チェルノブイリがもたらしたもの、福島が脅かしているもの
2011年4月17日
チャリャビンスク市の非政府組織«プラヴァサズナーニエ=法意識»の専門家、ナターリヤ・ミローノワと、非政府組織«プラニェータ・ナジェージドゥィ=希望の惑星»のメンバー、ナターリヤ・マンズーロワが、原子力災害の影響について語っている。
以下は、サイト、agendaonlife.com、«ボイス・オブ・アメリカ»の情報による:
"«福島»の損害は、我々の文明に、ずっと残りつづけると、団体«原子力の安全を目指す運動»の理事長、ナターリヤ・ミローノワは確信している。この専門家は、«平和な原子力»というものなど存在せず、存在するのは、地球上での生活か、原子力か、いずれかの選択だけだと確信している。
ナターリヤ・ミローノワは、隠された«福島»の真実に関して、国際原子力機関を、«核への愛と、世界のプルトニウム市場における主導的立場を占めようという願望»に関して、ロシア首相ウラジーミル・プーチンを、批判している。
放射能レベルが高いと、機械は頻繁に止まってしまうため、作業は人間にしかできない。チェルノブイリで、そうした作業をする人々は«バイオ・ロボット»と呼ばれたが、彼らは原子炉でのわずか一分間の作業で«火傷した»。ナターリヤ・マンズーロワは、事故から数日後にプリピャチに派遣された研究所の同僚のうちで唯一の生存者だ。彼女は«ボイス・オブ・アメリカ»に、«放射性廃棄物»が人々にひき起こしたこと、事故処理作業員達の破壊された人生や、壊された家族、チェルノブイリの忘れられた教訓について語っている。
ナタリヤ・ミローノワ医師は、«原子力の安全を目指す運動»の創始者で、理事長である。彼女は、ソ連政府に、チェルノブイリ事故の情報を公開するよう始めて要求した人々の一人だ。チャリァビンスク州立法会議で働いていた時期、ミローノワは、プルトニウム製造工場«マヤク»における1957年の大事故の結果を含め、ロシアのプルトニウム製造における500,000人の犠牲者に関する情報を公表した。
1997-2006年、ロシア連邦議会高等生態学評議会のメンバーとして、ナターリヤは、放射性廃棄物の埋設地問題について、公開討論を組織した。2002年 ナターリヤ・ミローノワは、ロシア連邦最高裁で、ロシア政府に対する訴訟で勝訴した。裁判所は、ロシアにおける、保管と再処理のため、ハンガリーから、370トンの高放射性廃棄物を輸入することの中止を決定した。何冊かの本と、70以上の論文の著者である彼女は、核兵器拡散の根源、および、大量破壊兵器、特に核兵器廃棄における非政府組織の役割を研究した。
ナターリヤ・マンズーロワは、チェルノブイリ原発事故後の処理における主任技師として、5年以上働いた。放射能によってひき起こされた重い病のため、核物質に対する研究を、彼女は中断せざるを得なかった。マンズーロワは、放射能で苦しむ人々の権利を守るため«チェルノブイリ同盟»を設立した。現在、彼女は、非政府組織«プラニェータ・ナジェージドゥィ=希望の惑星»のメンバーだ。ナターリヤは、放射線生態学の分野における様々な研究論文の著者である"
ナターリヤ・マンズーロワは、チェルノブイリ原発事故後の処理における主任技師として、5年以上働いた。放射能によってひき起こされた重い病のため、核物質に対する研究を、彼女は中断せざるを得なかった。マンズーロワは、放射能で苦しむ人々の権利を守るため≪チェルノブイリ同盟≫を設立した。現在、彼女は、非政府組織≪プラニェータ・ナジェージドゥィ=希望の惑星≫のメンバーだ。ナターリヤは、放射線生態学の分野における様々な研究論文の著者である"
記事原文のurl:http://pravosoznanie.chel.org/32416/
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上記は、ロシア語を解する知人が、選択し、翻訳したもの。ミローノワ、マンズーロワは、それぞれ、ミローノヴァ、マンズーロヴァという表記の方が、発音の点で、より正確だそうだ。
知人によると、ビデオ(残念ながらロシア語)では、かなり手厳しくIAEAを批判していたり、遺伝子への深刻な影響や、彼女自身を含む、事故処理にあたった人々のPTSDについて語っていたり、日本人が良く食べる海草の汚染、さらには、日本だけでなく、韓国、中国など、周辺に汚染が及ぶ問題などを論じていて、聞くべき意見は多いという。日本のテレビよりは、当然、中味があるだろう。
英語一辺倒のこの国、ロシア語を理解する日本人が極めて少ないことは、属国政府にとって、何ともありがたいことだろう。国民にとっては、極めて残念なことだが。
≪平和な原子力≫というものなど存在せず、存在するのは、地球上での生活か、原子力か、いずれかの選択だけだ。
活断層の上にあるから危険なので、すぐ止めろ!といわれている浜岡原発、「堤防建設が完了するまで、稼働停止」になんの意味があるだろう。活断層の上にあるという問題は、大堤防建設で、解決するわけがないだろう。生肉事件同様、とんでもない目くらまし。全ての原発を停止してこそ、根本的対策だ。
そしてユッケ騒ぎ。生肉、店にいって、選択して、食べなければ、危険はない。
放射性物質は、日本中、どこにいても、音も、匂いも、味もなしに、こちらが選ばずとも、体内に入り込んでくる。どちらが大問題か、放送しているアナウンサーの皆様もお分かりだろうが、逆らえば首。太鼓持ち芸人は、金さえもらえれば、何でもするだろう。プルトニウムさえ、なめるだろうか?
タクシーを襲って、海に逃げた兵士のニュース。オサマ・ビン・ラディンや、アルカイダより、近くの米軍基地の兵士、あるいはその家族の方が、アブナイ?
オサマ・ビン・ラディン殺害を怒った、アルカイダ・メンバーが、そうした理不尽な行為をする宗主国にみつぎ、基地を使わせている属国に対し、核攻撃・原発攻撃をしても不思議はないだろう。
オサマ・ビン・ラデンやアルカイダとて、宗主国にすりよらない属国であれば、攻撃する理由は皆無。もちろん、オサマ・ビン・ラデンもアルカイダも、宗主国が、戦争・侵略継続の為に、念入りに開発した仕組みだと確信しているが。
ナタリア・マンズーロヴァさんは、下記ダイヤモンド・オンライン記事の語り手。
「政府発表を鵜呑みにせず自分の身は自分で守れ」
チェルノブイリ事故処理班の生存者が語る
凄惨な過去と放射能汚染への正しい危機感
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