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2011年1月 3日 (月)

ベラルーシ"政権交代"せず。2010年大統領選挙: 西欧の政策は惨敗

ヒラリー・キーナン

敗者と勝者

ベラルーシの2010年大統領選挙で、誰が敗者だったかは明らかだ。ベラルーシの反政府運動、不条理劇の劇場に俳優として登場した指導者や活動家達は、今や12月19日のミンスクの独立広場における'暴動'参加のかどで起訴されている。ベラルーシに対するNATO諸国の政策はボロボロとなり、アメリカとEUの政治家とマスコミによる激怒の集中攻撃によって、かろうじて隠されているに過ぎない。ベラルーシの政治過程に介入しようという企みの中で、ロシアも痛い目にあった。西欧におけるイメージ上、またもや権威主義的な独裁者として非難されているアレクサンドル・ルカシェンコ大統領も'敗者'と見なすことができる。

しかし勝者はだれだったのだろう?

東と西、どちらにも与しない、ルカシェンコのしたたかさによって守られて、これまでのところ、ベラルーシは経済・社会体制を維持することに成功し、他の東欧諸国や、技術発展が同程度の他国と比較して、国民の圧倒的多数にとって、経済的安定と生活水準の面で、目ざましい結果を生み出している。

ベラルーシにおける富裕層と貧困層との懸隔はヨーロッパのどの国より一番低い。国営企業を維持するという政府の政策のおかげで、報酬が適度に良い仕事を確保することができており、ベラルーシは他の旧ソ連諸国を、同国が生産する商品輸出先の良い市場として確立した。

CIA World Factbook中のベラルーシの記事は、ベラルーシ政府の政策は正当派資本主義に合致しないと文句をつけている

ルカシェンコ大統領が、この国を"市場社会主義"の道へと進ませ始めた1995年以来、ベラルーシにおける構造改革は、わずかだ。この政策に沿い、ルカシェンコは、価格や為替レートを管理統制し、国家が民間企業の経営に介入する権利を強化した。2005年以来、政府は、多数の民間企業を再国有化した。更に、事業は、法規の恣意的な改変、多数の厳格な検査、新たな事業規制の遡及適用や、"破壊的な"実業家や工場所有者の逮捕を含め、中央と地方政府から圧力を受けている。経済運営に対する国家統制の継続が、国内でも、海外からも、事業への参入の妨げとなっている。

この経済運営に対する国家支配の大きな寄与により、ベラルーシ現在の失業率は、CIA Factbookに記録されている通り、労働力人口の1%だ。2011年には、この驚くほど低い数字は、現在進行中の世界的景気後退の結果、1.2%から1.5%程度へとわずかに上昇すると予想されている。ベラルーシにおける重度多次元貧困指数のレベルは、国連開発計画によれば、0.02%だ。これも、全体的な豊かさがベラルーシ同様、あるいは遥かに高い国々と比較しても、驚くほど低い。

ベラルーシの反例は、その資本主義的な経済政策を、CIA World Factbookの中で大いに称賛されている旧ソ連共和国のエストニアだ。

2004年に欧州連合に加盟した、エストニアは、現代的な市場本位の経済制度で、中欧とバルト海地域の中でも、一人当たりの所得水準が高い国の一つだ。エストニアの歴代政権は、自由市場を進めており、企業寄りの経済方針と、市場志向の改革を押し進めるという姿勢はほとんどぶれていない。現政権は比較的健全な財政政策を継続し、その結果、少なくとも2009年までは 均衡予算であり、公的債務も少ない。タリンの優先事項は、2003年から2007年まで、年平均8%だった高い成長率を維持することだ。経済は、強力なエレクトロニクス、および電気通信分野と、フィンランド、スウェーデン、ドイツとの強い貿易上のつながりを享受している。政府は2011年にユーロを導入する予定だ。

エストニアにおける失業は、現在15.5%で、重度多次元貧困指数によって定義される極度の貧困の比率は7.22%だ。

アメリカと、ヨーロッパにおけるその同盟諸国は、もちろんベラルーシにおける最近の大失敗から回復をはかろうとするだろう。ロシア当局も戦術を見なおすだろう。しかし、差し当たりは、ベラルーシで2010年12月に '政権交代'が起きなかったという事実の主な受益者は、大半のベラルーシ国民だ。

記事原文のurl://21stcenturysocialism.com/article/belarus_election_2010_a_crushing_defeat_for_western_policy_02041.html

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謹賀新年

文字通り、「貧乏暇なし」ゆえ、長い文章なので、最終部分のみ翻訳した。それでも、マスコミ記事とは違う内容、ご理解いただけよう。

日本の与党と大統領、ベラルーシから輸入したいくらいだ。あるいは、アメリカ・中国、どちらにもつかず離れずのはなれわざを演じてくれるかもしれない。

少なくとも、日米(韓)同盟強化やらTPP推進という名目での『属国化推進』はするまい。ユーゴスラビアのチトーを思い出す。そのユーゴも、冷戦終了後は、独自の政治・経済体制がアメリカとEUには目障り。東欧・イスラムへの橋頭堡として利用するため、アメリカとEUによって、無理やり崩壊させられた。

日本で2009年8月に '政権交代'がおきたという事実の主な被害者は大半の日本国民。

それにもこりず、大半の日本国民、今度は、現与党同様、かつて属国化を推進し、今後も一層属国化を推進する元与党に政権を与えようとしている。前門の虎、後門の狼。

元与党が政権をえられなければ、与野党、大連立して、属国化を推進するだろう。

「Aがだめだから、B」「Bがだめだから、またA」というのが良くわからない。Aも、Bもだめなことが、その両者を選択させる制度がだめなことが、ハッキリと証明されただけのことだろう。A,B以外の道を考える以外、解決しないのは、小学生でも分かるだろう。小選挙区、政党助成金制度、二大政党制度という、破綻したシステムからの離脱が必要だろう。

ブロガー諸氏に大人気の政治家氏、この究極の蟻地獄政治制度を作ったという意味で、確かに豪腕ではある。しかし、第一次湾岸戦争に莫大な戦費貢献をしたのも彼だろう。彼が日本を救うというのも、彼氏か日本を救える政治家はいないというのも、今もって全くわからない。

1/4追記:

以下は、本文とは直接関係はない。トラックバックとコメントについて。

トラックバックをいただいても、表示しない場合がある。記事と無関係であったり、宣伝目的と思われるものは、表示していない。コメントも、「通りがかり」的な名前や、匿名のものは、今後は、表示しないこととさせていただく。路地の壁で、よく鳥居のような絵を見ることがある。犬でなければ、鳥居印、意味はわかるだろう。また、コメントに対するお答えは、適切なお答えを考えだせないことが多いので、申し訳ないとは思いながら、ほとんど省略させていただいている。

Wikipediaの『トラックバック』に関する記事の一部を引用させていただく。

一般的にトラックバックとは、他人のブログの記事の内容を引用・参照した時、あるいは他人のブログの記事が自身のブログの記事と関連性のある話題を書いている場合などに、自身のブログの記事が引用・参照した事や関連性がある事を通知する目的で行なわれるものである。ただし、トラックバックの意義については、ブロガーの間でも考え方に相異があり、意義や許容範囲に関する部分で食い違う事がある(この点については、下記の「トラックバックの意義についての考え方の相違」参照)。

トラックバックの意義についての考え方の相違

「どういったケースに、トラックバックをすべきか?」または「トラックバックが認められるのは、どのようなケースか?」という点については、共通認識と言えるものがない。また意見の相違を反映してか、ブログサービスの提供会社のトラックバックに関するガイドラインも、まちまちである。そのため利用者が自分の考えに基づきトラックバックを行った時に、その是非をめぐって論争が起こる事もある。

この点についてのトラックバックに対する考え方は、主に次の2つに分けられる。

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コメント


さすが!小沢さん!

極東アジア情勢のシナリオに沿った民主党の内紛劇は絶妙で完璧!

善役と悪役を揃えた政権闘争劇に正義感を煽られて狂喜乱舞するヒステリー国民
小沢一郎と菅直人の政権闘争サル芝居は、ロスとロックが演出した冷戦のように
日米戦争屋=大企業の大儲けが残る大芝居・・・

「やっぱり小沢は無罪でしたー!」というオチが用意された茶番劇で
国民の注目を集めながら、危ない法案をサクサク通していく悪役癌内閣
これから誘導される「対米従属脱却・自主独立」→「自主防衛論」へ展開

年末、政倫審を巡る政権闘争インチキ芝居を針小棒大に騒ぎたてて
カバーアップされたのは「 国民総背番号制導入 」だった・・・・

「ポイント・オブ・ノー・リターン」を過ぎてしまったような世間の無知
ジョージ・オーウェルの世界は未来世界ではなく現代社会の姿なのですね

皆さまに良い年でありますように・・・

管理人さん、皆さん、あけましておめでとうございます。

一昨年あたり、何処かの民放で見たベラルーシに取材した番組を思い出しました。ファッションモデルの話でした。ベラルーシは何故か美人が多く、ヨーロッパにおけるファッションモデルの供給地の一つだということです。ところが彼女たちは皆、国営のプロダクションに加入しているのでした。ベラルーシのモデルを雇いたい外国のエージェントは必ず、国営のプロダクションを通して、彼女たちを雇わなければならず、ギャラもそのプロダクションに支払わなければなりません。モデルたちには其々、プロダクションから給料が支払われるということでした。

19歳の、パリコレでも活躍するという人気モデルの女性が登場していました。彼女がプロダクションから支給される給与はベラルーシの平均的な労働者よりもいくらか良い程度だということで、実際に画面に映し出された彼女の暮らすアパートは、清潔ではありましたが、どちらかと言って質素な感じでした。彼女自身は、生活は保障されているのでそれで満足していると言っていましたが、それを聞いて、スタジオにいる日本のコメンテーターたちは(いちいち覚えていませんが、よくワイドショーなどに出てくる人気タレントの人たちでした)一様に同情していました。

もし、彼女が「正しい資本主義」の国の人間ならば、ギャラはすべて自分のものになり、スーパーモデルとして贅沢な暮しが出来るかもしれないのに、「これでは国による搾取ではないか?」というような言い方をする人もいました。

それに続いて「美女はわが国の財産」と公言したという大統領のことも紹介されていました。「美人の出国を禁止」しているとか言われたり、サッカー好きだという点が強調されたりして、ほとんど、「奇矯な独裁者」扱いされていました。それは、以前にやはり民放で、ベネズエラのチャベス大統領が「独裁者」と揶揄されて紹介されていたのによく似た扱いでした。(そういえば、偶然ですがベネズエラも“美人の産地”ですね。)

しかし、「美人の出国を云々」については、下記のような深刻な理由もあったようです。

>かつてベラルーシではベラルーシ人女性の人身売買・海外売春が問題になった。そこで、現在ではそれを防ぐためにベラルーシ人女性の出国を一部規制する法律が存在している(ウィキペディア 「アレクサンドル・ルカシェンコ」より)

ロシアや東欧の旧ソ連圏の若い女性たちが世界中でセックス産業に従事しているのはよく知られたことです。そして、その中には人身売買の犠牲者も少なくないようです。街角で「モデルにならないか?」と声をかけられたと、未成年の我が娘に言われて、その相手を警戒しない親はいないでしょうが、東欧でも「堅気の仕事」だと騙されて、国外に連れ出される女性たち(未成年者を含む)が今も絶えないそうです。ベラルーシのモデル産業が民営化されれば、成功したスーパーモデルが何人かは出現するでしょう。しかし、その他の大勢の美女たちがどうなるのか、心配にはなります。

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