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2008年3月 2日 (日)

国連、コソボにおけるマフィア国家樹立に貢献

ミシェル・チョスドフスキー

Global Research、2008年3月1日、旧ユーゴスラビアにおけるアメリカ/NATO戦争犯罪に対する国際法廷 - 2000-06-10

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EU、国連、NATOとコソボ国連ミッションは、コソボ国家組織の犯罪化に対し責任がある。

2000年3月に書かれた以下の記事は、KLA元メンバーによって統合されたコソボのマフィア国家形成に焦点を当てている。

2008年2月の独立宣言により、このプロセスは完了した。コソボは独立したマフィア国家ではなく、 NATO軍事支配下のアメリカ/EU保護領である。組織犯罪と太いつながりをもったコソボ政府は、アメリカ-NATO占領者の利益にかなうのだ。

ミシェル・チョスドフスキー、2008年3月1日


2000年6月10日、 旧ユーゴスラビアにおけるアメリカ/NATO戦争犯罪に対する国際法廷

国連、コソボで、戦犯と疑われている人物を任命

文:ミシェル・チョスドフスキー教授

バルカン半島に関する多数の国際フォーラムに参加してきた歴史家、経済学者のミシェル・チョスドフスキー教授(カナダ)、いわゆるコソボ解放軍の犯罪的な役割と、アメリカとドイツの諜報機関とのつながり、NATOと国連代表ベルナール・クシュネルとのつながりを明らかにしている。ミシェル・チョスドフスキーは、オタワ大学経済学教授で、「War、Globalization and the New World Order」(戦争、グローバライゼーションと世界新秩序)という近刊本の著者である。

コフィ・アナン事務総長に提出された国連の最近の[2000]報告書は、(1999年9月国連の支援のもとで発足した)コソボ防護隊(KPC)が「犯罪活動つまり、殺人、虐待/拷問、違法警察行為、権力乱用、脅迫、政治的中立性違反と憎悪発言に関与していたこと」を認めた。1.

残酷な皮肉は、国連が多くのギャングどもに給料を支払っていることだ。」2 組織犯罪とバルカンにおける麻薬の違法取引に関係していたことで知られているコソボ解放軍(KLA)は、公式に解体され、アメリカの国家警備隊を模範とするコソボ防護隊(KPC)に変身させられた。アメリカの軍事援助資金を得て、KPCは、バージニア州アレクサンドリアに本社を置く傭兵企業ミリタリー・プロフェッショナル・リソーシズ・インク(MPRI)によって訓練された。

KPCは、国連コソボ暫定行政ミッションの高等弁務官ベルナール・クシュネル[現在フランスの外務大臣] の言葉によれば「人道主義的支援を提供し... インフラストラクチャーと共同体の再建に貢献する....」べしという命令のもと「民間の、規律ある、制服を着た、多民族的な、緊急時に対応する...ものとなるよう国連によって計画されている 3

軍事的レッテルの貼り替えだ。KLA司令官アジム・チェクは、コソボに新設された軍隊の参謀総長に任命された。発足式におけるベルナール・クシュネルの言葉はこうだ。「彼[アジム・チェク]が、すきを畑に立てたまま、戦争動員への呼びかけに応じ、戦争が終わるとあらゆる栄誉を断り、民間人の職務へと戻った、古代ローマの模範的な市民兵士キンキナトゥスの先例に習って、隊の新メンバーを率いてくれることを期待しています。4

わずか数週間後、旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷(ICTY)は、「1993年と1995年の間に、セルビア人とクロアチア人に対して犯されたとされる戦争犯罪に関して、チェクを調査中である」と発表した。5 しかしながら、この情報は、チェクの任命よりずっと以前から、軍および諜報組織のアナリストには知られていた。ルイーズ・アルブール国連人権高等弁務官の統治中に、ICTYによって公開が控えられるようになった。ジェーン・ディフェンス・ウイークリー(1999年5月10日)は、チェクが「 [1993年]と1995年の成功したメダクのHV [クロアチア]攻勢を陰で操っており、成功したオペレーション「ストーム」を計画した連中の一人であったことを確認している。国連特別代表のベルナール・クシュネル医師(国境なき医師団の共同創設者としての役割で1999年ノーベル平和賞受賞者)も、それは知っていたに違いない。

国連とNATOはICTYのファイルを自由に読めたはずだ。旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷の主任検事はそれを知っており、ICTYの法のもとで、その事実を国連事務総長に報告する責任があったのだ。残酷な皮肉だが、国連は(ICTY)ファイルによれば、戦犯とされる人物を国連機関の職務への任命をさりげなく進めていた。多少の疑問は提示されるべきだった。

チェクが任命されてわずか数週間後にこの情報が明らかになった際、「ベルナール・クシュネル国連特別代表に近いある外交官は[こう発言した] 「万一彼[アジム・チェク]を失うようなことかあれば、大損失だ」... 「TMK[コソボ防護隊]の第二レベルを見れば、地元の悪党だらけだ。」... 6 「アメリカの外交官たちは... 万一チェクを起訴するような可能性があれば「封印」して、情報が共有されないようにすべきだ... 「NATOが率いる平和維持軍は、チェク逮捕によってアルバニア人に対する広報活動を失敗させることなど考える余裕はない」7 サンデー・タイムズ(ロンドン)によると、「コソボで尊敬されている人物であるチェクが、戦争犯罪人として告訴されかねないという可能性は、国際社会中を戦慄させた ... "8.

一方、ICTYは世論に対し、「法廷の調査... 1993年と1995年の間にクライナで犯された残虐行為に関する、... 」... コソボにおけるチェクの経歴そのものは問題とは見なされていないと気休めを言った。新たな主任検事カルラ・デル・ポンテは、KLAにおける彼の活動の捜査まで排除することはないと言ってはいるが...」9

戦犯達による支配

コソボ爆撃の後、姿を整えて出現したのは、明白に、バルカン半島におけるNATO作戦と、戦争犯罪人に依存した「平和維持」活動の継続だった。以前クロアチアとボスニアに派遣されていた軍関係者と国連官僚達は、いつも決まってコソボに転属させられた。

マイク・ジャクソン中将は、ボスニア・ヘルツェゴビナとクロアチアでの勤務の後、KFOR司令官としてコソボに派遣された。1995年のクライナ民族的虐殺(これに対してアジム・チェクが、ICTYによる捜査対象となっている)の直後、マイケル・ジャクソン将軍は、「1995年のクライナ攻勢で、クロアチアのHVO軍に奪われた土地に」セルビア人の帰還を組織すべく、IFOR司令官に任命された。10

その資格で、ジャクソンは「[クロアチア人との]摩擦を避けるためにも、[クライナ・セルビア人の] 再定住は急ぐべきではない」と呼びかける一方で、帰郷するセルビア人に対しては「地雷の脅威の激しさ」を警告した。」11. 今にして思えば、1996年始めの出来事の当時、国連の保護の元で、故郷への帰還を許されたクライナ・セルビア人はほとんどいなかった。(ベオグラードに本部を置く、クロアチアからのセルビア人難民の組織)「ベリタス」によると、10,000-15,000人ほどのセルビア人がクロアチアに再定住できたという。ジャクソンの「民族紛争」経験は、しかしながら、バルカンより昔にさかのぼる。若い中佐として北アイルランドに派遣されていた頃、ジャクソンは1972年のデリー市における民間人虐殺事件「血の日曜日」の副官だった。

デレク・ウィルフォード大佐の命令のもと、ジャクソン中佐と他の英国パラシュート部隊兵士13人が、カトリック教徒差別に反対する北アイルランドの人権団体による穏やかな抗議に発砲した。わずか30分で、13人が射殺され、更に13人が負傷した。亡くなった人々は皆、頭部か身体への一発の銃弾で殺害されており、彼らが意図的に狙われていたことを示している。亡くなった人々の誰からも武器は発見されていない。」12 「血の日曜日」におけるジャクソンの役割は、軍での出世を妨げることはなかった」 13 北アイルランドでの一仕事の後、彼は国連の後援の元で、まずはボスニアとクロアチア、更にはコソボという民族紛争の戦域へと転属させられた...

コソボでは、軍当局幹部達の行動はクロアチアとボスニアでのパターンと一致しており、同じ主要人物たちがコソボにおける「平和維持」業務に転属させられた。ジャクソン将軍は、セルビア人とロマ人民間人保護では印ばかりの努力を見せたものの、コソボから逃れた人々に対しては、彼の統治期間中は、国連の保護のもとで帰国するよう奨励することはなかった... 戦後のコソボでは、民間人虐殺が、NATOと国連の支援のもとで、KLAによって(更にはKPCによって)遂行された。これは「国際社会」によって「既成事実」として受け入れられた。

マフィア国家の樹立

「透明性」と「良い統治」に基づいたデモクラシーの樹立を呼びかける一方で、アメリカと同盟諸国は、コソボに、組織犯罪と繋がった自称文民準軍隊政府を樹立した。結果は、コソボ国家組織のあからさまな「犯罪化」と、せいぜいのところ「マフィア国家」とでも呼ぶべきものの樹立だ。NATOと同盟諸国政府の共謀(つまり連中のKLA臨時政府に対する執拗な支援)は、KFORとコソボにおける国連平和維持装置の事実上の「犯罪化」を示している。

この点で、KPCに対する資金援助を行う援助資金提供機関、国連と西欧政府は、この国家組織の犯罪化に対する「従犯者」だ。(ワシントンとボンによって作り出され、資金援助されている)準軍事的組織の仲介を通して、NATOと国連は、コソボにおける民間人虐殺と、あまねく行き渡る恐怖政治の責任という重荷を負うのだ。


1. John Sweeney and Jen Holsoe、Kosovo Disaster Response Service Stands Accused of Murder and Torture, the Observer, 2000年3月12日に引用されている。
2. 同上.
3. 1999年9月21日KPC発足式典におけるベルナール・クシュネル発言、http://www.un.org/peace/kosovo/pages/kosovo5.htm を参照。)
4. 同上
5. AFP、1999年10月13日
6. Tom Walker、"Kosovo Defence Chief Accused of War Crimes, Sunday Times, 1999年10月10日。
7. 同上
8. 同上
9. 同上
10. Jane Defense Weekly, Vol 23, No. 7, 1996年2月14日。
11. 同上
12. Julie Hyland, "Head of NATO Force in Kosovo was Second-in-command at "Bloody Sunday" Massacre in Ireland"、World Socialist Website、1999年6月19日。
13. 同上.

ミシェル・チョスドフスキーによるGlobal Research記事


 

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