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2008年9月 5日 (金)

パキスタン: "タリバンのゴッドファーザー" 文書は、長年にわたるパキスタンの対タリバン・過激派支援の詳細を記録

National Security Archiveによる

Global Research、2008年8月31日

National Security Archive

Global Research編集者の注記:

新たに機密リストから除かれた、タリバンやカシミール分離主義者集団に対するパキスタンの秘密支援に関する文書は、ソ連アフガニスタン戦争勃発以来、パキスタン諜報組織とその秘密工作の歴史的な役割を追認するものだ。

ただし機密リストから除かれた文書は、アメリカ諜報機関の役割には触れていない。

これらの秘密活動を遂行するにあたって、パキスタン諜報機関は、CIA代理の「仲人」として機能してきた。

ソ連アフガニスタン戦争は、カーター政権時代に始められたCIAの秘密行動計画の一部であり、後にアルカイダとして知られるようになったイスラム教徒旅団を、積極的に支援、資金援助を行っていた。パキスタン軍事政権は、1970年代後半、最初から、アフガニスタンにおけるアメリカの支援による軍事、諜報作戦で、主要な役割を演じた。冷戦後の時代、アメリカの諜報作戦におけるパキスタンの主な役割は、より広範な中央アジア- 中東地域にまで拡大された。CIAが保護していた黄金の三日月地帯における麻薬取引行為は、ムジャヒディンへ支援を送り込むのに使われた。

パキスタンを足掛かりとして使う、アフガニスタンにおけるアメリカの秘密戦争は、実際は、ソ連による「侵略」前、カーター政権時代に開始されていた。ソ連アフガニスタン戦争のさなかCIA副長官の職にあったロバート・ゲーツ国防長官の自叙伝には、ソ連侵略前に、イスラム教徒旅団に対する援助を行う路を開拓する上で、アメリカ諜報機関が当初から直接関与していたとある。このロバート・ゲーツ発言は、カーター大統領の国家安全保障顧問ズビグニュー・ブレジンスキーによっても追認されている。(Nouvel Observateur、インタビュー、1998年1月15-21日)

CIAによる支援と、膨大な量のアメリカ軍事援助注入を受け、パキスタンISIは「 政府のあらゆる分野で巨大な権力を振るう並列構造」へと進化した。(Dipankar Banerjee、"Possible Connection of ISI With Drug Industry"、India Abroad、1994年12月2日). ISIは、軍および諜報将校、官僚、秘密工作員や情報提供者からなる職員を有し、その数は150,000人と推定されている。(同上)

歴史的に、パキスタンは「対テロ戦争」において中心的役割を演じてきた。ワシントンの立場からすれば、パキスタンは地政学的活動の中心なのだ。パキスタンは、アフガニスタンとイランと国境を接している。アフガニスタンにおけるアメリカと同盟諸国の軍事作戦遂行の上で、またイランに対するペンタゴンの戦争計画という文脈でも、重要な役割な役割を演じている。

パキスタンは、アメリカが支援する、中東、アフリカ、中央アジア、南、および東南アジアのイスラム教徒旅団の養成所であり続けている。

ペルベス・ムシャラフ大統領は、西側のマスコミでは、「対テロ戦争におけるアメリカの同盟者」と紹介されている。事実は逆だ。パキスタンの軍事政権は、1970年代後半以来、ワシントンに成り代わり、「イスラム教テロ組織」を終始一貫して幇助し、資金援助してきている。

パキスタンのISIは、常にワシントンと密接に連携して動いている。パキスタン経由で注ぎ込まれたアメリカの軍事援助無しには、タリバンが、一大政治勢力となって、政府を作ることは不可能だったろう。

文書を検討する際は、パキスタン諜報機関の従属的な役割を念頭に置くべきだろう。

Michel Chossudovsky、2008年8月31日

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以下に、National Security Archiveからの長い本文あり。

Pakistan: "The Taliban's Godfather"?

Documents Detail Years of Pakistani Support for Taliban, Extremists

Covert Policy Linked Taliban, Kashmiri Militants, Pakistan's Pashtun Troops

Aid Encouraged Pro-Taliban Sympathies in Troubled Border Region

National Security Archive Electronic Briefing Book No. 227

Edited by Barbara Elias

Posted - August 14, 2007

For more information contact:

Barbara Elias - 202/994-7000

belias@gwu.edu

http://www.gwu.edu/~nsarchiv/NSAEBB/NSAEBB227/index.htm

http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=10015

以下、省略。

記事原文のurl:www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=10015

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下記の毎日新聞記事が、いっそう興味深く読める。リンクが切れてはいけないので、全文を引用させていただく。

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<アフガン拉致殺害>「パキスタンが黒幕」国家保安局が発表

9月5日2時31分配信 毎日新聞

 【ニューデリー栗田慎一】アフガニスタン東部で非政府組織「ペシャワール会」メンバーの伊藤和也さん(31)が拉致、殺害された事件で、アフガン国家保安局(NDS)は、「パキスタン軍情報機関(ISI)が事件の黒幕だ」と発表した。だがこれまでもNDSは、国内のテロ事件の責任を明確な根拠を示さないままパキスタンに負わせる言動が目立ち、事件はパキスタンの責任だと世界に印象付けたい思惑も垣間見える。伊藤さん殺害事件の真相はアフガンとパキスタンの確執に巻き込まれ、解明されないまま終わる可能性も出ている。

 NDSは3日、事件で拘束されたアーディル・シャー容疑者(25)が、「ISIから報酬支払いを条件に拉致を依頼された」と供述したと発表した。ただ直接依頼を受けたのは逃走中の共犯者で、その人物がシャー容疑者に拉致話を持ちかけたという。

 シャー容疑者は伊藤さんが拉致された8月26日、拉致現場付近に潜んでいるところを拘束された。地元ナンガルハル州警察のパチャ本部長は29日、毎日新聞に対し同容疑者が、「パキスタン北西部のペシャワルで(反政府武装勢力の)タリバンから拉致を命じられた」と供述していると語った。

 NDSは州警察の調べが終了した30日から、シャー容疑者の取り調べに着手したとされる。州警察は同容疑者の国籍について「アフガニスタン難民」としたが、NDSは「パキスタン市民」、容疑者の動機についても「復興支援の中止」(州警察)、「金銭目的」(NDS)とするなど、両者の食い違いが目立っている。

 NDSは4月のカルザイ大統領暗殺未遂事件や、7月にインド大使館付近で起きた自爆テロについても「ISIの犯行」とした。真相は不明だが、「カルザイ政権はカブールすら統治できていない」との批判が国際社会で高まる中、治安悪化の責任をパキスタンに転嫁するために、ISI関与を強く主張している面が否めない。

 パキスタン軍幹部は4日、NDSの発表について「アフガンの現実逃避だ」と否定。ナンガルハル州警察幹部は「(NDSの発表内容には)我々の知らない部分があるが、コメントは控えたい」と口を閉ざした。

 【ことば】▽ISIとNDS▽ パキスタン軍情報機関(ISI)はアフガンの武装勢力タリバン発足に深くかかわり、その後もタリバン政権を強く支援してきた。一方、01年のタリバン政権崩壊後に発足したアフガン国家保安局(NDS)は、タリバンと戦った「北部同盟」の故マスード司令官の側近が幹部を占め、ISIやパキスタンへの敵対心が特に強いとされる。

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