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2009年12月18日 (金)

オバマ対鳩山: 不平等で、違憲で、違法で、植民地的で、虚偽的な米日協定の素性

Gavan McCormack

2009年11月14日

The Asia Pacific Journal: Japan Focus

8月末の選挙で、日本に、鳩山由紀夫が率いる新政府が生まれた。彼と日本民主党(民主党)を選ぶにあたって、日本の国民は、一年もしない過去のアメリカ人たちの様に、アジアとアメリカ両方との新しい関係、特に後者とは、ずっと平等なチェンジを求めて、選んでいたのだ。ところが、注目すべきは、オバマ政権側で行われたのは、そうしたいかなる変化も阻止しようと、プレッシャーを容赦なくかけるキャンペーンだったことだ。

オバマ政権は、特に、従属ではなく、平等にするため、アメリカ合州国との関係を再交渉したいという鳩山の願望を標的にしてきた。服従が保証されており、毎年のアメリカ政策の処方箋(“改革要望書”) が、絶対的権威のある言葉として東京で受け入れられていた“小泉上級曹長”(ジョージ・W・ブッシュは、日本の首相をこう呼んでいたと言われている)の絶頂期に帰れ、と言っているかのように見える。独立した政策などという、馬鹿げた野望など忘れろ、と。

核心問題は、アメリカ軍の沖縄駐留の決着であり、鳩山首相はグアム協定として知られている協定を履行しろというアメリカの固執だ。

グアム協定

“グアム国際協定”というのは、2月に、ヒラリー・クリントン国務長官と日本の中曽根博文外務大臣が署名し、オバマ政権初期の2009年5月、特別法の下で、協定として採択された米日協定だ。日本における麻生政府への支持は急落しており、後継のオバマ政権は、アメリカの計画を、後に続くあらゆる日本政府をしっかりと拘束できるような形の公式合意とすべく、素早く動いた。

8,000人の海兵隊とその家族9,000人は、沖縄から、グアムへと、再配置され、普天間のアメリカ海兵隊基地は沖縄北部、名護市の辺野古に移転され、新基地が日本によって建設されるべきこととなっている。日本政府は、更にグアムへの移転費用として60.9億ドル(そのうち28億ドルは現金で、現行予算年度内に)支払うのだ。[1] 沖縄での効果は、アメリカ軍は人口稠密な南部にある大規模基地のいくつかを明け渡すが、それを沖縄島北部に集中させ、拡張するということだ。

これらの事柄(詳細な財政関係条項を除いて)は全て、2005年10月、約4年前、小泉の下で結ばれた先の「日米同盟: 未来のための変革と再編」協定によって解決済みで、2006年5月「再編実施のための日米のロードマップ」によって再確認されている。 [2] 今や、遵守を強いるため、新協定第3項は、例え両者が、揺るぎない沖縄県民の反対に直面して、それが可能だという希望を事実上あきらめても、「日本国政府は、アメリカ合衆国政府との緊密な協力により、ロードマップに記載された普天間飛行場の代替施設を完成する意図を有する。[すなわち2014年迄に]」のだとうたっている。 [3]

協定は、アメリカ政権による評判の“改革”の最初の行動の一つであり、半世紀にわたる自民党支配の後、致命的な衰退状態にある日本の政権による、最後の行動の一つだった。この協定は、世界第1位と2位の経済大国間関係の中で、異常に際立って見える。この協定は、以下で検討するように、不平等で、違憲で、違法で、植民地的で、虚偽的なものゆえに、周到に調べる価値がある。

不平等

第一に、用語の典型的な意味からして、“不平等条約”だ。日本政府は、これを拘束力のある協定として解釈しているが、アメリカにとっては、議会の承認がない、単なる“行政協定”だ。[4] 協定で、日本は、沖縄にアメリカ用の一つの新基地総合施設を建設し、費用を支払い、グアムにもう一つの基地を建設する為に、かなり莫大な金額を負担する義務を負うが、アメリカ側は、撤退する兵士の人数(曖昧さについては下記参照)について、漠然とした約束をしているに過ぎない。日本を拘束しながらも、アメリカを拘束してはいないのだ(アメリカは、第8条の下で、随意に変更する権利を保有してさえいる)。[5] 更に、グアム協定は、アメリカ法に違反している可能性もある: 歳入を増大させる手段として(60億ドルの金額が、日本によって支払われると規定している)、議会による承認が必要なのだが、大統領の執行権限だけによるものにすぎない。一方の側だけを拘束する協定は、その定義からして、不平等条約だ。

違憲

二番目に、協定は違憲だ。憲法第95条の下、「一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない。」グアム協定は、明らかに、沖縄という単一の県にのみ適用される特別法であるにもかかわらず、沖縄県民と相談するという試みが全くなされていないのみならず、衆議院は非道にも沖縄県民の周知の願いを踏みにじったのだ。

更に、協定を衆議院で押し通すために、麻生政府は、半世紀以上も使われていなかった、衆議院で可決し、参議院でこれと異なつた議決をした法律案は、衆議院で出席議員の三分の二以上の多数で再び可決したときは、法律となる、という特別な憲法(59条の)手順の効力を利用した。麻生が、2009年5月13日に、衆議院で法案を通したのは、参議院を二の次にし、実質的に無効にしており、ある種憲法上のクーデターだった。[6] テロ特別措置法案を含む10の主要法案も、ワシントンにとって重要なあらゆる法律も含めて、麻生在任9カ月間で大半の立法実績は、ワシントンにとっては喜ばしかろうが、全く同じ理由から、憲法上の正当性は疑わしい。

違法

三番目に、グアム協定は日本の法律に違反している。協定は、国内法に優先するため、日本の環境保護法規の要求を格下げし、事実上、無効にする効果も持っている。本格的で、国際的に信ぴょう性のある環境影響評価(EIA)であれば、大規模軍事建設プロジェクトは、大浦湾地域の繊細な珊瑚と森林環境とは両立しないと結論を必ず出すだろう。ところが、日本のEIAは、単なる形式的手続きであるのが当然のこととされており、協定は、手順を更に弱体化させた。

更に、衆議院とオバマ政権は、ペンタゴンを含む被告に対する訴訟を裁判官が審問している、サンフランシスコ連邦裁判所から発せられるであろう、あらゆる命令に、先手を打っている。裁判官は、既に、辺野古建設プロジェクトに関して、文化財保護法によって必要とされている保全対策を採るよう、ペンタゴンに命じており、日本政府にも同じことを要求している。[7]

沖縄大学学長で、環境アセスメント法専門家の桜井国俊は、2005年以来、日本政府が、普天間飛行場代替施設を実現しようとしてきたやり方は、環境アセスメント法規に違反していると主張している。従って、プロセスは再開されるべきなのだ。本格的で、国際的に信ぴょう性のあるEIA名あれば、普天間飛行場代替施設を、辺野古に建設することはできないと判断をするはずだと、彼は結論づけている。[8] もしも桜井学長が正しければ、日本政府のEIAには、致命的に欠陥があり、国際的に信ぴょう性のある、独立の科学調査が実行されるべきなのだ。

植民地的

四番目に、協定は植民地的だ。アメリカは、2005-6年の協定後に、進捗がないことに、益々いらだって、日本が何をすべきかを、有無を言わせずに規定した。2007年11月、ロバート・ゲーツ国防長官は、日本に、インド洋での海軍基地を再開し(当時、論争のまとであった)、アメリカ基地を受け入れるための支払いを維持し、増加し、国防予算を増大し、必要性が生じ次第、自衛隊を海外派兵することを許可する恒久法を通せと指示した。これは、本質的に、その年早々に刊行された、2020年までの米日同盟に関するアーミテージ-ナイ報告の立場だ。[9] アーミテージ、ゲーツや他のアメリカ人高官たちは通常、何事も日本の主権政府次第だ、という敬けんな心持ちを付け加える。とは言え、「日本は所定の課題をこなさない限り、安全保障理事会の常任理事国への立候補に対し、アメリカの支持を期待することはできない」と、ゲーツ国防長官が露骨に語った時のように、時として彼等は、不服従の結果を、日本に対して詳細に説明することがある。[10]

国防副次官として、ロードマップへと至った交渉を率いた、リチャード・ローレスは、2008年5月、朝日新聞に、同盟が漂流していると語った。

    「我々に本当に必要なのは、全ての協定を時間通りに行うよう最貢献しよう。予算をつけることが、国家の最優先事項であることをはっきりさせよう、と言えるトップ・ダウンのリーダーシップだ。… 日本は、この同盟の意思決定、配備、統合と、それを運用可能にするテンポを変える方法を見いださなければならない[原文のまま]。」 [11]

彼は“自己疎外”と、「日本の撤退症候群が、同盟がサブプライムの方向に向かって格下げされるのを許している。」と、日本を酷評した。[12] この圧力の下、2008年中と、2009年の初期、麻生首相は、身を入れて、権力にしがみついていたように見える。同盟を“運用可能にするために”ワシントンが要求していた“トップダウン”措置を採用して、ワシントンに最後のご奉公をしようというのが、少なくとも理由の一つではあったろう。まさに麻生首相への支持が、事実上回復の見込み皆無のまま、20パーセント以下に低下してしまったので、自由民主党(自民党)が、小泉が獲得した衆議院での多数派を享受している間に、これを実行する必要があったのだ。

その植民地主義的な性格に沿って、疑いもなく、日本の政治過程への介入する特権があると当然のように思い込んだオバマ政権は、当時野党だった日本民主党(民主党)に向かって、船首前方への威嚇射撃をしていた。グアム協定を、日本に押しつけるべく、政権初期に、ヒラリー・クリントンを、押しつけ役として、東京に派遣したオバマ政権は、ブッシュ外交の決定的な特徴を継続していた。家父長的、干渉主義、反民主主義的、地域的、あるいは国連中心の外交政策のような、独立しようとする日本のいかなる模索に対する不寛容だ。クリントン国務長官は協定への満足を語った。「信頼のおける国家は、結ばれた協定を守るものだと考えているが、私が今日、中曽根外務大臣と署名した協定は、誰が権力を握っているかとは無関係に、我々二国間のものだ。」 [13] 彼女が言いたかったことはこうだ。民主党の皆さん方は、物事の重要性を理解すべきなのだ。

植民地政策の特徴上“原住民”は、導くべき対象であって、相談すべき相手ではない為、グアム協定に至った検討において、沖縄県民の事を考えるのは常に不適切なのだった。

虚偽的

五番目に、協定は、日本で“ゴマカシ”として知られているもの、つまり道義や相互性という美辞麗句をまとった策略と欺瞞を、特徴としているのだ。他国の軍事基地を建設するのに、主権国家が金を払った前例など皆無だ。そこで、日本政府は論議を最小化し、嘘に依存するしかなかったのだ。

「第二次世界大戦後のアメリカ軍の沖縄駐留負担を軽減する」事を狙った“撤退”で、アメリカが日本に譲歩したと報じられてはいるが[14] 実際は、全く別物だ。アメリカ領土のグアムにおけるアメリカ軍施設建設の為に、法外な金額を支払わせ、不便で、危険で、陳腐化した普天間施設の代わりに、辺野古に新規の、ハイテクの、大幅に拡張した基地を作らせて、同盟に対する日本の負担を増やすことを狙ったものなのだ。

協定は、ごまかしに満ちている。協定は「8,000人の海兵隊員を、沖縄からグアムに」撤退させると規定しており、日本政府は、これは沖縄の基地負担を軽減する鍵だと主張しているが、2009年初め衆議院での質問で、実際に沖縄に駐留している海兵隊員は、わずか12,461人であることが明らかになり、日本政府が、10,000人は、抑止力として必要なのだと主張している為、撤退するのは実際には3,000人以下ということになる。[15] サンフランシスコの裁判所での、絶滅危惧種のジュゴンを代表した訴訟審問の中で、初めて、いわゆる“普天間飛行場代替施設”には、長さ214メートルの埠頭もあることが暴露された。日本政府は、普天間施設は、原子力潜水艦が停泊できる、深い大浦湾の港も追加して、拡張予定であることに触れようとは思い至らなかった。

麻生政府最後の行動の一つが、アメリカが、いかなる詳細費用見積もりもまだ提出せず、まして、資金予算を充当もしない前の、2010年財政年度のグアム建設費用資金貢献として、340億円、3億6300万ドルの引き渡しだった。数ヶ月後、アメリカ議会は、同年ペンタゴンが要求した歳出予算を、3億ドルから、8900万ドルへと、70パーセントも削減した。日本負担のおよそ四分の一だ。[16] アメリカの財政困難が余りに悲惨なため、議会がこれ以上を承認するかどうかは、確実と言うには程遠い。グアム協定で、アメリカ側は金を決められた通りに使うという約束にはなっているものの、日本には支出を監督する権利はない。ペンタゴンがその資金を手に入れてしまった後は、基地の作業が進もうが、進むまいが、日本が、その金を返金して貰える可能性は極めて低かろう。しかも、グアム海兵隊用の住宅は一軒7000万円(一軒75万ドルもあれば、きわめて豪勢な邸宅を建てるのに十分だ。言い方を変えれば、これはグアムでの住宅建築相場の約14倍だ。

衆議院議員の一人はこう抗議している。万一、実際にアメリカ議会が、グアム計画に資金を付けないと決定した場合、一体どうなるのか? 日本は、その金を返してもらえるのだろうか? [17]

[1] “Agreement between the Government of Japan and the Government of the United States of America concerning the Implementation of the Relocation of III Marine Expeditionary Force Personnel and their Dependents from Okinawa to Guam,” 2009年2月17日 東京、英文Link、日本語訳は「第三海兵機動展開部隊の要員及びその家族の沖縄からグアムへの移転の実施に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定」について(略称:在沖縄海兵隊のグアム移転に係る協定)、日本語訳リンク

[2] 詳細は著書を参照。属国: 米国の抱擁とアジアでの孤立、新田準訳、凱風社刊、2008、原書はClient State: Japan in the American Embrace, London and New York, Verso, 2007.

[3] アメリカ太平洋軍司令部司令官ティモシー・キーティング海軍大将は、2008年11月のニューヨークでの記者会見で、ロードマップの2014という目標、“あるいは、2015年にすら” 実現できまいと自分は考えていると語った。“オバマ と日本 –  普天間移転、喫緊の課題” 読売新聞、2008年11月20日。

[4] 衆議院における、 照屋寛徳議員に対する麻生首相答弁、2009年3月5日。リンク

[5] 佐藤学、"オバマ 政権のアメリカ" in 宮里政玄、新崎盛、我部政明、沖縄「自立」への道を求めて、東京、高文研、2009、pp. 83-94

[6] これは、1947年と1957年の間に、  28の法案を通過させるのに、26回使われ、麻生が、10の法案を8回強行採決させるために使って、2008年に復活させるまでは使われていなかった。 (神保太郎、“メディア批評” (20)、世界、2009年八月号 、pp. 92-99、p. 92中)。

[7] 詳細は、Yoshikawa Hideki, “Dugong Swimming in Uncharted Waters: US Judicial Intervention to Protect Okinawa's "Natural Monument” and Halt Base Construction”を参照。 The Asia-Pacific Journal 2009年2月7日。

[8]  Sakurai Kunitoshi, "Guam treaty as a Modern 'Disposal' of the Ryukyu."

[9] リチャード・L. アーミテージおよびジョセフ・S・ナイ,” The US-Japan Alliance: Getting Asia Right through 2020,” CSIS Report, 2007年2月。

[10] Kaho Shimizu, “Greater security role is in Japan’s interest: Gates,” Japan Times, 2007年11月10日。.

[11]加藤洋一、“インタビュー/リチャード・ローレス: 日米同盟、優先順ギャップに直面” 朝日新聞、2008年5月2日。

[12] 船橋洋一による引用、“オバマ政権の日米関係 - 平時の同盟追求する時” 朝日新聞、2009年1月26日。

[13] "クリントン、強い米日の絆を称賛," 読売新聞、 2009年2月18日。

[14] AFP、“Clinton, Japan sign American troops pull-out deal,” Sydney Morning Herald、2009年2月18 日。

[15] 服部ピースネット、“グアム協定移転の問題点” 2009年6月15日。 山口響、“海兵隊グアム移転,” ピープルズ・プラン研究所、2009年夏号、pp、2-15も参照。PDF

[16] Satoshi Ogawa、“U.S. senate cuts funds for marines’Guam move,” Daily Yomiuri Online、2009年11月7日。

[17] 服部、前掲

記事原文のurl:japanfocus.org/-Gavan-McCormack/3250

Gavan McCormack, "The Battle of Okinawa 2009: Obama vs Hatoyama," The Asia-Pacific Journal, 46-1-09, November 16, 2009

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マスコミで、協定順守云々と断片だけ、読み聞きしても、意味がわからずにいた。そもそも、これが記事になっても、うかつなことに、重要さに気づかずにいた。この論文で、ようやく、そのひどさ加減が理解できた。こういう先生にこそ、勲章?を差し上げるべきだろう。「グアム協定」で検索すると、多数のブロガーが、問題点、ひどさ加減を指摘しておられる。たとえば、作家目取真俊氏のブログ「海鳴りの島から」には、「グアム協定」と米軍再編利権というエントリーがある。

上記論文、素晴らしいが、かなり長いので、大変勝手ながら、冒頭部分だけ訳させていただいた。残りはご自分でお読みいただければ幸い。高校三年間の英語と、大学教養課程二年間の英語力で、辞書さえあれば、お読みになれるはず、と自らの学習歴から想像する。小学校の英語力をつけるなどというのは、たしかに無駄以外のなにものでもないが、見世物ショーの「事業仕分け」で、予算を削った分、与党議員諸氏に家庭教師でもつけた方がよいのかも知れない。地位協定といい、安保条約といい、平等にしたいと本気で考えている方に限定すべきだが。英会話より、読解力。今日話題の初登板小泉ジュニアに、このような発想を期待するのは、筋違いだろうが。商業マスコミ、猟奇殺人や、小泉ジュニアを追いかけている暇と金があったら、こういう重要な課題を調べるべきだ。レッド・ヘリング、大衆の意識を、どうでもよい方向に逸らすのが仕事ゆえ、期待するだけ無駄。外務省密約を、形ばかり追いかけ始めてはいるようだが、いつものごとく、腰砕けで終わるだろう。

小泉ネオコン政治の状況、ガヴァン・マコーマック、オーストラリア国立大学名誉教授の『属国』を読んでから、ようやく全体が見えてきたような気がする。『属国』、実に素晴らしい本なのに、不思議なことに、マスコミにはほとんど批評・紹介記事が載らない。例外は、中日・東京新聞JanJan。目取真俊氏のブログにも素晴らしい書評がある。是非お読みいただきたい。

某有名オンライン書店、カスタマー書評が、一つだけ、空欄のまま、『属国』を星一つと評価している。某オンライン書店のレベル、便所の落書き以下。従って、リンクは張らない。営業妨害、いや、言論弾圧だろう。内容が、間違っているなら、論駁すればよいのだが、正論で、手ごわいため、業界の全員が黙殺しているのに違いない。あのオンライン書店からは購入しないことにしている。

『属国』定価2500円。ISBN978-4-7736-3213--2Y2500E

この論文のリンク先に、民主党議員の方のものがあったので、『世界』2009年12月号の渡辺治教授の論文、「新自由主義転換期の日本と東京」を思い出した。毎回、このブログ、民主党の怪しさへの疑問を書いているので、「根拠なく罵倒している」といわれかねないが。

渡辺論文によると、民主党には、三つの構成部分、三つの国家構想があるという。いわく、党指導部-無自覚の新自由主義派、胴体-修正利益誘導形型政治派、手足-個別的福祉政治派。反省するに、党指導部-無自覚の新自由主義派、胴体-修正利益誘導形型政治派しか、素人には見えてこないのだ。それで、終始、党指導部の行動をいぶかっているのだ。リンク先の方は、個別的福祉政治派ということなのだろう。しかし、政治団体はしっかりしていれば、指導部の方向に動くだろう。小選挙区制度と、政党交付金制度が、小沢幹事長独裁を可能にしているとしか見えない。

そう、この論文にある、小泉首相時代の遺産「衆議院多数派」が、現在のひどい状況をもたらしたのと同じように、将来の民主党「衆議院絶対多数派」「参議院絶対多数派」も、それ以上にひどい状況をもたらすに違いないことは、素人政談ながら断言できるだろう。根拠なしでも、罵倒ではあるまい。

渡辺治教授の講演について、多くのブログに書かれている。是非、一度拝聴してみたいもの。直接、上記「頭・胴体・手足」という方向性の違いの話題に触れているものには下記がある。

志村建世のブログ 渡辺治氏の講演を聞く

労働組合ってなにするところ?「輝け!日本国憲法のつどい」渡辺治教授の講演概要

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