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2010年4月

2010年4月27日 (火)

グアム・ブログ:ワシントンでの反沖縄基地抗議デモ

日曜日、2010年4月25日

日曜日 (4/25) に、日本大使館の外での沖縄の軍事基地に反対する抗議デモに参加した。デモの焦点と主題は、生物多様性センターによれば、マナティーの遠い親戚で、およそ70年生きることが出来、450キロぐらいにまで育つというジュゴンに対する軍隊の影響だ。

参加者全員が、ジュゴンのお面を渡された。これは、額にかぶり、二本のゴム紐で耳にかけるので、半お面と呼びたい。とても賢明で独創的だ。ある時、私たちが皆前かがみになると、このお面が目立った。着けるように黄色いリボンも貰い、それぞれポスターにステッカー(多くはジュゴンの絵を)を貼って抗議デモをした。この抗議デモでは、象徴化と隠喩が効果的に使われているのに感心した。それによって心理的な深みが加わっていた。

人数はさほど多くなかったが、大変に良く計画されており真摯で、何人もの日本マスコミの記者たち(だと思うが)もいた。何人かの良い人々とおしゃべりした。私がみるところ、グアムへの軍集結によってひき起こされる環境問題が良く知られているようには感じられなかったが、私が話をした人々はかなり関心を持っていた。しかし逆に、私はジュゴンのことも、なぜ沖縄での軍活動が、このこの種に対して脅威なのか全く知らなかった。

素朴で、ほとんど象徴的な抗議デモだった。長たらしい演説もなければ、状況についての複雑な評価もない。アメリカの民主党下院議員デニス・クシニッチの声明の一部も読み上げられたが、以下のようなものだった。

    先週、下院歳出委員会国防小委員会の委員長に、沖縄にあるアメリカ海兵隊の普天間航空基地を名護に移転する計画を巡る私の懸念を表明する書簡を送りました。海兵隊は、活動を名護に移そうとしていますが、現地住民の視点が、議論から完全に欠落しています。

(私がとっさに考えたことはこうだ。クシニッチ議員はグアムがどうなろうとしているのか知っているのだろうか? 彼はグアムについても書いたのだろうか?)

絶滅危惧種のジュゴンも、広範な問題に対する隠喩として有効だった。

“私たち全員が危機に瀕しているのですから、私たちは皆マナティーです”と抗議デモの組織元らしいインスティテュート・フォー・ポリシー・スタディーズのスタッフ、ジョン・フェファー。この組織は下記ウェブサイトを運営している。: Close The Base(基地を閉鎖せよ)

後で、私はフェファーのところに行き、グアム集結の環境影響があるので、彼のグループには、グアムにも注意を払って欲しいと彼に言っておいた。(環境保護の観点からすれば、沖縄からグアムに移る軍隊の影響に関する議論を、どうして切り離せるのか私には理解できない。何より環境問題移転でもあるだろう。) フェファーは、IPFはグアム集結についても書いたと話してくれたが、彼は本気でそれを懸念しているという印象を持った。IFIウェブ・サイトの記事をあげておく。沖縄からグアムへ、よく練られたペンタゴン計画を市民がしくじらせる。

写真: (もっとうまく写真を撮れたら良かったのだが。演説をしているのがジョン・フェファー。二対目の写真は私が描いたジュゴンのお面の大写し。また三枚目は構成のへたなバナー写真。)

記事原文のurl:guamblog.com/2010/04/okinawa-protest-in-washington.html

2010年4月26日 (月)

イラク: 高等教育における、大規模な不正行為と腐敗

Dirk Adriaensens

BRussells Tribunal - 2009-09-14

50,000人のイラク人学生を留学させる

7月25日、ワシントンで、イラクのヌリ・アル-マリキ首相が教師のグループに イラクが、今後5年間で、50,000人以上の学生を海外留学させる計画をもっていると語った。建前上、イラクのかつては強力だった教育制度を再建すべく、学生たちは、アメリカとロンドンで学ぶことになるのだ。アメリカの大学22校と、イギリスの大学21校が参加する [1] マリキは、“我々は、軍隊や戦争や殺害や占領ではなく、何かもっと有意義な、つまり、経済発展、教育や、学生と教授の交換の方向に移行する”と説明した。[2]

毎年10,000人の学生を外国の大学を送り出すという決定は、もともとバグダッドで、1月の第3週に開催された、第一回教育見本市で、発表されたものだ。

大学代表者たちへの書簡で、ヌリ・アル-マリキは、イラク教育イニシアチブの背景となる理由を説明した。「長年にわたり、イラクの高等教育制度は、アラブ世界で最高のものの一つと見なされてきた。多くの国々の学生が、イラクの単科大学や総合大学に留学するために、イラクにやって来ていたが、戦争と経済制裁が、教育制度を傷つけてしまった。… イラクの人的資源を開発する上で、失われた時間を取り戻すために、教育制度を変える、戦略的計画が、イラクには必要だ。”[3]

この育英事業は、イラクの教育開発高等委員会によって運営され[4]、学生の性別や宗教による差別はしないという。

以上は公式説明だ。公式偽装発言の背後をさらに詳しく調べるまでは、一見、高貴なイニシアチブのようだ。マリキの演説には、イラク人学者への脅迫、解雇、強制移住、大量拉致や暗殺に関する言及は、一切ない。教育施設、遺跡の破壊、イラクの博物館の略奪、イラク、アラブ、そして世界遺産の抹殺にも言及はない。更に、イラク政府は、この計画に、年間10億ドルの資金全額を出し[5]授業料や入学金、更に、部屋代、食費までも、支払うと約束した。つまり、イラクが、アメリカとイギリスの大学のスポンサーになるわけだ。

宗派主義

ヌリ・アル-マリキは、国外移住しているエリートや亡命中の学者達に、国の再建を支援するため、イラクに帰国するよう呼びかけている。しかし、ブリュッセル法廷は、4月26日に“帰国した学者達は、ほとんど仕事が見つからず、温かい歓迎とはほど遠い”と警告している[6]。声明は、更に、帰国するよう呼びかけられたり、強制されたりしている学者達に対し、拉致や暗殺のような犯罪行為に注意するよう警告している。イラク人教授を、そもそも、追放しておいて、なぜ帰国するよう求めるのだろう。結局帰国はしても、彼らは元の仕事に、復職させてはくれまいに?

大学教員をしている友人の多くがシリアやヨルダンからイラクに戻ろうとしました。教育機関は、彼らを再雇用することを拒否し、彼らの子供たちを、高等教育省決定で定められた通り大学に編入するの、拒否したのです。そうした人々の一人に妹がいます。彼女は娘を大学に編入させようとしましたが、拒否されました。妹が、強制移住させられた人物の子供をイラク国立大学が受け入れるという省令をつきつけると、連中は言いました。“大臣に決定してもらえばいいが、.... [シリア、ヨルダン]に帰りやがれ”とあるイラク人教授は書いている。

50,000人の学生を留学させるという決定は、実に矛盾している。一方で、高度な教育を受けた階級は、難民生活を強いられたか、未だに暗殺され続けており、6年間の占領は、教育制度を荒廃させた。その一方で、10,000人の学生が、毎年留学させられる。この決定はイラクの集団的記憶や文化を更に抹殺することを意味している。これは、特定宗派と、占領軍の狙いに役立つものだ。あるイラク人教授の答えはこうだ。

"実際に起きていることはこういうことだと思います。彼等は、能力、知能、評価や成績ではなく、学生の家の宗派に基づいて、留学させているのです。競争を避けるため、彼らはまともな、宗派主義に反対したり、占領に反対したりする家族出身の、あらゆる“望ましくない”優等生が、こうした奨学金”を得るのを妨害するため、テスト・ノート上の名前を書き換えたのです。

全国規模の不正行為

ウルクネットに、8月4日に掲載された“不公平は、慈悲よりも良い”という記事[7]で、あるイラク人ブロガーは、最後の高校テスト結果で起きたことをこう書いている。

    “数日前、イラクの学生たちは、教育省テストの成績がわかった。
    学生が非常に驚いたことに、評価は、余りに不公平で、低かった(…)
    毎年私の高校からは、およそ60人の生徒が、医学、薬学、歯科大学に行く。彼らの成績は、90%よりも高いが,今年は、わずか33人しか試験に受からない! 私のクラスで、90を取った生徒はわずか五人だ! 無茶苦茶だ。
    ウェブを見てみると、いくつかの学校では、わずか7人か8人の生徒しか、試験に合格せず、私の市の他の高校では誰も試験に受からなかったことがわかった ..私は一体なぜなのか不思議に思いはじめた。

    (…)アンバル、モスール、ディアラ、アル・アーサミアでは、得点は非常に不公平で、アンバルでは、教育省は27の試験分野で答案を採点せず、再試験することに決定したが、マサミヤでは、得点は、他のどこよりも低く、学生たちは、両親や、教授とともに、抗議デモを始めた。

    (…) こうした地域全てスンナ派であることに気づかれなかっただろうか??

    誰もが、学生は政治家の争いの犠牲者なのを知っている。

    今年とは違い、毎年、モスール、バグダッドと、ヒラが、最も合格率が高く、得点も高かった”。

    大部分がスンナ派住民である諸州の生徒たちよりも、“シーア派”が優勢な諸州の生徒達は、ずっと良い得点を取ったようだ。非常に奇妙だ。

    “ディジラTVで、教育省の試験と採点の責任者である人物とのインタビューを見た。彼はこう語った。"ケルバラとディワニアは、これまでで最高の成績となっています。学校以外のことに、かまけている他都市の連中と違って、こうした地域では、学生がしっかり勉強していますから" また、こうつけ加えた。"学生には余り神経質にならないように言っています。万一成績が良くなくとも、どうということはない、第6学年を、一度、二度、三度、良い成績になるまで、留年できるのだからと"また、“サダム治世時代には、南部の学生は、当然とれるはずの、良い成績がとれませんでしたが、今や公正が定着しました!”と、彼はつけ加えた。

イラク人ブロガーは以下のように結論している。

     (..)スンナ派には、彼らに相応しい得点をつけず、シーア派学生や、特定政党に忠実な連中には、ずっと良い得点をつけたのだが、だからといって、我々がお互いに嫌悪しあうようになるわけではない。起きたことによって、私たちは、将来、イラクが、人を仲違いさせたり、差別扱いしたりしないような、賢明で、教養ある、礼儀正しいイラク人によって指導されるよう、有力な人になろうと一層固く決めた。

今年の教育省試験最終結果のウェブ・ページは以下にある(ただし、アラビア語しかない): http://moedu.gov.iq/result/result2009/

著しく少数の学生しか国家試験に合格しなかった、三つのスンナ派イスラム教徒の都市で、抗議デモが起き、イラクのシーア派イスラム教徒が率いる政府が、スンナ派や、他の人々たちを、差別しているという疑念をあおっていると、マクラッチー新聞が、9月10日に報じている。スンナ派のアンバル州、スンナ派都市のティクリットや、バグダッドのアダミヤのスンナ派地区では、不釣り合いに高い割合で、学生たちがテストで不合格になっており、教育省が少数派を差別したのだという申し立てに、悩まされていると、国会の教育委員会委員長アラー・マッキは語った。教育相フダイル・アル・フザイはシーア派だ。アンバル州にある都市ファルージャでは、わずか27パーセントの学生しか、12学年全国試験に合格しなかった。"こうした人々が、突然学習能力を失って、全員不合格になることなどありえない" とマッキは語っている。 "手違いがあるので、訂正したいと願っている。"[8]

宗派主義、汚職と不正行為が、マリキ政府の根底にあるように見える。さなきだに大混乱だった教育部門が、今や、更に、一宗派と、占領に忠実な連中をひいきするための、全国規模の不正行為へとズルズルと、はまりつつある。

あるイラク人評論家はこう要約している。“新イラク'を建設する制度として、汚職を導入したのは、アメリカだ。占領への支持を獲得すべく導入された、宗派別、民族別割当制度は、国家機構と公共サービスを破壊した。侵略を支持する党派は、国家機構を支配し、それを、自分たちの利益の為に使うために- 偽装卒業証書を含め - あらゆる手段を利用した。その結果が、こうした党派や、アメリカ占領軍によって保護された、全般的で、触れてはならない汚職だ。そして今、宗派主義、割当制度が、平等と公正という普遍的権利を終わらせてしまい、試験に受かろうと、一生懸命勉強した、無辜の若いイラク人学生にすら影響を与えているのだ

更なる不正行為

ヌリ・アル-マリキ政府にとって不利なニュースはまだある。

イラク人ライターのシャメル・アブドゥル・カデールは書いている。(アラビア語から翻訳)

    “10人のイラク人学生が署名した次のような手紙を、私はインターネットで受け取った。高等教育部門の以下の学生達に対してなされた背徳行為が書かれていた。

    高等教育・科学研究省の問題を説明する事態として以下のようなことが起きている。下記十人の学生は、全員海外で暮らしており、悲惨なイラクの生活条件により、祖国を離れることを強いられ、

  •   アフマド・シャフィーク・アル-サマラーイ  マディソン大. バグダッド大
  •   モナ・カメル・アブドゥル・ラティフ マディソン大. バグダッド大
  •   アマル・サバ・サラム 薬科大. バグダッド大
  •   マハマド・アブドゥル・ラヒム・アルラウィ マディソン歯科大. バグダッド大
  •   アリ・アブドゥル・ハディ・アル-ハムダニ 外国語大学. バグダッド大
  •   ラシャ・アブドゥル・サヘブ・アル-サファル 工科大学、バグダッド大
  •   アブドゥル・ラーマン・アブドゥル・ジャリル 芸術大学. バグダッド大
  •   マハマド・ムアヤド・ジャバル. 外国語大学 バグダッド大
  •   ヌル・アフマド・アビド・アラー・アル-オバイデ 外国語大. バグダッド大
  •   アルワ・アブドゥル・ムハイメン・アル-アニ 教育大学. バグダッド大

    大学院での勉強を、スイス、ベルギー、ドイツや、エジプトなどのヨーロッパやアラブの受け入れ国で修めることにした。

    受け入れ国の大学に入学願書を提出した後、驚いたことに、不合格になり、成績証明書や証明書の偽造コピーを提出したかどで、告発されたのだ。

    こうした学生たちは、成績と成績証明書の偽造で、バグダッド大学を、法的に起訴しようとして、バグダッド大学が彼らに、彼らの成績証明書や書類だとされるものを送って来たが、それが学生達の本来のものと全く違うものだったため、再度驚かされることになった。

    バグダッドで暮らす家族と、徹底的にやりとりをした後、彼等は更に最悪の知らせを受け取った。大学での彼等の全成績記録は、変更され、彼らの記録や、テストの試験ノートは、勉強も、予備試験や試験を受けることもせずに、違法に 大学院奨学金を得られるようにするため、政府の有力政治家たちに、売られてしまった。

    学生記録のこのひどいごまかしについて、高等教育相の言い分はいったいどうなのだろう?一体どうして、優秀な学生の努力と成績が、記録や成績が悪い他の人々に売られてしまっただろう。卒業証書、証明書、成績や権利を、奪い取られ、他人に売られてしまうような、どのような罪を、これらの学生は犯したというのだろう?”

これはいくつかの情報源によって確認されている。あるイラク人学者はこう苦情を言っている。

    “イラクの教育省から、息子の高校卒業成績証明書を入手するのに、大変な苦労をしています。シリア大学と、シリア外務省、イラク外務省を通して、私の息子の成績証明書を、バグダッド大学工学部に送って、承認してもらおうとしました。工学部学部長はアリ・アルケイリダル博士で、彼はダーワ党で、親イラン派です。息子の書類を、イラク教育省に転送する代わりに、彼は外務省に、この文書は、工学部によって発行されたものではない(それは、高等学校の卒業証書なので、当たり前のことだ)と書いたのです。その手紙は、私たちが偽造した成績証明書を、イラク外の大学に提出したことを非難していました。私は、二年間、この文書が、教育省によって発行された本物の成績証明書であり、正式な役場によって、公証されているものであると証明しようとしてきました。こうした犯罪人を信用できますか? 連中は、私の息子を拉致し、拷問し、私と家族をバグダッドから追い出し、イラク国外で勉学を終えるという、息子の権利を奪おうとしたのです。外務省は、意図的であるにせよ、そうでないにせよ、事実調査もせずに、息子の書類を、偽造されたものだということにしようとしています!

彼はこう結論づけた。“これは占領軍や、イラクの腐敗した政府に、従順でない国民に対するもう一つの犯罪です。これは、イラク人学者達の暗殺や強制移住を通して、続いている頭脳流出同様に、危険なことだと、私は思います”。

アル・クッズ・アル・アラビックでは、2009年9月1日、高等教育省査察官の公式報告書で過去二年間に、2769件の偽造卒業証書の事例が見つかり、透明性・公共品格委員会は1088件 [9]を見つけたと報じた。およそ100,000件のこうした偽装証明書があり、バグダッドには学位を金で購入できる店があると主張する人々もいる。

火曜日 2006年11月14日、イラク国家警察特殊部隊の制服を着た、準軍事組織の武装集団が、バグダッドのカラダ地区にある高等教育科学研究省に属する建物を急襲し、教育省が編纂されたリストによれば、二つの部門に所属する約100人の職員と、およそ50人の来客を拉致した[10]。こうした人々の何人かは、拷問され、暗殺された。これらの職員たちが、何よりも、卒業証書を検証する担当者だったことは、興味深い。あるイラク人専門家はこう書いている。“この出来事は、卒業証書偽造に関連している。自分たちの信奉者を、国の仕事につけるための、政府シーア派党派による卒業証書の不正行為を、容易にすべく、本部が浄化されたのだ。これが、卒業証書偽造プロセスと、イラク人学者達の亡命の、転機だった”。調査は一切行われず、拉致犯たちも処罰されなかった。マリキ首相は、これはテロではなく、‘民兵’同士の紛争に過ぎないと声明をだした。実際、この急襲にまつわる全てが、アメリカに訓練され、武器を与えられ、支援された、この種の非常線を張ったり、索敵行動をしたりするよう、特に訓練されている、イラクの対内乱準軍事組織である国家警察特殊部隊がしでかしそうな作戦遂行に合致している。

2007年11月、イラク内務省が、首相府の高官を含め[12]、9000人以上の公務員が[11]、金で入手した、大学の偽学位を提出していたことを認めたと報じられた。[13]

ニモニサイド(記憶殺戮)

一体どのような50,000人の学生が、留学する機会を与えられるのだろう? 首相の教育問題特別顧問ズハイル・フマディの、スンナ派よりも、シーア派を選んでいるなどと、誰も文句を言えないようにするため、イラク18州それぞれの人口に基づく公式に従って、奨学金が割り当てられる、という公式説明"にもかかわらず、明白に、傀儡政権の諸政党に忠実な連中や、腐敗した特定宗派の役人に影響を与えられる連中だ"[14]。

あるイラク人学者はこう語っている。“現在の大学は、アメリカ占領軍による全面的な承認を得た、イラク民兵に運営されています。結局のところ、連中の、目標と、計画は同じなのです。連中は、イラクの歴史、国民的記憶や、文化を抹殺しようとしているのです”。

イラクにおける教育は、アラブ世界の模範から、“最も初歩の段階”へと変わってしまった。イラクの教育制度は完璧に破壊された。これを表現する呼び名がある。ニモニサイド(記憶殺戮)だ。記憶を抹殺し抑圧するプロセスだ。マリキの主張と逆に、宗派主義政府は、50年間の教育と、何千年もの文明によって残されたものを抹殺することに、積極的に関与している。イラクで起きていることは、文化的集団虐殺であり、その責任は、アメリカと傀儡政権とにある。一つの被占領国の国家遺産を保護し損ねたこと、頭脳流出を止め損ねたこと、イラク人知識人への脅迫と暗殺は、ジュネーブ協定のもとで、戦争犯罪だ。

イラク教育における腐敗

良く知られ、実証されていように、イラク政府の汚職は、極めてはびこっており、宗派主義な狙いに、役立っている。2008年に、腐敗を監視する組織トランスパレンシー・インターナショナルは、イラクを、ソマリアとミャンマーについで、世界で三番目に腐敗していると評価した。[15]

2004年7月26日、イラクの教育制度は、極めて腐敗しており、色々やりたいとは思っていても、自分ができることはほとんど無いと、イラク教育相は語っている。

イラク教育制度全体における腐敗が、あまりにはびこっているので、イラク教育相は、そうしたことに関与した全員をお払い箱にしたいものだと語っている。[16]

2004以来、状況は良くなったのか?

2009年5月12日、現マリキ政府下院の教育・高等教育委員会は、プロジェクト実施において、汚職事件の存在を批判した。[17]

2009年5月18日、BBCは、政府汚職に関する約12,000件の苦情を、委員会が調査した結果、最悪の違反者たちの中には - 順不同で -国防省、内務省、財務省、教育および、厚生の連中がいたという、イラク反汚職委員会による最近の報告書について報道した。[18]

"ハラミア"つまり"盗人"というのが、学校を修理するために代金を受け取り、受け取る金の大半を着服できるよう、手抜き仕事をする、現地請負業者に付けられた、新しい名前だ。[19]マリキの管理はどうなっているのだろう?

エレクトロニック・イラクは、"汚職や石油密輸のおかげで、何百もの医療、教育、インフラ・プロジェクトが遅れている"事実を強調している。教育や医療プロジェクトが一番影響を受けており、何百もの学校は修理が必要で、病院は器機や医薬品不足に見舞われていると、エレクトロニック・イラク記事にある。[20]マリキの管理はどうなっているのだろう?

(厚生省の)癌鎮痛剤は、わずか数カプセルで80ドルもする。(電気省の)電力計は一台200ドルもするし、三年生用(教育省から盗まれた)教科書でさえ、学校でかつて販売していた価格の三倍の代金を払って書店で購入しなければならない。[21] マリキの管理はどうなっているのだろう?

独立した汚職調査に対し、マリキはあからさまな敵意を示している。

占領下イラクの首相は、報道では、汚職と戦うと様々な約束をしている。

戦争、占領と汚職で荒廃した国の宗派主義売国奴政府首相を信頼すべきなのだろうか?

2007年に、アメリカ議会用に作成された、イラクの独立した機関である公共品格委員会(CPI)、あるいはイラク政府内部の他の反汚職機関の仕事(あるいは、計画されていた仕事)を評価する秘密報告書によると、マリキ政府は"反汚職法規の初歩的な施行さえもすることができず"、おそらくは、もっとひどく、報告書は、マリキの事務所が、政府内部の不正行為や犯罪調査を妨害している、と書いている。

しかも、汚職が"多くの省では、あたりまえのこと"だと結論している。[22]

報告書は、イラク政府は汚職と犯罪人だらけで--反汚職調査官の手に負えないと書いている。

しかし、 2008年5月、アメリカ国務省職員たちは、アメリカは“イラク政府の最高レベルで汚職がはびこるにまかせており[23]”何十億ドルものアメリカの税金が失われていると証言した[24]。

政府に不利なCPI報告書に関する、ネーション誌の記事に書かれた引用が、この“花咲けるデモクラシー”における、どうしようもない状態を証明している。[25]

    (…)  教育省にまつわる反汚職活動は、特に効果が薄い…。

    "この調査によると、幾つかの省は、"犯罪組織や、民兵によって強力に支配されており"調査官を保護する戦術[治安]部隊が無い[それら省庁]中で、汚職調査官"は活動することは不可能だ"。

    (…) 報告書によると、マリキ首相府も問題の一部だ。"首相府は、独立した汚職調査に対する、あからさまな敵意を示していた" 。マリキ政府は、CPIへの資源を凍結したと報告書は書き、更に"--マリキのダーワ党も含むシーア派同盟のメンバーに有利なように、調査結果や起訴を変えるよう、政府と政治的な圧力が、加えられたと判明した多数の事例がある"という。

    (…) マリキは、該当省庁の大臣による承認なしには、政府職員の訴追を認めない法律も復活させて、腐敗した役人達を保護した

    (…) ネーション誌が入手した--"極秘"と記された--別のメモには、マリキ大統領府が、2007年早々、公共品位委員会(CPI)に、イラク大統領、イラク首相、あるいは、現在、あるいは過去の、どの大臣が関与した、いかなる事件も、まずマリキの同意を得ることなしには、裁判を起こしてはならないと命じたとある。アメリカ大使館の報告によると、CPIの反汚職の取り組みに対するイラク政府の敵意は極めて極端になり、ある時には、公式イラク政府ウェブ・サイト上のCPIへのリンクは、ビジターを、ポルノ・サイトに、向けられていた。

    (…) CPIスタッフは、"本省内で、武装暴力団に恫喝され,職員や記録へのアクセスを拒否されている。" 彼らとその家族は、日常的に脅迫されている。グリーン・ゾーン内にある役所の事務所で寝ている人々もいる。2006年12月、グリーン・ゾーンのイラク政府ビル屋上に陣取った狙撃兵が、CPI本部に三度発砲した。12人のCPI職員が、仕事の上で殺害された。

    2009年8月1日、二年前、高官の汚職が暴露されるのを防ごうとする企みで、イラク政府職員たちが、2人のスコットランド人を含む、5人のイギリス人の拉致に共謀した可能性が報じられた。[26]

    ヌリ・アル-マリキ首相から、ずっと下級の職員にいたるまでのイラク政府職員が、イラク自身の国庫から、数え切れないほどの何十億ドルのみならず -- 何十億ドルものアメリカの援助資金も、合計180億ドルを着服したと、アメリカ当局者たちは語っている。コロラド州の年間予算にほぼ等しい金額だ。[27]

不正行為を報告する内部告発者は、報復、嫌がらせ、投獄という目にさえ会う。[28]

反汚職宣言やイラク教育の重要性に関するマリキ演説は見聞きするが、汚職は最悪の状態だ。イラク人学者暗殺の調査結果を聞くことはなく、イラク人教育者のための治安状況を改善する試みについても聞くことはなく、マリキが、彼自身のそれを含め、イラク人民兵や暗殺部隊を、批判するのを聞くこともない。マリキは占領軍の遺跡破壊を批判もしたというのも聞いていない。我々が読む記事では、マリキは、腐敗した、宗派主義で、反世俗主義で、独裁的な政府の首謀者だ。

トランパレンシー・インターナショナル・レポートは、イラクにおける汚職は、おそらく"史上最大の汚職スキャンダル"となるだろうと書いている。[29]

しかも、アメリカは、この汚職に膝までつかっている[30]

あるイラク人作家はこう語っている。” 実際は、マリキには、汚職と戦う能力も意欲もありません。政治過程丸ごと、腐敗の上に成立しているのです。占領軍の支持を得て、あらゆる調査や、犯罪や汚職の懲罰の邪魔をしているのが、マリキ政府と、マリキ自身であることを、イラク人は知っています。彼は、汚職で告発された通商大臣を擁護し、調査を認めませんでした。国会内にいる彼の協力者を通して、国会が、汚職について、閣僚に尋問するのを、彼は防ぎました。彼の権力は、CPIや、他の調査機関が仕事をするのを妨げるために使われています。例えば、イラク政府職員達の間ですら、1088通の偽卒業証書があり、責任者たちは罰せられるべきだと公表しました、ファイナンシャル・ウォッチのトップ、トルキは、現在、前政権において罪を犯したかどで、訴えられており、彼の逮捕令状も発行されたという情報が流れています。この告訴が、彼を沈黙させることを狙ったものであることは明白です。

独裁的占領

マリキの政府は、グリーン・ゾーン内部しか統治していないということが広く語られている。この保護されたゾーンの外部では、彼の暗殺部隊や特別警察部隊が街路を徘徊し、新イラク軍は国民を脅し、治安も、法律もなく、あるのは弱肉強食の法のみだ。

例えば、ニューヨーク・タイムズは、 9月3日、強盗の一団が、バグダッドにある、ラフィダイン銀行ズイヤ支店で、一部顔見知りであった8人の守衛を縛りあげ、消音器をつけた銃で直接射撃し、殺害した。そして、少なくとも自動車二台分、430万ドルもの価値の現金を奪って逃げた。連中は警察を気にする必要がなかった。何故なら、その地区では、彼らが警察で、彼らの多くは、イラクで最も有力な人物のの一人、アデル・アブドル・マフディ副大統領の護衛だったと、報じた。[31]

以下の様なことをおこなっている腐敗した傀儡政権の首相を信頼すべきだろうか:

-          全国規模の汚職、不正行為と犯罪を、組織していること。

-          全国試験成績を変造し、学生の卒業証書を改ざんし、宗教的出自に基づいて、留学する学生を選択し、帰国する教育者たちを脅している。

-          イラク国民の大量処刑を承認していること。6月のある一日に、19人がバグダッドで絞首刑にされた。最近の報告書で、アムネスティ・インターナショナルは、1,000人以上のイラク人が、往々にして、時には、拷問の下でなされたと書いているが、自白を根拠に、死刑執行に直面していると、報じている。

-          罪状も、公正な裁判も無しに、何万人もの民間人や政治囚の投獄、拷問を承認していること。

-          ジャーナリストが、イラク司法制度の、目立つ犠牲者となるのを承認していること。7月、ある記者が、彼の写真が、首都での生活は向上しているという、マリキの主張を嘲る“良くない”ものだと見なされ、バグダッドの交通渋滞を撮影したかどで逮捕された。昨年、国境なき記者団が作成した報道の自由のリストで、イラクは173ヶ国中、158位に落ちた。

ある記事(アラビア語)は、イラク国会議員の給与は、年間360,000ドルだと主張している。議会出席、護衛と出張他に対する追加給与のおかげで、総予算は*144万ドルだ。* 議員一人当たり、議長に対する追加支払い。これが本当ではないことを願おう。

大学卒業生(理学士)の初任給は、月に400ドル。年間 = 4,800米ドル

マリキが、その政府の評判に磨きをかけるのを、アメリカは援助している。イラクにいる、アメリカの民間業者に対し、イラクのマスコミで、ニュース記事、娯楽番組や公共広告を製作すべくアメリカとイラク政府の狙いを支持するよう、現地住民を"引き込み、鼓舞" させる努力の一環として、2009-2011の三年間で、国防省は、3億ドルも支払っている。[32] それが、大手マスコミ報道で読まされているニュースだ。

とうとう….. デモクラシー実現!!

歴史から学べること

こうした悪党連中を権力の地位につけ、それゆえ現代イラクにおける劇的な事態状況の全責任を負うべきなのは、アメリカだ。連中は、マリキと提携して動いている。130,000人のアメリカ兵と、645.000人のイラク人治安部隊[33]は、アル-マリキの立場を守るために必要なのだ。イラクにおけるこの状況は、第二次世界大戦中、ユーゴスラビアで起きたことを強く想起させる。[34]

    (….) アンテ・パヴェリッチ(1929年以来、亡命生活をおくり、1941年に占領したドイツ軍とともに、ユーゴスラビアに帰国した)は、1941年6月6日に、アドルフ・ヒトラーと始めて会った。1941年7月22日、当時パヴェリッチ政府の大臣であったミレ・ブダクが、この国の暴力的な人種政策を公式に表明した。同年夏、彼らは強制収容所を建設し始めた。ディナル・アルプス中の村々におけるウスタシャの活動が、イタリアとドイツに懸念を口にさせた。

セルビア人、ユダヤ人、そして、ジプシーの男性、女性、更には子供たちまで、文字通り、ズタズタに切り殺された。いくつもの村ごと徹底的に破壊され、人々は納屋に追い込まれ、そこにウスタシャは火を放った。1941年6月28日、陸軍大将エドムント・グライゼ・ホルステナウは、国防軍最高司令部にこう報告した。

    "...過去数週間の無数のドイツ軍や民間目撃者による信頼できる報告によると、ウスタシャは全く血迷っていた。"

1941年7月10日に、その同じエドムント・グライゼ・フォン・ホルステナウ陸軍大将は、ドイツ最高司令部、国防軍最高司令部(OKW)に下記通り報告した。

    “わが軍は、そのような出来事の証人を沈黙させねばならない。それがなければ高いはずの彼らの評判に良い影響を与えない... ドイツ占領軍は、最終的に、ウスタシャの犯罪に介入せざるを得ないだろうと、言われることがよくあった。最終的には、そういうことになるかもしれない。現在、使える軍隊をもってしては、そのような行動をとることはできない。個別のケースに、その場しのぎで介入すると、過去防ぐことができなかった無数の犯罪に、ドイツ軍が責任があるように見えてしまいかねない。

親衛隊全国指導者ハインリッヒ・ヒムラーに対する、1942年2月17日付けゲシュタポ報告書は、以下のように書いている。

    “[反乱者の]一団の活動で増加しているのは、主として、クロアチアで、正教徒住民に対し、ウスタシャ部隊によって実行された残虐行為だ。徴兵年齢の男性に対してのみならず、とりわけ、無力な老人や、女性と子供たちに対しても、ウスタシャは、残酷なやり方で実行している。クロアチア人が、残酷に、拷問で死に至らしめた、虐殺した正教徒の人数は、およそ30万人だ。

こうした引用文で、ピンとくるものはないだろうか? ドイツとイタリアの戦車に乗って、ユーゴスラビアに帰還したアンテ・パヴェリッチの名は、例えば、チャラビ、アラウイ、またはアル・マリキに置き換えられよう。ウスタシャは、警察特殊部隊、バドル軍団、マフディ軍、ペシメルガに置き換えられよう。ドイツ人とイタリア人は、アメリカ人とイギリス人に置き換えられる。パベリッチと彼の民兵は、300,000人から、700,000人のセルビア人、ユダヤ人、ジプシー、レジスタンス戦士を殺害した。ユーゴスラビア人は、お互いに殺し合っていたのだ! しかし誰に責任があったのだろう? もちろん、ドイツ人だ。違うだろうか? 彼らが、そのクロアチア派閥の傀儡に、こうした犯罪を実行させ、彼等に、資金、武器、訓練と権力を与えたのだ。アメリカが、マリキ政府の犯罪、彼の暗殺部隊と汚職を巡る懸念を口にしているのと同様、ドイツ人は、こうしたクロアチアの野蛮人を巡る“懸念を口にしていた”。ドイツとイタリアが敗北し、撤退した時、虐殺は終わった。

バラク・フセイン・オバマ大統領も歴史の教訓を学ぶべき頃合いだ。彼は無条件で、軍隊をイラクから撤退させ、アメリカが、イラク国民に対し加えた損害に対する賠償金を支払うべきなのだ。そうしてこそ、はじめて本当のデモクラシーが建設できよう。

提言

以下は、さしあたり、わずかながら残されたものを救うための、イラクの高等教育部門に対する、幾つかの提言だ。

-          50,000人の学生を留学させるのではなく、復職させ、恐怖や、政府の介入なしに、仕事ができるような、身の安全に十分な保障を与えて、亡命イラク人学者コミュニティーに帰国するよう説得することだ。

-          亡命した学生たちにも、同じことがあてはまる。彼らに、安全な環境を実現して彼らに奨学金と、国内で学業をおえる機会を与えること。

-          この計画に、年間10億ドルの予算を出すイラク政府は[35]、イラクの大学における、立派な教育を計画したり、470万人の難民の若者や、難民地域や受け入れ国に強制退去させられた人々の為に、学校や大学を作ることを助成したりすることで、この資金を、より効果的に使うことができる。

-          イラク人学生を受け入れる、アメリカの単科大学・総合大学に対して: 年間10,000人のイラク人学生の流入を支援する代わりに、まずは、イラク政府が、彼等が帰国するに十分な治安を実現できるまで、国外亡命した学生に、アメリカの大学で、学業を終える機会を与えること。彼等の勉学の為の費用は、違法にイラクを侵略したアメリカとイギリス政府によって支払われるべきだ。大学は、この“10億ドルの不正行為”に加担してはならない。

-          教師や学生の帰国を促進するイラク法は、厳格に施行されるべきこと。アメリカ政府、その占領軍と、イラク政府は、これに対し、全責任を負うべきこと。

-          本格的な独立した調査で、本記事で触れたような、卒業証書や証明書にまつわる汚職と不正行為を精査すべきこと。

-          教育部門に割り当てられたが、“治安”に転用された資金は、再度教育に割り当てられるべきこと。

-          真摯で、独立した調査で、イラクの学校と大学の、再建工事と改装契約に関する汚職も、精査すべきこと。

-          教育は、宗派性から、厳格に切り離されるべきこと。大学における任命には、いかなる宗派、人種差別、ジェンダー差別があってはならず、宗派、人種差別活動は、なんとしてでも、大学から締め出されるべきこと。

-          学者達を推薦し、任命する際の、宗派別割当制度や基準は、取り消されるべきこと。学生の人権と個人の自由、特にジェンダーの平等が保証されるべきこと。

-         大学の活動に対する、宗教ファシスト集団や暗殺部隊による介入を止めさせ、イラクの大学における思想と研究の自由を保障すること。

-         UNESCOや他の組織は、こうした人権侵害に対し、明確な態度をとるべきだ。

以上のものは基本的な勧告に過ぎない。しかし、こうした条件が実現した場合にのみ、かつて大いに尊敬されていたイラクの教育部門が、戦争、経済制裁と占領からの回復を開始する機会があらわれるだろう。占領に忠実な50,000人の学生を海外留学に送り出し、西洋の価値観に同化させ、帰国後、かろうじて残されたイラクとアラブの文化を消し去り、西洋風デモクラシーを導入させるというのは一つの選択肢だ。

Dirk Adriaensens (ブリュッセル法廷実行委員会のメンバー。彼はプルート・プレスから刊行予定の近刊“イラクにおける文化浄化”に寄稿している。)

[1] http://media.www.thebatt.com/media/storage/paper657/news/2009/07/30/News/Texas.Am.To.Host.Iraq.Students-3753458.shtml

[2] http://www.studyabroaddomain.com/iraq-to-send-50000-students-abroad.aspx 

[3] http://www.al-jamiat.com/admissions-and-applications/iraq-education-initiative-sending-50000-students-across-the-globe/

[4] http://www.hcediraq.org/HCED%20-%20The%20Higher%20Committee%20for%20education%20Development%20in%20Iraq.htm

[5] http://www.al-jamiat.com/admissions-and-applications/iraq-education-initiative-sending-50000-students-across-the-globe/ 

[6] http://www.brusselstribunal.org/Al-Tikriti.htm

[7] http://uruknet.info/?p=m56682&hd=&size=1&l=e 

[8] http://www.mcclatchydc.com/world/story/75196.html

[9] http://www.elaph.com/Web/NewsPapers/2009/9/478215.htm

[10] http://www.brusselstribunal.org/PressRelease221106.htm

[11] http://www.daralhayat.com/arab_news/levant_news/11-2007/Item-20071122-68f19a07-c0a8-10ed-00c1-a41eec2a71b9/story.html  (アラビア語)

[12] http://www.thirdpower.org/show_art_main.cfm?id=13469  (アラビア語)

[13] http://www.iraqsnuclearmirage.com/articles/The%20Iraqi%20Brain%20Suction.html

[14] http://www.csmonitor.com/2009/0726/p06s04-wome.html

[15] http://www.miamiherald.com/news/world/AP/story/1216308.html

[16] http://www.voanews.com/english/archive/2004-07/a-2004-07-26-23-1.cfm?moddate=2004-07-26

[17] http://www.heyetnet.org/eng/iraq-news/4392-mekki-corruption-in-education-ministry.html

[18] http://news.bbc.co.uk/2/hi/middle_east/8055776.stm

[19] http://www.parapundit.com/archives/002699.html

[20] http://electroniciraq.net/news/2760.shtml

[21] http://www.salon.com/opinion/walsh/iraq_war/2007/12/02/iraq_corrruption/

[22] http://www.cnn.com/2007/WORLD/meast/09/27/iraq.draft.report/ 

[23] http://www.cbsnews.com/stories/2008/05/13/iraq/main4090655.shtml

[24] http://www.usatoday.com/news/washington/2008-05-22-2130123016_x.htm

[25] http://www.thenation.com/blogs/capitalgames/228339

[26] http://news.scotsman.com/wariniraq/Too-perfect-Iraq-kidnap-of.5514635.jp

[27] http://healingiraq.blogspot.com/2008_06_01_healingiraq_archive.html

[28] http://dpc.senate.gov/dpcdoc.cfm?doc_name=sr-110-2-155

[29] http://www.americanchronicle.com/articles/view/58532

[30] http://www.campaignforliberty.com/article.php?view=184

[31] http://www.nytimes.com/2009/09/03/world/middleeast/03iraq.html?partner=rss&emc=rs

[32] http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2008/10/02/AR2008100204223.html

[33] http://www.brookings.edu/saban/~/media/Files/Centers/Saban/Iraq%20Index/index.pdf

[34] http://en.wikipedia.org/wiki/Ustasha

[35] http://www.al-jamiat.com/admissions-and-applications/iraq-education-initiative-sending-50000-students-across-the-globe/ 

記事原文のurl:www.brusselstribunal.org/AcademicsFraud140909.htm

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本記事、長すぎると思われる場合は、アメリカの対イラク戦争-文明の破壊をお勧めする。

「毒蛇山荘日記」の最近の記事に「官僚階級と植民地支配とアメリカ留学…。」という記事がある。

そもそもイラクの宗主国はイギリス「官僚階級と植民地支配と宗主国留学」作戦のプロ。

日本の政治家で「留学」が霊験あらたかである方々を繰り返し書いておこう。:

ソマリア派兵を言い出した、ブレジンスキーに習ったことが自慢の防衛大臣政務官、長島昭久民主党衆議院議員、マイケル・グリーンの「お友達」のようだ。

小泉進次郎自民党衆議院議員は、コロンビア大学の大学院でジェラルド・カーティス教授の指導を、更にCSISで、元国家安全保障会議アジア上級部長だったマイケル・グリーンの指導を受けている。

このお二人、偶然だろうか?いずれも基地を擁する地域が地盤。立川、横須賀。

官庁エリートにも、アメリカ留学経験をした方々が多いのではないだろうか?

もちろん全ての留学が悪いなどと言いたいわけではない。

加藤周一はフランスに留学した。都留重人はアメリカ留学。小田実もアメリカ留学。

2010年4月23日 (金)

アメリカにおけるマスコミの偽情報作戦

William Blum

Global Research, 2010年2月7日

Anti-Empire Report

2010-02-06

"アメリカでは、人は何でも言いたいことが言える。そうした言動が何の影響もない限り。" - ポール・グッドマン

進歩派の活動家や作家たちは、彼らが書くニュース記事やら発表する意見は、大手マスコミに、ずっと無視され続けたままで、多数のアメリカ人の目に触れずにいるという事実を、絶えず嘆いている。進歩的思想を無視する態度、大手マスコミの定義とも言える。こういうことは、別に陰謀などである必要はない。単に、一体が誰が大手マスコミを所有しているのか、そして、彼らが社員として雇っている、自分の仕事を確保しておきたいと願っている人々、ジャーナリストたちの資質がどうか、という問題なのだ。だから、これは陰謀より陰湿だが、これは体制の中に組み込まれており、体制というもの、そのようにして動くものなのだ。進歩派の世界に対する無視は、もちろん完全ではない。時として、その世界の、あるものが、剽窃せずにいるには余りに出来すぎていたり、そしてごくまれに、進歩的な思想が大人気を博しそうになったりした場合は、反撃しなければならない。

ハワード・ジンの『民衆のアメリカ史』の場合もそうだった。ニューヨーク・タイムズ・ブック・レビュー編集者バリー・グウェンは、2005年6月5日、ジンの本や類書について、こう書いた。

    統合的な考え方が書かれてはいるが、余りに単純化しすぎたものだ。犠牲者や敗者は善だったので、勝者は悪だったことになる。虐げられた黒人たちの観点からすれば、アメリカは人種差別的だった。抑圧された労働者たちの観点からすれば、アメリカは搾取的だった。征服されたスペイン人や、インディアンたちの観点からすれば、帝国主義的だった。アメリカの歴史には、非難すべきものが多々あり、賞賛すべきものは、ごくわずか、あるいは皆無だ。... 新世界にたどり着いたヨーロッパ人たちは、大量虐殺をした略奪者で、既にそこで暮らしていたインディアンは、分かち合いと、温かいもてなしを信じていた(先住民たちの間に存在していた大きな文化的差異など、どうでも良い)、そして、略奪されたアフリカは、思いやりと、共同体意識あふれる大陸だった(そこに存在していた大きな文化的差異など、どうでも良い)。

グウェン氏は、ホロコーストの犠牲者全員、聖人のような人々で、大きな文化的な差異などなかったと考えているのかどうか、疑わざるをえなくなる。

アメリカ人の著名な歴史学者アーサー・シュレジンガー、Jr. は、かつて、ジンについて、こう言ったことがある。"彼が私の事を、危険な反動主義者と見ていることは知っている。しかし、私は彼の言うことをあまり深刻には受け止めていない。彼は論客であって、歴史学者ではないのだから。

ジン逝去後の死亡記事では、世界中で、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポストから、有力なアメリカの通信社、ニュージーランド ・ヘラルドや、コリア・タイムズに至るまで、この特別の誹謗記事が取り上げられた。

    反動主義者と論客ということで言えば、民主的に選出された、英領ガイアナ(現在のガイアナ)の進歩派首相チェディ・ジェーガン打倒の上で、主要な役割を演じた、ジョン・F・ケネディ大統領の首席顧問シュレジンガーが、1990年、ニューヨーク市で開かれた、ある会議で、"30年前に、私がしたことを申し訳なく思っている。チェディ・ジェーガンに対して、甚大な不正な処置がなされたと思う。"といってジェーガンに、公的に謝罪したことは、注目に値する。[1] ジェーガンが、30年後、会議に出席していたという事実が、彼の良心を呼び起こしたのかもしれないが、これはシュレジンガーの立派な行為だ。大手マスコミが、事実上、当時の全てのアメリカ人歴史学者たちと同様、注目され、尊敬されていたシュレジンガーは、冷戦の闘士だった。ジンのように、海外における冷戦や、国内の資本主義といった基本的な仮定に疑念を投げかける人々は、論客と見なされた。

ハワード・ジンの言葉で、私のお気に入りの一つに、こういうものがある。"歴史的公正さにおける、主要な問題は、あからさまな嘘ではない。重要なデータを削除したり、軽視したりすることだ。'重要'という言葉の定義は、もちろん各人の価値観次第だ。" [2] 『民衆のアメリカ史』や、彼の他の著作は、アメリカ史に関する書籍やマスコミにおける、アメリカの暗部に関する遺漏や、最小限度に押さえられているものを、埋め合わせようとする試みと見なすことができる。

ハイチ、アリスティド、そして、イデオロギー

ハイチ政府が、地震後に、国民を救うようなことを、事実上一切しなかったのは結構なことだった。さもなければ、フォックス・ニューズやら、サラ・ペイリン、道理もわからない保守派庶民や、その他の右翼思想のアメリカ人たちから、"社会主義者" として糾弾されていただろう。国内および国際金融マフィアより、ハイチ国民の福祉を先にすると強く約束した最後/唯一のハイチ指導者が、ジャン・ベルトラン・アリスティド大統領だ。社会主義という信条の人物であるアリスティドは、当然、アメリカ合州国によって、二度も、権力に座につくのを妨害された。最初はビル・クリントン、続いてジョージ・W・ブッシュ。この二人の人物は、オバマ大統領によって、地震救援対策を率いるべく任命された。当然だ。

改革派の司祭アリスティドは大統領に選出され、その8ヶ月後、CIAに雇われた連中による1991年の軍事クーデターで打倒された。皮肉なことに、打倒された大統領は、アメリカ合州国に亡命するはめになった。1994年、クリントンのホワイト・ハウスは、それまでの"デモクラシー"に関する、自分たちのあらゆる弁舌のおかげで、民主的に選出されたアリスティドを大統領に復帰させるのを支持するフリをしなければならないという、まずい立場に陥った。彼の帰国を2年以上も引き延ばしたあげく、最終的に、ワシントンはアメリカ軍によって、アリスティドを大統領の地位に復帰させたが、それも、任期満了後は、クーデターのせいで失われた期間を、埋め合わせるため、大統領の職にとどまることはしないと、アリスティドに約束させた後のことだった。さらに、文字通り、金持ちを犠牲にして、貧乏人を助けようとはしないこと、断固、自由市場経済に固執することを保証させた。つまりハイチは、ハイチ労働者が、文字通り飢餓賃金しか貰えないまま、西半球の組み立て工場であり続けることを意味していた。もしもアリスティドが、自分に押しつけられた条約を破ろうと考えても、窓の外を眺めるしかなかった。彼の残された在職期間中、アメリカ軍兵士がハイチに駐留していたのだ。[3]

ブッシュ政権時代の、2004年2月28日、アメリカ軍と外交担当者が、2002年、大統領に再選されたアリスティドの自宅にやってきて、彼のアメリカ人ガードマンたちは、即時出国して、アメリカ合州国に帰国するか、戦って、死ぬかどちらかだと告げたのだ。ハイチ政府が雇って、翌日到着するはずだった、残りの25人のアメリカ人ガードマンも、アメリカ合州国によって、入国を妨害されていた。重武装した、外国人とハイチ人の反乱者たちが近くにいて、何千人もの人々を大虐殺しようとしている。そして、アリスティドは、アメリカ合州国によって拉致され、亡命先のアフリカへと飛行機で連れてゆかれる前に、"辞表"に署名するよう強いられた。[4] "民主主義" や"自決"について、もったいぶって延々語りたがる世界中の指導者や政治家たちは、この、あぜんとするような国際的暴行について、事実上、一言も発言していない。事実、アリスティドに辞任を強いるにあたり、フランスとカナダはアメリカ合州国の積極的な同盟国だった。[5]

また当時のアメリカ国務長官コリン・パウエルは、できる限り誠実そうな声で、アリスティドは"拉致されたのではない。我々が彼に飛行機への搭乗を強いたわけではない。彼は自発的に飛行機に搭乗した。それが真実だ。"と世界に向け語った [6] パウエルは、一年前、国連で、今や悪名高いものとなった、サダム・フセインが使用するため準備しているとする化学・生物および核兵器詳細目録を読み上げた時の様に、誠実そうな声をだしていた。

ハワード・ジンは、上記で "歴史的誠実さの主要な問題は、あからさまな嘘をつくことではない。重要なデータを削除したり、軽視したりすることだ。"という言葉が引用されている。しかし、だからといって、アメリカの主要マスコミが神話を創造したり、神話を永続させたりすることがない、というわけではない。ここに、二ヶ月前のニューヨーク・タイムズがある。"2004年の反乱の間に、打倒されたアリスティド氏 ..." [7] さて"反乱"という言葉、あなたの心に、一体どのようなイメージを、想起させるだろう? 独裁政権がつけた手枷足枷を振り捨てるため、ハイチ国民が立ち上がったのだろうか? それとも、何かアメリカ合州国が仕組んだものなのだろうか?

アリスティドは、決定的瞬間に "反乱者"が、白人で、外国人だったと断定することができたと語っている。[8] しかし、たとえそれが現地人であったにせよ、なぜアメリカ合州国が、アリスティドの個人的ガードマン部隊を解散させたのかを、一体どうして、コリン・パウエルは説明しなかったのだろう? アメリカなら、一発も発砲せずに、極めて簡単にできたはずなのに、なぜアメリカ合州国は、アリスティドを反乱者たちから守らなかったのかを、どうして彼は説明しなかったのだろう? なぜアリスティドが、"自発的に" 大統領職を辞任したのかも、彼は説明していない。

地震後のハイチへの膨大なアメリカ軍兵士の配備は、救援団でなはなく、占領だと、様々なところで批判された。首都の空港は、現在、アメリカ軍事基地と化し、アメリカ軍は、明白に、ワシントン自身の兵站計画に合わせるために、様々な救援隊がハイチに入国するのを妨害している。だが大規模軍事駐留は、ワシントンの政治的目標である二つの項目を推進するのにも役立つ。ハイチ国民が船でアメリカ合州国に移民しようとするのを防ぎ、無数のアリスティド支持者が再び権力を握りそうな脅威に蓋をしておくことだ。

公言できないこと

    "テロの狙いは、過剰反応をひき起こすことだ"と、有数のアメリカ外交政策評論家で、ニューズウイーク誌国際版編集者で、ワシントン・ポスト・コラムニストのファリード・ザカリアは、"下着爆弾犯"、ウマル・ファルク・アブドゥルムタラブと、クリスマスの日にアメリカ旅客機を爆破しようとした彼の未遂事件に触れて書いている。"本当の目的は、直接狙った、何百人もの人々を殺害することではなく、直接の被害者ではない国民に、恐怖の種をまくことだ。テロというのは、傍観者の対応に依存している点で、独自の軍事戦術だ。もし我々が怯えなければ、未遂の攻撃は機能しなかったのだ。残念なことに、これは非常に有効に機能してしまった。" [9]

これは奇妙ではないだろうか? ある個人が、主として"過剰反応をひき起こす"ため、または"恐怖の種をまく"ために、自分の命を含め、何百人もの人々の命を奪おうとするだろうか? 何か、または、誰か、アメリカへの、何らかの、深く根ざした怒りや恨みは、言わなかったのだろうか? いかなる認知しうる悪事も、彼は行おうとしていないというのだろうか? 復讐として、彼は何も求めようとしてはいなかったのだろう? 一体なぜ、アメリカ合州国が、テロリストの最も一般的標的になるのだろう? ザカリアの記事には、そうした質問についての、ほのめかしさえ皆無だ。

この同じ未遂のテロ攻撃に関して、国土安全保障、対テロ担当大統領補佐官のジョン・ブレナンが行ったホワイト・ハウス記者会見で、ベテラン記者ヘレン・トーマスが質問した。

    トーマス: "私たちが、いつもお答えいただけずにいるのは、なぜ彼等が、我々に危害を加えようとするのかという動機を、あなた方が説明されないということです. ... 動機は何ですか? あなたがたが、その理由を発見したということを、全く聞いたことがないのですが。"

    ブレナン: "アルカイダは、無辜の人々を、殺害したり、むやみに、虐殺したりすることに専心する組織です. ... [連中は]アブドゥラムタラブのような人々を引き込んで、彼らをこの種の攻撃に使うのです。彼は、ある種の宗教的な衝動に動機づけられていました。残念ながら、アルカイダは邪悪なイスラム教を奉じており、[彼らが]こうした人々を惹きつけられるよう、イスラム教の概念を、堕落さてたのです。しかし、アルカイダは、破壊と死という方針をもっているのです。"

    トーマス: "だから、宗教のせいだとおっしゃるのですか?"

    ブレナン: "私が申しあげているのは、それが、宗教の旗印を、極めて邪悪で堕落した形で利用するアルカイダ組織だからです。"

    トーマス: "なぜですか?"

    ブレナン: "これは... 話せば長いことになると思いますが、アルカイダは、わが本土に対し、攻撃すると決めたのです。"

    トーマス: "でも、なぜなのかは説明しておられません。" [10]

アメリカの当局者は、一体なぜなのかを説明しようと試みようすることさえ、めったにしない。また、アメリカ人ジャーナリストも、一体何故なのか、彼らに説明するよう強く要求することは稀だ。ヘレン・トーマスがしている様に。

こうした当局者の口に上るのが、それほど大変なものとは、果たして一体何だろう? それは、反米テロリストたちは、アメリカ合州国が、その国や身近な人々に対して行ったことや、アメリカによる無条件の支持を得て、イスラエルが、彼らに対して行ったことに、報復するため、反米テロリストになっているのだ、という考え方だ。

オサマ・ビン・ラディンは、ある録音テープで、アブドルムタラブについて、こう語っている。"彼を通して、お前たちに伝えたかったメッセージは、我々がパレスチナで、安全をを実際に目にするするまで、アメリカは安全など夢想してはならないということだ。" [11]

最近では、12月30日、アフガニスタンの基地にいた7人のCIA職員を殺害した自爆犯になった、ヨルダン人医師フマム・ハリル・アブ-ムラル・アル-バラウイの例がある。未亡人は後にこう断言した。 "私は夫を誇りに思います. ... 夫は、これを、アメリカ侵略に反対して行ったのです。" バラウイ自身、インターネット上に書いている。"ガザに行きたいと思ったことなどなかったが、今は行きたいと願っている ... 最大数のユダヤ人の命を奪い、地獄に送る自動車爆弾で。" [12]

バラウイが攻撃したCIA基地は、前年、300人以上殺害したプログラムである、アフガニスタン-パキスタン国境沿いでの、CIA遠隔操縦飛行機用の標的選択に深く関わっていたことに留意すべきだ。 [13]

テロリストたちが、彼らの行動の背景にある主要動機として、アメリカの政策をあげている無数の例があり[14]、余りにそれが多いので、アメリカの当局者は、最新のテロ攻撃について論じる場合、アメリカ外交政策の役割を迂回するため、慎重に振る舞わざるをえない。そして、ジャーナリストたちは、概して、この点を読者に痛感させそこねている。

世界中で全く同じことがおきている。中南米では、1950年代から、1980年代の間、ワシントンの、次から次へと続く、憎むべき政策に対応して、アメリカの外交・軍事上の標的や、アメリカ企業事務所に対して、無数のテロ行為がおこなわれていた。

イラクとアフガニスタンでのアメリカによる爆撃、侵略、占領と拷問、パキスタン、ソマリアやイエメンへの爆撃、そして継続しているイスラエル-アメリカによるパレスチナ人虐殺が、新たな反米テロリストの一群を生み出している。とんでもなく長い間、連中からこれを聞かされ続けるのだろう。アメリカの当局者が、こうした事実に直面するのを避けようとして、知的、道徳的に、胃をねじれるように痛めるのを、我々は聞き続けるだろう。

1月27日の"教書演説"でオバマ大統領は述べた。 "しかし、どちらの党のどなたでも、もしも、保険金を引き下げ、赤字を減らし、保険未加入者に保険をかけ、高齢者向けメディケアを強化し、保険会社の不正を止めさせる、より良い方法をご存じならご教示頂きたい。"

そう、アメリカの数多くの戦争さえ止めれば、分別と思いやりのある社会が、やりたいことなら何でもできる、十分な予算が自由に使えるようになる。軍事予算を廃止すれば、国民全員を無料医療にする代金が支払える。全員無料の大学教育。政府の公共事業計画を創造すれば、老朽化したインフラの修理や、最善を尽くして、環境を救うような、まともな給与の仕事を、何百万も生み出せるだろう。読者も、お好きなプロジェクトを追加できる。いまいましい戦争を止めるだけで、全てカバーできるのだ。想像頂きたい。

注:

The Nation、1990年6月4日、pp.763-4

"Failure to Quit: Reflections of an Optimistic Historian" (1993)、p.30

http://killinghope.org/bblum6/haiti2.htm

Jean-Bertrand アリスティド発言、2004年3月5日、from exile in the Central African Republic、Pacific News Service (サンフランシスコ); David Swanson、"ブッシュがハイチにしたこと"、2010年1月18日; ウィリアム・ブルム、『アメリカの国家犯罪全書』、pp.254-55)

マイアミ・ヘラルド、2004年3月1日

CNN、2004年3月1日

ニューヨーク・タイムズ、2009年11月27日

アリスティド発言、同上

ニューズウイーク、2010年1月18日、オンライン版1月9日

ホワイト・ハウス記者会見、2010年1月7日

ABCニューズ、2010年1月25日

AP通信、2010年1月7日

ワシントン・ポスト、2010年1月1日

アメリカの国家犯罪全書、第1章、"テロリストたちが、アメリカをいじめる理由?" (原書の)この章は2005年で終わっている。著者は、それ以降のいくつかの例をあげることができる。

ウィリアム・ブルムは、以下の書籍の著者。Killing Hope: US Military and CIA Interventions Since World War 2、Rogue State: A Guide to the World's Only Superpower(翻訳は『アメリカの国家犯罪全書』)、West-Bloc Dissident: A Cold War Memoir、and Freeing the World to Death: Essays on the American Empire

www.killinghope.orgでは、原書の一部が読め、署名本も購入可能である。

以前の、Anti-Empire レポートは、下記のウェブで読める。

http://killinghope.org/bblum6/aer78.html

記事原文のurl:www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=17457

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ウィリアム・ブルムは、アメリカ国務省の外交担当部門に勤務していたが、ベトナム戦争に反対し辞任した。以後アメリカの国家的犯罪を分析・告発している。

ウィリアム・ブルムの著書、一冊、日本語の翻訳がある。益岡賢訳『アメリカの国家犯罪全書』(2,100円)原題通り「ならず者国家」の実態が余すことなく描かれている。

訳書巻末には、2006年1月、ビン・ラディンが、アメリカ人に、戦争を止める道を考えるために、本書を読むよう発言したとある。その発言で、原書、売り上げ急増、アマゾンで四位になったという。

文中にも、ビン・ラディンが、昨年末、メッセージを出したようなことが書いてあるが、本物だろうか?毎回、どこかのならずもの国家が偽造し、都合の良い時に発表しているものでしかないと素人は思う。

『アメリカの国家犯罪全書』2010/4/19現在、日本では売り上げランキング、227,270位。

「1Q84」という本の、せめて1割、こういう本が売れれば、さしもの属国日本も、抱きつき無理やり心中ではなく、独立を希望する方向に動き始めるだろう。

もちろん、そうなる可能性、100%無い。太平洋戦争の時と同じで、この国、完全崩壊するまで止まるまい。なにしろ、この国に太平洋戦争を終結させた国が、今度は戦争に引きずりこんでいるのだから。

近刊ウィリアム・ブルム『アメリカ全侵略史』とあったが、いつになるのだろう?

『アメリカの国家犯罪全書』第18章は選挙操作。279ページに日本のことも書かれている

 日本 -一九五八年~七〇年代

 CIAは、国会選挙で自民党を「一議席一議席」支援するために、何百万ドルもの予算を費やし、日本社会党を弱体化させるために策動した。その結果、自民党は三八年にわたり権力の座を維持した。これは、やはりCIAがスポンサーとなったイタリアのキリスト教民主党政権に比するものである。こうした策略により、日本とイタリアでは強固な複数政党制が発達しなかった。

 国務省が毎年発行する『米国外交』の一九六一年から六三年版は、一九九六年に公開された。この報告には、そこに採録されなかった資料のため「この公開資料は」法律で定められた「『主要な米国外交政策決定に関する包括的で正確かつ信頼できる文書記録』とはなっていない」という、著名な歴史家からなる委員会の判断が記載されていた。

江藤淳の本が再刊され、書店の目立つ場所においてあった。

題名に感動、思わず購入するところだった。『小沢君、水沢へ帰りたまえ』

「占領は継続している」という文に大いに共感。ただし立ち読みゆえ、記憶が正しいかどうか全くわからない。

いつも拝読しているブログ「私の闇の奥」筆者の藤永茂氏による新刊『アメリカン・ドリームという悪夢』、アメリカの恐ろしい歴史的真実を学ぶのに最適な本だ。

「第三章 アメリカ史の学びなおし」では、訳文に引用されている、ハワード・ジン著作が肯定的に紹介されている

昔、藤永氏の『アメリカ・インディアン悲史』を拝読し、目からうろこ体験をした。『アメリカン・ドリームという悪夢』、現代史を、同じ視点から見なおすもの。例によって、新聞書評には、まずのらない。

ご本人の文章でなく、ゴア・ヴィダル発言引用を。231,237二回引用されている。

 私がこの一千年ほど言い続けているように、合州国にはただ一つの政党─財産党があるだけだ。それは大企業の政党、お金の党だ。それは二つの右翼派閥を持っていて、一つはデモクラットでもう一つはリパブリカンだ。

      (『プログレッシブ』二〇〇六年八月号インタヴュー)

なお、藤永氏、「アメリカ合衆国」ではなく「アメリカ合州国」という表記を使っておられる。

ぼうふらのように新党なるものがわきあがり、マスコミはそれを報じ、ブログの皆様はそれをあげつらう。精神・生活に、害こそあれ無益なことに時間は使いたくないものだ。

日本嗜眠会議、いや日本死民会議?

火災報知機をつけようと思って、量販店のコーナーをみると、おかしな首長たちを排出輩出している会社の製品しかおいていない。もう一社あったがOEMだろう。不思議。どうして選択肢がないのだろう。政治と同じ?

製品を購入して、収益の一部で、ああいう政治家を更に生み出されるのは困るので、買わずに帰宅。

私がこの一千年ほど言い続けているように、 日本にはただ一つの政党─財産党があるだけだ。それは大企業の政党、お金の党だ。それは二つの右翼派閥を持っ ていて、一つは民主党でもう一つは自民党だ。(その他たけのこ政党も)

2010年4月21日 (水)

9/11後のマスコミにおける、現代版赤狩り

Brent Yarnell

The Tufts Daily

2010-04-15

昨夜の、ジャーナリズムの諸問題に関する第五回年次エドワード R. マロー・フォーラムに出席したパネリストたちは、9/11テロ攻撃後のマスコミ検閲を、マッカーシー時代のブラックリストになぞらえた。

コミニュケーションとメディア研究(CMS)プログラムのディレクターで、パネル進行役を勤めたジュリー・ダブロウは、イベント冒頭に“ブラックリストは、本当に、ジョー・マッカーシーと、ともに終わったのか?”と疑問を提示した。

パネリストたちは、現代のマッカーシーズムの事例と考えられるものとして、バンドのメンバーたちが、イラク戦争を批判した後、クリアチャンネル社が、同社の全放送局で、ディクシー・チックスの音楽を放送するのを拒否したことや、ビル・マーが、政治に異議をとなえる発言をした後、彼の番組“ポリティカリー・インコレクト”(1993-2002)が中止されたことも含め、9/11後のマスコミ検閲の例を挙げた。

“あの人たちは仕事ができず、放送で流して貰えなかったのだから、それは起きているのです。何らかの形、または他のやり方で、起きているのです。”ドキュメンタリー映画“裁判にかけられたハリウッド”(1976)の監督で、映画制作者のアーニー・リースマンは語っている。

ハリウッドのブラックリストは、1940年代末と1950年代、実際の、あるいはそうと疑われた政治信条に基づいて、人々がエンタテインメント産業で働くのを妨げていた。ブラックリストは拡張され、ジューナリストも対象になっていたと、ライスマンは語った。

このフォーラムが、その栄誉を讃えて設立された故エドワード・R・マローは、CBSテレビのジャーナリストで、ウィスコンシン州選出のジョセフ・マッカーシー上院議員に対し、彼のテレビ番組“See It Now”(1951-58)で、公然と彼を批判して立ち向かった人物だ。

マローは、その勇気と、マスコミ業界の人々が恐怖で身をすくめていた時代に、進んで正々堂々と意見を述べたことで、支持された。

彼の息子で、シナジー・ラーニング・インターナショナル常務取締役ケーシー・マローもパネルに参加していたが、当時一家が感じていた恐怖について語った。

“ニューヨーク市の、私が通っていた小学校のクラスには、私のところにやってきて、‘お前のおやじはアカだ!’という生徒たちが確かにいました。”とマローは語っている。“家に帰って、母親に、父親がアカだったかどうかではなく、アカとは何なのか尋ねたのを覚えています。”

“デイクシー・チック現象: マロー、マッカーシー、そしてブラックリストは、歴史上の教訓か、現在の出来事か?”と題する今年のフォーラムは、CMSプログラム 、フレッチャー法律外交大学院のエドワード・R・マロー・センター、および、市民権・公共サービス・ジッナサン・M・テイッシ・カレッジが後援した。

パネリストたちは、エドワード・マローのマッカーシーとの討論と、2003年のイラク侵略に至るまでの間の、マスコミによる報道不足と、彼らが見なしているものとの関係を例にとった。

“この国で、私たちは、マスコミが、なすべき仕事をせぬまま、イラクに、はまってしまった”マロー・センターのプログラム・ディレクター、クロッカー・スノウは語った。

“マロー・ボーイズ: 放送ジャーナリズム前線のパイオニアたち” (1997)の著者で、ジャーナリストのリン・オルソンは、侵略に至るまでの間、ジューナリストたちは、問われるべきだった厳しい質問をし損なった、と語った。

“エド・マローが激怒するだろうことの一つは、臆病になりがちな傾向です”と、オルソンは語った。

オルソンによれば、放送局が報道から娯楽へと、益々移行しつつあり、現代のニュース番組が、昔に比べ、一層娯楽化したが、有益度が低下しことが、問題の一因なのだ。

“彼が大事にしていたものの一つは、教育でした。”とオルソンは語っている。“彼は[現代マスコミの]分析と教育の欠如に、がっかりするだろうと思います。”

記事原文のurl:www.tuftsdaily.com/panelists-highlight-censorship-in-modern-age-1.2225093

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Wikipediaによれば、タフツ大学、超難関名門私大で、とくに、フレッチャー法律外交大学院は評価が高いようだ。話題の村上春樹が教鞭をとったこともあるらしい。

エドワード・R・マローという人を描いた映画『グッドナイト&グッドラック』がある。良い映画だ。本がご希望の方には、『やむをえぬ事情により…』がある。

ハリウッド、エンタテインメント産業での赤刈りについては、たとえば以下の本がある

悲しいかな、全てツンドクのまま行方不明。:-)

2010年4月19日 (月)

ハミド・カルザイよ、安らかに:一つの予言

Justin Raimondo

2010年4月12日

"AntiWar"

ジョージ・W・ブッシュが始め、バラク・オバマが勝利すると誓った、アフガニスタン戦争は終わった。そして我々は敗北したのだ。誰もまだこのことに気がついてはいないが、時間を与えよう。既に、アメリカ敗北の果実は、 紛れもなく、あふれつつある。その理由は、わずか二語で、うまく要約できる。ハミド・カルザイ。

ブッシュ政権によって、アフガニスタンの救世主として喧伝された、おしゃれな人物が、アメリカに対する最も辛辣な批判者へと変わりつつある。アメリカが、自分たちの靴下製の指人形を有利にする為に、前回のアフガニスタン選挙を操作しようとしたという、極めて信頼でき主張をしてみたり、タリバンと協力する用意があるなどと宣言したりして、カルザイ大統領は波風を立て、ワシントンの目利き連中から、彼は"信頼できないパートナー"だという難癖、侮蔑の一斉射撃を浴びている。普通の言語に翻訳すれば、これはつまり、彼は、ワシントンの気まぐれに、こびへつらうのを止め、自分自身の目標を追求するようになったということだ。衝撃的ではないか?

かつてのわが "パートナー"への不満を、ワシントンが極めてあからさまにした理由は何だろう? そう、ご存じのように、どのような関係においても、いつだって、ごく些細なことで離婚に至るようになるのだ。自分は家を出て行くつもりだと宣言してみたり、それだけでなく、夫婦の、元最悪の敵と手を組むと脅したりするようなことだ。ただ、それも口先だけのことだ。軽い冗談で、実際、主導権を握ろうとして、夫婦が年中論争しているような類のことだ。少なくとも、皆様が、エドワード・オールビー芝居の登場人物であれば、我慢できるし、楽しむことさえ可能な類のことだ。

しかし、公の場では、出会うことがないせりふ、最終的に、離婚裁判所に行き着きたいとでも思っていない限り、決して部外者には打ち明けない、ある種の話題が、常にある。『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない』では、ジョージとマーサ夫婦間の想像上の息子という秘密だった。『タリバンなんかこわくない』では、現実には、カーブルの都心以外には到底存在しているなどとは言えない、カルザイの、想像上の "政府" という秘密だ。妻のマーサが、ジョージに言ったように。"この、ろくでなし!"

納税者からの何十億ドルものお金が、あらゆる意図、目的にもかかわらず実際には存在していない団体であるアフガニスタン政府を支援するために使われている。実在しているのは、組織図上の名前、アメリカ-NATO占領地域中にある、いくつかの事務所、国連の議席のみで、それにつきる。部族指導者軍閥による本当の権力構造の上に重ねられただけの、金で雇われた宣伝係、アメリカで教育を受けた靴下製の腕人形の、このクモの糸のようなネットワークは、いつ何時、破たんしかねない、か細い糸のようなものだ。カルザイ以上に、この実情を熟知している人物などおらず、そこで彼は、自分の政治的、肉体的サバイバルを確保すべく、新しいやり方を採用したのだ。最大限に"歪曲"しても、ロンドンのタイムズ紙の下記記事、アメリカ-NATOの、戦争に勝利しようという努力を、あからさまに破壊するものとしか解釈しようがあるまい。

"アフガニスタン大統領ハミド・カルザイは、南部の州カンダハルでNATOが計画している、戦闘の為に10,000人以上の米軍兵士を注ぎ込む、夏の対タリバン攻勢を巡る疑念を投げかけたのだ。

"カルザイの故郷の州カンダハルに、安全ではなく、対立をもたらすだろうと主張する長老たちと直面した後、カルザイは、9年間の戦争で、最大の作戦の一つを、遅らせたり、中止さえしたりすると脅した

"先週、攻勢に対する支持を得ようと訪問した際、大統領は、それどころではなく、腐敗と悪政に対する苦情の集中攻撃に圧倒された。1,500人の部族指導者や長老の評議会、シューラーでやじり倒され、彼は参加者達に、軍事行動を巡って、拒否権を行使すると約束したように見える。"実行が予定されている作戦に、皆様は、満足ですか、ご不満ですか?"と、彼は尋ねた。

"長老たちは怒鳴り返した。‘わしらは不満じゃ。

"それでは皆さんが満足だとおっしゃるまで作戦は行いません"とカルザイは答えた。

"彼の背後に座っていたNATO司令官スタンリー・マクリスタル大将は、実に心配げな表情に見えた。"

彼がそうするのも無理はない。カルザイは、態度を変えなければ、なにかの"事故"の犠牲となって終わるだろう。軍事クーデターも、あり得なくはない。もしも私がCIA支局長だったなら、カルザイがハシシのパイプをくゆらしている写真を公表していたろう。そして、もしも私がカルザイだったら、グッチに履歴書を送り、町からさっさと立ち去るだろう。何故なら"世界で最もシックな男" も、バグラム拘置所では好成績は収められまいから。

弱虫連中とはそういうものだが、カルザイが、自己の存在を主張しようとする時は、いつも、自分の重要性を強調しようとしているのに過ぎない。彼がカンダハル攻撃を止められる機会など皆無であり、評議会シューラーの参加者たちを含め、誰もがそれは分かっている。とはいえ、この行為の意味は、発表された"掃討し、確保し、建設する"というアメリカ戦略を、こてんぱんにやっつけることにある。現時点で、正しいのは、我々は、正確には、一体何を築こうとしているのか、つまり、ワシントンを非難することでしか、大衆の支持を得ることが期待できない、カルザイ率いるほとんど想像上の国民"政府"を築こうとしているのか、と問うことだ。

安定した、あるいは、そもそも信用できるアフガニスタン政府を建設するのではなく、デーヴィッド・ペトレイアス大将や、新アメリカ安全保障センターなどで熟考している連中によって提唱された、新たな反乱鎮圧ドクトリンで、ぴしゃりとやろうなどとしても、アメリカの必然的敗北の条件を作り出すに過ぎない。オバマ支持者連中が、カルザイを抱えこんでいる限り、ペトレイアス・ドクトリンの有効性を証明するはずの実験は、結局、せいぜいのところ、怪物フランケンシュタインの創生、つまりアメリカ軍駐留に対して戦う勢力そのものを養成する結果となるに過ぎない。だから、カルザイが意外に早く大統領官邸から出て行くのを予言するのに、我々はノストラダムスである必要はない。

悲しいかな、アメリカ当局は、カルザイをとばして、現地の部族指導者を相手にすることができるなどと言っている。ところが、まさにこの部族指導者たちは、少なくともカンダハルの連中に限って、アメリカ占領には、決して乗り気ではない。アフガニスタンで、我々が今後克服しなければならない大問題は、アフガニスタン国民の大多数が、アメリカのジャーナリストたちが"タリバン"と、怠慢にも呼んでいる連中、実際は、占領に対する軍事的主力抵抗勢力として、ムラー・オマルの旧タリバン指導部の立場を追い越した、現地の武装反抗勢力に、明らかに共鳴していることだ。タリバン戦闘部隊も、確実に、アルカイダも、とうの昔にパキスタンへと逃亡し、更に先へと向かっている。アメリカがアフガニスタンで戦っている相手は、ほぼ10年間という絶えざる戦争の惨禍の中で育った、新たな闘士たちの一群だ。

戦争というものは、政府のあらゆる[.pdf] 計画と同類だ。戦争の擁護者と、受益者たちは(同一の人々であることが非常に多いのだが)もともとの論拠が、無関係とされ、および/または、好都合にも忘れ去られたずっと後も、戦争を引き延ばそうとする。アフガニスタンの例は、うってつけの見本だ。

アフガニスタン国内のアルカイダ細胞居住者を、崩壊し、粉砕するという、オバマ大統領の声明にあるとおり、アメリカのアフガニスタン戦争の狙いは、当の昔に達成済みの目標だ。現在、アフガニスタンには、アルカイダなど、ほとんど存在しておらず、タリバン残滓についても同じことが言える。賢明な戦争支持者たちは、これを認めている。連中が、ビン・ラディンが潜伏していると強力にほのめかしている、パキスタンこそが本当の問題だと、彼らは主張している。(ヒラリー・クリントンは、どうやら、これを信じている。)

パキスタン政府はこれを否定しており、ヒラリーが怒鳴りつけるようなヒステリーを起こそうと、アメリカが拘留しているより、はるか多くの人数のアルカイダ幹部を連れ出し、実際逮捕し、拘束しているのは、パキスタンだ。もしも、ビン・ラディンと/または、彼の高弟たちがパキスタンにいて、ISIがそれを知っていれば、ペンタゴンが、パキスタン領土で遂行している、さほど秘密とも言えない"秘密戦争"を、アメリカに止めさせるためにも、彼らがそうした連中を突き出すだろうことを疑う人などいるだろうか?

アメリカ政府が発表した戦争目的など、ジョージとマーサの想像上の息子と同じようなものだ。 "進歩"と文明の名において、アメリカが、ある国を、奴隷にし、拷問し、荒廃させながら、どうにか、アメリカ国民が、自分たちを安心させ、気分を良くし、高貴にさえ感じられるよう、アメリカ人が、自らに語って聞かせる、私的談話の一部なのだ。

だから、もし、アメリカの本当の目標など存在せず、もし、全てが作り話なのであれば、世界のあの部分を荒廃させている本当の理由は、一体何だろう?

答えは、政治、経済や、国際問題のいかなる理論にも、見いだすことはできず、なおざりにされている人間心理の分野、つまり政治大国と、そうした国を支配する人々の心理にあるのではないかと、私は恐れている。

ジャスティン・レイモンドは、Antiwar.comの論説員。彼の著作には下記のものがある。国家の敵:マレー・N・ロスバードの生涯(Prometheus Books、2000)、アメリカ右派の復活: 保守派運動の失われた遺産(ISI、2008)、および、ボスニアの泥沼:アメリカのバルカン半島介入に対する反論(1996)。

彼は、American Conservative誌の寄稿編集者、ランドルフ・ボーン研究所の上級研究員で、ルートヴィヒ・フォン・ミーゼス研究所の非常勤研究員である。彼は、Chronicles: A Magazine of American Cultureに、しばしば寄稿している。

ジャスティン・レイモンドによる他の記事

    * Back to Kyrgyzstan  2010年4月8日

    * Just Another Atrocity 2010年4月6日

    * Rachel Maddow, McCarthyite 2010年4月4日

    * Frum’s Karma ? 2010年4月日

Copyright c Antiwar.com 2010

記事原文のurl:original.antiwar.com/justin/2010/04/11/hamid-karzai-r-i-p/

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題名、原文では、R.I.P.とある。rest in peace。

お時間があれば、お手許の辞書をご覧頂きたい。

他にも、下記のように、同様趣旨の、より詳細な記事がある。

Alfred W. McCoy: America and the Dictators: From Ngo Dinh Diem to Hamid Karzai

ところで、今日の新聞論説、「もっとPKOに参加せよ」という趣旨。びっくりして、思わず読んでしまった。

2010年4月17日 (土)

ワシントン核サミット、アメリカの対イラン・北朝鮮キャンペーンを推進

Patrick Martin

2010年4月13日

月曜日、ワシントンで、バラク・オバマ大統領が、軍備縮小の促進と、テロ反対を装って、イランと北朝鮮を、孤立化させ、圧力を加え、最終的には政権を打倒しようという、アメリカの作戦に対する国際的支持を獲得する狙いで、二日にわたるイベント、核保安サミットを開催する。

前のブッシュ政権による攻撃的なやり方から断絶するどころではなく、オバマの政策は、アメリカ軍による、中東、中央アジアと世界の支配を、違う言葉と、多少手口を変えた戦術を用いて、同じ目的を実現しようという企みだ。

ブッシュ、チェイニーや、ラムズフェルドらの挑戦的な姿勢の代わりに、オバマ政権は、国連を創設した、1945年のサンフランシスコ会議以来、最多の各国首脳を集めた会議を、多国間主義とグローバル・サミットという仕掛けとして、アメリカ本土で開催した。

しかし狙いは変わっていない。対イラン経済制裁を強化し、北朝鮮によるミサイルと核技術の不法取引とされるものに対して報復すると、北朝鮮を威嚇し、通常兵器であれ、核兵器であれ、中国やロシアを含めた、より手強い大国からの、潜在的な挑戦に対するアメリカ軍の覇権を維持するための条件を作り出すことだ。

サミットは、アメリカと世界の世論を、アメリカ軍による、あからさまな対イラン攻撃、あるいは、きわめて厳格で、実質は経済戦争に等しいような経済制裁を課するかの、いずれかの方向に準備させるための、オバマ政権による計画的な取り組みの一環だ。そのような経済制裁は、イランの反撃を引き起こし、イスラエル、サウジアラビアや、この地域の他のアメリカ同盟国を守るふりをして、アメリカが攻撃を偽装できるようになりかねない。

会議は、丸ごと、醜悪なダブル・スタンダードの下で行われている。アメリカ政府は、敵対的と見なされている三カ国、イラン、北朝鮮とシリア政府を、彼らは核拡散防止条約(NPT)違反だからと主張し、招待することを、これみよがしに拒否した。

この主張は、国際法の下では、有効ではない。イランもシリアも、共にNPT調印国であり、NPT順守を監視する役目の国連組織、国際原子力機関が行う査察に協力している。北朝鮮は、過去はNPTの調印国だったが、条約で認められている通り、2006年に脱退した。

対照的に、オバマ政権は、あからさまにNPTに逆らい、大規模な核兵器開発計画を成功させている三カ国、イスラエル、パキスタンと、インドを招待した。この国々いずれもが、主要なアメリカ同盟国だからだ。

パキスタンとインドは、ワシントンの会議に、政府のトップを出席させた。アラブ諸国が、サミットの中で、イスラエルの核兵器備蓄問題を持ち出す予定だという噂のさなか、当初出席する予定だったイスラエル首相ベンヤミン・ネタニヤフは、突然方針を変え、代わりに、副首相を派遣した。

ホワイト・ハウスと国務省によって綿密に計画された、サミット議題は、人類が直面している主要な核の危機、つまり、アメリカ合州国とロシアが保有している、 未だに地球上の全員を消滅させるのに十分すぎる、膨大な核兵器備蓄に関する、あらゆる実質的な討論を排除している。同様、イギリス、フランス、中国と、NPT非調印三カ国、イスラエル、パキスタンとインドによる、大量の核兵器備蓄も、問われることがない。

そうではなく、アルカイダのような“非国家主体”が、核物質にアクセスできるようにするのを防ぐことに、あらゆる焦点が向けられている。良く知られている通り、アルカイダが、イランのシーア派聖職者政権に対して敵意を抱いているにもかかわらず、核武装した“テロ”の危険性が、アメリカが率いる対テヘラン作戦の口実、カモフラージュとして利用されているのだ。

信じがたいほどの偽善だ。ワシントン会議に出席した核兵器保有国、および核保有能力がある国は、120,000発の核兵器を製造し、地球を繰り返し何千回も破壊するのに十分な、推計2,100トンの核物質を持っている。

ところが、狙いは、核兵器を破棄するどころではなく、現在そうした兵器を所有している国家の手中に、こうした大量虐殺の手段の独占を維持することにある。1945年、広島と長崎を焼き尽くすのに、戦争で核兵器を使用した唯一の国、アメリカ合州国が、その内の最大部分を支配しているのだ。

大半の国際サミット同様、火曜日に行われる実際の討議は、見世物なのだ。採択されるべき公式声明は、既に起草され、主要大国に回覧されている。それは、高濃縮ウランとプルトニウムの密輸を厳格に取り締まること、自国の備蓄に対する警備対策の強化を今後四年間で実施すべきこと、そして、個々の国による、そのような物質の自発的廃棄を、要求している。

サミット開会時に、チリとウクライナが、高濃縮ウラン備蓄を廃棄すると発表した。両国とも、ワシントンから、かなりの経済報酬を期待している行動だ。

しかしながら、火曜日の討議より重要なのは、会議の前と、会議の間に行われた、一連の二国間会談だ。オバマとの一対一の会談に参加した人々の中には、中国、パキスタン、インド、南アフリカ、カザフスタン、ナイジェリアと、ヨルダンの首脳がいた。

ワシントン・サミットの、基本的な前提は、オバマが宣言した通り、短期的にも、中・長期的にも、アメリカの安全保障にとって、最大の脅威は、テロ組織が核兵器を入手する可能性だ”。しかし、人類にとって“最大の脅威”は、彼らの反動的野望が何にせよ、アルカイダではなく、既に相当な核兵器備蓄を保有している資本主義国家が関与する、新しい帝国主義戦争の危険性だ。

オバマが、核兵器のない世界に関する曖昧な演説をまくしたてる一方、その最高位の国家安全保障補佐官である、国務長官ヒラリー・クリントンと、国防長官ロバート・ゲーツは、日曜日のテレビ対談番組に出演して回り、アメリカ合州国の軍事力と、強固な核戦力を自慢している。

クリントンは、アメリカに敵対する、名前を上げない国々を、あきらかに、イランと北朝鮮をほのめかして、核攻撃の可能性があると脅迫した。ペンタゴンが先週発表した核戦争ドクトリンは、余りに制限がきつすぎると主張した共和党議員による批判を、彼女は、はねつけた。

“有事の場合用に、アメリカは十分な余地を残してある”と彼女は語った。“もしも、生物兵器攻撃がアメリカを攻撃した国に由来することを、我々が証明できれば、白紙に戻るのだ。”

なぜイランと北朝鮮は、例外と見なされるのかと質問されて、ゲーツも同じ言葉を使った。“彼らは、核拡散防止条約を順守していないからだ。だから、両国については白紙に戻す。あらゆる選択肢があるのだ。”

アメリカのより広範な核計画は、来月予定されている会議、国連での核拡散防止条約第八回再検討会議に向けられている。1970年、NPTが最初に批准された際、非核保有国による、同様な兵器を開発しないという同意と引き換えに、核武装国は、核備蓄を削減し、最終的に廃絶する、と約束した。

40年たった今、ほとんど全ての非核保有国は、条約を順守したが、核兵器保有国が、自分たちの兵器システムを廃棄しそうな気配は皆無だ。そうではなく、定期的な五年毎の査察は、アメリカ合州国にとって敵対的と見なす政権に対し、実力行使を示唆する機会となっている。過去には、サダム・フセインのイラクと、ムアマル・カダフィのリビヤ。現在は、イランと北朝鮮だ。

今度のNPT再検討会議では、国際原子力機関を、概してアメリカ合州国の道具だと考えている多くのNPT調印国にとって、受けるのがあまり気の進まない核開発計画に対する査察を、一層立ち入ったものにしようという、アメリカの要求が焦点になるものと予想されている。

アメリカは、全ての国に対し、核燃料製造を含めた、全サイクルの民生核開発計画を行う権利を撤廃するため、NPTを修正する可能性も提起している。これは、現在のアメリカの対イラン・キャンペーンに対する、法律的カモフラージュとなるだろう。

イランと北朝鮮に対する、差し迫った取り組みに加え、オバマ政権は、核不拡散体制を、もう一つの狙いを持って、支持している。それは、アメリカが現在享受している、アメリカ核兵器備蓄の規模と技術的洗練という圧倒的優位を確定することだ。

記事原文のurl:www.wsws.org/articles/2010/apr2010/nucl-a13.shtml

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会議に関するマスコミ報道を見聞きしている限り、首相と大統領が、ワーキング・ランチでどんな話をしたかは書かれていても、会議そのものが、一体どういうものなのか、良くわからない。関連記事を読んでいない怠慢かも知れない。

ところで、前回の記事に、膨大なアクセスを頂いている。

それ以前の記事をお読みでない方は、お時間とご興味があれば、クリス・ヘッジズの記事翻訳「情報スーパー下水」を紹介させていただきたい。あるいは、何かご参考になるかも知れない。

「情報スーパー下水」で触れられていたJaron Lanierの"You are not a gadget"を入手して、所々拾い読みをしている。たとえば「群衆の真実」。なかなか面白い。この本も、ご一読をお勧めしたい。

2010年4月16日 (金)

アメリカの恐ろしい真実

Lance Freeman

2010年4月8日

"Information Clearing House"

アメリカ人の皆様には、悪いお知らせがある。

アメリカ人の生活の質は、先進国の中でも、大差で最悪なのだ。

西ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランド、カナダや、アジアの多くの場所で、人々が、本当はどのような暮らしをしているか、ご存じになっていれば、皆様方は、より良い生活を要求して、街路で暴動をしておられるだろう。実際、平均的なオーストラリア人やシンガポール人のタクシー運転手の方が、典型的なアメリカの事務職の人より生活水準はずっと良い。

私はアメリカ人なので、これを知っている。それで、皆さんが家とお呼びになっている監獄から脱出したのだ。

私は世界中で暮らしたことがある。豊かな国、貧しい国、そして、ただ一国だけ、私が決して暮らしたくないと思う国がある。アメリカ合州国だ。アメリカのことを考えるだけで、恐怖で一杯になってしまう。

考えても頂きたい。アメリカ人は、先進国の中で、単一支払者医療制度 (国民皆保険)がない唯一の国民だ。西欧、日本、カナダ、オーストラリア、シンガポールや、ニュージーランドの国民には、皆、単一支払者医療制度がある。万一、病気になったら、彼らは、あらゆる精力を、健康になるために注ぎ込める。アメリカでは、万一病気になったら、二つのことと同時に戦わねばならない。病気と家計破産の恐怖だ。何百万人ものアメリカ人が、毎年、医療費のために破産し、毎年何万人もの人が、医療保険に加入していないか、保険が不十分なために、亡くなっている。アメリカには世界最高の医療があるとか、順番待ちリストが一番短いとかいうたわごとを、一秒たりとも信じてはいけない。オーストラリア、ニュージーランド、ヨーロッパ、シンガポールや、タイで、病院に行ったことがあるが、そのどれもがアメリカで行っていた“良い”病院よりも、良かった。待ち時間は短く、設備は、もっと快適で、医師たちも素晴らしかった。

あなたは、世界の誰よりも良い医療制度を必要としているのだから皮肉なことだ。なぜだろう? あなたのライフ・スタイルは、ほとんど、あなたを病気にするように作られているためだ。

皆様の食事から始めよう。あなたが召し上がる牛肉の多くは、加工の過程で糞便にさらされている。召し上がる鶏はサルモネラ菌に汚染されている。家畜や家禽は、成長ホルモンと抗生物質を、たっぷり注入されている。他の大半の国々では、政府は、こうした類のことから、消費者を保護しようとして行動するものだ。アメリカ合州国では、あらゆる有効な規制や検査をしないよう、政府は業界に買収されている。モンサント社とアメリカ合州国政府の癒着関係のおかげで、数年のうちに、アメリカ合州国内で販売されている全ての農産物の大多数は、遺伝子組み換え作物になるだろう。しかも、なお悪いことに、アメリカ人が消費する莫大な量のブドウ糖果糖液糖のせいで、現在アメリカ合州国で生まれる子供の三分の一は、人生のどこかの時点で、2型糖尿病と診断されることになるだろう。

もちろん、あなたを殺しつつあるのは食品だけではない。薬品もそうだ。もしも、若い頃に余りに元気すぎれば、(多動性障害治療の)リタリンを処方してくれる。そして、十分年をとって、周囲をじっと見回すようになると、落ち込むことになり、医者は抗うつ剤プロザックを処方してくれる。あなたが男性であれば、これであなたは化学的に不能になるので、奮い立たせるのに、ヴァイアグラが入り用になるだろう。一方、トランス脂肪がたっぷり入った食品で作られた食事をいつも召し上がっていれば、コレステロール値は必ず高くなり、そこで高脂血症薬リピトールの処方箋を貰うだろう。最終的に、一日の終わりには健康保険を失う心配から、夜中眠れぬまま横たわることとなり、そこで、眠るために催眠導入剤ルネスタが必要となる。

あなたを病気にしてくれることが確実な食事と、ずっとそういう状態に置いておくように設計された医療制度がある以上、本当に必要なのは、どこかでの長期バケーションだ。不幸にして、あなたはおそらく休暇をとれない。ここで、ちょっとした秘密を教えてさしあげたい。もしも、タイの海岸、ネパールの山々や、オーストラリアのサンゴ礁に行かれても、おそらく、あなたがそこにいる唯一のアメリカ人だろう。そして、幸福なドイツ人、フランス人、イタリア人、イスラエル、スカンジナビナ諸国の人々や、裕福なアジア人の大群に包囲されるだろう。なぜだろう? 彼らはそうした場所にやって来るだけの旅費を払えるだけの給料を貰っており、しかも、そうすることが可能なだけ長い休暇がとれるからだ。例え仮にあなたが、そうした信じがたいほど素晴らしい場所にでかけるのに十分な資金をかき集められたとしても、時差ボケから回復する頃には、飛行機に搭乗し、大急ぎで仕事に戻る時間になっているだろう。

私が話をでっちあげているのだとお考えなら、国別の年間休暇日数平均統計を確認頂きたい。

フィンランド: 44
イタリア: 42
フランス: 39
ドイツ: 35
イギリス: 25
日本: 18
アメリカ: 12

現実には、人はアメリカ合州国で、こきつかわれている。これは決して驚くべきことではない。アメリカ合州国は決してプランテーション/ 労働搾取モデルをやめることができなかったし、あらゆる本格的な労働運動は容赦なく弾圧された。読者が、たまたま所有者階級のメンバーでおられない限り、選択肢は、サービス業の賃金で、辛うじて生き延びるか、間仕切りで区切られた仕事場(翌週には、どのみちインドに外注されてしまう仕事場だが)の席を巡って椅子取りゲームをするかに、ほとんど限られている。精々望めるものと言えば、専門的な資格を取って、中流階級用パイの一切れを、長期間にわたって得続けることだ。しかも、苦労して中流階級に入り込んだ連中でさえ、いったん病気になるか、失業してしまえば貧困に陥る。仕事が続く保証などない。会社には社員に対する忠誠心など皆無だ。連中は、それが都合のいい間は、あなたを同僚たちと争わせるが、やがて、あなたをお払い箱にする。

もちろん、読者は、この点なんの選択肢もお持ちではない。そういう風に体制ができているのだ。大半の先進国では、高等教育は無料か、多額の助成金がある。アメリカ合州国では、大学の学位を取るのに10万ドル以上の費用がかかる。そこで、アメリカ人は、多額の負債を負って、実社会に入るのだ。一年間の休暇をとって、世界旅行をして、自己発見をするなぞ、あきらめなさい。仕事を始めるか、自分の信用格付けが急落するのを眺めるかの、どちらかしかない。

もし、“運”が良ければ、住宅ローンを借りる資格を得るのに十分な仕事にありつけるかも知れない。そうして、勤労生活の半分をローン金利の支払いのためだけに過ごすことになる。アメリカ借金奴隷の世界にようこそ。あちこちで、そういう“話”がやたらあるので、アメリカには偉大な富があるという幻想をもつが、一体誰が実際それを所有しているのだろう? 実際には、平均的なアメリカ人はマニラの最貧スラムの住民より貧しいのだ。何故なら少なくとも彼等に借金はない。もしも彼等が荷物をたたんで立ち去りたければ、連中はそうできる。アメリカ人は、立ち去りたくとも、支払うべき借金があるので、立ち去ることができない。

こうしたこと全てから、一つの疑問が提起される。なぜ皆はこれを我慢しているのだろう? アメリカ人の誰に聞いても同じような答えが帰ってくる。アメリカは地球上で最も自由な国だから。もしもあなたが、これを信じておられるなら、あなたに更にいくつか悪いお知らせがある。アメリカは実は地球上で最も不自由な国の一つなのだ。尿は検査され、電子メールや、電話会話は盗聴され、医療記録は収集され、一言でもまずい発言をするだけで、テーザー銃の二本の電極を尻にあてられて地面で苦悶する羽目になる。

しかも、これは単なる物理的な自由に過ぎない。精神的に、アメリカ人は本当に監獄にとじこめられている。そうしたことなど心配せずにすむ国で暮らしたことがないので、アメリカ人は、医療破産、失業、ホームレスや、凶悪犯罪の恐怖で苦しめられている程度のひどさを理解できないのだ。

しかし、ことは単なる監視や心配より、はるかに深刻だ。事実は、アメリカという国が別の政府に乗っ取られ占領されているために、アメリカ人は自由でないのだ。税金で支払うドルの70%はペンタゴンに行くが、ペンタゴンこそアメリカ合州国の本当の政府なのだ。アメリカ人は、この占領政府に死ぬような苦しみの中、税金を支払うことを要求されている。もしも、それほど恵まれていない階級の人であれば、連中の果てしない戦争に出征し死ぬことを要求されるか、あるいは息子や娘をそうするために送りださせられる。この点、アメリカ人に選択肢はない。アメリカ合州国には、軍隊に砲弾の餌食を絶えず送り込むという流れ、社会-経済的徴兵制度がある。

もしもあなたが、監視、不安、自分が選出したわけでもない政府にこき使われる絶え間ない労苦の生活を“自由”とお呼びになるのであれば、あなたと私は、その言葉が意味することについての考え方が極めて異なっていることになる。

もしも、国を変えることができる機会が多少ともあるのであれば、希望を抱ける理由もあろう。しかし、あなたは周囲を見回して、何かが変化するようだという結論を本当に出せるのだろうか? 一体どこから変化は起きるのだろう? 国民から? 同国人をじっくりとご覧頂きたい。アメリカ合州国の労働者階級は、ラッシュ・リンボー、ビル・オライリーや、シーン・ハニティ等の悪党連中によって、容赦なく洗脳されている。労働者階級のメンバーはご主人にへつらうよう教えられており、更にもう一度、尻を蹴っ飛ばして貰うため、かがみこみさえする。ご主人連中がこうした人々を十分に仕込んであるので、この労働者たちはご主人様が命令を下すやいなや、武器を手にして、残りのもう半分の労働者階級に立ち向かうだろう。

もしも国民が変化をおこせないのであれば、マスコミはどうだろう? 全く望みはない。フォックス・ニューズからニューヨーク・タイムズに至るまで、アメリカ合州国のマスコミは、企業主義体制、それも主に軍産複合体の広報部に過ぎない。少なくとも、旧ソ連の国民たちは、ソ連のニュースがたわごとであるを知っていた。アメリカでは、自由なマスコミがあると思い込んだまま成長するため、プロパガンダは二重の効果をもたらす。もし、アメリカ・マスコミなど、単なる企業プロパガンダに過ぎないとは、考えておられないのであれば、以下の質問を自問して頂きたい。大手アメリカ報道機関が、アメリカは軍事支出さえ削減すれば、単一支払者医療制度の資金をだせることを示唆するのを聞いたことがおありだろうか?

もしも変化が国民やマスコミからは起きないのであれば、唯一、変化の発生源の可能性がある残されたものは、政治家ということになるだろう。不幸にして、アメリカの政治プロセスは世界の中で最も腐敗している。地球上のどんな国でも、政治家というものは金持ちから賄賂を受け取るものだ。ただし、それは通常、連中のエリート・クラブの密室で、こっそりと行われる。アメリカ合州国では、この種の政治的腐敗行為は、合法的な一般に認められた、標準的な作業手順の一環として、白昼公然と行われる。アメリカ合州国では、連中は、こうした賄賂キャンペーンを、寄付、政治活動委員会や、ロビイストと呼んでいるに過ぎない。人が手斧を手に持って、自分の体の下にある両足を叩き切ることなど期待できないのと同様、もはや政治家がこの制度を変えるなどと期待することはできない。

いや、アメリカ合州国は、良い方向に変わろうとしているのではない。ひたすら悪い方向にチェンジするばかりだ。しかも、より悪いと申しあげているのは、ずっと悪いという意味だ。こうして話をしている間にも、アメリカを第二次大戦後、支え続けてきた経済制度は崩壊しつつある。アメリカ合州国は、その“クレジット・カード”を、2008年のどこかで使い切っており、いまや中国を始めとする貸し手たちは、英米“石油-ドル”制度に置き換わる、新たな通貨制度の基礎作りの過程にある。米ドルの実行可能な代替案ができるやいなや、ドル紙幣は、まるで石のように沈没するだろう。

アメリカ合州国は、圧倒的なレベルの借金をため込む一方で、同時に、製造業の仕事やホワイトカラーの仕事を海外に移すのにも忙しく、国内インフラを崩壊するにまかせている。これに対し、アジアやヨーロッパ諸国は、教育、インフラや原料に投資をしてきた。たとえ、アメリカ合州国が、実体経済(サービス/金融経済と対照的に) を再建しようと試みたにせよ、アメリカ人労働者が中国やヨーロッパの労働者と一体競争できると思われるだろうか? 日本やドイツの工場をご覧になったことがあるだろうか? シンガポール人や中国人の労働者とお会いになったことがあるだろうか?

アメリカ合州国が直面する未来には、二種類の可能性しかなく、そのいずれも、うれしいものではない。最善の場合というのは、ゆっくりながら、整然とした衰退で、本質的に、過去20年間に起きたことの継続だ。給料は下がり、失業は増え、メディケアや社会保障給付は削減され、通貨の価値は低落し、富の格差は手に負えない状況に陥り、ついには、アメリカ合州国は、メキシコや、フィリピンに、つまり膨大な貧乏人に囲まれた富者のちっぽけな島とそっくりになり始める(この国は既に道の半ばまで来ている)。

同じように、あり得るのは、中国、日本、韓国やOPEC諸国のような債権国による米ドルの急激な売りによってもたらされるであろう突然の崩壊だ。関連した一つの可能性として、アメリカ合州国政府による膨大な債務に対する債務不履行がある。アメリカ政府財政のバランスシートを一瞥すれば、これがどれほど、あり得ることか納得されるだろう。政府支出は急増ししており、税収は急落している。何かを譲らなければならないのだ。万一こうしたシナリオのいずれかが展開すれば、その結果として起きる恐慌と比べれば、現在の不況なぞ、公園の散歩に見えてくるだろう。

崩壊が緩やかなものであれ、あるいは衝撃的なほど突然のものであれ、結果は、混沌、内乱と、ファシズムだ。現実を直視しよう。アメリカ合州国は旧ユーゴスラビアのようになる。名目上、結びついている、お互いに拮抗する文化の寄せ集めだ。アメリカ版タリバンもちゃんとある。非宗教的な合憲政府という考えを大いに嫌悪している、右翼キリスト教原理主義者だ。アメリカには、過去数十年間、フォックス・ニューズや、プロパガンダ・トークのラジオ番組にどっぷり漬かって過ごし、体制の崩壊を、民主党やゲイや移民になすり付けたがる、膨大な知的下層階級の人々がいる。アメリカには、自分の富を飢えた大衆から守るためには使える限りのあらゆる手段を用いる、冷酷な所有者階級がある。

そうしたもの全てに加え、アメリカには、巨大な工場式畜産場、無秩序に広がる近郊住宅地、トラックに依存する物流制度があるが、こうしたもの全てが全く手の届かないものになろうとしている石油に完全に依存している。しかも皆が銃を持っている。大変な数の銃だ。要するに、アメリカ合州国は、暮らすには極めて不健康な場所に、まさになろうとしているのだ。

現在、政府は北部と南部の国境沿いに塀と壁を建設している。現在、政府は全国ID制度(間もなく生体データ記録も搭載される)に取りかかっている。現在、政府は国民のあらゆる動静を、オンラインで、街頭で、国境を越えて、追跡することができるような徹底的な監視国家を構築している。もしも、これは国民を“テロリスト”から守る為だと考えておられたなら、あなたはとんでもない誤解をしておられる。いったん本当に大変な事態になってしまったら、古いステーションワゴン車に飛び乗って、カナダ国境を越え、人生の残りの日々を、魚釣りをして、モルソン・ビールを飲んで過ごせる、などと本気で考えておられるだろうか? とんでもない、政府はアメリカを封鎖してしまうのだ。連中は納税者を逃がしはしない。連中は“新兵”に、逃亡などさせたくないのだ。連中はあなたが脱出することなど望んでいないのだ。

皆様を脅したくて本文を書いているわけではない。皆様の友人として、私はこれを書いている。もしも、読者が、私がここに書いていることを、お読みになり、理解されるのであれば、あなたはアメリカ合州国における少数派の一員だ。あなたの居場所がない国で暮らしている少数派なのだ。

そこで、あなたはどうすべきなのだろう?

アメリカ合州国から去るべきなのだ。

もしも若ければ、選択肢は豊富にある。中東、アジアや、ヨーロッパで、英語を教えられる。あるいは、海外の大学や大学院に進学し、労働ビザ資格を得られるような特殊技能を身につけるのを始めることができる。既に何か特殊な技能をお持ちであれば、特殊技能を持つ移民として、様々な国に移民を申請できる。読者が、高齢で多少の蓄えがあれば、コスタリカや、フィリピンのような国で隠居暮らしができる。仕事をする資格は得られなくとも、学生や、退職者ビザだからと、あきらめることはない。観光ビザで、良さそうに思える国に旅行し、そこで出会ったアメリカ人国外居住者と話すことだ。何をするにせよ、出来るだけ早急に、移民弁護士に相談することだ。どうすれば永住を可能にすることができるかという方法、最終的にはご自分で選ばれた国の国籍を得る方法を、正確に知ることだ。

あなたはたった一人というわけではない。私のようにアメリカ合州国の外で暮らしているアメリカ人は何百人といる。祖国で実現できるであろうものより、ずっと充実して、平和で、自由で、豊かな生活をしているのだ。偶然こうした生活にたどりつく人々もいる? 私たちは一年間海外で暮らしてみて、それが気に入った。荷物をまとめ、永遠に立ち去ってしまう、という意図的な決断をした方々もおられる。カナダに、ヨーロッパ中に、アジアの多くの場所、オーストラリアやニュージーランドに、そして地球上の他の大半の国々に、私たちのような人々がいる。友人や家族をなつかしく思うことがあるだろうか? それは、ある。時には、祖国での生活のある部分をなつかしく思うことはあるだろうか? ある。私たちは、再びアメリカ合州国で暮らそうと計画しているだろうか? 決してそんなことはない。また、永住ビザや国籍を持っている人々は、その受け入れ国の長期ビザを、祖国にいる家族が取得するための保証人になることができる。

結論として、思い起こして頂きたいことがある。あなたがアメリカ・インディアンか、奴隷の末裔ではない限り、ある時期に、あなたの先祖は、より良い生活を求めて、祖国を離れることを決断したのだ。彼らは売国奴でもなければ、悪人でもなく、単に、自分たちや家族の為に、良い生活を望んでいただけだ。あなたがたも、彼らの旅を続ける頃合いではないだろうか?

記事原文のurl:www.informationclearinghouse.info/article25166.htm

元は、こちらでは?

americathegrimtruth.wordpress.com/

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原文には、なんと200を超えるコメントがついている。大半賛意を表している。これほどコメントが多い記事あまり記憶にない。

自民党・公明党の政策も民主党の政策も、こういう宗主国に習って、日本を改造しようというものだ。文章中の「アメリカ人」をそのまま「日本人」に置き換えようという素晴らしい政策だ。あんたの党もずっこけニッポンも同類と想像している。憲法9条破壊は、その焦点。

アメリカ人は、もしも若ければ、選択肢は豊富にある。中東、アジアや、ヨーロッパで、英語を教えられる。

日本人で、若くない場合、選択肢は皆無?いや、だからこそ、もう見込みのない老人は捨ておいて、アメリカ人と同じように、中東、アジアや、ヨーロッパで、英語を教えられるようになるよう、これから小学生に英語を教えるのに決まっている。

わが政府、国民同様、実は非常に賢い。抱きつき心中だけ計画するわけではない。

とはえいえ、小学生が成長して、中東、アジアや、ヨーロッパで、英語を教えられるようになるまで、しばらくの間、宗主国の若者に絶好の就職機会を与えることになろう。これも、大きな枠でみれば、一種の思いやり予算?

日本は、医療分野での深刻な人手不足対策として、看護士候補をインドネシアとフィリピンから受け入れているようだ。その条件に、「滞在期間の3年以内に日本語による国家試験に合格できなければ帰国しなければならない」ことがあるらしい。

今年の試験では、

日本人も含めた全体の合格者は4万7340人で合格率は90%だったが、両国から来て研修中の看護師候補者は今回254人が受験し、1%だった。

という。この結果、計画の始めから、エリート官僚でなくとも、誰にでもわかっていたことだろう。

2010年4月15日、日本語教育の標準的カリキュラム案がまとまったというニュースがあった。

文化審議会の日本語教育小委員会は15日までに、日本で暮らす外国人向けに基本的な会話や文法などを集めた「日本語教育の標準的カリキュラム案」を大筋でまとめた。

という。それで思いついたことがある。その試案(いや妄想か)の概要、以下の通り。

居て欲しくない、アメリカ軍兵士・基地には、気が遠くなるような、思いやり予算をさしあげるが、居て欲しい看護士候補の皆様には、無理難題の日本語試験を受けさせ、早々に退去させる。

逆にしてはどうだろう。

「アメリカ軍兵士の皆様には、一年目に日本語能力試験を受けて頂き、N3レベルに合格しない場合、即お帰りいただく」のだ。

いや、来日前にN3レベルに合格した方のみを受け入れるようにすれば良い。

日本語教師の口も増えるだろう。日本人の仕事が増えるのだ。そう、ダムより人。

もちろん、インドネシアとフィリピンの看護士候補の皆様には、日本語で書かれた試験問題と同じものを、それぞれの言語で受けて頂くことにする。

日本語の、会話・読み書きは、N3レベルに合格することを条件にする。

日本で暮らす外国人向けに基本的な会話や文法などを集めた「日本語教育の標準的カリキュラム案」というからには、わが日本を守るため、基地に暮らしておられる兵士や海兵隊の皆様に、最低限必要な日本語教育のカリキュラムも検討されたに違いない。

「手をあげろ。金をだせ」やら「わたしは、やっていません。弁護士を呼んでください。」というような文例、まさかカリキュラムの中に含まれてはいないだろう。

2011/11/22追記:

TPP永久植民地化条約締結後の未来図ということで?多くアクセスを頂いているので、TPPも、本記事のカテゴリーとして追加することとした。


2010年4月14日 (水)

イラクでの殺戮とマスコミの無関心- 流出ビデオを商業マスコミは、ほとんど無視

FAIR - 2010-04-07

バグダッドで十人あまりのイラク人を殺害した、米軍ヘリコプターによる攻撃を撮影した2007年の流出ビデオテープが、4月5日、WikiLeaksウエブサイトで、公開された。ところが、大半の商業マスコミにとっては、それは全く報道する価値がないか、擁護されるべき不幸な出来事だった。

あからさまで物騒なビデオには、ヘリコプターのパイロットが、自分たちの攻撃に歓声をあげる声も入っている。ロイター社で働く二人のジャーナリスト、カメラマンのナミール・ヌール-エルディーンと、運転手のサイド・チマグも、攻撃で殺害されたが、アメリカ軍当局は、武装反抗勢力の活動への反撃だと主張した。WikiLeaksは、ビデオは軍隊にいる内部告発者から入手したと語っている。

しかし、ビデオの公表は、主要マスコミでは、通り一遍の扱いしかされなかった。ニューヨーク・タイムズ(10年4月5日)は、ビデオを以下の様に要約する、比較的詳しい記事を掲載した。

しかし、ビデオには、敵対的な行動は映っていない。そうではなく、街路を歩き回る人々の集団の光景で始まっている。WikiLeaksによると、その中にヌール-エルディーンと、チマグがいたのだ。パイロットは二人を武装反抗勢力と思い込み、ヌール-エルディーンのカメラを武器と見誤った。兵士たちは、集団を狙って射撃し、自分たちの殺人を楽しんだのだ。

"あの死んだやつを見ろよ" とあるパイロットが言うと、"いいね"と相手が答えている。

一人の負傷した男性が這っているのが見えるが、パイロットは、交戦規則の下で、再びその男性を砲撃できるように、その男性が自分たちをめがけて、射撃しようとしてくれるよう、じれったそうに願っていた。"お前は武器を手にしてくれさえすりゃいいんだよ"と、パイロットは発言している。

ヘリコプターは、一部の犠牲者を運搬しようとして現場に現れたバンにも砲撃した。タイムズは、二編の追跡調査記事を、4月7日に掲載している。

アメリカ軍兵士が、民間人を殺害し、負傷させている様子を撮影しているらしき流出ビデオは、大きなニュース記事になるはずだ。しかし、マスコミの大半は、どうやらそう思わなかったもののようで、ネクシス・ニューズ・データベースを検索しても、該当項目は、わずかしか見あたらない。

CBSイヴニング・ニューズ(10年4月5日)は、ビデオについて報じ、キャスターのハリー・スミスが開口一番こう言った。"戦闘のさなかは、物事は、必ずしも、見える通りのものではありません。" そして、特派員のボブ・オールが、正当化のようなことを言って終わった。"さて、少なくとも、ビデオからは、地上で攻撃された人々の中には武器を持たない人々もいたように見えますが、同じ日、普通の地域にいた、あるジャーナリストは、慌ただしく、激しく、楽ではない日であったというのを忘れないことが我々全員にとって大切だと語っています。"

CNNの番組シチュエーションルーム(=危機管理室という意味)(10年4月5日分)では、この局は、行われた砲撃を一切放送しないことにした。"殺害された二人のイラク人ロイター社員のご遺族に配慮したためだ"と、ペンタゴン特派員バーバラ・スターは説明した。(4月7日のタイムズ紙に、カメラマンの父親の発言が引用されている。"神は私の祈りにお答えになり、このビデオを世界に啓示して下さった.... このビデオを世界中に見せるためなら、家も、持ち物全ても、売りはらって良い。") スターは、以下のように続けた。

この出来事について調査が行われました。軍は、誰も過失を犯しておらず、空中にいた部隊には、空中にいたヘリコプターには、現場に、武装反抗勢力とともに、ジャーナリストがいるだろうと考える根拠がありませんでした。彼らは、近くにいたアメリカ軍兵士が攻撃されていたと言い、この砲撃は、その詳細を皆様にはお見せしてはいませんが、正当化されるものです。

軍が何らかの調査を行ったということは、正しくとも、スターが、一体どのようにして、犠牲者の誰かが "武装反抗勢力"だとわかったのかは不明だ。

パレスチナ・ホテルのジャーナリストに対する戦車による砲撃や、アル・ジャジーラと、アブ・ダビTVのバグダッド事務所に対する攻撃(FAIR Media Advisory、"殺害は、ペンタゴンの、対マスコミ政策の一部か?," 03年4月10日)を含め、イラクで活動しているジャーナリストへの、アメリカ軍の砲撃と殺害について関連する歴史についても、ほとんど論議がおこなわれていない。ビデオに映っているヘリコプター攻撃を擁護する人々は、アメリカ軍は、現場にジャーナリストがいただろうとは知ることができなかったろうと主張するが、これまでのこうした出来事は、マスコミ労働者の居場所が分かっていることで、必ずしも攻撃が防げるわけではないことを示唆している。

ビデオに関しては他の報道もあった。たとえば、MSNBCのディラン・ラティガンは(10年4月5日)、元軍将校だった、サロン誌のグレン・グリーンワルドと、WikiLeaksのジュリアン・アサンジとの長い対談を司会した。デモクラシー・ナウ! (10年4月6日)でも、アサンジと、グリーンワルドとの対談を司会した。ナショナル・パブリック・ラジオは、4月6日に二つの報道を放送した。しかし、それ以外のマスコミは、この話題をどうしたのだろう?

このニュース、2月に、アフガニスタン駐留の特殊部隊が、急襲した家の中で、女性三人を含む5人の民間人を殺害したことが発覚したすぐ後に起きた。NATO軍は、当初この女性三人は、現場で死んでいるのを発見されたと主張していた。ロンドン・タイムズは報じた(10年4月5日)アフガニスタン捜査当局によれば、"しくじった夜襲の直後に、アメリカ軍特殊部隊の兵士たちは、上司に起きた出来事について嘘の報告をする前に、犠牲者の死体から銃弾を取り出してから、傷をアルコールで洗浄した。"

いずれの出来事も、むろん、更なる精査が必要だ。これまでのところ、アメリカの商業マスコミは、ほとんどこの出来事を無視している。

WikiLeaksビデオを見る:http://www.collateralmurder.com/

記事原文のurl:www.fair.org/index.php?page=4057

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日本のマスコミ、アメリカとは、全く異なり、連日しっかり、ロイター社カメラマン死亡事件について報じている。

ただし、タイでの話。上記の、2007年、日本が兵站支援の為、空軍を、またサマワには、陸軍を派兵していた、イラクにおけるロイター社社員の出来事では、もちろんない。

いくら犠牲者はイラク人だとは言え、莫大な税金が、投じられている違法な戦争での、明らかな殺戮。事件の重大さ、ひけをとるまい。

同じ比率で、話題にしてくれたら、有り難いと夢想している。

かつての日本に対する空爆被害については、某新聞、詳しい記事が掲載されている。素晴らしいことだ。

アフガニスタンの爆撃についても、同じぐらい話題にして頂けると、本当に素晴らしいことだと思う。

 

2010年4月13日 (火)

アメリカの傀儡、あやつり糸を自ら切断

アメリカ政府にタリバンとの妥協を邪魔されたカルザイは、あからさまに、パトロンに逆らいはじめた

Eric Margolis

2010年4月11日

"Toronto Sun"

かつて、ヘンリー・キッシンジャーは、アメリカの敵であるよりも、アメリカの同盟者でいるほうが、より危険だ、と発言している。

最新の例が、かんかんに怒ったワシントンのパトロンと極めて面倒なことになっているアメリカがしつらえたアフガニスタン大統領ハミド・カルザイだ。

元アメリカのCIA "協力者"で、かなり無力なカルザイを、タリバンを打ち負かしそこなっていると、オバマ政権は非難している。ワシントンは、昨年の選挙で、票を不正工作したとして、カルザイを非難した。その通りなのだが、そもそも、アメリカは西欧の占領に反対する全ての政党を排除し、事前にアフガニスタン選挙の不正工作をしていたのだ。

イスラム教世界中で、独裁者や、いんちきな選挙を支持しているワシントンには、カルザイを、汚職と投票の不正操作で、こきおろすという図太さがある。しかも同時に、ペンタゴンは、パキスタンの完全併合をたくらんでいる。

オバマ政権は、カルザイをやめさせたいと考えていることを隠そうとはしていない。"とんでもない傀儡め! とんでもない傀儡め!"という、ワシントンの叫び声が聞こえるかのようではないか。

アメリカが票の不正操作をしたと非難して、カルザイは反撃に出た。彼は米軍に、余りに多くのアフガニスタン人一般市民の殺害を止めるよう繰り返し要求している。

次に、アメリカは、居もしないアルカイダやらタリバン対策の為ではなく、エネルギーが豊富なカスピ海盆地地域を支配するために、アフガニスタンを占領しているのだと断言して、カルザイは爆弾宣言をしたのだ。カルザイは、タリバンは"西欧による占領に抵抗している"と発言したのだ。アメリカは間もなく、アフガニスタンに、100,000人の兵士と、更に40,000人のNATO軍兵士を駐留させることになっている。

カルザイは、自分はタリバンに加わるかもしれないと半ば冗談さえ言った。

ワシントンは卒倒した。カルザイに対して、意地の悪いプロパガンダ・キャンペーンが解き放たれた。オバマ政権の代弁人で、アフガニスタン戦争の熱心な支持者であるニューヨーク・タイムズは、ひたすら、カルザイ打倒と、彼を言いなりになる将官にすげかえることを呼びかけている。

カーブルで、国連の仕事を首になった、アメリカ人の自己宣伝男、ピーター・ガルブレイスがしゃしゃり出て、カルザイは麻薬中毒で、しかも気が触れていると、マスコミに触れ回った。

この醜悪で喜劇的な口喧嘩の背後には、アフガニスタンとワシントンとの間で拡大しつつある相違がある。31年におよぶ戦争で、およそ300万人が死亡し、更に何百万人もが難民となり、ゾッとするような貧困にあるアフガニスタン人は平和を渇望しているのだ。

過去二年間、カルザイと彼の盟友の軍閥は、サウジアラビアで、タリバンと和平交渉を行ってきた。

カルザイは、アフガニスタン戦争を終わらせる唯一の方法は、アフガニスタンの多数派であるパシュトゥーン族と、その戦闘部隊タリバンに、参政権を与えることだと知っている。タリバンとの政治的妥協が、唯一、かつ不可避な解決なのだ。

しかし、ワシントンのネオコンや他の強硬派の、誤った助言を受けているオバマ政権は、大国としての面子を保ち、アメリカが戦略的なアフガニスタンの主導権を握ったままで、いられるような合意を押しつけるため、アフガニスタンにおける軍事的勝利を"勝ち取る"(その意味が何であれ)のだと決心している。

そこで、アメリカは、現在70億ドルというアメリカからの支援金を、受け取っているパキスタンに、進行中のカーブルとの和平交渉に関与している、パキスタンに身を隠していたタリバン幹部を逮捕させ、カルザイの和平交渉を邪魔したのだ。

それで、カルザイが激怒する番となった。そこで彼は、アメリカのパトロンに、あからさまに逆らい、自立した姿勢をとり始めたのだ。あやつり人形が自分のつり糸を断ち切りつつあるのだ。

カルザイが最近身につけた大胆さは、インドと中国が、アメリカ/イギリス/NATOによるアフガニスタン支配にとって変わろうと、熱心である事実によるものだ。インドは、資金と、武器と工作員をアフガニスタンに注ぎ込み、政府軍を訓練している。中国は、より慎重に、アメリカ政府の地質調査によれば1兆ドルの価値があるとカルザイが語っている、最近発見されたアフガニスタンの鉱物資源開発に進出しようとしている。

アフガニスタンにおける、1980年代の敗北の痛みを感じているロシアは、アフガニスタンでのアメリカの辛苦をほくそえんで眺めており、少なからず復讐を切望してもいる。モスクワも、アフガニスタンには野心を抱いているのだ。

本コラムは、カルザイにとって、最善の選択肢は、アメリカの監督から距離をおき、全ての外国占領軍の撤退を要求することだと、以前から主張してきた。

もちろんリスクを伴う事業だ。キッシンジャーの警告を忘れぬよう。カルザイは死んで終わる羽目になりかねない。しかし、国民的英雄となって、全ての民族集団が受け入れられる、独立アフガニスタンを率いる最高の候補者となりうる可能性もあるのだ。

真に人気があり、まっとうで民主的な同盟者ではなく、言いなりになる子分を探し求めるという同じ失敗を、悲しいかな、アメリカは犯しつづけているのだ。

2010 The Toronto Sun

記事原文のurl:www.torontosun.com/comment/columnists/eric_margolis/2010/04/09/13530691.html 

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強力な労働組合を破壊するために、国鉄を解体し、日本全体を、暮らしにくい不沈空母にしたたてくれた「大宰相」は長期傀儡政権を維持できた。いまだに、彼の強引な民営化・組織破壊のおかげで、気が遠くなるような長期闘争を強いられている人々がいる。ようやく、政治決着がつくようだが、JRは採用を拒否している。郵政民営化、つまり私営化デマゴギーで、日本をぶち壊したプレスリー首相も長期傀儡政権を維持できた。

植民地では、属国のためでなく、宗主国の為になることをすれば、宗主国が、政権につかせ、いさせてくれる。戦犯が、宗主国に目をつけられ、選び抜かれ、資金まで貰って、属国の首相になっていた国だ。

一方、自立したエネルギー外交を目指した田中角栄、ロッキード事件で、宗主国に追われた。

以来、日本の与党幹部には、宗主国の「言いなりになる子分」しか、いないもののようだ。

今の民主党、自民党、公明党、あんたの党、けつまずけニッポンの幹部、パナソニック首長を、そしてそれを支持するマスコミ、国民の皆様を見ていると、カルザイ大統領が、アフガニスタンの人々が、立派に見えてくる。

本コラムは、民主党にとって、最善の選択肢は、アメリカの監督から距離をおき、全てのアメリカ基地の撤去を要求することだと、以前から主張してきた。

もちろんリスクを伴う事業だ。キッシンジャーの警告を忘れぬよう。鳩山首相・小沢幹事長は引退させられて終わる羽目になりかねない。しかし、彼らが国民的英雄となって、全ての県の人々から受け入れられる、独立日本を率いる最高の指導者となりうる可能性もあるのだ

ろうか?

2010年4月11日 (日)

イラクでの米軍による虐殺暴露を受け、ニューヨーク・タイムズ、WikiLeaksを指弾

David Walsh

2010年4月8日

月曜日に公開された、2007年7月、東部バグダッドの街路で、アメリカ軍によって行われた冷酷な殺害のビデオ映像は、広範な怒りと恐怖を引き起こした。投稿以来、ビデオは400万回以上閲覧されており、アメリカのイラク占領というものの本性を、世界中の視聴者に直接かいまみさせてくれている。

それはまた、犯罪を暴露したウェブ・サイトWikiLeaksに対する、アメリカのリベラル紙、ニューヨーク・タイムズによる、狙いを定めた攻撃も引き起こした。反対派の危険な情報源であり、万一事態をタイムズが好む方向に動かせるなら、廃業させるべきである、というのだ。

WiiLeaksが入手し、投稿した、2007年7月の恐ろしいビデオは、後に判明した通り、ロイター通信社の二人の社員、ナミル・ヌール-エルディーンと、助手のサイード・チマグを含む、十人程度の集団に対する米軍攻撃型ヘリコプターによる攻撃の記録だ。二人のイラク人ジャーナリストは、虐殺された10から15人のイラク人の一部だが、こうした虐殺は、無数のそうした出来事の典型的なものであることは確実だ。(“流出したビデオ、アメリカ軍による二人のイラク人ジャーナリスト殺害を撮影”を参照。ただし英語原文)

WikiLeaksによって投稿されたビデオ映像は、人々の正体を特定しようとは全くせずに、集団の全員を殺害して良いという許可を得て、残虐な作業に熱心に取りかかるヘリコプターの射撃手を暴露している。現地人男性が負傷者を助けようと停車すると、彼の車は砲撃され、二人の子供を負傷した。ヘリコプターのパイロットは虐殺を誇っている。

集団の中の一人か二人のイラク人は武器を持っていたように見える。イラクでは一般市民も銃器を所有することが認められており、実際多くの人が所有している。攻撃型ヘリコプターも他のアメリカ軍兵士も、いかなる時点においても、危険に瀕してはいなかった。

近くにいあわせた記者たちによると、アメリカ軍は、その日動くもの全てに発砲していたという。これが植民地戦争の特質だ。占領軍人たちは敵意を持った人々に直面し、誰でも、敵と見なすようになる。現在の戦争では、アメリカ軍が使用可能な桁外れの火力が、致死の可能性を高めている。2003年3月に始められた、アメリカが率いる違法な侵略の結果、百万人ものイラク人が亡くなっている。問題のビデオのおかげで、膨大な死亡者数のわけが、多少はわかり易くなったようだ。

ペンタゴンは、ロイターが、2007年の殺人ビデオを入手するのを妨害し、隠蔽しようとした。殺害に関与した兵士は全員責任を免除され、出来事は、軍の交戦規則に従って、行われたものだと軍は発表した。様々な専門家が、軍自身の条件からしてさえ、それは嘘だと明言している。

4月5日、ニューヨーカーは、作戦は、少なくとも四点で、軍の交戦規則に違反していた指摘する、ラフィ・ハチャドリアンの記事を掲載した。釣り合いがとれていること。標的を、戦闘員として確実に確認すること。“指揮文化”(ヘリコプターの乗員が、現場の状況をいつわり、脅威をでっちあげて、誇張し、彼等の指揮官が、疑問も持たずに、乗員の主張を受け入れたこと)。そして負傷者に対しての発砲。

こうしたことは結構なことかも知れないが、ニューヨーク・タイムズは別のことを懸念している。同紙記事の見出しは、むしろ不気味で“イラクのビデオ、ウェブ・サイトに目をむけさせる”だ。“ニューヨーク・タイムズ、ウェブ・サイトを指弾”とあっても良かったろう。

記事は、WikiLeaksを“機密扱いの文書を投稿掲示するウェブ・サイト”と断じることから始まっている。“どういうわけか、WikiLeaksが、どのようにして問題のビデオを解読するのに必要なコンピューター使用時間をまかなったのかは語っていない”と記事は書いている。結局、記事は、これが明白に、うさんくさい、あるいは違法な活動だと示唆しているのだ。

タイムズ記者は“サイトは、アメリカ合州国国内でも国外でも、当局にとり、目の上のコブとなっている。イラク攻撃ビデオの件で、この極秘文書情報センターは、調査ジャーナリズムと支援運動に、次第に近づいている。”と書いている。もちろん客観的ジャーナリズムなるものでしかないタイムズとは対照的にだ。

タイムズは、特にアメリカ軍の他の犯罪が暴露される可能性を懸念して、こう書いている。“WikiLeaksは、昨年アフガニスタンで97人の一般市民を殺害した、アメリカの空襲を映した暗号化された別のビデオを入手したと主張しており、それを寄付集めの機会として利用した。”

記事は、WikiLeaksを閉鎖させるのが容易ではないという残念な事実に、何度かふれている。例えば、“かつては、判事や原告が、裁判所の命令で、公開を止めたり、遅らせたりすることができていたが、WikiLeaksは、情報が即座に入手可能となるデジタル圏の中に存在している。”と記事はいう。タイムズは更に付け加えている。“特定の場所にあるわけではなく、どこからでも利用可能なことから、WikiLeaksは、実際、それを黙らせたがっている、あらゆる機関や政府も手に負えないのだ。”

更にこう言う。“更なる資料を公開しつづけることで、WikiLeaksは、益々議論を呼ぶものとなりつつある。(アメリカ合州国軍は、先月、ある報告書で、これは軍の作戦にとって脅威であると言っている。)多くの人が、サイトを沈黙させようと試みた。イギリスでは、WikiLeaksは、資料は、関係する人々のプライバシーを侵害する可能性があると裁定した裁判所による公開差し止め命令を、巧みに何度も逃れてきた。裁判所は、自分たちの裁定がどれほど効果がないかに気づくと、態度を翻した。”

タイムズはペンタゴンの主張をコメント抜きで紹介している。2008年、米軍のある防諜部員が、WikiLeaksは“アメリカ軍に対する…潜在的な脅威である”とする報告を書いた。報告は、ウェブ・サイトを“損傷するか、破壊する”ような取り組みを推奨していた。

WikiLeaksサイトは、同社スタッフが、アメリカ国務省と、おそらくはCIAによる、監視と嫌がらせの標的にされていると主張している。あるブログ投稿で、この団体の共同創立者ジュリアン・アサンジは、アメリカ政府の活動として“アイスランドの、あるWikiLeaksボランティアの秘密尾行未遂、写真撮影、映画撮影、露骨な拘留や尋問”まで行われていると断言している。こうした主張を疑う理由は皆無だ。

ところが、タイムズは、アメリカ・マスコミの多くと同様、主要な脅威は、アメリカ軍の残忍な行為や、アメリカ諜報機関の弾圧的作戦ではなく、誠実なジャーナリストによる、帝国主義の犯罪を暴露しようという取り組みだ、と認識しているのだ。

クリスチャン・サイエンス・モニター、まさに同じ趣旨で、その記事の一つに、こう見出しをつけた。“イラク人ジャーナリスト殺害のビデオ: WikiLeaksは、セキュリティー上の脅威か?”記事の書き出しはこうだ。“月曜日、2007年に、バグダッド郊外でアメリカ軍ヘリコプターが、ロイターのイラク人ジャーナリスト二人を、明らかに殺害する様子を写したビデオを公開した団体を、アメリカ軍は、警戒し、数年間監視してきた。”

重要なのは、タイムズも、クリスチャン・サイエンス・モニターも、ビデオの信ぴょう性を問うておらず、残虐行為を暴露したとも、真面目に論じていないことだ。そうではなく、どちら新聞社も、軍隊と共に、イラク戦争に関する真実の暴露はリスクであると暗に認めているのだ。

アメリカのリベラルなマスコミも、より一般的にはリベラル派の世界も、近年、アメリカ帝国主義の犯罪に順応してしまっている。ホワイト・ハウスによる嘘の大キャンペーン、外国への違法な侵略、捕虜の残虐な扱い、CIAと軍の拷問所、こうしたもの全てが、抗議もなしに、受け入れられてしまっている。

ベトナム戦争時代の頃までは、タイムズや他の出版物による、議会による調査やら、犯罪告訴の要求等とともに、怒りに満ちた論評をひき起こしていたであろう出来事が、同意を示すウインクではないにせよ、肩をすくめるだけの対応で終わっている。リベラル派連中は、こうした作戦が好きになってしまったのだと言うむきもあろう。いずれにせよ、彼らはいまや、アメリカ軍やCIAと一体化し、こういう連中を、自分たちの富と特権の主な擁護者の一員と考えているのだ。

タイムズも、WikiLeaksを標的にして、インターネットや、代替ニュースメディアによってもたらされている危機に関する、既成マスコミの執拗な話題に触れている。

タイムズ編集主幹のビル・ケラーは、2006年10月ミシガン州、アン・アーバーでのある講演で、インターネット上のニュースや意見の新たな情報源による、競争の激化に直面した“既存マスコミ”の弱体化について、警告した。(“ニューヨーク・タイムズ編集者‘対テロ戦争’における既成マスコミの役割を絶賛”参照。ただし英語原文)

彼は述べた。“インターネット・ジャーナリスト軍団の中には、生命を脅かすような情報を発表することに、良心の呵責を全く感じないような人々が、わずかながら存在している。”“我々は、まだ情報アナーキーには陥っていない”とケラーは満足げに語り、“依然として、真摯に、責任を負っている”つまり、大衆に対する情報の流れを支配し、厳しく吟味する、彼の新聞社の様な報道機関を賞賛した。彼はこの時、自分が働く新聞社の、WikiLeaks暴露に関する現在の懸念を予言していたのだと言えるかも知れない。

これと同じような話として、2004年に引退する数年前のインタビューで、NBCニューズの元ニュースキャスター、トム・ブロコウは、サイバースペースは、特に若い聴衆用に管理されるべきだと断言した。(“降板するNBCのキャスター、トム・ブロコウ: 富と権力に奉仕する、とるにたらない人物”参照。ただし英語原文)

“私たちは、この世代、国民の一部をそっくり、インターネットに抜け出させて、彼らが何も知らぬまま、何でも欲しい情報を引き出すようにさせるわけにはいかない”ブロコウは断言した。“門番がいてこそ、インターネットは最高に機能を発揮するのだと私は固く信じている。どの情報が適切で、事実で、有用かについての決定、判断をする人々が必要だ。そうでなければ、インターネットは熱帯雨林のようになって、緑色の迷路しか見えなくなるだろう。”

現在、アメリカの体制派全員が、インターネット上の反対派の意見を鎮圧できるような手段を検討しているが、それこそが、現在の社会秩序に対する本当の“脅威”だ。

WikiLeaksビデオは、下記で見ることができる。

記事原文のurl:www.wsws.org/articles/2010/apr2010/wiki-a08.shtml

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Democracy Nowは、2010/4/6の下記記事に、ビデオ中の兵士たちの通信会話の書き起こし文章も掲載し、WikiLeaksの共同創立者ジュリアン・アサンジ本人とも対談している。アル・ジャジーラによる「まともな」報道も紹介されている。

Massacre Caught on Tape: US Military Confirms Authenticity of Their Own Chilling Video Showing Killing of Journalists

ジュリアン・アサンジ、こうした出来事、決して、一部のおかしな兵士による例外的なものではなく、普通のことだと語っている。

マスコミの記事見出しにあるような誤射ではなく、意図的射殺であるのは明白。シンディ・シーハンの言う、スレイ・ステーション現象の一例にすぎまい。ハート・ロッカーなどで騙されてはいけない。

「誤射」という表記そのものが既に欺瞞。

「内田樹の研究室」最新記事、従者の復讐にあるように、もしも日本の人々、アメリカ、困った国だと、重々わかっていながら、

日本人は戦後65年かけて「従者の復讐」を試みているの

であれば、日本、実に高等な戦術を持った人々の集団だ。

おかしな政治家やらマスコミやらばかり泳がせる、見事な抱きつき自爆心中作戦。何十年、いや何百年かかるのかは知らないが。

ほんとうだろうか?

2010年4月 9日 (金)

キルギス政権崩壊

Niall Green

2010年4月8日

キルギスタンの主要な野党グループが、昨日権力を掌握したと発表し、クルマンベク・バキエフ大統領は、首都ビシケクから脱出したと言われている。

野党、社会民主党のスポークスパーソン、ガリーナ・スクリプキナは“我々は、内閣が辞職するという合意に達した”と語った。“当面は、内閣辞職を達成しただけで… 大統領自身は辞任していない。我々が暫定内閣を指名できるようにするために、彼は辞任し、議会に正式に辞表を提出すべきだ”とスクリプキナは、ロイター通信に語った。

AFP通信は、バキエフが、ビシケクから、南部の都市オシに、飛行機で脱出したと報じている。ロシアの通信社RIAは、大統領はまだ首都にいると理解していると報じている。

野党党首テミル・サリエフは、ダニヤル・ウセノフ首相は内閣が辞職することに同意したと語った。しかしながら、水曜日、ウセノフ首相は、ロイター通信に、彼とバキエフ大統領は依然として政権の座にあると電話で語った。

サリエフは、モスクワ訪問から昨日帰国するやいなや逮捕された。野党活動家たちが、それから間もなく、何人かの拘留されていた他の反政府派の人々と共に彼を監獄から解放した。

火曜日の、西部の都市タラスでの大規模反政府抗議デモ後、水曜日、ビシケクで何千人もが大統領官邸に押しかけた。警官と軍隊は、最初、催涙ガスとゴム弾を群衆に撃ち込んだが、デモを解散させるのに失敗した。そこで彼等は実弾を発射し、多数のデモ参加者を殺害し、更に数百人が負傷した。

抗議デモ参加者はビシケクで、幾つかの政府庁舎、国営放送局本部や、更に他の地方都市も掌握していると報じられている。野党は更に幾つかの地方政府を占拠したと主張している。

キルギスタンは中央アジアに位置し、中国に国境を接し、アフガニスタンに近い、人口530万人の旧ソ連共和国だ。絶望的なほど貧困で、アメリカ合州国とロシアが、キルギスタン国内の軍事基地の利用代金として支払う現金に政府は大いに依存している。マナスのアメリカ空軍基地は、ワシントンのアフガニスタン占領用主要兵站基地の一つだ。

“今のところ、マナス空港の中継センターは通常に機能している”と、あるアメリカ国務省当局者は語っている。“中継センターは、アメリカのアフガニスタン作戦に結びついた重要な施設であるが、通常に機能している。”

2005年の反政府デモ後、元首相バキエフが率いた事実上の無血クーデターによって、当時のアシカル・アカエフ大統領が、いわゆる“チューリップ革命”で、大統領の座を追われた後、バキエフ自身、権力を掌握した。

今年三月以来、反政府デモが頻繁に行われており、停電や、貧困、高い失業率や、キルギスタンを破滅させた、役人の腐敗を巡って、ビシケクや他都市で、何千人もの人々が抗議をしていた。最近、政府は水道やガス等の公共料金を引き上げ、政権に対する大衆の反対運動を激化させていた。

バキエフは、反対運動を鎮圧しようとして、ビシケクと、更に二つの反政府デモの中心地であるタラスとナリンに、夜間外出禁止令を発令していた。過去数週間、バキエフ政府は、独立メディアやインターネットも弾圧していた。

キルギスタン国内のソ連時代に作られた水力発電所が崩壊状態であるために、停電は、春の年中行事と化していた。中央アジアの隣国カザフスタンやトルクメニスタンとは違って、キルギスタンは、事実上、炭化水素資源を産出しない。

国民の約三分の一は、公式な法定貧困レベル以下で暮らしており、多くの家族は、ロシアに出稼ぎに行っている労働者からの送金に頼っているが、それもグローバル経済危機によるロシアに対する深刻な影響を被っている。

抗議デモ参加者たちは、アメリカが率いるアフガニスタン戦争へのバキエフ政権による支援への反対も表明していた。キルギスタンに、アメリカが、CIAとペンタゴンの“非合法活動”用基地と言われる“対テロ作戦訓練センター”を設立したという噂が、キルギスタンで広まっていた。

キルギス保健省は、水曜日の、デモ参加者と治安部隊との衝突で、40人が死亡したと報じている。野党側は、100人以上が殺害されたとしている。ビシケクのある病院は、“何十人も”の人々が、頭に銃創を受けてやってきていると報じている。

負傷者の多くは、水曜日、およそ1,000人とみられるデモ参加者が襲撃した、ビシケクにある検事総長事務所占拠時に生じた。

副首相アクリベク・ジャパロフと、内務大臣モルドムサ・コンガンティエフは、二人のボス、バキエフを糾弾することを強いるデモ参加者に拘束され、殴られていると報じられている。彼等の行方は不明である。

国際人権団体や国連は、基本的権利侵害でビシケク政権を再三非難してきた。バキエフに批判的な何人かのジャーナリストは脅迫され、殺害され、TV局や新聞社は閉鎖された。囚人たちは日常的に虐待され、野党政治家は攻撃され、国外亡命を余儀なくされていた。

二月、ジャーナリストのゲンナジー・パヴリュク殺害がビシケクでの大規模抗議に火をつけた。このジャーナリストは、六階建てアパートから投げ落とされたが、この殺人は政府の腐敗に対する彼の批判と、野党大物との付き合いに対する仕返しと見なされていた。

バキエフは、キルギスタン国内でも、国際的にも、不正操作されたと見なされている昨年の大統領選挙に勝利していた。争点となった2009年イラン選挙とは異なり、ワシントンは、キルギスの選挙結果を非難することを拒否した。

キルギスタンの残忍な政権は、“対テロ戦争”における、ワシントンの主要同盟国の一つだ。アメリカ軍は、2001年に アフガニスタン侵略の一環として、キルギスタンに基地を設置している。8年間のアフガニスタン占領においても、現在の拡大した“アフ・パク”戦争に、数千人の追加現在のアメリカ軍兵士と、装備を送り込む“増派”の上で、マナス空軍基地は、重要な役割を果たしてきた。

2009年、キルギス政府は、アメリカ軍マナス基地の地代を、1700万ドルから、6000万ドルにあげることを要求し、もしもワシントンが、地代の値上げに応じなければ賃貸契約を終了すると脅した。アメリカとバキエフは、地代を上げた新協定に合意し、この協定で、アメリカ軍はマナス駐留を継続し、基本的に基地では何でもやり放題というものだった。

キルギスタンへの大規模なアメリカ軍駐留は、ロシアの権力エリートにとって悩みの種だ。ロシア政府は反バキエフ派による政権奪取への関与を否定している。ウラジーミル・プーチン首相は、この抗議行動に対し声明を発表し“ロシアも、小生も、ロシア当局者も、これらの出来事には、いかなるつながりもない”とロシア・マスコミに語った。

とはいえ今のところ、キルギスタンでの出来事は、キルギス権力エリートの一派閥や、主要大国では、制御できない状況のように見える。ワシントンもクレムリンも、キルギスタンには、平静を保つよう呼びかけており、両国とも、自分たちの意志を、どんな形のものであるにせよ、ビシケク新政府に、素早く押しつけようとするだろう。

中国も、キルギスタンでは、主役の一人で、隣り合わせる二国間の貿易は過去十年間、急速に増大している。北京政府は、ワシントンやモスクワのライバル同様、キルギスタンを、エネルギーの豊富なカスピ海盆地への重要な、きずなだと見なしている。

記事原文のurl:www.wsws.org/articles/2010/apr2010/kyrg-a08.shtml

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宇宙ニュースと新党の話題には食傷している。新党という名の目くらまし。名前は新しくても、中身は宗主国傀儡の新分派。新しい革袋の腐ったワイン。

マスコミ、こう定義したくもなる。「庶民が知りたいと思っていることは報道せず、庶民が知りたいと思っていないことだけを、もっぱら報道するための組織」

副首相アクリベク・ジャパロフは病院に収容されたが、内務大臣モルドムサ・コンガンティエフは既に死亡していた、ということのようだ。

内務大臣、パヴリュクを含め、政敵をあらゆる手段で弾圧するのが仕事だったろう。

何者かがゲンナジー・パヴリュクの手足を縛りアパートから投げ落とした犯行は12/16。

昏睡状態のゲンナジー・パヴリュクが、アルマトゥイの病院で亡くなったのは12/22。

デモが盛んになったのが「二月」とある理由、素人にはわからない。

ヒューマン・ライト・ウォッチの背景説明記事では、ゲンナジー・パヴリュク、ロシアの週刊誌、アルグメントゥイ・イ・ファクトゥイ(論拠と事実)のキルギス版創始者で、野党アタ・メケンのウェブ・サイトのたちあげ作業をしているところだったとある。

キルギスタンですら、地代値上げを要求したのだ。宗主国様に「かつあげ」思いやり予算献上ではなく、応分の地代をお支払い下さるようお願いすれば多少収入が増えるだろう。チャルマーズ・ジョンソン氏も言っておられる。

地代を払うのがいやなら、宗主国、撤退を考えるかもしれない。

2010年4月 7日 (水)

(プレイならぬ)スレイ(虐殺)・ステーション

シンディー・シーハン

“無人航空機システム(UAS)と、それがもたらす効果は、米国空軍が、統合軍に提供する、最も"求められている"能力の一つとして浮かび上がっている。持久性、航続距離、効率と、接続性という属性は、グローバル統合軍事作戦の全領域における、証明済みの戦力多重増強要員である。”

アメリカ空軍無人飛行機飛行計画(USAF UAS FLIGHT PLAN)2009-2047

2010年4月5日

"Islam Times"

誤解されないようお願いするが、“有人航空機システム”が、一般市民に雨あられと爆弾を投下するのに、賛成だというわけではないが、“無人航空機システム”(UAS)を使ったジョイスティック殺人という発想には、全くもって辟易する。

UAS、より一般的には“ドローン(無人飛行機)”という名で知られているものは、何千マイルも離れた場所から操縦されるもので、益々、空軍のニュー・ウェイヴとなりつつある。空軍は、最近、議会が陳腐化したF22戦闘機への資金供給をカットしたことに落胆したが、この人殺しロボットには、大いに色めきたっている。

無人飛行機の名称さえも、ゾッとするプレデター(捕食動物)やら、リーパー(死に神)という具合だ。気味の悪いリーパー(死に神)無人飛行機が、爆撃の現場から何千マイルも離れた、ネバダ州クリーチ空軍基地にある、エアコンが効いた掩蔽壕で、誰を生かし、誰を殺すか選ぶのだ。

大虐殺から何千マイルも離れ、

絶叫や臨終から何千マイルも離れ、

道徳や同情からは、何光年も離れている。

アメリカ軍は、上から下まで、熱狂的なキリスト教信者で満ちていると報道される中、一体誰が「ジョイスティック殺人」を"許可する"のだろう? 第六戒は、“汝、ビデオ・ゲームで遊んでいるふりができない限り、人を殺すべからず。”ということになるのだろうか?21世紀の大量虐殺など、数千年前には、ほんのわずかたりとも思いおよばなかっただろう。

戦争は、人間にとって、一層致命的になったが、一層、非人格化されてもいる。現在、不必要な一般市民の死亡が、無益な軍人の死亡より、5対1の比率で、上回っているのに、未だに“巻き添え被害”と呼ばれている。アメリカ軍は、傭兵を利用することによって、さらに非人格化した。

この種の戦争は、一般市民の人命を奪うばかりでなく、こうした兵器を操縦している“パイロット”の中には、良心の危機を味わっている人々がいると従軍牧師たちも報告している。私としては、快適な部屋の中に座って、子供たちの上に、爆弾を投下してから、帰宅し、自分の子供たちと夕食を取ったり、あるいは、スカウト運動の集会や、スポーツ行事に参加したりすることなど、到底思い描くことができない。アメリカ軍兵士の中には良心を持った人々がいることが分かるのは励みになる。もっと多くの兵士たちが、こうした、いまいましい命令を拒否し始めるようになって欲しいものだ。

最近、ペンタゴンは、たとえアメリカ軍兵士がイラクから撤退したとしても、アメリカ軍兵士は--時には、2対1の比率で--ウガンダのような国からの傭兵によって、置き換えられるだろうことを認めた。死にかけている兵士のこともほとんど気にしない疲弊しきったわが国民、まして、外国の傭兵殺人者のことなど、あるいは彼等が、適切な装備をしていようと、いまいと、気にするまい。

アメリカ中央情報局(CIA)は、パキスタンの部族地域にいる政敵を処刑することで、パキスタン政府に協力しており、実際は、まったくそれどころではないのに、“アルカイダ”やら“タリバン”指導者が殺害されているのだと主張している。イスラマバードの政府は、口先では、CIAの無人飛行機攻撃を非難して見せるが、無人飛行機の中には、パキスタンのシャムシ飛行場等から、打ち上げられているものもあるのだ。

現在、アメリカは、宣戦布告なしの二つの戦争を遂行しており、イエメンでは先制攻撃をし、対イラン経済制裁を強化すると言っている。アメリカの無人飛行機は、ベネズエラ領空でも発見されている。無人飛行機利用のエスカレーションは、違法な戦争どころか、憲法違反の戦争さえ、より容易に遂行できるようにするだけのことだろうと、私は予測している。

現在のアメリカ文化では、プレイステーションや他のビデオ・ゲームの暴力的ゲームから、スレイ-ステーションで、実際に人々を殺害するまでの距離は、ほんのわずかに過ぎない。親である私たちは、家庭内の暴力的ゲームを、より積極的に禁じるべきなのだ。

「スレイ-ステーション・ゲーム」、「ジョイスティック殺人」は、軍産複合体の更なる道徳の破綻に過ぎない。アメリカ空軍無人飛行機飛行計画によれば、人工知能を用いた無人飛行機が、核兵器を搭載し、人間の命令を全く必要としないような日がやって来るのを、彼等は、舌なめずりをし、首を長くして待っているのだ。

2047年が、無人飛行機による全面的アルマゲドンの目標期日である。

注: ブッシュが、大統領だった時代、2004年-2008年の間に、パキスタンでは、24回の無人飛行機攻撃が行われた。オバマが大統領となってから15カ月の間に、72回、攻撃が行われた。チェンジは一体どこに行ったのだろう?

記事原文のurl:islamtimes.org/vdcgn79x.ak9x74j5ra.html

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日本にも、アメリカからの無人殺人飛行機の積極的売り込みがあり、軍で採用を検討中という記事を最近読んだ記憶がある。

宗主国の好きな赤烏帽子。紙屑国債のみならず、業火ミサイルも、死に神無人飛行機も、たっぷり購入させられ、やがて派兵先で活用するだろう。いや東京でタリバン狩りか?

おりしも昨日、岡田外務大臣が「日米同盟は日本外交の基軸であり、二十一世紀にふさわしい形で深化させていく」二〇一〇年版外交青書を閣議報告したという。「同盟」という言葉、現代日本語では「隷属関係」を意味するようだ。

政府による、こうした巧妙な言葉使い、ジョージ・オーウェルの『1984年』や『動物農場』が見事に描いている。

第六戒“汝、ビデオ・ゲームで遊んでいるふりができない限り、人を殺すべからず。”の改竄で思い出した。

ジョージ・オーウェルの小説『動物農場』では「十戒」でなく「七戒」がある。

最初に書かれた「七戒」が、次第に支配者に都合よく書き換えられてゆく。

第六戒 およそ動物たるものは、他の動物を殺害しないこと

は、やがて、こう書き換えられる。

第六戒 およそ動物たるものは、理由もなく、他の動物を殺害しないこと

傭兵を送り出し、他国に暮らす無辜の一般市民を理由もなく虐殺すべく、自民党も、公明党も、民主党も、彼らの党も、沈没しろニッポンも、憲法破壊を狙っているのだろう。

チェンジは一体どこに行ったのだろう?

前回の記事、「牙を抜かれて」からトラックバックを送らせて頂いた『志村建世のブログ』では、わざわざ、「牙を抜かれて」を紹介する記事「日本の新聞もテレビも伝えないこと」を書いて下さっている。ご本人とは、全く違う意見に対する冷静でご親切な対応、「情報スーパー下水」を読んだ後ゆえ、余計に有り難い。

ところで、3月24日夕方からしばらく、このブログ、突然閉鎖された。「中国政府が、中国のマスコミに、扱ってはいけない話題のリストを指示した。」というのが、3月24日の夕刊記事にあった。それで、てっきり、ちゃちなブログ、タブーに触れて閉鎖されたかと、とんでもない妄想をたくましくした。

後から送られてきたメールの、運営当局?ご説明には、詳細は略すが、規約の3と4に違反しているのが原因だとあった。全く心当たりはない。狐につままれたとはこのこと。それでも、気になることはあって、ブックマークを一つ削除した。後で全く別の理由が送られてきた。もちろん、いまでも、わけがわからない。

そういうものだ。So it goes.

まるで、オーウェルの小説『動物農場』「七戒」改竄にあったような気分。わけがわからない理由で突然閉鎖され、突然、再度使えるようになったということは、また突然閉鎖されたままになって不思議はない、ということになる。もしも、ご興味のある記事があった場合は、各自でコピーをとっておいていただくしか対策はないようだ。もちろん、それほどの価値があるかどうかは、全く別のことではある。

2010/5/20追記:

最近こちらの記事をお読みになられる方には、下記の記事などもご興味がおありかもしれない。この関係、他にも数編翻訳してある。よろしければご一読を。

デビッド・レイ・グリフィン新著"ワールド・トレード・センター第7ビルのミステリアスな崩壊"書評

2010年4月 5日 (月)

牙を抜かれて

Kathy Kelly

2010年3月30日

もしも、アメリカ国民が、アフガニスタンで過去十カ月の間に起きた、民間人に対する残虐行為を映し出す鏡を、しばらく、じっと眺めれば、アメリカ人に何の悪意も持たない無辜の一般市民に対して犯された戦争犯罪に、協力し、その為の資金を出した人々としての、アメリカ国民が見えるだろう。

二人の記者、ジェローム・スターキー(イギリスのタイムズ)と、デーヴィッド・リンドルフ(カウンターパンチ)は、アフガニスタンで行われているアメリカの戦争犯罪に、倦むことなく注目し続けている。映画“アフガニスタン再考”(Rethinking Afghanistan)を制作した人々は、アフガニスタンの一般市民が耐えている苦難に関し、情報の更新を続けている。アフガニスタンで、マクリスタル大将が今の地位に着いて以後の日々に起きた、残虐行為の一覧を下記にあげる。

2009年12月26日、アメリカが率いる軍隊(兵士なのか“警備会社社員” (つまり傭兵) なのかは、いまだに定かではない)が、クナール州のある家を急襲し、8人の若者をベッドから引きずり出し、手錠をかけ、まるで処刑のように、射殺した。犠牲者である、11歳から18歳の若者たちは、単なる7人の普通の男子生徒と、一人の羊飼いの少年だったと、心を取り乱した村人たちが進んで証言したにもかかわらず、ペンタゴンは当初、犠牲者たちは爆弾製造工場を営んでいたと報じた。ジェローム・スターキーによる勇敢な報道の後、アメリカ軍は独自の調査を行い、2010年2月24日に、少年たちの無罪を断言し、謝罪した。

2010年2月12日: アメリカとアフガニスタンの軍隊が、パーティーのさなかにある家を急襲し、現地の地方検事、現地の警察署長、二人の妊婦と、婚約中の女性を含む、5人を殺害した。自分のバッジを振り、落ち着くよう求めながらも、自宅の戸口で銃撃された警察署長のダウドも、十代のグラライも、即死したわけではなかったが、武装集団は家族が病院に連れて行くことを許さなかった。そうではなく、冷たい冬の戸外に、裸足で何時間も立ち続けさせたのだ。

現場に居合わせた多数の証人にもかかわらず、NATO報告書は、パーティにいた二人の妊婦は縛られ、猿ぐつわをかまされており、一人の男性犠牲者によって、名誉殺人で殺されたのだと主張した。スターキーによる更なる報道後、アメリカ・マスコミが不十分な関心しか払わない中、2010年3月16日、国連報告が、ごまかしを暴露した。

二週間後: 2010年2月21日: アフガニスタン人の車三台の列がカンダハルの市場へと向かっており、更に市場から、カーブルの病院へ向かい、一団の何人かが切望していた医療を受ける予定でいた。アメリカ軍は、アフガニスタン人が集団で走行しているのを見て、先頭の自動車に空対地攻撃を行った。二台目の自動車にいた女性が、すぐさま飛び出し、スカーフを振り、自分たちが一般市民であることを必死に伝えようとした。アメリカ軍の攻撃型ヘリコプターは、遮蔽なしになった女性への射撃を続けた。21人が死亡し、13人が負傷した。

この虐殺には、マスコミも注目し、アメリカのスタンリー・マクリスタル大将が、部下の兵士による悲劇的な過ちに対し、ビデオによる謝罪を発表することとなった。ヘリコプター乗員の責任追求が要求されることも、発表されることもないまま、マスコミ界は、幅広い合意で、これを礼儀正しい意思表示として受け入れた。

その武装ヘリコプターをアフガニスタンに置いていることが過ちなのか、あるいは、犯罪なのかについて、問題は提起されなかった。

だが、誰がそのような問題が提起されるのを望んだろう? 進行中の8年戦争という恐怖の中で、ニュースを聞きながら、こうした残虐行為について、一体どれだけのアメリカ人が熟考しているのだろう。

それで、西欧の相対的に穏やかな国ドイツでは、何十人ものアフガニスタン一般市民の命を奪った虐殺に関して、ドイツの指導者たちが事実と違う説明をしたことに、国民が継続的な抗議をしていたことを知って、私は複雑な気持ちにさせられた。

空襲はアメリカの飛行機によって実行されたが、ドイツ軍が呼び寄せたものだった。2009年9月4日、クンドゥス州のタリバン戦士が、石油で満タンの二台のトラックをハイジャックしたが、トラックは、ぬかるみにはまり込んで身動きができなくなってしまった。現地の住民たちは、トラックには貴重な燃料があることを知り、大人数でやって来て、吸い出そうとしたが、最寄りのNATO基地にいた、あるドイツ人将校が、自分が管理する地域に、100人以上の人々が集まっているのを知り、それは武装反抗勢力で、指揮下にあるドイツ人に対する脅威に違いないと判断したのだ。彼の要請を受け、アメリカの戦闘機が、タンクローリーを爆撃し、142人を焼死させたが、そのうちの何十人かは一般市民だったと確認することが可能なのだ。

2009年9月6日、当時のドイツ国防相フランツ・ヨーゼフ・ユングが記者会見を開いたが、彼は攻撃を擁護し、一般市民が居合わせたことは大したことでないふりをした。アメリカのF15戦闘機が撮影したビデオ画像が、居合わせた人々の大半が非武装の民間人で、自分たちの容器を燃料で満タンにする様子を映しているのを彼は知らなかったのだ。

2009年11月27日、ドイツ国民による絶え間ない激しい抗議の後、国防相は職を辞し(現在、労働相)、ドイツ連邦軍総監ウォルフガング・シュナイダーハンを含む二人のドイツ軍幹部が辞任を強いられた。

この話題に対する私の最初の反応が、一体なぜよその国の国民は、遥か彼方のアフガニスタン国民の死を巡って、そうやって怒る事ができるのだろうということへの好奇心の感覚だったことに気がついた時、私は不安になり、悲しくなった。一体なぜ人々は、ナチスの残虐行為を進展するがままにさせる無関係な傍観者でいられたのだろうかと、いぶかりながら成長したのに、40年後、一体どうして、ドイツや他の国民は、政権に対して、それだけの支配力を行使できるのかと、当惑している自分に気がつくのは実に奇妙な話だ。

アメリカでは、現在、一般市民に対する攻撃は、“心をひきつける戦い”という観点から、論じられることが多い。

ほぼ十ヶ月前、2009年6月12日、国防長官ロバート・ゲーツは、ブリュッセルでの記者会見で、記者団に、スタンリー・マクリスタル大将は“アフガニスタンにおいて、大衆の怒りを激化させる原因である、アフガニスタン民間人死傷者を最小限にするよう努めるだろう。”と語った。

ゲーツ長官は更に続けた。"どのような原因にせよ、あらゆる一般市民の死傷は、我々にとっては、失敗であり、アフガニスタン政府にとっては、後退だ。"

2010年3月23日、マクリスタル大将はデイリー・テレグラフにインタビューされた。"安全保障は、アフガニスタン国民の中から生まれる"と彼は語った。"安全保障を得るのに、国民から隔離される必要はない。国民によって、守られることが必要だ。だから、国民の支持が獲得できれば、我々を守ることが、彼等の利益になる…。つまり、装甲車両なしで、あるいは防弾チョッキさえなしで、パトロールできる可能性もある。これは、つまり、より長期的な安全保障をもたらすであろう"ものの見方を巡る戦い"に勝利することを期待して、より大きな短期的リスクや、より高い死傷者率を受け入れることを意味している。"

また2010年3月2日には、"今私たちがやろうとしていることは、我々に対する、彼等の信頼と、彼等の政府に対する国民の信頼の強化だ。しかし、ごまかしによって、それをすることは不可能で、本当に自分たちがすることによって、それをなし遂げなければならない何故なら、彼等は、これまで31年間も戦争をしてきて、余りに多くを見ており、言葉ではだませないからだ。”と彼はゲイル・マッケイブに語っている。

私たちは、アメリカ人として、マクリスタルのような言葉、あるいは、証拠、どちらによって導かれるのか、自らに問う義務がある。アメリカ人は、31年間の戦争を味わわされ続けてきたわけではなく、アフガニスタンにおける何十年もの戦争の結果を、ほとんど見ずに済ませてきたのだ。

2010年3月3日のNGOセーブ・ザ・チルドレン報告によれば、“850人以上のアフガニスタンの子供が、下痢や肺炎のような治るはずの病気で、毎日亡くなっていることを世界は無視し、人道的支援を供与するのではなく、武装反抗勢力との戦いにばかり取り組んでいる。”報告書は、生まれた子供の四分の一は、5歳未満で亡くなり、ほぼ60パーセントの子供は栄養不良で、身体機能障害や、精神機能障害を患っていると記している。2009年の国連人間開発指数は、アフガニスタンは世界最貧国の一つで、サハラ以南のアフリカにあるニジェール共和国に続いて、下から二位だという。

提案されているアメリカ国防予算は、アメリカ国民に一日20億ドルの負担を強いるものだ。オバマ大統領の政権は、イラクとアフガニスタンの戦争資金として、330億ドルの追加予算を要求している。

大半のアメリカ国民は、タリバンの残虐行為を知っており、アフガニスタンの村々を、タリバンの人権侵害から守るために、アメリカ軍がアフガニスタンに駐留しているのだと、多くの人々が、信じている可能性がある。少なくとも、ドイツとイギリスの大手マスコミは、残虐行為の記事を報道する。アフガニスタンで続いている戦争と、兵員エスカレーションに資金を供給するよう、我々の心を掴もうと、マスコミとペンタゴンが、アメリカ国民をなだめようとたくらんでいる為、アメリカ国民は不利な立場にある。しかもアメリカ国民をなだめるのは、さほど困難なことではない。私たちは、戦争から、易々と注意をそらされてしまい、残虐行為が起きたことに気づいた場合も、持続的抗議ではなく、失望して肩をすくめるだけの反応で終わりがちだ。

(1971年に、ベトナム戦争帰還兵が開催した)冬の兵士公聴会で、後に有望な大統領候補者となったジョン・ケリーは、会衆に向かい、一体どうやって、兵士に対して、“過ちの為に死ぬ、最後の人になって欲しい”と要求できるでしょうか、と感動的に問うた。現在の世論調査では、彼ほど著名ではないアメリカ人たちが、ベトナム戦争のことを、“過ち”ではなく、悪、犯罪、罪と呼ぶことを、いとわなくなっている。あの戦争の目的は、オバマお気に入りのアフガニスタン戦争と同様、危険な国民をなだめること、連中をおとなしくさせること、人々の心をつかむ戦いに勝利することだった。

もはや、アフガニスタン民間人の死亡は、当時も今も、戦争の口実である、アメリカにおける9月11日攻撃での民間人死傷者数を、あっと言う間に越えてしまった戦争初期の数カ月間の勢いで起きているわけではない。

しかし、もしも私たちが、ニュースをとても注意深く聞いていれば、海外記事面の最後の段落を読み続けていれば、あるいは、ジェローム・スターキーのような勇敢な人々の、悲劇的な過ちに関する仕事を追い続けていれば、そのことは毎週知らされる。私たちは、悲劇的な過ちに慣れっこになっている。ある国を軍事的に攻撃するということは、無数の悲劇的な過ちを計画することを意味している。

戦争は、アフガニスタンに対し、何らかの善をなしうるし、アメリカの指導者が戦争をエスカレートする動機は、戦略的・経済的な利害関係や、地政学的競争意識が、その中心であるとは言え、それでも、そこには、多少アフガニスタン国民の利益も考えられているのだと、信じようとしているアメリカ人も、いまだにいる。

戦争は一体どこへ向かっているのか知っており、アメリカ指導者達が知っていることを知っているのに、長い悪夢の十年間で、恐怖の涙もかれ果て、もはやこうした指導者達に、その道徳規準の選択の責任を取らせるには、単純に余りに疲れ過ぎた人々もいる。

私たちは一体どうして、ここまで牙を抜かれてしまったかを考えてみる価値はある。

しかし、鏡のそばまで行って、ひるむことなくその前に立ち続け、過った戦争の悲劇的な過ちを黙認する、私たちの過ちの結果を見つめ、そしてアメリカの過ちを改めるべく一生懸命に努め、戦争犯罪への協力には、非暴力的に抵抗することに、我々が総力をあげることが、それよりも遥かに重要だ。

Kathy Kelly(kathy@vcnv.org)は、ヴォイシズ・フォー・クリエイティヴ・ノンヴァイオレンス(www.vcnv.org)の共同コーディネータで、戦争と占領に対するアメリカの資金供給を終わらせる為のプロジェクト、ピーサブル・アセンブリー・キャンペーンを推進している。

The Huffington Post

URL:www.huffingtonpost.com/kathy-kelly/pacified_b_518005.html

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アメリカのニュースサイトに掲載された、アメリカ人が書いた記事。

日本のニュースサイトに、日本人が書く、こういう記事が載るだろうか。

尊敬しているビル・トッテン氏のコラム「日本はアメリカの植民地

植民地では、「どこが非戦闘地域かと聞かれても、分かるわけがない」まま、戦艦用の油を献上したり、アメリカ軍兵站輸送のため空軍を派兵したりした、小泉元首相の責任を問う声がおきるどころか、彼の息子が大いにもてはやされている。植民地のマスコミは、「植民地である事実」には触れることは許されない。

スペース・シャトルやら、小選挙区・二大政党破たんを目くらましする様々な分派活動なら、頼まなくても報道してくれる。自民党も、公明党も、あんたの党も、その他、自民党から、もぞもぞ抜け出している政治家も、はたまた今をときめく民主党の政治家諸氏も、こういうことには決して触れない。アメリカに対する、自分たちの過去の協力・貢献を明言し、反省しない人々、それを報道する大本営広報企業と同じ穴のむじなだろう。

基地問題、周辺の方々当然ながら被害者であるだろうが、基地の存在を放置している、大半の本土の人々、その基地から出撃するアメリカ軍による違法な殺戮を幇助していることになるだろうと、この文章の筆者に習って考えるのは論理の飛躍だろうか。

「沖縄の人々には申し訳ない」と評論家や政治家は言う。アフガニスタンや、イラクや、イランの人々には申し訳なくはないのだろうか本土の人々は、沖縄の人々と、爆撃される外国の人々に、二重に加害をしているとしか思えない。在日米軍基地、「日本を植民地化し、外国を侵略する為の施設」以上のものではないだろう。

もしも、日本本土の国民が、アフガニスタンで過去十カ月の間に起きた、民間人に対する残虐行為を映し出す鏡を、しばらく、じっと眺めれば、日本人に何の悪意も持たない無辜の一般市民に対して犯された戦争犯罪に、協力し、その為の資金を出した人々としての、日本国民が見えるだろうに。

同じビル・トッテン氏のコラム Our World 記事
No.908 日米安全保障条約の末尾部分を引用させていただこう。

条約の内容を議論もせず、なぜ政治家やメディアはアメリカが同盟国として日本を守ってくれるといい続けるのだろう。そして沖縄の基地問題、自然破壊、米軍による犯罪を他人ごとのように放置しつづけるのだろう。

安保条約はアメリカが日本を軍事占領するための条約にすぎない。

2011/2/1追記:デモクラシー・ナウの下記ビデオに出演しているキャシー・ケリーさんが、この文章の筆者だろう。

ネバダの空軍基地で無人機攻撃に抗議

2012/5/31追記:

原発・従米は一体どこへ向かっているのか知っていて、属国指導者達が知っていることもわかっているのに、長い悪夢の六十年間で、恐怖の涙もかれ果て、もはやこうした指導者達に、その道徳規準の選択の責任を取らせるには、単純に余りに疲れ過ぎた人々もいる。

私たちは一体どうして、ここまで牙を抜かれてしまったかを考えてみる価値はある。

しかし、鏡のそばまで行き、ひるむことなくその前に立ち続け、過った原発・従米の悲劇的な過ちを黙認する、私たちの過ちの結果を見つめ、そして属国の過ちを改めるべく一生懸命に努め、原発・従米犯罪への協力には非暴力的に抵抗することに、我々が総力をあげることが、それよりも遥かに重要なのだ。

 

2010年4月 1日 (木)

オバマ訪問、アフガニスタンにおけるアメリカの危機を浮き彫りに

Bill Van Auken

2010年3月30日

日曜日、夜の闇に乗じて、カーブルに、こっそり忍び込み、こっそり抜け出した、バラク・オバマ大統領のアフガニスタン訪問は、戦争がエスカレートする中、アメリカが直面している危機を浮き彫りにするものでしかない。

ジョージ・W・ブッシュ元大統領やディック・チェイニー元副大統領が演じた、これとよく似たアメリカ占領下のイラクやアフガニスタン訪問と同様に、オバマのカーブルへの飛行は、表向き、アフガニスタン統治者とされている、アフガニスタンのハミド・カルザイ大統領ですら、ぎりぎり最後の瞬間まで、訪問のことを知らされないという、極秘状態のもとで準備された。

飛行機に搭乗させられた同行記者団は、飛行機が離陸するまで、目的地を告げられず、携帯電話も没収されていた。離陸前、権限のないアメリカ軍要員が、大統領の出発に気がつくのを防ぐべく、大統領専用機は、閉鎖された格納庫内で、搭乗をおこなった。

アフガニスタンに到着した後の、現地に到着するのに必要な飛行時間の半分以下という、オバマの6時間の訪問先は、厳重に防備を固めたアメリカのバグラム空軍基地と、ヘリコプターで訪れたカーブルのアフガニスタン大統領官邸とに限られていた。

こうした予防措置の根底にあるのは、戦争を始めてから8年半後になっても、カルザイ政権も、120,000人のアメリカが率いる占領軍兵士も、首都を含めアフガニスタンのどこでも、安全など保証できないという現実だ。

アメリカ・マスコミは、アフガニスタン訪問を、概して、オバマが歓迎するために集められた兵士と海兵隊員という厳選された聴衆を相手に、アメリカ軍兵士の士気を高め、官僚の腐敗と統治手法の問題で、カルザイに頭ごなしに命令するものとして扱っている。

ニューヨーク・タイムズは、訪問は“オバマ大統領にとって、国内で医療法案への署名という目ざましい勝利を達成した注目を浴びる週…をしめくくる”ものだと報じた。同紙は、この国内法案を達成した今、アメリカ大統領は、その注意を、彼の主要な海外政策案、つまり、アフガニスタンに、更に30,000人のアメリカ軍兵士を派兵する軍隊“増派”に向ける立場にあるのだと、示唆している。

現実は、オバマによるアメリカのアフガニスタン介入の理由説明は、医療“改革”に関する彼の主張と同様、欺瞞に過ぎない。この両方の根底にあるのは、深化するアメリカ資本主義の危機と、それを海外での侵略戦争と、国内での労働者階級への大規模攻撃に基づいて、解決しようという、たくらみだ。

兵士たちへの演説で、オバマは、その場に似合わない、異様な“イエス・ウイー・キャン”の繰り返しとともに、アフガニスタンにおけるアメリカの狙いの簡単な説明を大声で行った。“我々は、アルカイダと、その過激派仲間を、崩壊させ、解体し、打ち負かし、粉砕する”と彼は述べた。オバマは更に続けた。“それが我々の任務だ。そして、この目標を実現するための、アフガニスタンにおける我々の目標も明確だ。我々はアルカイダの安全な隠れ場を否定するのだ。我々はタリバンの勢いを覆す。我々は、アフガニスタン治安軍とアフガニスタン政府の能力を強化し、彼等が責任を担い、アフガニスタン国民からの信頼を得られるようにする。”

彼の前任者が、アメリカの戦争の為についた正当化の嘘を、ほとんど一字一句彼は繰り返し、(アメリカ軍の司令官たちが、アフガニスタンにいる勢力はわずか100人程度に過ぎないと推定している)アルカイダと戦うために、100,000人の兵士がアフガニスタンに派兵されるのだと主張した。

戦争は“絶対に必要であり、アメリカの安全と安全保障にとって、絶対に不可欠である”と主張し、“本国の皆は、君たちを頼りにしている。”とつけ加えた。

アフガニスタン“増派”を宣言した、昨年12月に陸軍士官学校で行ったものを含め、彼の以前の演説と異なり、オバマは、2011年7月に軍撤退を開始する計画には全く触れなかった。逆に彼は、アメリカのアフガニスタン占領は、無限に続くと強調した。

“アメリカ合州国は、何かことを始めた際には、あきらめはしない”彼は兵士たちに語った。“君たちはあきらめない、アメリカ軍はあきらめない、我々は根気よく続ける、我々のパートナーと共に我々はやり抜き、我々が最終的な勝者になる。”

およそ4カ月前の演説で、アメリカの撤回を開始する時期は“アメリカは、アフガニスタンで果てしない戦争を戦うことには興味がない”ことを実証する上で不可欠だと、オバマは主張した。彼が、現場にいる兵士たちに、それを言い損ねていることは、アメリカの支配層エリートには、アフガニスタンを去る意図が皆無であることを強く示唆している。

アフガニスタン南部のカンダハル州で、アメリカ軍兵士を、人口900,000人の密集都市カンダハルでの都市型戦闘に参加させるであろう次の残忍な攻撃を、アメリカ軍が準備している最中、アメリカ大統領訪問が行われたのだ。

“軍幹部”の言葉を引用して、AP通信は、月曜日、タリバンを、タリバン時代の首都カンダハル市から追い出すという目的で、アメリカが率いる軍隊は、イスラム教の聖なる月ラマダンが八月に始まる前、6月に攻撃を開始すると報じた。

この攻撃の前でさえ、占領軍兵士の死傷率は急増している。今年に入って最初の二ヶ月で、アフガニスタンで死んだアメリカ兵士の人数は、57人にのぼり、28人が死んだ2009年の1月と2月の人数の倍だ。

負傷者数も急増し、2010年の最初の二ヶ月で、381人に達し、昨年の同時期の85人と比べて、ほぼ350パーセントもの増加だ。今月最初の6日間だけで、44人のアメリカ兵士が負傷したが、平均して、一日に7人だ。これと比較して、昨年3月全体で、アメリカ兵と海兵隊員の負傷者は、50人だ。

予定されているカンダハル攻撃と、夏に行われる戦闘の、いつもの急増とによって、エスカレートしている死傷率は更に急増するものと予想されている。

アメリカのマスコミは、政権幹部の発言を引用し、概して、オバマとカルザイの会談を、カーブル傀儡政権内部における積年の腐敗に対するアメリカのいらだちが基本にある、きつい言葉のやりとりとして、描き出しているが、それ以上に差し迫った懸念があった、濃厚な可能性がある。

特に、カルザイの最近のイランと中国への歴訪を、アメリカのアフガニスタン支配に対する、挑戦と見なして巡って、ワシントン内部が怒っている。

ニューヨーク・タイムズは、ヨーロッパの高位外交官の“彼は西欧から逃げ出しつつある”という言葉を引用している。

オバマがアフガニスタンに着陸する前の週末、カルザイは、テヘランで、マフムード・アフマディネジャド大統領とともに、イランの新年を祝っていた。訪問中、彼はイランの最高指導者アヤトラ・アリ・ハメネイとも会見した。この後、カルザイは、アフマディネジャドに、イラン指導者による、今月早々のカーブル公式訪問を歓迎するとした。

ワシントンが、イランに対し、益々好戦的な政策を推し進め、経済制裁の強化を要求し、軍事侵略の脅迫を次第に激しくしている状態下での、アメリカ属国アフガニスタン政権と、テヘランとのこの関係改善は、オバマ政権に対する侮辱だ。

今月早々、アフガニスタン訪問の際に、アメリカ国防長官ロバート・ゲーツは、イランが、アメリカが率いる占領に抵抗するアフガニスタン勢力に、詳細不明の支援を行い、アメリカに報復すると脅していると、根拠のない疑惑を言い立てた 。

同様な懸案事項は、カルザイが先週行った三日間の中国旅行だ。アフガニスタンの天然資源開発や、アフガニスタン経済の他分野への中国投資を巡り、ワシントンは怒りをあらわしている。アフガニスタンでのアメリカ軍作戦支援を北京が拒否しているので、ワシントンは、中国によるこうした取り組みを、いささか違法なものと見なしているのだ。

3月25日に掲載された“アフガニスタン・ジレンマにおける中国の役割”と題する論説で、カルザイの北京訪問の直前に、国営英字紙チャイナ・デイリー(中国日報)は、軍事駐留とテロと戦うふりとを利用して、アフガニスタンと、その経済を支配し、中国の権益を脅かしていると、ワシントンを非難する正反対の立場を苦々しげに表明している

“アメリカは、アフガニスタンに、アメリカの支援プロジェクトの安全を守る膨大な人数の兵士を置いている”と同紙は言う。“アメリカは、ハミド・カルザイ政府に‘保護’を与えているために、プロジェクト選定で、優先されている。アメリカの経済投資は、軍事作戦の代金を支払うことを狙ったものだ。対照的に、中国企業は、アフガニスタン再建のため働くにあたって、多大なリスクに直面し、契約獲得には、厳しい国際入札を経ている。アメリカとは異なり、中国の投資は、主に道路、病院や学校であり、他の条件はつけていない。”

論説はこう続く。“アメリカは、攻撃的な対テロ戦略をとっており、その中で、アフガニスタンを、アメリカの世界的優位性の維持と、競争相手を締め出すのに役立つ、将棋の駒として利用している。一方、中国は、受け身の国防政策を行っており、アフガニスタンの隣人として、良い関係を望んでいる。”

誤解の余地がない警告として、論説は言う。“中国は、アフガニスタン問題を気に留めずにいるわけには行かない。アフガニスタンでの戦争によってひき起こされた混乱は、中国の北西地域の安全保障にとって、脅威なのだ。”

USAトゥデー紙は、オバマの訪問に対するアフガニスタン人の、啓蒙的な一連のインタビューを掲載し、彼等が、アメリカの地政学的権益と、この地域のライバル国との紛争という、プリズムを通して、見ていることを示している。

同紙は、土木技師マジブ・ラーマンの言葉を引用しているが、彼は、オバマは“軍隊がこの国に長期間駐留することを見せたかったのです。彼はそのプレゼンスを、イラン、中国、ロシアに見せつけ、この地域における自分たちの優勢を示したかったのです。”と言っている。

同様に、アフガニスタン国会議員、モハマッド・カーンは、USAトゥデーに、“最近のイラン、パキスタンと中国歴訪について、カルザイを叱りつけるために。”オバマはやって来たのだと語っている。

“非公式会談で、(オバマ)は、こうした問題をたたみかけたに違いありません”と彼は言う。“二つの戦略を同時に維持することは不可能です。(アメリカ人と)友好を維持しながら、アメリカの敵と策謀をたくらむことは”

また、占領期間中アメリカ軍に燃料を販売していた、50歳のシャムスッディン・ファゼリは、アメリカ軍がアフガニスタンにいるのは、テロと戦う為でなく、地域におけるアメリカの権益を擁護するためだと言う。

“タリバンは小さな集団です。もしもオバマと国際社会が、本当に平和を望むなら、二ヶ月で実現できるはずです”とファゼリは言う。“彼等は(元イラク大統領)サダム・フセインを、砂漠の地下で見つけたではありませんか。なのにどうして、オサマ・ビン・ラディンや、(タリバン指導者) ムラー・オマルを見つけられないのでしょう? つまり連中は、本気で平和を考えていないのです。彼等は、アフガニスタンを他の国々に対して攻撃をするための戦場に変えたいのです。”

現在9年目に入った、アメリカのアフガニスタン戦争は、明らかに、ずっと大規模な地政学的緊張をかき立て、遥かに残虐で大規模な戦争となりうるものの種を蒔いているのだ。オバマの突然のカーブル訪問は、彼による軍事“増派”や、アメリカ兵士の相次ぐ犠牲にもかかわらず、アメリカ帝国主義は、アフガニスタンにおける、着実に悪化しつつある状況に直面しており、究極的には支配権をライバルに奪われかねないという懸念によって、少なからず突き動かされている。

記事原文のurl:www.wsws.org/articles/2010/mar2010/afgh-m30.shtml

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