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2008年10月18日 (土)

マケインの本当のペトレイアス原則

暗殺部隊の訓練法、革命の鎮圧方法、サンサルバドルからイラクに転用

Wikileaks、219ページにわたるアメリカ軍対ゲリラ作戦機密マニュアルを公開

準軍事組織を秘かに訓練し、報道機関を検閲し、労働組合を禁止し、テロリストを雇い、令状なしの捜索を行い、人身保護令状を停止し、ジュネーブ協定違反を隠し、国民にそれを支持させる方法

JULIAN ASSANGE (調査記事編集者)

2008年6月16日 改定10月8日

「CSDF概念の心理的有効性は、政府を抑制者とする反乱分子の戦略を反転することから始まる。反乱分子に、自分たちがまさに解放するはずである階層の人々を、攻撃し、殺害するという、極めて重要な限界を、越えるよう強いるのだ。」

    - Wikileaksが入手した、アメリカ特殊部隊原則

Wikileaksは、219ページの機密アメリカ軍対ゲリラ活動マニュアルを公開した。マニュアル「特殊部隊のための外国における国内防衛戦術の手法と手順」(1994、2004)は、批判的に表現すれば、「我々が学んだ、中南米における暗殺部隊運営と、腐敗した政府へのてこ入れの方法、それらを他の場所に適用する方法」だ。その内容は、中南米の歴史を明らかにするものであると同時に、イラクとアフガニスタンを含め、反抗勢力抑圧の上で、アメリカ特殊部隊が継続している役割を考えれば、現在歴史を作りつつあるものなのだ。

軍当局筋も本物であることを確認した漏洩したマニュアルは、外国における国内防衛(略語はFID)用の公式アメリカ特殊部隊の教義である。

FID作戦は、革命あるいはゲリラに直面している「友好的な」政府にてこ入れをするため計画される。支援対象の政府は、評判のわるいものでありがちなため、FID介入は、通常、秘密か準秘密行動である("顧問を使用する現実的な政策を立案するにあたり、司令官は、HN[ホスト・ネーション=受け入れ国]とアメリカ合州国の心理的な状況を慎重に判断すべきである。」)

マニュアルは、準軍事組織の訓練、広範囲の監視、検閲、報道管制や労働組合や政党に対する制限を、あからさまに唱道している。令状なしの捜索、告訴なしの拘留や(様々な条件のもとで)人身保護令状の停止をあからさまに唱道している。テロリストの雇用や、テロリストでない人々を、テロ行為を理由に告訴すること、なりすまし偽装作戦を遂行し、人権虐待をジャーナリストから隠すことを、あからさまに唱道している。そして、マニュアルは、こうしたものや、他の「国民および資源支配」手法を、一層好ましいものにすべく、口実や"心理作戦" (プロパガンダ)を活用することを繰り返し唱道している。

内容は、特に、長期にわたるアメリカ合州国のエルサルバドルへの関与にかかわる情報に基づいている。

2005年、多数の信頼できるマスコミ記事が、ペンタゴンがイラクのための、"サルバドール・オプション"について、熱心に議論していることを示唆していた。[1] ニューヨーク・タイムズによると以下の通りだ。

    今日のイラクのひな型は、比較されることが多いベトナムではなく、アメリカ合州国が支援する右翼政府が、1980年に始まる12年間の戦争で、左翼反抗分子と戦ったエルサルバドルだ。そのコストは、高いものだった。人口わずか600万人の国で、70,000人以上の人々、それも多くは民間人が殺害された。殺害と拷問の大半は、軍と、軍傘下の右翼暗殺部隊によって行われた。2001年のアムネスティー・インターナショナルの報告書によると、軍と、軍に関連する集団が行った違反行為には「裁判外の処刑、他の違法の殺人、失踪や拷問が含まれ. . . .村ごと軍隊の標的とされ、村の住民たちは虐殺された。」反共産主義者の軍隊を支援するというレーガン大統領政策の一部として、アメリカ合州国から何億ドルもの援助がサルバドール軍に注ぎ込まれ、数年間ジム・スティールが率いた、55人の特殊部隊顧問チームが、重大な人権虐待で非難されている前線の大隊を訓練した。

同じ記事は、ジェームズ・スティールや、他の多数の元中米特殊部隊"軍事顧問"が、今やイラクで高官に任命されていると書いている。

1993年、12年間の内戦中に起きた22,000件の残虐行為を検証した国連エルサルバドル事実究明委員会は、虐待の85パーセントは、アメリカが支援するエルサルバドル軍と、準軍事暗殺部隊によるものだとした。

駐エルサルバドル・アメリカ大使、ロバート・E・ホワイト(現在は国際政策センター理事長)情報公開法のもとで入手できた国務省文書の中で、1980年という早い時点に語っていることは、読む価値がある:

    この政府の存在に対する、主要かつ喫緊の脅威は、右翼の暴力である。サンサルバドル市内において、雇われた極右の殺し屋が、その中には、十分な訓練を受けたキューバ人やニカラグア人テロリストもいたのだが、穏健な左翼指導者たちを殺害し、政府の建物を爆破した。地方では、治安部隊の分子が、田舎の人々を拷問、殺害し、家々を銃撃し、収穫を焼却した。毎日少なくとも200人の避難民が地方から首都にやってくる。このテロ・キャンペーンが、まさにソモサの国家警備隊が、ニカラグアでしたように、農村部を過激化に追いやっている。不幸にして、軍と治安部隊の命令系統は、こうした活動を許容するか、奨励している。こうした軍高官は、ゲリラを殲滅しているのだと信じるか、信じているふりをしている。[2]

抜き出した一部を以下に示す。マニュアルは219ページにもわたるものであり、重要な内容に満ちていることに留意願いたい。引用は、あくまでも、典型的なものと見なすべきである。選択を容易にすべく、強調をつけた。マニュアル全文は、US Special Forces counterinsurgency Manual FM 31-20-3で、読むことができる。

記事原文のurl:wikileaks.org/wiki/How_to_crush_insurgencies_from_San_Salvador_to_Baghdad

原文には、刺激的な犠牲者写真が二枚あるので、ご注意を。

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以下、余談。

新刊The War Withinで、有名(提灯持ち)記者ボブ・ウッドワード、イラクでのゲリラ活動が大幅に減少したのは「増派」のおかげではないと、他要因を説明している。Why Did Violence Plummet? It Wasn't Just the Surge. 詳細には触れられないハイテク装置で、相手を探知し、追跡し、殲滅できるようになったことも大きいと。まさか。そんな魔法のような方法より、このサルバドル・オプション工作の応用こそが主原因ではあるまいか。ハイテク戦略で簡単にゲリラを潰せるのなら、なぜ、アフガニスタンや、パキスタン辺境で、同じことができないのだろう。あちらはまだ部族社会で、宗派を利用した対テロ壊滅作戦を展開できるほど、宗派的統合がないからだろうに。

ところで、今日の衆院テロ防止特別委員会討論、民主党長島議員と麻生首相の質疑応答、麻生首相が正直に?自民党の人かと思うと答えたほど。(日本軍)派遣必然という提案、ある程度予想はしていたが、あきれた。「自衛隊艦艇による海賊対策」案を持ち出したのだ。他国船籍の護衛を含む新法整備(憲法破壊)の必要性をいいだす。ひどい茶番政党、茶番議員。自民党民主支部議員。政権交代など呪文にすぎない。実体は、派閥内の政権たらい回し。正確には、アメリカ傀儡大政党間たらい回し。たらい回しに失敗すれば大連立をするだろう。二大政党などというマスコミの虚構にだまされてはならない。実体は傀儡二大政党。

(とはいえ、政権交代を待望するブロガーの方々の数! 小泉選挙を思い出せば、結局は大半がだまされるのは確実だろう。いや、騙されているのではなく確信犯か? 少なくとも、友人の数人はそうだ。)

森田実氏のweb記事に、気味の悪い情報が書かれている。10/14の記事末尾。

10月13日、日米両国で生活している友人に会ったところ、「日本の自衛隊は間もなくアフガニスタンへ出動する。アフガニスタンへの自衛隊の派遣については自民党と民主党は考えが一致しているとアメリカ政府はみている」とのことだった。

異議を言う隊員、「はなむけの訓練」をうけるのだろうか。やがて異議を言う国民もはなむけの牢

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関連記事翻訳:

アメリカの対イラク戦争-文明の破壊

ボブ・ウッドワード、イラクでのゲリラ活動が大幅に減少したのは「増派」のおかげではないと、他要因を説明している。

と、上に書いたが、この記事こそが、その戦慄的な作戦内容を、詳しく説明している。

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