛をつかんで引きずり出したのです。軍は、私を捕らえた後、妻と娘を探して、各部屋に入りましたが、連中は銃床を使って、部屋に押し入りました。娘はとても細身なので、ベッドの下に隠れました。掃除婦のスヤパは、いささか太り気味なので、隠れることはできませんでした。それで、連中は彼女の髪の毛をつかんで、彼女を連れ去ったのです。ピチュは、実名はシオマラ・ホルテンシアですが、ベッドの下に隠れ、連中には見つかりませんでした。

エミー・グッドマン: 覆面をしたホンジュラス兵士が使っていたM-16は、どこの製品ですか?

マヌエル・セラヤ: [通訳] ホンジュラス軍が使用している全ての兵器はアメリカの兵器です。そして、ホンジュラス軍の最高司令部の連中はアメリカ陸軍米州学校で教育されています。

エミー・グッドマン: クーデター後、アメリカは、ホンジュラスへの武器流入を停止しましたか?

マヌエル・セラヤ: [通訳] 今週、アメリカ合州国議会の議員85名が、国務省、ヒラリー・クリントンに、書簡を送ったのですが、この書簡は、支援を管理する必要性を語っており、ホンジュラス国軍に与えられている援助を無効にすることを語っています。また、彼らはホンジュラスで起きている高い率の人権侵害を指摘しています。言い換えれば、この国のクーデター後、アメリカはホンジュラスへの軍事援助を増加しているのです。

エミー・グッドマン: 議員の呼びかけを、あなたは支持しますか?

マヌエル・セラヤ: [通訳] 人権を擁護し、軍備と戦争に反対する人々全てを、私は支持します。

エミー・グッドマン: クーデターは陰謀だと言われました。アメリカ合州国の右翼にも触れられました。あなたのお考えをはっきりとご説明ください。誰が、あなたに対するこのクーデターを煽ったのですか?

マヌエル・セラヤ: [通訳] 共謀は、私が、米州ボリバール代替構想による中南米諸国の連合、米州ボリバル同盟(ALBA)というものに加盟しようとした時に始まったのです。そこで、心理的レベルの汚い戦争が、私に対して実行されたのです。オットー・ライヒがこれをはじめたのです。西半球担当国務次官補ロジャー・ノリエガ、ロベルト・カルモナ、CIAが作ったアルカディア財団、連中が、右翼や、軍の集団と協力して、連中が共謀したのです。私はフィデル・カストロの友人で、チャベスの友人で、ホンジュラス政府は進歩的な政府だと宣言したので、私は共産主義者で、半球の安全保障を攻撃していると、連中は主張しました。

エミー・グッドマン: 一方、WikiLeaksが、アメリカ政府公電の山を公開しましたが、中には当時のアメリカ大使の電報がありましたね? 当時の国務省駐ホンジュラス・アメリカ大使の、"単純明快:ホンジュラス・クーデターの件"という件名だったと思いますが それは違法で、憲法違反であると書いてありましたね。アメリカ大使ヒューゴ・ローレンスが書いたものでした。

マヌエル・セラヤ: [通訳] ヒューゴ・ローレンスは、クーデターを避けるため協力してくれていました。ホンジュラスでおきていたあらゆることを彼は知っていました。クーデターを止めようと彼が努力していたのを私は見ています。けれども、もはや止めようがないとわかった時に、彼は身を引きました。身を引くよう命令されていたのかどうかは知りませんが、全てのことを起きるにまかせたのです。クーデター後、私の家族を大いに助けてくれました。ですから、今は彼に非常に感謝しています。彼はクーデターではなく、民主主義を信じる人物であることを示してくれています。しかし、ペンタゴンの大半もアメリカ南方軍も、民主主義を信じてはいません。

エミー・グッドマン: アメリカ南方軍はこれにどう関係しているのですか?

マヌエル・セラヤ: [通訳]ローレンスの前任のアメリカ合州国大使、フォード大使は、ウゴ・チャベスと交際してはならないと私に言ったのです。彼は私にポサダ・カリレスの政治亡命を認めさせたがっていました。私の内閣の閣僚を誰にすべきかを彼は指定したがったのです。彼は自分が推薦した人物達を、私の政権の閣僚にさせたがったのです。

エミー・グッドマン: 多数の人々(訳注:73人)が亡くなった、クバーナ航空455便爆破事件を指示していた黒幕とされるポサダ・カリレスを、彼はホンジュラスに政治亡命させたかったのですね?

マヌエル・セラヤ: [通訳] 私がホンジュラス大統領になってから8日後に、大使、チャールズ・フォードが、ポサダ・カリレスのホンジュラスへの政治亡命を認めてはくれないかと尋ねました。もちろん、私は彼を部屋から追い出しました。彼は私の外務大臣、国務長官に、その話をしました。ALBA加盟国になることを禁じた、まさに同じ大使がです。で、ホンジュラスを出国したこの大使、私の政治的人物像を書いてホンジュラスを去ったフォード大使は、大統領の人物像としてこの手紙を残したのですが、それを読めば、それがクーデターそのものの前触れであることがわかります。WikiLeaksはこの文書を公開しました。麻薬密輸や、テロや、他の実に多くの物事に関係しているので、来年、私を拘留するために何をすべきか、アメリカ合州国は決断する必要があると書いた、フォード大使が作成し、ヒューゴ・ローレンスに渡した私の人物像を彼らは公開しました。ですから、彼が雰囲気、情勢を準備したのです。そして、彼は、大使館から、アメリカ南方軍に異動しました。それが、つながりです。現在、このフォード大使は一体どこにいるかというと、今アメリカ南方軍にいるのです。ですから、彼はクーデターを準備するため、この国を去ったのです。

エミー・グッドマン: それでも、クーデターはオバマ大統領以前ではなく、オバマ大統領の下でおきました。

マヌエル・セラヤ: [通訳] 私はアメリカ合州国のことをお話しているのですが、これは帝国です。アメリカ合州国は帝国で、オバマはアメリカ大統領ですが、彼は帝国の長ではないのです。たとえオバマがクーデターに反対しても、クーデターに向かうプロセスは、既に動き始めていたのです。オバマ大統領のような大統領に話すのは、せいぜい、ここでは政治危機が進行しているというような事でしょう。彼らは、関与している共謀の詳細については話さないのです。

エミー・グッドマン: オバマ大統領は当初、これをクーデターと呼びました。しかし、やがて政権は、彼もヒラリー・クリントンも、後退してしまったようです。

マヌエル・セラヤ: [通訳] 彼らはクーデターに身をまかせててしまっているのです。これが、実際クーデターが、北から、アメリカからやってきた証拠です。連中は、アメリ大統領、オバマ大統領や国務省の腕を折ることだってできるのです。そして連中は、私がこの国の大統領として復帰するのを妨害しました。

エミー・グッドマン: 娘のピチュは二階のベッドの下に隠れる中、ホンジュラスの兵士によって銃を突きつけられて誘拐され、追放された大統領マヌエル・セラヤが、23ヶ月後、初めて、テグシガルパの自宅の居間に座っています。彼は更に、おそらくは燃料補給のため、ホンジュラスにあるアメリカ軍事基地、パルメロラに、更にコスタリカへと飛行機で拉致されました。中南米では、四半世紀以上の中で、初の軍事クーデターでした。

何十万ではないにせよ、何万人もの、ホンジュラス人に向ける、土曜日に帰国したセラヤの挨拶で、今日は終わります。

マヌエル・セラヤ: [通訳] 今日の午後、皆さんがここにおいでになっていることが、国際社会による支援を現しており、我々はいまだに我々の立場を守って、立っているのですから、血は決して無駄に流されてはいません。平和なレジスタンスです。皆さん、レジスタンスは、今日、ホンジュラス民主主義の全権利と保障が、ホンジュラスに復帰した勝利を叫びます。

エミー・グッドマン: 明日、私どものインタビュー第二部では、セラヤ大統領には将来のご予定についてお話し頂きます。ご夫人、元ホンジュラス大統領夫人シオマラ・カストロ・デ・セラヤさんともお話します。大統領選に出馬される予定かどうかを彼女にお聞きします。デモクラシー・ナウ!のハニー・マスードには、素晴らしい撮影に、アンドレス・トマス・コンテリスには、その通訳に、そしてこの放送を可能にしてくれた二人にお礼申しあげます。テグシガルパのチャンネル11にもお礼申しあげます。

記事原文のurl:www.democracynow.org/2011/5/31/exclusive_interview_with_manuel_zelaya_on

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日本のデモクラシー・ナウ!には、会員募集ページもある。

こういう話題を報じてくれる団体には、多くの方に参加頂きたいものだ。

良いコンテンツ、ただでいつまでも継続できるはずはない。明日のETV(ネットワークで作る汚染地図)続編もそうだろう。ジャロン・ラニアーも『人間はガジェットではない』で言っている。

コンテンツに価値が認められなければ、人々はしだいに愚かとなり、コンテンツを生み出せなくなってゆく。

ただで見られる日本の民放テレビ、見るべき内容の番組、一体どれほどあるのだろう?あれば、是非ご教示願いたい。

上記対談に出てくる、大使電報の冒頭のみ、貼り付けておく。

TAGS: PGOV KDEM KJUS TFH01 HO
SUBJECT: TFHO1: OPEN AND SHUT: THE CASE OF THE HONDURAN COUP

REF: TEGUCIGALPA 578

Classified By: Ambassador Hugo Llorens, reasons 1.4 (b and d)

¶1. (C) Summary:  Post has attempted to clarify some of the
legal and constitutional issues surrounding the June 28
forced removal of President Manuel "Mel" Zelaya.  The
Embassy perspective is that there is no doubt that the
military, Supreme Court and National Congress conspired
on June 28 in what constituted an illegal and
unconstitutional coup against the Executive Branch, while
accepting that there may be a prima facie case that Zelaya
may have committed illegalities and may have even violated the
constitution.  There is equally no doubt from our perspective
that Roberto Micheletti's assumption of power was
illegitimate.  Nevertheless, it is also evident that the
constitution itself may be deficient in terms of providing
clear procedures for dealing with alleged illegal acts by
the President and resolving conflicts between the branches
of government.  End summary.

セラヤがやりかけていた、憲法を書き換えたいと思うかどうかを問う国民投票、日本で言えば、決して、改憲賛成か、反対かを問うものではない。「安保条約を廃棄したいかどうかを問う」国民投票にあたるだろう。あるいは、「脱原発を推進するか、いなかを問う」国民投票だろうか。日本の与党政治家からは、セラヤは永遠に出現しない。

いつ引退するのしないの、誰が勝ったのか、等、どうでもよいつまらない茶番ばかり、民放テレビ、新聞は報じている。

一方、ネット言論封殺の悪法『コンピュータ監視法』については全く触れない。

何度もしつこく繰り返す。女剣劇のおばさまと、野球監督夫人の論争を、マスコミが散々報じていた頃、日米同盟強化のための法制が着々制定されていた。

毎回、属国マスコミお得意の争点ずらし(英語でいうred herring)。どうでも良い話題ばかり報じているのは、どうでも良くない話題を、どうしても報じたくないからだ。それこそが、白痴化が彼らの仕事。

大本営広報機関の属国深化推進共謀を暴くことがあるネット世界が、目障りで仕方がないマスコミ、「ネット言論弾圧」は迷惑どころか、うれしくて仕方がないことだろう。

傀儡政党の傀儡政治家、誰が宗主国のお墨付きを得て、首相になろうと、しょせんは傀儡。気に食わなければすげ替えられる。認証式なる式典、日本自体が「満州そのもの」になっていることを再認識させてくれる。認証する方の上には、宗主国が聳えているが、テレビには映らない。

日本の二大政党政治家も、官僚も、財界も、完全に、宗主国にぬかずいているので、ホンジュラスのようなクーデターは不要だ。いつでも自由に首はすげかえられる。首をすげ替えているのは、属国マスコミでも、二大政党の野党でもないだろう。もちろん、選挙結果でもないだろう。宗主国のハンドラー達が目配せするだけで良い。

記事本文を流用させていただけば、宗主国いや、おトモダチは、いつだって、

内閣の閣僚を誰にすべきか、彼は指定をしたがっている。自分が推薦した人物達を、属国政権の閣僚にさせたがっている。そして、実際、そうしている。

そして、現在の政権、クーデターを実行した連中のクーデター政権がとっているあらゆる行動は、日本における、アメリカ合州国の産業政策、軍事政策と金融政策に有利にするためのものです。

TPPしかり、基地問題しかり、太陽光発電しかり、原発推進しかり。

しかし、植民地化強化のための「法律」だけはそうはいかない。傀儡政党を駆使して、がむしゃらに成立させてしまうしかない。

二大政党なるものも、それを補完する、「ずっこけろ日本」やら、「不明党」、「アメリカの党」も、引退時期の話はしても、TPPにも、『コンピュータ監視法』にも触れない。

大阪府議会を先頭にして、属国の政、官、財、学、マスコミあげて、ファシズム・植民地化深化にまっしぐら。

いや、日本のマスコミも、やってくれるだろう。マヌケ・ヤラセ独占インタビュー

ところで、この期に及んで、「国家戦略室」なるものが、

六つの「重要戦略」の一つとして原子力を挙げ、「世界最高水準の原子力安全を目指す」など、原発推進路線を堅持する姿勢を鮮明にした

馬鹿も休み休み言え!政、官、財、学、マスコミ、完全脳死状態なのか、それとも、属国ゆえに、まっとうな判断はできても、まっとうな政治ができないのか、それとも、その両方なのか。いずれにしろ、「終わってしまったゾンビー国」であることは確実だ。

まじめな話、おりしも、ビデオニュース・ドットコム
「警察のネット監視力を強化するコンピュータ監視法案が衆院通過」
無料放送中。

2011年6月 2日 (木)

セラヤ、ホンジュラスに帰国

2011年6月1日投稿

Jesse Freeston

元記事はrealnews

grtv

去る土曜日、ホンジュラスで最後に選挙された大統領マヌエル・セラヤ、軍によって、23ヶ月前に打倒されて以来、初めて自国に帰国し、生活する。彼の帰国は、ベネズエラとコロンビアの大統領が仲介し、セラヤと、クーデター後のホンジュラス政権指導者ペペ・ロボとが合意した結果だ。

社会のあらゆる部門を代表する制憲議会を通して、ホンジュラスの憲法を改訂したいのか否かを、ホンジュラス国民に問うはずだった日に打倒された、人気大統領の帰国を、ホンジュラス中に降り注ぐ絶え間ない雨をものともせず、人々は歓迎した。80年代当初、アメリカが支援した軍事独裁のもとで作られた現行の憲法を、それで置き換えるはずだった。土曜日は祝賀の日となるだろう。

だが、クーデターに反対した多くの人々は、セラヤや他の政治亡命者の帰国を、民主主義の復帰と混同せぬよう、外国人に強く要求している。今日に至るまで、クーデターに反対したホンジュラス人は、あの日、権力を掌握した政権による絶えざる弾圧と暴力を目の当たりにしている。

ホンジュラスに帰国したセラヤは、軍が依然、全国で動員されており、ホンジュラスの最も重要なジャーナリスト11人が暗殺され、ゲイ、レスビアン、両性愛者や、性転換者の憎悪殺害が急増しており、ホンジュラスのガリフナ族達が、拡大する観光プロジェクトから、土地を守るために闘っていることに気がつくだろう。スナック食品や、バイオ燃料用にヤシ油を生産する一握りの裕福なプランテーション所有者に対する土地紛争をはじめた、食用の基本穀物を栽培したい農民、この地域の組合農民の約40人を、暗殺部隊が暗殺したアグアン渓谷が、ほとんど内戦状態の雰囲気であることに彼は気づくだろう。

記事原文のurl:tv.globalresearch.ca/2011/06/zelaya-returns-honduras

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realnewsには番組の書き起こし文章(英語)がある。

宗主国が押しつけた憲法・安保条約セットのうち、安保条約のなし崩し的強化・拡大には大成功している中、侵略戦争に直接派兵・参戦するのに9条が邪魔でしかたがない宗主国と属国傀儡政党。傀儡政党、ことごとく9条廃棄はうたうが、決して「日米同盟」というテロ主従同盟の深化強化に疑問を呈することはない。

セラヤ、まさに、属国憲法を変え、「主従同盟深化」から抜け出し、米軍基地を返還させ、民間空港にしようとしていた矢先、米軍の支援を受けたホンジュラス軍によって、まさにその基地経由で国外追放された。

セラヤ追放の本質に全く触れなかった属国大本営広報メディア、帰国についても、ほとんど触れず、傀儡政党間の傀儡政権陣取りゲームを面白おかしく報じるばかり。

脱原発、反安保、反TPPを明確に打ち出さない傀儡大政党、何度入れ代わっても、属国の本質は変わらないこと、先の「二大政党間の政権交替」茶番劇で、皆様はもう充分見飽きておられるのではないだろうか?

「歴史は繰り返す、最初は悲劇として、二度目は茶番として」

いや、「大連立」挙国一致政権という素晴らしい手もある。かつては、挙国一致政権で、無謀な反米戦争を遂行した。今後は、属国挙国一致政権で、無謀なアメリカの侵略戦争に、参戦する、という違いだけはしっかりある。

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