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2009年7月 8日 (水)

ホンジュラス・クーデターは氷山の一角。次はどの国?

グアテマラ・タイムズ
2009-07-05

中米と南米の伝統的な右派勢力陣営はパニック状態だ。連中の演説と戦略の決まり文句はこうだ。「わが国において、"チャベス"や"エヴォ・モラレス"の選出を阻止せねばならない。」連中は米州ボリバル代替統合構想の指導者達に対する嫌悪を雄弁に語っている。

米州ボリバル代替統合構想の指導者達の美徳は、権力を握っている右翼の連中のそれと同様に、疑問の余地がある。こうした諸国にとって、一体誰が最終的に有益なのかは、結果を見てみるまで、分からない。

ブラジルのルラと、チリのミシェル・バチェレは、新たな左翼運動の建設的な功績の好例だ。

中米では状況は異なっている。これらの国々(コスタリカ以外)の国民が大きく分極化したのは、冷戦中この地域で戦われた代理戦争の結果だ。大虐殺、権力の乱用、集団虐殺、そして全体主義的政府は、こうした戦争の結果で苦労した国民の記憶にいまだ新しい。

冷戦が公式に終結した後に登場し始めた脆弱な民主主義は、依然として、ほとんど名ばかりの民主主義にすぎず、法に従って機能する堅固な統治制度ではない。

脆弱な民主的制度や司法部門は、こうした民主主義の本拠とはほど遠い。

法案は通過させることはできても、必ずしも尊重されるわけではない。グアテマラには、国会による治安判事任命の法律を通過したという、ごく最近の例がある。司法制度から、腐敗した治安判事や裁判官たちを一掃するのに、新法は必要だった。

一言、違憲だと宣言して、この法律をゆがめた最初の分野は、グアテマラ各大学の学長たち、つまり学界代表だった。彼等はこの件をグアテマラ憲法裁判所に持ち込み、最高裁は彼等に有利な裁定をしたのだ。

これは、グアテマラでは、いかに法律が機能するか、そして、誰が自分たちに都合良く、法律を変える力を持っているかについての、心強い例だとは言い難い。

要するに、グアテマラで、コロムが、ニカラグアでダニエル・オルテガが大統領に選出されて以来、ホンジュラス大統領セラヤの米州ボリバル代替統合構想に対する熱意と、最近エルサルバドルでフネスが選出されたことで、この地域における、伝統的な右派権力者層がパニックに陥ったのだ。

彼等は、闘牛士が振る赤いケープを見ている 雄牛のようなものだ。雄牛はどうするだろう。闘牛は突進するのだ。

グアテマラのアルバロ・コロムを、権力から追い落とそうという最初の深刻な企みは、2009年5月、ローゼンバーク弁護士暗殺のスキャンダルを利用したものだった。国際社会が注目し、素早く信号を送ったために、これはうまく行かなかった。クーデタをしようなどど考えてはいけない。我々はお前たちを支持しない。右派野党は、渋々ながら、自陣営へと退却し、今や他のオプションを伺っている。

ホンジュラスの右翼権力エリートは、グアテマラで起きた事に細心の注意を払っていたに違いなく、多少とも準合法的な主張さえあれば、国際社会は、我々のことを止められまい、と考え、セラヤを権力から追い落とす、一見合法的なクーデター作戦を思いついた。

中米諸国では、議会と最高裁がどのように機能するかを知っていれば、かなりの法律を、でっちあげることができ、最高裁や憲法裁判所に、特定の利益に従った裁定をさせることができる。司法制度は、きわめて脆弱で、腐敗しており、基本的に金次第だ。

国連、欧州連合、アメリカ、米州機構、中米統合機構は、異口同音に、ホンジュラスの新政府は、合法的でなく、セラヤを復帰させるべきだと宣言した。米州ボリバル代替統合構想は関与すべきではないと考え、いかなる軍事的対応や関与を遺憾に思う。

"承認されていない"ホンジュラス政府はこう主張している。何が合法的で、何が民主的だということを、世界がどう思うとかまわない。我々は自分が思う通りにやる。

これは新たな戦略だ。国連、欧州連合、アメリカ、米州機構、中米統合機構の見解を、一斉に無視するものだ。

いまや問題は、エルサルバドル、ニカラグアやグアテマラに対する、ホンジュラス"非合法政府"による行動の影響はどのようなものか、ということだ。

コスタリカは安定しており、パナマは伝統的な右翼支配層の代表を選出したばかりで、この二カ国は平静を保つだろう。

"承認されていない"ホンジュラス政府から送られる信号は、グアテマラ、エルサルバドルや、ニカラグアの仲間たちに、自分たちの行動をまねするよう激励しかねない。

グアテマラでは、12人程の右翼評論家が、セラヤを追い落とした"大胆で、勇敢な"ホンジュラス人への支持を、既に公式に書いて表明し、国際社会を無視して、いかなる犠牲を払っても、最後までやり抜くように、励ましている。何人かのラジオ解説者も同じ行動をしている。

グアテマラとエルサルバドルでも、間もなく、クーデターを見ることになるのだろうか? それは大いにありうることだ。もしも、グアテマラのラジオやTVをつけてみて、マリンバ音楽しか聞こえないという場合に、起きたとわかるのだ。

記事原文のurl:www.guatemala-times.com/opinion/editorial/1136-honduras-coup-is-just-the-tip-of-the-iceberg-who-is-next.html

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自民党支持者としか思われない学者が、民主党支持で、静岡県知事に選ばれたのを、あたかも、政治大変動のごとく描き出して、自民・公明から、民主へのエセ政権交代をあおる商業マスコミ。自民党シンパ学者が民主党という同じ穴のむじなのレッテルで当選したとて、何の変化もおきるわけがないだろう。与党の派閥間の移行にすぎまい。あの学者が落ちて、他の穴馬候補が当選していれば、それは事件だったろうが。

911の小泉・郵政詐欺選挙の反省を全く表明していないマスコミ。今度は、詐欺の第二段階、二大政党政権交代論を売り込む。失礼ながら、実質大多数がB層ではないかとおもわれるこの国の皆様、またもや、この詐欺にのせられるだろう。

俳優の何回忌だかを、大々的に報道するゴミ・ニュース。お笑い芸人が知事(痴事?)に扮している宮崎県人やら、無責任なタレント弁護士知事らの、二党選択発言ばかり報道してくれる。一方、世界最大、最も忠実なアメリカの属国としては、ホンジュラスの命運、小国とはいえ人ごとではないのに、クーデターについては詳しく報じない。マスコミや政治家には、幸い、素晴らしい好都合なタイミングで、中国でウイグル騒乱が発生。大変な問題だ。しかし、属国日本としては、中国の少数民族弾圧を批判するまえに、まず自立することだろう。自分の頭の上の蝿を追うのが先では。

安保解消を訴える著名財界人の本が出た。『惜別 さらばアメリカ』清水信次著 経済界刊

冒頭には、カラー著者写真が多数載っている。著者がそれぞれの写真で、一緒に写っている相手が壮観。岸信介、福田赳夫、中曽根康弘、安倍晋三、福田康夫、麻生太郎という歴代総理。自民党幹部とそうしたつながりを持つ人物が、日米安保条約の解消を呼びかけたのにびっくり。しかるのち、憲法をかえよという。当然の順序だろう。自民も民主も、日米安保解消には決してふれず、憲法の破壊(マスコミ用語では『改正』)だけを言い立てるが、この人はそうではない。

清水信次という人、政界にいたら、ほとんど日本版セラヤ?

もしも、テレビや新聞に使うお時間があるなら、是非こうした画期的な本をこそお読みいただきたいと思う。『1Q84』のようなあいまいな小説ではなく、こういう本がベストセラーになるようであれば、日本も変わる可能性があるだろう。しかし、そういう可能性、残念ながら、無限に小さいだろう。

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