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2009年6月

2009年6月30日 (火)

ホンジュラスでクーデター進行中: オバマ最初のクーデター

ホンジュラスのセラヤ大統領、拉致される。

Eva Golinger (evagolinger@hotmail.com または evagolinger@gmail.com)

Postcards from the Revolution

2009年6月28日

chavezcode.com

[注: カラカス時間午前11:15時点で、セラヤ大統領は、コスタリカのサン・ホセから、テレスールの生放送で語っている。兵士たちが、朝早く、大統領邸宅に侵入、発砲し、クーデターに抵抗すれば彼と家族を殺すと脅したと彼は証言した。大統領は、彼を拉致、空軍基地に連行、コスタリカまで飛行させた兵士との同行を強いられた。彼は、アメリカ政府に、クーデターを非難する公式声明を出すよう要求した。アメリカがそうしない場合、アメリカが拉致を承諾していることを意味しよう。]

カラカス、ベネズエラ

今朝、私の携帯電話にビーッとなって入ったテキスト・メッセージはこうだ。「警報!セラヤが拉致された、ホンジュラスでクーデターが進行中だ、皆に広めて欲しい!」日曜日朝にしては、特に今日、憲法改訂のための憲法制定会議を将来招集することに関する初めての国民投票で、投票するという神聖な権利を行使しようとしていた何百万人ものホンジュラス人にとっては、突然の不快な目覚めだった。おそらく、紛争の中心にあるのは、今日予定されていた国民投票だろう。この投票は、拘束力のある投票ではなく、ホンジュラス国民の大半が、最終的に憲法を改訂する過程に進みたいと願っているのかどうかを判断するための単なる世論調査なのだ。

ホンジュラス国民の政治過程への参加を最小限に留めようという制限がある憲法を持ったこの中米国家では、このような発議は、いまだかつて行われたとがない。レーガン政権の中米における汚い戦争のさなか、1982年に作られた現行憲法は、経済的・政治的に、権力を握った連中が、国民からほとんど干渉を受けず、必ず権力を確保できるよう作られている。ホンジュラス自由党を基盤に2005年11月に選出されたセラヤは、国民の大半が、憲法改訂が必要だということに同意するかどうかを判断するための世論調査を行おうと提案していた。ホンジュラスの労働組合と社会運動の大多数から彼は支持されていた。もしも投票が行われれば、結果によっては、来るべき11月の選挙で、憲法制定会議を招集することに対する国民投票が行われることになっていた。とはいえ、今日予定されていた投票は、法律によって義務化されているものではない。

実際、投票が行われるはずの日の数日前、(議会も最高裁も、反セラヤ多数派と、超保守派政党のホンジュラス国民党(PNH)メンバーが牛耳っているが)議会の要求に応じ、ホンジュラス最高裁はそれを違法と裁定した。この動きは、街路におけるセラヤ大統領支持の大規模な抗議行動をひき起こした。6月24日、大統領は、日曜日の選挙用選挙資材を、軍に配布させることを統合参謀本部議長のロメオ・ヴァスケスが拒否した後、将軍を罷免した。ロメオ・ヴァスケス将軍は、資材を厳格な軍の管理の下におき、予定されている国民投票は、最高裁によって違法と決定されたので、大統領の命令に従うことはできないと主張して、大統領の部下に対してさえ引き渡しを拒否したのだ。アメリカと同様、ホンジュラス大統領は全軍最高司令官で、軍の行動に対する最終決定権を持っており、彼はそこで将軍の罷免を命じた。アンヘル・エドムンド・オレジャナ国防相も、この緊張が高まる状況に対応して辞任した。

しかし、翌日ホンジュラス最高裁は、彼の罷免は「憲法違反」だと裁定し、統合参謀本部議長ロメオ・ヴァスケス将軍を復職させた。何千人もがホンジュラスの首都テグシガルパの通りに押し寄せ、セラヤ大統領の支持を表明し、日曜日に、拘束力のない国民投票を必ず実施させたいという決意を証明している。金曜日、大統領と数百人の支持者集団が、それまで軍によって確保されていた選挙用資材を収集すべく、近くの空軍基地まで行進した。その晩、セラヤ大統領は、様々な政党のや社会運動の政治家集団とともに全国的記者会見を催し、ホンジュラスの団結と平和を呼びかけた。

土曜日の時点では、ホンジュラス国内の状況は平穏と報告されていた。だが日曜日朝早く、約60人の武装兵集団が大統領官邸に入り、セラヤを拉致した。数時間の混乱の後、大統領は、近くの空軍基地に連行され、隣国コスタリカに飛行機で送られたと主張する報告が現れた。これまで大統領の姿は確認されておらず、彼の生命が依然危機にひんしているかどうかも分かっていない。

セラヤ大統領夫人のシオマラ・カストロ・デ・セラヤは、カラカス時間のおよそ午前10時に、テレスールに出演し、日曜日朝早く、兵士が彼等の屋敷を急襲し、家中で発砲し、打擲し、大統領を拉致したと非難した。「卑怯な行為でした」全てが終わってしまうまで、誰も知らず、対応もできない時間に起きた違法な拉致に触れ、大統領夫人はそう語っている。カストロ・デ・セラヤは、夫の命の「保護」も要求し、彼女自身、夫の居場所がわからないと語った。彼女は、自分たちの命は依然として「深刻な危機にある」と主張し、この違法クーデターを非難し、民主的に選ばれたセラヤの救出と復職を含め、国家に憲法秩序を回復させるよう迅速に行動することを、国際社会に呼びかけている。

ボリビアのエボ・モラレス大統領やベネズエラのウゴ・チャベス大統領は、いずれも、日曜日朝、ホンジュラスのクーデターを非難し、デモクラシーを回復し、憲法上の大統領を復職させるよう、国際社会が反撃することを求める公式声明を発表した。先週水曜日の6月24日、ホンジュラスも加盟国である、米州ボリーバル代替統合構想(ALBA)の加盟国臨時会議が、エクアドル、アンティグア & バルバドスと、セントヴィンセントを、仲間に迎え入れるべく、ベネズエラで開催された。会議には、ホンジュラス外務大臣パトリシア・ロダスが参加しており、セラヤ大統領を支持し、彼の命令と、ホンジュラスの民主的な過程を攻撃するいかなる企みをも糾弾する声明が読まれた。

ホンジュラスからの報告によれば、公共テレビ・チャンネル、カナル8は、クーデター軍により閉鎖されているという。わずか数分前に、テレスールは、ホンジュラス軍が、国中の全ての電力を遮断したと報じた。外務大臣パトリシア・ロダスによると、放送を継続しているテレビ局やラジオ局は、クーデターやゼラヤ大統領の誘拐を報じていない。「電話も電気も止められている」と、ロダスは、ほんの数分前、テレスールで認めていた。「テレビは、アニメやホーム・ドラマを放映していて、ホンジュラス国民に、起きていることを伝えていない」。この状況は、不気味にも、2002年4月のベネズエラにおける、チャベス大統領に対するクーデタを連想させる。マスコミが、最初、クーデターを支持するよう情報を操作し、やがては全ての情報を報道管制して、主要な役割を演じたが、国民が抗議を開始し、最終的にクーデター軍を圧倒し、打ち破り、チャベスを救出し(彼も軍隊によって誘拐されていた)憲法秩序を回復した事件だ。

ホンジュラスは、過去一世紀の間、独裁政治と、数回の軍事侵略も含めたアメリカの大規模介入の犠牲となっていた国家だ。ホンジュラスに対するアメリカ政府の最近の大規模介入は、レーガン政権が、中米におけるあらゆる潜在的な“共産主義の脅威”を根絶しようとして、暗殺部隊や民兵組織に資金を提供していた1980年代のことだ。当時は、ジョン・ネグロポンテが駐ホンジュラス・アメリカ大使で、ホンジュラスの暗殺部隊に資金を供与したり、訓練したりする責任者だった。この暗殺部隊が、国中、何千人もの行方不明者や暗殺された人々に、関与していた。

金曜日、米州機構(OAS)は、ホンジュラスの危機を議論すべく特別会議を招集し、後にデモクラシーへの脅威を非難する声明を発表し、更に調査をするため、代表団がOASに出張することを承認した。しかしながら、金曜日、アメリカ合州国のフィリップ・J・クローリー国務次官補は、セラヤ大統領に対するクーデターに対するアメリカ政府の立場を明らかにすることを拒否し、代わりに、ホンジュラス大統領の反対派に対するワシントンの支持を暗示する一層曖昧な発表を行った。大半の他の中南米政府は、ホンジュラスで進行中のクーデター計画に対するはっきりと断固とした非難と、ホンジュラスで合法的に選出された大統領マヌアル・セラヤに対するゆるがぬ支持を表明しているのに対し、アメリカのスポークスマンは、以下の通り述べている「提案されている憲法改訂に関する6月28日の国民投票をめぐる、ホンジュラス政治家間による政治対話の途絶を、アメリカは懸念している。現在の政治的難局に対し、全ての関係者が、ホンジュラス憲法とホンジュラスの法律を順守し、米州民主主義憲章の原理と一致した、合意による、民主的な解決を得ようと努めるよう、アメリカは強く促すものである。」

日曜日朝午前10:30の時点で、ホンジュラスの軍事クーデターに関し、ワシントンからはこれ以上の声明は出されていない。この中米国家は、アメリカ経済に深く依存している。アメリカは、ホンジュラス最大の収入源の一つ、1980年代、ワシントンによる汚い戦争の時代に紛争地帯から逃れ、アメリカ領土に大量移民した結果導入された「一時的保護身分」プログラムの下で、アメリカで働いているホンジュラス人からの送金を保障している。ベネズエラ、ボリビアや、この地域のその他の国々でそうだったように、もう一つのホンジュラスの主要な資金源はUSAIDで、通常、アメリカの権益に役立つNGOや政党を支援する「デモクラシー推進」計画で、年間5000万ドル以上を提供している。ペンタゴンは、ホンジュラスのソトカノに軍事基地を維持しており、基地には約500人の兵士が駐留し、多数の空軍戦闘機やヘリコプターがある。

ロダス外務大臣は、駐ホンジュラス・アメリカ大使、ヒューゴ・ロレンスと再三連絡をとろうと試みているが、これまでどの電話にも応じていないと語っている。クーデターの手口からして、ワシントンが関与していることは明白だ。大半がアメリカ軍によって訓練されているホンジュラス軍も、政治家や経済エリート達も、アメリカ政府の支援・支持無しに、民主的に選出された大統領を失脚させるような行動をとるはずがない。セラヤ大統領は、ALBA加盟国、特にベネズエラのチャベス大統領との関係を深めようとしていることで、ホンジュラスの保守勢力から益々攻撃されつつあった。ホンジュラスが、中南米の、より左翼的、社会主義的な国々との一体化を継続できないようにするための方便として、クーデターが実行されたのだと多くの国民は信じている。

記事原文のurl:www.chavezcode.com/2009/06/coup-detat-underway-in-honduras.html

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関連記事翻訳:

中南米に対するオバマの本当のメッセージは?

2009年6月28日 (日)

NSA、何百万通もの米国電子メールを監視

Tom Eley

2009年6月19日

wsws.org

国家安全保障局 (NSA)の、数人の元職および現行職員が匿名を条件に、諜報機関が、何百万通ものアメリカ人による電子メール通信と電話会話を監視している可能性があるとニューヨーク・タイムズに語った。新事実の暴露には、NSAによる2008年と2009年の国内電子メール通信の監視は、法律に違反していたことにまつわる4月の発覚が続いた。

昨年、議会は、外国人、またはアメリカ国外にいると「正当に信じられる」人々をスパイしようとする国家安全保障局の努力の結果、意図しない結果として生じるものである限りにおいて、アメリカ人の通信をスパイすることへの、より大きな自由度をNSAに対して認める法律を通過した。これは、NSAに、アメリカの通信“ゲートウェー”を通過する何千万通の電子メールと電話会話を傍受する権限を与えている。この方策は、私的な通話記録を連邦当局に渡した通信会社の免責を認める議会法案に添付されている。

法案に賛成した人々の中には、当時イリノイ州上院議員バラク・オバマもいた。全部で、下院議員の293人と、上院議員69人が、法案通過に賛成した。

特にアメリカ人“テロ容疑者”を対象とした捜査を開始するには、法律上、NSAは、まず秘密主義の外国諜報活動監視裁判所(FISC)から、令状を得る必要がある。実際、これは単なる形式的手続きに過ぎない。FISCは、ほとんど政府の令状要求を却下したことはない。

しかしNSAの活動は、国内でのスパイ活動を許容するために特に設けられたこの疑似合法的制度さえも、超えてしまっている。どれだけの人数のアメリカ人がスパイされていたのかは分かっていないが、タイムズ紙の情報源は、FISCが発行した令状10通のうち8通で、NSAは「法律の範囲を超えていると見なされている。」と報じている。更に、「各命令で、数百から、数千の電話番号や、電子メールアドレスを選び出すことが可能なので、不適切に収集された個々の通信の数は、数百万にのぼるだろう」とタイムズ紙は報じている。

ある元職員は、NSAの違法な国内スパイ活動は、数年間にわたり進行中であると語った。2005年に、この職員は、ピンウェールという名の秘密データベースを使うよう訓練されたが、このデータペースは、職員が「アメリカに・から着発信する膨大な量の電子メール・メッセージを読む」ことを可能にするものだと語っていた。この計画で集められているアメリカの電子メールメッセージは、全体の30パーセントにも及ぶと思っているとその職員は語っている。現役NSA職員二人が、この計画は現在も継続していることを認めている。

この情報筋は、タイムズ紙に、アメリカ国内の電子メールに対するスパイ活動が、元司法長官ジョン・アシュクロフトと、「NSA監視活動の、あるいは非合法な側面と彼等が考えられるものに対し、ほとんど革命のような事態を画策した」司法省幹部職員達を巻き込んだ、2004年のブッシュ政権内部での激しい闘いの核心だったことを認めた。この危機は、膵炎から回復の途上にあったアシュクロフトの病床横で展開した。アシュクロフトと司法副長官ジェームズ・コメイは、国内電子監視計画は、1978年の外国諜報監視法(FISA)違反だと考え、再認可する命令に署名するのを拒否した。

「論争は、ほとんどこの問題を巡るものでした」この紛争について知っているある元ブッシュ政権幹部は、タイムズ紙に語っている。当時コメイは、主要なコミュニケーションのパターンと、個人と集団間の通信リンクの姿を解明するための、データベース構築用に使うことが可能な『“アメリカ人のコミュニケーションに関する‘メタデータ’収集』を巡る懸念を表明していた。ブッシュ政権は、司法省の承認無しに、計画を更に推進していた。(「元司法省幹部、国内スパイ活動を擁護するための、ブッシュ政権による違法行為について語る。」を参照のこと)英語

合法的に制定された国内スパイ活動ガイドラインを破ったことが分かっている例は、「過剰収集」の不慮の例だと、議員たちに対し、NSAは明らかに説明したのだ。NSAは、タイムズ紙の記事について論評することを拒否しているが、デニス・ブレア国家情報長官のスポークスマンは、法的および兵站上の複雑さから、「技術的な、不慮の過ちは、おきる可能性があり」「そのような誤りが明らかになった場合には、しかるべき幹部に報告され、是正手段が講じられている。」と主張した。

下院諜報監督委員会の議長、ラッシュ・ホルト(ニュー・ジャージー選出民主党議員)は、このあいまいな説明に疑問を投げかけた。「活動の中には、目に余るものがあり、到底、偶発的とはいえない」とタイムズ紙に語っている。

これは驚くべき発言だ。諜報機関を監督する立場にある下院委員会の主要メンバーが、事実上、令状あるいは他の形の法的に正当な理由なしに、膨大な数のアメリカ人をスパイするために、NSAが意図的に法律違反をしていた、と語っているのだ。これと、タイムズの匿名情報源による暴露とをあわせれば、政府の立法、司法府への、ましてや過去三回の国政選挙で、ブッシュ政権の反民主的な政策を断固否定したアメリカ人への説明責任も無しに、刑事免責を得て活動している、諜報機関の姿がまざまざと描き出される。

タイムズは、調査記事に続け、論説によって、進行中のNSAによる職権乱用が、昨年の議会によるFISA改定によって準備されたことを、正当にも指摘している。「ジョージ・W・ブッシュ大統領は、9/11後間もなく、まず所要令状を得ること無しに、NSAが国内で盗聴を行うことを承認し、この法律への違反を始めたのだ。この計画がタイムズによって暴露された2004年末、盗聴活動と、それに参加した通信会社に対し、遡及効果のある法的な援護を与えるよう、ブッシュ・チームが議会に圧力をかけ始めた。」と論説は述べている。

2004年末に記事を暴露したタイムズ紙への言及は、むしろ利己的だ。実際、タイムズ紙は、NSAが国内でスパイ活動をしている証拠を、ブッシュ政権の強い要請により、2004選挙の後まで、アメリカ国民から隠していた。(「不幸な告白: ニューヨーク・タイムズ、2004選挙後まで、NSAのスパイ活動を隠ぺい」を参照)英語

議員たちは、NSAの国内スパイ計画を巡る懸念の詳細について、アメリカ国民に明かしてはおらず、上院諜報委員会議長、カリフォルニア選出上院議員ダイアン・フェインシュタインは、水曜日、あわててタイムズ紙記事の内容を否定した。「私がこれまでに知っている全てのことが本当の話を示しており、 [アメリカ人の電子メール]の内容を収集する上で、目に余る行為があるというのは、私が知る限りでは真実ではない」と彼女は主張した。

実際、オバマ政権と主要民主党議員は、ブッシュ時代に構築された警察国家の権力を強化すると固く決意している。

火曜日、上院司法委員会での証言で、司法長官エリック・ホルダーは、オバマが大統領に就任する前には、彼とバラク・オバマ大統領が擁護していた姿勢である「アメリカ人の電話会話を令状無しに盗聴するのは違法だ」と述べることを拒否した。彼はまた、令状無しの盗聴計画に対して法的な論拠を与えるよう企んだ2006年のブッシュ政権白書を、司法省が撤回するかどうか、発言することを拒否した。

こうした暴露は、国家の政治制度や法規から、益々独立しつつある権力機構、軍-諜報機関の、強力な国内的役割を示すもう一つの兆候としての機能を果たしている。

4月、拷問者に対し、擬似的な法的根拠を作ることを狙ったブッシュ政権の法律メモを、裁判所の命令に従って公表する、というバラク・オバマ大統領の決定に対し、「国家安全保障関係者のコミュニティー」内部、あるいはそれに近い筋が、大声で批判を始めると、オバマは、拷問を命じたり、実行したりした連中の調査は行わないと約束した。

これは、軍-諜報機関と共和党右派を元気づけただけだ。イラク人囚人を拷問しているアメリカ兵を撮影した、何十枚もの写真を公表しろという裁判所の命令を先に受け入れたことを、オバマが覆した際、司令官たちは彼を支持した。しかし、軍-諜報機関の圧力に屈伏し、グアンタナモ湾捕虜収容所に拘置されている、テロリストとされている人々を裁くための軍事法廷制度を止めるという大統領選挙キャンペーン時の約束から、オバマはまたもや後戻りした。

実際、表向き、国家の諜報機関を監督する立場にある議員たち自身が、その諜報活動の対象なのだ。NSAが、議員や著名な政治家達に対し、スパイ作戦を遂行していることは、公然と認識されている。4月、カリフォルニアの民主党下院議員で、当時、下院諜報委員会の有力メンバーであった、ジェーン・ハーマンが、政治的便宜と引き換えに、起訴されている二人の親イスラエル・ロビイストのため、仲裁してやると約束している会話を、NSAが盗聴していることが明らかになった。ハーマン自身が、NSAによる令状無しスパイ作戦の、積極的な支持者だ。

タイムズ紙がインタビューした元職員は、ビル・クリントン元大統領の電子メール・アカウントに、ある職員がアクセスするのにもピンウェールが使われたことを認めた。彼は、それを実行した職員は尋問されたとは述べたが、解雇されたか否かは触れなかった。

関連する進展として、軍は、コンピューター上で、軍の諜報、戦争開始能力を監督、開発する新たな「サイバー司令部」の詳細を、数日中に発表するものと予想されている。サイバー戦争に関連する大半の機能を支配しているNSAは、この新司令部の中で卓越した姿を示すだろう。

下記記事もお勧めする。

Seven days in May, 2009
[2009年5月13日]

Congress moves toward expanding government spying, with immunity for telecoms
[2008年2月14日]

記事原文のurl:www.wsws.org/articles/2009/jun2009/nsas-j19.shtml

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宗主国で行われている監視、属国でも当然行われているだろう。

2009年6月24日 (水)

オバマ・ブランドに乗せられる-Chris Hedgesのコラム

Chris Hedges

2009年5月5日

"Truthdig"

バラク・オバマというは一つのブランドだ。そして、オバマ・ブランドなるものは、企業の大立者連中が財務省を略奪し、選挙で選ばれた首脳達が、企業ロビイストの軍団から、賄賂を得続け、商業マスコミが、うわさ話や、どうでもよいことで国民の憂さを晴らし、アメリカの帝国主義戦争が中東で拡大する中、アメリカ国民に、アメリカ政府のことを良く思わせるように仕組まれたものだ。オバマ・ブランドというのは、消費者を幸せにするのが目的だ。我々国民が、もてなされる。未来は明るいような気分にさせられる。国民は大統領が好きになる。彼は私たちと同じようなものだと、私たちは思い込む。だが、操作巧みな企業広告の世界から送り出される、あらゆるブランド製品同様、我々は、自分の利益にならない様々な事をしたり、支持したりするように欺かれるのだ。

こうしたアメリカ人の信頼と希望に対して、オバマ・ブランドは一体何を与えてくれたのだろう? 彼の政権は、バブル経済を再膨張させるという失敗の運命にある努力、せいぜいが破局を先のばしにして、深刻な危機の時代に、人々を無一文で放置することになる戦術として、ウォール街や破たん寸前の銀行に、12.8兆ドルもの納税者の金を、使ったり、貸したり、保証したりしている。オバマ・ブランドは、国防関連支出と、軍事計画者たちが、今や70,000人の兵士が今後15年から20年駐留すると予想している、イラクにおける運の尽きた帝国主義プロジェクト継続のために、ほぼ1兆ドルを割り当てた。オバマ・ブランドは、パキスタンに入り込むよう越境爆撃に送られる無人飛行機の使用を含め、アフガニスタンでの戦争を拡大し、一般市民の死者数を過去三ヶ月で倍増した。オバマ・ブランドは、労働者達が団結できるような規制緩和をせず、全てのアメリカ人のための非営利単一医療を考えられるようにするのを拒んだ。そしてオバマ・ブランドは、ブッシュ政権を、拷問の利用を含む戦争犯罪で起訴せず、ブッシュの秘密主義法制を取り去ることも、人身保護法の復活も拒んだ。

オバマ・ブランドは、極端に個人主義的で、目新しく見えるイメージを提供してくれている。企業勢力と巨大な軍産複合体という、昔ながらの原動力が、国家を略奪し続けているのを見えなくするよう、我々に免疫をつけてくれるのだ。わが国の政治を支配している企業は、もはや本質的に違いがある製品を製造しているのでなく、違いのあるブランドを製造しているのだ。オバマ・ブランドも、ジョージ・W・ブッシュというブランドと同様、法人型国家の核を脅かすようなことはしない。ブッシュ・ブランドは潰れた。わざとらしい気取りのなさに対する免疫が、我々にできたのだ。我々が本質を見抜いたのだ。これは、広告宣伝の世界で良くある、空気抜きだ。つまり、我々は、ワクワクする、わずかばかりエロチックな魅力もある、新しいオバマ・ブランドを与えられたわけだ。ベネトンやカルバン・クラインは、きわどい芸術と進歩的政治と結びつけるのに広告を活用するオバマ・ブランドの先駆けだ。それで連中の製品が優位になる。だが狙いは、あらゆるブランド同様に、受け身の消費者たちに、ブランドを経験だと思い込ませることにある。

後に「政治的正しさ」と呼ばれるようになった大義と融合したおかげで、基本的な経済基盤を無視した、女性運動や公民権運動が、活動家世代を、行動ではなく、イメージの政治で、たくみに調教してしまった、とナオミ・クラインは、『ブランドなんかいらない』(原題NO LOGO)で書いている。

世界的な有名人となったオバマは、易々と、ブランドへと成形された。二年間の上院議員以外、彼にはほとんど何の経験もなく、道徳的な核心も何もなく、万人向けのどんな色にでも塗り変えることが可能だった。彼の短い上院における投票実績は、企業権益への見すぼらしい屈従に過ぎない。原子力発電は、「グリーン」エネルギーだとして、彼は喜んで推進した。イラクとアフガニスタンでの戦争を継続するよう賛成票を投じた。彼は愛国者法を再認可した。暴利をむさぼるクレジット・カード利率の上限を定めることを狙った法案を、彼は支持しようとはしなかった。1872年の悪名高い鉱業法を改正するはずだった法案に、彼は反対した。デニス・クシニッチやジョン・コニヤーズ等の下院議員が起草した皆医療保険法 HR676を支持することを、彼は拒否した。彼は死刑を支持している。そして、金融業界による大規模ロビー活動の一環だった、集団訴訟「改革」法案を彼は支持した。この法律は、集団訴訟公正法として知られており、大半の集団訴訟を審問する裁判地としての州裁判所を、事実上閉鎖し、多くの裁判所での強力な企業による異議申し立てを、こうした訴訟が拒否する機会という救済策を否定するものだ。

オバマ就任前の数週、ガザが空襲で爆撃されていた間、セイモア・ハーシュによれば、「オバマ・チームは、既にイスラエルに流れ込んでいた「高性能爆弾」その他ハイテク兵器の、計画されていた補給には反対するものではないことを知ってもらいたい」と言っていたそうだ。上院議員としての、彼ご自慢の反戦演説とて、おそらく彼唯一の果敢な抵抗の実行動も、あっと言う間に反転した。2004年7月27日、シカゴ・トリビューンに彼はこう語っている。「今の段階では、私の立場とジョージ・ブッシュの立場の間には、それほど大きな差異はありません。差異は、思うに、誰が任務を実行する立場にあるかです」。そして、何百回も反戦演説をしたクシニッチのような熱心な反戦論者とは違い、オバマは、イラク戦争が不人気になるまで、従順に沈黙を守ったままだった。

オバマ選挙キャンペーンは、10月、全米広告協会年次大会に集まった、何百人ものマーケティング担当者、広告代理店幹部や、マーケティング・サービス・ベンダーの票を獲得した。オバマ選挙キャンペーンは、アドバタイジング・エージで、2008年のマーケター・オブ・ザ・イヤーに選ばれ、次点のアップルやZappos.comを押し退けた。専門家から賞を奪ったのだ。オバマ・ブランドは、マーケティング担当者の夢なのだ。オバマ大統領は、あることを行い、オバマ・ブランドは、国民にそれとは違うことを信じさせたのだ。これこめが当たる広告の神髄だ。スポンサーにその気にさせられてしまい、彼等の狙い通りに、ものを買ったり、行為をしたりするのだ。

「有名人文化」が、ベンジャミン・デモットが「ジャンク政治」と呼んだ政治を含め、アメリカ文化のあらゆる側面にまつわりついている。ジャンク政治は、正義も、権利の修復も求めはしない。ジャンク政治は、様々な問題を、はっきりさせるのではなしに、擬人化し、道徳的教訓を引きだそうとする。「ジャンク政治は、相互関連した紛争はもどかしがり、アメリカの楽観主義や品性に熱心で、あなたの痛みはわかりますという類の言葉やしぐさに、大きく依存している」とデモットは書いている。ジャンク政治の結果は、何も変わらない、ということなのだ。「既存の社会・経済的権益が連動したシステムを、強化する過程やら、慣習には、一切邪魔をしない」。ジャンク政治は、「勇気を、ほら吹きに、共感を、安っぽい感傷に、謙遜を、自己軽蔑に、一般国民との同一化を、知恵の不信に」変えて、伝統的な価値観を再定義する。ジャンク政治は「国内の大きく複雑な諸問題を小さくしてしまい、海外からの脅威を極大化する。またジャンク政治は、以前は極小化されていた問題を、往々にして華々しく膨らませ、自分の建前を、突然、説明もなしに、破棄しがちだ。」そして最後に、ジャンク政治は「あらゆる機会をとらえて、有権者の社会経済的自覚や、有権者の中にある他の差異を抹殺しようとする。」

ジャンク政治によって支配される、イメージに基づく文化は、物語や、イメージや、入念に練り上げられた見世物や、でっちあげの疑似ドラマを通じて、表現するのだ。恥ずべき事件、台風、地震、早世、致死的な新ウイルス、列車事故等々の出来事は、コンピューター画面やテレビ向きだ。国際外交や、労組交渉や、複雑な救済プランは、わくわくするような身の上話や刺激的画面にはならない。知事が売春婦の客になれば大変なニュース種になる。本格的な規制改革や、国民皆保険制度を提案したり、無駄な支出の抑制を唱えたりする政治家は退屈なのだ。王、女王や皇帝たちは、かつて宮廷で陰謀を駆使して、話題をそらせた。現在、映画、政治やマスコミ有名人は、連中の個人的欠点やらスキャンダルで、我々の気を散らす。こうしたものが、私たちに共通の神話を生み出すのだ。芝居、政治、そしてスポーツは、ネロ統治時代そうであったように、お互いに置き替えが可能になったのだ。

幻影と娯楽の時代において、瞬間的に感情を満足させる時代において、我々は真実を求めてはいない。真実は複雑だ。真実は退屈だ。人は、混乱した真実には、対処することができないか、あるいは、対処するのがいやなのだ。我々が何者になろうと、我々は地球上で最も偉大な国家に暮らしていて、つまりアメリカ人である我々は、優れた道徳的、肉体的特質を与えられており、我々自身の資質、または、アメリカという国家の性格ゆえに、または、神に祝福されているがゆえに、我々の将来は、常に素晴らしく、繁栄することができるのだと語ってくれる月並みな考えや、ステレオタイプや、心を鼓舞するメッセージに耽溺し、慰安されていることを、アメリカ人は要求されているのだ。真実は、我々の希望を阻害するものゆえ、受け入れられない。真実は我々を心地よくさせてはくれないのだ。

著書『世論』の中で、ウォルター・リップマンは、「外部世界と、私たちの頭の中の図柄」を区別した。彼は「ステレオタイプ」を、我々が世界の意味を見つけ出すのを手助けする単純化しすぎたパターン、と定義した。リップマンは、「ドイツ人」「南欧人」「黒人」「ハーバード出身者」「煽動者」等々のような人々の集団についての、雑な「我々が頭の中に抱いているステレオタイプ」の例をあげている。このようなステレオタイプは、リップマンは書いているが、混沌とした現実に、安心させてくれる、いつわりの首尾一貫性を与えるのだ。これらは、真実に対して、容易に理解できる説明を与えてくれて、物事を複雑化するのではなく、単純化するということから、むしろプロパガンダに近い。

ところが、広報担当者、政治機構、テレビ、ハリウッドあるいは、スポンサーらによって練り上げられた、仕組まれた出来事、ドラマ的上演というのは、全く違うのだ。ダニエル・ブーアスティンが、『幻影の時代―マスコミが製造する事実』で書いたように、それには、我々がそれはお膳立てされたものと知りながらも、本当のように見える能力があるのだ。それは、圧倒的な真実という、強力な情緒反応をひき起こすことができ、真実と置き換わり、虚構の説話が、往々にして容認された真実となる。ステレオタイプの場合には、正体を暴露すると、その信頼性が損なわれ、破壊されてしまうことが多い。しかし、自動車工場や、貧困者用給食施設や、イラクで兵士に演説する大統領を見せる、仕組まれた出来事ならば、そうした腐食の影響は決して受けない。疑似イベントの背後の、手の込んだ仕組みをさらしても、魅力と力が強化するばかりなのだ。これが、政治キャンペーンや、政治家が、どれほど効果的に演出されているかという、屈折したテレビ報道の基本なのだ。特に、テレビ出演するレポーターたちは、もはやメッセージが本当かどうかなどは、問わず、疑似イベントが、政治劇として有効だったのか、有効ではなかったのかを問うのだ。仕組まれた出来事は、私たちが、幻想によって、どれほど効果的に操つられたかによって判断される。本物のように見える、こうした出来事が、好まれ、賛美される。信じられる幻想を生み出し損ねたものは、失敗扱いされる。真実など無関係なのだ。政治で成功する連中というのは、ほとんどの文化においてと同様、最も説得力のある夢想をもたらす、ブランドと仕組まれた出来事を生み出す連中だ。そして、これこそがオバマが極めた技術だ。

もはや真実と作り事とが識別できない大衆は、幻想を通して、真実を解釈するしかなくなる。まとまりのない事実や、データの曖昧な断片や、取るに足りないことが、幻想を拡大したり、信ぴょう性を与えたりするのに使われ、もしも、それが、メッセージの邪魔になれば、捨てられる。真実が悪化すればするほど、たとえば、住宅の差し押さえや、失業が急増すればするほど、人々は更に逃避して、幻影に慰安を得るのだ。様々な意見が、真実と識別できなくなり、法律、科学、学問、あるいは、その日の出来事の報道について、真実を決定する普遍的な基準が無くなり、最も高く評価される技能は、人を楽しませる能力だということになり、この世界は、嘘が真実となり、自分たちが信じたいことを、人々が信じられる場所となる。これが疑似イベントの本当の危険性であり、仕組まれた出来事が、ステレオタイプより、はるかに有害な理由だ。ステレオタイプがそうしようとしているように、真実を説明しようとするのではなく、真実と置き換わるのだ。仕組まれた出来事を作り出した人々が設定したパラメーターによって、仕組まれた出来事が真実を再定義する。こうした制作者達は、このような幻想を広めて膨大な利益を稼ぐのだが、自分たちが支配している権力構造を維持することが、自分たちの既得権益にかなっているのだ。

古い生産志向の文化は、歴史家ウォレン・サスマンが名付けた性格を要求していた。新たな消費志向の文化は、彼がパーソナリティと名付けたものを要求する。ここで価値観は、固定した徳性から、演じ方の巧みさへと変わった。倹約と節度という古い文化的価値観は勤勉、誠実さと勇気を重んじるものだった。消費志向の文化は、魅力、魅惑、人から好まれることを重んじる。「人格という新たな文化で、全員に要求されている社会的役割は、俳優のそれだった」サスマンは書いている。「あらゆるアメリカ人は、かくして演技者となった。」

オバマが実践しているジャンク政治は、消費者に対する欺まんだ。ほとんど演技なのだ。ほとんど嘘なのだ。永遠に子供のような状態に留めておくためのものなのだ。しかし、我々が幻想の中で暮らす時間が長ければ長いほど、それが私たちの夢想を最後に打ち砕いた時の真実はひどいものとなる。自分の身の回りで何が起きているのかがわからず、厳しい真実に圧倒されている人々は、救世主を必死に探そうと、期待したり、予見したりはしないものだ。人々は、扇動政治家が救いに現れることをこいねがうようになる。これがオバマ・ブランドの究極的な危険性だ。それは、アメリカという法人国家によって遂行されている、理不尽な国内での破壊と盗みを、効果的に隠ぺいする。こうした企業は、何兆ドルもの納税者の富をかすめ取った後、何千万人のアメリカ人を、全てを失わせ、途方に暮れさせ、僅かばかり残された縮んでしまっている開かれた社会を、素早く消滅させられるような、更に強力で破壊的な幻想にあこがれる状態に放置するだろう。

クリス・ヘッジズの新刊「Empire of Illusion: The End of Literacy and the Triumph of Spectacle」は7月刊行だが、Amazonや地元書店で予約可能。

記事原文のurl:www.truthdig.com/report/item/20090503_buying_brand_obama/

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引用されている三冊、いずれもお勧め。

ナオミ・クライン『ブランドなんかいらない』(絶版だったが、新刊が刊行され入手可能に!)

ウォルター・リップマン『世論』岩波文庫 上・下

ダニエル・ブーアスティン『幻影の時代―マスコミが製造する事実』東京創元社

『幻影の時代―マスコミが製造する事実』は、数十年ぶりに懐かしく再読した。

有名人が有名なのは、有名だから。ベストセラーがベストセラーなのは、ベストセラーだから。というのに納得。いずれも本質的価値とは無関係。タレント東国原知事が「総理にしてくれるなら、自民党で出馬する」という、珍ニュースを聞いて、本書を思い出した。『芝居、政治、そしてスポーツは、ネロ統治時代そうであったように、お互いに置き替えが可能になったのだ。』

なお、ナオミ・クラインの『ブランドなんかいらない』と、ウォルター・リップマン『世論』の引用部分、翻訳書のものではなく、勝手な拙訳。

ベンジャミン・デモット『ジャンク政治』邦訳はなさそう。

クリス・ヘッジズの新刊も、なかなか面白そうだ。

天木直人氏のブログにも、お笑い日本ジャンク政治の記事があらわれた。

ナオミ・クラインの新刊・世界的ベストセラー『The Shock Doctrin』(ショック・ドクトリン)、あのル・カレが推薦の言葉を書いている。"Impassioned, hugely informative, wonderfully controversial and scary as hell"

仮に訳せば下記のような趣旨だ。

「熱のこもった、大いに参考になる、素晴らしいほど物議を醸す、実に恐ろしい本」

ルカレの言う通り。すごい本だ。

精神的を病み、病院に相談に行った結果、ショック療法のモルモットにされ、すっかり人生をこわされた女性との会話から本書は始まる。この「ショック療法」、アメリカ政府のプロジェクトによる資金援助を得ていた。「ショックで、人の心を白紙にし、あらたに健全な人格を発展させる」という建前ではあった。本当の狙いは、効果的な拷問の研究だったようだ。今、その成果は、グアンタナモ、アブグレイブ他、アメリカの拷問で存分に活用されている。

フリードマンの自由市場経済というショック療法も、まさに、この歪んだ、精神病治療を狙ったという建前の拷問方法開発・適用と、本質的には変わらないのだ。と、具体的適用例を詳細に物語る。皮切りは、シカゴ・ボーイズによる、チリのピノチェト政権。

こういう本の翻訳に、一体なぜ二年もかかるのだろう?大変に不思議なことだ。

フリードマンの自由市場経済との決別を言わない、自民・公明与党ばかりではなく、うりふたつの政策をうたっている民主党にもダメージが大きいので刊行を遠慮しているのだ、とまでは思わないが。

英会話能力向上カリキュラム開発などより、良書翻訳の方が、文化の底上げ効果ははるかに大きかろう。そう、宗主国アメリカでは、オバマ・ブランドが強烈に喧伝され、属国日本では、民主党ブランドが喧伝されている。(少し前までは、まことに都合のよいオザワ・ブランドだった。今は、政治資金問題の不祥事から、ハトヤマ・ブランドになっていて、この語呂合わせは使えない。)しかも、ハトヤマ氏も、政治資金の故人献金で、結局同じような背景があることはばれてしまった。それでも、「二大政党の間での政権交代」を求める声は、マスコミのみならず、(より正確には、大政翼賛マスコミゆえ、だろう)驚くほど多数のブロガーの皆様からあがっている。不思議なことだ。

二大政党での交代、いずれにおいても、所詮はアメリカ傀儡派閥間の利権争い、より良い変革などおこらず、より悪しき政策の推進・継続が実態だろう。宗主国の人々がまんまと、オバマ・ブランドに乗せられたように、属国日本の人々、まんまと、民主党オザワ・ブランドに乗せらる。宗主国アメリカでは「チェンジ」、属国日本では「政権交代」。似たような猿芝居。オバマ・ブランドで、アフガニスタン・パキスタン戦線は拡大した。オバマ・ブランドという、より演技の巧みな名優を得て、いっそう戦争・内政介入が激化しただけ。

日本も間もなく、「チェンジ」する。「どのようにチェンジする」を問わないで、チェンジするのだから、もちろん必ずや悲惨なことになるだろうが、それは小泉氏のご印籠「自己責任」。

属国ホンジュラスでは、言うことを聞かない政権は転覆させられた。ひとごとではあるまい。こちらは、宗主国からの距離がホンジュラスより遠く、経済力が大きいだけのこと。宗主国に支配された、政界・軍隊・マスコミ・財界構造、一体どこが違うだろう。

民主党ブランド(オザワ・ブランド)に乗せられるこの国の未来、夏ながら、「どこまでもついて行きます下駄の雪。」腐敗しきった政界をそのまま反映するような芸能界の薬汚染。もっともらしいイメージで、人をだますのは、芸能人だけでなく、政治家や、マスコミの本性だろう。上記の文章をもじれば、そのまま日本。

あらゆるブランド製品同様、日本人も、自分の利益にならない様々な事をしたり、支持したりするように欺かれるのだ。

小泉「改革」という名の日本破壊、そして、自主憲法制定という名目による、日本軍のアメリカ傭兵化。

2009年6月22日 (月)

イラン大統領選挙抗議デモは、アメリカが仕組んだ新手の「カラー革命」?

Paul Craig Roberts

2009年6月20日

"Information Clearing House"

多数の評論家は、テヘランのムーサビーや、モンタゼリや、西欧化した若者たちの純粋さ、という理想主義的な信念への信頼を表明している。二年前(下記参照)発表されたCIAの不安定化計画、展開しつつある出来事によってお釈迦になっているようには見えない。

全投票を開票するには早すぎる時期に、選挙結果が発表されたのだから、アフマディネジャドが不正な選挙で勝利したのだと主張されている。だが、ムーサビーは彼の勝利を投票終了の数時間前に宣言したのだ。これは、不利な結果の信用を傷つけることを狙った典型的なCIAの不安定化策だ。それは早めの選挙結果発表を強いるものだ。先手をとった勝利宣言から、開票結果発表までの時間が長ければ長いほど、当局がその時間を、投票結果に不正工作をするのに使ったという印象を、生み出すのにムーサビーが使える時間が長くなる。人々がこのトリックを見破れないのは、驚くべきことだ。

選挙は不正だったという大アヤトラ、モンタゼリの主張に関して言えば、彼は当初ホメイニの第一後継者だったが、現在の最高指導者に破れたのだ。彼は、抗議デモを、ハメネイに仕返しする好機と見たのだ。不満を抱いている政治家を見事に操って来た歴史を誇るCIAに、彼が操られていようといまいと、モンタゼリには、選挙無効を言い立てる動機がある。

アヤトラの間で権力闘争がおきているのだ。アフマディネジャドが自分たちの腐敗を攻撃するので、多くのアヤトラは反アフマディネジャドで連携しており、アヤトラの生活様式は、権力と金が行き過ぎた状態を示すものだと考えている、地方に暮らすイラン人に受けようと狙っている。私の考えでは、アフマディネジャドのアヤトラ連中攻撃は、日和見主義的だ。とはいえ、すると、アメリカで中傷する連中が、彼はアヤトラ連中と同盟した保守反動だと言うのは奇妙なことになる。

評論家達は、イラン大統領選挙を、自分たちの抱く幻想、妄想、感情と、既得権益に基づいて"説明"しているのだ。アフマディネジャドの勝利を予言する選挙結果が信頼できようとそうでなかろうと、今のところ、選挙は不正工作されたという憶測以上の証拠はない。一方、CIAが二年間にわたりイラン政府を不安定化させようと工作してきたという信頼できる報告がある。

2007年5月23日、ブライアン・ロスとリチャード・エスポジトは、ABCニューズでこう報じた。「CIAは、イラン政府を不安定化させる秘密「ブラック」作戦を開始する、秘密の大統領承認を得たと、諜報関係の現行および元職員がABCニューズに語った。」

2007年5月27日、ロンドン・テレグラフは独自にこう報じた。「宗教指導者達による神権統治体制を不安定化させ、最終的には転覆させることを狙った、CIAのプロパガンダ・偽情報キャンペーン計画を是認する公式文書に、ブッシュ大統領は署名した。」

それより少し前の2007年5月16日、ブッシュ政権のネオコン戦争屋ジョン・ボルトンが、テレグラフ紙に、アメリカ軍のイラン攻撃は“経済制裁や、大衆による革命を醸成する企みに失敗した場合、「最後の選択肢」になるだろう”と語ったとテレグラフ紙は報じた。

2008年6月29日、セイモア・ハーシュはニューヨーカーに書いている。「現行、および元の軍、諜報、および議会関係者によると、昨年末、議会は、対イラン秘密作戦を大幅にエスカレートするために、資金を出すというブッシュ大統領の要求に同意している。大統領が400万ドルを要する、これら作戦は、ブッシュが署名した大統領所見の中で、イランの宗教指導者層を不安定化させるべく計画されていると書かれている。”

テヘランの抗議デモに、心からの参加者が多数いたことは疑うべくもない。しかし、抗議デモは、CIAが仕組んだグルジアやウクライナでの抗議デモの特徴を共有している。すっかり目をつぶらない限り、これが見えないはずがないのだ。

ダニエル・マカダムは、重要な指摘をしている。 http://www.lewrockwell.com/blog/lewrw/archives/027782.html たとえば、ネオコンのケネス・ティンマーマンは、投票日前日に、「テヘランでは‘緑の革命’が語られている。」と書いていた。これが仕組まれた出来事でないのなら、一体どうやって、ティンマーマンがそれを知ることができたのだろう? 投票前に、特にもしムーサビーと彼の支持者が、彼らが主張する通り、勝利を確信していたのであれば、何故‘緑の革命’が準備される必要があったろう? これは、アメリカが選挙結果への抗議行動に関与している確定的な証拠のように思える。

ティンマーマンは、更に書いている。「全米民主主義基金は、‘カラー’革命推進のために、何百万ドルも費やしてきた . . . そうした資金の一部は、全米民主主義基金が資金援助している、イラン国外の非政府組織と関係がある親ムーサビー派の手に無事渡ったようだ。」ティンマーマン自身のネオコン・デモクラシー財団は、「イランにおける、デモクラシーと国際的に認められている人権の標準を推進するため、全米民主主義基金 (NED)の助成を得て、1995年に設立された私的な非利益組織」だ。

記事原文のurl:informationclearinghouse.info/article22875.htm

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同じ著者による別記事(英語)

Iran Falls to US PSYOPS

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日本の選挙でも、万一、自民党、公明党、民主党以外の第三政党が、余りに多い議席を得る結果になれば、同じ作戦が必ず発動されるだろう。もちろん世界一飼い馴らされた属国で、その可能性は、99.99%ありえない。

70年代、過激学生運動が日本で勃興したのも、国民を巻き込む本格的反安保運動を二度と起こさせないようにするための予防作戦だったのではないだろうか、と妄想している。

ホメイニ廟自爆テロのニュースをきくと、益々こうした説の信ぴょう性が増すように思えてならない。

2009年6月20日 (土)

オバマからのパキスタンへの贈り物:内戦

アリ・カーン

2009年6月17日

"MWC"

パキスタンで内戦が起ころうとしている。イラクから、アフガニスタンとパキスタンから軍事行動を展開している「本当の敵」へと、アメリカの戦争を移行させつつあるバラク・オバマ大統領のおかげだ。財政難であえぐパキスタンは、オバマの説得に逆らえず、北部州とワジリスタン部族地域で暮らしている自国民、パシュトゥーン族に対する戦争遂行を決意した。

数十年前、パキスタンは、自国民、東パキスタンのベンガル人に対し、同様な戦争を遂行した。1971年、パキスタン軍は、ベンガル人抵抗勢力ムクティ・バヒニを殲滅するよう命じられ、パキスタン分裂の下地を作った。2009年、軍はパシュトゥーン族抵抗勢力、タリバンを殲滅するよう命じられている。過去の過ちから学ばない国々において、しばしばそうなるように、パキスタンにおいて歴史は繰り返している。

アフガニスタン占領に首尾よく抵抗しているパシュトゥーン族を、故意にパロディー化して、従属的同盟国パキスタンがアフガニスタンでの戦争を手伝うよう、オバマの顧問達は強いている。この手伝いはパキスタンにとって自滅的だ。内戦は、手に負えない、宗派、民族、分離主義者等の勢力を解き放つだろう。今後、戦争が激化するにつれ、パキスタンは経済破綻に直面するだろう。もしも内戦が制御不能になれば、パキスタンの核兵器は世界に対する安全保障上の脅威となり、その場合パキスタンは強制的に非核化されよう。

パシュトゥーン族の誇張表現

アフガニスタン戦争の破たんで、アメリカの為政者達は、アフガニスタンにおける主要な民族集団、パシュトゥーン族の誇張表現をでっちあげる気になった。あらゆる実用的な狙いから、今やパシュトゥーン族は、タリバンという表題の下に包含されている。誇張表現は単純で、人の心をつかんで離さないものだ。8年間にわたるアフガニスタン占領へのパシュトゥーン族の抵抗に触れることなく、タリバンを最高の敵として強調している。タリバン戦士は、個人の自由という概念が、特にイスラム教徒女性に、皆無だという、野蛮版イスラム教を押しつけたがっている、圧政と暴力に夢中な、信心深いけだものとして描かれている。

アフガニスタンにおけるパシュトゥーン族の抵抗をさらに歪曲すべく、特にアメリカ合州国に対し、大量破壊兵器を爆発させることを計画しているとされる正体不明のテロリスト集団アルカイダと、タリバンは同一視されている。タリバンの不快な誇張表現を描くべく、ブルカ、むち打ち、斬首が強調される。この誇張表現では、アメリカによる村落爆撃、裁判なしの死刑、拷問や秘密刑務所も、世界で最も貧しい国の一つで暮らすパシュトゥーン族を鎮圧し損ねたことに関する言及は皆無だ。

パシュトゥーンの掟

これは、アフガニスタンのパシュトゥーン族を、アフガニスタンとパキスタンの区切りとして役立っていない2500キロを超える長さの国境、デュアランド線の反対側に暮らすパキスタンのパシュトゥーン族と区別することは不可能であるという事実を、正しくも診断したオバマ大統領の功績だ。およそ4100万人のパシュトゥーン族が、この国境の両側に暮らしている。約1300万人がアフガニスタン側、その二倍(2800万人)がパキスタン側にいる。

アフガニスタンとパキスタンという地理的に隣接した地域に集中して、パシュトゥーン族は、大都市や、小さな町や、辺鄙な村落で暮らしている。カーブル、カンダハル、ペシャワル、スワットとクエッタは、そうした大都市だ。数千年の昔から、パシュトゥーン族は文化、方言と、伝統でつながっている。大半はイスラム教スンナ派を信奉している。ただし他の文化集団同様、パシュトゥーン族は、イスラム法を、パシュトゥーン・ワーリとして知られている、イスラム教以前の彼らの倫理規定と融合させたのだ。

パシュトゥーン・ワーリというのは、社会的行動やよそ者との交流を規定する、成文化されていないパシュトゥーン族の掟だ。この掟は、タリバンだけでなく、パシュトゥーン族のものでもある。もてなしが良く、親切なパシュトゥーン族は、客人とよそ者を尊敬し、保護するよう格別な努力を払っている。しかし侵略者は容赦なく殺される。ナング(名誉)はパシュトゥーン族の掟の基本原理だ。パシュトゥーン族戦士で詩人だった、フシャル・ハン・ハッタク(1613-1689)が、ナングの原理を断固とした表現で要約している。「栄誉とともに生きられない場合、死は生より優れている。」バダル(復讐)は、切り離すことのできない名誉の一部分なのだ。

バダルは、侮辱には侮辱をもって、死には死をもって報復することを要求しており、復讐をするのに、代償が高すぎるということは決してない。復讐が遂げられるまで、パシュトゥーン族は落ち着かず、不安で、居心地が悪く感じるのだ。万一意図せずに、怪我を負わせた場合には、寛大さが認められる。侵略者や占領者に、寛大に対応することは決してない。パシュトゥーン族の掟の例外にふさわしいほど強すぎるような敵など存在しない。イギリス人、シーク教徒、ムガール人、ロシア人、そしてアメリカ人等、パシュトゥーン族の掟を侵した者は、バダルが完了するまで、絶え間ない抵抗に直面する。いくつもの強力な軍隊がパシュトゥーン族の土地で滅んだ。

復讐と内戦

2001年以来、パキスタンは、アメリカの対パシュトゥーン族戦争に加われという圧力に抵抗してきた。アフガニスタンのパシュトゥーン族に対する戦争は、パキスタンのパシュトゥーン族に対する戦争でもあり、その逆も真だ。国民国家や、領土的一体性といった概念では、国境で区切られているパシュトゥーン族を分離することはできない。まして、パシュトゥーン族の土地が侵略され、占領されている時には。

同様に、タリバンをどう中傷したとて、彼等が強烈な宗教的イデオロギーを奉じているにせよ、タリバンをパシュトゥーン族から、切り離すことは不可能だ。パシュトゥーン族にとって、タリバンの振る舞いは、パシュトゥーン族の掟のナングとバダルに深く根ざしているのだ。イラクで実施された、スンナ派をシーア派と、クルド人をアラブ人と戦わせた、分割して統治する政策は、パシュトゥーン族には無効だ。パシュトゥーン族の掟を甘く見て、アメリカ人は、この災いの前兆を無視し続けている。

歴史の教訓の方を変える方に賭けて、オバマ ホワイト・ハウスは、パキスタンに、交渉という扉を閉じて、いわゆるタリバン殺戮を始めるよう強制した。パキスタン指導部は、侵略軍が、タリバン、悪党、あるいは、テロリストというレッテルを貼ろうとも、パシュトゥーン族が自分たちの息子や兄弟を見捨てるはずがないことを知っている。ラホール、イスラマバード、カラチでの自爆攻撃は、パシュトゥーン族の掟のナングとバダルを反映している。

同胞と自らの掟に対する忠義が、パシュトゥーン族では最高のものなのだ。イスラム教が出現するずっと前からあったパシュトゥーン族の掟が、彼等の生き方なのだ。アメリカ合州国から何十億ドルかを得るため、パキスタン指導部は、タリバンのパロディー像に屈し、二番目に大きな民族集団パシュトゥーン族との内戦に国を突入させたのだ。

MWCニューズ編集者のアリ・カーン教授は、カンザス州トピカのWashburn University School of Law法学教授。彼とは、ali.khan@washburn.edu - http://mwcnews.net/ali-khanで、連絡がつけられる。

記事原文のurl:informationclearinghouse.info/article22854.htm

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従属的同盟国パキスタンの悲しい命運、ひとごとと思われない。明日は我が身。

アメリカでは、従属的同盟国向け戦闘機F-22輸出版を検討するべく予算もついた。

オバマからの日本への贈り物第一弾、ソマリア海賊法案通過時期と北朝鮮のきな臭い動きが、うまく並行しているように思えるのは、気のせいだろうか。日本から最後の金を搾り取る、郵政民営化も着々進んでいる。

アフガニスタン空爆による民間人殺戮、難民の苦難はたとえばこのビデオを。12:09 一部字幕あり。

こういう映像はテレビで流れず、自民党、公明党、民主党、こぞってアフガニスタン戦争拡大を進めるアメリカに迎合している。それが「政権交代」なるもので、変わろうはずはない。何のための政権交代だろう。

今、漢字変換をしたら「政権後退」になった!漢字変換ソフト、意外に知的だ。

従属的同盟国民の税金、宗主国のテロ戦争に捨てるより、「首都圏湾奥新空港」に捨てる方がましではと、ふと思う。公式には、「捨てる」と言わず、「建設する」と表現するようだ。

防空ミサイル網やF-22、庶民の便利や幸せには、100%つながるまい。

首都圏湾奥空港なら、ひょっとすれば、わずかでもメリットはあるかもしれない。少なくとも、殺人・破壊を目的としない様々な仕事の口は、かなり長い期間、増えるだろう。

2010/2/25追記:Justblogから、過去記事を手動で、移行作業をしている最中に、この記事。

おりしも、『オバマからの日本への贈り物:トヨタ戦争』が進行中。

2009年6月19日 (金)

ニューヨーク・タイムズとイラン選挙

wsws.org

2009年6月15日

イラン選挙に対するアメリカ・マスコミの反応は、それがイランにおける民主的権利の状態を語っている以上に、アメリカにおけるデモクラシーと、いわゆる「自由出版」の状態をこそ、より物語っている。

ニューヨーク・タイムズによる、現職大統領マフムード・アフマディネジャドが、主要な競合相手、元首相ミル・ホセイン・ムーサビーを抑えた選挙勝利報道は、ジャーナリズムとしての客観性のいかなる見せかけをも投げ捨てた報道の典型だ。これは選挙結果の信用を落とすことを狙った、純然たるプロパガンダなのだ。

アメリカ時間の金曜日遅く、アフマディネジャドが、ムーサビーを30パーセントの票差で破ったとイラン当局が発表するやいなや、タイムズと、事実上、全マスコミが、選挙は不正だと主張した。タイムズは、選挙は盗み取られたというムーサビーの主張を単に報告したばかりでなく、彼の主張を心底から、無批判に受け入れている。

いかなる独自の調査も行わずに同紙はそう言っている。主張を裏付ける本格的な事実は何も提出していない。そうではなくムーサビーや彼の支持者が言っている主張に基づいている。

早くも土曜日、タイムズはビデオを制作し、日曜日それを同社のウェブ・サイトに掲載したが、そこで同紙の有力海外特派員ロジャー・コーヘンが、息をはずませて、「早計に発表された」アフマディネジャドの勝利を非難し、黒装束警官の群れが都市を歩き回り、反対派をなぐりつけ、テヘランが戒厳令下に置かれているかのような印象を与えた。

コーヘンが、選挙だと主張することができていた、唯一の「証拠」は、アフマディネジャドの勝利を、投票締め切りから「数時間内に」当局が宣言したことと、公式投票数が、最初の投票集計と「わずかに異なっていた」という事実だ。

コーヘンのビデオを、タイムズ編集主幹ビル・ケラーによる一面記事が、日曜日に補完した。ケラーはアフマディネジャドの再選は、政権「押しつけの判断」で「クーデター」だという反対派有権者の主張を無批判に引用した。こうした主張の根拠となる事実を一つも彼は提示していない。証拠代わりに、彼は「政権内部の誰かを知っていると思われる誰かの兄弟」による主張を「投票集計者達は、単に、数字を改ざんするよう命令されたのだ」と報道している。

選挙が不正操作されているというケラー説の核心は、彼がアフマディネジャド「非常識な票差の勝利」と呼んでいるものだ。だが彼自身がアフマディネジャドは、有権者の内で大きな比率を占めるイランの貧しい人々に対し、うまく訴求したことを記事の中で認めている。また彼は「アフガニスタンやイラクや、核拡散問題解決に役立つはずの、イランとのより良い関係を期待していた西欧指導者」の激しい落胆を認めている。

タイムズとそれ以外のアメリカ・マスコミは、政府見解を直接反映して、ムーサビー立候補を推し、必ずや「改革論者」を大統領官邸に送り込むか、アフマディネジャドとの決選投票を強いるのに十分な結果をえられるはずの国民の支持率の上昇機運を描き出していた。国とアメリカ帝国主義者の政策のパイプ役として機能して、彼等は、ムーサビーの勝利は、デモクラシーの勝利を示すものであり、アメリカ-イラン関係の新たな章の扉を開くものだという意識を広めようとしていた。アフマディネジャドの圧勝に対する唯一可能は説明は、彼等は即座に結論を出したのだが、不正工作なのだという。

イラン社会と政治について本当に知っている人々にとっては、アフマディネジャドの圧倒的な勝利は、決して驚くべきものではない。選挙を非難する西欧の新聞でさえ、現職は、都市労働者や地方の貧しい人々など、大多数の国民の強い支持を得ている事実は認めている。アフマディネジャドは、政権の抑圧的で、腐敗した性格にもかかわらず、社会主義という代替案がないために、こうした支持者を固めることができたのだ。

アフマディネジャドに取って代わる成功を実現するため、ムーサビーは一体どのような基盤に依拠していたのだろう? イランのリベラルな体制派候補は、アフマディネジャド以上に、イスラム聖職者支配の熱心な擁護者として選挙キャンペーンを行った。国内政策では、更なる開放性を曖昧に呼びかけ、アフマディネジャドの「ポピュリスト」的な、都会の貧しい人々や、農民に対する助成に反対した。

マスコミは、世界中で社会的災害をひき起こしたのと同じ自由市場政策を擁護する人物を、なぜ多数のイラン国民が支持するなどと期待できるのかを説明しようとはしていない。しかもムーサビーの最も有力な支援者は、アリ・アクバル・ハシェミ・ラフサンジャニで、彼は国家機構の大立て者でイランで最も裕福な人々の一人なのだ。腐敗で悪名高いラフサンジャニは、イラン人労働者や貧しい人々から軽蔑されている。

ムーサビーの実際の支持基盤は、都会中流階級、大学生、ビジネスマンの暮らし向きの良い層以外には広がらなかった。

更にもう一つ問題がある。ニューヨーク・タイムズや、アメリカ・マスコミ全体は、イラン人に民主的な選挙について説教を垂れるような立場にあるのだろうか?

タイムズは、泣き声で不平を言うこともなく、2000年のアメリカ大統領選挙奪取を受け入れた。あれこそ大統領のクーデターで、しかも白昼公然と実行されたのだ。ブッシュと共和党が、投票を抑圧し、最高裁判所が、全国的に得票が多かったアル・ゴアが、選挙で勝っていたであろうフロリダ州での再集計を止めさせて。2000年選挙の晩、各放送局が、フロリダ州はゴアのものだという態度を突如翻し、ブッシュにとって極めて重要な州だと宣言した異常な出来事さえ思い出せば十分だろう。

アメリカの選挙は、世界のデモクラシーで通用する、本当に民主的な選挙とは最もほど遠い。労働者や貧困な人々は決まって投票の権利を奪われる。選挙は大企業の資金とマスコミ操作によって支配されている。二大政党による独占を維持するよう設計された法律のおかげで、二大政党以外の党は、選挙対象となるのが、事実上、不可能になっている。

アメリカ・デモクラシーの状態は、アメリカ最大の都市ニューヨークにおける直近の市長選挙に要約されている。そこで、超億万長者のメディア王、マイケル・ブルームバーグが、任期を制限する法律をひっくり返し、無競争で再選挙に立候補していた。

タイムズは、イランにおけるデモクラシーに対するアメリカの「支援」に関する歴史的記録については沈黙している。CIAが仕組んだ1953年のクーデターで、民主的に選出されたモハンマド・モサデク首相の政府を打倒し、シャーをすえつけたことも含まれる。その時から、1979年のイスラム革命まで、アメリカはシャーの拷問政権を支援し、ペルシャ湾における「自由世界」のとりでだとして称賛していた。

イラン選挙の信用を損なおうとするタイムズの汚らわしい役割は、アメリカ・マスコミの腐敗と、国家への統合を典型的に示している。マスコミは、益々あからさまに、国家権益にむけた世論操作の道具として機能している。

アメリカ外交政策目的のパイプとしてのタイムズの役割が、一つの国や世界の一部に限定されていないことは、ニュースを装ったプロパガンダのもう一つの例が、はっきり示している。わずか二週間前の5月30日、タイムズは、ワシントンによって、アメリカ帝国主義者の権益に対する障害と見なされているもう一つの政権、つまりベネズエラのウゴ・チャベス政権の罵倒記事を書いている。「チャベス、軍支配強化を狙う」という見出しの記事は、主張に必要な証拠も無しに、軍内部の反対派に対するチャベスによる大規模な取り締まりを言いふらしている。

この記事にも、イラン選挙に関する記事同様に、きわめて挑発的な要素がある。そうした「ニュース」記事は、アメリカ諜報機関からの指示で書かれている。こうしたマスコミの腐敗そのものが、アメリカ・デモクラシーにおける高度な頽廃という要素の、重要な表現だ。

イラン選挙は、イラン人労働者階級に対し、聖職者による反動的なブルジョア政権に対抗する唯一の基盤としての、明確に定義された社会主義、国際主義者綱領という方向づけの必要性を強く示している。

選挙に対するアメリカのマスコミの反応は、アメリカの労働者階級が民主的権利を守るには、自分たち自身の大規模な、独立した社会主義運動を発展させるしかないという事実を強く示している。

Barry Grey

記事原文のurl:wsws.org/articles/2009/jun2009/pers-j15.shtml

抗議デモで、緑色の布を身につけ、熱狂したムーサビー支持者の姿、旧ソ連圏におけるあのカラー革命を即座に連想させる。使い古した手口なのに。人は忘れるものだ。

ムーサビー支持者、Twitterで連絡を取り、抗議デモを展開したとTwitterは当初発表した。

Twitter、イラン問題に配慮してメンテナンス時間を変更

この記事には、気になる記述がある。

Twitterは同社のネットワークホストとして2008年2月からNTTコミュニケーションズ傘下のNTT Americaを採用している。

イランをも属国にしようと、属国が手先になる悲しさ。

後にTwitterは前言撤回。本当だろうか?うっかり最初に本音を言ったのでは?

Twitterが報道を否定,「メンテナンスの予定変更に国務省は無関係」

アメリカによる再三のイラン政権転覆について、田中宇氏が下記記事を書かれている。

イラン革命を起こしたアメリカ 2008年7月31日

アメリカ帝国は破産している-Chris Hedgesのコラム

クリス・ヘッジズ

2009年6月14日

"Truthdig"

今週が、世界の準備通貨としてのドル支配時代終焉の区切りになる。経済・政治におけるアメリカ合州国の衰退という恐ろしい時期のはじまりという区切りだ。それはまたアメリカ帝権最後のあがきも示している。アメリカ帝国は終わったのだ。もはやたち直ることはない。そして、やってくるものはといえば、なんとも実につらいものだ。

バラク・オバマや、ウォール街の犯罪集団は、愚劣なゴシップやばか話をニュースとして広め続けている商業マスコミの支援を得て、アメリカ歴史最大の経済危機に我々がじっと耐えている間、アメリカ国民を騙すことはできるかもしれないが、アメリカ以外の世界は、アメリカが破産したことを知っている。そして、そうした国々が、もしも膨張したドルを支え続け、ユーラシアにおけるアメリカ帝国の拡張と、アメリカのカジノ資本主義体制に資金供給するために、2兆ドル以上にまで膨れあがった、莫大な連邦予算赤字を維持し続けるつもりであれば、うまくゆきはしない。彼らはアメリカの喉に手をかけている。彼らは締め付けようとしているところだ。

月曜日と火曜日、ロシアのエカテリンブルグ(旧スヴェルドロフスク)で、中国の胡錦濤主席、ロシアのドミトリー・メドベージェフ大統領や、他の上海協力機構六カ国の首脳を集めた会議が開催されている。参加を申し込んだアメリカ合州国は、受け入れを拒否された。そこでおきることに注目されたい。この集まりは、エコノミストのマイケル・ハドソンによれば、「21世紀におけるこれまでの会合の中で一番重要だ。」

それは、世界の準備通貨としてのドルを置き換えようという、アメリカの主要貿易相手国による、最初の正式なステップなのだ。もしも彼らが成功すれば、ドルの価値は劇的に暴落し、石油を含む輸入品の価格は急騰し、利子率は上昇し、最後の数ヶ月が高度経済成長期であるかのようにすら見えるほどの勢いで、仕事が国外に流出する。州と連邦のサービスは、資金不足で、低下するか、停止するだろう。アメリカ合州国は次第にワイマール共和国やジンバブエと似てこよう。多数の人々から救世主の資格を授かっていたオバマが、突如、痛ましく、無能で、無力に見えてくる。更に、過去数週間、わずかな数の発砲や、人種間対立から起こる犯罪をあおった激怒が、権利を奪われ、途方にくれた労働階級と中産階級の広範な部分を巻き込むだろう。この階級の人々は、仇討ち、徹底的な変革、秩序と道徳の再生を要求するだろうが、キリスト教右翼から、フォックス・ニューズで人種差別発言を広めるごろつきに至るまでの原初ファシスト連中が、それを強行するよう、国を説得するだろう。

「エカテリンブルグの転換点: 非ドル化とアメリカの金融-軍事覇権の終焉」という記事を月曜日のフィナンシャル・タイムズに書いたハドソンに電話した。「エカテリンブルグは」ハドソンは書いている。「ツァーリ終焉の地のみならず、アメリカ帝国終焉の地として知られるようになる可能性がある。」ロンドン・レビュー・オブ・ブックス5月28日号に掲載された「再起不能」と題する、ジョン・ランチェスターの、世界銀行制度に関する憂慮すべき暴露記事と並んで、彼の記事は読む価値がある。

「これはドルの終焉を意味している」とハドソンは言った。「つまり中国、ロシア、インド、パキスタンとイランが、アメリカをユーラシアから追い出す公式的な金融、軍事地域を形成しつつある。国際収支の赤字、は本質的に主として軍事費だ。アメリカの自由裁量支出の半分は軍事費だ。赤字は外国銀行、中央銀行の手中で終わる。連中は、アメリカ政府国債を買う以外に、資金を循環させる選択肢がない。アジア諸国は、自分で自分の首をしめる軍事包囲に資金供給してきた。連中は、返済される見込みのないドルを受け取ることを強いられてきた。連中は自分たちの国へのアメリカによる軍事侵略に金を支払い続けてきた。連中はそれから解放されたいのだ。」

中国は、ハドソンが指摘するように、既にブラジルやマレーシアと、ドル、ポンドやユーロではなく、中国の元建てによる二国間貿易で合意している。ロシアは、ルーブルや各国通貨で貿易を始めると約束している。中国の中央銀行総裁が、準備通貨としてドル使用を廃止するようあからさまに呼びかけており、国際通貨基金の特別引き出し権を利用する意志を示唆している。新システムがどういうものかはまだ明らかでないにせよ、ドルからの逃避は明らかに始まっている。狙いは、ロシア大統領によれば、アメリカ合州国による、経済的、更にその延長として、軍事支配を崩壊させる「多極的世界秩序」を築くことだ。手持ちアメリカ通貨を処分すべく、中国は狂ったようにドル備蓄を、世界中で工場や資産を購入するために使っている。これが中国アルミニウムが、オーストラリアの資源企業リオ・ティントとの資本提携で195億ドルを出資しようとした失敗した企てで、これほど多数の大口採掘権を得ようとした理由だ。中国は保有ドルを是非とも減らす必要に迫られているのだ。

「中国は、ゴミ屑のようなかねによる資源購入取引で、できる限り全てのドルをお払い箱にしようとしたのです」とハドソンは言う。「彼らはドルを、アメリカが、たとえユノカルであれ、自国のハイテク企業を、黄禍の国に売却するのを拒んでいるので、資源を安値で売り払ってくれる国にくれてやろうとしているのです。中国はドルが間もなく無価値になることが分かっているのです。」

この新たなグローバル為替制度の設計者は、もしもドルを破壊すれば、アメリカの軍事支配も破壊できることに気がついたのだ。アメリカの軍事支出は、この大規模な借金のサイクルなしには維持できない。核研究などを積みます前の、2008年度公式アメリカ国防予算は6230億ドルだ。中央情報局(CIA)によれば,これに続く国家軍事予算は中国もので、650億ドルだ。

国際収支赤字には種類が三つある。アメリカは輸出以上に輸入をしている。これは貿易だ。ウォール街とアメリカ企業は外国企業を買収している。これは資本の動きだ。三番目で、最も重要な過去50年間にわたる国際収支赤字は、ペンタゴンによる海外支出だ。過去50年間にわたり、国際収支の赤字をひき起こしていたのは、主に軍事支出だ。国務省のSurvey of Current Business四季報の、国際収支報告の第5表、軍事支出の項をご覧いただきたい。ここに赤字額がある。

アメリカの永久戦争経済に資金を供給するため、アメリカは世界をドルで溢れさせてきた。ドルを得る外国人は、ドルを自国の中央銀行で自国通貨に変換する。そこで各国の中央銀行が問題を抱えることになる。万一、中央銀行が、お金をアメリカ合州国で使わないと、その国の通貨のドルに対する為替レートは上昇してしまう。そうなると、輸出企業が不利益を被る。これが輸入品や、外国企業を購入し、軍事拡張に資金を供給し、中国などの外国が、米長期国債を購入し続けさせるために、アメリカが紙幣を無制限に印刷できた理由なのだ。このサイクルは、もはや終わったように見える。ひとたびドルが世界の中央銀行を溢れさせることができなくなり、誰も米長期国債を買わなくなれば、アメリカ帝国は崩壊する。全て勘定に入れれば、ほぼ1兆ドルの放漫な軍事支出は維持不可能になろう。

「アメリカは、軍事支出に自分で資金を供給しなければならなくなる」ハドソンは警告する。「そして、唯一の方法は、賃金率を大幅に引き下げることだろう。階級戦争の再開だ。ウォール街はそれが分かっている。それで連中は、生存するだめの十分なお金を得られるよう、巨大な詐欺によって、ブッシュやオバマに10兆ドル捧げさせたのだ。」

金融崩壊の借金から抜け出すために借りようという絶望的な努力が、第二次世界大戦以降これまでにない、国家による大規模介入を促進させたのだ。それは私たちを未知の領域へと導いてもいるのだ。

「我々は、事実上、この経済制度によって生み出された穴から我々が脱出するための戦争を宣言しなければいけなかったのだ」とランチェスターは、ロンドン・レビュー・オブ・ブックスに書いている。「今の状況に対する、モデルも、前例も皆無で、本当にそれで大丈夫なのだ、なぜなら資本主義の、これこれのモデル下では云々、などと主張しようがないのだ... そんなモデルは存在しない。こんな風にはならなかったはずであり、起きてしまっていることに対する指針も皆無なのだ。」

食糧購入から、医療費に至る日常生活の経費は、ドルが急落すれば、ごく少数の人々を除き、困難なものとなろう。州や都市では、年金基金が枯渇し、最終的には、停止するだろう。政府は、道路や交通機関を含むインフラを、民間企業に安く売り払うことを強いられるだろう。民営化された公益事業によって、たとえばエンロンを考えて欲しいのだが、かつては規制され、助成金が払われていたものにたいし、益々料金を請求されるようになる。商業用、個人不動産価値は現在の半額以下になるだろう。既にアメリカ家庭の25パーセントを苦しめている不動産の逆ざや状態は、ほぼ全ての不動産所有者に及ぶだろう。膨大な損失を受け入れることなしには、借りることは困難になり、不動産を販売することが不可能になるだろう。空っぽになった店舗や、板を打ち付けた家々が、何ブロックも続くようになるだろう。家屋の差し押さえが、まん延するだろう。焚き出し所に長蛇の列ができ、実に膨大なホームレスが生まれよう。アメリカの企業が支配する、もはや陳腐でとるに足りないマスコミは時間外勤務をして、無価値なゴシップや、見世物、セックス、いわれのない暴力、恐怖や、安っぽいジャンク政治で、我々に麻酔をかけるのだ。アメリカは、所有せざる多数の底辺層と、しっかりと警備された屋敷の中から、ネオ封建制度という無慈悲で残虐な制度を運営する権力を持った一握りのオリガーキーとで構成されるのだ。抵抗する人々の多くは、暴力によって沈黙させられる。アメリカ人は莫大な代償を支払うことになるだろう。それももう間もなく。アメリカ・パワー・エリートによる重大な違法行為の代償を。

記事原文のurl:www.truthdig.com/report/item/20090614_the_american_empire_is_bankrupt/

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この記事、一つ大きな間違いがあるように思える。下記太字部分が漏れている。

アジア諸国は、自分で自分の首をしめる軍事包囲に資金供給してきた。連中は、返済される見込みのないドルを受け取ることを強いられてきた。連中は自分たちの国へのアメリカによる軍事侵略に金を支払い続けてきた。日本以外の連中はそれから解放されたいのだ。

マイケル・ハドソンの該当フィナンシャル・タイムズ記事

マイケル・ハドソンによる関連記事(英語)は下記にも。

Globalresearch
De-Dollarization: Dismantling America’s Financial-Military Empire
The Yekaterinburg Turning Point
by Prof. Michael Hudson

また
Counterpunch
The Ending of America's Financial-Military Empire

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戦争国家アメリカに関する記事翻訳には、例えば以下がある。

永久戦争という、やまい

アメリカ介入の歴史
海外諸国における、アメリカの軍事、秘密作戦 - 1798年から現在まで
軍国主義とアメリカ帝国:日本政策研究所所長チャルマーズ・ジョンソンとの対話
 04/1/29

アメリカを衰亡させる方法:なぜ累積債務危機が、今アメリカ共和国とって最大の脅威なのか

チャルマーズ・ジョンソン: 『復讐の女神ネメシス: アメリカ共和国最後の日々』

アメリカ軍はなぜいまだに沖縄にいるのか? 1997年4月

愛し合って、戦争になった: 好戦国家アメリカとの遭遇 ノーマン・ソロモン

「体制転覆:ハワイからイラクに至るまで、一世紀にわたるアメリカによる体制変革」その2

「体制転覆:ハワイからイラクに至るまで、一世紀にわたるアメリカによる体制変革」その1
ハワード・ジン「歴史の効用とテロリズムに対する戦争」を語る

2009年6月15日 (月)

アメリカ、軍撤退に関するイラク国民投票に反対

wsws.org

Tom Eley

2009年6月13日

昨年のアメリカとの安保協定に対するイラク国民投票が、現在は、7月30日に行われる予定になっている。イラクの法律によると、万一有権者が、アメリカが2011年12月31日までに全兵士を撤退させることを要求する協定を拒否した場合、ワシントンは、軍隊を、17ヶ月早めて、2010年7月30日までに撤退させねばならないことになる。万一、投票が予定通り行われれば、イラク大衆が協定を拒否するのは、事実上確実だ。

ワシントンは、もちろん国民投票などに従う意図など皆無だ。とはいえアメリカは、アメリカによる石油豊富な国の占領が、あからさまに拒否されるという政治的なバツの悪さは避けたいと願っている。「アメリカ外交官は、イラク政府に対し、国民投票をしないよう、こっそりロビー活動をしている」ニューヨーク・タイムズは書いている。アメリカは、イラク侵略と占領をずっと正当化してきているが、「デモクラシー」建設のための無私無欲の行為が、100万人をはるかに上回るイラク人死者と、数百万人以上の難民を生み出した。

イラク国会の大多数は、昨年、アメリカとの安保条約、地位協定を承認したが、協定に対し、国民投票を行うことを規定する方策を含めた追加法律によって、それを薄めていた。アメリカ占領に対する大規模な国民の嫌悪感をなだめるための手段として、「ほとんど触れられてはいないが、強力な毒薬条項」とタイムズが評価するものが追加された。

これまでのところ、投票を中止あるいは延期させよう、というアメリカの企ては、余りうまくいっていない。「おそらく、アメリカの懸念に従ったのだろうが、イラク内閣は「火曜日に、‘経費と時間を節約するため’1月の国政選挙と同時に行うべく、六ヶ月延期したいと考えているという発表をおこなった」とタイムズは憶測している。ウォール・ストリート・ジャーナルの解説は、更に断定的なもので、投票は、既に遅延させられており、「国民投票は全く行われない可能性がある。」と主張している。

ただし、投票日程を合法的に変更するには、国会での長たらしい手順が必要であり、イラク国会議員幹部は、それはありえそうもないシナリオだと思うとタイムズに語っている。シーア派派閥の与党ダーワ党のある議員は「日程は安保協定の根幹部分だ。」と語っている。スンナ派のイラク・イスラム党出身の国会議長アヤド・アル-サマライエは言う。「誰も、国民投票など希望しないと言うことはできない。これは法律だ。」

イラク内閣は、火曜日、国民投票用に、9900万ドルの予算を割り当て、国会は国民投票実施に必要な追加法律を通過させる見込みだ。

イラク国会議員は、投票を中止するようなことになった場合の、国民の反動を恐れている。「誰も『そうだ、安保協定が必要だ』と言いたがりはしません」アメリカが資金をだしている、ロンドンのイラク・デモクラシー・開発財団の理事長、ガッサン・アル-アッティヤは、タイムズにそう語った。「今年はイラクにとって選挙の年です。アメリカ人に宥和的だと見られたがる人は皆無です。イラクでは今、反米主義がはやりです。」

スンナ派政治集団の大半は、ムクタダ・アル-サドルのシーア派サドル主義者運動同様に 条約には反対するようキャンペーンしている。ヌリ・アル-マリキ首相も、「そう発言すれば、それを言質に相手側に足をひっぱられるのが心配なので、安保条約に賛成だと明言したがる可能性はありそうもない」とタイムズは報じている。マリキは、舞台裏でアメリカと協力し、国民投票を先送りにしようとするだろう。

アメリカ軍幹部たちは、アメリカ軍兵員がイラク人囚人、男性、女性、子供に対して行った拷問の証拠を見るイラク人の権利に反対しているのと同様に、「イラクの自由作戦」という間違った名前のアメリカ占領に対して投票するイラク人の権利をあからさまに馬鹿にしている。

実際、アメリカ軍兵員がイラク人囚人を拷問している証拠写真の封印されたものを、公開させるという裁判所命令と戦うというバラク・オバマ大統領の決定では、万が一、国民投票が行われた場合の潜在的な影響も、理由の一部だった。

中東および中央アジア・アメリカ軍最高司令官、デビッド・ペトレイアス陸軍大将は、5月28日、第2巡回控訴裁判所に報告を提出し、万一写真が公開されれば、「安保協定と戦略枠組み協定に関する国民投票を準備するようにという圧力が、首相にたいして高まろう」と警告した。イラクのアメリカ軍司令官レイモンド・オディエルノ陸軍中将も、申告を提出し、「写真の公開はイラク国民を刺激する可能性があり、国民投票での敗北を招きかねない。」と書いている。

マリキ首相も、写真の公開を巡り、オバマ大統領に同様な、個人的な警告をしている。「イラク首脳」は、彼に、写真を公開すれば、こうした虐待を犯した国と提携している「政府」に対する、「抵抗勢力」によるレジスタンスを増すことになると警告した、とオディエルノは法廷陳述で述べている。あるアメリカ軍幹部は、オバマが写真を公開するだろうということをマリキが知った際、「彼は顔面蒼白になった。」とマクラッチー紙に語った。マリキはこの軍幹部に、もしも写真が公開されれば、イラクで武力衝突が勃発し、イラク人は、アメリカの安全保障協定に対する国民投票を要求するだろう。「バグダッドが燃えあがる」と、マリキは軍当局に語ったとされている。

イラクでの武力衝突勃発の可能性を際立たせるかのように、イラク国会で最大のスンナ派党派「イラクの調和」の指導者が、金曜日モスクの外で暗殺された。ハリース・アル-ウバイディと彼の派は、アメリカ占領への反対を表明していた。水曜日、シーア派が圧倒的な南東イラクのバサアで、車載爆弾が爆破し、32人が死亡した。イラクのアメリカ兵にとって、5月は一年間でも最悪の月となり、28人が死亡している。

記事原文のurl:www.wsws.org/articles/2009/jun2009/iraq-j13.shtml

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日本で、憲法破壊でなく、安保条約で国民投票が実現したら、と夢想してしまう。

しかし、それは100年?早いのだろう。イラクのほうが不平等の程度が低い?

「従属」から「自立」へ日米安保を変える 2009年6月10日発行 本体価格1300円という新刊と、『自衛隊 変容のゆくえ』とを読書中。いずれも前田哲男著。後者も非常に良い本だが、57ページから、現在の北朝鮮船舶臨検論議を思わせる、「船舶検査活動」について、詳細に描かれている。

自衛隊、設立当初から、アメリカの都合で、アメリカの為に作られた組織。今後、アメリカによる世界侵略テロ永久戦争の、永久傭兵となるのは、予定されていた当然の結果だろう。

Security Agreement and Strategic Framework Agreement、日本のマスコミはなぜか「地位協定」と訳している。正しいのだろうか?

(日米)地位協定、元の公式英語は、status of forces agreementだ。

素直に読めば、「安保協定と戦略的枠組み協定」だ。どうして地位協定になるのだろう。

素人には誤訳としか思えない。アメリカ政策を日本語にする際の典型的婉曲表現

こうした不思議な訳になる「語学的」理由、どなたかご教示いただきたいものだ。

49年前の1960年6月15日安保闘争で全学連の国会突入時に樺美智子が死亡した。

当時の内閣総理大臣岸信介(安倍元首相の祖父)安保成立後の6月23日総辞職。

関連記事翻訳:

イラクは主権ある独立植民地?

2009年6月12日 (金)

永久戦争という、やまい-Chris Hedgesのコラム

クリス・ヘッジズ

2009年5月18日

"TruthDig.com"

いかなる社会においても、永久戦争の容認は、国家の魂をむさぼり食らう寄生虫だ。永久戦争は、リベラルで民主的な運動を絶滅させる。永久戦争は、文化を、国粋主義者の空念仏に変えてしまう。永久戦争は、教育やマスコミを堕落腐敗させ、経済を破壊する。開かれた社会を維持すべき任務を負った、リベラルで民主的な勢力は無力化する。リベラリズムの崩壊は、帝政ロシア、オーストリア・ハンガリー帝国、あるいはワイマール・ドイツ、どこにおいてであれ、道徳的虚無主義の時代を迎え入れる。この道徳的虚無主義は、実に様々な形であらわれる。道徳的虚無主義は、様々なスローガンや、言語やイデオロギーでわめき散らす。道徳的虚無主義は、ファシスト風敬礼、共産主義者の見せしめ裁判、あるいはキリスト教十字軍などの形で現れる。核心においては、いずれも同じだ。永久戦争を恒久化する中でこそ、自分たちのアイデンティティと権力を見いだせる凡庸な連中の、下品で、ゾッとするような長広舌だ。

かつて二十世紀当初、エジプト、シリア、レバノンやイランといった国々で、大いに成長する見込みがあった、アラブ世界におけるリベラルで民主的な運動を押しつぶしたのは、イスラム教ではなく、永久戦争への衰亡だ。イスラエルとアメリカ合州国における、リベラルな伝統を破壊しているのは、永久戦争状態だ。道徳的、知的鬼神、ディック・チェイニー、極右政党「イスラエル我が家」党首アヴィグドール・リーバーマン、マフムード・アフマディネジャドらは、永久戦争の道徳的虚無主義を体現している。連中は、恐怖と妄想を操っている。連中は国家安全保障の名において、市民的自由を撤廃する。連中は合法的な反対者を弾圧する 。連中は財務省を詐取する。連中は人種差別主義をかきたてる。

ランドルフ・ボーンが辛辣に言い表している。「戦争は国家の健康法である。」

著書『ペンタゴン・キャピタリズム』の中で、セイモア・メルマンは、国防産業をウイルス性のものとして描いている。彼は書いている。永久戦争における国防と軍事産業は、経済を破壊してしまう。国防と軍事産業が、優先順序をひっくり返せるのだ。連中は、政府支出を、自分たちの巨大軍事プロジェクトへと方向転換させ、国家安全保障という名の下で、国内投資を枯渇させている。アメリカは高度な戦闘ジェット機は製造するが、ボーイングは、新民間航空機を計画通りに完成できず、アメリカ自動車産業は破産した。アメリカは、資金を兵器システムの研究開発につぎ込み、地球温暖化と戦うための再生可能エネルギー技術を無視している。大学は国防関連の資金や助成金で溢れているが、環境保護研究の資金を求めて苦闘している。これは永久戦争という病だ。

この国における膨大な軍事支出は、年間ほぼ1兆ドルにものぼり、自由に使える全支出の半分を食いつぶし、深刻な社会的費用となっている。橋や土手は崩壊している。学校は腐食している。国内の製造業は衰退している。何兆もの負債は、貨幣と経済の生存能力を脅かしている。貧者、精神障害者、病人や失業者は、見捨てられる。アメリカ国民自身のそれを含め、人々の苦悩は、勝利のための代償なのだ。

油断のならない軍国主義を鼓吹する権力の言葉、益々もろくなる現実を覆い隠す恐怖と力によって、永久戦争国家の国民は爆撃される。永久戦争という教義の背後にいる企業群は、レオン・トロツキーの永久革命という教義を堕落させたのだが、国民を怯えさせておく必要があるのだ。肥大化した軍に政府が予算を費やすのに、我々が反対するのを、恐怖が妨げるからだ。恐怖ゆえに、権力にある連中に対し、我々が不愉快な質問はしなくなるからだ。恐怖ゆえに、治安の為と、国民は進んで、権利や自由をあきらめるからだ。恐怖こそが、我々を家畜のように囲いの中に閉じ込めるのだ。

アメリカ経済の特徴を表現するため、永久戦争経済という言葉を作り出したメルマンは、第二次世界大戦終結以来、連邦政府は、過去、現在、そして将来の軍事作戦のために、税金の半分以上を使ってきたと書いている。これは、政府による最大の維持活動だ。軍産複合体というのは、非常にもうかる商売だ。軍産複合体は、体裁を繕った、企業福祉だ。軍産複合体では、利益が保証されている。国防システムは、製造される前に、販売される。軍事産業は、膨大な原価見積超過を、連邦政府に請求することを認められている。莫大な利益が常時保証されているのだ。

およそ30億ドルの支援を受け取り、13億ドルでアメリカ製兵器を購入することを要求されるエジプトのような国々に、対外援助は送られる。納税者は、兵器システムの研究、開発、そして製造資金を出し、次に外国政府になりかわって、それを購入する。これは異様な循環システムだ。これは自由市場経済という概念に逆らうものだ。こうした武器システムは、じきに、更新あるいは、切り換えが必要になる。武器システムは、数年後には廃品置き場へと運ばれ、さびつくのだ。それは経済用語で言う、行き詰まりだ。それは永久戦争経済以外の何物も、維持しない。

永久戦争で儲ける連中は、商品を製造し、販売して利益を得て、次に、利益をさらなる投資と生産に使うという経済法則に拘束されない。連中は、むしろ、競争市場の外部にいるのだ。連中は国家と企業の境を消滅させている。連中は、有用な製品を製造し、持続可能な職を生み出すという国の能力を、吸い取っている。メルマンは、ニューヨーク市交通局と、新地下鉄車輛用の30億ドルから40億ドルの2003年予算の例を用いている。ニューヨーク市は入札を行ったが、アメリカの企業は一社も応札しなかった。アメリカにおける産業基盤は、国家のインフラを、維持、向上、あるいは、構築するために使われる品目には、もはや重点をおいていないと、メルマンは主張している。ニューヨーク市は最終的に、日本とカナダの企業と地下鉄車輛製造の契約した。そのような契約は、直接、間接に、アメリカ合州国の国内で、約32,000の職を生み出せていたろうと、メルマンは推測している。別の例では、2003年のL.L. ビーンのカタログにあった製品100種のうち、メルマンが調べてみると、92点は輸入物で、わずか8点がアメリカ合州国で生産されていた。

故上院議員J. ウイリアム・フルブライトは、1970年の彼の著書『ペンタゴン・プロパガンダ装置』で、軍-産複合体の勢力範囲を表現している。何百万ドルもかけた広報キャンペーン、国防省映画、ハリウッドのプロデューサーたちとの緊密なつながり、そして、商業マスコミを利用して、いかにペンタゴンが、世論に影響を与え、世論を形成しているのかを、フルブライトは説明している。テレビに出演する軍事アナリストの大半は元軍幹部であり、多くは国防産業のコンサルタントとして雇われているのだが、この事実は、滅多に公開しない。退役した四つ星陸軍将軍で、NBCニューズの軍事アナリスト、バリー・R・マキャフリーは、同時にディフェンス・ソリューションズ・インクというコンサルタント会社の社員だとニューヨーク・タイムズは報じている。記事は書いている。彼はテレビ放送の中で擁護している武器システム販売と、イラクとアフガニスタンでの戦争拡大で利益を得ているのだ。

アメリカの永久戦争経済は、オバマと民主党によって、挑戦されてはいない。彼らは、それが資金源なので、永久戦争経済の破壊的凶暴さを支持しているのだ。凶悪な敵という仮説も、それに挑戦することは政治的自殺になるため、正当なものとして、連中は認めているのだ。連中が、恐怖の物語を繰り返しているのは、そうすれば国民を休眠状態にしておけるからだ。連中は、永久戦争で儲ける大企業勢力よりも弱い立場にあるので、そうしているのだ。

民主党等の、わが国のリベラル階級の空疎さが、道徳的虚無主義を力づける。永久戦争状態では、リベラリズムの死は避けられない。ディック・チェイニーは誰が見ても悪人で、オバマは単に弱者かも知れないが、永久戦争状態に留めて置きたい連中にとって、それはどうでも良いことだ。連中は望んでいるものを入手するのだから。アメリカのように、リベラルな階級が、無益な挫折した夢想家となった場合、文化に何が起きるのかを明らかにするため、フョードル・ドストエフスキーは『地下室の手記』を書いた。『地下室の手記』の主人公は、リベラリズムという破産した思想を、論理的な極端にまで推し進める。彼は啓蒙の理想となる。彼は情熱や道徳上の目的を忌避する。彼は合理的だ。彼は自滅に直面してすら、正気より、リアリズムを重んじている。こうした適応行為は、帝政ロシアに破滅する運命を定めたように、地下生活者に破滅する運命を定めたが、我々にも破滅する運命を定めるだろう。

「僕は、何者にもなれなかった。意地悪にも善良にも、卑劣漢にも正直にも、英雄にも虫けらにも。」地下生活者は書いている。「今では片隅の住まいで余生を送っている。利口な人間は本気で何かになることはできないし、何かになるのはばかだけだという、意地の悪い、何の役にも立たない慰めで自らをあざけりながら。」

我々は、こうした馬鹿者どもによって、永久戦争の世界に引きずりこまれたのだ。私たちは、馬鹿者どもが、生命の連続性を破壊し、私たちを支えている、経済的、社会的、環境的、政治的、全システムを引き裂くのを許している。ドストエフスキーは、悪に幻滅したのではない。馬鹿者どもと対決する道徳的な勇気をもはや持たない社会に、彼は幻滅したのだ。こうした愚者たちが、断崖の上で我々を導いているのだ。廃墟から立ち上がるのは、何か新しいものではなく、それまで正面壁の背後に隠されていた怪物の顔だ。

クリス・ヘッジスは、Truthdig.comで、定期コラムを書いている。ヘッジスは、ハーバード大学神学部を卒業し、ほぼ20年間ニューヨーク・タイムズの海外特派員だった。彼は多数の本を著しており、著作には以下のものがある。War Is A Force That Gives Us Meaning(邦訳『戦争の甘い誘惑』河出書房新社)、What Every Person Should Know About War(邦訳『本当の戦争―すべての人が戦争について知っておくべき437の事柄』集英社), American Fascists: Christian Right and War on America(訳注:『アメリカのファシスト』急進的キリスト教右派の政治的野望 -についてのインタビューは、デモクラシー・ナウで字幕付きのものが視聴可能。)彼の新著、Empire of Illusion: End of Literacy and Triumph of Spectacle、は7月に刊行されるが、予約注文も可能。

記事原文のurl:www.truthdig.com/report/item/20090518_the_disease_of_permanent_war/

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ランドルフ・ボーン、第一次大戦の休戦協定後間もなく、スペイン風邪で亡くなった。(1918/12/22)

宗主国が長年患う「永久戦争という慢性疾患」ひとごとではない。当然属国日本もまきこまれている。いや傀儡首脳にしてみれば、自ら進んで参加しているつもりだろう。

宗主国に永久戦争の資金を差し上げるための郵政破壊法を、マスコミ大キャンペーンも活用して、見事に通した。その一方で、後期高齢者医療制度(正しくは後期高齢者放棄医療制度)、障害者自立支援法(正しくは障害者自立妨害法)、労働者派遣法改悪など、庶民の苦悩を深める施策推進の数々、あげればきりがない。失業者を増やして、「砲弾の餌食」志望者を養成すべく「気分はもう戦争」をしっかりあおりたてるのも、大本営マスコミの大切な仕事。

宗主国の永久戦争に対する直接支援策も、在日米軍再編、グアム移転へのつかみがね、イラク派兵、ソマリア派兵等々、これまた限りない。

憲法破壊を推進する、憲法審査会規程が2009/6/11に制定されたのも、両国の永久戦争という『やまい』ゆえ。

憲法破壊を推進する連中に、万一、本当に『愛国心』なるものがあるのなら、まず日米安全保障条約というアメリカの押しつけを廃棄するだろう。

永久戦争が続いていても、決して、アメリカ社会の不平等は変わりはしない。悪化するばかりだろう。戦争を希望する心理というのはなんとも不思議なものだ。

森田実氏が、森田実の言わねばならぬ、2009.6.10(その1)で言っておられるように、

9月10日までに行われる総選挙における争点は郵政民営化見直しと不況対策

だろう。更に引用させていただけば、

4年前の2005年9月11日の郵政民営化解散・総選挙――大マスコミがこぞって小泉改革を応援した。この結果、小泉自公連立政権は衆議院で3分の2を上回る議席を取り、解散前に参議院で否決され廃案となった郵政民営化法案を強引に成立させた。

 これによって、日本の郵政事業はアメリカの金融資本とその手先である日本の買弁資本家の手にゆだねられ た。日本の最もすぐれた国民の共有財産だった郵政事業は国民から離れ、全国共通の平等な郵政事業サービスは打ち切られた。地方・地域の住民の「安心の支 柱」だった郵政事業は、営利事業と化した。この体験を通じて、日本国民は小泉構造改革の反国民性に気づいたはずである。

のだから。

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肝心なことを忘れていた。イギリスの作家ジョージ・オーウェル、彼最後の小説『1984年』で、作られた永久戦争がつづく陰鬱な世界を描いていた。日付は20年ほど遅れたが、その通りになったようだ。2009年6月8日が、1984年』刊行60周年。Wikipedia
小説の中では、3つのスローガンが至る所に掲示されている。現代そのもの?
    * 戦争は平和である
    * 自由は屈従である
    * 無知は力である

不自由は自由である。弾圧は民主的である。属国は独立国である。
以上あくまでオーウェル原作『1984年』の話で
あって、(ノーベル賞候補作家)村上春樹の『1Q84』ではない。念のため。
 

戦争国家アメリカに関する記事翻訳の一部をあげると以下のようなものがある

2009年6月10日 (水)

アメリカ陸軍参謀総長、イラク・アフガニスタン占領は十年は続くと想定

wsws.org

Bill Van Auken

2009年5月29日

アメリカ陸軍参謀総長ジョージ・ケーシー大将は、今週、アメリカ軍は、イラクとアフガニスタンでの介入を、少なくともあと十年継続する用意があると語った。

火曜日、一部記者とシンクタンク代表だけの招待者限定記者会見で、ケーシー参謀総長は「中東において、過激派とテロとの戦闘というアメリカの持続的なコミットメント」を実現するために、二国でのアメリカによる長期占領が必要であると語ったとAP通信社は報じている。

オバマ政権が、アフガニスタン駐留アメリカ軍兵士の人数を倍増し、68,000人にする新規配備を遂行してさえ、イラクを平定しようというアメリカの企みが、ほころび始めている、という兆しのさなかに、このケーシー参謀総長の発言が行われた。

更に二人のアメリカ軍要員が今週殺害され、5月の死亡者数は、昨年9月以来、最高水準に達した。ブッシュ政権が、2003年3月にイラク侵略を開始して以来、殺害されたアメリカ兵の総数は、4,302人にのぼっている。

一方イラクにとって、先月は、一連の自爆攻撃と派閥間戦闘で500人以上が殺害され、年間で最も流血の多い月だった。

最新の攻撃では、水曜日に、イラク人が体系的な拷問と虐待にさらされているアメリカ拘置所の所在地である、バグダッド西部の地域アブグレイブを、アメリカ軍車両隊が通行中に道路脇爆弾が爆発し、アメリカ兵一人とイラク民間人四人の命が奪われた。施設はイラク治安部隊が運営するよう引き渡されている。

ペンタゴンは、火曜日に殺害された別のアメリカ軍人氏名も発表した。アメリカ陸軍工兵司令部作戦の長、デュアン・ウォルフ海軍中佐、54歳は、イラク・アンバル州のファルージャ近くで自動車下の爆弾が爆発し、他の二人と共に殺害された。

一方、2007年にブッシュ政権がたちあげた、いわゆる増派の、主要な支柱の一本が崩壊し始めた兆候が増しつつある。「覚醒運動」つまりサフワは、主としてスンナ派民兵によって構成されており、その多くは元武装反抗勢力出身で、地域の治安部隊として雇用され、アメリカ軍から、月に300ドルも給料をもらっていた。

昨年秋、ワシントンは、シーア派が圧倒的なイラク政府に、民兵管理の責任を引き渡したが、イラク政府は、大幅に給与支払いを中止し、およそ20パーセントの民兵を、治安部隊や他の政府機関で雇用するという約束を破った。

しかも、覚醒運動の指導者達は、逮捕の対象にされており、覚醒運動のメンバーと治安部隊との間で戦闘があった。木曜日、イラク軍は、ある民兵グループの指導者を、バグダッド北東バクバの自宅で逮捕した。

「アメリカが、サフワ民兵にアルカイダと戦闘させ、そしてアメリカが彼らを置き去りにしたのだ」覚醒運動指導者の一人、シェイク・アリ・ハテム・スレイマンは、USAトゥディにそう語った。「サフワ首脳は、アルカイダと一緒にいた方が良かったようだと感じ始めている。」

APによると、ケーシーは、イラクとアフガニスタンのアメリカ軍が、今後10年間、占領を継続することに関する火曜日の発言は「オバマ政権の政策と矛盾することを言ったつもりはない。」と強調した。

だが、明らかに、ホワイト・ハウスが提出したいわゆる撤退計画を台無しにすることを、陸軍首脳部が、議論し始めたのだ。オバマ大統領が2月に発表した線表の下で、来年8月までに、アメリカ「戦闘部隊」がイラクから撤退し、2011年末までには、全アメリカ軍が、イラク国外に去ることになっている。

これは、何ら驚くべきことではない。イラクに現地の状況からして、予定線表は廃棄せざるを得なくなる可能性があると、何ヶ月にもわたって、軍首脳はほのめかしてきた。

既に、アメリカ軍司令官たちは、イラク都市からアメリカ軍が6月30日に撤退するという想定上の期限は、現実的というより、架空のものであることを明らかにしている。アメリカ軍部隊は、アラブ人とクルド人との間で今にも爆発しそうな紛争が、内戦新段階突入へと変わりかねない、北部の都市モスルにおいて、戦闘作戦を継続する。

何千人もの兵士が、バグダッドや、首都北部のディヤラ州での作戦を継続する。他の地域では、兵士は基地に撤退したが、イラクの都市への急襲を実行し続けながら、公式的にはそのような攻撃は、イラク政権による承認が必要だと主張するわけだ。

第二段階、2010年8月の「戦闘部隊」撤退については、現在戦闘部隊として登録されている部隊を、イラク国内にかなりの占領軍を駐留させるため、彼らを支援または訓練部隊と呼ぶという具合に分類しなおすだけのつもりあることをペンタゴン幹部は示している。

一方、統合参謀本部議長マイケル・ミューレン大将は、先週日曜日、ABCのニューズ番組『ジス・ウイーク』のインタビューで、2011年の最終的撤退期限を疑問視した。「様子を見なければならない」とミューレン議長は語っている。「今後の12から18ヶ月は、その意味で極めて重要だ。」

ミューレンは更に続けて、ワシントンは、イラクと「長期的な関係」を構築しようとしており、「その一部には、軍隊が更に長く、イラクに駐留する可能性もあるが、それは、イラク国民とイラク政府次第だ。」と強調した

撤退期限は、ワシントンとバグダッドが調印した、駐留米軍の地位に関する協定の中に明記されている。ヌリ・アル-マリキ首相は、再三、こうした期限は守られるだろうと主張している。これはイラク国民に聞かせるのが主目的だと見なされているが、圧倒的な国民はアメリカ占領に反対だ。水面下で、アメリカとイラクの首脳たちは、予定を無効にして、アメリカ軍を駐留させておくことに合意している。

クリスチャン・サイエンス・モニターのジェーン・アラフ記者は、イラク都市からの撤退期限が守られているという虚構を維持するための企ての一環として、先週アメリカ占領軍の司令官達とイラク政権は、バグダッド地図の描き換えに同意したと報じた。バグダッドのラシード地区にあるファルコン基地は、バグダッド市境界の外側なのだから、そこに配備されている3,000人のアメリカ兵士は、緊迫した首都南部の警らを継続できると主張している。

一方で、「現実的なシナリオ」は「10の陸軍と海兵隊の部隊」、つまり「50,000人以上の兵士」が、十年間、イラクとアフガニスタンに配備される」というものだと彼はあからさまに断言した。軍が「イラクで、我々が設定した日程に近い形で縮小するのは」無理だろうという懸念を彼は表明した。

「ここで、非常に長期に、現在の水準の関与を維持するのは非常に困難だろう」参謀本部議長は、現在イラクに配備されている139,000人のアメリカ兵と海兵隊員についてそう言及した。

オバマ政権がアフガニスタン戦争をエスカレートする中、ケーシーは、「南部で大規模な戦闘になるはずで」、パキスタンへの介入拡大で、アメリカ軍の負担は、かつてなく大きいと警告した。アフガニスタンでの増強の結果、二つの戦争で配備されている兵員数は、ブッシュ政権時代より、今や10,000人以上多くなっていると陸軍参謀長は語った。

兵員の連続配備によって、現在の水準での配備を継続しようという企ては、「陸軍を疲れ果てさせてしまう。」と彼は警告した。

アフガニスタンで、ほぼ8年間、イラクで6年以上の戦争と占領による莫大な死傷者数が、アメリカ軍に及ぼしている最も過酷な兆候として、軍における記録的自殺率は、2004年のそれの倍以上、精神障害症例も増大しており、昨年軍医は13,000例以上の心的外傷後ストレス障害(PTSD)を診断した。(「アメリカ: 相次ぐ自殺の後、陸軍基地、一時帰休を発令」を参照。ただし原文は英文。)

今月早々行った発言で、ケーシーは、軍に対するこのストレスを指摘し、「最後の防衛ライン」というものがあるが、もしその一線が越えられてしまえば、軍を「崩壊させる」と述べた。「対策は二つある」彼は語った。「軍隊を増やすか、需要を減らすかだ。」

ワシントンが軍事介入をエスカレートする中、大砲のえじきになるだけの兵士への需要が減るべくもないことは明白だ。兵士数の大幅な増強は、「志願兵」を基本とする軍の存続可能性への疑問を招き、徴兵制度再導入の可能性を増大させる。

アメリカについて、おそらく、もっとも注目すべきことは、彼が語ったように、イラクとアフガニスタンで、少なくとも更に10年、植民地型戦争を遂行するつもりであり、地球のどこででも新たな戦争を遂行するのだ、というケーシーの率直な発言に対して、「主要」マスコミにおいて、いかなる本格的報道もなく、まして政治支配層内から、抗議の気配すら皆無だったことだろう。

バラク・オバマが、大統領に選ばれたのは、アメリカ国民の中の根本的な反戦感情によるところが大きいのに、アメリカ軍国主義をエスカレートし、戦闘に派兵するアメリカ軍兵士の人数増員するというオバマ政権による措置は、アメリカの支配層エリートと二大政党による支持を享受している。

9月から、二つの戦争に910億ドル以上の資金を拠出し続けることが、アメリカ上院において、圧倒的な86-3の投票で承認されたことが、アメリカによる侵略戦争の継続とエスカレーションを支持する合意の、明白な表明だ。

現在、反対がないことから、なぜ民主党内には、少なくともブッシュ政権の戦争政策に反対するふりが存在していたのか、という、分かりきった疑問がおきる。明らかに、あの反対は侵略戦争やら帝国主義的海外政策への反対ではなかったのだ。共和党に劣らず、民主党も、二つの戦争の、元々の狙いを実現することに、全力をそそぎ続けているのだ。アメリカ資本主義の経済的衰退に対し、地球上、地政学的に非常に重要で、石油豊富な地域を巡り、アメリカの覇権を主張するため、軍事的手段を用いて対抗しようというのだ。

二人の違いなど、戦略上というよりも、ほとんど戦術上の問題だ。スタイルであって、本質ではない。

アメリカ軍国主義に対する政治的合意を、ワシントン当局内部で生み出すため、支配者集団が、オバマ政権を利用しても、大多数の労働者の間で、これらの戦争に対する反感は深まるばかりだ。こうした反対は、仕事や生活水準に対して、激しさを増す攻撃に向けた闘争と、益々結びつくようになり、アメリカそのものの社会的・政治的爆発の条件を生み出そう。

記事原文のurl:www.wsws.org/articles/2009/may2009/iraq-m29.shtml

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以下、余りに長すぎる余計なコメント

2011年末までには、全アメリカ軍が、イラク国外に去ることになっていたものが、反故にされたとて、驚くにはあたらない。

イラクのお手本である、わが属国日本、敗戦から六十余年、駐留アメリカ軍撤退の線表に関わる論議も、日米安全保障条約なる、押しつけ植民地法案廃案の論議も一切皆無。

一方で、属国状態のまま、宗主国が、傭兵として日本軍を利用できるようにすべく、憲法破壊論議だけは盛んだ。押しつけ憲法は廃棄せよ。半分は正しいのかも知れない。しかし、主張すべきは、その前に、まず、この植民地状態を保証している、日米安全保障条約廃棄だろう。

日米安保条約や密約に、サンフランシスコで署名したのは吉田首相。麻生首相の祖父だ。

その日米安全保障条約を、1960年に、反対デモを抑え込み、改訂したのは岸首相。安倍元首相の祖父だ。

一般民間人虐殺を意図した、悪名高い1945年3月10日の東京大空襲を含め、都市への無差別爆撃を立案した戦略爆撃専門家カーチス・ルメイに勲一等旭日大綬章を授与する工作をしたのは小泉純也防衛庁長官。小泉純一郎元首相の父親。今度の選挙で選ばれる小泉進次郎衆議院議員の祖父だ。

有名世襲政治家、どう考えても、自国民より、宗主国支配者の幸せのための政治に熱心。

いや自由民主党という政党そのものが(もちろ公明党、民主党も)宗主国民の幸せのための政党だろう。そういう連中が政党助成金という甘い汁を吸っている。我々の税金だ。

日本について、おそらく、もっとも注目すべきことは、そうしたあの国を想い、この属国を作る政治家たちについては、「主要」マスコミにおいて、いかなる本格的報道もなく、世襲批判もすり抜け、翼賛報道のおかげで、やすやす当選することだろう。

日本版、イソップの蛙の王様。たとえばMSNサンケイ記事

まもなく、衆議院で、民主党によるいんちき対案と、上っ面の論議だけで、ソマリア派兵(憲法破壊)が承認されることこそが、アメリカによる侵略戦争の継続とエスカレーションを支持する属国三大政党合意の、明白な表明だ。

憲法を破壊するソマリア派兵について、いかなる本格的報道もないまま、三大政党の横暴を黙認し、戦艦に乗船させてもらった翼賛新聞社の従軍記者が、垂れ流し大本営報道を始めた。戦争賛美の文章に読むべきところは無い。もちろん、そうでない記事をおくっても、没にされ、首になるだけだろう。個人の資質の問題でも、編集委員の良心の問題でもないだろう。植民地企業群の基本営業方針なのだ。

朝日では、いちじくの葉っぱとして、自衛隊幹部の発言を引いてお茶をにごしている。09/06/08朝刊記事 真実を伝えているのは、この部分だけに思える。

ある自衛隊幹部は「取り締まりの効果が出て一時的に犯罪が減っても警察が無くならないように、海賊もいたちごっこが続くだろう。海賊がなくなるまで続けるなら『終わりなき任務』になる」と懸念する。

懸念ではない。この恒久派兵こそ、まさに、宗主国と属国支配層の狙いであるのは明白だろう。

テレビは、あいかわらずインフルエンザ、ホテル一酸化炭素中毒と、秋葉原事件報道ばかり。流感、偶発的事故、特殊な個人が起こした犯罪、いくら報道してもなくなりはすまい。殺害に使われたダガーの現代版刀刈りをしても。

そうではなく、一見まともに見える政治家や、テレビに現れるエセ評論家、御用学者達がこぞって支持する、ソマリア派兵や、エセ二大政党政権交代による憲法破壊の結果、膨大な数の庶民がこうむる被害をこそ、心配し議論するべきだろう。

憲法の上に位置する日米安全保障条約、そこから必然的に要求されることとなる、沖縄核密約文書問題をこそ議論すべきだろう。良心的な通信社が配信しても、地方紙以外は無視して、掲載しない。

テレビと大手新聞だけに頼っているかぎり、植民地先住民状態から永久に抜けられない。沖縄核密約文書問題、インフルエンザ、ホテル一酸化炭素中毒や、秋葉原事件より、はるかに、日本という属国の本質にかかわる問題だ。 

翼賛商業マスコミにそうした役割を期待するのは、もちろん正気の沙汰ではない。

なお、トラック・バックを頂いた場合、全く意見が異なる方であっても、バイアグラ販売や、ポルノ宣伝サイトなどの商売行為でないかぎり、独断と偏見で、受け付けさせて頂いている。

決して、エセ二大政党属国二大派閥だろう)による政権交代なるものを支持していないことを明記しておく。

民主党による政権交代なるものは、宗主国アメリカの、庶民の願いが反映できない二大政党を目指すもの(小沢氏が、そもそも、とんでもない小選挙区を導入したのだ。)であり、決して賛同するものではない。宗主国・属国の支配層の望むところだろう。

さりとて、民主党信者の皆様からのリンクを完全に排除する意図は、今のところない。

宗主国アメリカ国民が、ほとんどオウム状態にあるように、属国日本国民もオウム状態、民主党による政権交代という、もう一つの地獄のふたを、自らあけるのだろう。連立政権にかわったりもするだろうが、それも自業自得。マッカーサが「日本人は12歳の少年のようだ」といったのは至言。その一点だけ、マッカーサーを評価したい。アメリカは20歳の暴力団だが。

そこにひきずりこまれるのは真っ平御免だが、日本に暮らす以上、同じ地獄に引き込まれるしかない。日本はもはや「お先真っ暗」。下駄の雪は、落ちるところまで、落ち続けるだけ。

「モンゴルの軛ならぬ、アメリカのくびきで日本は滅亡した」と、100年後の世界史に書かれるだろう。是非、その本を読みたいが、マクロプロスならぬ生身の人間そこまで生きられない。

2009/6/10の朝日新聞に、麻生首相の発言として、以下記事があるようだ。

「親の跡を継いで悪いことは何もない。間違いなく親の背中を見て子どもが育つ。親の背中を見て、『おれもああなりたい』と思ったおやじは良いおやじだ」。

もちろん、伝統工芸や、職人芸を継ぐのは大変だろうが、素晴らしいことだ。絶えてしまっては惜しい、技術・工芸・商売は無数にあるだろう。当たり前のこと。しかしそうした技能、ただ名人の子供に生まれただけで受け継げるほど安易なものではあるまい。刻苦勉励のたまもの。誰も、そうした立派な職業の世襲を非難などしない。尊敬の念こそ抱くだろう。

しかし、政治は全く別だ。有力政治家の子供に生まれただけで、地盤・カンバン・鞄を引き継ぎ、驚くほど凡庸、いやそれ以下の人物が、途方もない権力を握り、とんでもないことをして、我々に苦しみを強いているのを、多くの庶民は経験しているはずだ。

『おれも、ああなりたい』というのは、本当だろうか?あの宗主国を想い、この属国を作る行為をみて、ああなりたいと思う人々は、心もどこか病んでいるのではあるまいか?『おれも甘い汁を吸いたい』と思う人はいるだろう。しかし、金こそ儲かるのかもしれないが、国を売ることで痛む自尊心、彼らにはないのだろうか?

2009年6月 8日 (月)

カイロのオバマ:帝国主義のニューフェース

2009年6月5日

アメリカのバラク・オバマ大統領が、カイロで昨日行った演説は矛盾に満ちていた。彼は「無辜の男性、女性、子供の殺害」には反対すると語ったが、イラクとアフガニスタンにおいて継続中の、アメリカによる戦争や、パキスタンにおけるアメリカの代理戦争は擁護し、直近のイスラエルによるガザのパレスチナ人虐殺については沈黙したままだった。この戦争は、少なくとも百万人のイラク人と、アフガニスタン、パキスタンやパレスチナの領土で、何万人もの人々を殺害している。

中東で最も悪名高い二人の専制的支配者、サウジアラビアのアブドゥッラー国王とエジプト大統領ホスニ・ムバラクと会談した二日後に、オバマは、デモクラシーと人権と、女性の権利の支持を表明した。演説の中で、サウジアラビアでは、民主的な権利が完全に欠如していること、あるいは、ムバラク軍事独裁下で、継続している弾圧については、彼は何も触れなかった。アメリカ大統領がアル-アズハル大学に到着する数日前、200人以上の外国人学生を抑留しているエジプト秘密警察によって、キャンパスが強制捜査された。中東訪問を終えるにあたり、オバマはムバラクを「揺るぎない盟友」だとして称賛した。

全世界の平和と理解の唱道者のふりをしながら、更に17,000人のアメリカ兵士を派兵するアフガニスタン戦争をエスカレートさせる自分の命令に関する言及を、オバマは巧みに避けた。前任者のイラク政策を容認し、「イラク国民は、究極的に、サダム・フセインの独裁がなくなって楽になったものと信じている。」と宣言して、「2012年までにイラクからわが軍を全て撤退させる。」という誓約として語った、ブッシュ政権が取り決めた2011年12月の撤退期限についてさえ、彼はのらりくらり逃げたように見える。

オバマは、アメリカは「自己本位の帝国」だという、実にぴったりの特徴描写である非難を拒否し、アメリカ合州国が、イスラム世界において、基地、領土、あるいは、天然資源の入手を求めていることを否定した。アフガニスタン戦争は9/11テロ攻撃によってひき起こされた「必要な戦争」だったと彼は主張した。これはブッシュ-チェイニー政権が当時主張していたものと全く同じで、資源への権益の争いを意図的に隠ぺいしている。アフガニスタン戦争は、世界における、石油、ガスの二大資源、ペルシャ湾とカスピ海盆地を支配しようという、アメリカ帝国主義による動きの一部なのだ。

もちろん、ジョージ・W・ブッシュの威圧的な「我々の味方になるか、敵となるかいずれかだ」から、オバマの安心させるような「我々はこの件では、皆一緒だ」へと、修辞上の調子の目立った変化はあった。何人かの解説者が注目したが(ニュー・リパブリックは、演説を、2006年9月16日に、ブッシュが国連で行ったものと、一行ごとに比較した)、画像と音声を消して、用意された文章だけ読めば、言葉は、ブッシュ、コンドリーザ・ライスや前政権の他首脳たちが行った演説と酷似している。

あいまいで華麗な修辞や、イスラム文化や国家同権に対する言葉上の賛辞は、アメリカ帝国主義の政策を覆い隠すために使われる言葉の調節であって、実質上の変化ではない。オバマは、中東の抑圧された人々の不平を軽減するための具体的な提案は一つもしていない。それは、この圧政の根本的な根源は、帝国主義による自由企業体制と世界支配であり、そこでアメリカ帝国主義こそが、最も冷酷だからだ。

植民地主義と、イランで1953年に、民主的に選出されたモサデク政府を転覆した際のアメリカの役割について、オバマはつかの間だけ触れた。しかし「緊張の源である」地域について延々繰り返す中で、ブッシュの「テロリズム」に対する、オバマの表現上での代用品である「極端な過激派」を最重要課題として、前任者と同じチェック・リストを提示しただけだ。

オバマ演説に対するアメリカ・マスコミの反応は、全面的な称賛だった。マザー・ジョーンズ誌のリベラル派、デビッド・コーンは、オバマの大きな利点は「彼の個人的な経歴、ブッシュと違うところ、アメリカの過ちを認めていること、少なくとも、あたかも自分が、中東における率直な仲裁人でありたいかのごとく、進んで語ろうとするところ。」だと書いた。

マイケル・クローリーは戦争支持派のリベラル誌ニュー・リパブリックでこう書いている「彼が経歴を明らかにするのを、世界に対してこれほど変わった略歴を描き出すのを見るということは、この新人を世界に提示することで、アメリカがどれだけ利益を受けられるかを、高く評価することなのだ。」

おそらく最も意味深いのは、主要なネオコン・イラク戦争擁護者であるマックス・ブートのこういうコメントだ。「イスラム世界に対して、アメリカが正しいとい主張をする点で、彼は、はるかに効果的な仕事をしたと思う。問答無用。彼は前任者よりずっと有能なセールスマンだ。」

カイロでの演説で、オバマは、彼を採用し、昇進させてくれた、アメリカ金融エリートと軍と外交政策機構、という決定的に重要な部門から与えられた役割を演じていた。この役割とは、ワシントンの世界支配を目指す流れで、戦略ではなく、戦術の変更の一部として、アメリカ帝国主義の新たな顔となることだ。

ほぼ二年前、元アメリカ国家安全保障顧問ズビグニュー・ブレジンスキーは、まだ無名のイリノイ上院議員を、大統領候補として公式に支持し、イスラム世界に対する家族的なつながりがあるアフリカ系アメリカ人として、オバマは、アメリカ合州国の世界的イメージを改善してくれるだろうという希望を抱かせた。

ブレジンスキーは、民主党のジミー・カーター政権における主導的タカ派で、モスクワの官僚をベトナム風泥沼に陥れる為、ソ連侵略を誘発しようという目論見から、アフガニスタンにおける政変を起こすのを支援した。彼は、ユーラシアという「壮大なチェス盤」と彼が呼ぶもの、特にアメリカ合州国、ロシア、中国と、イランの間で、影響争いが起きている石油豊富な中央アジアに対し、関心を持ち続けてきた。

2007年8月のブレジンスキー発言によると、オバマは「世界におけるアメリカの役割の、新たな顔、方向についての新たな感覚、新たな定義が、課題であることを認識している... オバマは明らかに、ずっと効果的で、有利な立場にある。彼は、歴史的に何が重要で、世界との関係で、アメリカ合州国に何が求められているのかに関するセンスがある。」

アメリカ帝国主義権益の冷酷な擁護者であるブレジンスキーは、アメリカの支配層に対し、彼が「世界的な政治上の覚醒」と呼んでいるものの危険性を繰り返し警告してきた。

特に辛辣なコメントの一つとして、オバマ支持を表明するわずか数ヶ月前、ドイツの雑誌デア・シュピーゲルに、人類の圧倒的大多数は「人間の状態の、途方もない格差を、もはや容認しない。これは今後数十年間、我々が直面しなければならない共同的な危機となりえよう。」と彼は述べた

アメリカ支配層が最も鋭敏に恐れているのは、正しい名前で呼べば、世界革命なのだ。そのような社会的激変を防ぐための努力こそが、彼らをして、オバマをホワイト・ハウスに送り込ませ、カイロ巡礼へと派遣させしめたのだ。

パトリック・マーチン

記事原文のurl:www.wsws.org/articles/2009/jun2009/pers-j05.shtml

2009年6月 4日 (木)

オバマの大奇術

Yvonne Ridley

2009年6月2日

Information Clearing House

皆様方のうち、一体どれだけの方が、アメリカの新指導者が、実に政治上のフーディーニであることにお気づきになっておられるだろう。... 彼は大統領レベルの奇術師(イリュージョスト)なのだ。

我々が注視する中、彼は、穏やかで、知的で、強力な人権の擁護者から、暗殺を支持し、いとも気軽に先制攻撃を命じる、戦争を挑発するごろつきへと変身したのだ。

ジョージ・W・ブッシュが、本当の狙いを思い切って公表し、イラクを侵略し、数千人のアメリカ兵の命を犠牲にし、無数の民間人を虐殺した戦争で、300万人の人々を追い出すまでには何年もかかった。

一方、口の達者なオバマは、パキスタンに対する違法な戦争を始めることによって、同じ目標を、ホワイト・ハウス入りしてわずか数ヶ月のうちに達成した... ただし、彼は自らのアメリカ軍ではなく、人さまの軍隊を利用しているのだが。

彼は、ホワイト・ハウスの前任者の倍、賢く、はるかにずっと破壊的だ。オバマは、おそらくは、世界でも最も巧妙な操り人の一人であり、これまでで最大の彼の大奇術は、国民とマスコミを欺いていることだ。

安い外注軍事労働として、パキスタン軍をずうずうしく利用しながら、何百万ドルもの援助と、世界最大の軍事機構による支援の約束で、パキスタン指導者アシフ・アリ・ザルダリを誘って、ほとんど催眠状態のまま、どうすることもできない状態に追い込み、まるでアニメの一時停止状態にしている。

むろん、大統領として、国や国民が望んでいる威厳をもって行動するのではなく、奇術師の助手であるかのように使われてしまっているザルダリにも責めるべきところはある。

オバマは、前任者よりもはるかに破壊的であり、しかも、ナイス・ガイから、何かずっと不気味なものへの彼の変身は、豊穣で、滑らかな、魅惑的な彼の口調から発散される強力なカリスマに酔いしれているかに見える世界中のマスコミから、ほとんど気づかれないままに過ぎた。

グアンタナモを閉鎖し、軍事法廷を終わらせ、2001年以来、前政権の対テロ戦争の拷問と虐待をビデオや映画として記録した、不名誉の記録を丸ごと公開する等の約束を、彼は既に破っている。

元グアンタナモ抑留者モアッザム・ベッグは、オバマ大統領の180度転換の一つを巡り、最近こう発言している。「オバマ大統領は最近、CIA工作員の免責を認めた ... もし、失敗したものごとの理由を知りたいという願望が、「国家安全保障上の配慮」という名目のもとで、これほど大胆にもみ消されてしまうのなら、こうしたことに際限がなくなる。そして主戦論者たちは、別の醜悪で犯罪的な隠ぺい工作で、またもや逃げおおせるのだ。」

グアンタナモの恥ずべき監獄を消滅させる権力がオバマにはあるため、世界中の人権活動家達は、キューバ、バグラムや他の場所にある監獄が、パッと開放されるのをここ数週間、息をのんで待ち構えていた。

マスコミにとって、自社の記録保管所をちょっと調べ、選挙遊説にした約束をオバマに指摘し、責任を課するのに、はたして、それほど手間がかかることだろうか? ホワイト・ハウス・ウェブでの最初の約束は、自分の政権はアメリカ史上、最も透明性の高いものになるというものだった。不幸にも、こうした壮大な発言、決して、実行されていない。

しかし、このマスコミの健忘症、あまりに好都合すぎるではないか。18ヶ月内に、イラクから、全戦闘部隊をアメリカに帰還させるという彼の決意に一体何が起きたのだろう?

テレビ放映された大統領候補討論会で、オサマ・ビン・ラディン逮捕は「我々にとって最大の国家安全保障上の優先課題」だと発言していたたではないか、と指摘する覚悟があるホワイト・ハウス番記者はいないのだろうか? おそらくはオバマの催眠作用が、連中のコンピューターのハードディスク・ドライブと、メモリーを消去してしまったのだろうが、彼のアメリカの全軍最高司令官としての最初のTVインタビューを聞けば、オサマは単なるシンボルどころではないと彼は発言しているのだ。

彼の実際の発言はこうだ。「彼は、アメリカ国内の標的に対して、攻撃を計画している組織の作戦指揮者でもある」そして「アルカイダを撲滅する上で、ビン・ラディンの逮捕、あるいは殺害は、極めて重要な部分である。」とも言った。

オサマを捕まえるつもりだと発言して、無教養な白人労働者の多い南部の票を確保したオバマは、今や、「アメリカを守るという我々の狙いを達成するのに」アルカイダの親玉を殺害したり、逮捕したりすることはもはや不要となった、と言っている

とはいえ、アルメニ系アメリカ人は、それほど騙されやすくなく、最近のトルコ訪問で、アメリカ大統領が、またもやお得意の早変わりを易々と演じたのを見て、恍惚状態から目覚めたむきがかなりいた。

「大統領として、私はアルメニア人虐殺問題を認知するつもりだ」と、彼は選挙キャンペーン中に、はっきり堂々と宣言していたのだが、トルコ到着時、この大いに微妙な話題について尋ねられると、ブツブツ言っただけ。「私の考え方は公式に記録にされており、誰もが私の考え方を知っている。」そして過去の発言を詳細に述べることを拒否した。

「日光は最高の消毒薬だ」と、オバマはホワイト・ハウスの鍵を手に入れる前に語っていた。アメリカ大統領が、世界という舞台で、脚光を浴びながら、演じるのを見ていると、何か暗闇のようなものが、大統領の影でコソコソうごめいているのが見える理由は、これかも知れない。

新大統領の魔法にかからない人々も多少はいる。彼らも、私のように、羊の衣はもはや消え去り、今や危険な狼が、連邦議会、政治権力の中心を、闊歩している、と思っているのだろう。

近頃ホワイト・ハウスでは新たな出し物が演じられており、ハリー・フーディーニは、命知らずの脱出劇や手品を演じて、名声を確立したのだが、彼の政治上の分身、確かに、闇の芸術と集団幻想の名人であるに違いない。

この大統領、人々を魅惑する人物から、危害を与える人物へと変身したのに、ほとんどの人がそれに気づいていないのだ。

ジャーナリストYvonne Ridleyは、人権団体ケージ・プリズナーズ www.cageprisoners.com後援者、政党RESPECTメンバーで、Press TVの政治番組The Agendaの司会者でもある。

記事原文のurl:informationclearinghouse.info/article22753.htm

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属国の元変人首相の演技を、さらに拡大した、宗主国アメリカ版?

共和党のブッシュ大統領から、民主党のオバマ大統領に、「チェンジ」した。

「継続は、チェンジだ。」「戦争は、平和だ。」「侵略は解放だ。」とばかりに、前政権以上に、戦争を継続・拡大し、日本からは、金をまきあげるだけでなく、ソマリアへ派兵を命じている。

属国日本の衆議院選挙で、仮に自民党・公明党から、民主党に政権が変わっても、宗主国と同様、庶民は裏切られるだけの結果になるのは明白。911小泉目くらまし選挙の焼き直し。

日本における無差別「政権交代原理主義」、疫病蔓延状態。豚インフルエンザより恐ろしい。

インフルエンザ、所詮は一時的なもの。体の不調をまねくだけ。

えせ二大政党間政権交代、疲弊した社会が永続的に破壊される。完全属国化に向かって。

オバマの『動物農場』: より大規模で残酷な戦争は、平和で公正だ。

2009年6月 1日 (月)

アメリカは北朝鮮との「通常」戦争準備済み Press TV

Press TV

2009年5月29日 15:23:53 GMT

アメリカは、北朝鮮「通常」戦争を遂行する「準備はできている」が、新戦線に慣れるには時間が必要だと軍幹部は語った。

ジョージ・ケーシー陸軍大将は、木曜日、戦略国際問題研究所(CSIS)に登場し、アメリカは、必要であれば、北朝鮮と従来型の戦争を行う用意ができていると語った。

ただし彼はこう言っている。「現在軍が従事している対ゲリラ戦という形から、やり方を変えるには、おそらく多少時間はかかるだろう。」ケーシー参謀総長はイラクとアフガニスタンにおけるアメリカの戦争について触れた。

「準備が済み次第、兵力を移動するつもりだ」とケーシー陸軍大将は力説した。

アメリカ陸軍参謀総長は、朝鮮半島の新戦線に軍を再配備するのにどれだけかかるか示唆することは控えたが、アメリカ軍は「戦闘経験豊富」であり、 迅速に動けると語った。

「火砲砲術や戦車砲術の技量は、極めて迅速に取り戻せる」と彼は語った。「大変なのは、対ゲリラ作戦では、非常に長期間にわたって行うのと対照的に、非常に短時間の間に集中射撃をするという、旅団とそれ以上のレベルでの統合化だ。」

国際社会の警告や国連安全保障理事会決議にもかかわらず、北朝鮮は、核実験と、核兵器搭載が可能なミサイルの試射を行い、国際条約に違反した。

韓国の基地に駐留するアメリカ兵は厳戒態勢にあるが、アメリカ国防長官ロバート・ゲーツは、北朝鮮の行動は、地域に追加のアメリカ兵を必要とする程の危機的水準には達していないと主張している。

「しかし現状、非常に挑発的な出来事が二件起きており、これらは攻撃的で、極めて攻撃的な言辞が伴っている」とゲーツは語っている。「これは、北朝鮮が地域と国際社会に行っている挑戦の現実を痛感させるものだと考えている。」

RB/MMN

記事原文のurl:www.presstv.ir/detail.aspx?id=96394&sectionid=351020405

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集団的自衛なる違法先制攻撃に日本軍傭兵をまきこむ戦争の舞台、イラク、アフガニスタンや、海賊をだしにしたソマリアより、北朝鮮こそ最適と宗主国・属国首脳は読みきっているのだろうか?実にありそうな話。見事なシナリオだ。「生意気なやつらを、先制攻撃せよ」と鬨の声をあげる、「希望は、戦争」層の受け皿、大本営マスコミ大手の尽力のおかげで、既に完成している。

アングロ・サクソンの植民地統治原理「分割して、統治せよ」の黄金律、始動開始。

おりしも、オルタナティブ通信に、下記記事がある。

北朝鮮・核ミサイル開発の資金提供者の正体 結論だけ引用させていただく。

「日本と朝鮮との戦争、日本と中国との戦争=アジア人同士の殺し合いは、こうしてシティバンクによって、計画的に、進められている」。

この発言の舞台となっている戦略国際問題研究所(CSIS)には、元首相の次男で、地盤を受け継ぎ今回出馬する小泉進次郎氏も、関東学院大学卒業後、籍を置いていた。

先生は、かの有名なジャパン・ハンドラー、マイケル・グリーン氏。

この人物、Wikipediaによると、最初に日本に来たのは、日本政府負担。一部を引用する。

実際に日本で過ごした経験も少なくなく、1983年に文部省の「語学指導等を行う外国青年招致事業(JETプログラム)」により、英語教員として訪日する。さらに大学院在学時にも何度か訪日し、フルブライト奨学金給付留学生として東京大学に留学。岩手日報の記者や、外交通の国会議員として知られた椎名素夫の秘書なども務めた。

JETプログラム、宗主国のお代官に、お礼を払って日本研修していただく制度とも言えそうだ。元外交官原田武夫氏も、著書で、JETプログラムの問題性を指摘していた。

自分の首を絞めるべく、宗主国のお代官に、支配のために、日本の内情を研究していただくよう、大金を使う国が、ほかにあるだろうか?こういう植民地予算こそ、節約したいものだ。

貴重な税金を使うなら、日本語教師世界派遣にあてたほうが、よほど良いだろう。

名著『國破れてマッカーサー』の西鋭夫教授も、『日米魂力戦』の110ページで、日本語教師の派遣を主張しておられる。授業料ただで、世界中で日本語を教えるのだ。優秀な学生には日本に仕事に来て頂く。

ジーニアス英和辞典では、handler 語義9として、スパイ活動の指令をする人

とある。納得。

何度でも繰り返す。万が一、国民のために良い政治をする人物であれば、世襲であろうと、財閥の御曹司であろうとかまわない。ただ、常識的に、そういう場合はほとんどありえまい。

比例区削減などと馬鹿なことを言って、争点をずらさずに、「ソマリア憲法破壊派兵法案」を阻止してくれれば、民主党、庶民のための政党だと見なおすのにやぶさかではない。99.99999%ありえないが。

父親があの宗主国を想い、この属国民に行った仕打ちと結果を見れば、ジャパン・ハンドラーの愛弟子を支持する神奈川県民・横須賀市民の発想、どうしても小生には理解できない。「あの宗主国を想い、この属国を作る」政治家、アメリカの悪代官役となる息子を選ぶ心理がわからない。

世襲でなくとも、宗主国向けに、戦争継続・奉仕のために、仕事をする人であれば、何党であれ政治家にしてはなるまい。たとえば、ソマリア派兵を言い出した、民主党長島議員。

イソップの「蛙の王様」状態が、現代日本のあちこちでおきつづけ、増殖する不気味さ。

こういう政治家の風土フード、海軍カレーは今後二度と食べないつもりだ。(昔二度食べた。)

2009/06/10追記

田中宇氏も、2009年6月9日に、下記記事を書いておられる。
朝鮮戦争再発の可能性

日本が原爆を作り(既にもっているかもしれないが、あるいはアメリカから譲ってもらい)北朝鮮に落とせば、『原爆被害国家』という葵印の御印籠も消滅、ただのポチ・テロリスト国家になる。
中近東諸国における、信じられないほどの日本ビイキ、日本が『原爆被害国家』であるという一点にかかっている。
これさえ失えば、日本も、完全にアメリカ並、世界最高のテロ国家となり、イスラム教徒の皆様の軽蔑・憎悪の的になるだろう。アメリカが、それを狙う可能性は実に大きいだろう。日本が原爆を使いさえすれば、もはやアメリカ長年の悩みが消滅するのだから。

ソマリア沖のもう一つの海賊行為(デモクラシー・ナウ)

デモクラシー・ナウ!のご案内を、そのまま転載させていただく。

2009.04.14-1 ソマリア沖のもう一つの海賊行為(動画16分)

4月にソマリア沖の海賊による米国商船の船長拉致事件が起こり、米国のメディアは海賊の話題でもちきりでした。しかし、ソマリアの漁民を このような海賊行為に駆り立てている原因はなになのか、深い議論はなされていません。ケニア在住のソマリア人アナリスト、モハメド・アブシール・ワルド氏は、ソマリア沖では長い間、国際社会が話題にしないもう一つの海賊行為が横行していたと言います。ソマリアで内戦と無政府状態がつづいているのをよ いことに、ヨーロッパやアラブ諸国をはじめ世界中の漁船がソマリアの海で不法操業し、乱獲によって水産資源を枯らしてしまいました。おまけに、これらの漁 船は置き土産として自国の産業廃棄物をソマリア領海に不法投棄して行きました。

ゲスト

* モハメド・アブシール・ワルド(Mohamed Abshir Waldo) ケニア在住のソマリア人コンサルタント、アナリスト。2009年1月に「ソマリア沖の2つの海賊行為世界はなぜ片方を無視するのか?」という論文を発表した。

字幕翻訳:田中泉/校正:大竹秀子/全体監修:中野真紀子

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