番外編・普天間問題のボタンのかけ違いはここから始まった・もう沖縄は騙されない
73分の素晴らしいインタビュー、なんと無料で見られる。驚いた。
無料で素晴らしいものなど、あるはずはないと思っていた。
昨日、NHKで、「無料」サービスについての番組を見たばかり。あのFreeなる本の著者が、延々出ていた。
それはさておき、これこそ褒賞に値する稀な報道番組。(もちろん通常の放送は有料だ。)
マル激トーク・オン・ディマンド 第465回(2010年03月11日)
マル激スペシャルウィークin沖縄
普天間問題のボタンのかけ違いはここから始まった
ゲスト:大田昌秀氏(元沖縄県知事)
「基地問題」について、目からうろこの体験ができる。
大田昌秀氏、翻訳記事『オバマ対鳩山: 不平等で、違憲で、違法で、植民地的で、虚偽的な米日協定の素性』の筆者、ガバン・マコーマック氏の名著『属国』についても、当然ふれておられる。大田氏の主張を完全に無視する、本土マスコミの実態も、当然言っておられる。
鳩山首相が「5月」までに決める、といっている謎、これでわかるような気がした。
出来レース?「基地は、グアムに行く!」という話が、宗主国の民主党政権と、属国の民主党政権の間で、できているのではないだろうか?
選挙直前に、民主党の快挙、基地問題を見事、サプライズで、グアムに移転させて、解決する、というシナリオなのではと思えてきた。
その結論、決して、首相やら民主党が汗をかいたことによる解決などではなく、始めからアメリカの都合で、決まっている台本。
それを、あたかも、「民主党・鳩山首相が、素晴らしい実績をあげた」ことにする日米支配層による八百長芝居を、今見せられているのではなかろうか?
わかっていて、自民党や国民新党、時間稼ぎに、面白くして衆目を集めるために、とんでもない対案を出しているのではなかろうか?
もしも、八百長でなく、実態をわかっておらず、大田昌秀氏や宜野湾市が調査した事実を知らないのであれば、単なる税金泥棒。政党助成金は全額、直ちに返還・廃止すべきだ。
ともあれ、大岡越前、水戸黄門ばりの見事な解決のおかげで、参議院選挙、民主党が圧勝、以後、日本は、民主党ファシズムによる永久属国となる、という悲しい姿が目に浮かぶ。
新聞を読む時間とテレビを読む時間を一日分、この放送に割かれては?選挙権を持つ日本人に必見の放送と思える。
最近、下記の本を見つけ、驚いて、購入したところだった。
米軍のグアム統合計画
沖縄の海兵隊はグアムへ行く
吉田健正著
高文研刊
2010年2月20日
ISBN978-4-87498-436-9
1200円
宜野湾市が、これについての調査結果を公表していることは知っていた(「普天間基地のグァム移転の可能性について」_平成21年11月26日)が、ネットで長文を読むのはつらいので、真面目に読んではいなかった。そこにこの本。(高文研 の本、何冊かお世話になっている。例えば下記。)
『観光コースでない沖縄』
『「従属」から「自立」へ日米安保を考える」』
『岩国から吹いた風』
『新装版・観光コースでない韓国』
(この本のおかげで、興味深い韓国観光ができた。)
なお、同シリーズの放送、下記も大変にお勧めの素晴らしい番組。こちらも必見。
2010年03月 09日
もう沖縄は騙されない 普天間移設問題の真相
真喜志好一氏(建築家)
海兵隊が抑止力などというのは真っ赤な嘘、というのがよく分かる。
決して「グアム島へ」などとはおっしゃられない。チャモロ先住民の声をしっかりと把握しておられる。
これを見ながら、茨城空港、軍隊へのプレゼント、軍事設備増強だという確信が深まった。「大変な赤字で、民間空港としては、とうてい成立しない」ことが数年のうちにはっきりとわかる。そこで「軍隊に寄付し、運用をまかせる」のだろう。そもそもの始めから、軍隊に寄付することを考えて仕組まれた戦争投資政策。あの空港、経営が成立しないことなど、作る前から、中学生でもわかるだろう。
そもそも、沖縄の基地、もしも本当に必要なら(必要なはずなど全くなかろうが)、安保支持なら、真喜志氏がおっしゃるとおり、本土で引き受け、本土に(羽田でも茨城空港でも良い)移動すべきなのだ。
真喜志好一氏のブログは、こちら。
ところで、密約が存在したことがわかった今、西山太吉氏の名誉回復はどうなるのだろう?足利事件の、菅家利和氏の冤罪、実に、大々的に報道されている。
菅家利和氏の場合、一般市民に、国家が犯罪をなすりつけた事例。
西山太吉氏の場合、敏腕ジャーナリストが、職業上の倫理から、素晴らしい仕事をされたのに、国家が自分の悪を隠すため、犯罪をなすりつけた事例。
菅家利和氏の場合より、一層、悪質・意図的な国家犯罪だ。
もちろん、マスコミ報道、腰がひけている。というより、意図的に、隠しているのだろう。「安保・密約」についての連載洗脳記事、読むきになれない。
大本営方針の大きな誤りの見本事例、報道したくはないだろう。仮に、したくとも、決して許可などされるまい。
国家の大問題を報道するという、常識的に言えば、英雄的行動をおこなった西山太吉氏が、罪に問われ、会社を追われる。
西山太吉氏を、罪に落としいれた、東京地検特捜部の悪徳検事、佐藤道夫という人物、民主党議員になった。生前、悪知恵を駆使して、西山太吉氏を陥れたことを自慢にしていた。「情を通じて」という言葉を考えだしたのは自分だ。というような記事を見た記憶がある。これについては、『沖縄密約事件 西山太吉の妻 37年目の初告白― 諸永裕司』をお読みいただきたい。
また西山太吉氏が得た情報を使って、国会質問をした横路孝弘議員、今や衆議院議長。
英雄が犯罪人。英雄をおとしめた卑劣な人物が民主党議員、英雄が得た情報を利用した人物、ついに衆議院議長。敵・味方、呉越同舟できる不思議な政党が民主党だ。
この国、つくづく腐った属国。『アリスの不思議な国』以上に、日本の現実はあべこべだ。元俳優のレーガンが、宗主国大統領になった時に思ったものだ。「議会というのは名ばかり、実態は歌舞伎のようなものだ」と。この国でも、スポーツ選手や、タレントが多数選出されている。パンとサーカスのローマ以来、庶民は何より芝居が好きなのだ。アカデミー賞のみならず、国会もペテンか?
西山太吉氏、本来ならば、文化勲章だか国民栄誉賞ものだろう。
しかし「勲章」なるもの、芥川龍之介「侏儒の言葉」にこうある。
この故に軍人の誇りとするものは必ず小児の玩具に似ている。緋縅の鎧や鍬形の兜は成人の趣味にかなった者ではない。勲章も――わたしには実際不思議である。なぜ軍人は酒にも酔わずに、勲章を下げて歩かれるのであろう?
佐藤首相、オバマ大統領などのノーベル平和賞、あるいは「日本は不沈空母」といったり、国鉄(労組)を破壊したりの?中曽根康弘迷宰相の「国民栄誉賞」をみれば、国家や国際機関の与える賞、極悪人を証明する御印籠にしか見えない、などというのは、蒙昧な庶民のひがみに違いない。
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(私のPCでは、何故か音声を最大にしても、このビデオの音声が聞き取れなかったので、聞いていないのだけれど・・・・・)
(引用)
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普天間基地移設問題は沖縄返還協定に基づく密約で自由使用が保証された訓練施設の存在と切り離しては解決不可能なのです。
日本では沖縄密約を有事の「核持ち込み」と返還に伴う経費の肩代わりを秘密合意した事で騒がれて来ましたが米国側が返還交渉に際して最大の懸念としたのは米軍基地施設区域の自由使用が従来通りに継続可能かどうかでした。
従って米国側は「核抜き本土並み」の前半部分で日本側の面子を立てて自由使用の部分で米軍の行動を制約しないと言う「名を捨てて実を取る」事に成功したのです。
これが沖縄の米軍基地問題の原点であり米軍基地施設区域の無期限自由使用で沖縄県民の基本的人権を否定して来た日本政府の責任です。
政権交代を成し遂げた民主党政権が真っ先に取り組むべきは戦後65年が経過した米軍基地施設区域の使用期限を米国に対して交渉する事です。
この様な沖縄基地問題の本質を見ずに心情的に普天間基地の県外、国外移設と騒いでも米国との交渉は不可能なのが現実です。
詳しくは私のブログを御参照下さい。
http://isao-pw.mo-blog.jp/isaopw/
投稿: isao-pw大城 勲 | 2010年3月12日 (金) 21時07分