東電、米国で原発建設予定: 日本の悲惨な原発運営者の貸借対照表情報無し
2011年3月14日月曜日
Greg Palast、truthout
東京電力はアメリカで原子力発電所建設予定: 日本の悲惨な原子力発電運営者についての貸借対照表情報は皆無
東京電力による建設が予定されているテキサス州の原子力発電所。(写真: NINA)
私は、皆様に、記者としてではなく、いくつかの原子力発電所の詐欺、違法行為による金儲け事件調査の捜査主任という、かつての立場からお話しする必要がある。
日本の法律は知らないので、これから起きようとしている殺人に対し、東京電力が心神喪失の申し立てをすることが可能かどうか、小生からは申しあげられない。
しかしオバマは、一体何を懸命に主張しようとしているのだろう? わずか数ヶ月前、政権は、テキサス州メキシコ湾岸での東京電力と現地パートナーによる新原子炉二基建設・運用に、40億ドルの融資保証をするよう議会に要求した。まるでメキシコ湾岸がまだ苦しみ足りないかのように。東京電力や読者の皆様がCNNでは決して聞いたことがないような業界に関する事実は以下の様なものだ。
日本の原子力発電所における非常用装置の故障は、この分野で働いたことがあるアメリカ人にとって驚くべきことではない。
世界中の原子力発電所は "耐震性"といわれるものに合格する必要がある。つまり原発所有者は、全ての部品が、地震によるものであれ、アルカイダによるクリスマス・カード爆弾によるものであれ、想像できる最大振動に耐えるように設計されていることを誓うのだ。
原発の耐震性で合格させるのに最も安上がりな方法は、嘘をつくことだ。業界は年がら年中それをやっている。私が協力していた政府チームは、1988年に、一度、ニューヨークのショアハム原子力発電所で、連中のしっぽを捕まえたことがある。ショアハムの耐震性問題を解決するには何十億ドルもかかるはずだったので、技術者達は、テスト結果の "不合格" を "合格"に変える様命じられたのだ。
偽の安全報告書を提出した企業、ストーン & ウェブスター、現在のショー建設会社原子力部門が、テキサス州原発建設で、東京電力と協業する。神よ助けたまえ。
ところが、まだある。
昨夜、CNNレポーターが、ポンプを動かすディーゼル発電機に水が予想外に入ったことをほのめかし、原子炉の冷却に必要なポンプを津波が壊したという公式説明を繰り返すのを私は聞いた。
この安全用予備システムは、原子力用語で"EDG"と略される非常用ディーゼル発電機だ。緊急時に、そうした装置が動かないというのは、消防署が我々に、建物は"火事だったので"救えませんでした、と言うようなものだ。
一体どんな、うすのろがこんな装置を設計したのだろう? 福島第一原発で、大変な危険に直面している原子炉の一つは東芝製だ。東芝は非常用ディーゼル発電機を設計している会社の一つでもある。
さて、恐ろしがっていただこう。オバマによる40億ドルの緊急財政援助の対象は、稼働中の南テキサス・プロジェクトなるものだ。アメリカの偉大なブランド企業ウエスチングハウスの原子炉を使って、国内で発電をする愛国的な方法だとして喧伝されている。ところが原子炉は、アメリカの有名ブランド、ウエスチングハウスを買い取った企業、東芝により、実質的には日本で製造されるのだ。
昔、東芝コンピューターを使っていたことがある。保証期間中の修理で、一度だけ郵送する必要があった。ところが、燃料棒が溶解し、地核に向けて沈み始めた原子炉に、保証書をつけて、箱に入れて返送するのは、かなり大変だ。
東京電力と東芝は、息子が中二の理科で学んだ事実を知らないのだ。太平洋での地震は、後で津波がおきる。こうした企業、実に愚かではないか? そうかもしれない。それよりも、ディーゼルと関連系統、晴天の日の午後でさえ動かなかった可能性の方が高い。
当時アメリカで、我々が非常用ディーゼル発電機をチェックした所、実に驚くべき点数で落第だった。例えば、ニューヨークの原子力発電所の場合、建設業者は、三台のディーゼル・エンジンは緊急時にすぐに対応できると宣誓し保証した。ディーゼル・エンジンはテストされていた。テストは、ねつ造されていた。ディーゼル・エンジンは、低速で、短時間しか稼働していなかったのだ。ディーゼルを、緊急時に似た条件で、本格的テストをしたところ、一台目のクランク軸は、およそ一時間でポッキリ折れ、二台目、三台目が続いて壊れた。我々は、このディーゼルにあだ名をつけた。"Snap, Crackle and Pop"だ。(訳注:いわば"ポリ、カリ、ポン"。装置三台のもろさを笑っているのだろう。本来、ケロッグのポン菓子ライス・クリスピーの箱に描かれた小人三人のキャラクター名。)
自立したジャーナリズムに対する圧力は増大しています。Truthoutが無知と退行に対する戦いを継続するのをご支援ください! ご支援はここから。
(注: 小生が、この文を書いてすぐ、東海原発でも、三台の非常用ディーゼル発電機の二台が故障したという話が伝わってきた。)
アメリカでは、業界が散々文句を言った後で、建前上ディーゼル発電機は改修されたことになっている。だが日本では、東京電力に「電気の帝王」がやりたがらないことを、やれとは誰も言えないのだ。
原子力業界の内部関係者達から、私はかなりの極秘情報を入手している。業界では相当有名な、ある技術者は、アメリカに呼び込むため、東芝と東京電力に、オバマが魅惑的な条件をちらつかせたのではないかと特に懸念している。アメリカには、国民を救う為には自らを危険にさらそうという内部告発者達の長い歴史がある。我々が調べた、ニューヨークでの違法行為による不正金もうけ事件では、二人の勇敢な技術者、ゴードン・ディックとジョン・ダリーが、我々のチームに証拠文書をくれたおかげで、政府は耐震テスト詐欺を発見できたのだ。
日本では、そういうことは行われない。日本文化では、一つの会社に終身雇用で働くサラリーマンが告発することは許されないのだ。
アメリカの法律とて、素晴らしい防御というわけではない。ニューヨークの二人の技術者は、首にされ、業界のブラックリストに載せられた。それでも、(市、州、連邦)政府は、建設業者に対し、違法行為による金儲けのかどで民事訴訟をした。陪審は企業の弁明を受け入れず、結局、原子力発電所は、有り難いことに、解体された。
私はある種、外国人嫌いの反日運動をしているのだろうか?そうではない。実際、南テキサスの原子力プロジェクトに参加しているアメリカ側の業者、特に、現在ショー社の原子力部門となっているストーン & ウェブスター社の方に、ずっとギョッとしている。ストーン & ウェブスターは、ニューヨークで、非常用ディーゼル発電機テスト偽造を企てた会社でもある。(同社による他の悪行は、同社の元コンサルタント、ジョン・パーキンスが、その著書『エコノミック・ヒットマン』で暴露している) もし地球が震えたいと思った場合に、下記の事実があることを考慮されたい。最近、東芝とショー社は、原子力発電所建設において、全世界でパートナーになる契約を結んでいるのだ。
オバマが支援している南テキサスの原発に関与している他の企業連中を知ったら、皆様ゾッとされるに違いない。だが小生、アメリカ側パートナーの調査中なので、これについては次の機会にゆずりたい。
そこで、アメリカの原子力業者連中を考えた場合、我々アメリカ人は安全なのだろうか? そう、建屋の屋根が空高く吹き飛んだものを含め、日本で溶融している原子炉の二基は、古き良きアメリカのゼネラル・エレクトリックが建設したのだ。
テキサス州の次は読者だ。オバマ政権は、アメリカ全土の原子炉用に総計560億ドルの融資を計画している。
そして、殺人
CNNが関心があるのは、一体何人の労働者が放射能に被爆したのか、爆発で吹き飛ばされたり、行方不明になったりしたかという死者数だけなのだ。現在これらの原発は放射性の蒸気を空中に放出している。"レベルは危険ではない"という発表をそのまま信じないように。彼等はこうしたメルトダウンなど起こり得ないと言っていた、まさに同じ連中なのだから。今後、何日どころか、何年にもわたって、1000人、2000人、あるいは1万人の人々が、この放射によってひき起こされる癌で悩まされる可能性がある。
ニューヨーク事故調査の際には、郡政府の為、メルトダウン後の"死亡"率を合計するという憂鬱な作業をさせられた。詳細な情報も無しに、こうした放出によって生じるであろう癌による死亡者数を予測しても、私には何の責任もなかろう。だが東京電力の首脳連中がこうした放出は危険ではないと言うのは犯罪に他ならない。
実際、日本の原子力発電所近辺の住民には、放射能漏洩に備えるべくヨード剤が処方されなかったという事実が、日本国内であれ、アメリカ国内であれ、誰が生きようと死のうと、東京電力は気にしていないことを示している。福島で放出された発癌性アイソトープは既にシアトルへと浮遊を始めており、我々に測り知れない影響をもたらすだろう。
神よ助けたまえ。オバマは決して助けてくれないのだから。
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パラストの素晴らしい本、『金で買えるアメリカ民主主義』、なぜか絶版のようだ。Armed Madhouseは、当然ながら翻訳されていない。プロパガンダTVや、映画を見るのではなく、宗主国・属国の事実に目を覚ます本を読みたいものなのに。小学校への英語教育導入、高校英語の英語による授業、すべて植民地化推進策。ハンバーガーをかったり、道を教えるために、会話を覚えてどうする?膨大な時間をかけた国民的記憶の抹殺政策。それだけの金と時間、宗主国研究、属国支配研究に投資しろ!と、素人は思う。あるいは、会話でなく、読解力に重点を。しかし、先生方が、国家破壊政策を推進するアメリカ文部省日本支部に反抗すれば、首だろう。いくつかのファシスト的裁判を見ればわかる。巧妙に、星条旗でなく、日の丸を強制しても、中味は隠せない。
福島原発、そもそもの設計に欠陥があったものを、経済優先でだましだまし運用してきたが、連中のいう「想定外」の原因で崩壊し、制御不能になり、炉心溶融、メルトダウンが進行中。こういう事態を想定せずに、建設・運用していたことこそ、我々にとって想定外。無責任のきわみ。
この世界最悪の事故が、そうした欠陥システムを強引にすすめる属国支配体制そのものまるごと、まともな異議をとなえる反対派を、アカやらなにやら理由をつけて排除することに成功した、設計上、わざわざ制御機構を取り除いた、炉心溶融メルトダウン過程の国家であることを暴露している。
安政大地震の後で、幕府は崩壊した。アメリカの武力の圧力のもと、強引にすすめた、開国は壊国だった。アメリカの武力の圧力のもと、強引に進めた原発、これから進めるTPP。歴史は繰り返す。開国は壊国。
それでも日本は暴走を止めない。アクセルの無い暴走トラック、停止方法のない巨大石油タンカーが、石油工場に向かって暴走しているようなもの。
菅直人氏、ブログで、新潟地震の後で、こうおっしゃっている。素晴らしい見識。ぜひ実行を。ただし原発を推進してきた自民党・公明党への大政奉還は許さない。
天災
2004年10月23日 00:00 :
昨日今日と愛媛、高知の台風被災地の視察。高知では堤防が波で破壊され、20トンを超えるコンクリートの塊が住宅に飛び込み、3名が亡くなった現場を見る。9月にお遍路で歩いたところだ。波というより鉄砲水のような力で堤防や家を破壊。
それに加えて新潟で地震。あい続く天災をストップさせるには昔なら元号でも変えるところだが、今必要なのは政権交代ではないか。
ヨード剤は、3/12にあたりから、どうやら配布はできる形になっていたもののようだが、パラストの原文のまま訳してある。
アメリカや韓国の方々が、80km離れ、また支社機能を東京から関西に移動している中、日本は30km。日本人、生物学的に他の国々の方より、放射性物質に強いという学問的根拠があるのだろうか?示して頂きたいものだ。
日本人としては、二カ所、以下のように変更したいと思う。
だがアメリカと属国政府の首脳、東京電力、ゼネラル・エレクトリック、東芝や日立の幹部や御用学者、そしてマスコミが、こうした放出は危険ではないと、もしも言うのであれば犯罪に他ならないだろう。
実際、日本の原子力発電所近辺の住民には、放射能漏洩に備えるべくヨード剤が処方されなかったという事実が、日本国内であれ、アメリカ国内であれ、誰が生きようと死のうと、アメリカ政府とその属国首脳、東京電力、ゼネラル・エレクトリック、東芝、日立の幹部、御用学者、そしてマスコミは気にしていないことを示している。福島で放出された発癌性アイソトープは、既に日本全土を含め、世界へと浮遊を始めており、我々に測り知れない影響をもたらすだろう。
ビデオニュース・ドットコム【緊急生放送】東北関東大震災 いま何が起きているのか を今見ている。
商業マスコミしか見聞きしておられない方は、コメントに書き込みを頂いた、朝日ニュースターの広瀬隆氏の話と同様、必見。広瀬隆氏の新刊『原子炉時限爆弾』(昨年8月刊行)気味が悪いほど、福島原発の現状描写に読める。御用学者の解説を聞いている時間があったら、ご一読をお勧めする。業界太鼓持ちをする専門家が偉いわけはない。国策プロパガンダの為に雇われている専門家より、国民、人類のために、言論活動する人のほうが国民には有り難い。
特に佐藤栄佐久氏(前福島県知事)のお話を伺って痛感した。安全・保安院、原子力発電を推進する官庁の部局。泥棒が警察なのだ。歯切れがわるいわけだ。仲間は責められない。
そして、当たり前だが、属国は、政治家も、官庁も、検察も、マスコミも、労働組合も、あらゆる支配装置がすべて宗主国の走狗として機能するからこそ成立する。経産省は、アメリカ通商代表部日本支部、外務省は、アメリカ国務省日本支部、財務省は、アメリカ財務省日本支部。彼等なくして、今の日本はなかったろう。日本国民のためではなく、アメリカ支配層の為に仕事をしているのだ。しかも、給料は日本人から搾り取る。帝国運営とは、なんと、経済的か。そして、検察はアメリカ検察(そういうものがあるのかどうか知らないが)日本支部。65年の属国の歴史で、官庁は完全にアメリカ支部になっている。幹部は東大卒、アメリカ留学組。IAEA事務局長の経歴も、そう。
大規模労働組合をみていただきたい。元連合会長の笹森清という人、東京電力労働組合委員長だった。「泥棒が警官」そのもの。つまり、連合なる組合組織、労働者を救うための組織ではなく、労働者支配のための組織。第二人事部。大手労組内で異議の声をあげれば、会社から排除される。企業別という歪んだ日本の労組の根本的欠陥。もちろん、労働者の為に活動する自立派労組もあるが、65年にわたる総資本の攻撃下、極めて弱体。(典型は中曽根による国鉄解体。郵政解体には、労組解体も副産物の狙いにあったろう。)
外国特派員協会で、原子力資料情報室が、まともな情報発信を続けているので、目くらましプロパガンダをしようと、日本原子力技術協会前理事長石川迪夫という人物が昨晩登場。見るに耐えない代物。根拠のない楽観論の自滅プレゼン。ああいう人間達がこの大災害をひき起こしたのだ。彼も東大卒、アメリカ留学。『理系人のコミュニケーションと明るい未来』に、この記者会見をうまくまとめられた記事がある。全く同感。
そういう連中と違う、まともな人間が、国をあげての無茶な原子力行政に疑問を抱いて、逆らい始めると、失脚させる。佐藤栄佐久氏、その典型。
『英語日本語ニュース』で、「全米に存在する104箇所の原子力発電所の中で23箇所の原子炉は世界中を心配させている福島第一原発と同じジェネラル エレクトリック社のボイリング ウォーター原子炉である」という記事翻訳が読める。宗主国支配層も、属国支配層も、今、必死なのだ。日本の壊滅は、アメリカ帝国の壊滅を意味する。故チャルマーズ・ジョンソン氏の名著題名にもなっている、Blowbackという言葉を思い出した。(邦題は『アメリカ帝国への報復』)
無理難題の「北方四島返還」ではなく、まっとうな二島返還から入ろうとした鈴木宗男議員も冤罪。ロシアと日本が仲良くなっては、宗主国こまるのだ。
八百万の神々よ、助けたまえ。オバマも菅も決して助けてくれないのだから。
(小生、無宗教だが、受験の際に天神様にもお願いした。あるいは御利益があったのかも知れない。昨年、遅まきながら、太宰府天満宮に参拝した。どこかに、国家の独立を祈願する寺社はないだろうか。あれば、是非ともお参りしたいものだ。)
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投稿: 杉浦ひとみの瞳 | 2011年3月21日 (月) 04時46分