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2011年5月14日 (土)

"福島"事故後の影響を調査するためロシア調査隊出発

2011年04月22日

マクシム・ボリソフ

今日、ウラジオストックから日本海へ、ロシアの地理学協会の調査隊が出発した。航海の期間は約一ヶ月。科学調査船"パーヴェル・ゴルジエンコ"号には、14人の学者が乗船している。任務の中には、"福島第1"原発事故後の放射能状態の調査がある。調査隊員には、全ロシア国営テレビ・ラジオ放送会社の撮影班もいる。

調査隊には、気象庁、ロシアの国営原子力企業ロスアトム、ロシア民間防衛問題・非常事態・自然災害復旧省と、連邦消費者権利保護・福利監督局の専門家が参加している。日本の北海道と本州を隔てている津軽海峡から始め、更には千島列島の太平洋岸沿いに、カムチャッカに至るまで、学者たちは、放射能状況についてのモニタリングを行う予定だ。

"我々は真実を知らねばなりません。事故後に起きた、ロシア沿岸にまつわるあらゆることについて、この状況にまつわる全ての真実を全員が知らねばなりません。"と、ロシア地理学会第一副総裁、ロシア連邦・北極・南極国際協力機構理事長特別代理で、調査隊長のアルトゥール・チリンガロフは語っている。

調査課題は、地震と、その結果としての放射性放出物が、大気、海水、動植物にどの様に影響したのか、とりわけ、極東ロシアで暮らす人々に危険はないのかを究明することだ。このために、調査船には、ウラジオストックで、特別な機器が搭載された。

"現場用の半導体スペクトロメーターは、バックグラウンドのガンマ線のスペクトル組成を調べることができ、高分解能なので、それが福島に由来するものか否かを判断することが可能です"と、サンクトペテルブルク放射線衛生研究所の体内被曝研究室室長、ゲンナジー・ブルクは語っている。

調査航海は、記録的な短期間で編成された。調査基地の役割を果たすのは、極東水文気象学研究所の船"パーヴェル・ゴルジエンコ"だ。

"調査隊は、突然編成され、25日間の食糧、燃料、飲料水の補給を5日間で素早く完了した。船は、技術的に準備が済み、乗員も準備完了です"調査船"パーヴェル・ゴルジエンコ"の船長、エフゲニー・スクリズコフは語っている。

調査隊参加者達は本格的な研究を期待している。学者のみならず、全ロシア国営テレビ・ラジオ放送会社の撮影班も乗船している。ジャーナリストも撮影隊員も、日本の事故地域に既に行ったことがある。調査の際、彼らは、観測結果について、オンライン体制で放送をしてくれる。

"どの地点からでも放送ができる衛星通信装置を我々は搭載しています。専門家の作業を、段階的に観察することが可能です。我々が何も見逃すことのないことを、そして視聴者の皆さんが、この研究作業がどのように行われるかを、ご覧になれることを願っています。"と、全ロシア国営テレビ・ラジオ放送会社特派員のヴィタリー・アキーニシンは語っている。

科学調査船"パーヴェル・ゴルジエンコ"による調査期間は25日間で、船員と学者たちは、千島列島に沿って、北から南、そして逆方向に、三千海里の航海をすることになっている。"パーヴェル・ゴルジエンコ"は、5月16日にウラジオストックに帰港する予定だ。

記事原文のurl:www.vesti.ru/doc.html?id=447122

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このいささか古い記事も、ロシア語を解する知人によるもの。記事選択もおまかせ。ただ働きに文句は言えない。

結局、メルトダウンしていたではないか。水は穴からジャジャ漏れ。ネットの流言蜚語などとお上はくさすが、お上(東電も含め)が、こうして、デマ発表ばかりするから発生するのだろうに。

原子力安全委員会の班目春樹委員長、毎日新聞によると、12日の会見で「燃料溶融は早い時点から予想していたので驚きはない。」と発言。

デタラメ委員長と呼ばせていただきたいと思う。ご本人以外は、異議がないだろう。毎回ながら、有名な小話を思い出す。ソ連で、スターリンは阿呆だ!と赤の広場で叫んだ男、秘密警察に逮捕された。機密漏洩罪で。

出てくる情報がいつも出鱈目なのは、政治家・官僚・東電・御用学者・マスコミ、そして、労働組合は、国民ではなく、悪の六角形による国家体制の保身を計っているからだろう。(学者だけ「御用」とつけては申し訳ないが、煩雑なので略しているに過ぎない。)第二次世界大戦までの日本と、敗戦後の属国日本、本質は変わってはいないようだ。

世界各国の政府、官僚、企業、学界、マスコミ、そして、労働組合は、日本の政府、官僚、企業、学界、マスコミ、を心からうらやましく思っているだろう。

どんなにひどい政策を推進しても、全く抵抗せず、黙々と受け入れる国民が、自分の国にいたらよかったのにと、うらやましがっているに違いない。属国政治家も、属国官僚も、属国国民の品格を反映するものだろう。戦後66年たった今、文部殺人省が、こどもを無理やり、放射線に「竹槍で戦う」特攻隊隊員にしたてているも同然の国の。ただちには全員が死なない特攻隊、やがて、何人かが癌を発症しても、フクシマが原因と証明できないだけ。

実際には、I・F・ストーンの言う通りなのだろう。ジャーナリズムを勉強している若者に、ストーンは言った。「ひとつだけ覚えておくように。政府は嘘をつくものです。」

オトモダチは、みかじめ料をまきあげるやいなや、早速基地問題で牙をむいた。TPPでも同じこと。強引に加盟させ、地獄に突き落とすだろう。どんな地獄におちても、抵抗せず、黙々と受け入れる国民が暮らす国にとって必然的結末。

大本営広報部の新聞の一つに、今秋から、米、官民一体で復興支援(つまり本格的日本再占領だろう)が始まるという記事がある。経団連がお先棒をかつぐ。もうひとつの大本営広報部紙、今朝の新聞、原発対策、ことごとく宗主国の指示のもとで行われていることをうかがわせるもの。いずれの新聞にも同じようなジャパン・ハンドラーがメンバーが登場。「属国」状態、残念ながら、メタボオヤジの妄想ではないだろう。

ところで、オーストラリアで刊行されているTPPについての論集、No Ordinary Deal 表紙、TPP参加の結果を端的に示す図だが、日本にとっては余りに印象的。(アマゾンの洋書では、アメリカに不都合なこの本、見つからない。素晴らしい情報統制ぶりが確認できる。お試しあれ。)

Noordinarydealcover

属国政府発表も、オトモダチ宗主国政府発表もあてにならない中、あるいは隣国政府なら、極東にくらす自国民のためになら、本当の情報を発表してくれるかも知れない、と期待をいだいてしまう記事。理解するためには、ロシア語を勉強しなければいけないのが難点。

足柄のお茶もオチオチのめない。そもそも水自体が以前から怪しい。

山下俊一長崎大教授なる人物による、福島での、放射能安全論ばらまき講演行脚の話をあちこちでみかける。国、企業、マスコミ、学者共謀で遂行する完全犯罪確信犯。
一方、チェルノブイリで甲状腺癌治療に奮闘されてきた、素晴らしい医師、現松本市長、菅谷昭氏の講演全文がNHK かぶんブログで読める。

茨城の牧草も汚染されている。それを食べる牛肉や牛乳も汚染されるだろう。汚染された水がジャジャ漏れであれば、海草や魚貝類にも、汚染は及ぶだろう。チェルノブイリでは、農業が壊滅的打撃を受けた。ウクライナの平野、畑や川はあっても、海はない。フクシマでは、淡水魚のアユ、ワカサギ、更にはシラスも汚染された。

ラ・アーグやウインズケール(セラフィールド)再処理工場近辺の沿岸では、魚を多く食べた子どもほど白血病にかかりやすい傾向が確認されているという。風評ではなく、真面目な調査結果。六ヶ所村に先駆け(あるいは並行して?)フクシマ海岸周辺で同じことが起きても全く不思議はないだろう。水はジャジャ漏れ。ただちに影響がなくとも(あったら大変)、やがて影響は現われる。広範囲でおきるだろう。原因がフクシマだといえる証拠を提示できないにすぎない。核のミナマタ?

この話題の本では、たとえば、農文協『海と魚と原子力』水口憲哉著がある。水口憲哉氏による六ヶ所村再処理工場にかかわる記事、「放射能を海に棄てないでください」テキスト版全文が公開されている。本質はフクシマも同じこと。おとなしい日本人、一億カスミを喰って生きるしかなくなりそうだ。

岩波『世界』6月号 特集◎原子力からの脱出 にも水口憲哉氏、寄稿しておられる。題して「海のチェルノブイリ」。この号、5月号とならんでお勧め。

第二次大戦時、日本占領時のための研究として、アメリカの人類学者ルース・ベネディクトがまとめたのが、有名な本『菊と刀』。

フクシマ後の日本にTPPを押しつけるため、誰か同じような研究しているだろう。本も出すかもしれない。書名は違うだろう。『ニクとサカナ』。

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コメント

私益至上主義がもたらしたもの。

東電の非常に分かりにくい人を煙にまく答弁。当事者能力のなさが表現されて
います。本来なら分かりやすく正確に解説し、防護対策などを伝えねばならない
立場なのでは。

私益を追求して社会益(国民を放射能から守ること等)をないがしろにしている
わけです。この国の劣化ぶり(元々かも)は凄まじいですね。責任ある立場の人が
責任を取らず、他に責任を押し付けることに終始。

絶対的私益追求型社会は結局失敗しましたね。人にツケを回して私益を追求する
ご都合主義者が仕切ってうまく回らなくなり問題解決どころか次々問題を逆に
生じさせていきます。

昔ご都合主義者は否定的な意味合いを持っていましたがバブル期頃から
ご都合主義者はむしろポジティブな扱いになってませんでしたか?
ただ人にツケを回して責任を取らないキ○ガイなんですがね。

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