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2009年8月 5日 (水)

アフガニスタンにおけるドイツの攻勢

wsws.org

2009年7月27日

ドイツ軍は、過去数日間、アフガニスタンにおける介入を劇的に強化している。北部アフガニスタンにおける大規模攻撃の中で、ドイツ軍は、マーダー武装兵員輸送車輛やモーゼル迫撃砲を含む重火器を展開した。

ヒトラーの軍隊が、ヨーロッパの大部分を荒廃させて以来初めて、ドイツ軍は再び“反乱分子”に対する大規模な軍事作戦を遂行している。新聞報道によると、21-cmモーゼル18大型野砲は、第二次世界大戦のあらゆる戦線で、ヒトラーのドイツ国防軍が用いた主要な武器の一つだった。今、現代的な姿をした同じ武器が、敵に対し、雨あられのごとく破壊をもたらすべく、再び用いられている。

最新の配備に対する決断は、ドイツ国会によるものというよりは、軍の最高司令部そのものによって行われたものだった。前代未聞のごう慢さと、我の強さで、ドイツ連邦軍総監ウォルフガング・シュナイダーハンは、軍事行動について「このエスカレーションをすべき時期だったというだけのことだ。」と片づけた。

既に事前に、兵器は交戦地帯に既に搬送されていた。現地の軍首脳部は、武器を使用するかどうか、いつ使用するのか、を判断する責任を持っており、彼らはその決断に至ったのだと、シュナイダーハンは述べた。

(キリスト民主党の)フランツ・ヨーゼフ・ユング・ドイツ国防相は、最近の配備の重要さを、軽視しようと企んだ。彼によれば、これは、対タリバン戦闘として、アフガニスタン治安部隊によって行われた、800人のアフガニスタン兵士と、100人のアフガニスタン警官が関与し、「300人のドイツ兵が攻勢を支援した」単なる作戦なのだ。

彼は更に発言した。これこそが、ドイツ軍に対する既存の付託を拡張する承認を得たり、国会で討論を行ったりする必要がない理由だ。現在の配備は、ドイツ国会が既に承認している付託と「完全に合致している」と彼は主張した。

ドイツ分遣隊を4,500人に拡張するため、更に1,000人の兵士を、クンドゥス州に派兵するのに何ら問題はあるまいと、ユングは補足した。過去数週間、治安状況は大幅に悪化しているが、新たな付託の必要はない、とユングは強調した。

ユング発言は、現在のドイツ軍は、その先駆者「ドイツ国防軍」とは異なり、国会に対して責任を負っているという主張が役にたっていないことを明らかにしている。ドイツ史から得られた最も重要な教訓の一つは、ドイツの軍事政策は、もはやドイツ軍最高司令部によってではなく、国民から選ばれた議員達によって、決定されるべきなのだという、政治家達が繰り返して来た主張は、欺瞞以上の何物でもないことが明らかになった。

ドイツ軍が70年前に行った犯罪の後、軍司令部は、何十年もの間、何もせずじっとしているよう強いられてきた。今や、その時期も終わり、伝統的なごう慢さに満ちた軍首脳部が再登場したのだ。

シュナイダーハン総監は、最高司令部こそが、将来のドイツ軍配備についての重要な決断を行い、ドイツ議会が、軍の行動に対し、いつ白紙委任を与えるべきかを決定するのだということを決定的に明らかにした。ユング国防相は、軍首脳部と政府との密接な協力を強調し、同時に、ドイツ軍は、ドイツ国民からの十分な支援に欠けていると警告した。軍が遂行している軍事介入を正当化するための努力を、国会が強化するよう、彼は遠回しに要求したのだ。

時折、声高にアフガニスタン戦争反対の主張をしてきた左翼党を念頭において、アフガニスタンにおけるドイツ軍の介入を“選挙キャンペーンの掩護材料”に使うのは、全く無責任だと国防相は語った。彼が言うには、過激派イスラム教徒のタリバンは、ドイツ国内で戦争がいかに不人気かを知っているので、意図的にドイツ軍を攻撃対象に選んでいるのだ。

戦争に反対する人々は、タリバンの共犯者であり、ドイツ兵士の死亡に対する責任を負っているのだと、ユングはほのめかそうと努めた。

政府は、圧倒的大多数の国民が、戦争に反対しているのは十分承知している。にもかかわらず、政府は重火器配備に同意する体勢にあり、ドイツ空軍作戦の拡大を計画し、アフガニスタンでの高い死傷者数を受け入れ、更に多くのドイツ兵の死亡や、不可避的に生じるであろう、ドイツ国内そのものにおける報復テロの危険が増大している。軍事政権のような手口で、戦争に反対している一般国民は、犠牲者の増大に責任があると示唆するような主張を活用している。

最も強烈な戦争主導者として目立つ人々の中には、社会民主党(SPD)の連中がいる。第一次世界大戦末に、傭兵集団の義勇軍(フライコール)を作り上げ、何千人もの革命的労働者の射殺に関与した、国防大臣のSPD幹部グスタフ・ノスケの伝統を受け、社会民主党は、今日、戦争に反対する人々を弾圧することを要求しているのだ。

「ドイツ人が、この戦争を支持することを非常にいやがっているという事実に、私は憤っている」ディー・ツァイトの最新号で、元SPD国防相ペーター・シュトルックはこう発言している。彼はこうつけ加えた。「いまや、これはメルケル首相次第だ。ドイツ首相として、彼女はこの雰囲気を克服すべく邁進しなければならない。」

国民に対し、一層権威主義的なやり方を推進せよという、政府へのこうした要求は、戦争という問題だけに限らず、圧政的、独裁的体制を求める呼びかけも同然だ。経済危機の劇的な結果のさなかにあって、つまり失業の増大と、貧困の拡大の中、支配層において、社会不安に対する恐怖が増大しつつある。これに応えて、シュトルックや他の政治家達は、法と秩序を維持するため、国家によって、権威主義的な対策がとられるべきだと要求している。

ドイツでは、反戦論者が増えつつある。最近の世論調査の一つによれば、反対の世論が85パーセントだ。しかしながら、戦争という問題と、社会的問題には密接な関係があるにもかかわらず、既成の政党の一つとして、あるいは、いかなる労働組合も、反戦行動を進んで呼びかけようとはしていない。数年前に起きたイラク戦争反対の抗議集会は沈黙させられ、大衆運動は、ベルリンで、左翼党が、政府権力の一翼をになって推進している反社会的政策への反対へと向かいかねないという恐れから、左翼党はいかなる抗議を呼びかけることも控えている。

左翼党は、アフガニスタンからのドイツ軍撤退を何度か要求してはきたものの、基本的な方向性は、この戦争の主唱者、擁護者の一派であるSPDとの政治的協調だ。

戦争の本当の目的を隠ぺいするために、ドイツ兵士の配備は、武装配備ではあるが、戦争介入にはあたらない、という主張をユングは続けている。とはいえ、現在の攻勢は、“積極的人道主義”に基づく配備という政府のプロパガンダを愚弄している。人道的支援の名において建設された道路が、今や戦車や、装甲兵員輸送車によって破壊されつつあり、最近建設された建物の多くは、この所の戦争エスカレーションの結果、瓦礫と化した。

ドイツは、アメリカ、イギリスに継いで、アフガニスタンで三番目に大きな駐留軍を擁しており、アメリカとNATOが遂行している植民地征服戦争を、直接的に支援しているかとが、時間がたつにつれ、益々明らかになりつつある。そうすることで、ドイツ支配層エリートは、大国外交という積年の伝統を活用し、自らの権益をも追求しているのだ。

ドイツ-アフガニスタン関係についての書籍で、マールブルグ大学教授マルチン・バラキは、こう書いている。「ウィルヘルム皇帝時代のドイツ支配階級は、アフガニスタンの国内政策の方向に入念に寄り添い、第一次世界大戦における、ドイツ自らの軍事的目標のため、イギリス支配から独立しようとするアフガニスタン国民の努力を、初めて利用しようとした。」

同じ著者による、ヒトラー政権が、カーブルの支配的派閥と、良好かつ、揺るぎない関係を維持し続けたことに関する長い記述は、ドイツの地政学的野望に対する、アフガニスタンの途方もない重要性を明確に示している。

Ulrich Rippert

記事原文のurl:www.wsws.org/articles/2009/jul2009/pers-j27.shtml

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国名と人名を入れ換えれば、日本の未来図になりそう。

今回の選挙、「郵政民営化」というシングル・イッシューで衆目をくらませた911小泉郵政選挙の裏返し。民主党が「政権交代」シングル・イッシューで大勝利。後はあの時の自民党と同じ、やりたい放題。

民主党「政権交代」した後、庶民が楽になるように政治を切り換える保証は皆無。逆の可能性ならいくらでも見いだせる。ソマリア派兵を言い出したのは、民主党長島議員。

そして、アフガニスタンISAF(国際治安支援部隊)に派兵すると昨年発言したのは、皆様が尊敬するオザワ氏。ドイツに続けとばかりに、ソマリアのみならずアフガニスタンにも派兵するだろう。

おりしも、安全保障と防衛力に関する懇談会(座長・勝俣恒久東京電力会長)が、4日に提出した報告書で、集団的自衛権の行使にも踏み込み、国際共同開発に加わるため、武器輸出三原則の緩和も求めている。

市場原理主義の導入が無事終わり、政府・財界の計画通り、無職でいるより、砲弾の餌食になりたいという方々?すら出現。国家による殺人、最高に効率的な経済政策だろう。

小選挙区制度を導入したオザワ氏、見事、二大政党(派閥)を定着させ、次はもちろん壊憲。

政権交代に続く、「国会議員定数の比例削減」で、うるさい野党は完全消滅する。

まもなく「属国軍国主義、栄光の日々」が到来。

日本列島という暮らしにくい、実質「不沈空母」の上を、うろちょろする庶民にとって、もちろん「栄光」どころではなく、「艱難辛苦」の日々が無限に続くだろう。

朝刊の新刊広告に『それでも、日本人は「戦争」を選んだ 』加藤陽子著、朝日出版社刊の広告が載っていた。先の大戦をテーマにした、エリート高校生向け授業の講義録。

この書名『それでも、日本人は「戦争」を選んだ 』、まるで今回の民主党圧勝選挙を示唆しているように思えて不気味。

戦争をする「普通の国」にしたいオザワ氏に、白紙委任状を発行する選挙。自民党潰し、ええじゃないかのガス抜きのあと、民主党に、みっちり血と汗を絞られる。政権交代の一体何が、庶民にとってめでたいのだろう?

「歴史的大敗」と漢字変換をしようとしたら、「歴史的頽廃」になったという文章を読んだ記憶がある。かな漢字変換、なんと天才的か。

将来いつの日か、ジョン・エドワード・フランシス・アクトンの箴言を思い出し、議席を少数野党に分散しておけばよかったのにと思う人々が、万一多少現れても、後悔先に立たず。

権力は腐敗する。絶対権力は、絶対に腐敗する。

Power tends to corrupt, and absolute power corrupts absolutely.

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