対アフガニスタン海外援助の醜い真実
Press TV
2009年5月10日
アフガニスタンに対する国際援助のうち、法外な金額が、西欧の支援組織によって、戦災被害を受けたこの国に駐在する職員用として浪費されている。
「アフガニスタンでの、道路、ダム、送電線建設を援助するために使われるはずのお金として、アメリカ合州国、イギリスや他の国々で人々は働き、税金を支払っています」アフガニスタン国会議員で元計画省大臣のラマザン・バシャルドゥストは語っている。
バシャルドゥストはこう付け加えた。「しかし、一度、資金がアフガニスタンに入ると、60,000ドルの自動車を所有し、一ヶ月の家賃15,000ドルの家に暮らす人々用に使われるのです。お金はそうした支出に使われます。90パーセントが後方業務と管理費です。」
ヨーロッパの援助団体職員の給料、護衛と宮殿のような住宅に対する多額の支出が、国連の国家の豊かさの順位で、なぜアフガニスタンが178ヶ国中の174番目なのかという説明の一助になる。
アフガニスタン首都カーブル中の諸地域が、支援組織や、大使館で働くヨーロッパ人を滞在させるため、接収されたり、再建されたりしている。
「この建物を、月30,000ドルで、ある支援組織に賃貸したばかりです。直結した浴室と、装甲ドアと防弾ガラス窓付きの部屋が24あるのですから、そんなに高額なのです。」プロパティ・コンサルティング・アフガニスタン社の社長トリアライ・バハデリは語った。
支援組織や、外国の請け負い業者は貪欲で、77パーセントのアフガニスタン人が、上水が使えない状態だという事実にもかかわらず、寝室には必ず直結した浴室がなければならないというのだ。
極端な貧困が、若いアフガニスタン人をタリバンに入って戦うよう追いやっている時、カーブルの外国人コンサルタントは、年間250,000ドルから500,000ドルの月給を享受できる。
アフガニスタンにおける援助資金の無駄が多いことは、アフガニスタン政府さえも、悩ませている。
「私は、人口830,000人の、北部アフガニスタン、バダフシャン州にいました。彼らの大半は農業に依存しています」カーブルのオックスフォード飢餓救済委員会(略称Oxfam)代表マット・ウォルドマンは語っている。
「バダフシャンの農民にとって極めて重要な、現地の、農業・かんがい・家畜担当部門の総予算は、わずか40,000ドルです。これは海外に居住しているコンサルタントが、数ヶ月カーブルで暮らせば得られる給料です。」
アフガニスタンにおける海外援助の醜い真実は、この国で、ここ数ヶ月、武力衝突のレベルが増加している中で、表面化している。タリバン武装反抗勢力は、一連の破壊的攻撃を遂行し、アフガニスタンと多国籍の軍隊が、常駐するだけの人員がない、地方の大半の部分を支配している。
記事原文のurl:www.presstv.ir/detail.aspx?id=94294§ionid=351020403
原文記事には、下記写真とキャプションがある。
キャンデーをねだるアフガニスタン人の子供。南部アフガニスタン、カンダハール州、ゴラク地区、チナル村
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「全て」がそうではあるまい。ペシャワール会は例外のはずだ。
「対パキスタン海外援助の醜い真実」もあるに違いないが、商業マスコミは割り当てた予算金額程度しか記事にはしない。
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