イラク: 高等教育における、大規模な不正行為と腐敗
Dirk Adriaensens
BRussells Tribunal - 2009-09-14
50,000人のイラク人学生を留学させる
7月25日、ワシントンで、イラクのヌリ・アル-マリキ首相が教師のグループに イラクが、今後5年間で、50,000人以上の学生を海外留学させる計画をもっていると語った。建前上、イラクのかつては強力だった教育制度を再建すべく、学生たちは、アメリカとロンドンで学ぶことになるのだ。アメリカの大学22校と、イギリスの大学21校が参加する [1] マリキは、“我々は、軍隊や戦争や殺害や占領ではなく、何かもっと有意義な、つまり、経済発展、教育や、学生と教授の交換の方向に移行する”と説明した。[2]
毎年10,000人の学生を外国の大学を送り出すという決定は、もともとバグダッドで、1月の第3週に開催された、第一回教育見本市で、発表されたものだ。
大学代表者たちへの書簡で、ヌリ・アル-マリキは、イラク教育イニシアチブの背景となる理由を説明した。「長年にわたり、イラクの高等教育制度は、アラブ世界で最高のものの一つと見なされてきた。多くの国々の学生が、イラクの単科大学や総合大学に留学するために、イラクにやって来ていたが、戦争と経済制裁が、教育制度を傷つけてしまった。… イラクの人的資源を開発する上で、失われた時間を取り戻すために、教育制度を変える、戦略的計画が、イラクには必要だ。”[3]
この育英事業は、イラクの教育開発高等委員会によって運営され[4]、学生の性別や宗教による差別はしないという。
以上は公式説明だ。公式偽装発言の背後をさらに詳しく調べるまでは、一見、高貴なイニシアチブのようだ。マリキの演説には、イラク人学者への脅迫、解雇、強制移住、大量拉致や暗殺に関する言及は、一切ない。教育施設、遺跡の破壊、イラクの博物館の略奪、イラク、アラブ、そして世界遺産の抹殺にも言及はない。更に、イラク政府は、この計画に、年間10億ドルの資金全額を出し[5]授業料や入学金、更に、部屋代、食費までも、支払うと約束した。つまり、イラクが、アメリカとイギリスの大学のスポンサーになるわけだ。
宗派主義
ヌリ・アル-マリキは、国外移住しているエリートや亡命中の学者達に、国の再建を支援するため、イラクに帰国するよう呼びかけている。しかし、ブリュッセル法廷は、4月26日に“帰国した学者達は、ほとんど仕事が見つからず、温かい歓迎とはほど遠い”と警告している[6]。声明は、更に、帰国するよう呼びかけられたり、強制されたりしている学者達に対し、拉致や暗殺のような犯罪行為に注意するよう警告している。イラク人教授を、そもそも、追放しておいて、なぜ帰国するよう求めるのだろう。結局帰国はしても、彼らは元の仕事に、復職させてはくれまいに?
“大学教員をしている友人の多くがシリアやヨルダンからイラクに戻ろうとしました。教育機関は、彼らを再雇用することを拒否し、彼らの子供たちを、高等教育省決定で定められた通り大学に編入するの、拒否したのです。そうした人々の一人に妹がいます。彼女は娘を大学に編入させようとしましたが、拒否されました。妹が、強制移住させられた人物の子供をイラク国立大学が受け入れるという省令をつきつけると、連中は言いました。“大臣に決定してもらえばいいが、.... [シリア、ヨルダン]に帰りやがれ”とあるイラク人教授は書いている。
50,000人の学生を留学させるという決定は、実に矛盾している。一方で、高度な教育を受けた階級は、難民生活を強いられたか、未だに暗殺され続けており、6年間の占領は、教育制度を荒廃させた。その一方で、10,000人の学生が、毎年留学させられる。この決定はイラクの集団的記憶や文化を更に抹殺することを意味している。これは、特定宗派と、占領軍の狙いに役立つものだ。あるイラク人教授の答えはこうだ。
"実際に起きていることはこういうことだと思います。彼等は、能力、知能、評価や成績ではなく、学生の家の宗派に基づいて、留学させているのです。競争を避けるため、彼らはまともな、宗派主義に反対したり、占領に反対したりする家族出身の、あらゆる“望ましくない”優等生が、こうした奨学金”を得るのを妨害するため、テスト・ノート上の名前を書き換えたのです。
全国規模の不正行為
ウルクネットに、8月4日に掲載された“不公平は、慈悲よりも良い”という記事[7]で、あるイラク人ブロガーは、最後の高校テスト結果で起きたことをこう書いている。
“数日前、イラクの学生たちは、教育省テストの成績がわかった。
学生が非常に驚いたことに、評価は、余りに不公平で、低かった(…)
毎年私の高校からは、およそ60人の生徒が、医学、薬学、歯科大学に行く。彼らの成績は、90%よりも高いが,今年は、わずか33人しか試験に受からない! 私のクラスで、90を取った生徒はわずか五人だ! 無茶苦茶だ。
ウェブを見てみると、いくつかの学校では、わずか7人か8人の生徒しか、試験に合格せず、私の市の他の高校では誰も試験に受からなかったことがわかった ..私は一体なぜなのか不思議に思いはじめた。
(…)アンバル、モスール、ディアラ、アル・アーサミアでは、得点は非常に不公平で、アンバルでは、教育省は27の試験分野で答案を採点せず、再試験することに決定したが、マサミヤでは、得点は、他のどこよりも低く、学生たちは、両親や、教授とともに、抗議デモを始めた。
(…) こうした地域全てスンナ派であることに気づかれなかっただろうか??
誰もが、学生は政治家の争いの犠牲者なのを知っている。
今年とは違い、毎年、モスール、バグダッドと、ヒラが、最も合格率が高く、得点も高かった”。
大部分がスンナ派住民である諸州の生徒たちよりも、“シーア派”が優勢な諸州の生徒達は、ずっと良い得点を取ったようだ。非常に奇妙だ。
“ディジラTVで、教育省の試験と採点の責任者である人物とのインタビューを見た。彼はこう語った。"ケルバラとディワニアは、これまでで最高の成績となっています。学校以外のことに、かまけている他都市の連中と違って、こうした地域では、学生がしっかり勉強していますから" また、こうつけ加えた。"学生には余り神経質にならないように言っています。万一成績が良くなくとも、どうということはない、第6学年を、一度、二度、三度、良い成績になるまで、留年できるのだからと"また、“サダム治世時代には、南部の学生は、当然とれるはずの、良い成績がとれませんでしたが、今や公正が定着しました!”と、彼はつけ加えた。
イラク人ブロガーは以下のように結論している。
(..)スンナ派には、彼らに相応しい得点をつけず、シーア派学生や、特定政党に忠実な連中には、ずっと良い得点をつけたのだが、だからといって、我々がお互いに嫌悪しあうようになるわけではない。起きたことによって、私たちは、将来、イラクが、人を仲違いさせたり、差別扱いしたりしないような、賢明で、教養ある、礼儀正しいイラク人によって指導されるよう、有力な人になろうと一層固く決めた。”
今年の教育省試験最終結果のウェブ・ページは以下にある(ただし、アラビア語しかない): http://moedu.gov.iq/result/result2009/
著しく少数の学生しか国家試験に合格しなかった、三つのスンナ派イスラム教徒の都市で、抗議デモが起き、イラクのシーア派イスラム教徒が率いる政府が、スンナ派や、他の人々たちを、差別しているという疑念をあおっていると、マクラッチー新聞が、9月10日に報じている。スンナ派のアンバル州、スンナ派都市のティクリットや、バグダッドのアダミヤのスンナ派地区では、不釣り合いに高い割合で、学生たちがテストで不合格になっており、教育省が少数派を差別したのだという申し立てに、悩まされていると、国会の教育委員会委員長アラー・マッキは語った。教育相フダイル・アル・フザイはシーア派だ。アンバル州にある都市ファルージャでは、わずか27パーセントの学生しか、12学年全国試験に合格しなかった。"こうした人々が、突然学習能力を失って、全員不合格になることなどありえない" とマッキは語っている。 "手違いがあるので、訂正したいと願っている。"[8]
宗派主義、汚職と不正行為が、マリキ政府の根底にあるように見える。さなきだに大混乱だった教育部門が、今や、更に、一宗派と、占領に忠実な連中をひいきするための、全国規模の不正行為へとズルズルと、はまりつつある。
あるイラク人評論家はこう要約している。“新イラク'を建設する制度として、汚職を導入したのは、アメリカだ。占領への支持を獲得すべく導入された、宗派別、民族別割当制度は、国家機構と公共サービスを破壊した。侵略を支持する党派は、国家機構を支配し、それを、自分たちの利益の為に使うために- 偽装卒業証書を含め - あらゆる手段を利用した。その結果が、こうした党派や、アメリカ占領軍によって保護された、全般的で、触れてはならない汚職だ。そして今、宗派主義、割当制度が、平等と公正という普遍的権利を終わらせてしまい、試験に受かろうと、一生懸命勉強した、無辜の若いイラク人学生にすら影響を与えているのだ”
更なる不正行為
ヌリ・アル-マリキ政府にとって不利なニュースはまだある。
イラク人ライターのシャメル・アブドゥル・カデールは書いている。(アラビア語から翻訳)
“10人のイラク人学生が署名した次のような手紙を、私はインターネットで受け取った。高等教育部門の以下の学生達に対してなされた背徳行為が書かれていた。
高等教育・科学研究省の問題を説明する事態として以下のようなことが起きている。下記十人の学生は、全員海外で暮らしており、悲惨なイラクの生活条件により、祖国を離れることを強いられ、
- アフマド・シャフィーク・アル-サマラーイ マディソン大. バグダッド大
- モナ・カメル・アブドゥル・ラティフ マディソン大. バグダッド大
- アマル・サバ・サラム 薬科大. バグダッド大
- マハマド・アブドゥル・ラヒム・アルラウィ マディソン歯科大. バグダッド大
- アリ・アブドゥル・ハディ・アル-ハムダニ 外国語大学. バグダッド大
- ラシャ・アブドゥル・サヘブ・アル-サファル 工科大学、バグダッド大
- アブドゥル・ラーマン・アブドゥル・ジャリル 芸術大学. バグダッド大
- マハマド・ムアヤド・ジャバル. 外国語大学 バグダッド大
- ヌル・アフマド・アビド・アラー・アル-オバイデ 外国語大. バグダッド大
- アルワ・アブドゥル・ムハイメン・アル-アニ 教育大学. バグダッド大
大学院での勉強を、スイス、ベルギー、ドイツや、エジプトなどのヨーロッパやアラブの受け入れ国で修めることにした。
受け入れ国の大学に入学願書を提出した後、驚いたことに、不合格になり、成績証明書や証明書の偽造コピーを提出したかどで、告発されたのだ。
こうした学生たちは、成績と成績証明書の偽造で、バグダッド大学を、法的に起訴しようとして、バグダッド大学が彼らに、彼らの成績証明書や書類だとされるものを送って来たが、それが学生達の本来のものと全く違うものだったため、再度驚かされることになった。
バグダッドで暮らす家族と、徹底的にやりとりをした後、彼等は更に最悪の知らせを受け取った。大学での彼等の全成績記録は、変更され、彼らの記録や、テストの試験ノートは、勉強も、予備試験や試験を受けることもせずに、違法に 大学院奨学金を得られるようにするため、政府の有力政治家たちに、売られてしまった。
学生記録のこのひどいごまかしについて、高等教育相の言い分はいったいどうなのだろう?一体どうして、優秀な学生の努力と成績が、記録や成績が悪い他の人々に売られてしまっただろう。卒業証書、証明書、成績や権利を、奪い取られ、他人に売られてしまうような、どのような罪を、これらの学生は犯したというのだろう?”
これはいくつかの情報源によって確認されている。あるイラク人学者はこう苦情を言っている。
“イラクの教育省から、息子の高校卒業成績証明書を入手するのに、大変な苦労をしています。シリア大学と、シリア外務省、イラク外務省を通して、私の息子の成績証明書を、バグダッド大学工学部に送って、承認してもらおうとしました。工学部学部長はアリ・アルケイリダル博士で、彼はダーワ党で、親イラン派です。息子の書類を、イラク教育省に転送する代わりに、彼は外務省に、この文書は、工学部によって発行されたものではない(それは、高等学校の卒業証書なので、当たり前のことだ)と書いたのです。その手紙は、私たちが偽造した成績証明書を、イラク外の大学に提出したことを非難していました。私は、二年間、この文書が、教育省によって発行された本物の成績証明書であり、正式な役場によって、公証されているものであると証明しようとしてきました。こうした犯罪人を信用できますか? 連中は、私の息子を拉致し、拷問し、私と家族をバグダッドから追い出し、イラク国外で勉学を終えるという、息子の権利を奪おうとしたのです。外務省は、意図的であるにせよ、そうでないにせよ、事実調査もせずに、息子の書類を、偽造されたものだということにしようとしています!”
彼はこう結論づけた。“これは占領軍や、イラクの腐敗した政府に、従順でない国民に対するもう一つの犯罪です。これは、イラク人学者達の暗殺や強制移住を通して、続いている頭脳流出同様に、危険なことだと、私は思います”。
アル・クッズ・アル・アラビックでは、2009年9月1日、高等教育省査察官の公式報告書で過去二年間に、2769件の偽造卒業証書の事例が見つかり、透明性・公共品格委員会は1088件 [9]を見つけたと報じた。およそ100,000件のこうした偽装証明書があり、バグダッドには学位を金で購入できる店があると主張する人々もいる。
火曜日 2006年11月14日、イラク国家警察特殊部隊の制服を着た、準軍事組織の武装集団が、バグダッドのカラダ地区にある高等教育科学研究省に属する建物を急襲し、教育省が編纂されたリストによれば、二つの部門に所属する約100人の職員と、およそ50人の来客を拉致した[10]。こうした人々の何人かは、拷問され、暗殺された。これらの職員たちが、何よりも、卒業証書を検証する担当者だったことは、興味深い。あるイラク人専門家はこう書いている。“この出来事は、卒業証書偽造に関連している。自分たちの信奉者を、国の仕事につけるための、政府シーア派党派による卒業証書の不正行為を、容易にすべく、本部が浄化されたのだ。これが、卒業証書偽造プロセスと、イラク人学者達の亡命の、転機だった”。調査は一切行われず、拉致犯たちも処罰されなかった。マリキ首相は、これはテロではなく、‘民兵’同士の紛争に過ぎないと声明をだした。実際、この急襲にまつわる全てが、アメリカに訓練され、武器を与えられ、支援された、この種の非常線を張ったり、索敵行動をしたりするよう、特に訓練されている、イラクの対内乱準軍事組織である国家警察特殊部隊がしでかしそうな作戦遂行に合致している。
2007年11月、イラク内務省が、首相府の高官を含め[12]、9000人以上の公務員が[11]、金で入手した、大学の偽学位を提出していたことを認めたと報じられた。[13]
ニモニサイド(記憶殺戮)
一体どのような50,000人の学生が、留学する機会を与えられるのだろう? 首相の教育問題特別顧問ズハイル・フマディの、スンナ派よりも、シーア派を選んでいるなどと、誰も文句を言えないようにするため、イラク18州それぞれの人口に基づく公式に従って、奨学金が割り当てられる、という公式説明"にもかかわらず、明白に、傀儡政権の諸政党に忠実な連中や、腐敗した特定宗派の役人に影響を与えられる連中だ"[14]。
あるイラク人学者はこう語っている。“現在の大学は、アメリカ占領軍による全面的な承認を得た、イラク民兵に運営されています。結局のところ、連中の、目標と、計画は同じなのです。連中は、イラクの歴史、国民的記憶や、文化を抹殺しようとしているのです”。
イラクにおける教育は、アラブ世界の模範から、“最も初歩の段階”へと変わってしまった。イラクの教育制度は完璧に破壊された。これを表現する呼び名がある。ニモニサイド(記憶殺戮)だ。記憶を抹殺し抑圧するプロセスだ。マリキの主張と逆に、宗派主義政府は、50年間の教育と、何千年もの文明によって残されたものを抹殺することに、積極的に関与している。イラクで起きていることは、文化的集団虐殺であり、その責任は、アメリカと傀儡政権とにある。一つの被占領国の国家遺産を保護し損ねたこと、頭脳流出を止め損ねたこと、イラク人知識人への脅迫と暗殺は、ジュネーブ協定のもとで、戦争犯罪だ。
イラク教育における腐敗
良く知られ、実証されていように、イラク政府の汚職は、極めてはびこっており、宗派主義な狙いに、役立っている。2008年に、腐敗を監視する組織トランスパレンシー・インターナショナルは、イラクを、ソマリアとミャンマーについで、世界で三番目に腐敗していると評価した。[15]
2004年7月26日、イラクの教育制度は、極めて腐敗しており、色々やりたいとは思っていても、自分ができることはほとんど無いと、イラク教育相は語っている。
イラク教育制度全体における腐敗が、あまりにはびこっているので、イラク教育相は、そうしたことに関与した全員をお払い箱にしたいものだと語っている。[16]
2004以来、状況は良くなったのか?
2009年5月12日、現マリキ政府下院の教育・高等教育委員会は、プロジェクト実施において、汚職事件の存在を批判した。[17]
2009年5月18日、BBCは、政府汚職に関する約12,000件の苦情を、委員会が調査した結果、最悪の違反者たちの中には - 順不同で -国防省、内務省、財務省、教育および、厚生の連中がいたという、イラク反汚職委員会による最近の報告書について報道した。[18]
"ハラミア"つまり"盗人"というのが、学校を修理するために代金を受け取り、受け取る金の大半を着服できるよう、手抜き仕事をする、現地請負業者に付けられた、新しい名前だ。[19]マリキの管理はどうなっているのだろう?
エレクトロニック・イラクは、"汚職や石油密輸のおかげで、何百もの医療、教育、インフラ・プロジェクトが遅れている"事実を強調している。教育や医療プロジェクトが一番影響を受けており、何百もの学校は修理が必要で、病院は器機や医薬品不足に見舞われていると、エレクトロニック・イラク記事にある。[20]マリキの管理はどうなっているのだろう?
(厚生省の)癌鎮痛剤は、わずか数カプセルで80ドルもする。(電気省の)電力計は一台200ドルもするし、三年生用(教育省から盗まれた)教科書でさえ、学校でかつて販売していた価格の三倍の代金を払って書店で購入しなければならない。[21] マリキの管理はどうなっているのだろう?
独立した汚職調査に対し、マリキはあからさまな敵意を示している。
占領下イラクの首相は、報道では、汚職と戦うと様々な約束をしている。
戦争、占領と汚職で荒廃した国の宗派主義売国奴政府首相を信頼すべきなのだろうか?
2007年に、アメリカ議会用に作成された、イラクの独立した機関である公共品格委員会(CPI)、あるいはイラク政府内部の他の反汚職機関の仕事(あるいは、計画されていた仕事)を評価する秘密報告書によると、マリキ政府は"反汚職法規の初歩的な施行さえもすることができず"、おそらくは、もっとひどく、報告書は、マリキの事務所が、政府内部の不正行為や犯罪調査を妨害している、と書いている。
しかも、汚職が"多くの省では、あたりまえのこと"だと結論している。[22]
報告書は、イラク政府は汚職と犯罪人だらけで--反汚職調査官の手に負えないと書いている。
しかし、 2008年5月、アメリカ国務省職員たちは、アメリカは“イラク政府の最高レベルで汚職がはびこるにまかせており[23]”何十億ドルものアメリカの税金が失われていると証言した[24]。
政府に不利なCPI報告書に関する、ネーション誌の記事に書かれた引用が、この“花咲けるデモクラシー”における、どうしようもない状態を証明している。[25]
(…) 教育省にまつわる反汚職活動は、特に効果が薄い…。
"この調査によると、幾つかの省は、"犯罪組織や、民兵によって強力に支配されており"調査官を保護する戦術[治安]部隊が無い[それら省庁]中で、汚職調査官"は活動することは不可能だ"。
(…) 報告書によると、マリキ首相府も問題の一部だ。"首相府は、独立した汚職調査に対する、あからさまな敵意を示していた" 。マリキ政府は、CPIへの資源を凍結したと報告書は書き、更に"--マリキのダーワ党も含むシーア派同盟のメンバーに有利なように、調査結果や起訴を変えるよう、政府と政治的な圧力が、加えられたと判明した多数の事例がある"という。
(…) マリキは、該当省庁の大臣による承認なしには、政府職員の訴追を認めない法律も復活させて、腐敗した役人達を保護した
(…) ネーション誌が入手した--"極秘"と記された--別のメモには、マリキ大統領府が、2007年早々、公共品位委員会(CPI)に、イラク大統領、イラク首相、あるいは、現在、あるいは過去の、どの大臣が関与した、いかなる事件も、まずマリキの同意を得ることなしには、裁判を起こしてはならないと命じたとある。アメリカ大使館の報告によると、CPIの反汚職の取り組みに対するイラク政府の敵意は極めて極端になり、ある時には、公式イラク政府ウェブ・サイト上のCPIへのリンクは、ビジターを、ポルノ・サイトに、向けられていた。
(…) CPIスタッフは、"本省内で、武装暴力団に恫喝され,職員や記録へのアクセスを拒否されている。" 彼らとその家族は、日常的に脅迫されている。グリーン・ゾーン内にある役所の事務所で寝ている人々もいる。2006年12月、グリーン・ゾーンのイラク政府ビル屋上に陣取った狙撃兵が、CPI本部に三度発砲した。12人のCPI職員が、仕事の上で殺害された。
2009年8月1日、二年前、高官の汚職が暴露されるのを防ごうとする企みで、イラク政府職員たちが、2人のスコットランド人を含む、5人のイギリス人の拉致に共謀した可能性が報じられた。[26]
ヌリ・アル-マリキ首相から、ずっと下級の職員にいたるまでのイラク政府職員が、イラク自身の国庫から、数え切れないほどの何十億ドルのみならず -- 何十億ドルものアメリカの援助資金も、合計180億ドルを着服したと、アメリカ当局者たちは語っている。コロラド州の年間予算にほぼ等しい金額だ。[27]
不正行為を報告する内部告発者は、報復、嫌がらせ、投獄という目にさえ会う。[28]
反汚職宣言やイラク教育の重要性に関するマリキ演説は見聞きするが、汚職は最悪の状態だ。イラク人学者暗殺の調査結果を聞くことはなく、イラク人教育者のための治安状況を改善する試みについても聞くことはなく、マリキが、彼自身のそれを含め、イラク人民兵や暗殺部隊を、批判するのを聞くこともない。マリキは占領軍の遺跡破壊を批判もしたというのも聞いていない。我々が読む記事では、マリキは、腐敗した、宗派主義で、反非宗教主義で、独裁的な政府の首謀者だ。
トランスパレンシー・インターナショナル・レポートは、イラクにおける汚職は、おそらく"史上最大の汚職スキャンダル"となるだろうと書いている。[29]
しかも、アメリカは、この汚職に膝までつかっている[30]
あるイラク人作家はこう語っている。” 実際は、マリキには、汚職と戦う能力も意欲もありません。政治過程丸ごと、腐敗の上に成立しているのです。占領軍の支持を得て、あらゆる調査や、犯罪や汚職の懲罰の邪魔をしているのが、マリキ政府と、マリキ自身であることを、イラク人は知っています。彼は、汚職で告発された通商大臣を擁護し、調査を認めませんでした。国会内にいる彼の協力者を通して、国会が、汚職について、閣僚に尋問するのを、彼は防ぎました。彼の権力は、CPIや、他の調査機関が仕事をするのを妨げるために使われています。例えば、イラク政府職員達の間ですら、1088通の偽卒業証書があり、責任者たちは罰せられるべきだと公表しました、ファイナンシャル・ウォッチのトップ、トルキは、現在、前政権において罪を犯したかどで、訴えられており、彼の逮捕令状も発行されたという情報が流れています。この告訴が、彼を沈黙させることを狙ったものであることは明白です。”
独裁的占領
マリキの政府は、グリーン・ゾーン内部しか統治していないということが広く語られている。この保護されたゾーンの外部では、彼の暗殺部隊や特別警察部隊が街路を徘徊し、新イラク軍は国民を脅し、治安も、法律もなく、あるのは弱肉強食の法のみだ。
例えば、ニューヨーク・タイムズは、 9月3日、強盗の一団が、バグダッドにある、ラフィダイン銀行ズイヤ支店で、一部顔見知りであった8人の守衛を縛りあげ、消音器をつけた銃で直接射撃し、殺害した。そして、少なくとも自動車二台分、430万ドルもの価値の現金を奪って逃げた。連中は警察を気にする必要がなかった。何故なら、その地区では、彼らが警察で、彼らの多くは、イラクで最も有力な人物のの一人、アデル・アブドル・マフディ副大統領の護衛だったと、報じた。[31]
以下の様なことをおこなっている腐敗した傀儡政権の首相を信頼すべきだろうか:
- 全国規模の汚職、不正行為と犯罪を、組織していること。
- 全国試験成績を変造し、学生の卒業証書を改ざんし、宗教的出自に基づいて、留学する学生を選択し、帰国する教育者たちを脅している。
- イラク国民の大量処刑を承認していること。6月のある一日に、19人がバグダッドで絞首刑にされた。最近の報告書で、アムネスティ・インターナショナルは、1,000人以上のイラク人が、往々にして、時には、拷問の下でなされたと書いているが、自白を根拠に、死刑執行に直面していると、報じている。
- 罪状も、公正な裁判も無しに、何万人もの民間人や政治囚の投獄、拷問を承認していること。
- ジャーナリストが、イラク司法制度の、目立つ犠牲者となるのを承認していること。7月、ある記者が、彼の写真が、首都での生活は向上しているという、マリキの主張を嘲る“良くない”ものだと見なされ、バグダッドの交通渋滞を撮影したかどで逮捕された。昨年、国境なき記者団が作成した報道の自由のリストで、イラクは173ヶ国中、158位に落ちた。
ある記事(アラビア語)は、イラク国会議員の給与は、年間360,000ドルだと主張している。議会出席、護衛と出張他に対する追加給与のおかげで、総予算は*144万ドルだ。* 議員一人当たり、議長に対する追加支払い。これが本当ではないことを願おう。
大学卒業生(理学士)の初任給は、月に400ドル。年間 = 4,800米ドル
マリキが、その政府の評判に磨きをかけるのを、アメリカは援助している。イラクにいる、アメリカの民間業者に対し、イラクのマスコミで、ニュース記事、娯楽番組や公共広告を製作すべくアメリカとイラク政府の狙いを支持するよう、現地住民を"引き込み、鼓舞" させる努力の一環として、2009-2011の三年間で、国防省は、3億ドルも支払っている。[32] それが、大手マスコミ報道で読まされているニュースだ。
とうとう….. デモクラシー実現!!
歴史から学べること
こうした悪党連中を権力の地位につけ、それゆえ現代イラクにおける劇的な事態状況の全責任を負うべきなのは、アメリカだ。連中は、マリキと提携して動いている。130,000人のアメリカ兵と、645.000人のイラク人治安部隊[33]は、アル-マリキの立場を守るために必要なのだ。イラクにおけるこの状況は、第二次世界大戦中、ユーゴスラビアで起きたことを強く想起させる。[34]
(….) アンテ・パヴェリッチ(1929年以来、亡命生活をおくり、1941年に占領したドイツ軍とともに、ユーゴスラビアに帰国した)は、1941年6月6日に、アドルフ・ヒトラーと始めて会った。1941年7月22日、当時パヴェリッチ政府の大臣であったミレ・ブダクが、この国の暴力的な人種政策を公式に表明した。同年夏、彼らは強制収容所を建設し始めた。ディナル・アルプス中の村々におけるウスタシャの活動が、イタリアとドイツに懸念を口にさせた。
セルビア人、ユダヤ人、そして、ジプシーの男性、女性、更には子供たちまで、文字通り、ズタズタに切り殺された。いくつもの村ごと徹底的に破壊され、人々は納屋に追い込まれ、そこにウスタシャは火を放った。1941年6月28日、陸軍大将エドムント・グライゼ・ホルステナウは、国防軍最高司令部にこう報告した。
"...過去数週間の無数のドイツ軍や民間目撃者による信頼できる報告によると、ウスタシャは全く血迷っていた。"
1941年7月10日に、その同じエドムント・グライゼ・フォン・ホルステナウ陸軍大将は、ドイツ最高司令部、国防軍最高司令部(OKW)に下記通り報告した。
“わが軍は、そのような出来事の証人を沈黙させねばならない。それがなければ高いはずの彼らの評判に良い影響を与えない... ドイツ占領軍は、最終的に、ウスタシャの犯罪に介入せざるを得ないだろうと、言われることがよくあった。最終的には、そういうことになるかもしれない。現在、使える軍隊をもってしては、そのような行動をとることはできない。個別のケースに、その場しのぎで介入すると、過去防ぐことができなかった無数の犯罪に、ドイツ軍が責任があるように見えてしまいかねない。
親衛隊全国指導者ハインリッヒ・ヒムラーに対する、1942年2月17日付けゲシュタポ報告書は、以下のように書いている。
“[反乱者の]一団の活動で増加しているのは、主として、クロアチアで、正教徒住民に対し、ウスタシャ部隊によって実行された残虐行為だ。徴兵年齢の男性に対してのみならず、とりわけ、無力な老人や、女性と子供たちに対しても、ウスタシャは、残酷なやり方で実行している。クロアチア人が、残酷に、拷問で死に至らしめた、虐殺した正教徒の人数は、およそ30万人だ。
こうした引用文で、ピンとくるものはないだろうか? ドイツとイタリアの戦車に乗って、ユーゴスラビアに帰還したアンテ・パヴェリッチの名は、例えば、チャラビ、アラウイ、またはアル・マリキに置き換えられよう。ウスタシャは、警察特殊部隊、バドル軍団、マフディ軍、ペシメルガに置き換えられよう。ドイツ人とイタリア人は、アメリカ人とイギリス人に置き換えられる。パベリッチと彼の民兵は、300,000人から、700,000人のセルビア人、ユダヤ人、ジプシー、レジスタンス戦士を殺害した。ユーゴスラビア人は、お互いに殺し合っていたのだ! しかし誰に責任があったのだろう? もちろん、ドイツ人だ。違うだろうか? 彼らが、そのクロアチア派閥の傀儡に、こうした犯罪を実行させ、彼等に、資金、武器、訓練と権力を与えたのだ。アメリカが、マリキ政府の犯罪、彼の暗殺部隊と汚職を巡る懸念を口にしているのと同様、ドイツ人は、こうしたクロアチアの野蛮人を巡る“懸念を口にしていた”。ドイツとイタリアが敗北し、撤退した時、虐殺は終わった。
バラク・フセイン・オバマ大統領も歴史の教訓を学ぶべき頃合いだ。彼は無条件で、軍隊をイラクから撤退させ、アメリカが、イラク国民に対し加えた損害に対する賠償金を支払うべきなのだ。そうしてこそ、はじめて本当のデモクラシーが建設できよう。
提言
以下は、さしあたり、わずかながら残されたものを救うための、イラクの高等教育部門に対する、幾つかの提言だ。
- 50,000人の学生を留学させるのではなく、復職させ、恐怖や、政府の介入なしに、仕事ができるような、身の安全に十分な保障を与えて、亡命イラク人学者コミュニティーに帰国するよう説得することだ。
- 亡命した学生たちにも、同じことがあてはまる。彼らに、安全な環境を実現して彼らに奨学金と、国内で学業をおえる機会を与えること。
- この計画に、年間10億ドルの予算を出すイラク政府は[35]、イラクの大学における、立派な教育を計画したり、470万人の難民の若者や、難民地域や受け入れ国に強制退去させられた人々の為に、学校や大学を作ることを助成したりすることで、この資金を、より効果的に使うことができる。
- イラク人学生を受け入れる、アメリカの単科大学・総合大学に対して: 年間10,000人のイラク人学生の流入を支援する代わりに、まずは、イラク政府が、彼等が帰国するに十分な治安を実現できるまで、国外亡命した学生に、アメリカの大学で、学業を終える機会を与えること。彼等の勉学の為の費用は、違法にイラクを侵略したアメリカとイギリス政府によって支払われるべきだ。大学は、この“10億ドルの不正行為”に加担してはならない。
- 教師や学生の帰国を促進するイラク法は、厳格に施行されるべきこと。アメリカ政府、その占領軍と、イラク政府は、これに対し、全責任を負うべきこと。
- 本格的な独立した調査で、本記事で触れたような、卒業証書や証明書にまつわる汚職と不正行為を精査すべきこと。
- 教育部門に割り当てられたが、“治安”に転用された資金は、再度教育に割り当てられるべきこと。
- 真摯で、独立した調査で、イラクの学校と大学の、再建工事と改装契約に関する汚職も、精査すべきこと。
- 教育は、宗派性から、厳格に切り離されるべきこと。大学における任命には、いかなる宗派、人種差別、ジェンダー差別があってはならず、宗派、人種差別活動は、なんとしてでも、大学から締め出されるべきこと。
- 学者達を推薦し、任命する際の、宗派別割当制度や基準は、取り消されるべきこと。学生の人権と個人の自由、特にジェンダーの平等が保証されるべきこと。
- 大学の活動に対する、宗教ファシスト集団や暗殺部隊による介入を止めさせ、イラクの大学における思想と研究の自由を保障すること。
- UNESCOや他の組織は、こうした人権侵害に対し、明確な態度をとるべきだ。
以上のものは基本的な勧告に過ぎない。しかし、こうした条件が実現した場合にのみ、かつて大いに尊敬されていたイラクの教育部門が、戦争、経済制裁と占領からの回復を開始する機会があらわれるだろう。占領に忠実な50,000人の学生を海外留学に送り出し、西洋の価値観に同化させ、帰国後、かろうじて残されたイラクとアラブの文化を消し去り、西洋風デモクラシーを導入させるというのは一つの選択肢だ。
Dirk Adriaensens (ブリュッセル法廷実行委員会のメンバー。彼はプルート・プレスから刊行予定の近刊“イラクにおける文化浄化”に寄稿している。)
[2] http://www.studyabroaddomain.com/iraq-to-send-50000-students-abroad.aspx
[6] http://www.brusselstribunal.org/Al-Tikriti.htm
[7] http://uruknet.info/?p=m56682&hd=&size=1&l=e
[8] http://www.mcclatchydc.com/world/story/75196.html
[9] http://www.elaph.com/Web/NewsPapers/2009/9/478215.htm
[10] http://www.brusselstribunal.org/PressRelease221106.htm
[11] http://www.daralhayat.com/arab_news/levant_news/11-2007/Item-20071122-68f19a07-c0a8-10ed-00c1-a41eec2a71b9/story.html (アラビア語)
[12] http://www.thirdpower.org/show_art_main.cfm?id=13469 (アラビア語)
[13] http://www.iraqsnuclearmirage.com/articles/The%20Iraqi%20Brain%20Suction.html
[14] http://www.csmonitor.com/2009/0726/p06s04-wome.html
[15] http://www.miamiherald.com/news/world/AP/story/1216308.html
[16] http://www.voanews.com/english/archive/2004-07/a-2004-07-26-23-1.cfm?moddate=2004-07-26
[17] http://www.heyetnet.org/eng/iraq-news/4392-mekki-corruption-in-education-ministry.html
[18] http://news.bbc.co.uk/2/hi/middle_east/8055776.stm
[19] http://www.parapundit.com/archives/002699.html
[20] http://electroniciraq.net/news/2760.shtml
[21] http://www.salon.com/opinion/walsh/iraq_war/2007/12/02/iraq_corrruption/
[22] http://www.cnn.com/2007/WORLD/meast/09/27/iraq.draft.report/
[23] http://www.cbsnews.com/stories/2008/05/13/iraq/main4090655.shtml
[24] http://www.usatoday.com/news/washington/2008-05-22-2130123016_x.htm
[25] http://www.thenation.com/blogs/capitalgames/228339
[26] http://news.scotsman.com/wariniraq/Too-perfect-Iraq-kidnap-of.5514635.jp
[27] http://healingiraq.blogspot.com/2008_06_01_healingiraq_archive.html
[28] http://dpc.senate.gov/dpcdoc.cfm?doc_name=sr-110-2-155
[29] http://www.americanchronicle.com/articles/view/58532
[30] http://www.campaignforliberty.com/article.php?view=184
[31] http://www.nytimes.com/2009/09/03/world/middleeast/03iraq.html?partner=rss&emc=rs
[32] http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2008/10/02/AR2008100204223.html
[33] http://www.brookings.edu/saban/~/media/Files/Centers/Saban/Iraq%20Index/index.pdf
[34] http://en.wikipedia.org/wiki/Ustasha
記事原文のurl:www.brusselstribunal.org/AcademicsFraud140909.htm
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本記事、長すぎると思われる場合は、アメリカの対イラク戦争-文明の破壊をお勧めする。
「毒蛇山荘日記」の最近の記事に「官僚階級と植民地支配とアメリカ留学…。」という記事がある。
そもそもイラクの宗主国はイギリス「官僚階級と植民地支配と宗主国留学」作戦のプロ。
日本の政治家で「留学」が霊験あらたかである方々を繰り返し書いておこう。:
ソマリア派兵を言い出した、ブレジンスキーに習ったことが自慢の防衛大臣政務官、長島昭久民主党衆議院議員、マイケル・グリーンの「お友達」のようだ。
小泉進次郎自民党衆議院議員は、コロンビア大学の大学院でジェラルド・カーティス教授の指導を、更にCSISで、元国家安全保障会議アジア上級部長だったマイケル・グリーンの指導を受けている。
このお二人、偶然だろうか?いずれも基地を擁する地域が地盤。立川、横須賀。
官庁エリートにも、アメリカ留学経験をした方々が多いのではないだろうか?
もちろん全ての留学が悪いなどと言いたいわけではない。
加藤周一はフランスに留学した。都留重人はアメリカ留学。小田実もアメリカ留学。
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米国軍はW.W.Ⅱ後の中国南部~当時の国民党支配地域~で「白公館」事件を起こしており、当時から(中国南部では叶わなかったが)占領政策に「教育した地元軍警察に、知識人や地元リーダーを誘拐させ殺害する」主義を採用して、南米麻薬戦争でも同様の手法を取りました。
尤も、日本の自衛隊も旧日本軍の系譜を引いて、最近の中国軍事演習で「公海上の監視行為をしていた自衛艦に、中国側ヘリ急接近の危険行為があった!」と非難する割に、自衛艦が余りに中国側を深追いした自身の非は都合ヨく一切秘密にしてました。
流石は情報保全隊が日本人に謀略を仕掛ける組織です!
国益を害する豚共!
投稿: 田仁 | 2010年4月28日 (水) 23時09分