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2009年12月20日 (日)

オバマ増派の残虐な実態

2009年12月19日

“増派が、本格的に開始された”と、ペンタゴンの広報担当官が、木曜日に発表した。まだ海兵隊大隊の先行部隊が幾つかアフガニスタン到着したばかりだが、追加のアメリカ軍兵士30,000人の派兵を伴う、殺戮と破壊のエスカレーションは既に進行中だ。

過去数日間にわたる一連の出来事が、今月初めに、バラク・オバマ大統領が命じた、いわゆる増派の、残忍で、長期的な性格を現し始めている。

オバマは、12月1日の陸軍士官学校での演説で、アフガニスタンとパキスタンを仕切っている“国境の両側で有効な戦略”を実施すると語っている。この戦略は、遥かに危険を孕む地域的な危機をひき起こす可能性を伴いながら、両方の国での殺戮激化をもたらすものであることが、明らかになりつつあるのだ。

木曜日と金曜日、アメリカの無人飛行機プレデターが、アフガニスタン国境近くのパキスタンの標的に対する一連のミサイル攻撃の最も激しいエスカレーションの一つを遂行した。木曜日、“無人機の航空隊”とされるものが、北ワジリスタンのある村を叩きのめし、17人も殺害した。マスコミ報道によると、10発のヘルファイア・ミサイルが、“過激派”が占拠しているとされる居住地域に向けて発射された。更に二発のミサイルが、一台の自動車に発射され、三人を殺害した。金曜日更に、これも“過激派”とされるに三人が、別の攻撃で殺害された。

これらミサイルの標的選択は、バージニア州、ラングレーで、ビデオ画面の前に座っているCIA職員によって遠隔操作で砲撃されるのだが、これは明らかに政治的なものだ。オバマ政権とペンタゴンは、パキスタン政府に、北ワジリスタンにおける攻勢をしかけるよう圧力をかけ続けてきたが、イスラマバードは、これまで拒否してきた。

パキスタン治安部隊は、この地域のタリバン勢力と、休戦協定を正式に結んでおり、ロング・ウォー・ジャーナル誌に語った、あるアメリカの諜報機関当局者によると、彼らに対するいかなる作戦も「[パキスタン]軍とISI[統合情報局]内部の民族主義者勢力を、親イスラム派に付かせる口火となり、軍隊内部での内戦を起こす」恐れがあるという。

前例のないミサイル集中砲火は、もしもお前たちがワシントンの命令通りにやらないならば、CIAとアメリカ軍は自分たちでやるぞという、パキスタン政府に対する露骨なメッセージなのだ。

ロサンゼルス・タイムズによると、プレデター無人機・ミサイル攻撃を、パキスタン最大の州、バルチスタンまで拡大し、一部のアフガニスタン・タリバン指導部が隠れ家にしているといわれている、人口密集の首都クエッタまで標的にするという提案を巡り、アメリカ政権内部で、激論が交わされたという。

アメリカのますます攻撃的で、冒険主義的な対パキスタン政策、オバマ増派が、核保有国をひどく不安定化させ、一層広範で更に壊滅的な戦争の条件を生み出す脅威を高める。

増派戦略の各要素が実施されるにつれ、国境の反対側で、民間人の死傷者数は増加し続けている。

木曜日の深夜、アメリカの武装ヘリコプターが、アフガニスタン南部の主要道路を走っているワンボックス・カーを急襲し、砲撃した際、三人の非武装民間人が殺害され、一人の女性が負傷した。アメリカが率いる占領軍の広報担当者は、武装ヘリコプターは、IED(簡易仕掛け爆弾)を道路に埋めている連中がいるという報告に答えるものだったと語っている。

アメリカ軍司令官たちは、増派は、アメリカ人とアフガニスタン人の死傷者数を大幅に増大することになろうと警告してきた。“軍隊保護”の名目で、アメリカ軍が、爆弾、ミサイルや、迫撃砲の集中砲火を開始するにつれ、木曜日夜の様な出来事は、今後更に増大しよう。

とはいえ、増大する殺害の大半は、遥かに入念に狙ったものとなるだろう。ロサンゼルス・タイムズは木曜日「アメリカ軍司令部は、アフガニスタンにおける秘密特別作戦部隊の任務を、秘かに変更し、強化した。」と報じている。

記事は、これらの秘密部隊が、外国軍占領に抵抗するあらゆるアフガニスタン人に対し、ワシントンやマスコミによって漫然と使われている用語である「タリバン指導部、メンバーとその支持者達」を撲滅することを狙った暗殺作戦を開始するよう命じられたことを示している。

「アフガニスタンにおいて、陸軍のデルタ・フォースや、海軍のシール・チーム・シックスのような部隊によって遂行されている急襲の数は、ここ数ヶ月で四倍以上だ」と新聞は報じている。

タイムズ紙によると、こうした部隊がアフガニスタン戦域に派兵されたのは、主としてアルカイダ・メンバーを追求するためだった。ところが今や、ペンタゴンは、彼らに、アフガニスタン人レジスタンスに、焦点に合わせるよう、変更を命じたのだ。

“アフガニスタン国民を守る”という口実の下、アメリカの戦略は、明らかに、人口の中心地に、通常戦闘部隊を配備し、急襲と弾圧で、レジスタンス勢力を追い出して、“掃討し、確保”し、それからずっと辺鄙な地域で、連中を追い詰めることを狙っている。

オバマ増派の性格は、水曜日に発表された、契約見落としを検討する上院小委員会の報告書でも明らかにされているが、今年6月から9月までの間に、アフガニスタン国内で、ペンタゴンのために働く民間契約業者の人数が40パーセント増えていることが判明した。これは、同時期に、民間警備業者が、5,000人から10,000人へと倍増したのも含んでいる。

コングレショナル・リサーチ・サービスが制作した、ある報告によると、アフガニスタン国内の民間契約業者の総数は 130,000人から160,000人の間にのぼるとされており、制服を着た軍人の人数を遥かに上回る。

最後に、駐アフガニスタン・アメリカ大使、カール・アイケンベリー(かつて同国を占領しているアメリカ軍を指揮していた退役将軍)は、アフガニスタン人幹部に、傀儡政権の外務省での演説で、2011年7月に軍隊撤退を開始するという、オバマの約束にもかかわらず、ワシントンはアメリカ軍占領を終えるつもりはないことを保証している。

「アメリカ合州国やアフガニスタンで、一部の人々が色々言っても、これは最終期限ではない」とアイケンベリーは聴衆に語った。彼は「たとえ、我々の戦闘部隊が[撤退しても]、わが軍のコミットメントは、終わることも、減少することもない。」と断言した。

言い換えれば、一年半以内に、アフガニスタンからの撤退を開始するという約束は、アメリカ介入の本質に関して、アメリカ人を欺くための、国内向けのものに過ぎないのだ。自分たちの存在が、ひたすらアメリカ軍による保護に依存している、カルザイ政権の幹部たちにとって、真実は重要だ。ワシントンは、アフガニスタンを軍事的に永久占領することを狙っているのだ。

かくして、オバマのエスカレーションの概要が姿を現し始めた。これは、パキスタンへの戦争の危険な拡大、民間人死傷者の急激な増大、レジスタンス・メンバーと目される連中を殺害するための暗殺部隊の活用、これまでにない規模での傭兵の雇用、をひき起こすものだ。これは、あらゆる面において、国民的抵抗を弾圧し、アフガニスタンを従属させることを狙った、汚らしい植民地風戦争であり、究極的には、中央アジアの石油が豊富な地域全体を、アメリカの支配下に置こうとするものだ。

Bill Van Auken

記事原文のurl:www.wsws.org/articles/2009/dec2009/pers-d19.shtml

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オバマのノーベル戦争賞受賞演説より、こうした、ごく少数派の言説のほうが、ずっとわかりやすく思えるのは、老化のせいだろうか?早期認知症のせいかもしれない。

記事中の「海兵隊大隊」、一体どこからでかけたのだろう。アメリカ海兵隊というのは、祖国で防衛活動をするためではなく、海外での戦闘を意図している組織のように理解している。ウイキペディアあたりの記述も、そのように読める。

岡田克也外相は18日の記者会見で、(海兵隊は)「非常に機動性のある存在で、日本(の安全保障)にとって必要な存在だ」と強調したという。

その論理、どうしても、わからない。「非常に機動性のある」のは事実だろうが、それがなぜ、日本(の安全保障)にとって必要な存在になるのだろう?世界にとって非常に困った存在は、沖縄にとっても、日本にとっても、グアムにとっても、非常に困った存在だ、というのなら、良くわかる。

これがわからないのも、老化か早期認知症のせいだろう。惚け中高年としては、坂本龍馬や秋山真之の話より、はるかに切実な「アメリカ海兵隊の歴史・駐日米軍の目ざましい活動の歴史」を、堂々三年がかりで大河ドキュメンタリーを放送していただけるとありがたい。題名は既に考えてある。『島の中の基地』あるいは『坂の上のマリーン』それとも『海兵隊が行く』。

「志村建世のブログ」で、「無人機攻撃への憎悪」という、エントリーを、当方からのトラック・バックに対応して、わざわざお書きいただいた。お礼申しあげます。

また、ペガサス・ブログでは、「宇宙を経由した殺人・テロ」で、無人機攻撃の非道さを訳した記事に触れていただいている。こうした皆様のブログ、マスコミを見聞きするより、少なくとも、個人的精神衛生には、効力を発揮している。

ところで、巨大ネット書店のオバマ演説CD本へリンクをつけられた方がおられた。書店で山のように売られているインチキ言説宣伝の片棒を担ぐ意図は毛頭ないので、削除させて頂いた。今後も、再びリンクされたら、削除させて頂く。

というより、スパム扱いされ、放置しておいても自動的に削除されるので、わざわざリンクされること自体、徒労ではと愚考する。

バイアグラや、おかしなクスリの英語版トラック・バックが頻繁にあるが、これも皆、スパム扱いされ、放置しておいても自動的に削除されるので、徒労と思う。「政府請負業者」の仕事なのだろうか?そうであれば、税金の無駄遣い、宗主国なり、属国において、事業仕分けの対象にしては如何だろう?

それとも、毎日、不人気ブログを徘徊し、嫌がらせリンクを貼って回る愉快犯の人々が満ちているのだろうか?自動的にスパム扱いになってしまうのだから、嫌がらせにならないことをご存じないのだろうか?

メールも同じで、毎日100通以上、世界中からスパムがくるが、ほとんどフィルターで排除されてしまうので、目にふれることはない。こちらも放置しておけば、そのまま削除される。好奇心で、ひっかかるB層の方々がおられるのだろうか?わざわざ、スパム・メール・ボックスの中から、ゴミを拾いだして読んで、ひっかかる奇特な方がいるのだろうか?ネットの不思議。

先に、勝手に訳させて頂いた、デモクラシー・ナウによる、グアムでの米軍増強に反対する先住民弁護士の報告、デモクラシー・ナウ・ジャパンが、日本語版のビデオをお作りになった。

「太平洋の島グアム 米軍基地増強計画に先住民が反対」

本物をこちらでご覧いただければ幸いだ。

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