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2009年9月13日 (日)

8年目の9/11-世界政治の歴史的転換の口実

wsws.org

2009年9月11日

8年前の今日、2001年9月11日、ハイジャックされたジェット旅客機が、ワールド・トレード・センター、ペンタゴンと、ペンシルバニア、シャンクスビル近くの草原に激突するという組織的な大規模テロ行為で、およそ2,700人の方々が命を失った。上辺だけの一連の公式調査にもかかわらず、というより、むしろ、そのおかげで、9/11攻撃の正確な状況は、今日に至るまでミステリーにつつまれたままだ。

9/11物語の中で、一番信ぴょう性が薄いのは、公式説だ。オサマ・ビン・ラディンが採用し、指揮していた、19人のアラブ人テロリストが、何ヶ月もの期間にわたり、アメリカ合州国に入国し、幾人かは、アメリカの民間航空学校で、パイロットとしての徹底的な訓練を受け、自らの存在や狙いを、巨大なアメリカ諜報機関に、ほんのわずかでも気づかれることなく、自殺・大量虐殺行為を実行した、というものだ。

立証されている多くの事実は、この話と矛盾する。作戦の首謀者とされているモハメッド・アターや、9/11ハイジャッカーとされている、ナワフ・アルハズミ、ハリド・アルミダールや、ジアド・サミル・ジャラーらを含む、テロリストの何人かは、攻撃を準備していた間、アメリカ諜報機関の監視下にあった。2001年8月6日の、結局は無視されてしまった“ビン・ラディンは、アメリカ国内を攻撃することを決めた”という見出しのCIAメモさえあった、ジョージ・W・ブッシュ大統領に対する、悪名高いブリーフィングを含め、アメリカ政府は、差し迫った攻撃について、警告を再三受けていた。

同様に、重要なのは、攻撃をしたとされているテロ組織の歴史的由来だ。その指導者、オサマ・ビン・ラディンや主要幹部達は、ワシントンの同盟者として採用され、ソ連が支援するアフガニスタン政権を転覆させるために、アメリカが資金援助していた工作における“協力者”と、CIAから見なされていた。ビン・ラディンの同盟者で庇護者だったアフガニスタン・タリバン政権も、間接的とは言え、アメリカによる陰謀のたまものだ。タリバン政権は、1979年-1989年の反ソ連戦争で、CIAの主要な同盟者であったパキスタン諜報機関ISIによって、ソ連撤退後、政権を握るべく、創設され、育成されたのだ。

CIAによる“諜報上の失敗”だとして、議会やマスコミが色々批判をしてはいるものの、 9/11は、アメリカの外交・国内政策を、劇的に転換するのに必要な口実になることを期待して、テロリストとわかっている連中がその仕事を進めるのを放置するという、アメリカ軍/諜報機関のあるレベルによる意図的な決定であった可能性の方がはるかに高い。

9/11が、アメリカ帝国主義政策上の重要な分岐点となったことに疑いの余地はない。ブッシュ政権は、議会における民主、共和両党の全面支持を得て、アメリカ合州国を戦時体制に変えた。様々な新たな不法行為、つまり、侵略、拷問、拉致、強制収容所、国内でのスパイ活動、憲法規範の軽視が、“9/11が全てを変えたのだ”という万能の主張によって正当化された

この攻撃から一ヶ月もしない内に、アメリカ合州国は、アフガニスタンを攻撃し、わずか三ヶ月で、タリバンは打倒され、カーブルには、アメリカが支援する新政権が据えられた。9/11から、わずか六ヶ月後、ブッシュ政権は、対イラク戦争を始める最終的判断をし、ホワイト・ハウスは、サダム・フセインと、ニューヨークとワシントンでのテロ攻撃をした連中との間の、ありもしないつながり、という必要な“証拠”を引きだすべく、アルカイダ囚を拷問するよう、CIAに命令を出した。

ブッシュ政権は、9/11の一周年を、国連安全保障理事会で、対イラク決議を押し通すのに利用し、それに、民主党が多数派を占めるアメリカ上院を含め、議会による、対イラク戦争の承認が続いた。テロという血まみれのシャツを振り回して、共和党は、2002年の議会選挙に勝利し、同じ様なやり方で、元CIAの契約業者が、都合よく選挙前の週末に発表した、ビン・ラディンの脅迫的ビデオによって大幅に嵩上げされて、ブッシュも2004年に再選された。

最も重要で、意義深い出来事の一つは、2002年に“予防戦争”という新たなドクトリンに基づく国家安全保障戦略が採用されたことだ。これは、アメリカの安全保障に対する潜在的な脅威と見なされる、いかなる国家にたいしても、軍事行動を行使する、ワシントンの権利と意図を主張している。侵略戦争を、外交政策の正当な手段として奉じることにより、ホワイト・ハウス指令は、1946年のニュルンベルク戦犯法廷で、犯罪として否定された概念を、アメリカ合州国の外交政策基礎に据えたのだ。

ブッシュ-チェイニー陰謀団が率いていたとは言え、これは単なる、一政権、あるいは一国家政策の転換ではなく、世界的・歴史的次元での転換だ。このことは、他の帝国主義大国、とりわけイギリス、オーストラリアとカナダも同様な方向転換を行ったという事実によって、立証されている。イギリス、スペインとオーストラリアも、アメリカのイラク攻撃に参加した。NATOの全加盟国が、北大西洋から何千マイルもかなたのアフガニスタン占領に参加した。ドイツも日本も第二次世界大戦以来、初めて、海外での戦闘に、兵員を配備した。そしてロシアと中国は、アメリカ軍兵力が、ペルシャ湾や中央アジアに入り込むのを目にし、対抗する自分たちの軍事同盟を立ち上げた。

国際関係における、こうした大規模な変化の淵源は、2001年9月11日の出来事ではない。あの出来事は、より広い歴史的文脈の中に置かれるべきだ。本当の起源は、ソ連圏の崩壊と、1991年12月ソ連解体にさかのぼる。アメリカの支配層エリートは、これを自国軍事力によって、際限のない主張をして良い青信号として受け止めたのだ。

9/11の出来事は、1990年代中、右翼シンクタンクが主張してきたドクトリンを、公表し、公式政策として採用するために利用されたのだ。アメリカ資本主義の経済的地位が、劇的に凋落しているため、自分たちの世界的な権益を補強する唯一の手段として、ワシントンとウォール街は武力に訴えたのだ。ヨーロッパとアジアにおける、彼らの帝国主義ライバル諸国も、次々と、自らの軍事力を誇示するよう追い込まれた。

アメリカが帝国主義的影響力を拡張する最も明白な機会は旧ソ連の辺縁だ。西は、ボスニアとコソボから、カフカス、イラク、イランと中央アジア、そして極東の北朝鮮・韓国まで。いずれも、民主党と共和党政権の下、過去20年間にわたり、アメリカ外交政策の火種だ。

世界的規模での、この帝国主義政策転換の歴史的な特徴は、オバマ政権の政策に顕著に表れている。民主党は、2006年の選挙で、イラク戦争に対する国民の反感の増大によって、大幅に、議会の多数をかち取った。オバマは、この反戦感情につけこみ、民主党大統領候補指名で、ヒラリー・クリントンを打ち破った。

ところが、選び出されるやいなや、かつての“希望”と“チェンジ”提唱者は、ブッシュのペンタゴン長官ロバート・ゲーツを再び任命し、クリントンを国務長官に選んだ。就任から数週間後、オバマは、ブッシュ政権が決めたイラクにおけるアメリカ兵員の配備計画を継続し、更に17,000人の兵員を派遣して、アメリカ軍によるアフガニスタン介入を、大幅にエスカレートすると、発表した。

世界は、社会主義プログラムに基づいた労働者階級の介入無しには、否応なしに、新たな帝国主義戦争へと至る針路に設定されている。必要なのは、そしてWorld Socialist Web Siteがそのために戦っているのは、戦争の根本的な原因である、資本主義と、国民国家制度に基づく社会秩序を終わらせることで、世界戦争の脅威をくい止める、自覚した国際的勢力としての労働者階級の結集だ。

Patrick Martin

著者のお勧め記事:

Five years since 9/11: A political balance sheet
[2006年9月11日(英文)]

Was the US government alerted to September 11 attack? — A four-part series
[2002年1月16日(英文)]

記事原文のurl:www.wsws.org/articles/2009/sep2009/pers-s11.shtml

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9/11関連翻訳記事の一部を以下にあげておく。

9/11陰謀論者の新たな友人 ロシア政府、9/11陰謀論を蒸し返す

ロシアのTV、9/11に関する論議を呼ぶ映画と、討論を放送

9/11に関する画期的なロシアのTV討論 イワショフ将軍、ティエリー・メイサン、ジュリエット・キエザおよびロシア人専門家が参加

CIA報告: ビン・ラディンは腎臓病で死につつある... 漏らされた詳細は軍事行動強化のためのプロパガンダ作戦臭い

映画 9/11 クロニクル: 第一部、トルース・ライジング

映画 9/11 False Flag(9/11 偽装作戦)

華氏9/11の続編: マイケル・ムーアが真実を語る好機

9/11の矛盾:モハメド・アタの三菱の車と彼の荷物

9/11の矛盾:チェイニーはいつバンカー(掩蔽壕)に入ったのか?

元州知事ジェシー・ベンチュラ: WTC崩壊は制御解体だ

9/11の矛盾: 教室のブッシュ大統領

9/11のバーバラ・オルソンからの電話というテッド・オルソン報告と、それに対する3つの公式な否定

25の容認しえない矛盾:9/11公式説明の決定的な否定 デヴィッド・レイ・グリフィン新刊書評

グリフィン、9/11の真実を求め、強力な新手法を用いる

AOLセレブ・ゴシップ・サイト、 9/11について辛口コメントをしたコティヤールを「あばずれ」呼ばわり

『シェル・ゲーム』書評 キャロリン・ベーカー(9/11をもモチーフにしたサスペンスの傑作)

ビル・オライリー、ウィリー・ネルソンを中傷「脳たりん」呼ばわり

ウィリーの目覚めに、ネオコン・ブロガー、911真相究明派をホロコースト否定と等価扱い

オサマ・ビン・ラディンとは何者か? 2001年9月12日

大衆に国家を頼らせるべく、無辜の民間人、女性、子供を攻撃せよ「グラディオ作戦」;2005年2月18日

チャーリー・シーンの「米政府が9/11事件を隠蔽工作」発言で激震

イスラエルに繋がるSITE研究所、白髪染め愛用の故テロリストを誇大宣伝

「体制転覆:ハワイからイラクに至るまで、一世紀にわたるアメリカによる体制変革」その2

「体制転覆:ハワイからイラクに至るまで、一世紀にわたるアメリカによる体制変革」その1

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こうした、とんでもないお話を、あたかも真実であるかのごとく洗脳する、宗主国アメリカと、属国日本のマスコミと、国民のありかたを、Chris Hedgesの記事がうまく要約している。もろちん、原題には、オザワ・ブランドはない。

オバマ・ブランドに乗せられる-(オザワ・ブランドに乗せられる?)

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ところで、数日前、SeaMountさんという方が亡くなられたという書き込みをみかけた。

SeaMountの雑記と書庫

というブログで、当方の9/11関連翻訳記事を活用され、しっかりした文章をお書きになっておられた方だ。本当であれば大変に残念なことだ。9/11を過ぎても、最近更新がないことを考えれば、大変残念ながら書き込み記事は事実だろう。心よりご冥福をお祈りする。

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