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2009年3月14日 (土)

NATOの拡大ベクトルは、グローバル?

2009年3月13日

ロシア・トゥディ

バラク・オバマ政権は、NATOを、究極的には、国連に置き換わる、民主主義諸国の世界的な組織の核と見なしている、とロシアの有力な新聞は考えている。

ワシントンは、NATOに、オーストラリア、日本、ブラジルや南アフリカの様な国々を招き入れて拡張し、安全保障の問題のみならず伝染病や人権問題などにも対処する世界的組織にしたいと望んでいる、と金曜日コメルサント・デイリー紙は報じた。次期アメリカNATO大使アイボ・H・ダールダーは、この考え方の熱烈な支持者だ。

ブルッキングス研究所の専門家で、大統領選挙キャンペーン期間中、バラク・オバマの外交政策顧問だったダールダーは、いわゆる民主主義諸国同盟の熱烈な提唱者だ。

民主主義諸国用の会員限定クラブ

シンクタンク、国家安全保障に関するプリンストン・プロジェクトによって作り出されたこの考え方はこういうものだ、大国間の戦争を防止すべく生み出されたものなので、国連は時代後れだが、もはやこういう脅威は無視できる。一方で、国連は、小国間、あるいは大国と小国の間での地方的紛争への対応ということでは非効率的だ。こうした紛争の例は、ダルフール、コソボなどの紛争を含むが、より最近の例では、南オセチアがある。ダールダーを含むこの概念を生み出した人々は、そうした問題に対して、外交・軍事双方の対策をもった民主主義諸国の組織内での解決を考えているわけだ。

彼らによれば、デモクラシー諸国は、人権を守り、安全保障を実現するためには、進んで協力しようとするが、独裁主義的な諸国はそうではないのだという。ロシアと中国という大国を含む、独裁主義的な政権を除外すれば、意思決定はずっと迅速となり、行動もずっと実行されやすくなるだろう。民主主義諸国同盟は、他の国々 に対して磁石のように機能し、世界的な諸問題で発言力を持つために、そうした国々も民主主義に変わるように強いることになるだろう、というのだ。

この会員限定クラブによる、軍事行動も含む対応は、たとえそれが非民主的諸国の国家主権を犯すものであっても、正統なものであり、国連の承認を必要としない、というのがこの主張だ。長らく成功してきた実績を持つデモクラシー諸国の同盟として、NATOは、提案する同盟の原型であり、新たな世界的組織へと拡張可能だとダールダーは考えている。

四月に予定されているNATO創立60周年記念サミットで、ダールダーが、ワシントンの改革案を、他のNATO加盟諸国に説明をする場となる可能性がある、とコメルサント紙は続けている。イベントは、加盟を望んでいるウクライナやグルジアは招待しない、ある種『一族再会』のようなものだ。イベントでは、もっぱら、NATOの将来に関する議論が行われる。

コメルサント紙は、ホワイト・ハウスのある情報筋が、副大統領ジョー・バイデンは「民主主義諸国同盟」支持者の一人だと語っていると引用している。ミュンヘン安全保障会議において、ワシントンは、ヨーロッパ側のパートナー達が、より大きな役割を果たしてくれるよう望んでいる、とバイデンは語った。だからといって、国際的な安全保障を維持するため、ヨーロッパ諸国がより多く負担をしなければならないということを意味するわけではない。NATOにヨーロッパ諸国以外の新たな国々を招き入れることによって、ヨーロッパ諸国は、それぞれの支出を増やさずに済ませることができるだろう。

ただし、オバマ大統領自身、これについては公的に発言したことがないため、このアイデアについてどう考えているのかはわかっていない。

専門家は根本的なNATO改革には否定的

ロシア駐NATO大使ドミトリー・ロゴージンは、ダールダーが、民主主義諸国同盟という考え方を支持していても、他の同盟諸国が根本的な変革をする気があるかどうかはこれからの進展をみなければ分からない大問題だと語っている。

彼がブリュッセルに着任しだい、この新しい仲間と会って、彼の見解の何が公的なものであり、NATOのアメリカ新チームに実際には何が期待できるのかを、確認したいと思っている」と大使は語っている。

この考え方は、さほど支持されそうにない。民主主義諸国同盟への加盟を呼びかけられるであろう諸国も、現在のNATO加盟諸国でさえも、ともにこれはアメリカが主導するクラブだと見なし、参加をいやがるかも知れない、とモスクワ国際関係研究所の政治評論家ビクトル・ミジンは、ロシア・トゥディに語った。

オーストラリア、韓国や日本のような国々が、将来の軍事作戦を、財政・軍事双方の側面から支援するという案に飛びつくだろうとは思えません」と彼は語った。

世界的な意思決定行為から、ロシアと中国を締め出すという考え方は非生産的だ。

彼はこう補足した。「この民主主義的諸国のコミュニティーというものは、まるで新たな神聖同盟[汎ヨーロッパ的な安全保障を実現し、キリスト教価値観の普及を目指したロシア、プロイセンとオーストリア間の19世紀の同盟]のようなもので、実に時代錯誤的な考え方です。

ビクトル・ミジンのインタビューを見る (英語)

アイボ・ダールダーの個人的な見解が、NATOに対するアメリカの政策を決定するものではないが、同盟の影響力を強めたがっているNATO加盟諸国と彼が付き合う上で役に立つだろう、と世界経済・国際関係研究所のセルゲイ・ウトキンは語っている。

ある意味では、NATOは民主主義国の同盟ですが、だからといって、何らかの根本的な構造変革が生じることを意味するものではありません。大半のNATO同盟諸国は現在の構造に満足しており、同盟の拡張に辟易している国々もあるのです。」と彼は語っている。

ウトキンによれば、今やNATOの主要な任務は、現代の課題に対処することであり、それには、これまで、民主主義への道を進む上ではあまり時間をかけてこなかった国々とのより円滑な対応も含まれている。

オバマ政権は、これまでのパートナーとだけでなく、いわゆるならずもの国家とも、国交を進めることになっています。その一例は、イランであり、アメリカ政府は、同国の既存政権にもかかわらず、対話を進めようとしているのです。」と彼は補足した。

記事原文のurl:www.russiatoday.ru/Politics/2009-03-13/NATO_s_expansion_vector___global.html

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海賊対策を名目に、NATO軍が蝟集するソマリアに、日本が海軍を派兵したのも、この拡大NATO加盟への一環。ソマリア海賊、拡大NATOという「森を隠す木」ソマリア沖自衛隊派遣への疑問『世界』09年3月号

ブレジンスキーの傀儡であるオバマが人形使いの振り付けにない行動をするはずもなく、属国日本の主要傀儡政治家たち(典型的にはソマリア派兵の必要性を、国会で、わざわざ言い出した、ブレジンスキーの弟子、長島昭久民主党衆議院議員。もちろん、オザワ氏とて同じこと)が、ブレジンスキーの教えに背くわけもない。

日本の民主党のスローガン、正確には「アメリカとイスラエル国民の生活が第一」。民主党や自民党の前に、「アメリカ・ポチ」という単語が抜けているのだろう。もちろん、これはマスコミにも該当するだろう。

あわただしくソマリアに派兵したのは、おそらくNATO設立60周年祝典に間に合わせるため。サルコジのNATO復帰宣言も同様だろう。

オバマ政権の教科書であるブレジンスキーの著書『セカンド・チャンス』にある通り、大西洋共同体(NATO)に日本を組み込む計画、こうして着々進行中。

下記のブログでも紹介されているように、民主主義諸国同盟というアイデア、あの有名ネオコン、ロバート・ケーガンも提唱している。ケーガン、大統領選挙では、共和党マケインの顧問だった。帝国の世界支配に、民主党、共和党の差異などなく、民主主義諸国同盟=「帝国主義者植民地支配同盟」への超党派合意があるのだろう。

地下室のブログ 民主主義同盟を弁護する

英語原文:The case for a league of democracies

商業マスコミ、アンポにからむこういう本質的な問題は隠ぺいこそすれ、決して追求しない。まあ、それが、商業マスコミ仕事なのだ。商業マスコミに本質報道を求めるのは、ないものねだり。

ソマリアも、北朝鮮同様、アメリカのマッチポンプ作戦の一環でしかなかろうに。カンポ施設入札疑惑やオザワ代表の献金疑惑も、アンポ下の属国支配を隠すための「馴れ合い」偽装作戦ではあるまいかと勘繰っている。

献金疑惑騒ぎでいえば、湾岸戦争で、膨大なつかみがねをアメリカに支払い、小選挙区制を導入したオザワ代表が、一体どうして日本独立をめざすヒーローなのか、なぜ、「自民党から民主党に政権が交代すれば、日本が再生する」のか、皆様のブログを判読しても、さっぱりわからずにいる。

体制による大規模な争点ずらしでしかないだろう。このあと、ごていねいに、テポドン発射。おもちゃのMDシステム宣伝プロパガンダが続く。大本営マスコミと、大本営には、手品の種などいくらでもあるだろう。手品は見るから、騙される。騙されるのがいやなら、見ないに限る。時間の無駄。

アメリカで、二大政党なるうろんな組織の間で政権が交代しても、戦争経済、帝国支配、日本への苛斂誅求といったアメリカ帝国の本質は、何も変わらないではないか。宗主国で決しておきないことが、属国でおきるはずなどありえまい。「二大政党間の政権交代」など現状維持・推進のためのめくらましにすぎない。

ソマリア・NATO関連記事翻訳等:

大 西洋共同体(NATO)に日本を組み込む ブレジンスキー

ソマリア沖自衛隊派遣への疑問『世界』09年3月号

アメリカが支援したもう一つの大惨事

限りなき残虐行為-ソマリアをグローバルな自由発砲地帯にするのがアメリカの狙い

ソマリア : 「アメリカ製の」もうひとつの戦争

ソマリア: CIAが支援したもう一つのクーデターの崩壊

NATOの軍艦、ソマリアに向かう

沖縄タイムスには下記の記事がある。基地被害の本場には、さすがにジャーナリズムが生きている。

[ソマリア海賊対策]慣らされることの怖さ

以前にも書いたことだが、田中宇氏の記事に下記のものがある。

ソマリアの和平を壊す米軍の「戦場探し」

冒頭にこうある。

12月20日、米軍を牛耳るラムズフェルド国防長官を怒らせる事件があった。ドイツの高官が、米軍が計画中の作戦をマスコミに暴露してしまったことだった。この日、アメリカと欧州の軍事同盟であるNATOの本部(ブリュッセル)で、米軍幹部が西欧諸国の政府高官を集め、定期的な状況説明を行った。その後、各国の高官たちは個別にマスコミに囲まれて質問を受けたが、その中でドイツの高官が「次はアメリカはソマリアを攻撃しようとしている」と漏らした。

驚くなかれ、この記事の日付、「2001年12月24日」。

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