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2009年5月26日 (火)

アメリカ・アフリカ軍:AFRICOM、ジブチで60億ドルの大失態

Thomas C. Mountain

Online Journal - 2009-05-15

アメリカ・アフリカ軍(AFRICOM)は、アフリカの角にあるジブチという小国に、新規巨大基地を建設中だ。報道によれば、第一段階では、20億ドルかけ、最終的には、更に40億ドル投資するという。今回、アフリカの大地における、アメリカ帝国によるこの最新の勢力拡張は、ペンタゴンとアメリカ国務省の大失態へと変わりつつある。

その理由を理解するためには、この地域の最近の歴史を振り返る必要がある。ジブチは、エチオピアの一州に毛の生えたようなものにすぎない。ジブチは元フランス植民地で、大規模なフランスの軍事基地を擁し続けている。9-11以後、アメリカ軍は、アフリカの戦略的な場所に、大規模軍事駐留の場を探そうと、熱心に努めてきた。ペンタゴンにとって不幸なことに、基地を置きたい場所のアフリカ国家で、アメリカが基地を置くことを認める国は現れなかった。

そこでジブチだ。人口およそ500,000人で、地球上で最も貧しい国の一つであるジブチは、紅海の入り口に位置しているが、ここをヨーロッパやアジアで使われる石油のかなりの部分を含む、世界海運の多くが通過しているのだ。アメリカは、ジブチ大統領が断りきれない提案をし、インド洋の北アフリカ沿岸の砂と砂漠に、今やコンクリートが注ぎ込まれ、新滑走路やドックが続々と生まれることになった。

ジブチの収入の大半は、ほとんど全て、 ジブチの港を経由するエチオピアの輸入によるものだ。エチオピアは、そのエリトリア植民地の一部であるアッサブ港を常用していた。30年間の独立戦争後、1991年に、エリトリアは、エチオピア軍を打ち負かし、エチオピアから独立をかち取り、エチオピアから、旧ソ連の属国政権メンギスツ・ハイレ・マリアムを追い出した。この独立によって、海に対するエチオピアの主要な窓口アッサブ港は、新独立国家エリトリアの一部となってしまった。

オンライン・ジャーナル読者の多くは、イスラム法廷同盟が、エチオピア/アメリカが支援するソマリ軍閥を打破し、1991年以降、初めてソマリアに新政府を作り始めた後、アメリカの扇動と資金援助で、エチオピアが、ソマリアを2006年12月に侵略したことを覚えておられるかも知れない。

西欧で、ほとんど誰もが知らないであろう事実は、アメリカや他の西欧諸国に扇動され、資金を得て、1998年に、エチオピアがエリトリアと戦争を始め、彼らの元植民地を奪還する企みとして、2000年にエリトリア侵略を実行したことだ(Antiwar.com記事、エリトリア侵略の背後にいるアメリカ、2000年6月、トーマス・C・マウンテンを参照)。

アメリカが、エチオピアとした取引は、西欧の支援で、エチオピアが、エリトリアを破壊し、アメリカが、紅海の入り口に極めて近い戦略的な位置にあるアッサブの主要な港と、国際空港を入手する、ということだった。エチオピア狂信的愛国主義者の心情にとって大切な、アッサブ港をエチオピアが奪還して使用できるのだ。

2000年5月と6月、いくつかの死に物狂いの戦闘後、エリトリア軍は、エチオピア軍の侵略を粉砕し、エリトリアの戦車が、またもやエチオピアの首都アジス・アベバ市街を轟音とともに走行する光景が出現しかねない反撃を、あわや開始しようという時、アメリカが、航空母艦機動部隊を紅海に派遣し、もしエリトリアがそうすれば、アメリカが攻撃すると言ったのだ。

2000年6月以来、エチオピアとエリトリアの間には、膠着状態(アメリカによって助長されたものだ)となっており、特に西欧とアメリカは、建前上、人道支援ということで、アフリカ最大で最高装備のエチオピア軍に、何十億ドルもの資金流用を認め続けてきた。

ジブチにおけるAfricomの大失態の話題に戻ると、アメリカが大規模軍事基地をジブチに建設中であることにエリトリア人が気がつくと、エリトリア人は、思慮深くも、軍が、ジブチを見下ろせるエリトリアの有利な高地を確保できるようにしたのだ。

AFRICOM基地丸ごとが、エリトリア軍火砲の射程内、96キロほどのところにあることに、アメリカ軍が気がついた時は、不快な驚きだったに違いない。ある朝、職場について、エリトリア軍が、エリトリア領土から、ジブチ沿岸に建設中のAFRICOMの見事な新基地を見下ろしている衛星写真を渡された時の、ペンタゴン将軍連中が真っ赤になって怒った様が想像できるだけだ。エリトリア人は、そうと望めば、火砲を山頂に引き上げ、直前の通知で、新AFRICOM基地を閉鎖させることが可能だ。

エリトリアは、もちろん、馬鹿ではなく、アメリカと何らかの戦争を始めようなどという意図は毛頭ない。エリトリアは、アメリカ軍という雄牛の鼻面で赤い旗を振ろうとしているわけではなく、エリトリアが、ジブチを見下ろす火砲を設置したという証拠も、示唆するものも皆無である。一方、エリトリアは、独立を獲得する過程で、多数の生命を失っており、これがアメリカにはそもそも当初から気に食わなかったのだが、エリトリアは極めて慎重に、ジブチと国境を接する自国領土、極めて戦略的な高地を確保したのだ。エチオピアは、既にエリトリア/エチオピア/ジブチ国境のエリトリア領土を占領しており、2000年の侵略時に確保したエリトリア領土を占領し続けている。きわめて誇り高い独立国家エリトリアは、決して傍観し、自国領土に対するいかなる侵害も許すことはしなかった。

穏やかな表現で言えば、エリトリア軍が、自分たちの新基地に向かい合った、そのような戦略的な位置にいることが、アメリカにとって極めて不満であることが、なぜ昨年ジブチ軍が、新AFRICOM基地を見下ろすエリトリア軍陣地を攻略しようと企てたかという理由なのだ。百戦錬磨のエリトリア国防軍古参兵達が、ジブチの侵略の企みを素早く破壊し、エリトリア軍兵士達が、ジブチのAFRICOM巨大基地を見下ろす塹壕に依然として腰を据えている。

ペンタゴンの将軍たちが一体何をしようと計画しているのかは誰にも分からない。エリトリア軍が、ジブチの襲撃を粉砕した素早さや、アメリカのために、エリトリアの元の仲間を攻撃しなければならないことを巡り、ジブチ軍内で反乱が起きかけたとも報じられていることから、アメリカが画策する余地はほとんどない。

アメリカは、国連安全保障理事会で、国際法と国連自身の憲章に違反しながら、エリトリアが、自らの領土から軍隊を撤退させるよう要求する決議をゴリ押しして、エリトリアを脅そうとした。エリトリアはそのような要求を、まさに正当に非難し、こけおどしも効かないアメリカは、面目丸潰れとなった。

一つ確実なのは、ジブチに建設した新AFRICOM基地が、60億ドルの大失態となり、アメリカ軍がまるで阿呆のように見えてしまうと言う事実を、アメリカが受け入れるのは決して容易ではないということだ。

今後の詳細については、西欧のいわゆる「自由な報道陣」が報道し損ねているアフリカの角に関するニュースが読める唯一の場所オンライン・ジャーナルに乞ご期待。

エリトリア在住の最後の白人、トーマス・C・マウンテンは、アメリカで、元教師、活動家、代替医療施術者。Email thomascmountain@yahoo.com.

記事原文のurl:onlinejournal.com/artman/publish/article_4704.shtml

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ソマリアへの日本・海軍、陸軍派兵と、それにまつわるジブチ基地関連記事の一例。

宗主国にいわれてする仕事は、何とも実に手回しのよいことだ。属国民の生活のために働く建前の社会保険庁の仕事と大違い。豚インフルエンザや、日本の経済、軍事力と比較して、大変失礼ながら、吹けば飛ぶような軍事予算の北朝鮮地下核実験よりも、こうした一歩一歩の傭兵派遣策動こそ、困った行為だと思うが、属国大本営広報部(マスコミと称する)は全く詳細を報道してくれない。北朝鮮とて、エリトリアと同じ、本気で核攻撃するはずもない。攻撃すれば国が完全消滅するだろう。

軍事予算比較を、Wikipediaの数字からみると以下の通り。

(日本 4兆7797億円
北朝鮮 年間6000億円 CIA推定)

ジブチ空軍基地使用も可能 イラク派遣「ヒゲの隊長」に聞く

--P3C哨戒機は整備などがたいへんだが

 「ジブチの米軍基地にはP3Cが駐機しており、整備関係で支援は受けやすい。問題は駐機スポットが狭いことだが、ジブチ政府は米軍基地に隣接する空軍基地の使用を歓迎するとのことだった。P3Cを派遣するならあそこがいいのかなという感じはした」

佐藤津正久参議院議員オフィシャル・ページ

中東・アフリカ訪問記(08冬:その8)
(ジブチ空港の視察)
2008年冬に訪問している。

防衛省web記事

武田防衛大臣政務官のジブチ共和国訪問

平成21年5月4日(月)夕  関西空港発
5日(火)  夕  ジブチ着
6日(水)     ジブチ政府高官等と会談、空港地区視察
7日(木)     海賊対処部隊隊員の激励
       夕  ジブチ発

海賊対策 空自C130、ジブチへ 小牧基地を出発

東アフリカ・ソマリア沖海賊対策で海上自衛隊のP3C哨戒機が派遣されるのに伴い、航空自衛隊のC130輸送機1機が18日、愛知県小牧市の小牧基地で装備品などを積み込み、ソマリアの隣国・ジブチに向けて出発した。

今回の派遣はP3C哨戒機2機と海自隊員約100人に加え、同機の拠点となるジブチ国際空港の警戒にあたる陸上自衛隊員約50人。

外務省webの記事

ユスフ・ジブチ共和国外務・国際協力大臣の来日について

   1.  マハムッド・アリ・ユスフ(H.E.Mr. Mahmoud Ali YOUSSOUF)ジブチ外務・国際協力大臣は、4月2日(木曜日)から4日(土曜日)まで外務省の招待により来日します。

   2. ユスフ大臣は、滞在中、日本の政府要人と会談を行い、二国間関係や国際情勢について意見交換を行う予定です。また、ユスフ大臣は、中曽根外務大臣との間で、「ジブチ共和国における日本国の自衛隊等の地位に関する日本国政府とジブチ共和国政府との間の交換公文」並びに「食糧援助に関する交換公文」及び一般無償資金協力「ラジオ・テレビ放送局番組作成機材整備計画に関する交換公文」に署名し、書簡の交換を行う予定です。

   3. 今回のユスフ大臣の訪日により、我が国自衛隊等の海賊対処の基本的な活動拠点となるジブチとの協力関係が更に発展することが期待されます。また、「食糧援助」及び「ラジオ・テレビ放送局番組作成機材整備計画」は、昨年5月に行われたTICADⅣにおいて日本が表明した対アフリカ支援の拡大を具体化するものです。

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