オバマ 危険な正体 ウェブスター・G・タープレイ著
ジャパン・ハンドラーズと国際金融情報 : もう一人の「バラク・オバマ」や、ペガサス・プログ版でも紹介されているが、首題の本、実にお勧め。オバマが政府閣僚を選んだのではなく、政府閣僚(ブレジンスキー)がオバマを選んだこと、そして、これから展開される、パワー・ポリティクッスのあら筋が描かれている。
ジェットコースターに乗るときと同じで、日本の暗い先が多少とも見える方が、どんな急坂、暗闇を走るのか、先に多少教えてもらった方が、心臓には良いだろう。もまなく国務長官が金と血の恐喝にやってくる。
まず、なによりも、これまでのオバマ関連記事と、残念ながら、辻褄はあっている。
カーター大統領もブレジンスキーに選ばれたという。日本には某氏によるという至言もある。「神輿は軽くてパーが良い。」カーターの時に、ロシア(ソ連)はブレジンスキーの策にはまり、ソ連版ベトナムで苦渋を味わった。同じことがおきるという。対ロシアとの摩擦激化が。原題は、Obama The Postmodern coup: Manchurian Candidate ちなみに、Manchurian candidateというのは、すっかり洗脳された人物のことだ。その題名の映画も作られている。少し前の日本の首相も、まさにManchurian candidateに思えたものだ。
書店の店頭にずらり並ぶオバマ提灯本でなく、本書をどうぞ。もう一冊おすすめできるのは、成澤宗男著「オバマの危険―新政権の隠された本性」。Web上の様々な英文記事から、この主題をまとめておられる。
「オバマ 危険な正体」、概要は、ペガサス・プログ版タープレイの新刊本「オバマ 危険な正体」、タープレイの「オバマ 危険な正体」を推薦しますをお読みいただくとして、下記を読むと、今話題の?ソマリアへの海軍派兵の背後の仕組みが、なんとなく読めるような気が、してこないだろうか?
ペガサス・プログ版にも、書かれている通り、オバマ政権の黒幕であるブレジンスキーは「嫌ロシア」の報復主義者・謀略家で、核戦争も辞さない危険な人物であり、ソマリア問題も、根は、「中国がアフリカからの石油を得られないようにすれば、身近にある、ロシアの石油資源を巡って、中国とロシアのつぶし合いが狙える」というブレジンスキーの戦略があるのだという。昔、対日石油輸出の全面禁止で、待望の真珠湾攻撃を誘発したようなものだろうか。それを頭に入れて、下記をお読み頂きたい。
『オバマ 危険な正体』214ぺージから、長くなるが該当部分を引用しよう。
中国の中東の石油への依存度を高めることだ。この石油は、米英の艦隊が管理する海上を運ばれる。ブレジンスキーは言葉にはしていないが、「中国がアフリカと中央アジアの石油を調達できないように、アメリカはあらゆる努力をしなければならない」と考えているのは明白だ。
アフリカにおけるこうした策謀は、ダルフールをめぐる米英の扇動に如実に現れている。スーダンに対する攻撃計画は、断じて「人道的な目的」にもとづいているわけではない(「バグダッドの殺し屋」による計画なのだからなおさらだ)。要は、スーダンが中国への主要石油供給国であり、今後さらに供給量が増えるからこそ、攻撃対象となっただけだ。二〇〇七年に設立され、司令部のあるシュトゥットガルトから近々エチオピアに移動する予定の在アフリカ米軍は、計画の主要な側面だ。アメリカは、多くのアフリカ諸国に駐留軍を配備し、中国から未来の石油供給源を取り上げようとしているのだ。事実、二〇〇六年末に米英はエチオピアにソマリアを侵攻させ、まんまと両国を弱体化させている。
テロ国家指定解除など、近年のアメリカのリビアに対する措置も、中国・アフリカ対策の一環だ。最近では、アルジェリアおよび他の北アフリカ・マグレブ諸国で、アルカイダのテロ活動が起きている。これは、石油大国アルジェリアも、上記の中国対策の一環として米英による不安定化プロセスを受ける対象となったことを示している。ケニアの不安定化の裏にも同じ思惑が働いている。中国をアフリカから締め出せば、中東への依存度を高めることができるからだ。本書を執筆している最中も、チャドに大規模な紛争が起きているとの情報がある。
将来のある時点で、米英政府は中東の石油の蛇口を締める可能性がある。そのとき中国は、ブレジンスキーの記事にあるように、「人口がまばらなシベリアの石油を獲得するしか打開策はない」と判断するかもしれない。そうなれば、ブレジンスキーの提唱どおり、米英は中国とロシアの両方を始末することができる。
著者、Webster Tarpleyは、911についての本も書いている。"911 Synthetic Terror: Made in USA"とても良い本だが、なぜか日本では翻訳がでない。もちろん内部犯行説。
本書『オバマ 危険な正体』の後、オバマの過去について詳しく書いた"Barack H. Obama: The Unauthorized Biography"を刊行されている。父親ブッシュについての本George Bush: The Unauthorized Biographyも書いている。
ところで、「オバマの危険―新政権の隠された本性」を書いた成澤宗男氏も、Webster Tarpley同様、「9.11」の謎―世界はだまされた!?、続「9.11」の謎―「アルカイダ」は米国がつくった幻だった! を書き、内部犯行説を主張しているのも興味深い。
265ページ以降には、あの「グラディオ作戦」の話もある。
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