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2008年8月25日 (月)

シェーネマン、イラクとグルジア

Robert Dreyfuss投稿

2008年8月21日

The Nation

ロシアとグルジアとの間の戦争に、ちょっとした息抜きがあるとすれば、それはジョン・ マケインの外交政策主席顧問、ランディー・シェーネマンのこの発言だ。「21世紀には、国家は他の国家を侵略しない。」アメリカで、No. 1のイラク侵略論者で、2002年には、ネオコンが考え出した「イラク解放委員会」のトップだったシェーネマンの口から聞かされるとは、お笑いではないか。ひよっとすると、シューネマンは、アメリカのイラク侵略は、前世紀に起きたと考えているのだろう。

しかし、笑っていられないのは、シェーネマンのグルジアとのつながりだ。誰も憤激しないのだろうか? なぜマケインの顧問の、もつれた関係に関する議会調査が行われないのだろう?

マケインの主席顧問が、重複して同時に、南オセチアのロシア陣地に対する無分別な攻撃によって、第一級の、あからさまなアメリカ同盟「ならずもの国家」であることを立派に示したグルジアともつながっていたというのは、笑い事ではない。最も重要なのは、シューネマンがかつて働いていたロビー会社、オライオン・ストラテジーズが、2004年から、シェーネマンが少なくとも公式には、最終的にその会社とのつながりを切る2008年5月15日までの間に、グルジア政府から、少なくとも800,000ドルを受け取っていたことだ。それ以前、2007年1月1日から、2008年5月15日まで、シェーネマンは公式に、グルジアのロビイストとマケインの主席顧問との、両方の給与支払い名簿に載っていた。この間グルジアはオライオンには、290,000ドル、マケインは彼に70,000ドル支払っている。

実に、シェーネマン経由の、素晴らしいイラク-グルジア・コネクションがあるわけだ。オライオン・ストラテジーズの事務所は、ネオコンが考え出し、個人的にマケインとシェーネマンの両方と親しかった、いかさま師アフメド・チャラビが設立した、イラク国民会議、そして、イラク解放委員会と住所が一緒なのだ。これらの組織は皆、一つの、巨大な、戦争を立ち上げる住所にあった。

シューネマンは、彼の会社オライオン・ストラテジーズが、旧ソ連ブロックのメンバー十カ国がイラク侵略を支持するよう仕組んだ際に、これら全てを、一つの大きな束にまとめ上げた。ケン・シルバーステインが、ロサンゼルス・タイムズで報じているところによると、オライオンは「昨年東欧10ヶ国が、アメリカの侵略を是認した」際、最大の成功を収めた。「ヴィリニウス10」として知られているこれらの国は、「ヨーロッパは、サダムの血まみれの政権を終わらせるという責務で、団結している」ことを示したと、当時、シェーネマンは語っていた。「USニューズ・アンド・ワールド・リポートによれば、オライオンはラトビア、マケドニアと、ルーマニアのロビーも請け負っている。

今年4月17日、マケインが、グルジア大統領ミヘイル・サアカシュヴィリと電話会談をしたと言ったのと、まさに同じ日に、シェーネマンのビジネス・パートナー、マイケル・ミッチェルは、グルジアのロビーを請け負う、200,000ドルの別契約に署名した。マケインは、サアカシュヴィリに、契約に署名するようあおったのだろうか? シューネマンとミッチェルは、サアカシュヴィリに、グルジアを支持してくれるよう、マケインにロビーするようあおったのだろうか? ポスト紙は、サアカシュヴィリへの呼びかけに、シェーネマンがマケインを、「準備させた」のだと報道している。これは疑いの余地なく、明白な利益相反であり、これは恐ろしいことに、あるいは、アメリカ合州国を、世界の中でも不安定なあの地域における、もう一つの戦争に引きずり込みかねないものなのだ。

マケインは、シェーネマンのならずもの共和国とのつながりを擁護しただけでなく、タイムズによると、マケイン選挙運動本部は「シェーネマン-グルジアのロビーのつながりは、ロシアのために仕事をしている広告会社によって、記者たちの知るところとなった」と非難した。マケインは勇敢にも、こう語った。「今日、我々は皆グルジア人だ。」しかし、我々全員が、そのために謝礼をもらっているというわけではない。

これまでのところ、民主党全国委員会と、オバマ選挙運動本部の両方が、シェーネマンとのつながりに対し、マケインを非難している。しかし、関係者を喚問し、宣誓供述をさせることができる、直接的な法的な異議申し立て、あるいは議会調査、のいずれにも向かう勢いはなさそうだ。

記事原文のurl:www.thenation.com/blogs/dreyfuss/347062/scheunemann_iraq_and_georgia

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